越冬闘争の終了を受け、新宿連絡会では春の行政要求行動を準備しています。この冬は東京においても例年以上に寒さが厳しく、新宿区内で私たちが把握しているだけで7名の仲間が命を落としています。そんな中、越年越冬の取り組み、日常的な炊き出し、医療相談、パトロール、救急搬送、添乗、面会など仲間の命を守る取り組みを一番の機軸にしながら冬場の活動を不十分ながらも地道に展開して来ました。
他方、ホームレス自立支援法が私たちの要求運動の末、昨年制定されましたが、その後の動きは私たちが想定、期待する程早くはなく、またその規模も来年度予算に見られるよう大きくもありません。冬場の補正予算をめぐる攻防の中、一定の成果はあったものの、全体の規模からすれば「つなぎ」にすらならない程度のものでしかありません。
低迷する景気、そして緊迫するイラク情勢など、不安定要因がまん延する中、昨年後半から新年にかけて新たに野宿をせざるを得ない仲間に私たちは多く遭遇しています。野宿防止策が策定されていない現状において、社会の様々な矛盾が路上に押し寄せて来る流れは今後数年は変わらない事でしょう。
私たちは、「やりなおしの出来る社会を」をスローガンとし、野宿防止策の策定と共に、路上の仲間の個々の現状に則したステップアップ方式による自立支援事業を社会に求めて来ました。私たちが訴えて来た課題の施策上の枠組みとしては、東京都において01年「ホームレス白書」路線の確定、国レベルにおいては02年ホームレス自立支援法の制定と、前進をしてまいりました。しかし、路線や制度が確立しても、路上の現場においてはそれがまだ有効に働いていない現状が横たわっています。
私たちが必死になって要求し、勝ち取って来た制度や施策方針をいかに現場に有効に働かせるのかが、私たちに課せられた大きな課題です。その事を射程に入れ、民間による自立支援強化を計るために、大衆運動団体である連絡会の外部に二つのNPO法人(NPO新宿とNPOもやい)を配置する事に成功しました。けれども、民間による自立支援事業への参画と同時に行政に対する様々な改善要求もまた実現させて行く事が必要です。支援運動がどんなに成熟したとしても仲間と共に声をあげ、仲間と共に勝ち取る大衆運動のスタンスを私たちは変える事はないでしょう。受益者たる仲間が組織され、そして声をあげない限り、仲間のための自立支援事業にはならないからです。
私たちは、この間の成果をもとに、まずは東京都に対し、自立支援事業計画事業の未実施部分の早期実現、リピーター問題の早期解決、就労支援強化など現行事業の整理と強化を求めて行きたいと考えています。そのための行動として以下の日程を決定しました。ご理解、そしてご協力を宜しくお願い致します。
●4月11日(金)都庁前行動
午前11時都庁第一庁舎入口付近集合(集会&情宣活動等)
●4月18日(金)都庁前行動
午前11時都庁第一庁舎入口付近集合(集会&情宣活動等)
●4月25日(金)都庁前行動
午前11時都庁第一庁舎入口付近集合(集会&情宣活動等)
● 5月1日(木)第9回新宿メーデー
正午 新宿区柏木公園
(メーデー集会、都庁へのデモ出発、東京都福祉局との交渉)
☆問合せ
TEL:090-3818-3450(笠井)
mail:shinjuku@tokyohomeless.com