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								路上生活者対策事業実施大網 
								 
							(趣旨) 
									第1 特別区内の道路、公園、河川敷等で生活する路上生活者の一時的な保護及び就労による自立など、路上生活からの早期の社会復帰に向けた支援を行うため、東京都と特別区は共同して路上生活者対策事業を実施する。 
									 
									(路上生活者対策施設の設置) 
									第2 路上生活者対策事業を実施するため、路上生活者対策施設として、路上生活者緊急一時保護センター〈以下「緊急一時保護センター」という。)、路上生活者自立支援センター(以下「自立支援センター」という。)及び路上生活者グループホーム(以下「グループホーム」という。)を設置する。 
									 
									(路上生活者対策事業の種類、目的及び相互の関係) 
									第3 路上生活者対策事業は、路上生活者緊急一時保護事業(以下「緊急一時保護事業」という。)、路上生活者自立支援事業(以下「自立支援事業」という。)及び路上生活者グループホーム事業〈以下「グループホーム事業」という。)とし、それぞれの目的は次のとおりとする。 
									(1)緊急一時保護事業は、緊急一時保渡センターで実施する事業で、特別区内の路上生活者を利用対象者として、宿所・食事等の提供、生活相談及び指導、健康診断等を行うことにより、一時的な保護と心身の健康回復を図るとともに、利用者の意欲、能力、希望等を総合的に評価(アセスメント)し、実状に合わせた社会復帰への支援をすることを目的とする。 
									(2)自立支援事業は、自立支援センターで実施する事業で、原則として緊急一時保護事業利用者で、就労意欲があり、かつ心身の状態が就労に支障がないと認められる者を利用対象者として、宿所・食事等の提供、生活・健康・職業・住宅等の相談及び指導等を行うことにより、利用者の就労による自立を支援することを目的とする。 
									(3)グループホーム事業は、グループホームで実施する事業で、原則として、自立支援事業等利用者で、引き続き、日常生活に関する援助、指導、求職活動や対人関係など社会生活に関する相談、助言、指導などの生活援助を行う必要が認められる生活保護受給者に対し、これを行うことにより、利用者の地域生活における自立を図ることを目的とする。 
									2 特別区内の路上生活者に対する支援は、就労による自立と社会生活への復帰を基本とすることとし、緊急一時保護事業による一時的な保護とアセスメント、自立支援事業による就労支援、必要に応じたグループホーム事業による生活援助の順序で行うことを原則とする。 
									 
									(路上生活者対策施設の設置の考え方) 
									第4 緊急一時保護センターは、特別区の各ブロック内に1か所、計5か所を設置する。 
									2 自立支援センターは、特別区の各ブロック内に1か所、計5か所を設置する。 
									3 緊急一時保護センター及び自立支援センターは、原則として、各ブロック内の路上生活者の多い区から順次設置し、1区内の設置期間は、原則として5年程度とする。 
									4 緊急一時保護センターと自立支援センターは、原則として同一区内に同時に設置しない。 
									5 グループホームは、東京都と特別区が協議のうえ、需要に応じて順次設置する。 
									 
									(路上生活者対策施設の設置場所) 
									第5 緊急一時保護センター及び自立支援センターの設置場所は、東京都と当該区の協議により決定する。 
									2 緊急一時保渡センター及び自立支援センターの施設建設は、基本的に東京都が行う。施設の管理については、特別区が行うものとし、特別区人事・厚生事務組合(以下「特人厚という。)が共同処理する。 
									3 グループホームの設置場所は、東京都と特別区の協議により決定する。 
									4 グループホームの設置及び管理は、特別区が行い、特人厚が共同処理する。 
									 
									(事業の実施) 
									第6 緊急一時保護事業は、利用承諾、宿泊援護、生活指導、健康診断及び処遇決定とし、特別区が行う。特別区が行うもののうち、宿泊援護、生活指導及び健康診断は、特人厚が共同処理する。 
									2 自立支援事業は、利用承諾、宿泊援護、生活相談、職業相談及び住宅相談とし、このうち職業相談、住宅相談は、東京都が行い、その他は、特別区が行う。特別区が行うもののうち、宿泊援護及び生活相談は、特人厚が共同処理する。 
									3 緊急一時保護事業及び自立支援事業で、特人厚が行う事務は、社会福祉法人等に委託できるものとする。 
									4 グループホーム事業は、利用承諾及び生活援助とし、特別区が行う。特別区が行うもののうち、生活援助は、特人厚が共同処理する。 
									5 グループホーム事業は、社会福祉法人等に委託できるものとする。 
									 
									(費用の負担) 
									第7 路上生活者対策施設の設置及び管理並びに路上生活者対策事業の実施こ要する費用は、国庫補助額を除いた額について、東京都と特別区でそれぞれ2分の1ずつ負担する。ただし、費用には施設開設に伴う緒経費を含むものとする。 
									2 各特別区の費用負担は、均等とする。 
									 
									(協譲会の設置) 
									第8 路上生活者対策施設の管理及び路上生活者対策事業の実施を円滑に行うため、東京都、特別区及び特人厚により構成する「路上生活者対策事業運営協議会」を設置する。 
									 
									(その他) 
									第9 この大綱に定めるものの他、路上生活者対策事業の実施に必要な事項は、東京都福祉局と特別区厚生部長会が協議の上決定するものとする。 
									 
									 
									附 則 
									1   この大網は、平成13年 月 日から施行する。 
									2 路上生活者自立支援事業実施大網(平成12年7月3日)は、平成13年 月 日をもって廃止する。 
								 
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