新宿連絡会チラシ集第二十五集(2013年7月より)

 


2013年7月7日新宿連絡会チラシ
2013年7月14日新宿連絡会チラシ
2013年7月21日新宿連絡会チラシ
2013年7月28日新宿連絡会チラシ
2013年8月4日新宿連絡会チラシ
2013年8月18日新宿連絡会チラシ
2013年8月25日新宿連絡会チラシ
2013年9月1日新宿連絡会チラシ
2013年9月8日新宿連絡会チラシ
2013年9月15日新宿連絡会チラシ
2013年9月22日新宿連絡会チラシ
2013年9月29日新宿連絡会チラシ
2013年10月6日新宿連絡会チラシ
2013年10月13日新宿連絡会チラシ
2013年10月20日新宿連絡会チラシ
2013年10月27日新宿連絡会チラシ
2013年11月3日新宿連絡会チラシ
2013年11月10日新宿連絡会チラシ
2013年11月17日新宿連絡会チラシ
2013年11月24日新宿連絡会チラシ
2013年12月1日新宿連絡会チラシ
2013年12月8日新宿連絡会チラシ
2013年12月15日新宿連絡会チラシ
2013年12月22日新宿連絡会チラシ
2013年12月29日新宿連絡会チラシ


危険な夏
今度の日曜日は高田馬場事務所で東洋健康医療相談会、炊き出しの前には恒例の医療相談会があります。
お気軽に相談を。

 仲間たち。
 梅雨前線は北の彼方に押しやられ、関東地方も灼熱の日々がこれから続きそうである。もう7月なのでこれは仕方がないが、記録的な猛暑となった3年前の夏に匹敵するか、それ以上の暑さになるなんて云う予報もあり、今年ものんびりと夏を満喫なんてことは出来そうもないようである。
 熱中症への注意は既に各方面から発せられており、特段の注意が必要である。熱中症にまでならなくとも、夏の日差しに体力を奪われると免疫力は極端に低下するので、色々な病気の温床になり易い。夏風邪だと安心していたら別の病気(結核や肺炎など)が発症していたりなんて事は充分にあり得る。とりわけ高齢の仲間や病気がちの仲間、持病がある仲間などは注意するに越したことはない。また、暑くなるとデパートでも電車の中でも、クーラーを入れガンガンに冷やしてくれる。それはそれでありがたいのであるが、そこから一歩出れば灼熱地獄と、都会のあちこちで温度差の脅威が待ち受けている。体温調整力と云うのは加齢と共に落ちていくので、それに対応できなければ、その場でバタリの心筋梗塞なんてこともあり得る。血圧が高めであるとか、内臓疾患のある仲間は気温差に対してはじょじょに身体に慣らさせていくことを心がけて欲しい。
 お盆が近くなると、どうしても路上で亡くなった多くの仲間の顔を思い出してしまうのであるが、ほんのちょっと自分の身体を自分で気遣ってくれたらと思う仲間も多かった。実際、ほんのちょっとの差が病気にしても、人生にしても、大きな明暗を分けてしまうのであろう。
 まあ、前に進むにせよ、やり返すにせよ、生きていなければしょうがないし、出来れば健康のままの方が無用な痛みを感じないだけまだましである。
 この夏はもしかすると重大なサバイバルになるかも知れないので、心してこの季節と対峙していこう。
 今度の日曜日に、恒例の医療相談会がある。午前10時からは高田馬場事務所で鍼灸など東洋健康相談会があり、夕方5時30分からはいつもの炊出しの場所で医療相談会がある。腰痛や神経痛が悪化したり、長引いたりしている仲間は東洋医療相談会で鍼灸などをしてもらえるし、風邪薬や胃薬が欲しいであるとか、原因はよく分からないが身体の調子が悪いなんて云う仲間は、夕方からの医療相談会で相談をしてもらいたい。精密検査が必要であるとか、本格的な治療が必要な仲間には「紹介状」を発行してもらえるので、それを持って福祉事務所で手続きをすれば、通院の段取りはしてもらえるし、静養が必要である場合は馬場ハウスなど緊急宿泊場所を紹介してもらえる。また、入院が必要な仲間も入院の手続きなどは福祉がしてくれる。病気になったら、何が悪い、誰が悪いとかの問題ではなくなる。通院し、医者の指示に従うのが身体を治していく最良の方法である。
 選挙もまた始まり、政治の季節になったが、こちとらそれどころではないのである。

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暑くても
夏場恒例、第20回新宿夏まつりは8月10日-11日に決定。 同じく恒例の新宿保健所の街頭結核検診も11日に同時開催。

 仲間たち。
 今年の夏も、連日の猛暑である。
 これだけの暑さが続くと、健康をどうやって維持するのかが最大の関心事になるだろう。夏場はどうしても水分をがぶがぶ飲んで、食欲すらなくなるなんて事は結構ある。熱中症対策などで水だけを補給していれば良いだろうと思いがちであるが、水だけだと電解質濃度が薄まりかえって「けいれん」などを起こしやすいとの事である。水分補給の時は、水だけではなく、小金が貯まったらスポーツドリンクやお茶やらジュース類での水分補給の重要だとの事である。じゃあ、ビールとかでも良いのかと云えば、ビールでは利尿作用が働きすぎ、逆に脱水症状の引きがねになるそうである。ちょっと仲間に誘われて沢山飲んでしまった後は、しっかりと水やスポーツドリンクなどで、もう一度水分補給をしておくと良いようである。夏場のお酒の飲み過ぎは心筋梗塞や脳梗塞の要因ともなるので、あくまでほどほどにと、云う事である。
 お酒ばかり飲んで、あまり食べない仲間も結構いるが、夏場はちょっとでも良いから、栄養のあるものを口にしておきたい。
 それもこれも、夏場の睡眠不足が天敵であるとも云える。とは云え、俺らに安心して眠れる場所などなく、いつも睡眠不足なのでこればっかりは、良い場所を見つけ、出来るだけ寝る事を心がけるしかできない。ここは何とか頑張りどころでもある。
 そんな日常的な努力をしても、病魔と云うのはいつの間にか忍び寄って来ている。「動けなくなった」「痛くて仕方がない」など、緊急時は、迷わず救急車を呼ぶ(呼んでもらう)のが一番てっとり早い対応である。治療費云々を心配する仲間もいるが、「金がなく、福祉の制度を利用したい」と病院に言い、後日、福祉事務所で手続きをすれば治療費は請求されないので心配する事はない。  だるくても、動ける仲間は、福祉事務所に出向き、そこから指定の病院を紹介してもらう方法もある。救急は応急処置だけであるが、福祉経由で正式に手続きを踏めば、継続的な通院、療養も可能であるし、信頼の置けるおおきな病院も紹介してもらえる。福祉の手続き等で分からない事があれば、毎週月曜日の午前中は必ず俺たちの仲間が詰めているし、もちろん「とまり木」の方でも相談に乗ってくれる。
 長期予報ではこの猛暑がが秋口まで続くとの事である。まだ本格的な夏は始まったばかりである。身体をこの暑さに慣らしていくしか対処の方法はないが、この季節とのたたかいは、とにかく体力温存し、そして健康を出来るだけ維持していくしかない。
 今年の新宿の夏まつりは8月の10日(土)午後5時より前夜祭、11日(日)正午から夜までの本祭りである。この酷暑を乗り切るために、栄養ある食事の提供と、健康をテーマに準備を進めている。夏バテせずに乗り切ろう。

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夏から夏へ
来月10日(土)、11日(日)は20回目の新宿夏まつり。 新宿中央公園「水の広場」で保健所の結核検診も同時に行います。

 仲間たち。
 梅雨明けから猛烈な暑さのおかげで、夏にも、もう身体が慣れている頃だと思う。
 酷暑はしばらくお休みのようで、当分はいつもの夏の気候となりそうで、普段の夏がいかにありがたいかが良く分かる。但し、いつもより早めに夏日が始まったので、いつもよりも長い夏となりそうである。夏場の健康管理はちと難しいものとなりそうである。
 これほど騒がれているので、熱中症対策はある程度しているとは思うが、とりわけ現場仕事をしている仲間や、炎天下の中で動かねばならない時などは、引き続き特段の注意が必要である。今年の熱中症患者は全国で急増中で、おそらく記録に残る数にのぼると予想されている。
 それ以外でも皮膚関連の病気であるとか、食中毒であるとか、夏風邪が長引いていたら、実は結核であったとか、この季節特有の病気は巷では溢れ返っている。
 病気にかかってしまったら、これは医者で診てもらうのが一番であるが、病気にかからないよう予防をしていくのは、これは一人ひとりの自覚である。路上の夏場は特に衛生面で注目されてしまうのであるが、可能な限り衣服や持ち物、そして寝床を清潔を保つと云う日々の暮らしの中での努力を惜しむと、自分に悪いことが降りかかってしまうのが現実である。
 もちろん連絡会では衣類を配ったり、シャワーサービスを実施したりと側面支援は惜しまないし、役所の方でも同様のサービスをしてくれたり、今度の夏まつり時には、結核検診を出張してしてくれたりもする。そんなのも利用し、大変であろうが、自分なりの予防の努力をしながら、大きな病気にならないよう気をつけていくしかない。
 また、体力の温存が夏場の基本である。熱帯夜ともなれば路上とて寝苦しい。そうでなくとも寝場所は限られてしまうので、充分な睡眠が常に取れない。睡眠不足が重なれば、疲れやすくなり、その分病魔が忍び込む。そういう悪循環にはまらないよう、何となく「だるい」「調子が悪い」時は、念のため役所を通して病院に行き、緊急宿泊など泊まれる場所を確保してもらった方が良いかも知れない。敷居の高い生活保護ではない仕組みも新宿区は多くもっているので、ちょっとした健康回復のために利用してみるのも、活用法である。
 参議院選挙も終わり、ようやく政治の方も安定してくることだろう。しっかりとした仕事をしてもらいたいものであるが、何せ雲上人のやる事は、我々庶民にはなかなか理解できない。無責任なマスコミに迎合した井戸端会議の延長のような批判合戦ではなく、政策議論と云うものをしっかりと社会にはしてもらいたいものである。まあ、それも今年の秋からであろうが。
 今年の夏まつりは、予定通り来月10日(土)午後5時から前夜祭、翌11日正午から本祭りとなる。亡くなった仲間を悼み、そして俺らが生きている証を刻むために、しっかりと楽しんでいってもらいたい。

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夏はまだまだ
8月10日(土)、11日(日)は20回目の新宿夏まつり。
新宿中央公園「水の広場」で保健所の結核検診も同時に行います。

 仲間たち。
 真夏の本格的な猛暑が現在進行中である。今の所高気圧が衰える兆しはまるでなく、しばらくは連日の猛暑日が続きそうである。ある意味覚悟しながらこの夏をやり過ごしていくしか無いようである。
 こんな気候なので、熱中症の事故が全国的に増加の一途である。水分を補給しても、動けば一瞬の内に汗として出てしまうのだが、それだけ夏は水分を体内から奪ってしまう。炎天下の最中は必要以上に動かない、出来るだけ風通しの良い木陰で休み続けると云うのも、最善の熱中症対策でもある。
 高齢の仲間や、病弱な仲間など、健康管理がとりわけ必要な仲間も多い。高齢の仲間や体力がない仲間は、熱中症の被害に合いやすい。調子が宜しくない仲間はこの時期は、通院だけでもしっかりとしていかないと命にもかかわってしまう。他人の事はどうあれ、この時期は自分の事を一番にしておいた方が良いだろう。
 裏面にチラシを添付したが、8月11日(日)に新宿保健所は結核検診を中心とした健康相談会を新宿中央公園で実施する。丁度お祭りの日であり、連絡会の医療班の先生方も同じ日に来てもらえる事になっている。会社勤めなどをしていれば年に一度の健康診断と云うのはあるものであるが、なかなか長期失業状態であると、そう云う訳にもいかない。とは云え、病気の方は待ってはくれない。どうしても歳を重ねれば何かと病魔はすぐに寄りついてしまう。その中でも結核菌と云うのは、なかなか自覚症状が現われず、自覚した時にはもう手遅れなんて事も多い。なのでレントゲン検診は、年に一回は受けておいた方が良い。誰でも感染の危険性はあるのだから、自分だけ大丈夫と思わずに、こう云う機会は大事にしていこう(今年は連動企画でレントゲン検診を受診した仲間には焼きそばが提供されます)。
 新宿の夏まつりは、伝えている通り、10日(土)と11日(日)の二日間である。一番気になる炊出しの方は、10日(土)は午後5時からの追悼会が終わった後に、通常の炊出し。夜のカラオケ大会の最中くらいに「そうめん」の配布が予定されている。翌11日は、正午に通常の炊出し、また夜6時(いつもより1時間早めなのでご注意を!)にお祭り特製カレー弁当などの配布となっている。その合間にかき氷であるとか、夜はコンサートを聞きながら発泡系飲料水であるとか、いつものように皆が楽しめるような企画と食料、飲料を準備している。この一年、新宿の路上で亡くなった仲間を悼み、忘れず、生き残った者の務めとして、生きている事を謳歌するお祭りにしていきたい。まあ、それなりに楽しみにしてもらいたい。
 夏まつりの準備は10日(土)午前11時からなので、体力を余している仲間がいたら是非とも手伝ってもらいたい。また、準備等に伴い、連絡会のシャワーは、8日、13日はお休みになるので、こちらもお忘れなく。  あっと云う間の20回目の夏まつりであるが、いつもの通り張り切ってみよう。

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新宿夏まつり
新宿夏まつりは8/10-11中央公園「水の広場」で開催します。
18日は地元の盆踊り大会なので、炊き出しは「ポケパ」に移動。

 仲間たち。
 多少は過ごし易い夏になったものの、気がつけばまだ8月。盛夏はこれからのようである。今週も後半にかけてぐんぐんと気温は上がるようで、再びの酷暑が戻って来てしまうらしい。
 今年は単に暑いだけでなく、日本海側に記録的な豪雨が降り注いだり、都心部でのゲリラ豪雨も頻繁化したりと、例年よりも気圧なり気流などの異変が目立つようでもある。
 熱中症への注意はもちろんであるが、急に降り出した雨にずぶ濡れになってしまうと、これまた大変である。カラッとした天気なら濡れたものはすぐ乾くが、都会では湿度が異様に高い。害虫の被害であるとか、皮膚病のリスクなども高くなる。また夏風邪などを引いてしまうと、湿り気のある所では結核菌などが待ち伏せをしており、重篤化すると、こちらは命の危険までもある。
 まあ、とてもやっかいな夏になってしまったが、季節や気候だけは人間の手ではどうにもならない。それに合わせながら、防衛策を取っていくしかない。
 今度の日曜日の夏まつりでは、保健所がレントゲン車を用意してくれ、無料で出来る結核検診会をやってもらえる。名前を書くだけで、特別難しい手続きはないので、予防のために、受診をしておいた方が良いだろう。健康への意識とはこう云う検診会から始まる。問題なければ、それで安心でもある。路上にいたり、バイト生活を続けていると、年に一回の健康診断もなかなか受けられないので、こう云う機会を利用していこう。
 また、夏まつりの会場では昼間、連絡会スタッフによる医療相談会が結核検診と同時平行で行われる。血圧測定から、問診、市販薬の提供または「紹介状」の提供まで相談が可能である。内科、歯科の相談の他、腰痛持ちの仲間などには鍼灸の相談会も、これまた同時並行で行われる。
 暑い最中であるが、それぞれテントを設営した中で行うので、暑さ対策などはそれ相応に施されているし、かき氷やらスイカ割りやらの涼しい企画も、そんな中にあるので、是非、この夏の健康管理のために使ってもらいたい。
 何がなくても「飯!」と云う仲間には、10日(土)の夜の炊き出しに続き、11日(日)は正午と午後6時、2回の炊き出し(弁当配布)がある。いつもより手間ひまかけて作るので楽しみにしてもらいたい。
 何がなくても「酒!」と云う仲間は10日(土)のカラオケ大会時と、11日(日)の納涼コンサートの前に、何やら出るようなので、こちらも企画と同時に楽しんでいってもらいたい。
 この一年亡くなった仲間の追悼会は10日(土)5時から行うが、祭壇が常時用意されているので、間に合わない仲間も、線香のひとつでもあげていってもらいたい。いつ、自分がどうなるか分からない時代なのだから、せめて先に往った仲間には供養を!
 最も夏らしい、新宿の夏にしていこう。

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夏後半も猛暑続き
まだまだ残暑は厳しい。30度越えの日は、熱中症に注意を。
水分、塩分を補給し、体力を極力温存させていこう。

 仲間たち。
 暦通りならばそろそろ秋風が吹く頃なのであるが、今年は、まるで町中が室外機になったかのような猛暑がまだまだ続いている。もちろん永遠に続く暑さではないので、しばらくの辛抱であるが、こう云う異常気象は何かと俺らの生活にも害を及ぼしてしまうので、普段通りと云うよりも、少し気を引き締めながら日々の暮らしをやり過ごしていこう。
 熱中症の被害もぐんぐんと増え、今や年齢を問わず、また場所も問わずにあちこちで人々が倒れている。俺らの仲間もまた同様に被害にあっている。もはや他人事では決してないので、「暑さは人を殺す」と云う事を日々の暮らしの中でしっかりと認識しておかねばならない。熱中症には即効薬はないので、日頃からの水分補給、塩分補給を意識し、また直射日光での活動を極力控える、睡眠が取れなくとも、体力を出来るだけ温存させる、などを意識しながら残暑を乗り越えていこう。
 とは、云え、水ばかりをガブガブ飲んでも胃腸が弱まる。栄養価のあるものをあまり食べれないので体力も弱まる。先日も夜中の気温が30度を切らないと云う異常事態の熱帯夜にもなったが、そうなるとダブルパンチでもある。
 これらの被害は高齢者が多いのであるが、体力とか、持病とかとの関係もあるだろう。病気がちの仲間や、高齢の仲間などはとにもかくにも注意が必要である。
 とにもかくにも健康を維持していくためにも、充分に気をつけ、また、調子が悪くなったら、すぐさま救急車を呼ぶなり、福祉を経由して病院に行くなりの早急なる対応が必要である。
 お金も保険証もなく新宿で野宿している仲間なら、新宿福祉事務所が福祉の制度の中で、無料でかかれる病院を紹介してくれる。紹介先も医療センターとか東京医大病院とか、しっかりとした病院になので、まったく心配はない。病気の事だけは素人には分からないものなので、まずは検査をしてもらおう。その結果、あまりにも重い病気なら、後の面倒は福祉がしっかりとしてくれている。入院の場合も入院費等の世話もしてくれるし、退院後の宿泊場所も探してくれる。病気に伴う生活上の問題についても福祉の担当さんとよく話しあっていきさえすれば、活路が見いだされるケースも多い。ある意味、こう云う状況だからこそ、自分の生活と身体のことを考えていくきっかけになって欲しい。
 最後になるが、先日の新宿夏まつり、最大で約400名が集まり、大盛況でした。当日の結核検診も約100名が受診し、健康問題の意識の高さを示しました。いろいろと手伝ってくれた仲間、そして参加してくれた仲間、炎天下の中、どうもありがとう。この一年、不幸にも亡くなった仲間も、大勢の元気な仲間の姿をきっと見つめてくれていたと思う。

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先のみえない晩夏
残暑と豪雨はまだまだ続く予定です。
引き続き熱中症など 夏場特有の病気への身構えを。

 仲間たち。
 もうすぐ8月も終わると云うのに、まだまだ30度越えの厳しい残暑である。長期予報でもまだまだ高温、多湿が続くとの事なので、油断は大敵。引き続き熱中症対策などを充分にしていこう。
 こうも暑いと持病のある仲間などは、これから先も体調異変を起こし易い。ここ数ヶ月、我慢に我慢を重ねて、身体に無理を強いているのだから尚さらである。
 とにもかくにも、調子が悪いと自覚した段階で、病院に行く事を勧める。お金も保険証もなく新宿で野宿している仲間なら、新宿福祉事務所が福祉の制度の中で、無料でかかれる病院を紹介してくれる。紹介先も医療センターとか東京医大病院とか、しっかりとした病院になので、まったく心配はない。病気の事だけは素人には分からないものなので、まずは検査をしてもらおう。その結果、あまりにも重い病気なら、後の面倒は福祉がしっかりとしてくれている。入院の場合も入院費等の世話もしてくれるし、退院後の宿泊場所も探してくれる。病気に伴う生活上の問題についても福祉の担当さんとよく話しあっていきさえすれば、活路が見いだされるケースも多い。
 病気がちの仲間もそうであるが、60歳過ぎの高齢の仲間で、この夏、結構無理している仲間も多い。もちろん福祉に行き、相談を重ねればよほどの事がない限り、福祉の対象者にはなるのだが、どうも踏ん切りがつかないようである。ドヤや集団生活みたいな所はどうしても嫌、と云う仲間も多いが、今は個室タイプの施設も以前よりは多くなっているので、しっかりと探してもらえば、人間関係のトラブルがさほどでもない居場所が見つかるかも知れない。
 年金制度はこれから大きな議論になって制度変更があると思われるが、いずれにせよ一定の負担をしていなければ給付もないのは当然の仕組みである。色々な事情があって所謂「無年金」になってしまった高齢者が地域で暮らしていくには現状においては生活保護制度しかないのも事実である。
 もちろん年金をどれくらい掛けていたのかは、専門的に調べなければはっきりしないのであるが、その手続きは後回しにして、とりあえず身体を休めるために制度を使い、あまり多く貰えるようなら、後で精算するなんて云う方法もある。
 このような専門的な生活相談も新宿福祉事務所の隣にある「とまりぎ」では受けているので、病気の問題以外でも相談に行くと良いかも知れない。
 これからちゃんとした仕事をしたいと云う仲間は、自立支援センターへの入所希望も多いようだ。自立支援センターでは、就職準備、技能訓練から就職支援、そして、仕事についた仲間はセンターから借上げアパートに移行し、アパートでの生活の準備が出来ると云う仕組みが安定的に稼働している。また、既に仕事をしている仲間で居所がない仲間には、新宿区の自立支援ホーム事業も用意されているので、そう云うのも使いながら活路を見いだしていこう。
 暑い中でも、どうにかこうにか、乗り越えていこう。

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秋に向かって
今度の日曜日は中央公園で医療相談会があります。
高田馬場事務所では鍼灸を中心とした東洋健康相談もあり。

 仲間たち。
 厳しい残暑が再びやって来ると同時に、台風も接近し、天気図もようやく秋へと変わろうとしている。この時期、全国的には予想を遥かに超える局地的豪雨被害がやたらと多く、他方で水がめには雨が降らず、水不足なども叫ばれている。東京もまだまだゲリラ豪雨に悩まされそうなので、急な雨には注意が必要と思われる。
 暑さの方は、暑さ寒さも彼岸までの諺の通り、今月の中頃まではこんな調子で、下旬にもなればようやく秋に移り変わっていくのであろう。我慢も限界と云う仲間も多いと思うが、季節だけはいくら文句を言っても自分の思う通りにはいかない。
 そんな訳で、熱中症の危険はまだまだ続く。水分、塩分補給、体調が優れない時の炎天下での活動などは特段の注意が必要である。流石にもうそろそろしたら、秋風も吹き込んでくるだろうが、それまでの辛抱である。
 しかし、こうも厳しい夏が長引くと、夏を踏ん張って頑張って、ほっと緊張感が弛むと、体調不良となる仲間も多くなる。持病が悪化する他、身体のだるさ、重さ、気力がわかないなんてのも、病気のサインであったりもする。とりわけ、これからの時期は、高齢の仲間や、病気がちの仲間は健康管理をしっかりとやっていってもらいたい。
 今度の日曜日は中央公園(午後5時半より中央公園炊出しの場所・雨天の場合は都庁下)でボランティアの医師による医療相談会が実施される。血圧測定から市販の薬の提供、また問診もしてくれるので仲間の健康管理に是非とも役立ててもらいたい。しっかりと病院で診察が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえるので、それを持って福祉事務所で相談をすればスムーズに病院に通院出来るので安心でもある。
 健康管理、体調管理と云うのは日々の自覚である。「調子が悪いな」と云うのはよほどの病気でなければ自分で「発見」するものである。その時、どう対応するかでその後は決まってしまう。相談会などで専門家に相談をしてみる、福祉事務所を通して病院を紹介してもらうなど早めの対応をして助かった仲間は大勢いる。病院好きの仲間はあんまりいないとは思うが、病気は放っておけば悪化するのが普通である。自分の健康のため、「おかしいな」と思ったら、まずは診てもらう習慣をつけていこう。
 鍼灸相談会も同じく今度の日曜日、高田馬場の事務所で午前10時から昼の時間帯に実施している。とりわけ肉体労働などをしている仲間にとって身体の疲れをほぐすのは大事である。こちらは東洋医学の方であるが、肩、腰が重いとか、全身が重いと云う仲間は試してもらいたい。こちらもボランティアの鍼灸師が来てくれるので専門的に治療をしてもらえる。これからの健康管理のために利用してもらいたい。
 オリンピック招致問題もあり、新宿の街も予断は許さないが、より良い方向に向けるよう努力していきたい。

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変わり目の秋
夏の疲れが出る頃です。
秋の風が身と心に沁み渡る前に 健康管理や次の目標をしっかりと見定めよう。

 仲間たち。
 台風の影響もあり、各地で記録的な豪雨となり、崖が崩れたり、生活基盤が崩壊したりと、散々な日本列島であったが、今後は関東地方に大きな被害を出すほどの竜巻まで発生し、もはや自然が人間をせせら笑うよう大暴れしている感がある。秋の訪れは一進一退で、流石に猛暑日は減っているが、湿った南風が強い時は極端に蒸し暑くと、まだまだ残暑を引きずっている。これからも台風シーズンと云う事もあり、天気予報には一段注意しながらやっていくしかないだろう。
 もっとも、秋めいて来ているのも周知の事実。朝晩も一時に比べれば涼しい風が吹き抜けるようにもなった。いわゆる季節の変わり目なので、いつもの事ながら、健康管理には気をつけてもらいたい。あまり薄着のままだと風邪も引きやすいし、風邪もこじらせると肺炎になったり、結核になったりと、ややこしくもなる。血圧が高めな仲間も、腰痛などの持病を持っている仲間も、季節の変わり目は極端な症状が出たりもする。いざと云うときの病院などへ行けるよう、それぞれしっかりと自分の身体、病気がある仲間は病気と向き合っていこう。とにもかくにも、俺たちにとって身体は一番の資本。そこを守り抜けるか抜けないかで、これからは決まってしまう。
 高齢や持病のせいで仕事が出来ない、仕事がなかなか見つからない仲間は、寒くなってから人に助けを呼ぶよりも、今の内に健康面での診察や、生活面での、役所への相談など自分から率先してやった方が良いだろう。
 今は昔と違い、いろいろな制度があるので、活用してもらいたいし、高齢ともなると選択肢の幅も広がっていく。路上に迷い込んでしまっても、自分さえその気になれば、そこから這い上がって行ける環境はそこそこ整っている。集団生活は嫌と云う仲間も多いが、そんな仲間も俺らもやっている個室の部屋を通じて。この間、多くの高齢の仲間が、年金暮らしに戻ったり、保護を受けたりもしている。
 病気はそうでもないが、仕事を本格的に探したいと云う仲間は、自立支援センターなどの仕組みも、これまたしっかりとある。
 自立支援センターは実に多くの仲間がこれまで利用して来たが、まだ一度も利用したことがないと云う仲間も、もしかしたら居るかも知れない。そんじょそこらの事業に比べても、手厚いプログラムを持った事業なので、お金目当てではなく、仕事目当ての仲間は利用価値は十分にあるので、福祉事務所で申し込みをして見るのも良いかも知れない。新宿区の枠はいつも一杯で入所するのに時間はかかってしまうが、緊急宿泊所で待機しながら、自分で就労活動の準備をしながら入所のチャンスを待っている仲間も大勢いる。自立支援センター以外にも、仕事があるのだけれども、泊まるところがないと云う仲間向けの自立支援ホームと云う仕組みも新宿区は独自に用意している。寒くなる前に、「今の内に」と考えている仲間は色々な施策を知り、利用していってもらいたい。
 秋ともなれば、あっという間に冬になる。その前にやれることはやっておきたいものである。

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終わりの始まり
残暑だ、大雨だ、台風だと、気候が定まらない頃です。
季節の変わり目なので、健康管理の徹底を。

 仲間たち。
 久しぶりの厳しい残暑の後に関東地方にも台風の接近となり、気温もようやく平年並みに下がりそうではあるが、コロコロと変わる秋の空は、これからどうなるものやら、まだまだ安定はしてくれそうもない。まあ、季節の変わり目とはこんなものであるが、あまり翻弄されずにいたいものではある。
 夏場の疲れがそろそろピークに達する頃でもある。なんだかんだと季節に無理を強いられた身体が、季節の変わり目ともなれば悲鳴をあげても不思議ではない。熱中症など夏場の病気対策から、全般的な健康管理に発想を変える頃である。身体の悲鳴は「だるい」とか、「いつもと違う」とかの小さなシグナルから発せられる。そう云うシグナルを見逃さずに、身体の具合が変だなと感じたら、念には念を入れて医師に診てもらう事を勧める。大げさと思われがちであるが、とりわけ野宿をしていると、自分で考えている以上のダメージがあるものである。一般の人以上に身体を気づかわなければ、おのずと命も縮まってしまう。お金もなく、保険証もない場合は、福祉事務所で手続きをすれば、指定の病院に通院や入院は可能である。とりわけ高齢の仲間や、病気がちの仲間はこういう制度を利用しながら、どうにかこうにか健康を保っていこう。
 福祉の利用が始めてとか、一人じゃ不安と云う仲間は、新宿福祉事務所の隣にある相談所「とまりぎ」に相談するか、俺たちに声をかけてもらいたい。いろいろなアドバイスが可能である。
 さて、7年後の東京オリンピック開催が決定し、東京の街は大騒ぎとなってもいる。
 決まってしまったものを後から賛成だ、反対だと云うのはヤボと云うものである。個々がどう思おうが、来るものは来てしまうのであり、否が応でもその流れには巻き込まれてしまうのが、俺たちの世界でもある。
 まあ、膨大な官民の予算が発生する大事業なだけに東京の仕事量が増えるのは歓迎すべきことであろう。とは云え、それを目指して全国から失業者が東京に流れてくるだろうから、元々東京に居るのか否かには関係なく、仕事を取るのにも激戦区となる。結果的に何も変わらなかったなんてことも予想されるが、そんな事にならないよう準備をしておく必要があるだろう。こう云う仕事の奪い合いに打ち勝つには、とにもかくにも技術と経験を磨くことである。
 時間はまだまだあるので、オリンピックで稼ごうと考えている若手の仲間は、今の内に資格を取り、実務経験を積むことを勧める。そのための環境は自立支援センターでも自立支援ホームでも、幸いなことに整っている。病気治療のために今は福祉の制度を利用している仲間も同様である。制度から脱却できる大きなチャンスとして捉えるのか、否かで今後の人生も変わってくるだろう。
 他方で高齢や大きな病気でそんなに仕事はと云う仲間は、次のステップを考える時でもある。少なくともオリンピックが近くなればなる程、環境整備だ、クリアランスだなんだと、野宿できる場所や避難所は都内では皆無となろう。そんなことも見通しておかないとならないし、逃げるにせよ、今ある施策に乗るにせよ、混乱に巻き込まれたくないのなら、次の身の振り方を考えておくべきであろう。ホームレス自立支援法はオリンピック開催時は既に失効されていると考えるなら、こちらも動くのは「今の内」である。

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十五夜過ぎて
衣替えのため、衣類配布は毎週炊き出しの前にやっています。
季節の変わり目で調子の悪い仲間は無理せず早めに病院へ。

 仲間たち。
 大型の台風が去ってから、めっきりと秋らしくもなっている。時折南から湿った空気がやっても来るが、暑さ寒さも彼岸までと云う事で本格的な秋へと季節は移行しつつある。
 季節が変われば衣替えの時期にもなり必要な衣類も多く出てくると思う。幸い連絡会には全国の支援者から衣類の寄付が続々と届いており、毎週炊出しの前に配布をしているので必要な仲間は早めに来て自分の生活に必要なものは貰っていってもらいたい。また、時間が間に合わないとか、必要なものがなかった場合などは、新宿区の「とまりぎ」でも衣類の提供はしているので、そちらの方も当たってもらいたい。
 寝場所や装備などもそろそろしっかりと考えていかなければ、これからは夏のようにはいかない。路上の秋、冬が初めての仲間もいるかとは思うが、新宿の古い仲間に寝場所の確保の情報やら、装備の作り方とかは教えてもらっておいた方が良いだろう。とりわけ、これからの季節は寝場所が限られて来るので、ダンボールの後片づけなどその場のルールを一人が守らないと、全員に迷惑がかかる事もある。公に寝て良いと云う場所はないのであるから、その点はおおいに注意をしながら自分の居場所を皆で知恵を出し合いながら確保してもらいたい。
 風邪を引いてしまう仲間もこの時期、多くなるので、生活環境全般をそろそろ秋から冬型に変えていく必要もある。季節の移ろいはあっと言う間なので、あまり翻弄されずにやって行きたいものである。
 風邪を引いてしまったとか、調子が優れないと云う仲間は、早め早めに福祉事務所から病院に通うようにしよう。あまり油断をしていると病気は後からあまり宜しくない結果が来たりもする。早期発見、早期治療がどんな病気でもこれに勝るものはない。
 病気で福祉事務所を利用したいのだけれども、手続きが良く分からないなんて云う仲間は、福祉事務所の隣に相談所「とまりぎ」があるので、そちらでまず相談をしてみると云う手もある。何かと手助けをしてもらえるので乾パンを貰うだけでなく、色々な事も相談してみよう。 
    仕事もなかなか見つからなかったが、心機一転で本格的な仕事探しをしたいと云う時は自立支援センターなどを活用するのも一つの手段である。仕事の出具合と云うのは波があって、運不運もつきものであるが、諦めてしまったらそこから先には進めない。今は失業率も改善されつつあり、震災復興、そして今後はオリンピック関連の仕事が出始める頃でもある。とにかく先を見通して動けるかどうかが、仕事探しの場合は鍵ともなる。
 大きなニュースにもなっているが、消費税を増税しなければ社会保障が維持できないような状態にまでこの国はなっている。極端な高齢化社会を迎え、これまでの福祉制度も単なる金のばらまきではない効果的な制度への脱皮が求められているようである。その文脈の中でこれまで通りにはいかない部分も出て来るが、それもこれも時代の流れである。文句ばかり云わず、「生き抜く」と云う意志でこの社会の荒波にいかに対峙していけるのか、これが、これからの全てであるようにも思える。

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季節にあわせて
あっと云う間に季節が変わり、朝晩はもう次の季節を予感させます。
体調不良を見逃さず、この季節にあった生活防衛を!

 仲間たち。
 暑い暑いと言っていた日々はもう遠く、早くも10月になろうとしている。朝晩の風邪は冬を思わせる程冷たく、ぬくもりも欲しくなる秋である。
 こうなるともはや身体がもたないと云う仲間も多くいるだろう。朝晩ともなるともう冬支度をしなければ寒くて堪らないようにもなった。衣替えの衣類は、今早急に準備をしているが、毎週日曜日の衣類配布の時に集まったものは放出しているので、必要な仲間は取りに来てもらいたい。
 また、風邪を引いたとか、調子が崩れてしまっていると云う仲間は、早め早めに福祉事務所から病院に行く事を勧める。こんな季節の変り目にいままでの疲労がたまり大きな病気を発病する仲間も決して少なくない。「悪くなってから救急車を呼べばよい」なんて呑気に構えている仲間もいるが、そんな時は手遅れと云う事もよくある話しである。お互いもう若くはないのだから、意地を張らずに「おかしいな」と思ったら、まずは病院に行って見る事が自分の命を守る最善の策であり、また可能な限りいろいろな制度を利用し野宿から脱する事も、命を縮めない大きな予防策である。病弱な仲間、高齢の仲間には優先的に福祉制度を利用する権利があると俺たちはずっと考え、月曜日の福祉行動を休みなく続けている。無理をせず、我慢をせず、福祉事務所に詰めている俺たちの仲間やパトロール隊に気軽に声をかけてもらいたい。
 寝場所や装備の問題もこれからの大きな課題でもある。それなりの装備をしたり、風のあまり吹き込まない寝場所を見つけておかないと、わずかばかりの睡眠すら取れなくなってしまう。お酒を飲んで身体を暖めてから寝るなんて事をしている仲間も、まだそんなでもないが、これから冬場に至ると凍死の危険性も出てくるし、そのまま固いところでゴロリでは足腰に悪い。ダンボールで簡易のハウスやついたてを作る、コンクリートに体熱を奪われないよう厚めの床を作る。これからの季節はそれらの工夫がますます必要となる。多くの先輩がそれをやっているので、新しく新宿に来た仲間は見様見まねでも構わないし、直接聞いて工夫の知恵を分けてもらおう。そして、その場合、場所場所のルールをしっかりと守ると云うのが前提である。たった一人の不届き者の行為が全体に不利益をもたらすなんて事もこれまで多くあった。皆で一定の常識を守らない事には、俺たちの寝場所も守れないので、その点も要注意である。
 景気の動向は上向き加減である。じょじょにではあるが、仕事の量も増え始めている。福祉に頼るのではなく、仕事に頼る時代への変換が訪れようとしている感もあるので、とにかく仕事を探そうと頑張っている仲間を俺たちも最大限応援していきたい。自立支援センターなり、自立支援ホームなり、仕事につながる施策も現在実施されているので、このような制度を利用するのも一つの手である。働ける内は身体を動かし、間近に迫った冬を迎えよう。

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安定しない秋
気温差が10度以上なんて云う猫の目気候となっています。
体調変化には気をつけ、今度の日曜日の医療相談会で相談を。

 仲間たち。
 急に冷え込み、肌寒い日が来てしまったが、今後も多少の乱高下があっても、このまま本格的な秋へと突入することだろう。秋雨模様の天気も続くだろうが、晴れ間が出れば、秋晴れのすっきりした気候となる。気温の大きな変化はこれからは少なくなると思われる。
 あっと云う間の秋であったため、あちこちで風邪を引いている仲間が多い。気候の変化に身体が追いついていかないと何かと大変でもある。
 今度の日曜日は高田馬場地区は昼間の時間帯に事務所(裏目参照)で、また。中央公園(雨天の場合は都庁下)では炊出し前の時間帯に、ボランティアの医師による定例の医療相談会が実施される。風邪薬や、胃薬など市販の薬を提供できる他、医師による問診なども受けられる。この気候のせいで調子を崩している仲間は是非とも気軽に相談に来てもらいたい。
 もちろん、問診だけでなく、しっかりと検査、治療が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえる。それを持って、福祉事務所に相談に行けば、病状に見合った病院を紹介してもらえ、そこでの継続的な検査、治療が可能となる仕組みである。福祉事務所で病状について説明する手間が省けるので、新宿で野宿している仲間なら簡単に医者にかかれる事となる。そして、入院が必要な場合は入院の手続きもしてもらえるし、働けない程の病状の場合は宿泊所なども用意してもらえ、病気が治り、仕事が出来る状態になるまで支援を受けられる。
 医療相談会は毎月実施しているので、定期的に血圧を測ったり、問診を受けたりすれば、日常的な健康管理に役立つ。
 身体の事だけは、一人で心配しても仕方がないので専門的に診てもらうよう心がけてもらいたい。
 涼しくなると衣替えの季節でもある。しっかりとした装備をしておかないと、朝晩の冷え込みには耐えられなくなってしまう。
 連絡会は毎週日曜日の中央公園の炊出しの前、4時過ぎに衣類の提供を定期的に行っている。全国各地から俺たちの事を心配して下さる方々が、せめて衣類だけでもと、送って来てくれている。これからの季節に対応できるよう厚手のものがこれから結構送られてくるだろう。衣類が必要な仲間は、日曜日、ちょっと早めに中央公園に来てもらうようお願いしたい。もちろん、自分のサイズや好みにあったものがある時ない時はあるとは思うが、その時は容赦願いたい。
 また、シャワーサービスも毎週2回、高田馬場の事務所で実施している。これからは公園の水で、と云う訳にもいかないので、衛生面を確保するためにも利用してもらいたい。
 もちろん、その他、よろず相談もしょっちゅうしているので、生活面のこと、仕事のことなど気になることがあったら、気軽に声をかけてもらいたい。お互いにいろいろな知識や経験を出し合ってこれからの季節を乗り切っていきたいと思う。

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迷走しながら秋本番
10月23日(水)に今年二度目の結核検診会が新宿福祉事務所の前で実施されます。
今年まだ受けていない仲間は、是非。

  仲間たち。
 東京でも季節はずれの30度越えなど、この一週間は気温、湿度とも異常な高さであった。一転して今週は10度ぐらい気温は落ちて、ようやく秋が深まるかと思いきや、南方の方には台風も発生して、もしかするとまたもや大荒れの天気になるかも知れない。
 とは云え、もう10月も半ばなので、遅ればせながら天気も落ち着いていくことだろう。
 すでに秋物、冬物の衣類は順調に集まっている。これからもどんどんと集めていくので、なるべく多くの仲間にいき渡るようにしていきたい。衣類の配布は毎週日曜日の炊出しの前、4時過ぎに実施しているので、衣替えのない仲間や、冬支度をそろそろと考えている仲間は早めに集まってもらいたい。それでも自分にあった衣類がない場合もあるが、そんな時は「とまりぎ」でも衣類の配布をしているので、相談に行ってみよう。暖かい着るものがなければ、これからのシーズンは間違いなく風邪を引いてしまうし、夜中も眠れない。衣類の確保や、できるだけ暖かい場所での寝場所は最重要課題でもある。
 風邪を引くと肺炎やら、結核やら、その他の病気も抱え込んでしまう場合も多い。とりわけ風邪の症状が長引いているような仲間は、検査等をしておいた方が良いだろう。とは云え、役所の手続きは面倒臭いと思っている仲間には「結核検診」が23日(水)、朝9時から花園神社裏手にある新宿福祉事務所前の駐車場で実施される。こちらは名前と生年月日を書くだけなので、受診はいたって簡単である。もちろん、要検査であるとか、結核の疑いがあるとかの場合は、その後の通院やら、入院やらの手続きも引き続き行ってもらえる。役所の結核検診は夏場に続き2度目となるが、こう云う仲間の健康のための検診会は大歓迎である。今年まだ一回も検診を受けた事のない仲間や、風邪の症状が長引いている仲間などは念のために検診を受けてみよう。
 万が一、検診会などを逃してしまっても、病気の方は次回まで待ってくれないので、そんな時は福祉を通じて医者に行くなりの対応は日々やってもらえているので、そちらの方でお願いしたい。
 健康であることは良い事であるものの、年齢を重ねれば健康であり続ける事は難しい。そんな中でも病気を誤摩化しながら、身体を酷使し仕事をしているのが一般的な中高年齢者の姿である。身体が動く内は仕事をしたいと願っている仲間も多い。
 景気回復が進み、あれこれと仕事も出てきたようであり、このシーズンに賭けてみようと云う仲間もいるだろう。ハロワークに直接行っても良いが、出来ればどこかで泊まりながら、じっくりと探した方が良い。新宿区では自立支援センター、自立支援ホームなど仕事探しの施策は今まで通り継続して行われている。思い切って申し込みをしてみるのも良いだろう。仕事探しと云うのはタイミングと云うものがあるので、一回ぐらいの失敗でうまく行く事はそうそうないし、一回ぐらいの再就職でそのままと云うのも少ない。何度でも粘りに粘って仕事を身に付けるしかない。文句を云う前にまずは身体を動かし、それぞれのチャンスを見いだしていこう。

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冬の足音
冬を思わせる気候に季節は急展開をします。
風邪などには 十分に注意を。防寒用衣類放出を続けています。

 仲間たち。
 台風26号が関東地方を通過し、伊豆大島を中心に甚大な被害を及ぼし、人々が心痛め、必死の捜索活動がされている中で、今度は猛烈な強さの27号が発生、進路次第では今週再び日本列島は大荒れとなりそうでもある。気候は平年よりも高めではあるが、秋雨前線の影響もあり、今週は雨が多くなりそうなので、朝晩などはグンと冷え込む日もあるかも知れない。北海道では早くも初雪が観測されており、気がつけば今年もあと2ヶ月と少しである。冬の脅威は目前にあると言って良いだろう。
 こうも季節感がなくなると、日常の暮らしがなかなか思うようにならず、色々と大変なのであるが、温暖化をいくら嘆いてみても仕方がなく、何とか新しい季節に身体を合わせるしかない。
 風邪を引いてくれと言わんばかりの気候が続いているが、高齢者やあまり健康ではない仲間が風邪を引けば、肺炎であるとか、結核であるとか、他の病気であるとかに至ってしまうケースも多い。また、新型インフルエンザなども未だ撲滅はされていないので、いつ流行になるかも知れず、日常生活から罹患し、派生する様々な病気を予防しなければならない季節でもある。
 丁度、今度の水曜日23日に新宿保健所による今年2回目の結核検診会が新宿福祉事務所(花園神社裏)の敷地内で実施されるので、今年まだ検診を一度も受けていない仲間や、ちょっと不安な仲間は受診をしておいた方が良いだろう。路上の仲間だけでなく、誰でも受診できる検診会なので、施設に入っている仲間でも、アパートにいる仲間でも、ネットカフェにいる仲間でも、簡単な手続きで無料で受診できる。まずはこう云う無料の検診会を活用して、自分の健康を守るのも必要である。 
 もちろん、福祉事務所や「とまりぎ」で相談してから、病院へと云う身体を守るための新宿の基本スタイルはまだまだ健在なので、こちらも、調子が悪い仲間は積極的に活用すべきであろう。もちろん、役所や病院の指示には従うのが前提である。思い込みで動いてしまうととんでもないことにもなりかねないので、まずは専門的に診てもらうのが重要である。
 寝る場所の問題、防寒など様々な問題がこれからの課題であるが、本格的に寒くなる前に準備をしっかりとしていこう。
 「生活保護法改正案」と「生活困窮者自立支援法」が時間切れで流れてしまった先の国会であったが、秋の臨時国会も始まり、こちらの法律も順調に成立に向かっていくと思われる。オリンピック効果などもあり、仕事も何だかんだと出てきているので、仕事に結びつく支援策が強化されるのは大歓迎である。これからの季節を迎え、そしてそんな季節でも前を向いて歩んでいこう。

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野分 過ぎて
気候の気まぐれに惑わされず、健康管理の徹底を。
風邪などが流行る頃なので、うがい、手洗いを。

 仲間たち。
 先週の台風に続き、またもや台風と大荒れの10月となったが、流石にこんな気候はそろそろ終わりで、後は秋がぐんと深まり、冬の足音が聞こえ始める頃であろう。暖かくなったり、寒くなったり、雨が降ったり、風が吹いたりと、まるで風邪を引いてくれと言わんばかりの気候なので、街中にもマスク姿の人が目立つようになっている。寒さが深まればインフルエンザの声なども聞こえて来るかも知れない。風邪に限らず身体の異変が起こりやすい季節でもあるので、いつも言っていることでもあるが、健康管理には十分に気をつけていこう。
 健康管理もそうであるが、日常生活全般をこれから冬型に持っていかねばならない。いままでのようにどこでも良いと言う訳にはいかず、出来る限りの防寒体制をとらないと、これまた大変である。他方で冬の寝場所と云うのは年々狭まって来ており、それに加えオリンピック関連と思われる工事なども始まりつつあるので、こちらも今まで通りにはならないのかも知れない。もちろん、今の現状がある日突然大きく変わる訳ではなく、じょじょに変化していくのであろうが、そう云う事も含めてこれからの冬を迎え入れておかないと、とんでもないことになりかねない。なので、間違っても自分で自分の首を絞めるような行為は自粛すべきであろう。とにかく静かに冬を迎え入れ、静かにやり過ごす。これが一番である。
 病気がちの仲間や、高齢の仲間は、野宿のままで良いと云わずに、せめてこの時期だけでも、身体を守るためにも施設なり、病院なりに避難するのも一つのやり方である。まだ季節の脅威は限定的であるが、これから真冬ともなれば、命を奪われかねない。俺らは多くの仲間を路上で見送って来たが、人生の終末が路上と云うのは、いかにも切なすぎる。そうならないためにも万全を期して頂きたい。既に知ってはいると思うが、色々な制度を使ったとしても、自分の思い通りになるなんてことはまずない。とりあえずの避難場所として考えるべきであり、そう云う意味の避難場所なら、この数年の中で幾らでも整備されて来ている。何かのきっかけがなければ人はなかなか動かないものであるが、これから寒くなると云うのも一つのきっかけである。決して恥ずかしいことではないので、思い切って、まずは「とまりぎ」にでも相談に行ってみよう。
 仕事を探していると云う仲間は、今がチャンスである。労働市場、とりわけ現場仕事の方は、じょじょに売り手市場に向かっている。これからオリンピック特需狙いで全国から失業者が集まって来ると思われるが、その前に良い仕事についてしまえば、こっちのモノである。安定していようが、安定していまいが、いろいろな仕事を経ながら、俺はこれだけは出来ると云う仕事を、こう云うチャンスを利用しながら見つけてもらいたい。もちろん、自立支援センターや、自立支援ホームなど区の制度を利用するのも一つの手段である。
 早いもので今年もあと2ヶ月足らずとなってしまった。アリとキリギリスの寓話ではないが、どうやって生き残っていくのかを真剣に考えていかないと後で困るのは自分と云うこととなる。前を向きながら進んでいきたい。

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目の前の冬
今度の日曜日は高田馬場事務所で東洋健康相談会と、
中央公園炊き出しの前に定例の医療相談会があります。

 仲間たち。
 冬も間近に迫って来た。秋空の心地良さと裏腹に朝晩はしっかりと装備をしなければおちおち眠れなくなって来ている。秋雨は落ち着いてはいるものの、雨の日や曇りがちの日などは尚更である。それでも枯れ葉が舞い散るまではまだ少しの時間の猶予はありそうだ。しっかりと冬への備えをしていこう。
 これから空気が乾燥して来る。冬は火災がよく起こる。テントなどではロウソクの失火、カセットコンロのガス漏れ、煙草の不始末、路上でも通行人が捨てる煙草の火でダンボールハウスが全焼なんて事もあった。原因は何であれ火災事故と云うのはとにかく危険である。事故がないよう、火元の消火を確認してから横になる、各人ペットボトルや空き缶に水を入れて寝る時には枕元に置いておく、発見したら周辺の仲間が力を合わせて消火するなど注意をして行く必要がある。今年の冬も火災事故ゼロで乗り切りたいものである。
 また、例年この時期の風邪は割と長引く傾向にある。風邪も万病の元、新型インフルエンザも依然注意が呼びかけられている。空気の乾燥と同時に、うがいをするなりの予防策は取っておこう。既に引いてしまった仲間は、もし熱などが長引くようであれば早速医者にかかった方が良いだろう。高熱でぶっ倒れたりしたら栄養も取れず、静養する場所もなく、それこそ大事に至ってしまう。そうでなくとも肺炎や結核などに良くなったりもするので気をつけていこう。
 定例の医療相談会も今度の日曜日に実施する。戸山地区の方では朝10時より高田馬場事務所で鍼灸などの東洋健康相談会があり、中央公園では炊き出しの前で定例の医療相談会がある(雨天の場合は都庁下)。ボランティアのお医師さんや看護婦さんが来てくれるので「調子が悪い」と云う仲間、福祉を通して医者に行きたいと思っている仲間、薬が欲しい仲間などは気軽に相談をしてもらいたい。寒くなって来て腰痛、神経痛がなどで整体が必要な仲間などは高田馬場の相談会が良いだろう。
 市販の風邪薬は炊き出しの時やパトロールの時には必ず持参しているので、気軽に声をかけてもらいたい。病院に行きたい仲間は、花園神社裏の福祉事務所にまず行って相談をしてから無料で行ける病院を紹介してもらおう。一人で不安な仲間は毎週週頭の午前中に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、こちらも一声かけてもらいたい。経験豊富なスタッフがいるので福祉に関しては色々とアドバイスが出来ると思う。また、「とまりぎ」でも色々な相談に乗ってくれる。
 他方、急に身体が痛み出した。区役所まで行く力すらない。夜間で対応できない。などの場合は、迷わずに救急車を呼ぼう。救急車は自分で呼んでも一向に構わないし、治療費は後で手続きをすれば福祉でもってもらえる(運ばれた病院で「自分は野宿していてて払える治療費がない」と云えば大丈夫)。
 色んな資源を活用しながら、これからの冬場の計画を立てていきたい。

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木枯らしの季節
風邪の症状が長引いている仲間は、ほかの病気なども疑い、
早め早めに病院へ。福祉の支援も活用していこう。

  仲間たち。 
 暖かい小春日和があるにはあるが、朝晩はぐんと冷え込み、季節は冬へとまっしぐらである。気圧も冬型となり空気も乾燥し始めて来ている。
 秋から冬へのこの季節、いろんな意味で体調を崩しやすいと言えるだろう。
 病気は、生活環境に起因してしまう。たとえば、普通の風邪を引いたとしても、暖かくしながら身体を休める環境にない人は、いくら風邪薬を飲んでいてもなかなか治り難い。そうすると結核菌が近寄ったり、他の持病が悪化したりと悪循環が始まる。普通の風邪でさえ注意しなければならないのに、インフルエンザなどもこれから流行り出す季節であり、野宿をしていると尚更注意が必要である。
 もちろんそれでもある程度までは緩和する事は可能である。その中でも重要な事は、比較的安心して身体を横にできる寝場所の確保である。冬場の健康管理の鍵はここにあると言っても過言ではない。古い仲間はたいがい決まった場所を確保し、防寒対策などもしっかりとしている。最低限の睡眠が取れなければもちろん身体に影響する。何とかそれを確保しようと皆工夫しながら必死になっている。
 とりわけ今年、初めて野宿を経験する仲間にとってこれからが試練の時である。寝場所が決まっていない仲間は早急に自分の場所を確保するよう勧める。そして、その場所を維持していく事も重要である。古い仲間との関係、管理者との関係、もちろんだらしなかったり、大騒ぎなんかして目立ってしまうと、すぐに追い出されてしまう。最低限の暗黙のルールと云う奴を早めに身につけていくことも必要である。
 冬のしんどさは、どのような仲間であろうが等しく襲ってくる。防御を徹底しながら、かつ同じ視線で仲間を見渡して欲しい。初めて新宿に来て戸惑っている仲間、高齢の仲間が寒空の中一人苦しんでいる、明らかに調子が悪そうな病弱な仲間、そう云う最も厳しい仲間に手を差し伸べていく事も大事である。自分にゆとりがない仲間は、そんな情報を俺たちに伝えてもらえれば、出来る事はやっていく。
 本当に動けない程衰弱していたら、これは即救急車を呼ぶ。自分で呼んでも良いし、俺たちや、通行人に呼んでもらっても構わない。
 福祉に行けるぐらいの病状の場合は救急車よりも、福祉指定の病院に行った方が良い。救急搬送となると応急処置しかしてくれないので、しっかりと手続きをして通院した方が検査をしっかりとしてくれるからである。
 平日なら毎日福祉事務所の窓口は開いている。相談所「とまりぎ」も同じく開いている。受付をすれば順番に話を聞いてくれるし、通院に関しては簡単な手続きで済む。
 役所の支援も活用しながら、これからの季節、新宿の仲間の横のつながりを強め、堂々と乗り切って行きたい。

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寒いなりに
急な寒さなので、とにもかくにも冬支度。病気や高齢の 仲間は今後の身の振り方も考えていこう。

 仲間たち。 
 いつの間にか、冬型の天気図になり、日本列島は紅葉と初雪があいまみれる季節となった。東京の木々も色づき始め、落ち葉の季節も近づいている。
 体調管理、寝場所の確保は大丈夫だろうか?とりわけ最近野宿生活を始めるようになってしまった仲間は、準備が遅れがちである。寒さで人が死ぬのが路上の怖さであり、現実でもある。都会の中だから暖を取れる所は沢山あると思ったら大間違いで、油断をすると本当に生死の狭間に迷い込んでしまう。
 冬の間、寒さで亡くなる仲間の大半は持病を抱えている仲間、長期の野宿生活、高齢で体力が落ちている仲間である。わりあい健康で体力がある仲間でさえ路上の冬を越す事は一大事であるのであるから、病気の仲間や体力のない仲間が冬を越すとなるとこれは大変な事である。
 一つの油断や判断ミス、そして正確な情報不足が大変な事態にならないよう、本格的な寒さが来る前に一つひとつ、出来る事は万全な準備をしておこう。
 病気がちな仲間、高齢な仲間、障害者の仲間、女性の仲間で「こりゃ、ちっよっとヤバイ」「冬を越すのが不安だ」と思っている仲間は、とにかく今の内に福祉に駆け込んで相談をしておこう。もちろん、病気がちな仲間は福祉を通して病院に通う。自分に合った薬を貰うなりして、いざと云う時に役立つように通院の手続きまでしておこう。病状が重ければ入院なり、施設に入っての通院なりの処置が取られるが、そうでない仲間は通院となるが、いざ今以上に体調が急変して救急車を呼ぶなりした時には、病院のカードを作って、肌身離さず持っていれば、すぐにかかりつけの医者に行く事ができる。薬が切れた時もまた同じ。「自分がどういう病気で、どういう病院に通っている」と云う事が即座に分れば、救急隊員も医師もすぐに動いてくれる。病院のカードを無くしてしまったら、すぐに再発行してもらう。血圧が高いなんてのも、油断していると心臓に来たりするので要注意。とりわけ内臓疾患系の病気は寒さの中で悪化する事がよくある。とにもかくにも気をつけていきたいものである。
 生活困窮者自立支援法案と生活保護法改正案は、先日、参議院を賛成多数で通過し、今国会での成立見通しが立った。生活保護法改正案の方は不正受給者への罰則強化などが柱となっているので、善良な保護者への影響はあまりないのであるが、制度をしっかりと理解した上で日々の行いをしないと、勘違いの不正受給などは、よくある話なので、病気や高齢で今、受給をしている仲間や、これからお世話になる仲間などは、その点を頭の中に入れておいた方が良いだろう。そうじゃない仲間も、不正受給を唆すだけでも教唆になるので、無責任な事は言わない方がよさそうである。他方の生活困窮者法の方は成立しても本格実施はさ来年からなので、今の状況はあまり変化はなさそうである。
 まあ、そんな動きもある中での冬越えであるが、皆の知恵と勇気を出しあい、乗り切っていきたい。

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今年の冬
年末の前に、調子が悪い仲間は早めに福祉から病院へ。
冬物衣類配布は継続して実施中。こちらも早めに確保しよう。

  仲間たち。
 落ち葉が気になり始めたら、気温がぐんと下がり、各地で初雪の知らせも届くようになった。気圧は完全に冬型となり、昼間でも冷え込みが肌身に感じられるようになった。いよいよ冬の到来である。
 気象庁の一ヶ月予報では、年末までの気温は平年並もしくは高いとなっているが、東京の冬本番は1月~2月となるので、最近の異常気象傾向の中で、急激な寒さの到来や、大雪と云うのもある程度は覚悟をしておいた方が良いだろう。逆に言えば、冬場に気温差が大きくなると、それだけ心臓などに負担がかかるので、健康面ではあまり良い傾向ではない。いずれにせよ、これからは天気予報なども注目しながら、冬の生活への準備を進めていこう。
 景気の方はかなり好転している。9月総務省報告でも失業率は4%に改善され、有効求人倍率も全国では0.95倍であるが、東京では1.39倍と依然好調である。建設、警備、サービスなど現場仕事の方も久方ぶりの好調であり、経済政策やら、オリンピック効果、震災特需やらの影響が顕著に出始めている。
 仕事がまったくないと云う状況から、自分にあった仕事を探すことができる環境に労働市場は移行しており、高齢者や病弱者など仕事があまり出来ない人々の中に交じり合って稼働可能な者が「仕事がない」と言い訳が出来ない状況になっている。
 問題は、どう仕事を探すのかであるが、そのための環境と云うのも失業者の激戦区の新宿では既に整ってしまっているので、ハローワークなり、福祉事務所なりの支援を受けさえすれば、意外とどうにかなったりもする。「役所がなにもしてくれない」と云う言い訳もこれまた出来ない状況である。
 「生活困窮者自立支援法」なるものが今国会で成立する予定であるが、全国的に単に整備が遅れていたのを統一しようと云うだけの法律で、こと新宿においては、その内容は既にこの数年で実施済みであり、その意味でこの法律に大きく期待するところは少ない。平成27年度から実施されるこの法律を待ってとなると、タイミング的にはもう遅いのであろう。
 もちろん色々な困難はあり、自己努力もしていかねばならないのであるが、冬はとにかく路上でない場所に避難するのが懸命であり、客観的な世の流れはそのようになっているようにも思える。野宿できる場所と云うのは単なる社会との力関係で、現在辛うじて保っているに過ぎず、かつて先輩たちが開拓した場所が細々と残っているに過ぎない。しかも、それは年々狭まって来ている。それを最後まで守っていくのも一つの選択肢であるが、おそらくそれは空しいものになりかねない。チャンスがあるのだから、おもい切ってそれに飛び込むと云う決断の方がよほど前向きのような気がする。
 今年の冬は、こんな感じの冬である。どうにかこうにか、これからの厳しい冬と対峙していこう。

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師走の風
今度の日曜日は定例の医療相談会があります。
寒さに負けず、高齢の仲間、病弱な仲間をこの季節から守りぬこう。

  仲間たち。
 全国的に初雪の知らせが届き、気温も初冬らしいひんやりとした空気が支配する頃ともなった。そんな中で東京地方はまだまだ暖かい方であるが、いつもの通り、年末に向けてゆらゆら揺れながら本格的な冬へと移行するのであろう。
 恐らく急な寒波などは年が明けてから本格化するであろうから、冬本番に向けての備えは、まだ少々時間はありそうである。12月、そして越年の時期を経ながら、冬本番の1月2月に向け、しっかりと備えていこう。
 すでに空気が乾燥し始めているので、風邪などもかなりの範囲で流行り始めている。こと、新宿の街は色々な人々が行き交う街なので、風邪の菌やら黴菌やらがうようよしている。手洗い、うがいなどしか予防は出来ないものの、充分に気をつけていこう。マスクなどは連絡会は多く備蓄しているので、もし風邪気味な仲間は、他の人に移らないようマスクなどもしておいた方が良いだろう。マスクは医療相談やら、パトロールの時に一声かけてもらえれば提供できる。
 定例の医療相談会も今度の日曜日に実施する。戸山地区の方では朝10時より高田馬場事務所で鍼灸などの東洋健康相談会があり、中央公園では炊き出しの前で定例の医療相談会がある(雨天の場合は都庁下)。ボランティアのお医師さんや看護婦さんが来てくれるので「調子が悪い」と云う仲間、福祉を通して医者に行きたいと思っている仲間、薬が欲しい仲間などは気軽に相談をしてもらいたい。寒くなって来て腰痛、神経痛がなどで整体が必要な仲間などは高田馬場の相談会が良いだろう。
 市販の風邪薬は炊き出しの時やパトロールの時には必ず持参しているので、気軽に声をかけてもらいたい。病院に行きたい仲間は、花園神社裏の福祉事務所にまず行って相談をしてから無料で行ける病院を紹介してもらおう。一人で不安な仲間は毎週週頭の午前中に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、こちらも一声かけてもらいたい。経験豊富なスタッフがいるので福祉に関しては色々とアドバイスが出来ると思う。また、「とまりぎ」でも色々な相談に乗ってくれる。  他方、急に身体が痛み出した。区役所まで行く力すらない。夜間で対応できない。などの場合は、迷わずに救急車を呼ぼう。救急車は自分で呼んでも一向に構わないし、治療費は後で手続きをすれば福祉でもってもらえる(運ばれた病院で「自分は野宿していてて払える治療費がない」と云えば大丈夫)。 
 冬場は高齢の仲間や病気がちの病弱な仲間が一番大変な時期でもある。自分は大丈夫でも回りの仲間を見回しながら、ちょっと大変そうな仲間に声をかけてもらいたい。どこの世界でもそうであるが、「俺が、俺が」では、決して良くはならない。ひがみ根性のままではなく、周りを見渡す視点も植え付けていかねば、自分のみならず、仲間も守れない。前例にとらわれることなく、臨機応変の対応をこの冬はしていきたいものである。

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変わりゆく冬
空気が乾燥し、風邪、インフルエンザが流行りはじめています。
うがい、手洗いなど予防はしっかりと。

 仲間たち。
 東京地方だけは今のところ温暖な気候で、初冬ではなく、晩秋を楽しんでいるような感じであるが、暦の方は待ったなしで、クリスマスのイルミネーションが街中でも目立つようになった。気候の方も、微妙に寒く、また、微妙に暖かいと云う変な気候がまだ続くようであるが、雨があまり降らず、空気はやけに乾燥している。火の元を引き続き注意してもらいたいが、風邪であるとか、インフルエンザであるとかも、空気が乾燥すると一気に流行り出す。うがい、手洗いなどの予防もしっかりとしておいた方が良いだろう。
 いずれにせよ、これからあまり暖かくなる日は少なくなり、日々寒さが深まる頃でもある。「何がなくとも体調管理。調子が悪ければ福祉を通して医者に行く」と、あまり我慢を重ねない方が良い頃である。冬場は人道的な観点から、宿泊関係も役所がいろいろと確保してくれる時期でもある。公園で長く寝ている仲間や、高齢の仲間などは、色々と声もかけられるかも知れない。中には「生保をとらせてやる」などと変な民間団体もあるので気をつけてもらいたいが、役所の腕章をつけた巡回相談なら、こちらは安心である。個別でいろいろな相談をしてくれるし、集団生活が苦手と云う仲間には個室の施設も用意してくれる。これまで結構だまされて来た仲間もいるとは思うが、安心の基準と云うのはそれぞれでしっかりと作っておいてもらいたいが。
 特定秘密保護法案成立に至る大騒ぎで影が薄くなったが、先日の国会で、「生活保護法改正案」と「生活困窮者自立支援法案」が賛成多数で、何の問題もなくようやく成立した。施行以来初めての抜本改正となる「生活保護法改正案」の方は、不正受給の罰則強化、扶養義務の強化、稼働年齢層の保護から早期の脱却をめざした自立給付金の創設などとなっている。他方で「生活困窮者自立支援法」に基づく「相談所」が福祉事務所とは別に全国に設置され、全体のバランスを取る形となる予定である。
 厳しくなるとか、ならないとか、そんな下世話話で終わってしまったら、せっかくの改革が意味をなさない。要は「困った、困った」と役所から現金をせしめる時代はとうに終わり、何に具体的に、どれくらい困っているかを役所が正確に査定をし、それに見合った最低限のものを支援され、自分も最大限の努力をして、困難に立ち向かおうと云う、当たり前の福祉に戻るだけである。それは、それで、時代の趨勢でもある。
 なので、まっすぐに生きようとする俺たちには、あまり無縁な世界なのであるが、いずれにせよ、制度の側が変わる時代なので、しっかりと理解をした上で、更に納得した上で活用をしていくことをこれからは心がけたい。
 路上の仲間には色々な対策が横たわっている。人も少なくなれば、それも縮小されるだろうから、今の内に検討をしておいた方が良いかも知れない。  色々と考えさせられる冬ではある。

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真冬へ
20回目の新宿越年は28日(土)から来年5日(日)まで
新宿中央公園「水の広場」を拠点に開催します。

 仲間たち。
 冬将軍がうろちょろし始め、だいぶ気温も冬らしくなり、東京地方もそろそろ氷点下も見え始めて来た。
 一年も、あと2週間足らずでそろそろ終わり。新しい年に向けて何かとせわしない季節になった。世間と一緒に一年を振り返るも良し。関係ないやと拗ねるのも良し。いずれにせよ、本格的な冬の到来である。
 空気が乾燥すると、風邪やインフルエンザも流行り始め、マスク姿の人も増え始める。風邪も万病のもと。健康管理、防寒対策など徹底していかないと命にかかわるので、油断は大敵である。
 年末年始は役所がお休みで、病院も救急外来以外は受診が出来ない。しかし、この時期は冬になったばかりの時期なので、体調不良を起す仲間も多い。もし、風邪が長引いているとか、熱があるとか、調子がおかしいとか、身体の異変を自覚している仲間がおれば、手続きの時間がないだけに、早めに福祉を通して医者にかかるようしていこう。年末まで最低限、自分にあった薬を病院でもらうなどの対応をしてもらいたい。区役所、「とまりぎ」共、年末は27日までしかやっていないので、病気の仲間はそれまでに一回医者にしっかりと診てもらう事も必要である。年末年始は新宿中央公園で医療テントが稼働していくので多少は助け船にはなるとは思うが、可能であるなら残りあと少しの機会を利用してもらいたい。
 毎年役所が年末年始対策としてやっている厳冬期宿泊事業は、今年は抽選会がなしで「とまりぎ」での事前相談登録と云う形となった。東京都が形式的にやっているだけの感があるこの事業は、大規模宿泊施設がなくなって以降、枠も減り続け、今年の新宿区の枠は5名足らずのようである。まあ、それでも年末年始、行く当てのない仲間は「とまりぎ」で相談をしてみよう。
 連絡会の方は、例年通り、新宿中央公園「水の広場」での越年越冬の取り組みを28日から年明け5日まで実施する。景気も回復し、年末年始、新宿の路上で寝る仲間は少なくなったが、まだこう云う取り組みは必要がある。今年は役所の閉庁期間が暦の関係で長いこともあり、とりわけ、事前の相談などで取り残された高齢者や病弱者の状態確認などが必要となってくる。「高齢の仲間や病弱の仲間を冬将軍から守る」のが越年越冬の最大の課題なのであるが、その原点をしっかりと思い出した機動的な活動をしていきたい。年末年始は中央公園に医療テントを設け、また、NPO新宿とも協力しながら、臨時の宿泊場所を確保し、路上、医療テント、宿泊場所の連携をしっかりと作り出していきたい。
 単なるお祭りや炊き出しの提供だけではない越冬をどう再構築していくのかが、今期の課題でもあり、少数の路上の仲間と共に新たな越冬闘争をいかに作り出していけるのかの分岐点でもある。
 いずれにせよ、年末年始に向けて、俺たちも色々と準備をしながら、何ごともなく、冬が越せるようにしていきたい。共に踏ん張っていこう。

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より厳しき冬へ
28日(土)から例年の新宿越年越冬闘争が始まります。
この地で生き抜き、羽ばたくための闘いを共に。

 仲間たち。
 クリスマスも近くなり、気候も一段と冬らしくなっている。例年だと暖冬であるとかが騒がれる時期なのであるが、今年は順当に平年並か低めとなる予報で、東京も年内初雪なんてことも考えられる。
 冷たい雨も降り、一時の乾燥も多少は和らいだ感があるが、それでもインフルエンザであるとか、風邪であるとかが爆発的に流行ってはいる。この時期に風邪など発熱する病気にかかると、体温調整が上手くいかず、路上の仲間は特に苦しむこととなり、他の病気なども併発する可能性も高い。
 年末年始はどこの病院も救急対応以外はお休みとなるので、普通に役所を通して外来で医者にかかれるのは、年内はあと数日となってしまった。今年は暦の関係で休庁期間が例年より長いので、調子の悪い仲間は残り数日間を利用して、まずは外来で診察を受けた方が良いだろう。入院にならずとも、きちんと調合された薬を身に付けていた方が何かと安心である。まあ、この時期は大きな病気の仲間を路上で寝かすと云うことは人道的に問題があるので、積極的に福祉だの、施設だのに入れてくれる。しかし、それも役所が開いている時だけであり、年末年始の休みが入ると役所の対応が難しくなる。
 とは云え、予防をいくらしていても、病気はいつ発病するか分からない。万が一、年末年始に調子が悪くなった時は、救急車対応もあるし、新宿中央公園「水の広場」では医療テントもあり、ボランティアの医療従事者が詰めていてくれるので、そちらに頼るしかない。
 とりわけ高齢の仲間や、今通院中であるとか病弱な仲間の状態が急変するなんてこともある。最近は「俺が。俺が」の人が多く、他人を気づかうゆとりはないのかも知れないが、それでも、自分が寝ている周辺の仲間の状態ぐらいは気をつけて見ておいて欲しい。連絡会など民間のパトロールなど大したものではないのだから、仲間の日常的な見回りと関係性の方がよほど大事である。
 路上で寝る仲間もだいぶ少なくなり、かつてのような路上のネットワークは崩壊しつつあるが、それでも残った仲間は、冬を越すことは自分達全体の問題であると考えて欲しい。
 猪瀬さんが病院から多額のお金を借りたのだか、もらったのだかで、辞任に追い込まれ、年明け早々、都知事選となった。誰がなろうとも、もはや東京都にとって路上生活者問題はさほど興味がない課題であることは間違いはないだろう。これからの数年間はすべての課題がオリンピックの元にかき消されていく時代である。そう云う時代に空しく抵抗したとしても所詮はピエロになるだけである。地道に生き抜くこと。それだけで抵抗するのが、俺たち底辺で生き抜いて来た者が出来る唯一の手段でもある。そう云う時代の変化と云うのもある意味面白いが、いずれにせよ、底辺の人々が生きて、生きて、生き抜ける新宿の街だけは守り抜いて行きたいものである。

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終わりの冬
第20次新宿越年越冬の取り組みはいつもの通り新宿中央公園で 実施しています。
何かあったら、医療テントへ。

 仲間たち。
 また、冬が来て、年末の頃となった。一年が早いか遅いかは人それぞれだろうが、良いことがあった人も、悪いことだらけの人も、等しく年が暮れ、そして年が明ける。それは、路上に居ようとも同じである。
 冬は人の寿命を縮める季節でもある。路上の場合は命の危険と隣り合わせである。今年の冬はどうも例年の暖冬ではなさそうなので、とりわけである。今は良くても、2月頃が一番寒さが厳しい頃でもある。年間通してそれぞれ健康管理はしているだろうが、自分の身体の異変にはとりわけ気をつけて過ごしてもらいたいものである。
 長期に野宿をしている仲間は、もう高齢である。血圧が高いなどの持病はどこかにあるもので、60過ぎてどこも悪くない人の方が珍しい。小さな病が大きな病に変わってしまうと、それはそれで養生が大変な頃でもある。家族が居ればそれはそれで気が紛れることもあろうが、誰も居ないとなると、医者しか信頼できる人は居ない。孤独であることが別に不幸だとは思わないが、最も不幸な人は、自分の立ち位置が判らず、分けも判らずもがいてしまう人である。こう云う人生は詮無ない人生なのだから、それを静かに受け止めるのも、また人生の在り方である。
 まあ、それでも病院に行き、病を治すことは普通の生き方であり、社会の迷惑とは言わない。人は仙人に憧れるが、決して仙人にはなれない。路上で死ぬと言いながら、本当に死んでしまった人は、あまり居ない。路上で死にたいのなら、せめて健康な状態で逝くべきだろう。意地と思想はまた、違うのである。
 どんな事をしてでも生きようとするのは、甘っちょろい権利などではなく、この世に生まれた我々の義務である。人の生き方を見て人は育つ。それがたとえ自分にとってどうしようもない人生だったとしても、他人が見れば、また違う人生になる。そう云う意味で、生きていると云う事は美しいことである。路上であろうが、そうでなかろうが、それには変わりはない。だから、皆には、人生のゴールが見えるまで、必死に生き抜いてもらいたい。
 医療テントが新宿中央公園「水の広場」に、この年末年始は稼働している。役所も病院も休みとなるため、ボランティアの医療従事者の方々がこのテントに詰めている。この年末、路上で生き抜く人々の緊急対応措置でもある。路上の仲間も一時に比べだいぶ少なくはなったが、どれだけ少なくなろうとも、突然の体調変化と云うものはあるものである。とりわけ、高齢の仲間や、病気治療中の仲間などが、その危険性は高い。医療テントは宿泊機能も合わせ持っているので、ちょっと身体を休めたい、身体を暖めたいと云う時も利用できる。まあ、学校の保健室みたいなものである。緊急時は救急車対応も出来るが、年末年始の入院ともなると、よほど命の危険があるとか重篤な場合で、それ以外は措置だけして、帰されるのが普通である。そんな仲間は家がないのだから、とりあえず医療テントに来てもらいたい。
 また、医療テントはただあるだけではなく、連絡会本部にある緊泊施設「馬場ハウス」ともつながっていて、また、年明けの新宿福祉事務所ともつながっている。必要があれば、そこから始められる病人シェルターのような存在である。まあ、その他、薬の提供なども随時しているので、安心のために利用してもらいたい。
 20年も冬を越していたら、もはや頑張ろうとは言わないし、頑張るぞとも言わない。まあ、ぼちぼちとやっていこうじゃないか。

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