新宿連絡会チラシ集第二十九集(2015年7月より)

 


2015年7月5日新宿連絡会チラシ
2015年7月12日新宿連絡会チラシ
2015年7月19日新宿連絡会チラシ
2015年7月26日新宿連絡会チラシ
2015年8月2日新宿連絡会チラシ
2015年8月9日新宿連絡会チラシ
2015年8月16日新宿連絡会チラシ
2015年8月23日新宿連絡会チラシ
2015年8月30日新宿連絡会チラシ
2015年9月6日新宿連絡会チラシ
2015年9月13日新宿連絡会チラシ
2015年9月20日新宿連絡会チラシ
2015年9月27日新宿連絡会チラシ
2015年10月4日新宿連絡会チラシ
2015年10月11日新宿連絡会チラシ
2015年10月18日新宿連絡会チラシ
2015年10月25日新宿連絡会チラシ
2015年11月1日新宿連絡会チラシ
2015年11月8日新宿連絡会チラシ
2015年11月15日新宿連絡会チラシ
2015年11月22日新宿連絡会チラシ
2015年11月29日新宿連絡会チラシ
2015年12月6日新宿連絡会チラシ
2015年12月13日新宿連絡会チラシ
2015年12月20日新宿連絡会チラシ
2015年12月27日新宿連絡会チラシ
2015年12月29日新宿連絡会チラシ


梅雨の七夕

 今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。
こんな気候なので体調異変には気をつけよう。

 仲間たち。
 年の前半戦があっと云う間に終わってしまい、暦はもう7月である。今年の梅雨は意外としっかりしていて、まだ明けるのは見えていない所に、南の海では台風も発生しているので、梅雨前線は活発になり、来週あたりは台風の進路によって集中豪雨などの危険も出てくることだろう。湿度を除けば気温的にはこの間は結構楽ではあったが、今週の後半は曇りなのに気温が30度近い状況になるとの予報でもある。朝晩はひんやり、昼間は蒸し蒸し、じめじめが今週も続く予定である。
 お天気ばかりはどうしようもないのであるが、その予想と、備えだけは誰にでも出来る。その日暮らしで身体を壊すよりも、ある程度長い目で自分を守っていく方法を身に付けていきたいものである。
 衛生面の管理も、今は徹底しておかないと、これからの季節を乗り切れなくなってもしまう。こう気候がじめじめして来ると、段ボールや長く着ている服に虫が巣を作るなんてことは、俺らの世界では日常茶飯事である。良く注意してみることと、全部取り換えてしまうことで解決はする。連絡会のシャワーサービス時には下着、服の提供をしているので、必要なものは貰っていってもらいたい(午前10時から午後3時まで)し、同様のサービスは新宿福祉の隣にある「とまりぎ」でも実施しているので、雨などで汚れたままの服は、さっさと取り換えた方が良い。こう云うサービスは他の区ではなかなか身近でやってはくれていないので、利用価値は高いであろう。
 また、健康管理と云うものは一人ひとりの自覚がとても大事である。それぞれもう良い年なのであるから、あまり自分の身体を過信せず、必要な時は専門家に診てもらおう。足腰にガタが来ている仲間は、今度の日曜日に高田馬場事務所で鍼灸の相談会もある。畳の上でゆっくりと横になれないストレスは、意外と心身を蝕んでいく。日常的に無理をしているのだから、時には適度に回復させておかないと、これからの生活にも影響してしまう。こちらも朝10時から受付をして順番に相談してもらえるので、気軽に来てもらいたい。
 足腰以外の病気の場合も、「とまりぎ」で相談をしたり、福祉事務所で手続きをすれば、通院の段取りはしてもらえるし、ちょっと静養が必要である場合は馬場ハウスなど緊急宿泊場所を紹介してもらえるし、高齢や重い病気の仲間や長い野宿生活で身体がボロボロの仲間は、宿泊所への紹介もしてくれる。入院が必要な仲間も入院の手続きなどは福祉がしてくれる。
 病気になったら、何が悪い、誰が悪いとかの問題ではなくなる。通院し、医者の指示に従うのが身体を治していく最良の方法である。今、流行りの「生活困窮」と云うのは、たいがいは病気から始まる。病気になれば働くことも出来なくなり、収入が減り、医療費がかかり、家族が壊れ、単身生活の中、社会から孤立し、悪くすれば治療もままならずに路上にやって来る仲間は実に多い。身体のバランスが壊れると、生活や人生もまた壊れてしまう訳である。壊れてしまったら、それはそれで仕方がないことなのであるが、けれど、どっかでしっかりと自分の生活や病気と向き合わないことには、そこからは一歩も前に進まない。自分にあった仕事を探し、自分にあった生活を維持していく、そこへ努力を集中させるのが肝要である。 

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進路による

 今年の結核検診会は8月5日(水)新宿区役所第2分庁舎 前で実施ですので、
お間違えのないよう。

 仲間たち。
 そろそろ梅雨も明けて良い暦の頃ではあるが、今年は三つ子の台風などが発生し、梅雨前線を元気にさせてしまったようで、久しぶりの晴れの日もつかの間、今週後半はまた雨の日が続くとのことである。まだまだ気温差も激しく、湿度も高いままなので、まだ、すっきりとした夏にはならず、体調管理などはこの季節、ちと大変ではあるが、夏本番を前にしてそろそろ心の準備もしておいた方が良いのかも知れない。
 常日頃、言っているが、季節が変わる時は、体調の変化にはとりわけ注意が必要でもある。人間の身体と云うのは大概の環境には適応してしまうのであるが、どこかでバランスが崩れたりすると、そこから病魔が忍び寄って来るもので、しかも、それはちょっとしたことから始まったりもする。自分の身体は、そう云う時、色々なサインを発してくれるので、それに気付くかどうかが重要になったりもする。日々の生活の中で異変に気付いたら、自分でチェックしておくことも重要である。もちろん、異変が続くようなら、病院での診察なりも必要になって来る。
 毎年恒例の結核検診会は、今年は8月5日(水)、新宿区役所第2分庁舎前(「とまりぎ」の前)の駐車場で実施されることとなった。時間は9時から午後3時半までと幅があるので、自分の都合にあわせて来やすい時間設定となっている。恒例なので毎年、受診している仲間も多いと思うが、自分の健康管理のために活用してもらいたい。もちろん、検査は無料で、結果が悪ければ、福祉の制度なりを使って通院なり、入院なりが可能である。そうでなくても、毎年の定期検診と思って参加した方が、安心感が得られる。なにせ、結核は自分も大変であるが、重篤化すると他人にうつしかねない病気でもある。病気の中でも、とりわけ注意が必要である。
 健康であるが、仕事を探している、もしくは転職したいと云う仲間にも、8月は朗報がある。自立支援センター新宿寮の開設が8月3日と、先日東京都より発表があった。23区、ブロック内で5年ごとの持ち回りで、長い年月をかけ、新宿に再び自立支援センターが戻って来たのである。設置場所は昔の「さくら寮」(知っている人はあまりいないか)の跡地、新宿御苑に隣接した場所である。何が良いかと言えば、仕事を探す上でのアクセスの良さである。何かと仕事が集まる新宿の地に、仕事を探せる施設が出来るのは、極めて効率的である。5年はこの地に定着するであろうから、自立のための利用をどんどんしていきたいものである。
 就労支援の現場は、来年から本格的に開始予定のマイナンバー制度導入の話題で持ち切りである。まずはどこかへ住所を置かないことには番号がもらえず、番号がないと就職に不利に働くことが予想されるからである。単に今まで通り仕事を紹介するだけでなく、そのための準備(定住地、住民票の確認など)がより重要になって来るからである。その意味で、住所が置ける施設と云うのは、とりわけ重視されることになるし、準備支援をしてくれる自立支援センターの機能は先駆的な事例として注目されることであろう。
 夏から動いて、秋には実ると云うのも今年は有りかも知れない。 

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夏が再び

 猛暑が再び襲ってきます。熱中症には十分注意を。
水分、塩分補給と、休める時にはゆっくりと身体を休めよう。

 仲間たち。
 四国地方を襲った強烈な台風は、列島の梅雨空も吹き飛ばし、全国的に厳しい酷暑の本格的な夏をもたらせてしまった。まあ、こればかしは暦的にも仕方がなく、これからひと月程度は30度越えは当たり前、悪くすれば35度越えなんて云う日も多くなるだろう。
 既に熱中症で亡くなる方なども増えている。もう一度、夏の生活体制を整え、これからの季節を迎え入れたい。
 路上の夏ともなれば、何がなくとも体力、気力勝負である。体力のあまりない仲間は、体力温存、省エネスタイルで生活をしていかないと、この季節、あっと云う間に体力を奪われてしまう。無理をしない、休める時にしっかりと休むをしていかないと消耗し、病魔がそこから忍び寄って来る。
 熱中症もそうであるが、身体が「おかしいな?」と思ったら、なるべく早く病院に行くのも必要である。まずは診てもらわないことには、何が原因なのかすら分からず、そうなれば、疑心暗鬼でストレスがたまるだけである。血圧を測るだけでも体調の善し悪しの判断ともなる。公共機関で血圧計が置いてあるところも多いので、ちょっと調べておくと云うのも健康管理には欠かせない。ちなみに、連絡会の事務所にも血圧計はあるので、シャワーの時に声をかけてもらえれば利用は可能である。
 現場仕事が中心の仲間なども多いと思うが、炎天下での仕事の場合、水分、塩分の補給を欠かさず、また、こちらも休める時はゆっくりと休むことが必要である。現場で倒れられると雇い主も困るし、その後の仕事もなくなってしまう。自分の体調に合わせた働き方をしていかないことには身体がもたない。
 こう云う暑い最中に、先日、百人町で大規模な火災があり、幸い亡くなられた方はいなかったが、近隣のアパートなどに燃え広がったため、焼け出された福祉の仲間もいたようだ。先の川崎のドヤ火災と云い、木造住宅はとにかく燃え広がり易い。原因云々よりも、極めて不幸な出来事なので、何とも慰めようがないが、ドヤに入った、アパートに入ったからと云って、それがゴールではない。自分の「城」をもったとしても、それを守るためには、いざ、何かあった時の危機意識も備えておいた方が良いのであろう。幸い区の方がすばやく動いてくれたようで、焼け出された仲間は他の施設等に移ることが出来たようであり、何人かの仲間には連絡会から衣類なども提供をした。火事場泥棒よろしく、こう云う人の悲劇があると、何だかんだと筋違いの能書きを言う団体が多いが、こう云う時こそ、官民合わせて被災者を支えていくのが自然な姿であろう。
 オリンピック関連の新国立競技場問題も急展開となり、鶴の一声でデザインが白紙に戻り、それに伴い、オリンピックに間に合う程度で工事期間が延長されたようである。まあ、いずれにせよ建設されるのであるので、この地域は工事期間中は今まで通りでは生活できない不毛の土地となる。これまた被災者のような仲間が出て来るので、これもまた官民あわせて対応しているところである。
 掛け声や能書きだけでは何も始まらない。我々の支援は理想論ではなく具体論だけである。具体的にどうしようかと云うことを共に考えてみよう。 

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夏に負けるな

 高温注意報連日発令中。熱中症にはくれぐれもご注意を。
結核検診会、医療相談会は8月5日です。

 仲間たち。
 ここのところ、高温注意報が連日発令されている。今が夏本番である。台風の経路も関東からそれているので、ここ一週間もゲリラ豪雨以外は大きな崩れはないようで、痛い日差しと、異様な蒸し暑さと、むんむんとした寝苦しさの日々が続くようである。
 高齢者の多い地域では救急車の音を聞かない日がないと言われている程に、熱中症やら何やらで倒れる人がここのところ多い。気候の変化に身体が上手に対応できないと異変が起こる。適応力が落ちている高齢者などはとりわけ危険な季節でもある。昼間は動くなと言われても、こちとら生活があるから、一ヶ所にじっとしていることもままならない。しかし、そんな時に注意を怠ると、この暑さで一瞬のうちにやられてしまう。とにかく、自分の身は自分で守ると言うことを徹底していかねば、この夏も乗り切れそうもない。体力は使わなくても良いから、注意力だけは冴え渡らせる必要があるであろう。  8月5日(水)には、新宿福祉事務所の前の駐車場で新宿保健所による「結核検診会」があるが、同時に連絡会医療班による「内科、歯科の健康相談会」も実施されることとなった。いつも、おにぎりパトロールに同行している医療関連のボランティアスタッフがこの日は一ヶ所に集中して相談会をしてもらえることとなったので、検診ついでに、体調が悪い、ちょっとした薬が欲しいなどの相談がある仲間は来てもらいたい。こちらも、結核検診と同様に朝9時から15時までの受付である。血圧の話はちと前のチラシに書いたが、健康管理のバロメーターでもある。血圧測定ももちろんやってもらえるので、健康管理のために活用してもらいたい。
 何でも驚きのニュースが続いている。池袋の炊き出しで、もう15年程になるのであろうが、初期の頃から散髪のボランティアをやっていくれていたおっちゃんが、先日、「臓器売買」の容疑とかなんとかで逮捕されてしまった。マスコミは暴力団系の組織がホームレスを利用してなんちゃらビジネスをやっていると云う、お涙頂戴、ステレオタイプの報道を繰り返しているが、どうもそう単純なものではなかろう。それが本当なら、これだけ長く支援活動をして来たのだから、俺らの腎臓の片方は大方無くなっている筈であるが、そのような事実は聞いたことがない。現役を退いて、世話焼きばかりを続けていた人の良いおっちゃんだったので、昔の関係でまたひと肌脱いでしまっただけなのであろうと、云うのが彼を知る大方の意見である。まあ、やっちまった事は仕方ないので、反省してもらい、出てきたらまた皆の面倒を見てもらいたいものである。
 こう云うドロドロとした事件と云うものは、こんな分かりやすい形では出ては来ない。もっと、表には出ない裏の裏にあるものであるが、マグロ漁船であるとか、戸籍売買であるとか、そう云う利用される危険と云うのは、決してきれい事ではない底辺に生きる俺らにはつきものでもあるので、近づいて来た人をどう信用するのかは、よほど意識はしておいた方が良いとは思うが。
 まあ、おかしな夏である。

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今がピーク

 結核検診会、医療相談会は8月5日(水)です。
熱中症対策をしっかりとやり抜こう!

 仲間たち。
 過酷な猛暑が続いている。熱中症の被害は全国至るところで広まり、大きな問題になりつつある。雷雨があっても蒸し暑さは変わらず、夕涼みどころではないこの気候は、まだまだ続きそうである。
 汗をひたすらかいている内に8月ともなり、今が今年の長い夏の頂点でもある。何ごとも頂点の時期は短いものである。しばらくしたら下り坂になることを期待しよう。
 この気候は人をも殺す。先日、高田馬場の公園で古くからの仲間が亡くなった。64歳。死因は分からぬが、この暑さの影響であることは容易に想像がつく。巡回相談で体調不良を訴え、近々病院に行く予定であったのであるが、そこへ行き着くことなく倒れてしまった。残念である。無念追悼…。
 熱中症の統計は、医師が熱中症と判断した件数でもある。そこへ辿り着けなければ、統計にも入らず、原因が判然としなければ、「心不全」で処理される。今飛び回っている熱中症の統計は(路上の概数調査と同じく)氷山の一角でしかなく、この夏、それ以上の被害者が存在していることを思い知らされる。それほど危険な状態の夏である。
 手足のしびれ、足がつるなどは熱中症の有名な初期症状であるが、これは塩分不足から生じているようである。路上の仲間に声をかけると意外とこの症状の仲間が多い。水分は公園などにいけば摂取できるが、塩分はすぐには手に入らない。炊き出しなど栄養士が作っている訳ではないので、そればかりに頼ってしまうと、偏りが発生し、腹は満たされていても、体調に異変が出るなどと云うことが考えられる。手足のしびれた状態のまま、低ナトリウム血症になってしまうと、突然けいれん発作を起こしたり、意識が跳んでしまったりと、そんな危険もある。とにかく、日常の生活の中に病は潜んでいることを自覚し、食事や習慣、生活スタイル、労働スタイルを見直していくのも必要である。
 5日(水)の日には結核検診もあるし、医療班の医療相談会(内科、歯科)も同時に行われる。ちょっと心配な仲間は相談にいってみよう。とりわけ熱中症で亡くなる方は高齢者に集中している。若い人は無理をしてと云うケースが多いが、高齢の仲間は「気付き」が遅くなる傾向にある。無理をしていなくても何かの拍子でと云うのは、良くあるパターンなので、とりわけ生活面での注意をしてもらいたい。
 先日、内覧会にも行って来たが、自立支援センター新宿寮は無事に設置され、昨日、港寮からの移動が終り、月曜日から本格的な稼働となる予定である。まだ、始まったばかりなので、今、相談に行っても入所制限中で新規はなかなか入れない。新規の仲間は今月半ば以降、今まで通りの入所手続きが始まるとのことである。順当に回るまで、しばしの間、待っていよう。かつてのような集団入所はないので、個別相談を経てと云うのが今のやり方である。入所したいと云う仲間は、福祉事務所で色々相談をして、情報を集めながら入所するのが良いだろう。10年ぶりの新宿区内での自立支援センター復活である。2順目の設置になっても、この問題はなかなか解決できていない問題であるが、もう一度やり直しをしたい仲間の希望に自立支援センターはなり続けてはいる。大事に使っていこう。

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危険な夏

 熱中症対策の徹底を。水分だけでなく、 塩分もしっかり口にしよう。
とにかく体力温存。

 仲間たち。
 都心では8日連続と云う観測史上もっとも長い猛暑日連続記録が生まれるなど、今年の夏は異常続きでもある。猛暑日は何とか脱したとしても、軽く30度を越える日がまだまだ続く。コンクリートの反射熱と室外機の熱風で昼夜かまわず、都心の蒸し暑さばかりは、もうどうにも出来ない。とにかく今は耐えるしかないようである。
 この間の連続猛暑日のおかげで、人々の体力は知らず知らずに消耗している。それに加え、睡眠不足やら栄養不足やらそんなものが加われば、ちょっとしたことでも倒れてしまいかねない。高齢の方が熱中症で倒れているが、熱中症に限らず、異常な夏が引き起こす体調変化にはとりわけ気をつけた方が良いだろう。
 睡眠も、栄養もバランスよくとれない俺らは、この夏は、かなり危険な状態に置かれているとも言える。そうなればもはや体力温存しか手段はない。もちろんまったく動かないなんてことは出来ないので、生活を意識しながら、不要な遠出を避けるであるとか、なるべく木陰で休むなど、体力温存の工夫がいつもの時期以上に必要である。
 ニュースや統計にはならないのであるが、路上にせよ、安アパートにせよ、俺らが暮す環境での死亡事案や救急搬送事案は休む間もなく入り続けている。まあ、長く生きていると身体で危険な状態か否かの判断ぐらいは出来るのであるが、あまり経験上の油断をしていると、経験則以上のことが平気で起こる気候なので、その判断が失敗することもあるやも知れない。身体に変調を来したら、医者に行くのも優先順位としては高くしておかないと命を縮めることにもなりかねない。長く野宿していて、休む場所も見つからずに、もうこれは駄目だと思ったら、福祉事務所に駆け込むのも選択肢である。こんな緊急時には個室が良いとか、アパートが良いとか言ってられない。とにかく身体を休める場所を確保してもらうのが先決でもあり、相談者の必要に応じた対応を、新宿福祉では色々な制度を使ってやってもらっている。直接行くのは何だと言う仲間は、「とまりぎ」にまず相談をして中に入ってもらうのも良いかも知れない。この暑さで仕事にもならず、熱中症対策の出費が増え、いつもの生活が成り立たなくなる仲間も増えていると思う。そんな仲間も、恥を忍んでまずは相談。暑いのは俺らのせいではないのだから決して恥ずかしがることもあるまい。
 これからお盆の時期に入るが、役所はいつもの体制で動いている。ちなみに連絡会活動も、それと同じでいつもの体制で動いているので、年末年始とは違ってその点でのリスクはあまりない。
 お盆と言えば、路上で亡くなった仲間の小さな祭壇を9日から16日まで連絡会事務所で設けている。この一年、俺らが知っているだけでも年末年始に一人、最近一人と、俺らが接した仲間が路上で亡くなっている。また長野の支援の方も一人亡くなっている。その他にも俺らが知らぬところで多くの仲間が亡くなっているだろう。俺らにはこれくらいしか出来ないが、彼らが必死で生きてきたことを忘れぬためにも、心ある仲間はシャワーサービスのついででも構わないので、線香の一つでもあげてもらいたい。

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秋を見つけて

 8月後半も暑い日が続く予報です。
油断せず、引き続き 水分、塩分補給、体力温存など熱中症対策を。

 仲間たち。
送り火に送られ、故人達は今年も無事に帰ったことであろう。  お盆が過ぎれば、8月も、もう後半である。気温は平年並以上であるが、盛夏のような猛暑日も少なくなり、秋の気配もそろそろ見えて来るかも知れない。
 まったく、どうにもならない今年の夏であるが、あと一踏ん張りしていけば、何とか乗り切れそうな気もする。もちろん、まだまだ熱中症の危険は横たわっているので、それに気をつけながらではあるが。
 今年は先の敗戦から70年と云うことで、節目の年とも云われ、何かと戦争のことが話題になる年でもある。流石に俺らの仲間でも戦争を知っている世代は、ほぼ居なくなり、戦争を知らない子供たちが、大人になり、流転の人生の果て日雇になったり、ホームレスになったりと、戦後70年は言われている程、決して一枚岩の平和であったとは言えないのかも知れないが、それでも、今よりも過酷で貧困の時代に生きていた、親や祖父らに思いを馳せる良い機会なのかも知れない。それぞれの時代の中で、人々がどのように生きて来たかは歴史の闇に常に葬りさらせる。記録の残っていない歴史は歴史家の目には留まらず、人々の伝承でしか残らない。しかし、どの時代の中でも、時代の波に呑まれようと、呑まれまいと、人々は必死に生き抜いていたことだけは、今も昔も共通なのかも知れない。それを他人事のように考え、オラが、オラがといかにも自分が正義の味方であると主張しまくる現代の風潮は、どこかしっくりとしないものである。安倍さんが言うように「謙虚に歴史の声に耳を傾ける」姿勢は、政治家だけでなく、我々市井の人々にも必要なのであろう。
 過去から未来と言うのは、日々生きて行かねばならぬ俺らにとって、たいした糧にはならぬのかも知れないが、こんな時だから静かに思いを馳せるのも必要なのかも知れない。
 とは、言いながら、お盆の時期は仕事がなく、また、路上は新しい人々が流動する時期にもなった。「屋根」と「仕事」をめぐる争奪戦は既に始まっている。それを一歩引いて見るのも然りであるが、もうそろそろ自分も良いんじゃないかと思うのも然りである。階段はすでにひかれている。それこそ、先人達が必死で作り、守って来た階段である。それに乗る勇気が必要な時もある。
 自立支援センター新宿寮も、そろそろ空きが少ない数ながらも出始めて来た。通常の募集体制でそろそろ動き始めている。仕事を探してと言う仲間は狙い目の時期である。今は暑いが、路上暮らしも厳しくなる季節が自ずからやって来る。今入所して頑張れば、年末か来年早々には自分の「屋根」が手に入るかも知れない。そうすれば、寒さの中で身を震わせる必要もなくなる。仕事も出ているので、出来るだけ安定したところに入れれば、他人の飯にいやいや並ぶこともないだろう。
 先人達が作って来た「ホームレス自立支援法」(時限法)の失効まで、残り2年を切った。今の力関係で言えば、対策もこれから縮小されるかも知れない。階段が途切れていないのは今の内であるのかも知れないのだから。

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夏の終り

 8月ももう少しの辛抱。
今週は台風の影響で天気が荒れるかも知れないので、生活上の色々な面をも含めて注意を。

 仲間たち。
 かつてのような猛暑日は少なくなり、気温も30度前後と落ち着いては来ている。これもまたもや発生した双子台風の影響のようであるが、進路によっては今週は天気が大きく乱高下することも考えられる。台風の進路もそうであるが、急激な雷雨など、この時期特有の天気の荒れには気をつけていきたいものである。
 どこに雨雲が発生し、集中豪雨となるかは、直前にしか分からぬようである。ある程度の心構えと注意が必要である。天気予報を注意しながら日々の生活を送る習慣をつけることはもちろんのこと、雨となったら、雨が除ける場所がで時間を過ごし、自分の勝手な判断を優先させるのではなく、周りの様子をとにかく見ながら判断するのが一番でもある。都市と云うのはとかくパニックになるが、そんなのに巻き込まれないよう、冷静な判断力をつけていくのも必要であろう。孤立していない限り、自分の身は自分達で守るのが基本である。
 猛暑日でなくとも、東京はとにかく蒸し暑い。この状態はまだまだ続きそうではある。夏の暑さが収まるまで、引き続き熱中症には気をつけていきたいものである。外気がそんなに暑くなくとも、蒸し風呂状態の中にいると、ちょとした油断で発症したりもする。休み、休み、秋の気配の風を受け、出来るだけ体内に熱が溜まらないような工夫をしてみよう。
 しかしながら、猛暑のおかげで、皆の体力の消耗は激しく、身体はボロボロにもなっている。季節の変わり目と云うのは何かと病魔が襲ってくるのであるが、特に夏の終わり頃は何かと要注意でもある。どこも悪くないと云うのは、よほど頑強か、健康に無自覚な仲間で、血圧が高目であるとか、腰痛持ちであるとか、ちょっとした持病なら誰しも持っているものである。
 生活習慣病と云う言葉もあるよう、日々の生活に気をつけなければ、いくら通院していても、薬を飲んでも改善されるべき点は改善されない。そうなると、病院のせいにしたり、薬のせいにしたりして、同じ場所をクルクル回るだけとなる。そうならないよう、自分の病気や自分の生活習慣の自覚は必要であり、気がついたら改善していくのは、これは自分の判断と、努力でもある。
 とにもかくにも健康を維持していくためにも、充分に気をつけ、また、調子が悪くなったら、すぐさま救急車を呼ぶなり、福祉を経由して病院に行くなりの早急なる対応が必要である。
 お金も保険証もなく新宿で野宿している仲間なら、新宿福祉事務所が福祉の制度の中で、無料でかかれる病院を紹介してくれる。病気の事だけは素人には分からないものなので、まずは検査をしてもらおう。その結果、あまりにも重い病気なら、後の面倒は福祉がしっかりとしてくれている。入院の場合も入院費等の世話もしてくれるし、退院後の宿泊場所も探してくれる。病気に伴う生活上の問題についても福祉の担当さんとよく話しあっていきさえすれば、活路が見いだされるケースも多い。厳しい状況だからこそ、自分の生活と身体のことを考えていくきっかけになって欲しい。

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残暑なき晩夏

 気温の落差が激しくなっています。
血圧など高目の仲間は 色々と気をつけて生活を組み立てていこう。

 仲間たち。
 季節感覚を損なうような、急な冷え込みである。本来ならば残暑の頃で、徐々に秋へと移り行くものであるが、突然の秋となると、何かと身体も戸惑ってしまう。とは云え、強力すぎた今年の夏の高気圧は残っているようで、30度前後のぶり返しも予報されている。日替わりで気温差の乱高下ともなると、血圧等循環器系に疾患のある高齢者などは、体調管理がとりわけ難しくもなってくる。おまけに夏の疲れが出て来る頃でもある。全体的にはちと涼しくなって楽にはなったのであるが、まあ、それだけでは済みそうもない9月になりそうである。
 8月の半ば頃、都庁下で寝ていた65歳前後の仲間が救急搬送され、病院で亡くなったとの情報が寄せられた。何度も病院に通っていた仲間のようで、原因はまだ分からないものの、灼熱地獄の中での仲間の死の情報はこの夏、これで2例目である。夏に気をつけようと散々のよう伝えていたのだが、結果的には間に合わなかったようである。無念追悼…。

   この夏の酷暑で頑張りすぎてしまった仲間などは、これから気候が安定するまでは、引き続き健康管理には注意をしていこう。朝晩は既に秋である。冷たさと暑さを毎日のよう繰り返さなければならない環境であれば、ちょっとした油断で風邪を引いたりもする。また、血圧が上がったり下がったりと、何かと心臓に負担を強いる。環境適応力が低下する中高年から高齢者は注意が必要ともなる。
 これからは、着るもの、寝場所なども工夫が必要である。もう限界だと思ったら、安心して寝れる場所を福祉事務所で探してもらうのも必要かも知れない。あと数ヶ月もすれば、冬も近づく。こんな異常気象なのであるから、今年の冬がどうなるかは誰も分からない。極寒となった時、「あの時、ああしていたら」と思わぬよう、今の内、次の生活の準備をしていくのも大事なことである。
 働ける仲間は、路上からではなく、ある程度安定した仕事に就くのも自分の身体を守るための方策である。幸いなことに有効求人倍率も全国的に好調で、先日の発表ではなんと23年5ヶ月ぶりの高水準を記録している。東京で云えば、1.76倍と完全な売り手市場になっている。何でも良いと諦めていたものが、今はじっくりと選べるようにもなっている。路上の仲間でも自立支援センターなど、仕事を探す施設はあるので、とりあえずそこに入れば、じっくりと仕事を選べ、経験がなければ短期の技能講習などの訓練も受けられる。仕事が全くない状況からは完全に転換しているので、それはそれで大変なのであるが、頑張っていきさえすれば、仕事で生計を維持するのは、カツカツだろうが、おんぼろアパートであろうが、住み込みであろうが、それはそれで何とかなる時代となった。
 高齢者であるとか、病気持ちの仲間は、それはそれで別の方策があるので、そちらを利用すれば良いのであるが、制度と云うのはいつの時代も難しいものであるので、迷ったら「とまりぎ」にでも行って、専門家に整理をしてもらうのも良いかも知れない。

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秋がそろそろ

 今度の日曜日は、高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。
季節の変わり目につき、体調管理はよりしっかりと。

 仲間たち。
 一気に下がった気温が、またぶり返したと思ったら、またグンと下がる。気温差の激しい9月のようである。しかも今週は秋雨前線の影響で雨の日が多い。気温が上がれば蒸し暑くなり、気温が下がれば肌寒くなる。
 こうなると体調管理がとても難しい。そうでなくとも、夏の猛暑の影響が身体のあちこちに出始める頃である。我慢に我慢を重ねた身体と云うのは、とても正直なもので、その反動と云うものが必ず出て来るものである。まだ若ければどうにか乗り越えられるのであろうが、ある程度歳を取ると、病気の発病、持病の悪化など、目に見える形で発露してしまう。それに加え、体調を整えようにも整え難くなると、負のスパイラルのよう、日に日に身体は弱ってしまう。そうならないため、高齢の仲間であるとか、持病を持っている仲間などはとりわけの注意が必要である。
 市販薬で良くならず、体調不良が続くようなら、早めに医者へ、と云うのが俺らが、俺らの命を守り抜くための基本中の基本でもある。初めは検査、検査になるが、それも病気を特定するためには必要な時間である。入院の必要が当面なくとも、安静が必要なら、福祉事務所や「とまりぎ」に相談をすれば、それ相応の泊まれる場所を紹介してもらえる。とりあえずの宿に泊まりながら、病気の治療や、持病を抱えながらの生き方を考えることも出来る。
 まあ、いずれにせよ、そこに行き着くには「自己判断」が大事である。福祉が何もしてくれないと云うことはない。何もしてくれないと思うのは、他人任せの発想で、まずは自分がどうしたいのかを決めなければ、そこからは一歩も前に進まない。今の社会は、特別な場合を除けば、無理やり病院に連行したり、無理やり入院させたり、無理やり福祉にかけることは出来ないのだから、話を聞き、納得し、自分で決めねばならないのである。自分の判断が遅れれば自分の身体はますますボロボロになる。適切に判断しておけば何とかどうにか生き長らえる。サバイバルゲームみたいであるが、実際はそんな単純なものである。
 今度の日曜日は高田馬場事務所で定例の鍼灸の相談会がある。足腰など負担をかけすぎた仲間や、西洋医療ではなかなか良くならなかった仲間などは、気軽に来てもらいたい。
 また、医師のボランティアも来週のパトロールに同行するので、病気に関する相談がある仲間は一声かけてもらいたい。
 さて、今年は5年に一度の国政調査の年でもある。住民票のある人だけでなく、路上で暮している人もあまねく対象となる。ただし、路上の仲間の場合は補助調査となるので、調査と言っても、アンケートみたいなものである。とは言え、調査をしなければ、俺らがここで生きていることは、国に伝わらないことになってしまう。そうなれば対策もどんどん削られてしまう。そう云う意味では大切な調査でもある。ちとまだ早いが9月下旬から調査員が俺らのパトロールなどに同行すると思うので、協力の心構えをお願いしたい。

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衝撃の秋

 異常気象につき、天の動きには細心の注意を。
国政調査が来週から路上でも始まります。ご協力を。

 仲間たち。
 線状降水帯と呼ばれる積乱雲の塊による大雨の被害が、北関東を中心に甚大なものになっている。大災害となった茨城常総市の鬼怒川堤防決壊に続いて、宮城の大崎市でも渋井川の堤防が決壊、それぞれの地域で孤立した住宅からの救出や、行方不明者の捜索が現在も続けられ、被害の全貌が見えてくるのは、まだ先のようである。
 東京での河川決壊や氾濫は幸いにしてなかったものの、かつてない程の大雨となり、屋内、屋外限らず、多くの人々が不安な日々を過ごすこととなった。
 こう云う天災の時は、立場の弱い人が真っ先に被害にあったり、困窮化したりする。路上の仲間に限ってで言えば新宿において甚大な被害報告はないが、水位が上がった多摩川など河川の仲間などは、生きるか死ぬかの瀬戸際を味わったことであろう。こう云う時は、もう誰が良いとか悪いとかの問題ではないので、誰かに助けを呼ぶしかない。普段は声を出さない生き方をしている仲間も、これからの生活の不安も含めて、「困った」と言っていくしかない。
 今のところ、2次被害を及ぼすような気象条件にはなく、大雨の予報はなく、気温も急激に上がり、また、平年並に戻っていくようだが、どちらかと言えば曇りがちな日が続くようである。気象情報には気をつけながら、俺らは俺らで秋の暮し方を作り出していくしかないだろう。しかしながら、これだけの温度差があると、なかなか体調がそれについていけなくなる。「だるい」であるとか、「調子が悪い」であるとかの初期症状が出始めてくることである。普段から血圧が高目であるとか、心臓疾患歴がある仲間であるとかは、特段注意をしておいた方が良いだろう。夏場は熱中症対策で塩分を摂ることを薦めていたが、これからは調整していかないと血圧が悲鳴を上げる。そうならないために、健康管理をしっかりと意識しながらやって欲しい。
 さて、東京都は昔から、冬と夏場の「概数調査」と言うものをやって、昼間に野宿している仲間の数を、施策の基礎数として発表して来たが、とりわけ新宿区内のテントが激減してからは、その数値の信憑性含め、昼間の数だけでは全体が把握できないのではないかと言う議論に今はなっている。新宿区も昼間の概数調査数だけを基本にするのではなく、夜間の駅などで寝泊まりする仲間や、お金がある時はサウナであるとか、24時間喫茶であるとかで一休みする仲間を、「目にみえにくホームレス」と云う概念として新たな施策に取り入れる方向で議論を重ねている。それは、そうである。実態に即した施策をしなければ、何をやろうと、それは絵に描いた餅にしかならないからである。
 国政調査の数と云うのは統計に時間がかかるので、公表はだいぶ後になるようだが、それでも、夜間、仮小屋や野宿で生活している仲間の数を算出するには貴重な資料ともなる。これは5年に一度の調査であり、今年はその年でもある。「仲間の声を正確に施策に反映させるため」その点のみで、連絡会はこの調査に協力することとなった。20日から10月半ばまで調査員が俺らのパトロールと一緒にまわることとなるので、現状を変える調査にするため、また、都の頑なな姿勢を糾すため、協力をお願いしたい。

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暑さ寒さも

 季節の変わり目につき、体調管理をしっかりと。
本日から路上の国政調査(新宿区内)が始まります。

 仲間たち。
 心配をしていた台風も太平洋側に逸れ、今週は秋らしい晴れの日も続くようである。暑さ寒さも彼岸までなので、気温も平年並で、朝晩は涼しく、昼は快晴と、過ごしやすい気候に戻るようである。荒れに荒れた天気も一段落のようなので、夏から秋へと気持ちを切り替え、これからの生活をゆっくりと考えることが出来そうである。
 まあ、そうは言っても秋は短い。寒さに震える冬の到来は実は目の前にあったりもする。それぞれの季節を考えながら生活をしていくしかないのだが。
 季節の変わり目は健康管理が重要な頃である。とにかく今年の夏は暑かった。熱中症で倒れなかった人も含め、相当の体力と精神力を消耗した。そう云う目に見えぬ疲れが、「ほっと」すると、どっと出て来ても不思議ではない。涼しくなったので、風邪を引いてしまうこともあるが、風邪も万病の元なので、しっかりと治しておかないと、別の病気が忍び寄ったりと、たかが風邪だと甘く考えていると、結構しんどいことにもなりかねない。日頃から自分の体調をしっかりと見極め、今は公共機関などに血圧計などが置いてあるので、定期的にチェックしてみるのも良いかも知れない。それでも「おかしいな」と思ったら、迷わずに病院で検査をしてもらおう。お金がなく、保険証もない仲間は、もよりの福祉事務所で、とにかく「体調が悪いので病院に行きたい」との主訴でしっかりと相談をしてみよう。相談時に余計なことをペラペラ喋っても良いのだが、自分が何を求めているのかをしっかりと言わないとおかしな話になってしまう。体調が悪い部分もきちんと伝えないと、内蔵疾患なのに外科の紹介状になったりすると、病院内でたらい回しなんてこともあり、時間の無駄遣いである。また、医者の話もしっかりと聞き、薬の説明などもある程度は理解していかないと、これは病気が治らないなんてこともある。病院通いはそれはそれで大変であるが、市販の薬で治らなければ致し方がない。年を取ればどこかしらおかしくなるものなので、諦めることも必要である。
 さて、本日から国勢調査が新宿の路上でも始まる。本調査とは違い、質問項目も少なくアンケートのようなものであるが、ここに自分が存在すると云う存在証明みたいなものである。数も数えるのであるが、数だけでは分からない場合も多いので、対面式のアンケートのような形になる。今日から4週間にわたって、ブロックごとに調査を実施し、路上で生きている仲間のアンケートを集め、10月1日の寝ている仲間の数と照合しながら全体像を把握すると云う形になる。国政調査なので、個人情報が調査目的以外で悪用されることはないし、もちろん、そう云うことはさせないので安心してもらいたい。俺らの「屋根と仕事」につながる対策を継続して実施してもらうため、俺らの存在をしっかりと世に問う調査となるので、協力を重ね重ねお願いしたい。

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秋の目覚め

 朝晩はだいぶ冷え込みが深くなりました。毛布が必要な仲間は、 事務所まで。
路上の国政調査実施中なので是非ともご協力を。

 仲間たち。
 彼岸の頃が終わると、秋も深まりつつある。天気は曇りがちな日が多いものの、最高気温は25度前後まで下がり、昼間は特に過ごしやすい気候が続きそうである。反対に最低気温はどんどんと下がり、朝晩は既に寒さが実感できる程となった。特に風などが吹くとじっとしてもいられないように、これからなってくるだろう。もう、ひと月か、二月過ぎれば、冬の足音もはっきりと聞こえてくる。短い秋を上手に乗り切ることが、冬を迎え撃つ最大の秘訣でもある。
 衣替えも進んでいると思うが、必要な装備品は、いつでも手に入る訳ではないので、もらえる時にもらい、自分でしっかりと管理をしていこう。毛布のストックは連絡会の方は常時あるので、シャワーサービス時に衣類置き場に出しておいたりもするし、もし、そこになかったら、声をかけてくれれば、提供可能である。ちと気が早いと思われるかも知れないが、路上の夜は、上にかけるものがなければ、眠れなかったり、風邪を引いてしまうような頃でもある。気候などの状況に応じて応急援護の物品提供はしているが、なかなかパトロール時には持って歩けないので、申し訳ないが、必要な仲間は、事務所まで取りに来てもらいたい。事務所まで歩くのは面倒と云う仲間は、「とまりぎ」でも衣類の提供まではしてもらっている。これからの季節にあうものをしっかりと確保していくのが、今は先決だろう。
 寝場所の確保なども、これから熾烈になってくる。新宿はかつてのように集住できる場所が少なくなった。各人工夫をしながら、夜の居場所を辛うじて確保しているのが現状である。夏場は涼しい夜に歩き回って、昼間どこかで寝る、なんて云う仲間も居たと思うが、これからの季節はとにかくちょっとでも身体を横にして、睡眠が出来る場所と云うのは、健康に生きていくために、必要であったりもする。その点を怠ると、身体はボロボロになる。路上でとりあえず生きていくのであれば、それなりの覚悟と自覚が一人ひとりに必要である。そうでない仲間は、色々な意味で淘汰される。
 俺らは、出来れば、一時的であって欲しいと願うのである。路上で生まれて、一生、路の人は居ない。路上で生きざるを得ないのは、人生の「不幸」のなかの一時的なものでしかない。その、「一時」が長くなってしまうと、なかなかそこから脱却する機会も遠ざかる。悪い連鎖のようなものである。これは社会のせいでも、行政のせいでもなく、巡り合わせのようなものであるが、タイミングと言うのはどこかにある筈である。もう一回、踏ん張って、路上ではない場所で、やり直していけるよう、頑張るしかないのである。
 路上の国政調査は先週から順次実施している。協力してくれた仲間はどうもありがとう。まだ、来ないと云う仲間はパトロール隊に声をかけてもらいたい。ブロックごとに順番にやっているので、いつ頃調査員がまわるかは、教えてもらえる。これは、俺らが、今後、やり直していける道筋をしっかりと作らせるための基礎資料でもある。引き続きのご協力をお願いしたい。

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とんぼ飛ぶ

 今度の日曜日は鍼灸相談会が高田馬場事務所であります。
国勢調査は11日(日)までやってます。引き続きご協力を。

 仲間たち。
 爆弾低気圧の後は小春日和、朝晩はぐんと涼しく、と云う目まぐるしい気候の秋である。そんなことを言っている内に、もう10月。今週は最高気温もあまり上がらず、もしかすると昼間でも涼しさを感じるようになるかも知れない。知らず、知らずと秋が深まるようである。
 こう云う気候は高齢者や病気がちの仲間にとって、かなりこたえる。季節に上手に対応が出来れば良いのであるが、なかなかそうもいかない。風邪などを引き始めた仲間も多いと思うが、そんなちょっとしたことで一気に体調が崩れ、別の病気が発症したり、悪化したりもする。
    調子が優れない仲間は、とにもなおさず病院で診てもらうのが、手っ取り早い。仕事をするのにも、何をするのにも、自分の健康状態の把握と、維持はとても大事である。働けない状態であれば、路上から脱却したとしても、そこからの選択肢は狭くなる。「いつもと調子が違う」と思ったら、検査をしてもらった方が良いだろう。治療費や保険証がない仲間は、福祉事務所で相談をすれば、病院を紹介してもらえるし、入院も可能である。体調を整えながら冬を迎えいれなければ、今よりも、もっと酷い現実が広がってしまう。
 ちなみに、今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸の相談会があり、パトロールでは医師が同行してくれるので、健康問題については気軽に相談を。
 さて、連絡会では国勢調査のための母数調査を10月1日の午前零時を起点にして、区内4ブロックで行った。調査票の方は順調に集まりつつあるが、母数(全体の数)が分からないと、回収率などが分からなくなる中途半端な調査になってしまうので、実施した次第であるが、前の冬時に比べると、路上で寝なければならない仲間が50名程は増えているようである。色々な要因はあるとは思うが、季節柄もあり、仕事を求めて上京してきたと云う稼働層の仲間が多いとの実感を得た。8月の有効求人倍率が先日発表されたが、全国で1.23倍と改善され、東京は1.82倍とずば抜けており、オリンピック特需が既に発生しているようだ。業種もサービス業まで含め、幅広く改善されているのが特徴とされている。こう云う背景があると、多くの失業者が東京を目指して移動を開始する。語り尽くされた都市と地方の関係が、またもや繰り返され、その中で、色々な理由で波に乗れなかった人々が路上で一時凌ぎをする。  まあ、そんな仲間も、そうそう絶望する必要はない。路上で暮していても、自立支援センターがあるし、新宿区では自立支援ホームと云う事業もある。仕事探しの色々な支援もあるので、一時凌ぎが永遠にならないよう、「とまりぎ」なり、福祉事務所なりに相談していこう。キャパが少ないなどの問題もあるが、しっかりと狙っていけばどうにかなったりもする。本格的に寒くなる前に再就職がうまく行くよう祈っている。
 調査に同行していると色々なことが分かってくるが、大きな問題、小さな問題、一つ、ひとつ行政に働きかけ、また、自分達で出来ることは自分たちの創意工夫を練り、解決をしていきたいと思う。まだ母数の半分くらいしか調査票は集まっていないが、全員の現実を伝えるため、今週、来週と、引き続き国勢調査を実施するので、ご協力をお願いしたい。

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夜長な秋

 国勢調査へのご協力ありがとうございました。
本日(11日)が 最終日です。空気が乾燥してきているので風邪などに注意を。

 仲間たち。
 台風が大きく逸れたため、関東地方は大きな天気の崩れもなく、秋らしい天候がほぼ定着した模様である。北関東では紅葉が始まったとのニュースもあり、これからは一雨ごとに秋が深まる季節でもある。
 空気が乾燥する日も増えて来た。湿気の多かった季節を過ぎ、そうやってどんどんと冬型の高気圧と北風が主流となる。空気が乾燥すれば、火事が増え、風邪やインフルエンザも流行する。それぞれ気をつけて行きたい。気温差の影響もあり、ちょっとした風邪を引く仲間も増えている。風邪だと思ったら結核であったり、インフルエンザであったりと、風邪で体調を崩すと他の病気になったりもする。引き始めの時に、しっかりと治しきるのが肝心である。高田馬場事務所やパトロール隊は市販の風邪薬は常備しているので、気になる仲間は声をかけてもらいたい。寒くもなると、治る環境が少なくなるので、下手に長引かせないようにしていこう。
 当座の厚着や、毛布、は高田馬場の事務所にストックされている。毎週、火曜、木曜のシャワーサービス時に提供しているので、とりあえずの防寒用に活用してもらいたい。とは云え、いくら寝袋や毛布があったとしても、これからの路上はとても冷たい。いくら転々としたとしても、暖かい路上と云うのは残念ながらどこにもない。いくら苦痛を訴えたとしても、それに耐えるか、それともそこから出るのか、二つしか選択肢がないのが現実でもある。  もちろん、まだ、暖かい日もあるので、色々な準備は出来るだろう。今の時期は当面の生活面もそうであるが、これからの生活をどう建て直すかの準備がとりわけ大事である。これからの冬場に不安を抱えている仲間は尚更である。
 まだ、福祉事務所や「とまりぎ」に相談をしていない仲間は、寒さが厳しくなる前に早めに相談だけでも行ってみよう。なかなか思いが伝わらないこともあるかと思うが、そんな時は、毎週月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)の午前中は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。
 もちろん、役所にも出来ることと、出来ないことがある。希望に沿えない時もあるかも知れない。それでも、相談では、あまり構えることもない。正直に自分の状況と希望を伝え、これからのことを一緒に考えていってもらうのも必要であるし、複雑な問題を抱えている仲間なら、一回で済むことも少ないだろう。相談はタダなのだから、何度でも行くことが大事でもある。
 福祉にせよ、自立支援センターにせよ、その他の施策にせよ、路上から脱却できる資源は役所には多くあり、また、経験豊かな相談員も大勢居る。じっくりと話していけばどうにかなるものだし、事実、そうやって路上の先輩達は、ここから脱却したり、避難したりしている。よほどの「思い込み」がない限り、そんなに心配はすることはない。
 最後に、国勢調査への多くの仲間のご協力ありがとう。本日(11日)が調査票の回収の最終日となり、調査員がまとめてから今週中に新宿区に提出する予定とのことである。路上の仲間の調査表は当初の予想を超え、200名分ぐらいはあるとのことである。これからこれが大きな力になっていくだろう。次は5年後、オリンピックの年になるが、それまでどこまで路上が変わっていけるのか、実に楽しみであるが。

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ひと雨ごとに

 毛布は、毎週火曜、木曜日のシャワーサービス時に提供しています。
涼しくなって、空気も乾燥しているので風邪など感染症にご注意を。

 仲間たち。
 最高気温が20度を切る日もあり、日に日に秋が深まっている。北海道では初雪の知らせもあり、秋から先の季節も、もう見渡せるようになった。涼しさから、寒さに慣れる頃でもある。
 空気が乾燥して来ると、インフルエンザなどが流行り始める頃でもある。まだ流行ほどではないものの、街中ではマスク姿の人々も目立つようになった。手洗い、うがいなど、基本的な予防策は今の内にやっておいた方が良いだろう。また、冬に流行るノロウイルスも新型化しているようで、こちらも流行が懸念されている。こちらも、十分な手洗いやうがい徹底するのが予防策でもある。結核の仲間も最近扱い、結果的に入院となったが、結核菌は意外と街中でうろうろしているものなので、風邪の症状が長引いているようなら、念のため病院で検査をしてもらうことが、こちらの予防策でもある。
 死亡事案もこの時期、増えている。西口地下で寝ていた50代前半の仲間が今月上旬に救急搬送後、病院で亡くなったとのことである。また、13日の日は、昔から高田馬場で野宿していたお馴染の仲間が、保護先の施設の中で亡くなっているのを発見された。夏場に無理をした身体は、涼しくなると、ほっとしてか、静かに悲鳴をあげる。気付いた時にはもう遅いなんてこともある。無念追悼…。

 縁のある仲間の緊急入院情報も多い。季節が進み、それに対応できないと、大きな病気が発症したりもする。そうそう安心している場合でもない。今一度、自分の身体を見つめ治すのも必要なのだろう。そして、異変が見つかったら、市販薬を飲むなり、病院に行くなりして、医師の指示に従い、療養するのも必要である。まあ、どうしても、生活が、生活がとなるが、この国の医療制度や福祉制度は、病気で苦しむ人を放置するようなものではないので、ある程度、安心して制度に乗ることが出来る。病院嫌い、役所嫌いの仲間も居るとは思うが、しかし、いざと云う時に、そんな我を通してしまうと、結果は、どう考えても良い方向には進まない。
 どんなに立場が弱くなったとしても、誰かが全面的に助けてくれる訳ではない。最後は自分の意思と判断に責任を持たねばならない。けれど、助けようとするアドバイスは多くある。必要なのは、信頼できる所(人)への相談である。
 新宿には相談所「とまりぎ」もあるし、また、連絡会も事務所は開いているし、それどころか路上のあちこちに顔を出しているので、相談しやすい団体でもある。これからどうしようかと云う仲間は、気軽に声をかけてもらいたい。共に「解決」できればと思っている。
 仕事は出ているが、極端に東京に集中しているためか、何故か新宿の路上の仲間は増えている。本格的に寒くなる前にどこかへ入れれば良いのでるが、お金がなくなると仕事探しも侭ならない。どこでも良いと考えず、自立支援センターなり、自立支援ホームなり、そう云う仲間が入れる公の場所はあるので、はやる気持ちをおさえて、活用するのも一つの手である。まあ、目標なりを持って仕事を探すのが、一番の近道であったりもする。めげずに頑張っていきましょう。

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冬を見据えて

 だいぶ涼しくなりました。風邪などひかないよう、 手洗い、うがいの徹底を。
毛布は高田馬場事務所にあります。

 仲間たち。
 昼間はちょっと汗ばむ日もあるが、北風などが吹くと肌寒い日も多くなった。そろそろ10月も終わり、晩秋から初冬の時期に移り変わろうとしている。
 寒くもなると、生活の方もそれに合わせていかねばならない。衣替えは終わったと思うが、これからは段ボール一枚では寝つけなくなる。寝床の準備であるとか、寒さ対策であるとか、色々と考えていかないと、生活の厳しさも増す。夏も体力勝負であったが、冬場は更に過酷な体力勝負である。人間、身体を休めなければ持続は出来ない。ちょっとでも眠れる場所を見つけ、少しでも睡眠をしておかないと身体はガタガタとなる。風邪など健康状態に気をつけるのは当然であるが、それと同時に生活面全般に気を配ってもらいたい。
 毛布は既に高田馬場事務所に準備をしてある。持ち運びと保管はちと大変ではあるが、寒さを凌ぐには上から掛けるものが必要である。何もないよりもマシなので、必要な仲間はシャワー時にでも声をかけてもらいたい。冬物の衣類はこれから募集を開始したところである。良いものがなくても、ちょくちょく顔を出してもらえれば自分にあったものがあるかも知れない。出来るだけ多くの人に当たるよう、ごっそりと持っていくのは禁止しているので、粘り強く見つけてもらいたい。
 また、寝場所などもルールがある。たとえ良い場所であったとしても、あまりに苦情が殺到するような状態であれば、そんな場所はすぐに閉鎖されてしまう。まあ、何事も常識的にしておかないと、他の仲間にも多大なる迷惑をかけてしまう。あとの祭りで騒いでみても、決して後戻りは出来ない。権利だ、自由だと言ったとしても、それも社会のルールの中での権利であり、自由でしかない。いずれにせよ、自分勝手と云うのは、それほど通用するものではない。
 これからの季節は、そう云う意味では、何かと不自由な季節ともなる。古い仲間は慣れたものだろうが、新しく新宿に来た仲間などは、色々と苦労をするだろう。まあ、冬になる前に何とかしようと、自立支援センターの入寮予約が今は殺到しているようだ。それでも順番が来れば入れるのだから、じっくりとこちらも待つしかない。
 東京には仕事が出ているが、無一文の仲間が仕事に就くまでの支援は残念ながら限定されてしまう。ハローワークの枠組みでは十分ではなく、どうしても宿付きのものはホームレス対策の枠になってしまう。東京オリンピック特需が既に始まっている中、多くの失業者が東京に出て来ている中、今の対策体系のままで良いのか?そんな事も、これから議論されて来るだろう。もちろん、そんな悠長なことは待てないと云う仲間は、今のホームレス対策の枠を使いこなし、使い潰していくくらいの貪欲さで活用していくしかない。仕事がない仲間を普通の仕事についてもらおうと云うのは、ホームレス自立支援法の基本中の基本である。なので、安心して自立支援センターなりに飛び込んでみよう。
 冬を見据え、これからのことを考えることにしよう。

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晩秋の頃

 乾燥してくるとウイルスの季節となります。手洗い、うがいなどの徹底を。
今度の日曜日は無料鍼灸相談会があります。

 仲間たち。
 秋の運動会にちょうど良い小春日和の日もこのところ多かったが、暦も変わり、街路も色づき、北風が吹き、乾燥もしと、冬がぐぐんと近づき、あっと云う間に晩秋の時である。
 朝晩の気温もかなり低くもなり、それなりの装備をしておかないと、おちおち眠れもしない。厳しい季節の到来でもある。
 インフルエンザの流行は、今のところさほどでもないが、これからもっと空気が乾燥してくると、瞬く間に流行もする。ウィルスと云えば、ノロウイルスが新型化して、こちらの方も大流行の兆しがあると言われている。どちらも感染症なので、手洗い、うがい、が対策の基本である。公園や公衆トイレの水も冷たくなって来ているが、なるべく念入りに手洗いをする習慣をつけておくのも必要である。
 その他、結核も仲間の感染例がこの間、あるので気をつけていこう。風邪の症状でも悪化すれば、苦しくなり、動けなくなる。そんな場合は救急要請をしてでも症状を緩和させないと、状態は悪くなる一方である。とりわけ、夜間は救急車しか手段はないので、自分で呼ぶなり、仲間に呼んでもらうなりの対応も必要である。
 毛布、衣類は高田馬場事務所でシャワーサービス時などに提供をしている。必要な仲間は前もってもらい、夜間の装備をしっかりとしていこう。衛生面もそうだけれども、これからは防寒面を中心に服装なども考えていった方が良いだろう。
 冬が近くなり、それぞれの生活を守ることが第一になっている時期であるが、他方でガキ共が仲間を襲撃してまわっている地域もある。突然のことでなかなか防ぎようがないが、被害にあった仲間は、情報を管理事務所や警備員なりに集中させ、夜間の警備強化を促していく必要もある。無抵抗な仲間を一方的な暴力で制裁を加える行為は、相手がガキだろうがなんだろうが、それは立派な犯罪である。そんなことを日常的に許している地域があるとすれば、それは地域社会全体の問題である。泣き寝入りはせずに、表沙汰にしていく必要がある。既に公園や新宿福祉とも現状共有は出来ているので救済策(通院や緊急避難所への入所対策)は作られつつある。その場をやり過ごしたとしても、非道な暴力に屈しない包囲網を作りあげていけば、犯人グループを特定することは可能であるし、そうなれば法の下での制裁を加えることも可能である。
 かつて、このような事態がエスカレートして仲間が殺される事件が各地であった。事件化されながらも情報が足りずに犯人が未だ逮捕されていないケースも中にはある。この間の事態がエスカレートしないよう願うだけだが、そのためにも防衛ラインと包囲網をしっかりと作っておこう。一人きりで寝ている状態が一番危険である。多くの仲間の近くで寝るようにするなど、そこら辺の工夫も必要である。
 仲間の数がかつてより減ったことによる社会との力関係の変化は確かにある。しかしながら、それはそれで対応は可能である。仲間の生活の根幹を揺るがすような事態を許す訳にはいかない。それぞれの方法で注意深く対処をしていきたい。

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北風に打たれて

 風邪は万病の元。うがい、手洗いで予防を。熱などが出て 来たら要注意。
体調悪化の時は迷わず病院へ。

 仲間たち。
 暖かい小春日和があるにはあるが、朝晩はぐんと冷え込み、季節は冬へとまっしぐらである。気圧も冬型となり空気も乾燥し始めて来ている。
 秋から冬へのこの季節、いろんな意味で体調を崩しやすいと言えるだろう。
 病気は、生活環境に起因してしまう。たとえば、普通の風邪を引いたとしても、暖かくしながら身体を休める環境にない人は、いくら風邪薬を飲んでいてもなかなか治り難い。そうすると結核菌が近寄ったり、他の持病が悪化したりと悪循環が始まる。普通の風邪でさえ注意しなければならないのに、インフルエンザなどもこれから流行り出す季節であり、野宿をしていると尚更注意が必要である。
 もちろんそれでもある程度までは緩和する事は可能である。その中でも重要な事は、比較的安心して身体を横にできる寝場所の確保である。冬場の健康管理の鍵はここにあると言っても過言ではない。古い仲間はたいがい決まった場所を確保し、防寒対策などもしっかりとしている。最低限の睡眠が取れなければもちろん身体に影響する。何とかそれを確保しようと皆工夫しながら必死になっている。
 とりわけ今年、初めて野宿を経験する仲間にとってこれからが試練の時である。寝場所が決まっていない仲間は早急に自分の場所を確保するよう勧める。そして、その場所を維持していく事も重要である。古い仲間との関係、管理者との関係、もちろんだらしなかったり、大騒ぎなんかして目立ってしまうと、すぐに追い出されてしまう。最低限の暗黙のルールと云う奴を早めに身につけていくことも必要である。
 冬のしんどさは、どのような仲間であろうが等しく襲ってくる。防御を徹底しながら、かつ同じ視線で仲間を見渡して欲しい。初めて新宿に来て戸惑っている仲間、高齢の仲間が寒空の中一人苦しんでいる、明らかに調子が悪そうな病弱な仲間、そう云う最も厳しい仲間に手を差し伸べていく事も大事である。自分にゆとりがない仲間は、そんな情報を俺たちに伝えてもらえれば、出来る事はやっていく。
 本当に動けない程衰弱していたら、これは即救急車を呼ぶ。自分で呼んでも良いし、俺たちや、通行人に呼んでもらっても構わない。
 福祉に行けるぐらいの病状の場合は救急車よりも、福祉指定の病院に行った方が良い。救急搬送となると応急処置しかしてくれないので、しっかりと手続きをして通院した方が検査をしっかりとしてくれるからである。
 平日なら毎日福祉事務所の窓口は開いている。相談所「とまりぎ」も同じく開いている。受付をすれば順番に話を聞いてくれるし、通院に関しては簡単な手続きで済む。まだ、相談をしていない仲間は、寒さが厳しくなる前に早めに相談だけでも行ってみよう。なかなか思いが伝わらないこともあるかと思うが、そんな時は、毎週月曜日の午前中は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。
 役所の支援も活用しながら、これからの季節、新宿の仲間の横のつながりを強め、乗り切って行きたい。

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気がつけば冬

 防寒着、毛布などは高田馬場事務所にストックされています。
必要な仲間は平日10時〜午後3時まで取りに来て下さい。

 仲間たち。
 立冬も過ぎ、暦の上では既に冬の頃でもある。この季節にしては比較的暖かくもなっているが、それでも雨など降れば、気温は一気に下がり、冬の訪れをいやがおうでも感じさせられる。まあ、季節は巡るのであるから、こればかりは仕方がない。
 防寒用の衣類とか、毛布の方は大丈夫であろうか。必要な仲間は連絡会の高田馬場事務所に在庫はまだあるので、受け取りに来てもらいたい。コンクリートの上でガタガタ震えるよりも、多少なりともの装備があるだけで、夜はかなり違うものである。
 冬もまた体力勝負である。これだけ人が密集している東京なので、凍死と云うのは滅多にないが、心臓疾患系の突然死であるとか、救急搬送したものの間に合わずの病死であるとかは、ある意味、路上の冬の日常光景でもある。近年暖冬傾向とか言われているものの、冬は冬である。それだけ身体に厳しいのが冬の実態でもある。  まあ、路上に居てもいなくとも、健康とは、自分の身体をどういたわるのか、日常の暮らしをどのように過ごしていくのか、そう云う小さな営みの蓄積でもある。もう少し生きて行きたいと思うなら、今からでも遅くはない。これからの冬の暮らしを意識をするようにしよう。
 近年、冬場であるからと対策はあまり変わらないものである。東京都は先日、今年の夏の概数調査を23区内で807名と発表したが、これはあくまで昼間の数で、夜間の調査ともなると、新宿区などではその3倍を超す人数は確認される。都合の良い数字だけを引っ張り出すのが東京都のいつもの癖であるが、それだといつまで絶っても、人口移動の激しい、東京の路上生活者の実態に迫れる筈もなく、対策も一定程度までしか出来ないし、あとは本人が悪いと突き放すだけである。そんなことなので、かつて越冬対策を都区共同で本気を出していた頃とは違い、一部の区は積極的であるが、他の区は何もやらず、しかも調整役の東京都は見て見ぬふりと云う構造が固定化し、対策は全体として進んでいない。なので、冬だからと云って特別なものがある訳でもなく、寒かろうが、暑かろうが勝手に生きなさいよと云うのが、都のスタンスである。オリンピックを招致するだけの都市でありながら、誠に情けないものはあるが、まあ、それならそれで、今ある施策を活用しながら自力を発揮するしかないと言うことでもある。
 自力で出来る仲間は幸いである。他方で自力でなかなか前に進めない仲間をどう支えていけるかがこの冬の大きな課題でもある。高齢者や病弱な仲間が病院や施設から抜け出したり、他方で、一文なしで仕事を探しに迷い込んで来たなんて云う仲間が多くなるのも、これからの季節である。また、どっちに行こうかと、悩んでしまって思考停止になってしまう仲間も多い。選択肢や情報が多ければ多いほど、自分で判断できなくなる。そう云う仲間達にさりげなく背中を押していけるような支援活動を俺たちも心がけるし、新宿の冬はいつもこう云う冬であると、日常の中に、いつも居るから安心なのだと、俺らの支援を埋没せて行きたい。
 なので、肩ひじ張らず冬と対峙しようではないか。


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不気味な冬

 冬への備えは万全でしょうか?体調に異変を感じたら、もっと 寒くなる前に病院へ。
先手、先手で冬とたたかおう。

 仲間たち。
 いつもなら、東京でも初霜が降りたとか、木枯らしが吹き始めたとか、そんな頃なのであるが、今年の晩秋の気候はやけに暖かく、一気に冬へとは行かないようである。おかしな気候はいつものことなので、寒いよりも暖かい方が良いのであるが、こう云う年は反動が来るのか、気候が極端化したりもするので、あまり気分は落ち着かないものである。
 雨もこの時期にしては比較的多い。今週も雨予報がちらほらとあり、後半になると気温も平年並以下の予報なので、師走への接近と共に季節は今よりも冬らしくなるのかも知れない。
 昼間はともかくとして、朝晩はかなりの冷え込みになって来る。それに対応出来ずに体調がおかしくなる仲間も多くなるかも知れない。身体と云うのは、若い頃の無理であるとかが意外と溜まっていたりして、そんなものが何かの拍子に一気に出てくるなんてのも、よくある話である。50代ぐらいになると、体力的にも若いものに負ける。生活習慣病なるものにもなったりもする。それは異変ではなく、普通のことであるから、病院と云うものが、より身近になるものである。体調がすぐれない仲間は、まだまだ冬の厳しさが甘い内に、病院に通院し、それぞれの病気に応じた薬を飲むと云う習慣をつけるのも必要である。色々なことを、季節を見据えながら、先取りして動かないことには、冬のサバイバルはそう簡単には乗り越えられない。年末年始だけ何かがあれば良いと言う問題ではなく、冬の健康への打撃は来年の1月、2月と一段と厳しくなる。病気にせよ、生活にせよ、仕事にせよ、早め早めに対応して、間違うことは決してない。
 福祉のお声がかかっている仲間は、躊躇せずに暖かい部屋のある場所に移動した方が良い。それが自分の身を守る方法である。仕事探しの仲間も自立支援センターなり、緊泊施設なり、目的に応じた場所が通年的にある。利用しておいて損はない。つべこべ言う人も中には居るが、そんな外野の声には惑わされず、自分の行く道は自分で決めるのが必要である。
 承知の通り、フランスで大きなテロ事件があり、中東、ヨーロッパは戦争状態である。グローバルな時代にあってアジアも無関係とはいかず、この国でも今後、国際的なイベントにあわせ、テロ対策が強化されるのは必至である。今まで通り路上で暮すと云うのは、そう云う意味でも年々厳しくもなってくるだろう。関係ないよと云うのは簡単であるが、いざその時になって困ってしまうのは自分自身である。社会と云うものは、俺らの都合通りにはなかなか動いてはくれないし、まあ、そう云うものである。
 いずれにせよ、冬の季節から身を守る準備をしていこう。毛布、衣類は高田馬場事務所にまだあるので、必要な仲間はとりに来てもらいたい。ホカロンなどは12月のパトロールから配布していくし、医療従事者も、この冬はボランティアとして重点的に巡回してもらえる。色々と声をかけてもらいたい。


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それぞれの冬

 防寒用の衣類、毛布は高田馬場事務所にまだまだあります。
本格的な冬を前に、今出来ることをしておこう。

 仲間たち。
 北海道では記録的な積雪となり、東北や長野でも初冠雪の知らせが届き、いつもよりもちと早い冬将軍が日本列島を覆いはじめている。  東京もここ数日で急に冷え込み、師走に入る前から、忙しない冬支度となっている。まあ、街中はクリスマス商戦で冬を誘い、北風が似あう景色に同化しつつあるので、尚更気分は冷え込む。
 路上は、誰に言われるまでもなく、冬支度は進んでいることであろう。準備のための衣類やら毛布やらは、既に放出を重ねている。寝場所も基本的にはいつもの冬と大きく変わらず、自然とその場所に夜になれば仲間が集まる。慌てることはない。それぞれの冬はいつものように訪れ、大きな変化もなく、また、大きな悲鳴もなく、冬の景色の中に、俺らも同化していく。仲間のつながりと、支援のつながりと、そして辛抱のみである。
 冬場の困ったことは、咄嗟の判断がなかなかつかないことでもある。動きが鈍くなるので、たとえば、急に身体の変調を来したり、急に寝場所の変更を迫られたりなんて時に、右往左往してしまうことがある。次への判断が出来なくなると、とたんに事態は悪化してしまう。悪化するスピードは自分が思っているよりも速く、そして、深刻である。それが世に言う「野垂れ死に」である。まあ、そうならないよう、俺らも、古い仲間も、いつもよりアンテナを広げ、見回りも強め、咄嗟の判断に迷ってしまった仲間に手を差し伸べられるようにしている。  新しく新宿に迷い込む仲間も、これから見受けられるようになる。一度路上の冬を経験するのとしないのとでは、生活にかなりの差が出る。その術を知識として知っていたとしても、身体で知っていかないと生きる力にはならない。とは、云え、積極的に路上の冬を薦める訳にもいかないので、そこから脱却できる術を提供していくことも、これからの冬の俺らの仕事でもある。
 年末年始だけが困る訳ではない。年末年始だろうと今や忙しい世間は、ひきりなしに動いている。今や俺らの生活にそう大きな影響がある訳ではない。建築日雇い系の仕事がなくなると云うことはあるが、それは、東京都が昔から毎年年末に実施している山谷越年宿泊対策がある程度カバーしている。
 寒さだけで云えば、一番冷え込むのは1月から2月である。その極寒に備えて、自分の体調と生活を整えていかないと、年末年始は乗り越えられても、冬は乗り越えられないとなってしまう。そうならないため、不安のある仲間は、今の内に宿泊付の支援策を活用することも考えた方が良いだろう。あれが良い、これが良いなどと言っていられる時期ではない。今、福祉から声がかかっている仲間は幸いである。声もかからないようになったら、一から始めなければならず、それはまた時間と労力がかかる。寒い時期だけと限定しても構わない。寒さから逃れられる手段は積極的に活用するのが、自分の命を守ることである。
 まあ、それぞれの冬を、それぞれの方法で乗り切ろう。


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冬から冬へ

 今度の日曜日は午前10時より、鍼灸相談会(高田馬場事務所)。
空気が乾燥してきたので風邪、インフルエンザなどにはご注意を。

 仲間たち。
 何かと忙しない師走となった。今月に入り、体感的な冷え込みはそこそこのものではあるが、大規模なエルニーニョ現象で今期は6年ぶりの「暖冬」になりそうと、気象庁は先日季節予報を行った。どこまで当たるかは分からぬが、それはそれで喜ばしい。とは、云え、暖冬の時は大雪、ドカ雪が季節や地域に関係なく降り、気温が上下するなど気候が安定しない。それが良い方向にでるか、悪い方向にでるかは、実際のところ、おこってみなければ分からないものである。
 ま、いずれにせよ、冬への突入なので、警戒心を怠らず、天気予報なども注意しながらの生活となる。穏やかな日が続けば良いのであるが、そうでない日もある。そうでない日にしっかりと防御を重ねていかないと、その日暮らしではどこかで破綻する。冬場は注意力と計画性がとりわけ必要である。
 毛布、衣類は高田馬場の事務所で提供をしている。持ち帰る袋類が不足しているので、出来れば袋類は持参でお願いしたい。寒い夜の必需品である毛布類まだまだ在庫があるので、安心してもらいたい。  風邪やインフルエンザも空気が乾燥して来たこともあり、流行り始めている。どうしても人ごみの中に居れば、それだけ感染リスクは高まるので、一人ひとりの注意が必要である。熱が出て来たら、一日身体を横に出来る場所は路上にはないのであるから、福祉事務所なり「とまりぎ」なりに相談に行き、病院受診と、身体を休められる宿泊場所の確保を願い出よう。発熱状態が長く続けば、肺炎なども併発する危険性もあり、市販の薬を飲んでも熱も下がらないなんて時は、風邪と云えどもかなり危険な状態と言えよう。そんな時はあまり迷っている時間はない。
 病気はとにかく冬場の天敵でもある。健康な仲間でさえ冬の路上で暮していくのはかなりの体力が必要であるが、持病などがあると、それが重くのしかかってしまう。高齢の仲間や、病弱の仲間は、日ごろからの健康管理をしっかりとし、しかし、もう限界だと云う時は、我慢をせずに福祉事務所に行くのが賢明であろう。
 今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会の日でもある。寒くなると、足腰にだいぶ疲れがたまってくる。たまにはリフレッシュさせるのも必要である。寒くて、手足に血行が行き届かないと、血圧があがったり、心臓疾患になったりもする。筋肉だけでなく、血のめぐりを良くする効果も鍼灸にはあるので、病気予防の観点からもお勧めである。健康を悪くして、結果的に病院で薬漬けにされるよりも、その前に、しっかりと自分の免疫力を高めるのも大事である。
 今月は、医療パトロールも強化される。医療従事者のボランティアが巡回の時にちょくちょく顔を出すと思うが、是非とも気軽に相談をしてもらいたい。
 今月は冬が深まる前の準備期間みたいなものである。あまり慌てず、真冬の中で自分の身体を守るための心構えを作っていこう。


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らしくはないが冬

 日頃から自分の健康状態には気をつけていこう。
病魔と不幸は、いつも隣に居る。

 仲間たち。
 12月に入った途端、暖冬らしい気味の悪い気候が続いている。暖かいのは良いのであるが、寒暖の差と云うのが実にやっかいで、健康管理には戸惑うばかりである。乾燥の度合いも例年に比べると割とそうでもなく、乾燥時に一気に広がるインフルエンザ系なども、今のところ鳴りを潜めている。どうも、こんな暖冬ベースで年末まで行くのではないかと思われる。大寒波であるとか、大雪であるとかは、おそらく来月からなのであろう。
 常に寒いところに居なければならぬので、冬場の血圧は、どうしても高め傾向となる。じっとしていたとしても、心臓に常に負担がかかり続けている状態である。そんな中での急激な温度変化は「ヒートショック」と呼ばれ、血管が弱くなりがちな高齢者はとくに気をつけるよう言われている。昔から飲酒してからの入浴は危険と言われて来たが、そんなヒートショック状態は飲酒していなくても、入浴の場面以外でも今は普段に起こり得る。
 普段から血圧などは気をつけておいた方が良い。日頃から高ければ仕事にもならないし、仕事を断られる原因にもなる。現場では突然倒れられたら困るので、仕事の前に健康チェックや血圧測定をするのが普通である。高ければ「仕事休んで医者に行け」と告げられるのが、これまた普通である。現場で働こうとしたら日頃の健康管理は常識の範囲でやっておかねばならない。
 話が飛躍するが、来年から導入される「マイナンバー」制度も労働安全に似たような構図で、会社は雇おうとする人の本人確認をこの番号で行う。これまで本人確認は住民票などで行われていたので、そう大きな変化だとは思えないが、今までそれが慣例としてあまりなかった日雇や、バイトなどの短期就労の場合も義務化されるので、これからは「マイナンバー」がなかったら「仕事休んで役所に行け」と告げられることも多くなるだろう。自分が誰であるかは、自分が一番良く知っているが、働くにせよ、何にせよ、それを「証明」する義務が我々底辺で暮す人々にも課せられると云う訳である。「マイナンバー」は住民票がある限りにおいて何ら苦もなく取得できるのであるが、その住民票がどこにあるのか分からないであるとか、気にもしていなかったと云う人は、これから路上から一歩前に進むのであれば、記憶がある内に整理しておいた方が良いだろう。まあ、だいたい、自分の通っていた小学校の名前は覚えている場合が多いので、そんな記憶の断片から追いかけて行くことは可能である。しかしながら、今日個人情報の時代にあって、自分のことは自分で照会するのが基本となる。住民票移しても良いが、ちょっとヤバいなんてこともあるかも知れない。そんな仲間は「とまりぎ」で専門相談などもあるので、法律を駆使してもらい、何とか解決した方が良いだろう。
 まあ、気温にせよ、マイナンバーにせよ、外的な環境の変化には敏感に対応し、その予防をしていかないと、我が身が守れないと云うことである。
 それはそれで大変だが、この程度の大変さを厭うようでは、この冬の路上など、とうてい乗り越えられないであろう。とにかく頑張れである。


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やっと冬らしく

 27日(日)から年明け3日(日)まで1週間の越年集中行動に入ります。
この時期は、おにぎり配布時間がいつもより遅くなるのでご注意を。

 仲間たち。  ようやく最高気温、最低気温とも、平年並か、若干高い程度の範疇に収まり、毎日乱高下するような異常事態からは抜け出したようである。まだ、カラカラにとはなっていないが、雨の日が少なくなると冬特有の乾燥状態にもこれからなってくるであろう。比較的暖かめの冬であれば、それは、それで申し分はない。
 区内公園で仲間を襲っていた中学生3名が先日、ようやく逮捕された。これも仲間の情報と被害申告のおかげである。この少年達と親は、これから、人を傷つけ、尊厳を踏みつけた罪の意識に呵まれてもらいたい。そして、同じことが二度とないよう祈りたい。
 冬場に限らずであるが、路上はいろいろと寝場所にかかわるトラブルがつきない。公園であるとか、道路であるとかをお借りして、横になっているだけなのだから、そうそう安心しては眠れはしない。通行人もそうだし、管理者もそうだし、当然ながら快くは思ってはくれない。ある意味、都市の「仕方のない」現象であるのならば、管理者とのバランスをとり、話を続けながら、上手に振る舞うと云うのが、懸命な策なのであろう。「俺らは、何も、ずっと、そこに居たい訳ではないのである」。そのことを分かってもらう努力をし続けなければならないと思うのである。
 冬場恒例の「厳冬期宿泊」の抽選会は今年から中止となった。「厳冬期宿泊」と云う仕組みは残っているのであるが、今年は各区の枠が極端に少なく、自立支援センターの入所枠を削っての実施のようなので、実質、自立支援センターの入所と同じと云うことである。なので、短期で宿泊したい仲間は、通年と同じく「新大久保寮」か「馬場ハウス」に窓口を通してとなり、本格的な仕事を探したい仲間は自立支援センターへの入所予約をする必要がある(ちなみにこれまた昔からやっている東京都の山谷越冬対策は今年は29日にいつもの場所で受付をするので、短期宿泊希望の仲間はチャレンジしても良いのではないかと思う)。
 年末年始は福祉事務所はお休みだが、連絡会は休まないので安心してもらいたい。病院も外来は休みであるが、救急で空いている病院も多い。もちろん、救急隊も休まないし、おまわりさんも休まないし、この街は休む暇なくいつでも動いているので、いつもと比べ何ら変わりはしない。いつもの通り、暮らしていけば良いだけである。休みの福祉の代わりに連絡会が夜な夜な巡回するし、事務所も何の変わりもなく通常通り開いているので、何かあったら声をかけてもらいたい。
 29日は餅つきやって、大晦日は恒例のイベントがあるが、それ以外は淡々と高齢の仲間や、病気がちの仲間を優先的に守る活動を続けていく。おにぎり作りは毎日事務所でやっているので、手伝いに来てもらっても構わない。仲間の力で仲間を守るのが、俺らの活動の基本であるから。
 そんな訳で、おにぎりの配布時間が越年期は若干遅く(場所にもよるが、いつもの時間より30分か最大1時間)なるので、その点だけはご容赦を。大晦日だけは、中央公園で午後6時からである。とにかく宜しく。


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いつものように

 年末年始は平年並の寒さの予報です。
雨、雪はないようなので、 無理せず、冬に身体を合わせて乗り越えよう。

 仲間たち。
 季節外れの暖かさもそろそろ終り、ようやくいつもの寒さに戻って来た。こうやって急に寒くなるのは身体にきつい。気温の急激な変化が暖冬の冬の一番の怖さでもある。そんな気候に身体を慣らしていくしかない。
 年末年始の長期予報が既に出ているが、晴天続きではないようであるが、心配している雨や雪は、東京ではないようである。また、雲が多い分だけ寒さも広がり、最低気温が零度をそろそろ記録しそうである。まあ、どちらかと言えば、大きな気候の変化もない、普通の年末年始になりそうである。東京ですっきりとした初日の出が見れるか見れないかは微妙のようであるが、いずれにせよ年は暮れ、年は明ける。それだけである。
 近年の傾向でもあるが、年末年始の都会は普段よりも一段と騒がしい。オフィス街あたりならまだしも、繁華街や駅などで静かな夜はあまりなく、大晦日などは電車が24時間で走っている。分別のない子供達や、酔客も多くなる。いつものように暮していきたいのであるが、そうはならない異空間がこの時期だけ広がる場合もある。あまり近寄らないなど、巻き込まれないよう、気をつけるに越したことはないのであるが、少なくとも一人で居るよりも、何人かの仲間と一緒に横になる方が安心である。そんな身を守る工夫や、誰が味方で、誰が敵なのかを見極める術も鍛えておいた方が良いのであろう。
 急な病気の時は、救急車と救急病院はもちろん休みにはならないので、そこに頼る必要がある。いつも使っている福祉事務所は29日から3日まではお休みなので、こちらを通さずとも救急車に乗れば良いのであるが、そうなると、動けないであるとか、激痛であるとか、吐血であるとか、重篤な病気に限定される。ちょっと体調がおかしいなど、検査をしてみなければ病名が分からないようなケースは、年末年始はそうそう対応が出来ない。なので、医療ボランティアの人々が俺らと一緒に新宿の街をちょくちょくまわってくれることとなっている。大晦日を除いて、連日七夜、連絡会のパトロール隊が夜な夜なお邪魔するとは思うが、何か必要な時は声をかけてもらいたい。
 年末年始は高齢の仲間が、どこからともなく新宿に舞い戻って来たり、迷子になったりする時期でもある。普段顔を見慣れない仲間も増えてくる。仕事探しの仲間なら、年明けにまた仕事に戻るのであろうが、仕事でないとなると、かなり長期に亘り冬空の下で暮さざるを得なくなる。自分の口からSOSを発してくれれば良いであるが、そうでないと回りも困ってしまう。どうなるかは分かりはしないが、そんな仲間も放ったらかしにするのでなく、見守っていったり、声をかけていったりと、俺らができることは何でもしていこう。そうやって仲間のつながりは広くなる。
 20数年、この街の年末年始とつきあって来たが、本当にこの時期だけは、おもしろき街であり、不可思議な街でもある。思いも起こらないことが平気で起こってしまうのが、この街の魅力なのかも知れない。俺らも不思議な存在と見られているのだろう。まあ、それならそれでも良い。年末年始は、何故かいつも皆の側に居るのだから。


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よいお年を

 衣類提供、年末年始もやっています。
大晦日は恒例の中央公園 コンサートなど、医療相談もあります。

 仲間たち。
 年末である。もう少し静かになってもらいたいものであるが、街はサラリーマンが居なくなるだけで、賑わいはあまりいつもと変わらない。年末年始、繁華街は逆に人は増え、高速バス乗り場も帰省客やスキー客でごった返している。外国の方々の観光客も増えた。新宿の活動時間はどんどんと広がっている。眠らない街でどうやって穏やかに寝るのか、いろいろと工夫が必要である。
 気温も平年並みか、平年よりも高めで推移している。最低気温も零度を下回ることはなく、経験上、かなり暖かい年末年始である。とは云え、冬であることは間違いなく、こう云う暖冬の時は、気温差で身体がやられてしまう傾向にあるので、あまり油断も出来ない。暖かくして寝るにはどうしたら良いのかも、これまた工夫の連続であろう。
 連絡会の越年は、まいどのこと、極めて地味で、地面に根付いた活動を毎日続けている。出来ることを無理せずに、自分の器にあったものをと、考えている。毎日のよう、おにぎりを持って新宿やその周辺の地域で夜回りを続けているので、何かあったときは声をかけてもらいたい。仲間の暮らしを大きく崩すことが本望ではなく、そっと見守り、そっと背中を押すのが俺らの役目である。
 新宿駅周辺を中心に今夜から医療従事者のボランティアの方々が一緒にまわってくれることとなった。血圧測定から薬の提供など、検査や手術はできないが、簡単な往診は可能である。急に体調がおかしくなったとか、気分が悪いとか、そんなことで構わないから、不安な仲間は念のため声をかけてもらいたい。こちらの体制の問題で、全域に巡回が出来ないので申し訳ないが、年末の31日の年越しイベントの時に、中央公園で机出しをしてもらえるので、来て頂けると対応は可能である。また、年明けの3日は高田馬場事務所で鍼灸の相談会もあるので、こちらも活用して頂き、これら活動が、仲間の冬場の健康管理の一助になれればと思う。医者と云うのはちと怖い存在なのかも知れないが、馴れれば、そんなことはないし、年を重ねれば健康状態も自然に落ち、医者の世話になるのがごくごく普通のことなので、医療を身近に感じてもらいたいのである。
 衣類、毛布などは高田馬場事務所で朝10時から夕方3時まで、事務所前の駐車場にテントを張って、そこで提供をしている(テントは3日まで)。大晦日には中央公園に毛布は持ち込むが、衣類は持ち込まないので、こちらはいつものように、必要な仲間は取りに来てもらいたい。だいたい冬物はそろえているとは思うが、なかなか洗濯も出来ないし、冬場はすぐに乾かないので衣類の確保と云うのは結構大変なものである。連絡会のシャワーは年内は本日で終了してしまい、年明けは5日からの再開となるのので、ご容赦の程を。
 さて、大晦日は恒例の新宿中央公園でのコンサートなどの催しがある。仲間を励まそうと色々な方々が来てもらえる。寒空の中、皆で一杯やりながら、この一年を締めくくっていこう。そのまま毛布にくるまって寝れるようしているので、駅など24時間営業で寝づらいと云う仲間も来てもらえれば、多少のおもてなしは出来るかも知れない。  まあ、厳しい、厳しいと云う前に、何が出来るかを皆で考えていると、年は暮れるのかも知れない。


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