ホームレス支援全国ネットワークが設立へ

 ホームレス自立支援法施行から5年目を迎えようとしている中、法に規定された5年後の「見直し」作業のため、既に全国実態調査が本年1月に実施され、見直しのための作業が国レベルでは着々に進んでおります。
 そんな中、自立支援法を活用し、路上生活者の屋根と仕事と安定した暮しを支援して来た全国の支援団体の中から、「現場の声」を国に届け、法による施策が、効率的かつ迅速に活用できるよう提言しようと云う機運が高まってきました。かつて、法制定のために連携し、数多くの提言や行動を実施して来た北九州、大阪、東京の団体が主体となり、「ホームレス支援全国ネットワーク」の設立と、各地の声をまとめた「提言」発表を全国の支援団体に呼びかけたところ、先の5月3日大阪で開催された設立準備会には北海道から九州まで全国で地道に支援活動を行っている36団体および個人が集まり、活発な討議がなされ、全国ネットワークの設立が具体的な日程にのぼって来ました。
 全国ネットワークは、
  • ホームレス状態に置かれた人々のいのちと権利が守られるための支援を行う。
  • 「自立支援法」を活用しつつホームレス支援活動を行う。そのために国の行うべき自立支援についての提言・要求を行う。
  • 支援団体相互の協働、地域における協働、行政との協働など、ホームレス支援を推進するためより広範な人々(組織・しくみ)との協働を目指す。
  • 「路上からの脱出」を自立支援に課題として取り組む。
  • さらに路上からの脱出を果たした人々のその後の生活に対する継続的な支援を行う。
  • 自立支援においては、就労自立のみならず福祉活用型自立(半就労・半福祉型含む)など、多様な自立支援の在り方を模索する。また、自立を経済的側面に限定せず全人的課題として捉える。
  • 貧困や格差、ワークングプアーの問題を抱える今日の社会においてホームレスにならないための支援を行う。
 この7つの方向性に合意した団体が結集します。
 そして、【国への提言活動】【全国ネット参加団体相互の協働活動】を中心に活動を展開していく予定です。
 

 また全国ネットワークは、各地の活動・運動の一元化を目指すものではありません。それぞれの地域における活動がより充実し、より円滑に行われるための相互協力の仕組みとして設立されます。

 新宿連絡会も呼びかけ団体として全国ネットワーク設立に参加しています。興味のある方は、下記設立総会、及び討論集会へのご参加をお願い致します。