小泉首相の差別発言弾劾!7.27撤回と謝罪を求める行動に起つ!
小泉純一郎首相は26日、大分市の街頭演説で「日本は何も資源がない。あるのは人間だ、教育水準だ。ほとんどの国民が字が読める。こじきでも字が読める。新聞を読んでる。ホームレスでも。この教育があるから日本は発展した」などと発言しました。
発言の主旨は「教育水準の高さ」を言うための言質で、直接私達の問題に言及した訳ではありませんが、「こじき」という歴史的に使われて来た貧困者に対する差別用語を使い、「教育水準の高さ」を表現するという小泉首相の人権感覚には私達は驚きと落胆、そして怒りを覚えます。何故、それだけの教育水準がある人々が野宿を余儀なくされているのか、「こじき」と呼ばれて差別されているのか?私達は国の責任として「ホームレス自立支援法案」の早期成立を求めているというのに、それに水を差すかのような差別発言に私達は黙ってはいられません。
27日、新宿連絡会、池袋連絡会の代表団40名が下記の抗議文を首相に手渡そうと首相官邸への抗議行動を行いました。しかし、首相官邸と連絡を密とする麹町署は機動隊まで動員しながら私達の部隊に規制をかけ、首相官邸には一歩も近づかせないという暴挙に出ました。私達は衆議院会館前の路上で急遽、抗議集会を行い、抗議文を読み上げ、「小泉の差別発言を許さん!」とシュプレヒコールをあげました。抗議文は首相官邸に手渡す事が出来ませんでしたが、当日、自民党本部にFAXで送付しました。今後も全国の仲間と連携しながら小泉発言弾劾の行動、そして国の責任を求め「自立支援法案」の早期成立を求める国会行動を全力でたたかって行きたいと思います。

抗議文

小泉純一郎内閣総理大臣

昨26日の小泉純一郎内閣総理大臣による「(日本では)乞食も字を読める。新聞読んでいる。ホームレスでも。」との発言に対し、我々は腹の底からの憤りを込めて糾弾する。
野宿を強いられている全国3万人以上の仲間の「痛み」に想像力をめぐらす姿勢のかけらすら見せず、侮蔑的表現を用いて、野宿者の尊厳を踏みにじる言動を我々は絶対に許さない。
小泉純一郎内閣総理大臣は即刻、発言を撤回し、謝罪せよ。
我々の要求に対して、28日中に報道機関を通して回答を公にすることを求める。

2001年7月27日

新宿連絡会
池袋野宿者連絡会