五月晴れの5月1日、新宿区立柏木公園にて第15回新宿メーデーが開催されました。
おうおうにしてこの種の集会などは当事者よりも支援者の方が多いのですが、新宿連絡会のメーデーは支援者はほんの数人、95%が当事者と云うまさに、仲間のためのメーデー。集会準備も、当日の旗持ちやら笛吹まで野宿の当事者が率先して行い250名近い仲間(集会はもっと多かったかも)が集会、そして都庁へのデモを久しぶりに大きなひとつの塊になって、一糸乱れず行いきりました。
毎年の事ながら、GWの合間に道行くサラリーマンや観光客も「これは見物」と大注目。いつもは下を向きながら独りで歩く仲間も、この日だけは胸を張り、多くの仲間と共に天下の公道を堂々と歩く。「俺たちもこの国を支えて来た労働者である」との行進はきっと一人ひとりの生き抜く自信につながったと思います。
こんなにも必死な路上の仲間の訴えに都庁はどのように応えるのか?
連絡会は4月27日に東京都保健福祉局に「路上生活者対策に関する要望書」を提出、これを元に5名の代表団による都庁交渉も当日行いました。都庁からは保健福祉局生活福祉部副参事(山谷対策・自立支援担当)の稲見さんと担当係長が応対。この間の急速な景気悪化にもかかわらず、停滞に停滞を続け、ホームレス自立支援法に基づく新実施計画すら未だ提示できずにいる現状を、早急に「屋根と仕事」につながる新たな施策で打開するよう、1時間にわたる交渉を行いました。要望事項に対する回答は、新実施計画すらでき上がっていない現状の中では、まったく形通りの回答でしかありませんでしたが、「現場の声を聞きながら、よりよい施策を実施したい」と云う最低ラインの確認は双方で出来たと思います。4月に着任したばかりの副参事ですので、現状をまずはしっかりと認識するように、そして、そのためにも8月の概数調査では夜間の概数調査を公的に行い、参考数値として東京都も提示できるよう口頭にて要請しました。
東京都は他の自治体とは違い、まさにゼロからのスタートで考えるしかありません。現状をしっかりと伝え、そしてそのための構造を作らせて行く事から交渉もまた始めるしかないようです。
今までの苦労は何だったのかと、トホホな状態ですが、それはそれ、どんな状況に置かれたとしても、決してあわてない連絡会と新宿の仲間達はこの日をスタート地点として本年の行政との格闘を開始していきます。
仲間だけが頼りの連絡会。仲間と共にこの日の行動の成果をしっかりと噛みしめ、明日に向かって突き進みたいと思います。 |