第7回新宿メーデーが新宿連絡会部隊250名を筆頭に全都500名の大結集でたたかわれました。集会には社民党衆議院議員保坂展人さんもかけつけ力強い連帯発言を受けました。当日の東京都福祉局との代表団交渉でも今年11月までには今年度計画事業を実施するとの言質を勝ち取りました。仲間の元気な「屋根と仕事を!」のコールが一日新宿の街に響き渡る、とても充実したメーデーでした。 | ||||
「俺たちのメーデー」
第七回新宿メーデー報告
普段は路上の雑踏に埋もれた人々が、今年も笑顔をまじえながら新宿の超高層ビル街をデモ行進した。
七回目となる全都野宿労働者統一メーデー。新宿の仲間の大部隊を筆頭に、池袋、渋谷、山谷、そして、今年初参加の三多摩(立川)から、総勢五百名の野宿者、日雇労働者、生保受給者、年金生活者らが「屋根と仕事を!」の統一スローガンの下、一同に集い、日々の苦境からの脱出を「仲間の団結」という力で実現しようと誓いあった。
もはや、野宿の仲間が自ら立ちあがり、社会運動の一角を担うことには、何ら違和感がなくなりつつある。
かつては浮浪者などと罵倒され続けられて来た人々は、今やたたかいの主体として認められ、自らのたたかいの中で苦境を脱する途を模索するに至った。差別され、襲撃され、利用され、搾取され、排除され、それを黙々と享受して来た無告の民の群れは、かかる存在を拒否する立場に立った。
私達の七年という歳月は、いかなる貧困状態を強いられていようとも、そのより良き社会的解決のためには当事者の参画(たたかい)こそが必要である、という労働運動史や社会運動史の正しさを証明してきた年月であった。だから、それは何ら不思議な事でも画期的な事でもない。
私達は階段を登るが如く着実な歩みで、社会の底辺に落としこめられた人々の諸権利を求めるたたかいを継続していく。東京都は初の「ホームレス白書」を発表し、自立支援センターなどの支援施設の増設を交渉の場でも確約した。国会においては「ホームレス自立支援立法」制定の動きが本格化してもいる。
それらの成果は私達が「やり直していく」ための手段でしか過ぎない。貧しき人々が生きるために最も必要なものは、仲間である。路上は人生の墓場ではないが、路上で出逢った仲間は墓場までも仲間である。孤独、孤立の辛さを知っているからこそ、どこまでも果てしない仲間を求める。
普段は見せない生き生きとした路上の人々の笑顔が私達のメーデーの確信である。
新宿連絡会 事務局 笠井和明