新宿連絡会チラシ集第二十三集(2012年7月より12月)

 


2012年7月1日新宿連絡会チラシ
2012年7月8日新宿連絡会チラシ
2012年7月15日新宿連絡会チラシ
2012年7月22日新宿連絡会チラシ
2012年7月29日新宿連絡会チラシ
2012年8月5日新宿連絡会チラシ
2012年8月19日新宿連絡会チラシ
2012年8月26日新宿連絡会チラシ
2012年9月2日新宿連絡会チラシ
2012年9月9日新宿連絡会チラシ
2012年9月16日新宿連絡会チラシ
2012年9月23日新宿連絡会チラシ
2012年9月30日新宿連絡会チラシ
2012年10月7日新宿連絡会チラシ
2012年10月14日新宿連絡会チラシ
2012年10月21日新宿連絡会チラシ
2012年10月28日新宿連絡会チラシ
2012年11月4日新宿連絡会チラシ
2012年11月11日新宿連絡会チラシ
2012年11月18日新宿連絡会チラシ
2012年11月25日新宿連絡会チラシ
2012年12月2日新宿連絡会チラシ
2012年12月9日新宿連絡会チラシ
2012年12月16日新宿連絡会チラシ
2012年12月23日新宿連絡会チラシ
2012年12月28日新宿連絡会チラシ
2012年12月29日新宿連絡会チラシ
2012年12月30日新宿連絡会チラシ
2012年12月31日新宿連絡会チラシ


暑いなりに
定例の健康相談会が今度の日曜日、戸山公園、高田馬場事務所、 中央公園であります。
健康不安の仲間は気軽に相談を。

 仲間たち。
 年の前半戦もなんとなく終わってしまい、暦はもう7月である。例年だと梅雨の最中であるが、例によってはっきりとしない気候である。気温的にはこの間は結構楽ではあったものの、今週からは曇っていても30度を超える日が多くなり、おそらくこのまま夏へと雪崩を打って突入しそうな雰囲気でもある。
 熱中症対策なんてのもこれから2、3ヶ月ほどは注意をしなければならない季節である。昔からお馴染みの日射病は直射日光を当たり続けて脱水症状などを起こす病気であるが、熱中症の方は都会化が進んだ都市部を中心に最近猛威を奮っている現代病である。熱がこもりやすい室内でも多く発症しているので、場所を問わずに注意をしなければならない。めまいをしたり、頭痛が止まらなかったり、吐き気があったりと、気分が悪くなるのが典型的な症状でもある。
 昔の人はどんなに暑かろうと、それに上手に適応した環境と生活が出来たのであるが、気温の変化や環境の変化に適応できなくなった現代人の弱みにつけ込んでこんな病気が流行ってしまう。その意味ではおかしな病気ではあるが、効率性だけではない知恵と工夫の生活力を取り戻していけさえすればどうにでもなる病気でもある。
 予防はいたって簡単で、暑いときに内蔵に負担をかけない、発汗によって失った水分、塩分をこまめに補給をする、熱のこもった場所に長時間居ないなどである。  倒れてからでは遅いので、自分自身の知恵のつけどころでもある。
 夏場になると皮膚関連の病気なども流行ってしまう。こちらは屋外生活が長い俺ら特有の症状とも云える。皮膚関連は個人差がかなり大きいのであるが、単に虫さされと思っていたら、全身に湿疹が回ってしまうなんて事も良くある。こちらはそうなったら病院で自分にあった薬を調合してもらう必要があり、放っておいても当然良くはならない。
 今度の日曜日はこれら健康に関する定例の相談会が戸山公園、高田馬場事務所、中央公園であるので、気軽に相談に来てもらいたい。ボランティアのお医者さんの判断で通院治療が必要な仲間は「紹介状」がその場で発行されるので、それを持って新宿福祉で手続きをすれば、指定の病院を紹介されると云う仕組みである 。
 健康管理と云うものは一人ひとりの自覚がとても大事である。それぞれもう良い年なのであるから、あまり自分の身体を過信せず、必要な時は専門家に診てもらおう。
 消費税増税法案が衆議院を通ったが、社会保障改革の方はまたもや先送りと、増税しか決められない政治が続いているようであるが、ここまで混迷した政治は選挙をしたとしても、もはや救いようがないようである。まあ、そんな世界とは距離を置いて、俺たちは俺たちの生活を続けるしかないのであるが、どうこれから生きるかも、一人ひとりの自覚と決意であったりもする。

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夏だからこそ
夏場恒例の新宿夏まつりは8月11日-12日に決定。
同じく恒例の 新宿保健所の街頭結核検診も12日に同時開催。

 仲間たち。
 梅雨の最中の夏日は思い切り湿度が上がり、不快指数も最高値である。熱帯夜を記録したと思えば、雨の日などはひんやりと、気温差も相変わらず激しい。カラッとした夏日が愛おしいが、ここ何週間はそうともいかないようである。
 夏場だからと言ってじっとしていられる訳でもなく、貧乏暇なしで、日々の生活と云うのは動き回らざるを得ない。仕事をしている仲間もほとんどが現場仕事なので夏の日差しは俺ら全員に降り注いでしまう。水分と塩分補給を常としていかないと、熱中症もそうであるが、夏バテなど身体を痛め、その隙に病魔が入り込んでしまうなんて事もよくある。これからの季節はあまり張り切り過ぎず、ボチボチが一番良いのであるが、とにもかくにも夏場対策をそれぞれしていきたい。
 これだけ蒸し暑いと衛生面の管理も必要である。汗をかいたら身体を水で流す。そんな基本もしっかりとしておこう。なかなかそんな環境がない仲間も多いが、新宿福祉事務所の隣の「とまりぎ」ではシャワーサービスをやっているし、連絡会も高田馬場事務所で火曜と木曜にシャワールームを開放している。また、衣類なども毎週日曜日の炊き出しの前に提供している。これだけ仲間の衛生管理に注目している区は他にはない。と云うのも、新宿は仲間の数が多いだけでなく、出入りも多い。結核を筆頭とした感染症などが万が一広まれば、大変な事態になってしまうのを自覚しているからでもある。
 夏場恒例の新宿保健所の街頭結核検診も来月の12日に中央公園で実施される事も決まった。それに合わせて、今年の新宿夏祭りは11日(土)前夜祭、12日(日)が本祭となる事もまた正式に決定された。その頃になればもう少しカラッとしてくるであろうが、何とか健康で夏場を乗り切りたいものである。
 夏場をいろいろな対策を利用して緊急避難すると云う方法もある。都区で実施している自立支援センター、新宿区で実施している自立支援ホームなど、仕事を探すための施設もあり、そう云うところでは冷房はもちろん完備されている。昼間、仕事を探すには表に出なければならないが、熱帯夜に苦しむ事だけはないから、ぐっすりとは眠れる。そう云う普通の生活リズムを取り戻すには丁度良い。緊急宿泊所なども冷房完備はされているので、そう云うところもお薦めである。
 生活保護関連の施設の方と云えば、こちらは千差万別で、冷房がそもそもない、冷房があっても利用制限されるなんてところも多い。そう云う基本的な居住環境と云うのはあまり整備されておらず、野宿よりマシと、とりあえず屋根だけ用意すれば良いと発想するのが福祉でもある。まあ、最低生活の保障なのだからそれでも良しとするか、いやいやそうではないと議論の分かれるところでもあるが、いずれにせよ居住環境と云うのはかなりの温度差がある。
 夏場はこのように色んな問題が浮き上がって来るのであるが、何とか乗り切るしかないのも夏である。

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乗り越える夏
梅雨前線の影響で気候が不安定ともなっています。
急な豪雨など にも備えておこう。もちろん熱中症対策はしっかりと。

 仲間たち。
 梅雨も後半となったが、記録的豪雨が九州地方を中心に大きな被害を与えている。関東地方は幸いにしてではあるが、気温も30度を越す日が多くなり、今年もまた灼熱地獄が待ち受けているようである。
   爽快な夏と云うのは都会では望めそうもなく、急な豪雨とか、湿気の高さとか、不快指数が高い夏でもある。ここしばらくは何かと落ち着かないとは思うが、ここは、じっと辛抱なのかも知れない。
 気温が高くなると、皮膚関連の病気なども流行り始めている。害虫に刺されても、症状は割と個人差があるので湿疹などが全身に広がるなんて時には要注意でもある。皮膚科の受診なども可能なので、そんな仲間は福祉で相談してシャワーを浴び、さっぱりとしてから病院の受診をしていこう。
 清潔にしていければ良いのであるが、なかなかそうもいかないので生活上の工夫も必要である。衣類はこの間、大量に放出しているので頻繁に取り替えたとしても、そのままの格好で寝るしかないので、人が多く集まる場所で害虫にも食われやすいし、結核などの病気にもかかり易い。害虫などは、じめじめした所が好きなので、雨に濡れた衣類やら荷物などは天気の良い日にはしっかりと乾燥させる。夜使うダンボールなどもあまり使い回しをせずに、こちらも頻繁に取り替えるなど、皮膚の弱い仲間などは、いろいろと工夫をしてもらいたい。
 また、食中毒が流行る時期でもあるので、食料の保存なども気をつけた方が良い。生ものは出来るだけその日の内に食する。念のため臭いをかいでから食べるなど、こちらもいろいろと試してもらいたい。
 また、暑い日は熱中症やら、日射病やらにかかりやすい。とりわけ体力が落ちている高齢の仲間や病弱な仲間は要注意である。水分や塩分をしっかりと採っておかないとぐったりして、意識も薄くなってしまうなんて事にもなりかねない。もしそんな状態になったらすぐさま救急車を呼んで、処置してもらうしかないが、そうならないよう予防も日々考えておこう。また、水分と言っても。ビール類は利尿作用があるため水分補給になるどころか逆効果にもなる事も多いので、働いている仲間などは、暑いからと言ってこちらの飲み過ぎにも気をつけた方が良いだろう。
 幸い夏場を過ごせたとしても、この夏場に体力を使いすぎ、秋口に「バタリ」なんて事も良くある話である。短い夏が過ぎたらあっと言う間に冬支度でもある。自分の身体を過信せず、アリとキリギリスではないが、くれぐれもギリギリスにならぬよう少しは計画性ももった暮らしをしていきたい。
 7月もそろそろ終わると、お楽しみの夏まつりのシーズンとなる。今年の夏祭りは、8月の11日と12日に開催となる。今年も、仲間の健康を守るお祭りとして結核検診や健康相談会などもこの時期に行って行くので、どうにかこうにか健康管理だけはしっかりとしながらこの夏を乗り切ろう。

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蝉と花火の頃
新宿夏まつりは、8月11日(土)-12日(日)です。
12日には新宿保健所の結核検診も同時に行いますので、健康管理のため利用を。

 仲間たち。
 梅雨が明けたは良いが、猛暑日の連続で、まさに盛夏の感である。週末は天候と共に気温も下がったが、また月曜日からは30度越えの日が続くようである。
 こんな感じの陽気なので、全国的に熱中症が大流行りとなっている。高温多湿な都会では特に患者数が多く、医療機関、行政機関も熱中症予防にはこの数年力を入れているようである。もちろん、適切な処置をすれば命は助かる病気なので、筋肉痛や大量の発汗、吐き気、倦怠感などの症状があったら、意識障害を起こす前に救急車で病院へ行けば大丈夫である。つまりは、周りに誰もいない高温多湿な場所で倒れてしまったら助からないと云う事で、一人暮らしの高齢者などに死亡件数が多くなっている。
 野宿の仲間は風通りの良い野外生活なので、比較的安心とも言えるのであるが、テントや段ボールで囲っている仲間などは通気性を良くしておく必要があるだろう。自分は大丈夫でもそう言う症状の仲間を見つけたときは、涼しい所へ避難させる、衣類を脱がせ身体を冷やす、水分、塩分を補給するなどの処置が必要である。自力で水も飲めない状態ならば救急車を呼んでみる。判断に迷ったときは、東京消防庁救急相談センター(03~3212~2323)が24時間年中無休で相談に乗ってくれるので電話して症状を伝え判断を仰ぐのも良いだろう。何でもないのにやたら救急車を呼んでしまうと、その内運んでくれなくなるので、その点だけは注意をした方が良い。救急車を呼んだとしても、医療費が払えない仲間はその旨を病院に伝え、後で福祉事務所で手続きをすれば国が肩代わりをしてくれる。お金がないから病院に行けないと云う訳ではないので、こちらの点は安心してもらいたい。
 熱中症に限らず、夏場は結核が流行ったり、食中毒が流行ったり、皮膚関連の病気が多くなったりと、病気の話題には事足りない。それぞれ気をつけながら過ごしていきたいものである。
 消費税増税法案も参議院で審議が入り、電気料金の値上げも決まりそうで、庶民にはこれから何かと厳しい時代になりそうでもある。増税分は社会保障に使うとか言っているが、そのための骨子でもある「生活支援戦略」の中間まとめと云うものが先月厚生労働省から発表された。生活困窮者支援体系を確立すると言いながら、中身はまたぞろ相談窓口を増やすだけで、ほとんど内容のない既に実施済みのものの羅列である。どちらかと言えば、この間社会問題ともなっている生活保護の不正受給問題をどうにかしたいが為の調査、指導の強化などに主眼が置かれているようである。しかしながらこちらも小手先だけで、抜本的な改正など、ほど遠い感がある。肝心の年金問題なども先送りのようなので、つまるところ増税の理由付けに社会保障が使われただけのようである。
 暑い中で更に不快指数を高める事ばかりであるが、肝心な事は一人ひとりの生活の維持だけである。

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夏と云えば
第19回目となる今年の新宿夏まつりは、8月11日(土)-12日(日) です。
今年も12日は新宿保健所の結核検診も同時開催。

 仲間たち。
 真夏の本格的な猛暑が現在進行中である。今の所高気圧が衰える兆しはまるでなく、しばらくは連日の猛暑日が続きそうである。ある意味覚悟しながらこの夏をやり過ごしていくしか無いようである。
 こんな気候なので、熱中症の事故が全国的に増加の一途である。水分を補給しても、動けば一瞬の内に汗として出てしまうのだが、それだけ夏は水分を体内から奪ってしまう。炎天下の最中は必要以上に動かない、出来るだけ風通しの良い木陰で休み続けると云うのも、最善の熱中症対策でもある。
 高齢の仲間や、病弱な仲間など、健康管理がとりわけ必要な仲間も多い。高齢の仲間や体力がない仲間は、熱中症の被害に合いやすい。調子が宜しくない仲間はこの時期は、通院だけでもしっかりとしていかないと命にもかかわってしまう。他人の事はどうあれ、この時期は自分の事を一番にしておいた方が良いだろう。
 裏面にチラシを添付したが、8月12日(日)に新宿保健所は結核検診を中心とした健康相談会を新宿中央公園で実施する。丁度お祭りの日であり、連絡会の医療班の先生方も同じ日に来てもらえる事になっている。会社勤めなどをしていれば年に一度の健康診断と云うのはあるものであるが、なかなか長期失業状態であると、そう云う訳にもいかない。とは云え、病気の方は待ってはくれない。どうしても歳を重ねれば何かと病魔はすぐに寄りついてしまう。その中でも結核菌と云うのは、なかなか自覚症状が現われず、自覚した時にはもう手遅れなんて事も多い。なのでレントゲン検診は、年に一回は受けておいた方が良い。誰でも感染の危険性はあるのだから、自分だけ大丈夫と思わずに、こう云う機会は大事にしていこう。
 新宿の夏まつりは、伝えている通り、11日(土)と12日(日)の二日間である。一番気になる炊出しの方は、11日(土)は午後5時からの追悼会が終わった後に、通常の炊出し。夜のカラオケ大会の最中くらいに「そうめん」の配布が予定されている。翌12日は、正午に通常の炊出し、また夜6時(いつもより1時間早めなのでご注意を!)にお祭り特製カレー弁当などの配布となっている。その合間にかき氷であるとか、ゲームの参加賞でやきそばであるとか、夜はコンサートを聞きながら発泡系飲料水であるとか、いつものように皆が楽しめるような企画と食料、飲料を準備している。この暑い最中に団結を呼びかけるなど暑苦しいだけなので、多くは語らないが、この一年、新宿の路上で亡くなった仲間を悼み、忘れず、生き残った者の務めとして、生きている事を謳歌するお祭りにしていきたい。まあ、それなりに楽しみにしてもらいたい。
 夏まつりの準備は11日(土)午前11時からなので、体力を余している仲間がいたら是非とも手伝ってもらいたい。また、準備等に伴い、連絡会のシャワーは、9日、14日はお休みになるので、こちらもお忘れなく。
 夏は祭りといこうじゃないか。

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今年も新宿夏まつり
新宿夏まつりは8/11-12中央公園「水の広場」で開催します。
19日は地元の盆踊り大会なので、炊き出しは「ポケパ」に移動。

 仲間たち。
 オリンピックの話題で持ちきりな今年の夏であるが、ロンドンに比べると東京は実に暑く、応援するだけでも一苦労である。今週当たりから台風などの影響もあって、若干暑さには緩みが出て来るようであるが、それでも30度前後の日が続くようである。お盆を過ぎれば秋がそろそろ見えて来る季節になるのだろうが、ここのところ、異常気象続きなので、油断は大敵である。
 熱中症の注意報なども頻繁に出るようになり、また、全国的に死亡事故であるとか、救急搬送であるとか、こちらの話題も日に日に高くなっている。
 田舎の方は土があり、緑も多くからっとした暑さであるが、都会ともなれば、コンクリートに覆われ、室外機がぶんぶん廻りと、一時話題となったヒートアイランド現象のただ中となる。それに加え、通気を考えない見てくれだけの安かろう悪かろうな、うさぎ小屋的な建物が多く、表にいても、屋内にいても熱中症の危険が地方に比べれば数段あがっている。
 生活保護などで安アパートにいて熱中症で倒れ、そのまま孤独死なんてのは、ニュースにはならないものの、今やどこの区でも日常茶飯事となっている。たとえクーラーがあったとしても、電気代がもったいないので使わないとか、お金を使い過ぎて電気が止められているとか、生活の自覚の面から建て直さないと、どうにもならない現実は相変わらずである。
 屋外の、とりわけ現場作業で働いている俺たちもまた、同様である。自分の身体を守りながら仕事をしていけるよう、健康面、安全面での自覚を相当しながらやっていかない事には、生活どころか、命の危険すらある。こればかしは、誰かがやってくれる訳ではないので、一人ひとり、しっかりと考えながら夏場の生活を作り出していかなければならないだろう。
 今度の土日は夏まつりであるが、12日の日曜日には、新宿保健所、新宿福祉が中央公園の会場で出張の健康相談会を実施してもらえる。午後1時からレントゲン車が公園の中に入り、テントが張られと大がかりな相談会をせっかく実施してもらえるので、年に一度の健康診断のつもりで参加してみよう。連絡会の医療相談会チームも同じ時間帯にブースを作り相談に乗るので、相乗効果で仲間の健康を守っていきたいと思う。とりわけレントゲン検診を今年一度もしたことのない仲間は必ず検診だけは受けてもらいたいと思う。結核こそ自覚が必要な伝染病である。無自覚なまま他人に移してしまうなんて事がないよう、安心を確認するためにも検診は必要である。祭りの最中なので、楽しみながら、それでも自分の健康を考える。新宿は、そんなお祭りである。
 今年も多くの仲間が路上で亡くなった。救急で運ばれても間に合わなかった仲間も多い。残念な事であるが、人の死に意味があるとすれば、残された者が、「そいつの分まで」生き抜いてやろうと思うことなのだろう。死んだ奴らと共に生きる夏にしよう。

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長そうな残暑
新宿夏まつりへの参加、協力どうもありがとう。
結核検診を逃してしまった仲間で心配な仲間は保健所へ。

 仲間たち。
 今月上旬の連日猛暑日から比べれば、だいぶ落ち着いた夏であるが、残暑はまだまだ長くなりそうでもある。今年の東京は不思議とゲリラ豪雨は少ないのであるが、大気が不安定となると雨の被害なども全国的に広まってもいる。熱中症などの対策や豪雨への備えなど、まだまだ必要のようである。
 先日の第19回新宿夏まつりへの参加、そして様々な形での協力、どうもありがとう。天気予報が怪しかったものの雨になることもなく、また気温の方もこの季節にしては割と低めだったのと、そして何よりも多くの仲間が集まって、積極的に手伝ってくれたおかげで、予定していたすべての行事を無事混乱なく終えることが出来た。日曜夜の炊き出しでは最大500名前後の仲間が集まってくれ、続く生バンドやダンスショーなどを飲めや歌えやでおおいに盛り上げてくれた。亡くなった仲間も半ばあきれ顔で微笑んでいてくれたことだろう。
 人出の方は例年通りとなったが、結核検診の受診者だけは例年よりは若干少なかったようである。この点は皆々、大丈夫だろうか?レントゲン検診だけは、どこに居ようとも、年に一度くらいは受けた方が良いのは周知の通りである。かつては大田寮など大規模なシェルターがあって、そこでほとんどの人が受診し、そこで受けなかった仲間が夏の検診会で受診すると云うパターンが定着していたのであるが、今やシェルターも小規模化し、かつてのような収容人数は取れなくなっている。そうすると結核検診の機会も少なくなっているので、いろいろな機会を利用してもらった方が良い。結核検診会はまだ秋口にもあるし、保健所に相談に行けば受診は可能なので、今回受診できなかった仲間は予防のため受診の程をお願いしたい。
 お盆も過ぎ、年中無休の連絡会の諸活動は通常通りに戻っている。これからは寒い季節に向けてとなるが、季節なんてものはアッという間に過ぎてしまうものだから、仲間もキリギリスさんにならないよう、計画的に生活を刻んでもらいたい。
 ホームレス自立支援法が施行されて丁度10年目の夏となるが、幸いにして仲間の力でこの法律も5年の延長となり、残り5年間は色々な対策をフルに活用する事が可能である。あれが駄目だ、これが駄目だと批判ばかりする人が多く、その影響か、気持ち的にはそうなりがちであるが、あれが駄目ならこうしよう、これが駄目ならこっちにしよう、としなければ、俺らは永遠のオオカミ少年である。もちろん諦めることは、ある程度は必要である。しかし、捨てる神あれば、拾う神ありと云われるよう、社会はそんなに冷たくもない。誰かとつながっていさえすれば、良いも悪いも転んでいくのが人生である。転がって転がって七転八倒なら良いではないか。
 他人に説教する程偉くはないし、いつまでかも分からぬが、当面は先輩達の側に俺らは居続けるので、ちょっとぐらいは安心してこれからを生きよう。

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長秋はまだか?
まだまだ残暑は厳しいようです。
夏の終わりは体調面で 異変が訪れる季節となります。一層の健康管理を。

 仲間たち。
 もう8月も終わると云うのに、まだまだ厳しい残暑である。長期予報でもまだまだ晴天が続くとの事なので、油断は大敵。引き続き熱中症対策などを充分にしていこう。
 こうも暑いと持病のある仲間などは体調異変を起こし易い。ここ数ヶ月、我慢に我慢を重ねて、身体に無理を強いているのだから尚さらである。
 とにもかくにも、調子が悪いと自覚した段階で、病院に行く事を勧める。お金も保険証もなく新宿で野宿している仲間なら、新宿福祉事務所が福祉の制度の中で、無料でかかれる病院を紹介してくれる。紹介先も医療センターとか東京医大病院とか、しっかりとした病院になので、まったく心配はない。病気の事だけは素人には分からないものなので、まずは検査をしてもらおう。その結果、あまりにも重い病気なら、後の面倒は福祉がしっかりとしてくれている。入院の場合も入院費等の世話もしてくれるし、退院後の宿泊場所も探してくれる。病気に伴う生活上の問題についても福祉の担当さんとよく話しあっていきさえすれば、活路が見いだされるケースも多い。
 病気がちの仲間もそうであるが、60歳過ぎの高齢の仲間で、結構無理している仲間も多い。もちろん福祉に行き、相談を重ねればよほどの事がない限り、福祉の対象者にはなるのだが、どうも踏ん切りがつかないようである。ドヤや集団生活みたいな所はどうしても嫌、と云う仲間も多い。年金制度はこれから大きな議論になって制度変更があると思われるが、いずれにせよ一定の負担をしていなければ給付もないのは保険制度では当然の仕組みである。色々な事情があって所謂「無年金」になってしまった高齢者が地域で暮らしていくには現状においては生活保護制度しかないのも事実である。しかしながら、高齢化社会になると云うのに、そう云う観点からする福祉制度の改革と云うのは、若年層に足を引っ張られてか、残念ながら進んでいないのが現状でもある。
 まあ、批判ばかりでなく民間の力も発揮しようと、連絡会はNPO新宿と協力しながら「麦の家」や個室の宿泊施設の整備、地域社会に復帰するためのプログラムなどを独自に開発して来てはいるが、そう云う意気込みのあるNPOは少なく、単独ではまだまだ力不足ではあるが、そう云う試みが開始されている事に多少なりとも期待をしてもらっても良いのかも知れない。
 これからちゃんとした仕事をしたいと云う仲間は、自立支援センターへの入所希望も多いようだ。センターでは仕事についた仲間はセンターから借上げアパートに移行し、アパートでの生活の準備が出来ると云う仕組みが本格的に稼働している。また、既に仕事をしている仲間で居所がない仲間には、新宿区の自立支援ホーム事業ども用意されているので、そう云うのも使いながら活路を見いだしていこう。
 暑い中でも、どうにかこうにか、乗り越えていこう。

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夏の終わりに
今度の日曜日は戸山公園、中央公園で医療相談会があります。
高田馬場事務所では鍼灸を中心とした東洋健康相談もあり。

 仲間たち。
 もうそろそろ秋風が欲しいところであるが、今年の残暑は引き際をわきまえていないようだ。暑さ寒さも彼岸までの諺の通り、今月の中頃まではこんな調子で、下旬にもなればようやく秋に移り変わっていくのであろう。我慢も限界と云う仲間も多いと思うが、季節だけはいくら文句を言っても自分の思う通りにはいかない。
 そんな訳で、熱中症の危険はまだまだ続く。水分、塩分補給、体調が優れない時の炎天下での活動などは特段の注意が必要である。流石にもうそろそろしたら、秋風も吹き込んでくるだろうが、それまでの辛抱である。しかし、こうも夏が長引くと、熱中症以外にも体調不良となる仲間も多くなる。持病が悪化する他、身体のだるさ、重さ、気力がわかないなんてのも、病気のサインであったりもする。とりわけ、これからの時期は、高齢の仲間や、病気がちの仲間は健康管理をしっかりとやっていってもらいたい。
 今度の日曜日は戸山公園(午前10時より戸山公園マルエツ側入り口付近)、中央公園(午後6時より中央公園炊出しの場所・雨天の場合は都庁下)でボランティアの医師による医療相談会が実施される。血圧測定から市販の薬の提供、また問診もしてくれるので仲間の健康管理に是非とも役立ててもらいたい。しっかりと病院で診察が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえるので、それを持って福祉事務所で相談をすればスムーズに病院に通院出来るので安心でもある。健康管理、体調管理と云うのは日々の自覚である。「調子が悪いな」と云うのはよほどの病気でなければ自分で「発見」するものである。その時、どう対応するかでその後は決まってしまう。相談会などで専門家に相談をしてみる、福祉事務所を通して病院を紹介してもらうなど早めの対応をして助かった仲間は大勢いる。病院好きの仲間はあんまりいないとは思うが、病気は放っておけば悪化するのが普通である。自分の健康のため、「おかしいな」と思ったら、まずは診てもらう習慣をつけていこう。
 また、夏祭りでも好評だった鍼灸相談会も同じく今度の日曜日、高田馬場の事務所で正午より実施している。とりわけ肉体労働などをしている仲間にとって身体の疲れをほぐすのは大事である。こちらは東洋医学の方であるが、肩、腰が重いとか、全身が重いと云う仲間は試してもらいたい。こちらもボランティアの鍼灸師が来てくれるので専門的に治療をしてもらえる。これからの健康管理のために利用してもらいたい。
 野党の反乱で国会が空転し、素人のような政権与党内が混乱する中、解散風が吹き始めたようだが、今後どうなってしまうのかも秋風次第のようである。毎年この時期になるとこんな感じになるのも面白い年中行事であるが、我々の生活に密着している雇用の問題であるとか、自立支援の問題とかに影響がないようお願いしたいものである。まあ、それはともかくとして、とにもかくにも、この季節をどうやり過ごし、落ち着いた暮らしを取り戻すのかが俺らの課題である。

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秋の心機一転
残暑は厳しいものの、秋はもう目の前。
夏の疲れを癒し、健康管理や次の目標に向け一歩踏み出そう。

 仲間たち。
 9月に入っても、まだまだ厳しい残暑が今年は続いている。まあ、一時に比べれば少しは秋めいた感はあるものの、今週も連日30度越えの天気予報なので、もうしばらくの辛抱と言った所か。
 夏場の疲れがそろそろピークに達する頃でもある。なんだかんだと季節に無理を強いられた身体が、季節の変わり目ともなれば悲鳴をあげても不思議ではない。熱中症など夏場の病気対策から、全般的な健康管理に発想を変える頃である。身体の悲鳴は「だるい」とか、「いつもと違う」とかの小さなシグナルから発せられる。そう云うシグナルを見逃さずに、身体の具合が変だなと感じたら、念には念を入れて医師に診てもらう事を勧める。大げさと思われがちであるが、とりわけ野宿をしていると、自分で考えている以上のダメージがあるものである。一般の人以上に身体を気づかわなければ、おのずと命も縮まってしまう。お金もなく、保険証もない場合は、福祉事務所で手続きをすれば、指定の病院に通院や入院は可能である。とりわけ高齢の仲間や、病気がちの仲間はこういう制度を利用しながら、どうにかこうにか健康を保っていこう。福祉の利用が初めての仲間は、俺たちに声をかけてもらいたい。
 福祉の窓口に直接行くのは「ちょっと」と云う仲間は福祉事務所の隣にある「とまり木」でも初期相談は可能である。こちらも役所と同様平日は毎日やっているので、自分の都合にあわせて相談できる。
 病気はそうでもないが、この秋から仕事を本格的に探したいと云う仲間は、自立支援センターなどの仕組みも、これまたしっかりとある。住所設定から、技能訓練、就職指導から転宅支援まで、一定の期間の中で頑張ってみようと云う仕組みは、これまた多くの仲間が使って来たおなじみの制度でもある。新宿からは港寮となるが、23区のどこの福祉事務所でも受付をしている。最近あまり注目もされていないが、自立支援センターの就職率は依然として50%を誇るホームレス自立支援対策のメイン事業でもある。
 自立支援センターは実に多くの仲間がこれまで利用して来たが、まだ一度も利用したことがないと云う仲間も、もしかしたら居るかも知れない。そんじょそこらの事業に比べても、手厚いプログラムを持った事業なので、お金目当てではなく、仕事目当ての仲間は利用価値は十分にあるので、福祉事務所で申し込みをして見るのも良いかも知れない。新宿区の枠はいつも一杯で入所するのに時間はかかってしまうが、緊急宿泊所で待機しながら、自分で就労活動の準備をしながら入所のチャンスを待っている仲間も大勢いる。自立支援センター以外にも、仕事があるのだけれども、泊まるところがないと云う仲間向けの自立支援ホームと云う仕組みも新宿区は独自に用意している。寒くなる前に、「今の内に」と考えている仲間は色々な施策を知り、利用していってもらいたい。
 本格的な秋はもう目の前である。

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秋なき秋
残暑はまだまだ続き、雨のない関東地方となってしまっているが、
気持ちの切り替えもそろそろして、難所を乗り越えよう。

 仲間たち。
 季節感がまるでなくなったかのような9月である。このシーズンおなじみの台風は来るには来ているが、何故か関東地方はあまり影響もなく、未だ30度越えの夏日が連日続いている。例年よりも雨が少なく、そんな影響もあって、東京でも11年ぶりの取水制限となる始末。このまま季節が進まないと断水など、生活に影響が出そうな雰囲気でもある。
 身体が暑い気候に慣れてしまうと、急な冷え込みだけでも風邪を引いたり、調子が悪くなったりと、そんな影響も出てくるであろう。冬に向けてと言いたいところだが、今年は秋と云う準備期間が短く、カクンと冬へと突入しそうな感もあるので、気構えがとりにくいだろう。まあ、それでも体調の変化は自分でしっかりと自覚すれば出来るので、無理をせず、調子がおかしかったら、福祉を通して病院に行くなり、体調はしっかりと整えておいた方が良い。
 エネルギー問題の次は領土問題と難題が次々と舞い込んでいる受難の年のようであるが、そんな事に右往左往している中で景気問題と云うのはどこか忘れさられ、東北復興需要一本で何とか保っているような景気の有様である。
 一部では「シャープショック」なんて呼ばれている家電メーカー大手の経営難は、本体のリストラだけでなく、多くの受注を受けていた中小零細の雇用不安や倒産を引き起こしかねず、地方経済は戦々恐々の状態である。
 失業者や半失業者のセーフティーネットだと、ここ数年接ぎ木のように打ち立てられた「雇用対策なき第二セーフティネット」は結局は根につくことなく、簡単に突破され、生活保護へと流れ込む現象は歯止めが効かず、過去最高の211万人と至り、しかもそれが滞留してしまっているため、もはや国が看過できない数字に膨れ上がってしまった。不正受給問題なんて云うのはある意味些細な問題で、問題の本質は雇用の問題であると云う事を、意識的に覆い隠そうとしている事こそが問題なのではなかろうか。
 国は何をやっているのかとすぐになるが、様々な難問に右往左往しているだけで、ご覧の通りの有様である。選挙が近いと良い事を言ったり、悪い事を言ったりとパフォーマンス合戦となるが、選挙が終わればそんな事も沈んでしまって、むにゃむにゃとなる。なので余り期待しても、余り批判しても、意味と云うものはあまりないようである。  こんな時代の中で、俺たち底辺の仲間はどう生きるのか?それは難しい問いではない。自分の仕事を見つけることである。それは何も正社員だけではない、雑業だって仕事だし、お金のもらえないボランティアだって仕事である。自分のために生きなくても、仲間のために生きるのも、これまた仕事である。
 禅問答のような話になってしまったが、とにかくどんな立場になろうとも、身体を動かし、生きていこうと云うことである。難しき話でご免。

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ようやく秋
残暑はもう終わり。
これから急激に涼しくなると思われる ので、風邪など引かぬよう万全の準備を。

 仲間たち。
 まだまだ平年気温よりは高いようであるが、それでも30度を下回る日が多くなり、どことなく秋がようやく見えて来た。まさに、暑さ寒さも彼岸までである。
 これまでの酷暑を体験していると、気温がカックンと下がるような感じで、気温もつるべ落としとなるので、体調面での注意がとりわけ必要となってくる。風邪を引いてしまう仲間もこの時期、多くなるので、生活環境全般をそろそろ秋から冬型に変えていく必要もある。季節の移ろいはあっと言う間なので、あまり翻弄されずにやって行きたいものである。
 風邪を引いてしまったとか、調子が優れないと云う仲間は、早め早めに福祉事務所から病院に通うようにしよう。あまり油断をしていると病気は後からあまり宜しくない結果が来たりもする。早期発見、早期治療がどんな病気でもこれに勝るものはない。
 病気で福祉事務所を利用したいのだけれども、手続きが良く分からないなんて云う仲間は、福祉事務所の隣に相談所「とまりぎ」があるので、そちらでまず相談をしてみると云う手もある。色々と手助けをしてもらえるので乾パンを貰うだけでなく、色々な事も相談してみよう。
 「福祉よりも仕事を」と考えている仲間にとっては、自立支援センター港寮は、ひとつの支えになって行くだろう。今の自立支援センターは、純粋に仕事を探す仲間だけが入れる施設である。入所直後の健康診断などで稼働困難となれば、そのまま身柄は福祉事務所に戻され、別の施策での支援となるので、残った仲間は、仕事を目指す稼働層だけになる。職業相談やら、技能講習やら就労のための準備を進め、就労後のケアもしっかりとしてもらえる。また、これまでの自立支援センターは就職活動中の仲間と、就労中の仲間がごっちゃであったが、今は自立支援センターで就職が決まった仲間には個室の自立支援住宅(借上げアパート)の利用が可能なので、他人に惑わされずじっくりと仕事で疲れた身体を癒すことも出来る。
 仕事に自信がある仲間や、短期間で後腐れなく自分の目標に突き進んで行きたいと願っている仲間、もう一度新たな技術を身につけ、仕事に再チャレンジしたいと云う仲間には、福祉より利用価値が高い施設である。
 「何でも生活保護」と云う悪しき傾向があるが、入り口だけの議論を続けて来たおかげで、施策全般は旧態依然のままであり、利用したからと行って俺らが上手に利用できる制度には至っていない。制度自体がもはや限界に至っている事をようやく厚生労働省は気付き見直しをしているようだが、今の政治状況ならそう抜本的な見直しも出来ないであろう。
 こんな状態であるからして、自立支援センターも含めた第2セーフティネットと呼ばれている施策群が今後整備されると思われる。そもそも自立支援センターは俺らが要求して作らせた施設でもある。再度こちらに注目し直してみるのも良いのかも知れない。

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転がる秋
秋が深まり、気温差も厳しくなっているので健康管理と生活面は特段の注意を。
調子が悪い仲間は早めの通院を。  

 仲間たち。
 ひと雨ごとに秋と云う季節感はどこへやら、台風の接近で気候がガラリと変わり、10℃以上の気温差の秋となっている。
 こうなるともはや身体がもたないと云う仲間も多くいるだろう。朝晩ともなるともう冬支度をしなければ寒くて堪らないようにもなった。衣替えの衣類は、今早急に準備をしているが、毎週日曜日の衣類配布の時に集まったものは放出しているので、必要な仲間は取りに来てもらいたい。
 また、風邪を引いたとか、調子が崩れてしまっていると云う仲間は、早め早めに福祉事務所から病院に行く事を勧める。こんな季節の変り目にいままでの疲弊がたたり大きな病気を発病する仲間も決して少なくない。「悪くなってから救急車を呼べばよい」なんて呑気に構えている仲間もいるが、そんな時は手遅れと云う事もよくある話しである。お互いもう若くはないのだから、意地を張らずに「おかしいな」と思ったら、まずは病院に行って見る事が自分の命を守る最善の策であり、また可能な限り福祉の制度を利用し野宿から脱する事も、命を縮めない大きな予防策である。
 寝場所や装備の問題もこれからの大きな課題でもある。それなりの装備をしたり、風のあまり吹き込まない寝場所を見つけておかないと、わずかばかりの睡眠すら取れなくなってしまう。お酒を飲んで身体を暖めてから寝るなんて事をしている仲間も、まだそんなでもないが、これから冬場に至ると凍死の危険性も出てくるし、そのまま固いところでゴロリでは足腰に悪い。ダンボールで簡易のハウスやついたてを作る、コンクリートに体熱を奪われないよう厚めの床を作る。これからの季節はそれらの工夫がますます必要となる。多くの先輩がそれをやっているので、新しく新宿に来た仲間は見様見まねでも構わないし、直接聞いて工夫の知恵を分けてもらおう。そして、その場合、場所場所のルールをしっかりと守ると云うのが前提である。たった一人の不届き者の行為が全体に不利益をもたらすなんて事もこれまで多くあった。皆で一定の常識を守らない事には、俺たちの寝場所も守れないので、その点も要注意である。
 生活保護の方は小手先ながらも不正防止と就労支援を中心とした見直しがこの秋から冬にかけて進みそうである。不正が発覚した時のペナルティも今までのような生易しいものとはならず、罰金額が引き上げられるなど厳格化が計画されている。大半の真面目にやっている受給者からすればケースワーカーの権限強化は当然の事であり、ルールの再構築は歓迎すべき事でもあろう。
 問題は就労支援がどこまで生活保護の内部で可能であるかである。「中間就労」や「積立制度」などが予定されているが、その実行力がどの程度となるかは、これまでやって来なかった領域だけに未知数である。
 まあ、色々と変化の秋でもある。

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夜長の秋
気温もぐっと下がり、秋本番。風邪などを引きやすくなっています。
今度の日曜日は医療相談会、戸山、中央公園で実施。  

 仲間たち。
 急に冷え込み、肌寒い日が続いているが、このまま本格的な秋へと突入、今年もあと3ヶ月である。秋雨模様の天気が続くだろうが、晴れ間が出れば、秋晴れのすっきりした気候となる。気温の大きな変化はこれからは少なくなると思われる。
 あっと云う間の秋であったため、あちこちで風邪を引いている仲間が多い。気候の変化に身体が追いついていかないと何かと大変でもある。
 今度の日曜日は戸山公園で朝10時より、中央公園(雨天の場合は都庁下)で炊出しの時間帯に、ボランティアの医師による定例の医療相談会が実施される。風邪薬や、胃薬など市販の薬を提供できる他、医師による問診も受けられる。この気候のせいで調子を崩している仲間は是非とも気軽に相談に来てもらいたい。
 もちろん、問診だけでなく、しっかりと検査、治療が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえる。それを持って、福祉事務所に相談に行けば、病状に見合った病院を紹介してもらえ、そこでの継続的な検査、治療が可能となる仕組みである。福祉事務所で病状について説明する手間が省けるので、新宿で野宿している仲間なら簡単に医者にかかれる事となる。そして、入院が必要な場合は入院の手続きもしてもらえるし、働けない程の病状の場合は宿泊所なども用意してもらえ、病気が治るまで生活保護を受給となる。
 そう病状が重くなくとも、医療相談会は毎月実施しているので、定期的に血圧を測ったり、問診を受けたりすれば、日常的な健康管理に役立つ。
 身体の事だけは、一人で心配しても仕方がないので専門的に診てもらうよう心がけてもらいたい。
 涼しくなると衣替えの季節でもある。しっかりとした装備をしておかないと、朝晩の冷え込みには耐えられなくなってしまう。
 連絡会は毎週日曜日の中央公園の炊出しの前、4時過ぎに衣類の提供を定期的に行っている。全国各地から俺たちの事を心配して下さる方々が、せめて衣類だけでもと、送って来てくれている。これからの季節に対応できるよう厚手のものがこれから結構送られてくるだろう。衣類が必要な仲間は、日曜日、ちょっと早めに中央公園に来てもらうようお願いしたい。もちろん、自分のサイズや好みにあったものがある時ない時はあるとは思うが、その時は容赦願いたい。
 また、シャワーサービスも毎週2回、高田馬場の事務所で実施している。これからは公園の水で、と云う訳にもいかないので、衛生面を確保するためにも利用してもらいたい。
 俺たちは民間でできる事は、いろいろな協力体制の元、精一杯実施している。これからの季節を乗り越えるためには、役所の仕組みだけではまったく不十分である。俺らに出来る事は俺らで力を発揮し、役所も上手に利用し、どうにかこうにか乗り切って行きたいものである。

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熟せば冬
衣替えの済んでいない仲間は、毎週日曜4時過ぎ、炊き出しの 場所で秋冬ものの衣類提供をしています。
ご利用を。  

 仲間たち。
 昼間はまだまだ暖かい日があるが、朝晩だけはそろそろ季節通りの気温になりつつある。気がつけば10月も、もう半ば、例年ならば最高気温も20度を割る頃でもある。本来ならば、ほっとした人恋しい季節であるのだが、今年の夏の異常な暑さは、色々なところで悪影響を及ぼす。気温の急激な変化は心臓疾患系の人には大きな不安であるし、腰痛など神経系の人もまた同様である。また相対的に弱っている身体であると風邪なりインフルエンザなり、結核菌なりと、色々な病気に罹患し易くもなる。
 このように体調が総じて悪化してしまうのが、この時期の特徴でもあり、十分に気をつけておいた方が良いだろう。若いから大丈夫なんて云う声も時たま聞くが、今の若者は免疫力が落ちているので大病にかかりやすいなんて云う傾向もあるので、年齢問わずに健康管理は重要である。
 野宿していれば身体が悪くなるのは当然だと決して居直るべからず。どこに居ても、どんな環境であっても年は平等に取る。すると加齢と共に疲労はあちこちに溜まり、健康であり続けることが難しくなるのは、人類の共通事項である。
 まずは自分の意識と自覚。これがなければどんな病気でも治るものも治らなくなる。自分の身体の事は自分が一番知っておかねばならないし、大きな病気の場合は医師の説明を良く聞き、自分の病気を他人にしっかりと説明できる程度にならなければ良くはならない。よく「どんな病名なの?」と聞くと「良く分からない」と云う仲間も多く、病名は確かに専門用語で難しいのであるが、最低限自分の病気の名前くらいは覚えていきたい。医者任せ、他人任せでは決して良くはならないし、納得も出来ないのである。
 まあ、病気に限らずどんな事もまた同じ。自己責任と自己努力が前提になければ先に進みはしないものである。
 だいぶ寒くなったのが、衣替えがまだなんて云う仲間も居るかも知れない。
 秋冬ものの衣類の募集を連絡会は全国に呼びかけているので、毎週日曜日の炊出し前に定期的に放出している。衣替えもしっかりとしておかないと、昼間は良くても朝晩は冷え込んで眠りにもつけない。睡眠不足がたたると身体も心もボロボロになる。そんな悪循環に陥り易い。自分の生活にあった衣類や持ち物をしっかりと確保しておいてもらいたい。衣類配布は毎週日曜日の午後4時過ぎにやっているが、少し遅れて来ると良いものはなくなっている場合もある。新宿福祉事務所の脇にある相談所「とまりぎ」でも衣類の提供はしてくれているので、そんな時は相談に行ってみよう。衛生面を確保するためのシャワーサービスも連絡会では高田馬場の事務所で火曜、木曜に実施している他、「とまりぎ」でも同様のサービスを実施しているので、併用しながら利用をしてもらいたい。
 悪魔の冬はもう目の前でもあるのだから。

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これからの冬
冬を思わせる気候に季節は急展開をしています。
風邪などには 十分に注意を。防寒用衣類放出を続けています。 

 仲間たち。
 雨が降るほど秋が深まるどころか、今年は強烈な夏のおかげで季節感がしどろもどろ、朝晩は冬を思わせるような冷え込みにもなっている。北海道には初雪が降るなど、冬の知らせはもう届いており、日本列島も徐々に寒気団に覆われていくのだろう。
 これから空気が乾燥でもしてくれば喉をやられたりと、風邪やインフルエンザの流行は本格化をしてくるかも知れない。今の内に体調を季節に合わせていかないと何かと大変な冬になるので、日頃からの予防などもしっかりとしていきたい。
 冬物衣類が必要な仲間も多いと思うが、連絡会では日曜日の炊出しの前、午後4時過ぎに衣類の提供を毎週行っている。必要なものはこう云う機会を利用して早めに調達をしていこう。「とまりぎ」でも衣類の提供をしているので、そちらの方も利用できる。置き場所などの問題もあるが、出来れば傍観類はしっかりと確保をしておいてもらいたい、
 人の生活の基本は「衣食住」と昔から云うが、連絡会は昔からこの「衣食住」を基本に路上の支援を続けている。中でも衣類提供に関しては大きな支援網を作っているので、これからの季節も放出衣類に困ることはないだろう。防寒着だけでなく、今年も年末に向けた毛布提供の準備を既にしている。
 炊き出しの方もお米の調達から、野菜類の自給自足を目指しながら長野の農家との連携も長年かけて作り上げて来た。こちらも盤石である。
 一時的に住む場所も、NPO新宿と共に緊迫施設「馬場ハウス」(シェルター)の設置と増設を着実に進め、今も多くの仲間が利用している。もちろんそれに留まらず長年山谷地域の宿泊関係整備の先駆者でもあるNPOふるさとの会と連携しながら、新宿区内で優良な宿泊施設の増設にも着手している。
 トータルな支援と云うのはなかなか難しいのではあるが、連絡会と連絡会グループは新宿区と協力すべきは協力しながら着実に路上の仲間の生活を向上に向け、見えないところでも地道な活動を続けている。
 何でも反対派の人々は、今度は生活保護の基準がどうしたこうしたと宣っているが、今の保護制度の問題とは金額の多寡の問題ではなく、質の問題であると云うことを抜きに語られる政治的言質のオンパレードでは、逆に受給者の不安にかきたてるだけの結果にしかならない。
 路上の仲間が高齢化し、働けなくなり、保護を受けたとしても、結果「たまゆら」のような所にしか行けない保護の現状をどう考え、変えていけるのか?そのために、何度反対を言ったとしても、それはほとんど意味はなく、唯一意味があるのは、地場での福祉の実践だけである。
 継続こそ力と云うが、だらだら継続していても、そんなのは力にもならない。走りながらどう考えていくかが、俺らにとっても、仲間にとっても一番大事なことである。

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そろそろ冬支度
気候の気まぐれに惑わされず、健康管理は徹底を。
風邪などが流行る頃なので、うがい、手洗いを。 

 仲間たち。
 晩秋の気候はじょじょに冬型に姿を変えつつある。早いもので気がつけば今年も残り2ヶ月程度、一年なんてあっと云う間で、年越しの準備も近い。
 秋の深まりは不安ばかりに目が行くとおもうが、しっかりと準備しておけばそう悪い事ばかりでもない。自分なりの目標を持ち、前を向きながら歩いていこう。
 こんな気候なので、風邪が結構流行ってもいる。昼間汗をかいた身体に夜の秋風が当ると間違いなく風邪をうつされる。これから空気が乾燥し始める時でもあるのでうがいをしたりと予防策が必要だが、野宿の俺たちには雨風の当らぬ寝床の確保がこれからの最大の課題でもある。夜だけでも眠れる場所を確保していかない事にはこれからのシーズンはとてもつらいものになってしまう。
 風邪以外でも、ちょっと「血圧が不安定」「身体がだるい」「食欲がない」など、異変を感じたら、早めに病院で診察を受けた方が良いだろう。福祉事務所が病院の掛け橋にはなってくれているし、福祉紹介の病院は俺たちの対応は慣れているから、気軽に福祉の制度を利用してもらいたい。新宿の福祉事務所は花園神社の裏にある第二分庁舎の1階にある。受付で緑のカードに自分の名前と生年月日を書いて提出しておけば、順番に呼ばれ「面談」を受けられる。その時に「調子が悪いので病院に行きたい」旨を話せば、その日の内に紹介病院を探してくれる。紹介病院は医療センターや東京医大など近場で大きなところが多いので安心である。
 これからの季節は、とりわけ高齢の仲間や持病を持った仲間がつらい季節ともなる。冬越しにはそれそう応の基礎体力が必要であるからである。そんな仲間にも注意しながら、何かあったらすぐに救急車を呼ぶなり、福祉に連れていくなりの対応が必要でもある。若い人々は自分の事で精一杯なのであろうが、そこそこ年を取った仲間なら、仲間への気遣いも十分に出来る。経験値と云うのは偉大なものである。そんなものは評価されないものであるが、それでも自然とこの地で培ってきた関係でもある。この地にはまだまだ広いネットワークがある。そんなものを生かしながら、どうにかこうにかやって行きたいものである。
 これから本格的に別の仕事を探そうと思っている仲間は、福祉事務所で相談をすると、自立師支援せンター港寮を紹介してもらえる。ただし、新宿の場合、希望者が多い事もあって順番が後回しにされる事もある。そんな場合もめげずに相談を続けていこう。港寮は仕事探し専門の施設である。もちろん3度の飯は提供され、その他のサービスも施設の中で受けられる。施設の中もカーテン付きで、一応のプライバシーは保たれる。門限以外の出入りは自由だし、評判はおおむね良い。もちろん、病気の仲間は施設から通院が出来るし、仕事を探したい仲間には、技能講習が受けられ就職のための準備もしっかりと出来る。まだ試していない仲間はチャレンジするに値する事業であろう。

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そろそろ冬らしく
今度の日曜日は戸山公園、中央公園などで医療相談会 があります。
調子の悪い仲間は気軽に相談を。 

 仲間たち。
 冬型の気圧配置に早くもなり、北風が冬を運んで来ている。気がつけば今年も残り2ヶ月、こんなにも寒くなるのも分からぬでもないが、夏場が長かったせいか、身体にはかなり応える。
 マスク姿の通行人も多くなり、急な冷え込みで風邪などを患う人々も増えている。きっとインフルエンザなどもこれから流行りだすことだろう。病気にかかると路上は尚更きつい。
 衣類なり、装備なり、冬へ向けての準備は進めているとは思うが病気は急に襲いかかるので、そう準備は出来る訳でもない。出来るのはちょっとした予防程度である。何よりも肝心な事は、病気に罹ったときの対応である。大した事がないさと気を緩めるか、ちょっと心配だから医者にでも診てもらおうかの差が、その後の治療の程度を変えてしまう事がかなりある。
 暖かな頃であれば時間の猶予はあるのかも知れないが、こう朝晩が冷え込む頃ともなれば、ちょっとした判断が生死を分けるなんて事もある。何を大げさなと言う人もいるかも知れないが、俺らは数えきれぬほど、この季節、路上で亡くなった仲間を見続けている。もう少し身体をいたわっていたら、と思う仲間も多い。人の身体と云うのは、とりわけ病気には至って弱いものである。
 これからの季節は救急搬送なんてのも多くなる時期でもある。動けなくなったらこれまた仕方がない。自分で呼んでも何ら構わないし、通行人やガードマンさんに呼んでもらっても良い。熱が出たりして身体が動かない、動く気力すら残っていない場合は迷わず救急車の時期である。まだ動けるのであれば、「とまりぎ」に相談に行くなりして、役所から病院へ行くように心がけよう。もちろん慣れた仲間は福祉事務所へ直接相談に行って構わない。
 生活保護の他の部分はどうなろうとも、路上の仲間が病気にかかった場合、すぐさま医療機関につながれるようにする事は、路上生活者対策の基本中の基本である。人道的見地でこれを守り続けて来た新宿区の伝統だけは誰が新しい都知事になろうとも、俺たちは守り続けていく。なので、その点は何の心配もいらない。
 選挙がいつになるかしか頭にないどうしようもない政治状況であるが、そうこうしている内に有効求人倍率が3年ぶりに悪化してしまった。この国の基幹の製造業の打撃が大きいようであり、これらの数字を下支えしてきた震災復興特需も小休止してしまったようである。景気判断も軒並み下方修正となっており、失業者は正社員になれとする厚労省の掛け声は空しくなるばかりである。こんな時はどんな仕事でも出し、どんな雇用形態であろうがそこに就かせるのが大事なのであるが、頭でっかちで現実の事を知らないインテリ共の政策は底辺には何も届いていない。
 万事こんな状況なので何とも云えない冬になりそうであるが俺らは俺らでやっていくしかない。俺たちの事に変に関心をもたない、新しい都知事を期待しよう。

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 ひたすら冬へ
空気が乾燥してくると、風邪、インフルエンザの流行の頃と なります。
手洗い、うがいなど必要最低限の予防を。  

 仲間たち。
異常に暖かい小春日和があるにはあるが、朝晩はぐんと冷え込み、季節は冬へとまっしぐらである。気圧も冬型となり空気も乾燥し始めて来ている。
 秋から冬へのこの季節、いろんな意味で体調を崩しやすいと言えるだろう。
 病気は、生活環境に起因してしまう。たとえば、普通の風邪を引いたとしても、暖かくしながら身体を休める環境にない人は、いくら風邪薬を飲んでいてもなかなか治り難い。そうすると結核菌が近寄ったり、他の持病が悪化したりと悪循環が始まる。普通の風邪でさえ注意しなければならないのに、インフルエンザなどもこれから流行り出す季節であり、野宿をしていると尚更注意が必要である。
 そうは言っても生活環境を直せと言われたところで、野宿から脱却できるそのチャンスが少ない上に順番では、ほとんどの仲間は無理を強いられる。  もちろんそれでもある程度までは緩和する事は可能である。その中でも重要な事は、比較的安心して身体を横にできる寝場所の確保である。冬場の健康管理の鍵はここにあると言っても過言ではない。古い仲間はたいがい決まった場所を確保し、防寒対策などもしっかりとしている。最低限の睡眠が取れなければもちろん身体に影響する。何とかそれを確保しようと皆工夫しながら必死になっている。
 とりわけ今年、初めて野宿を経験する仲間にとってこれからが試練の時である。寝場所が決まっていない仲間は早急に自分の場所を確保するよう勧める。そして、その場所を維持していく事も重要である。古い仲間との関係、管理者との関係、もちろんだらしなかったり、大騒ぎなんかして目立ってしまうと、すぐに追い出されてしまう。最低限の暗黙のルールと云う奴を早めに身につけていくことも必要である。
 冬のしんどさは、どのような仲間であろうが等しく襲ってくる。防御を徹底しながら、かつ同じ視線で仲間を見渡して欲しい。初めて新宿に来て戸惑っている仲間、高齢の仲間が寒空の中一人苦しんでいる、明らかに調子が悪そうな病弱な仲間、そう云う最も厳しい仲間に手を差し伸べていく事も大事である。自分にゆとりがない仲間は、そんな情報を俺たちに伝えてもらえれば、出来る事はやっていく。
 本当に動けない程衰弱していたら、これは即救急車を呼ぶ。自分で呼んでも良いし、俺たちや、通行人に呼んでもらっても構わない。  福祉や「とまりぎ」に行けるぐらいの病状の場合は救急車よりも、福祉指定の病院に行った方が良い。救急搬送となると応急処置しかしてくれないので、しっかりと手続きをして通院した方が検査をしっかりとしてくれるからである。
 手続きなどで分からない仲間は俺たちに気軽に聞いて欲しい。これからの季節はそのための生き方を学んでおこう。  

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 木枯らしと共に
冬もの衣類の放出は毎週日曜日炊き出し前に実施しています。
防寒対策に必要な仲間は早めに確保しておこう。  

 仲間たち。
冬型の気圧配置がすっかりと落ち着き、急激な秋から冬への気候変動と相成っている。秋を楽しむど暇もなく、街はもうクリスマスイルミネーションである。木枯らしの中、襟を立てるシーズンでもある。
 風邪が引き続き流行っている。今年の風邪は治ったかと思ったらぶり返しと、意外に長引く傾向にあるよである。あんまり長引いてしまうと、結核なんだか、肺炎なんだか、気管支炎なんだか分からなくなってしまうので、あまり熱が下がらないときは早めに病院に診てもらった方が良いだろう。これから空気がからからに乾燥し始めるとインフルエンザなどもきっと流行するだろうから、対処は早めにしておこう。
 冬物の防寒着などの衣類は今年も順調に集まっている。連落会は毎週日曜日の炊き出しの前に集まった衣類の配布をしているので、この季節に着るものがないと云う仲間は、こちらも早めに確保しておこう。毎週日曜日の午後4時過ぎには開始しているので、必要なものは自分で確保してもらいたい。寒いからと誰かが衣類をかぶせてくれる訳ではない。チャンスはいろいろとあるので、自分で自分のものは集めるようにしよう。
 昔で云うところの越冬対策、厳冬期対策は昨年度あたりから実質的に消滅した。これは、都区の自立支援システムが新型自立支援センターに一本化し、旧来の緊急一時保護センターが無くなり、越冬期等での臨時の収容枠が少なくなったことによる。
 その変わりに緊急宿泊事業(緊泊事業)を新宿区では通年的に実施し、短期の宿泊は「馬場ハウス」「新大久保寮」で対応するようになった。冬だから、何か特別なと云うのがなくなり、冬であろうが、夏であろうが通年で対応しようと云うのが対策の主流となっている。その一方で山谷対策の年末年始宿泊は残っているなど、整合性に欠ける部分が多くあるが、まあ、こう云ういい加減なところが東京都らしいとも言えるのであろう。
 まあ、いずれにせよ、これからのシーズン、ちょっと短期でも構わないから身体を休めたいと云う仲間は「とまりぎ」なり福祉の窓口なり直接行って相談をしてみるのが良い。昔のような抽選と云う変な入所方法はないので、これまた自分で動くのが一番である。
 北風と一緒に解散風も吹き、あれよあれよと野田さんは衆議院を解散をしてしまった。都知事選と同時投票との事で、これから年末にかけて何かと騒がしい、能書きだらけの街角になるであろう。何をやったのかではなく、何をやろうとするのかの空論的な議論にしかならないので、聞いていても腹を立てるしかないのであるが、まあ、それはそれで我慢である。俺らを利用しようなんて云う連中がいたら、それには威嚇をするが、そうでなければ大人しく世の動きを眺めているにしょう。俺らの課題は只々、冬にしかない。これからの季節、弱い立場の仲間を支えながら、俺らは俺らの道を進んでいこう。  

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北風の師走へ
冬型の気圧配置が続いています。急な雨などで身体を冷やさないように。
調子が悪い仲間は早めに病院へ。  

 仲間たち。
早いものであと数日で師走である。一気呵成に冬へ冬へと落ちていくような気候であるが、寒さの度合いは間違いなく進行している。長期予報によれば、今年は暖冬にはならず、例年よりも厳しい冬になるとのことである。何かと野宿には辛い季節がやって来る。
 健康管理であるとか、寝場所の問題やら、防寒対策であるとかをこの間、呼びかけて来たが、だいたいの準備は出来ているだろうか?この時期にしっかりと準備をしておかないと何かと大変な事にもなりかねないので、気持ちも含めて「冬ごもり」の形を整えていこう。
 空気が乾燥しはじめ、各地で火事なども頻繁に起っている。俺らの世界も決して無縁ではないので、火の始末などもこれからは注意が必要である。いざと云う時にペットボトルに水を入れて枕元に置いている仲間などもいる。それぞれの生活の工夫もしっかりとやっていきたい。
 新型インフルエンザ、ノロウイルスを含め、いつ病気が流行してもおかしくない状況にもある。何せ多くの人々が行き交う街中に居る訳だから、その点の注意もこれまた必要である。そうそう恐れるものではないようではあるが、高齢者や持病持ちの仲間などは、風邪の症状が長引くようであったら疑ってかかる必要があるかも知れない。また、食事前の手洗いなど、最低限の衛生管理はこの時期も引き続き注意をしていこう。
 年末年始は役所と病院外来は休みになってしまうので、そんな時期に大病を患わないよう、「調子がおかしいな」と思ったらすぐに福祉事務所を通して病院で検査をしてもらった方が良いだろう。平日なら毎日福祉事務所の窓口は開いている。建物の中に窓口があり、受付をすれば順番に話を聞いてくれるし、通院に関しては簡単な手続きで済む。
 新宿区内で野宿していれば、お金がなくても、保険証がなくても福祉の制度が適用されるので大丈夫である。救急車の場合も、後で福祉の手続きをしないと請求書がまわってくるので、面倒臭がらずにしっかりと手続きをしておこう。
 手続きとかが分からない仲間は、乾パンをもらう所にある相談所「とまりぎ」で一回話しをしてみよう。福祉関係であるとか、自立支援関係であるとか、無責任な間違った情報がこの時期は何故か広まる。自称ボランティアでさえ平気で嘘をつく。正確な情報は役所にあるこう云う所で聞くのが間違いない。
 連絡会では冬物衣類を大量にこの間、配布し続けている。必要な仲間は4時過ぎに炊出しの場でて提供しているので防寒用として大事に確保してもらいたい。これから年末にかけて、急に気温が下がったりと、本格的な冬が始まる。装備は徹底して我が身を守ってもらいたい。
 路上に残らざるを得ない仲間への支援がこれからの季節の重点課題である。「仲間の力で仲間の命を守る」越年越冬事業は今年で19回目となるが、いつもと変わらず、俺らは仲間を支え続ける。  

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 冬のたたかい
真冬に向けて準備をしていこう。毛布配布は9日、16日に決定。
今度の日曜日は戸山公園、中央公園にて医療相談会。  

 仲間たち。
 あれよあれよと師走である。気温もそろそろ10度を割り込む日も出てきそうで、北海道では深刻な豪雪吹雪の被害があったよう、日本列島は完全な冬型の気圧に包まれている。
 震災復興特需もそろそろ息切れをはじめ、有効求人倍率が2ヶ月連続で悪化との発表もあるよう、景気は底這いのまま下方傾向、政府はあわてて緊急経済対策をまとめたが、即効の効果はあまり期待もされていない。気候と同じく、経済も真冬へと突入である。
 こんな時に選挙?と首をかしげるが、既に選挙カーは師走の街を空しく走りまわり、「反」だの「脱」だの「卒」だのと、掛け声だけのスローガンを連呼している。
 今日、明日生きるのに精一杯な俺らは、それどころではないので、どうでも良いことなのだが、そんなに政治が好きならば、俺らにも出来る仕事をもっと出してもらいたいものである。
 そんな訳でいつもより騒がしい冬となったが、俺らがやる事はどんな状況でも変わりはない。
 俺らが路上から声をあげてから19年目の冬、仲間の命は仲間で守る越年越冬の地道なたたかいが始まった。この地で長く生き続けている仲間、そして、どこからか舞い降りて来る新しい仲間、そんな同じ境遇の仲間が、弱い立場の仲間を支え、命を共に守りながら共に生き抜いていこうとするのが、俺らのたたかいである。冬は年末だけでなく、これから3ヶ月間は厳しい気候は続く。長丁場とはなるが、何とか皆無事に乗り越えて行きたい。
 もちろん今年も年末年始の集中的な取り組みは予定通り実施していくが、今の時期は年末年始や厳冬期に備えて準備をしていく取り組みが中心となる。
 まずは、高齢の仲間や病気がちの仲間などは、これからの季節、身体が持ちこたえられるだろうか?ここ数年は暖冬傾向が強かったが、今年はかなり厳しい冬が予想される。ちょっと辛いなと思ったら、早めに入院したり、保護施設に入るのも冬の過ごし方である。
 今度の日曜日には戸山公園、高田馬場事務所、中央公園で医療関連の相談会もある。自分で判断が出来ないときは専門家に診てもらう、アドバイスをもらうと云うのも必要である。病院につなげる、福祉の様々な施策や施設につなげるのは俺らの得意分野だし、そのための環境整備(仲間が安心して過ごせる施設の設置など)はここ数年地道に進めて来た。そう云う環境を使っていくのも一つの選択肢である。もちろん、そんな余裕がないよと云う仲間は救急搬送となるが、処置をしてもらってそのまま路上に戻っては治る病気も治らない。その足で「とまりぎ」なり福祉の窓口なりに行って、その後のことを相談しよう。
 この間防寒用衣類を集中的に配布して来たが、今度の日曜から毛布の配布も開始する。必要な仲間は夕方5時までにいつもの炊き出しの場所に来てもらいたい。防寒対策は徹底していきたい。
 備えあれば憂いなしである。冬は予想以上に難敵である。それでも怯まず前を向こう。

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 人に冷たい冬
今度の日曜日、午後5時過ぎにいつもの炊き出しの場所で毛布を配布しています。
必要な仲間はお早めに。  

 仲間たち。
 師走になり、気温がぐんぐん下がるかと思いきや、乱高下を繰り返しており、そのせいもあって、夜と昼との気温差が大幅に大きくなっている。まあ、それでも平年並みは下回っているようで、厳冬の予報は当たっちゃっているようなので、油断はせずに、これからの寒さには備えておかねばならないだろう。
 巷にはクリスマスの飾りが溢れている中で、北朝鮮のミサイル発射準備の報があり、首都圏にも迎撃ミサイルが配備されるなどおお慌ての中、笹子トンネルで明らかな人災と思われる大事故があり、基幹道路が長期の通行不能状態に陥っていた矢先に、今度は三陸沖でまたしても大きな地震が発生し、幸い大きな被害はなかったものの、余震活動は活発であると警戒を気象庁は呼びかけているなど、日本全国、なんだか落ち着かない事件や事故やら自然災害などが一気に発生している師走である。そんな中、選挙の宣伝カーが誰だか知らない名前を連呼して走り抜けると、まあ、なんともグロテスクな世になったものである。
 そうこうしている内に、年末に向けてせわしげなく時間は過ぎて行くのが師走でもある。東京の街もすぐにクリスマスから正月飾りへと移っていくであろう。そして、すぐに冬本番である。
 冬支度の方は着実に進んでいるであろうか?連絡会では毛布の配布を今年の冬に向けて、既に開始している。来週の日曜日まで中央公園で大量提供をしているが、厳冬を見据えてまだまだ在庫は確保してある。高田馬場の事務所にも積み上げてあるので、中央公園まで取りに来るのはちょっとと云う仲間はシャワーついででも構わないので、事務所まで取りに来てもらいたい。年内一杯までは大丈夫である。また、年末年始の取り組みでも配布をし続ける予定である。とにかく、暖かくして寝ないことには、どうしようもない。寝場所の問題や、防寒体制はいつもの冬以上に徹底していこう。
 冬を前に福祉や自立支援などの制度を利用して宿泊所などに退避する仲間も増えている。とりわけ病気がちの仲間や高齢の仲間は厳冬の冬に路上で寝るだけでも大変危険である。路上に居ると健康管理などもしっかりと出来ないので身体に異変が起こったら、それこそ路上死である。危険は未然に防いでおいた方が良いだろう。高齢の仲間なども、この季節は何故か病院や施設から出てきてしまう仲間が多くなる。まあ、いろいろとあるのであろうが、いったん路上に戻ってしまうと、高齢者の場合は仕事もなく、なかなかやり直しが効かなくなるので、早めにもう一度福祉で頭を下げておいた方が良いだろう。
 俺らの冬は仲間を守る冬である。そんな病気がちの仲間や、高齢の仲間が居たら是非とも声をかけてもらいたい。自分で対処できない時は俺らに知らせてほしい。自分の事だけでなく、そうやって弱い立場の仲間を守るのが新宿の路上の冬の伝統でもある。
 共に、この地から年を超していこう。

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せわしなく冬は
今度の日曜日は臨時の医療相談会が中央公園であります。
 

 仲間たち。
 冬の寒気団が日本列島を覆ってしまっている。東京でも今年の年末は例年よりも寒い日がありそうなので、しっかりとした備えを作っておいた方が良いだろう。
 これから年末となり、選挙結果も出て、何かとせわしいものとなるだろうが、俺らの世界はどうやってこの冬とたたかうのかが、最大の課題となる。健康管理、防寒対策など徹底していかないと命にかかわるので、油断は大敵である。
 年末年始は役所がお休みで、病院も救急外来以外は受診が出来ない。しかし、この時期は冬になったばかりの時期なので、体調不良を起す仲間も多い。もし、風邪が長引いているとか、熱があるとか、調子がおかしいとか、身体の異変を自覚している仲間がおれば、手続きの時間がないだけに、早めに福祉を通して医者にかかるようしていこう。今度の日曜日は臨時の医療相談会が中央公園「水の広場」である。そして、翌25日は今年最後の福祉行動もあるので、最低限、自分にあった薬を病院でもらうなどの対応をしてもらいたい。区役所、「とまりぎ」共、年末は28日までしかやっていないので、病気の仲間はそれまでに一回医者にしっかりと診てもらう事も必要である。年末年始は医療テントが稼働していくので多少は助け船にはなるとは思うが、可能であるなら残りあと少しの機会を利用してもらいたい。
 毛布の配布も、越年期間中に再度実施していく。毛布の配布が毎週あるかのよう勘違いしている仲間もいるようだが、物が物だけに、なかなかそんな訳にはいかない。必要な時に毛布がないなんて事もあるので、必要な仲間は、こちらで配布する時に確実にもらってもらえるよう、お願いしたい。  毛布をもらいそびれた仲間は、年末27日までなら高田馬場事務所に来てもらえば在庫がある限りは提供をしている。ちなみにシャワーサービスの方は年末の準備のため20日まで、年明けは10日からであるが、事務所は年末年始以外は空いているので、気軽に声をかけてもらいたい。
 衣類に関しては今年はかなりの量が確保できそうであるが、こちらも洋服屋のように何でもある訳ではないので、毛布と同様、必要な時に確実に受け取って欲しい。
 新宿駅や戸山公園となると、寝場所は限られて来てしまうのであるが、これから新規の仲間も増えて来る時期でもある。そこでのルールもしっかりとしていかないと、ちょっとした事で管理者やガードマンとトラブルになってしまう。同様の立場の仲間が築いて来た寝場所なのだから、そこを守ると云う意識ももっていこう。
 19回目となる越年越冬体制は今、急ピッチに作られている。年末は28日夜から年明け4日の朝まで、相談場所や食事(昼、夜)、物資の提供場所は新宿中央公園に集中する。何かあってもここに来ればとりあえずは安心である。年末、路上に残ってしまったら、何とか仲間で支え合うしかない。俺らの俺ららしい年越しにしていこう。

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今年も終わり
25日(火)2週間無料宿泊の抽選会、朝9時までに「とまりぎ」前にて。
28日から中央公園「水の広場」で越年体制開始。  

 仲間たち。
 今年の師走は総選挙などもあり、あれよあれよと過ぎて行き、気がつけばクリスマスと年末の頃である。
 素人集団から玄人集団に政権は変わり、多少なりとも景気が安定してくれれば良いのであるが、今の所は今以上悪くならないためのアピール効果は出てきているようである。都知事の方も変わる事となったが、知事選史上最高票をかき集め圧勝した新都知事も、実務経験はしっかりとあるので、都政の方もそう急激な変化はないように思われる。いずれにせよ、国民のストレスが多少なりとも発散した選挙結果であった。
 まあ、そんな政治談義よりも、今はクリスマス寒波である。例年と違い冬のスピードが加速し、空気も乾燥して火災事故なども各地で頻繁に起こり、ノロウィルスの蔓延に続いて、インフルエンザの方も流行の兆しである。マヤ暦の「人類滅亡」はなんとか回避されたようであるが、そんんな大きな予想の中ではなく、日常の小さなことの積み重ねの中で人の命は生死をさまようである。
 新宿区は急に寒くなった事もあり、厳冬期の2週間無料宿泊の抽選会を25日(火)に臨時に行う事となった。枠は5名前後と少なめではあるが、面倒臭い手続きをせずに年末年始身体を休めたいと云う仲間は、朝9時までに新宿福祉事務所の隣にある「とまりぎ」の前に集まってもらいたい。宿泊場所は港寮もしくは文京寮などの予定であるが、その日の内に送ってもらえるので、抽選に当たった仲間はすぐに入れる事となる。また、抽選に外れた仲間は、次回は1月7日(月)のみである。
 厳冬期対策は23区共同の事業であるが、新宿区では独自に緊急宿泊枠などもあり、自立支援ホームなどの宿泊体制などもある。年末年始、役所が休みの間も、これら資源を最大限活用出来るよう新宿区と協議済みなので、何かあった場合は安心である。年末年始は福祉事務所の代わりに中央公園越年拠点がなると言っては大げさであるが、少なくともそれ位の覚悟で年末年始の体制は臨んで行きたいし、その必要最低限の仕組みは民間の力で確保されてはいる。
 今月の医療相談会で「紹介状」を貰った仲間も、今週が実質ラストチャンスになるので、病院に診察に行ってもらいたいが、診察結果などはどうしても年明けにならざるを得ない。なので、年末年始は医療テントを設置し、24時間の体制でお医者さん達が中央公園に常駐しているので、病状の報告なども逐一して頂きたい。いざと云う時は、入院や宿泊の準備も可能なので、持病のある仲間は連絡体制を蜜にしていこう。
 越年体制は、28日(金)のテント設営などの準備作業をして、夜の炊出しから開始となる。以降、年明けの3日まで昼と夜、毎日二回の炊出しが提供される。いつもの事なので代わり映えのない年末年始の行動となるが、冬場の仲間の命を守る重要な行動なので、慌てず、焦らず地道に淡々と行っていきたい。
 いざ、仲間による仲間のための年越しへ。高齢の仲間、病弱な仲間を守り抜こう!

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冬から冬へ
仲間の生命は仲間で守る。第19次新宿越年闘争、本日突入。
もはやジタバタしても始まらない。ここで年を越していこう。  

 仲間たち。
 どこか落ち着き払ったクリスマスから、何かと慌ただしい年末となった。今年一年を噛み締めて、良い年であった人も、悪い年であった人も、等しく年は過ぎ去る。それをどう考えるかは、人それぞれ。いずれにせよ、今年の師走の風は冷たい。
 普通ならコタツにみかんなのであるが、路上の年末年始はそうも言ってはいられず、田舎に帰るにも田舎がなし、家族もバラバラ、仕事もあまりなく、仕方がなく路上で年末年始を迎える仲間も多い。しかしながら、路上だからと言って年末年始が無くなる訳でもなく、やはり、等しくこの一年を振り返り、そして新たな年へのほのかな期待をしていくのは庶民ならではの文化である。
 出来れば、独りにならず、気心知れた仲間と過ごして行きたいものである。気心が知れていなくとも、仲間が居ると居ないでは大違い。北風に吹かれ、孤独感に苛まれれば、そりゃあ悪いことしか考えないのが人間の性。悪いことなどもうこりごりならば、少しでも仲間を作ろう。路上は世間の人が言う程、そんなに冷たいところではない。裸の人間同士が切磋琢磨し、社会の本当の姿を知り、本音を語りあえる数少ない場所でもある。そんな路上に幸か不幸か、縁があるのだから、この地からすべてをリセットし、そして、スタートをし直すのも良いではないか。
 てな訳で、例年お騒がせしている新宿越年の取り組みが今日から発進である。
 早いもので今年で19回目となるが、仲間による仲間の取り組みだけに、役所仕事とは違って、色々と面白い事やら、あーの、こーのと云う事も多いが、良い意味での適当さの中、あまり切実にならずにおおらかにこの年を仲間と共に越して行きたいものだ。
 新宿中央公園「水の広場」が明けて3日まで、俺らの拠点である。ここに来れば昼、夜の飯が食える。医療テントもあるので、ちょとした怪我や病気なら対応できる。また、歌あり、ダンスあり、映画あり、大晦日のお祭りはあり、新春の餅つきもありと、ここでなければめったにお目にかかれない催しもたくさんある。また、拠点を守るだけでなく、多くの仲間に越年の取り組みを呼びかけたり、病気の仲間を医療テントに担ぎ込んだりと、夜のパトロールも集中的に行う。夜中寝ている仲間には迷惑かも知れないが、なるべく起こさないように回るのでご容赦願いたい。
 この時期は役所も病院外来も休み。しかしながら、みんなの力を合わせてしまえば、そんなハンデも克服できる。病気や病弱な仲間は、医師の判断の下、短期休養の場合は医療テントでの宿泊、長期休養の場合は馬場ハウスでの宿泊と振り分け、また緊急の場合は救急搬送で対応は可能である。高齢の仲間や病気の仲間が自分が寝ている場所の近くに、もし居たら、医療テントや、パトロール隊に気軽に声をかけてもらいたい。
仲間が高齢や病気の仲間を助ける。これが俺らの原点であり、そうやって年末年始を過ごしてみよう。

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雨にもマケズ
第19次新宿越年闘争展開中。本日から医療テント24時間
稼働。衣食に困った仲間、調子の悪い仲間は新宿中央公園へ。  

 仲間たち。
 冷たい雨の年末になってしまったが、明日あたりも天気予報では昼過ぎから夜にかけて、また雨が振り出しそうである。それ以降は今のところ大丈夫そうではあるが、雨や雪に濡れると身体が冷え、病気とも直結するので、雨や雪の日はなるべく濡れないよう都庁第2庁舎であるとか、屋根のあるところで身体を横にした方が良い。
 新宿ではバブル崩壊直後から、野宿の仲間を中心にした仲間による仲間のための年越しの取り組みが行われている。今年で19回目となり、新宿の都庁の脇にある新宿中央公園でテントなどを張り、毎日、昼と夜の食事を配ったり、衣類や毛布を提供したり、病気がちの仲間や高齢の仲間の医療対応をしたり、また、新宿を起点に各地をパトロール(巡回)でまわって安否確認をしたりの取り組みを継続させている。
 この取り組みは役所の取り組みではなく、純粋民間による取り組みで、役所が閉まり、病院外来も閉まり、仕事も少なくなる年末年始を、皆でどう乗り切ろうかと考え、編み出された取り組みでもある。古くは山谷、釜ヶ崎などの寄せ場で、70年代のオイルショックで日雇の仕事が激減した頃から始まり、役所に頼り切るのではなく、自分らで自分らの生活を防衛しながら、仲間の命を仲間の力で守ろうと、社会の底辺で毎年、繰り返されてきた。
 だからどうしたと云う訳ではないが、野宿に至ってしまったのは色々な事情がある事は俺らもわかっている。けれど、それを自分ひとりで背負わないで、同じ境遇の仲間はこの世には沢山いる。西の拠点の新宿もそうだし、東の方では山谷や浅草、都心の方では銀座など、古くから多くの仲間が歴史を持って暮らしてきた場所も東京にはまだまだある。それぞれがそれぞれだから、大きく一つにまとまることはないとは思うが、地域、地域での小さなグループはあまたとある。独りぼっちでは都会の冷たい風には対抗できない。皆、仲間を作り、そしてそれぞれ助け合いながら、どっこい生きているのが俺らの世界でもある。
 だから、どこが良いとか悪いとかの問題ではなく、どこに居ようが、小さな仲間を作り、そして助け合い、そして、緊急の時にはどうするのかを事前に計画(どこの役所でも自立支援であるとか、無料で利用できる施設を持っているし、病気の場合は救急搬送も可能だし、また福祉事務所で病院に行かせてももらえる)しながら、俺たちの小さな営みを、ちょっとでも太くしていく事が必要だと思う。
 また、色々な情報を持っているのが結構大事な事で、炊き出しなどで多くの仲間とおしゃべりするだけでも色んな情報が入ってくる。
 独りぼっちにならず、多くの仲間が年を越せたらと俺らは思うのである。寒さに勝てるのは人のぬくもりだけである。そしてこの世界に希望が持てるとしたら、仲間の自由闊達かつ臨機応変な生活力だけである。頭ごなしの言葉ではなく、路上から発する言葉で、俺らの世界をより豊かにしていこう。

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忘れたい年
第19次新宿越年闘争展開中。今晩は集中医療相談会。
明日は年忘れ大コンサート、カラオケ大会など盛りだくさん。  

 仲間たち。
 再び雨模様である。こうも雨が降る越年も珍しいが、さほど冷たい雨にはならないので、豪雪に苦しんでいる北国の人々からすれば、東京は恵まれているのであろう。
 天気予報では明日からは曇りか晴れで、気温も10度前後と例年なみの寒さになるようであるが、年明けは、またカクンと気温が下がるようである。
 冬場は気温が下がるのは仕方がないのであるが、急な雨であるとか、雪なんて降られた日には、身体が濡れてしまうとかなりのダメージになってしまう。急な気候の変動は睡眠がとりずらい。体力があればまだしも、多くの仲間は体力が弱っている。そうすると何かと病魔も忍び込んで来る。
 とりわけ、高齢の仲間や、持病を持っている仲間、病気がちの仲間などが危険にさらされているのが冬の特徴でもある。
 もちろん、そんな事は通年的な問題ではあるが、この越年期はボランテイアのお医者さんなど、医療従事者が新宿中央公園の医療テントで詰めている。ちょっと風邪を引いてしまったとか、胃の調子が悪いとか、足腰が痛むなど、基本的な薬が必要な仲間も多いだろう。そんな時は気軽に医療テントの中に入り声をかけてもらいたい。今日など集中的な医療相談の日もあるが、それ以外でも24時間、このテントは誰かしら居るので、自分の都合にあわせて来てもらいたい。
 新宿の街は帰郷する人々など夜行バスの発着で大にぎわいである。サラリーマンの代わりに、新宿の夜の事情が分からない人も多く集まっている。静かなのはきっと3が日くらいと思うが、新宿と云う街は、街が落ち着く日が年々短くなって来てるようでもある。そんな中で暮らして行くのであるから大変で、俺らの世界も街の変化に合わせながら、少しづつ変わり始めている。
 流石に昨日の猪木さんの炊き出しは三百名を優に超える大盛況であったが、連絡会の夜の炊き出しは二百名前後と、各地での越年の取り組みがあるおかげで、だいぶ落ち着きを見せている。パトロールで確認できる人数も、急にどこかで増えたとか云うこともなく、いつもの新宿の人数でもある。
 それぞれが、それぞれの場所で年越しをするのが俺らの歴史のようなもので、新宿は新宿で大きくまとまりながら、こんな感じでやっていきたい。
 明日は天気は回復する予定なので、大晦日のイベントも中央公園で出来そうである。この一年、良いことがあった仲間も、あまり良いこととは無縁の仲間も、歌あり、カラオケあり、紅白あり、お酒もありで、仲間の輪の中で一緒に除夜の鐘を聞きたいものである。
 まあ、年が明ければどうにかなる訳でもないのであるが、新しい気持ちだけは芽生えて来るかも知れない。
 そんなこんなで雨には祟られたものの、越年拠点は無事に構築されている。ここを拠点にしながら、仲間のつながりをより深くしていこう。

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生きてこれた一年
第19次新宿越年闘争展開中。今晩は大晦日のイベント有り。
独りで聞くな除夜の鐘!  

 仲間たち。
 長い雨の年末であった。新宿の越年拠点もドブネズミのようになりながら、それでも勇敢なスタッフが雨の中所狭しと駆け回ると云う、他人には身体を大事になんて言いながら、自分の身体を犠牲にしてしまうと云う、連絡会ならではの縁の下の力持ちが大勢いた、昨日の光景であった。
 深刻ぶらないのが俺たちの流儀である。世の中には表もあれば、裏もある。表にしか光は当たらないが、裏の世界は知ってる人は知っていいる。それで良いのである。
 疲れ果てても良いのである。昨日のような雨の日もあれば、今日のように天気の日もある。回復し、次のステージに進むのである。
 今日大晦日から三ヶ日あたりは天気も持ち直すようである。雨で疲れた身体を癒しながら、新しい年を迎えたいものである。良い事も、悪い事も一旦、リセットしてみるのも人間の生きる知恵なのであろう。今さら後悔しても仕方がない。後腐れのない一年の締めくくりにしていきたいものである。
 もちろん反省も必要である。連絡にとっての今年の大きな出来事は、時限立法で制定されていた「ホームレス自立支援法」が新宿の仲間、全国の仲間の力で5年間の延長を勝ち取ったことである。ほとんどの人々はこんな法律がある事すら知らないようであるが、国が責任を持って路上生活者の自立に向けた施策を実施するよう義務づけた、俺たちに取ってみれば非常に大きな法律である。もちろん、延長を勝ち取っただけでぬか喜びをしている場合ではない。具体的に路上生活を余儀なくされているホームレス者の、とりわけ屋根と仕事に結びつく策をどのように作りだしていくのかは、これまでも大きな課題であったし、これからもこの視点をブレずに持ち続けていけるのかは、俺たちの反省も含めて向き合っていかねばならない。
 また、俺たちの世界も色々と変わり、何かと話題になっている若年層を中心とした、路上生活が出来ないホームレス者の問題と云うのもこの一年、顕著になって来たのかも知れない。
 保護ではなく、就労支援であると云うのが今の時流であるが、その具体性がなければそれもまたかけ声だけに終わってしまう。
 そう云う制度的な話ではなく、教育であるとか、文化であるとか、こちらの方が重要だと考える向きもある。もちろん何でも役所が悪いわけではない。俺らの甘さであるとかも、しっかりと認識して行く必要もある。誰を、何を頼って生きて行くのかと云う問題でもある。
 俺らも答えをそうそう持ち合わせてはいない。何をやっても届かない事は沢山ある。けれど、どうにか手を伸ばせるところまでは伸ばしていきたい。
 まあ、今年一年、こんな連絡会におつきあい頂き、本当に感謝しております。来年が仲間一人ひとりに取って良い年でありますように。

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