新宿連絡会チラシ集第十八集(2010年1月より6月)

 

2010年1月1日新宿連絡会チラシ
2010年1月2日新宿連絡会チラシ
2010年1月3日新宿連絡会チラシ
2010年1月10日新宿連絡会チラシ
2010年1月17日新宿連絡会チラシ
2010年1月24日新宿連絡会チラシ
2010年1月31日新宿連絡会チラシ
2010年2月7日新宿連絡会チラシ
2010年2月14日新宿連絡会チラシ
2010年2月21日新宿連絡会チラシ
2010年2月28日新宿連絡会チラシ
2010年3月7日新宿連絡会チラシ
2010年3月14日新宿連絡会チラシ
2010年3月21日新宿連絡会チラシ
2010年3月28日新宿連絡会チラシ
2010年4月4日新宿連絡会チラシ
2010年4月11日新宿連絡会チラシ
2010年4月18日新宿連絡会チラシ
2010年4月25日新宿連絡会チラシ
2010年5月1日(メーデー)新宿連絡会チラシ
2010年5月2日新宿連絡会チラシ
2010年5月9日新宿連絡会チラシ
2010年5月16日新宿連絡会チラシ
2010年5月23日新宿連絡会チラシ
2010年5月30日新宿連絡会チラシ
2010年6月6日新宿連絡会チラシ
2010年6月13日新宿連絡会チラシ
2010年6月20日新宿連絡会チラシ
2010年6月27日新宿連絡会チラシ

 






謹賀新年

 仲間たち。
 2010年、明けましておめでとう。
 旧年中は連絡会活動への参加、協力、そして支援、ありがとうございました。
 本年もまた連絡会一同、仲間のより良き生活向上、そして自立のため全力を賭していきたいと存じます。本年もまた宜しくお願いいたします。
 昨夜は中央公園での年越しイベント、寒い中、応援に駆けつけてくれた演奏家の方々に元気をもらい、その後もカラオケであるとか紅白を見るとかしながら、仲間と共に無事、年を越すことが出来た。
 そして、新たな年である。今年は「こんな事をしたい」「今年こそは」と思っている仲間にとっても、「年が変わったて何も変わらないさ」と思っている仲間にとっても新年は新年である。確かに夢も希望もない世の中ではあるが、一人ひとりがはっきりと、そして、しっかりとした意思を持つなら、ゆっくりとした歩みでも前に行くかも知れない。そんな事を考えながら仲間と一緒に正月を過ごすのも悪くはない 。
 具体的に何をと言われれば、俺たちの共通の希望は「仕事」であろう。働きながら役所の世話などならずとも、自分の足で世の中に立ち、生きていける環境であろう。福祉を取ったってそれで終わりではなく、「仕事」はつきものであるし、地域の中でどうやって生きるのかも課題である。年金暮らしの高齢者だって働こうと云う意思は忘れていないし、それが賃労働でなくともボランティアやら何やらで地域のために役に立つ生き方を模索している。  問題はそのための環境がこの国には欠けている事であるし、未曾有の不況の中、これまでの人々が働く構造さえ崩壊しつつあると云う事である。
 国や東京都も今回の対策のように箱物を作ったらそれでお終い。その先の事など誰一人として考えてなどいない。仕事に就きたいと云う人々を福祉漬けにしたり、借金漬けにするだけで、すべては先送りである。
 こんなんで良いのだろうかと、俺たちは思う。
 もちろん批判ばかりをするのではなく、俺たちも自前の仕事創りをNPO部門でそこそこやって、そこそこの実績を作っては来たが、残念ながらそれは大きな流れにはなっていないし、多くの仲間が参画できる程大きな組織でもない。これをどう発展させるのかが今年の課題でもある。
 「仕事」がないのを「不況」のせいにするのはそろそろやめた方が良いのかも知れない。「不況」だからこそ出来る「仕事」も世の中にはある。また、「仕事」に安定を求めるのもそろそろやめた方が良いのかも知れない。不安定な世の中にあって「仕事」だけが安定する訳がない。
 生きる糧を探すのは確かに困難ではあるが、それでもどっこい、俺たちのような者でも社会の底辺でどうにかこうにか生き抜いている。
 一人ひとりの生きる力を大事にする年にしたい。

目次へ



初心忘れず
明日は戸山公園、中央公園で医療相談会を開催。
中央公園の方では鍼灸治療会もあるので、疲れた時にお越しください。

 仲間たち。
 寒波の到来で西日本などでも雪が降り、日本列島が大しけの中、何故だか関東平野だけは難を逃れ晴天が続いている。とは云え、昨日あたりから冷え込みもきつくなり、ようやくにして冬将軍の姿が見え始めた。
 新宿の地で生き抜く俺たちの越年もそろそろ終盤、残すところあと2日で通常の体制に戻る事となる。
 初売りの並びなど世の中が動き始めれば「仕事」も出始める。年末年始で溜めていた意欲をぽちり、ぽちりと吐き出す時でもある。
 とは云え、健康だけはどうにかして調子を崩さないようにしていかないと、それどころではない。ちょっと飲み過ぎちゃったかなと云う仲間も結構見受けられる。身体が普段の調子でない時は病気のサインだったりもするので、終盤、疲れてダウンしないよう気をつけていこう。明日は昼間は戸山公園での健康相談会、また、中央公園では鍼灸治療会があり、夜は集中した医療相談会がある。ちょっとした薬でも買えば高い。そのお金を出し惜しみしたおかげで病気が悪化するなんて事も多い。そうならないためにも、医療関連の相談会で薬をもらったり、問診を受けたりするのも健康管理のために必要である。
 仕事の方が本格的に動き出すのはまだちょっと先になるだろう。そんな中でも現金収入のために雑業をしたり、日雇仕事をしたりと皆、努力を続けている。新しく新宿に来た仲間はそんな古くからの仲間を見習いながら好機をつかんで欲しい。
 一般のハローワークではなかなか俺たちのような立場の者は仕事があったとしても雇ってはくれない。そんなハンディを埋めて行こうと作られたのが自立支援センターと云う施設である。この施設への入所は23区のどこの福祉事務所でも受け付けている。区ごとに入所方法は色々で、空いていた時にすぐ入れる区と抽選会をしている区もあるが、いずれにせよ、しっかりと稼いで行こうとする仲間は、まずは窓口で自立支援センターに入所したい旨を伝えるところから始まる。
 無事に入所が決定したら、まずは緊急一時保護センターと云う施設で健康診断をしたり、スキルがない仲間には技能講習をしたりと、就職のための準備をし、そして自立支援センターに移り、本格的な就職活動となる。これまでの実績では入所者の約半数は就労自立しているので、まずまず使える仕組みと云えよう。
 この他にも、まずはアパートなどを確保してから、本格的な就職活動をしたいと云う仲間には「住宅手当」と云う比較的新しい施策もある。こちらは全国の自治体で実施しており、新宿で云えば福祉事務所の隣にある「新宿消費生活センター」が窓口となる。こちらは生活費、敷金などは行政から借金をし、仕事が決まったら返済すると云う仕組みである。まだまだこなれていない施策ではあるが、新宿では仲間の利用実績はそれなりある。
 行政の一時的な施策を利用するのも手ではあるが、いずれにせよ自分の力こそが肝心要である。

目次へ


暖かい新宿
第16次新宿越年本日終了。
医療テントで「紹介状」をもらった仲間は、明日以降、福祉から病院へとしっかり行こう。

 仲間たち。
 連続8日に及ぶ俺たちの越年の取り組みも本日の行事、そして、明日の福祉行動と撤収作業ですべて終わる。
 今年は異常とも思える暖冬となり、雨の日も一日だけで穏やかな日が続き、実に落ち着いた越年の取り組みとなった。
 この陽気のせいもあり、医療テントも重篤な仲間はほとんどおらず、救急搬送もないと云う静けさであった。仲間の日頃からの健康管理もあり、平穏無事なのがなによりである。
 多くの仲間が出たり入ったりの越年であったが、俺たちはいつもこうして仲間と共に年を越している。仲間自身の取り組みなだけにご不便をかけている点は多々あったと思うが、ご容赦願いたい。
 「仲間の命は仲間の力で守る」これは俺たちの、そして全国の寄せ場などで越年をたたかっている者、共通のスローガンである。行政等に頼らざるを得ない部分は確かにあるかと思うが、それだけでは冬を乗り切れない。寒くなればどうしても「自分が」「自分が」となりがちである。もちろん自分の生活も大事ではあるが、「仲間のため」に余力のある仲間が共に力を合わせる事が、俺たち自身の暖かい、そして豊かなつながりを作り出す。
 一人ぼっちじゃ何も出来ない者同士でも、力を合わせれば、越年のような取り組みも幾らでも可能である。
 16年間築きあげてきた新宿の暖かく、でっかい団結を今年もこうして確認出来た事こそが、俺たちのこれから冬を乗り越えて行く原動力である。
 さて、明日はこの冬、医療テントで「紹介状」を書いてもらった仲間は新宿福祉事務所(花園神社裏)に一緒に行く行動がある。仕事始めなので大変窓口が込み合うので、福祉を使った事のある仲間はあえて明日でなくとも構わないのであるが、新宿福祉事務所の場所が分からないとか、かつて福祉をもらっていてトラブってしまったとかの仲間は俺たちと一緒に行った方が何かと手続きははかどる。調子の悪い仲間は最低限病院に行き、検査をしてもらい、自分がどのような病気なのかを自覚していこう。また、高齢の仲間で年金などをもらっていない仲間は、調子が悪くなくとも福祉が施設などを紹介してもらえるので、生活の再建のためにも相談に行くのも悪くはない。
 新宿福祉には病院や生活保護の相談の他、年金の問題とか、法律の問題だとか生活上のさまざまな相談に乗ってくれる「とまりぎ」と云う相談所も併設されている。乾パンを配っているところにあるので、古い仲間はおなじみの所である。情報だけでも色々仕入れられるので何かあった時のために覚えておいても良いだろう。
 その他、世の中もようやく動きだして来る。自分のために福祉をとったり、仕事をしたりする仲間もこれからいるだろうが、この地で共に過ごした越年を忘れず、そして路上の仲間達をこれからも守り続けてもらいたい。
 仲間たち。この8日間、どうもありがとう!

目次へ


春を追い求めて
今月は変則となりますが、今度の日曜日は戸山公園(午前10時より)、中央公園(炊き出し時)で医療相談会があります。

 仲間たち。
 正月明けから天気も大きな崩れもなく、比較的穏やかな冬が続いている。とは言いながら、これからが本格的な冬の始まりでもある。幸い、路上で仲間が亡くなるような事態や、急病で救急車で搬送されるような事態はなかったものの、気温の急激な変化によってはどうなるかも判らない。冬場の生活にはもう慣れて来たとは思うが、油断をせずに防寒対策から始まり、健康管理までしっかりと築きあげて欲しい。
 連絡会の医療相談会はいつも毎月第2日曜日に実施なのだが、今月は越年の取組みがあった関係で、今度の日曜日17日に実施する。午前10時から戸山公園のマルエツ側の入り口付近での青空健康診断から始まり、正午からは高田馬場の事務所で鍼灸の治療も実施している。また、夜は中央公園で炊き出しの前6時から血圧測定や問診などの相談会を実施する。年末年始に医療テントで薬をもらったり、問診を受けたりした仲間も経過報告がてら立ちよってもらいたい。日常的な健康管理は定期的に身体の事を医者や看護師などと話し合っていく事からも始まる。連絡会医療班の相談会は毎月欠かさず実施しているので、血圧測定だけでも良い、定期的に来てもらって健康の事を話し合っていく場所として利用してもらいたい。
 空気も乾燥し切っているのでインフルエンザなども流行り始めている。新型などもそうであるが、急な発熱が襲って来るので、とりわけ持病のある仲間などは要注意でもある。医療相談会では、病院での検査が必要、治療が必要な仲間には「紹介状」を書いてくれるので、それを持って、福祉事務所に行けば、指定の病院を紹介してくれる。住民票がない、保険証がないからと我慢をしていても病気は待ってはくれない。そんな仲間でも福祉の制度を利用していけば治療は受けられるし、必要な時は入院や、療養のための施設入所も可能である。
 高齢の仲間や病弱な仲間は先々の事も考え、いろいろと相談をしてみよう。
 年が明けても仕事はまだまだ動きが鈍い。景気に関しては明るい兆しがまるでないのが困ったものだが、仕事探しは競争である。待っていても仕事が飛んでくる程甘い時代ではない。動ける仲間はどんどん動いて仕事につながる情報をしっかりとゲットしていこう。
 東京都の「公設派遣村」とやらは、現金バラマキと大脱走事件、そして、施設内で病気の仲間を通院させずに病死に追い込み、しかも何人収容しているかの正確な人数すら判らないと言う体たらくの中、大失敗で終了しそうな気配である。そもそも「何でも相談出来ます」との甘い言葉で勧誘しおきながら、事情聴取だけ受け、相談に関しては何のシステム化もされておらず、結局は自治体任せ。国や都は「只そこに居ろ」と施設を用意するだけ。これでは多くの仲間がトンコするのも当然である。しかも、国にしても都にしても、システムの問題を「入所者の質」の問題にすり替えると云う厚顔さ。つまり、これが国や東京都がやっている失業者対策の「質」である。そんな事より「仕事を出せ」の声が結局は強くなるだけ。この失敗をどう総括するのか?東京都のお手並み拝見である。

目次へ


真冬とのおつき合い
これからが冬本番。防寒体制のもう一度のチェックを。 調子の悪い仲間は、とにかく早めに福祉から病院へ。


 仲間たち。
 冬将軍が日本列島を覆い、各地で冬の猛威を奮っている。今回は関東平野も例外ではなく、東京も連日の氷点下と、ようやく冬が本格化して来た。  そんな訳で、暖冬とは云え、これから二月にかけてが冬本番でもある。既に防寒体制などを整えているとは思うが、油断せず、徹底して寒さから身を守っていこう。
 衣類などの配布はまだまだ続けている。連絡会の方でなかった場合は、「とまりぎ」でも衣類の提供はしているので必要な防寒着などはしっかりと確保していこう。また、寝場所もこの時期は限られてしまう。そんな寝場所が奪われたら大変な事にもなりかねない。その場、その場のルールをしっかりと守り、またゴミやダンボールなどの片づけも徹底し、寝場所が奪われないよう皆で協力しあおう。
 また、急激に寒くなると調子の悪くなる仲間も多くなる。とりわけ、高齢の仲間や病弱の仲間が近くにいたら、元気な仲間が気づかっていこう。緊急の場合は救急車でも対応してくれるが、救急車は応急処置が専門である。しっかりと診てもらうには、保険証やお金がない場合は福祉事務所を通して福祉の制度で病院に行く必要がある。調子の悪い仲間を福祉事務所に連れていっても良いし、自分が余裕のない場合は、連絡会のパトロールなどに伝えてもらっても良いし、新宿福祉には、毎週月曜日の午前中は連絡会のメンバーが詰めているので、そこへつないでもらっても良い。
 こうやって仲間や俺たちが協力しあいながら、高齢の仲間や病弱の仲間を守って行くのが新宿の越冬である。寒さが厳しくなるとどうしても意識が内に向いてしまいがちだが、俺たちは一人で生きている訳ではない。皆が自分の事しか考えないとなると、路上の世界も荒廃してしまうだろう。炊き出しなどで多くの仲間が集い、飯を食うだけでなく仲間を作って励まし合い、情報を共有化しながら生きる術を共に作り出して行くのが、この街で生きる俺たちの流儀でもある。  確かに厳しい時代へと再び突入している。こんな時期。かつてはテントを建てながら凌いで来れたが、今は同じ手段がそう簡単には使えるものではない。その代わりに制度は充実して来たとは言うが、使いたくともなかなか入れないし、使えない施策が増えただけとも言える。しかも、自立支援センターに入ったとしても、生活保護になったとしても、「仕事」と云う先の展望はまるで見えず、出たり入ったりの循環構造である。入り口はあるが、出口がない闇の世界のようでもある。大失敗に終わった「公設派遣村」の総括過程に入る関係で東京都の動きもおそらくこれでまた停滞する事であろう。政治の方も年末が終わった事で、後は知らぬ存ぜぬとなる事であろう。
 とは云え、この寒さの中で多くの仲間は生き抜かねばならない。厳しい時期を乗り越える体力、気力を楽天的に持ちながら、どうにかこうにかの生き方を皆で見いだして行きたいものである。。

目次へ


梅も咲いた
おかしな冬であるが、あともう少しの辛抱。 高齢の仲間、病弱な仲間は特に健康管理をしっかりと。


 仲間たち。
 大寒とは云うものの、急に暖かくなって梅の花を咲かせたり、急に冷え込んで氷を張らせたりと、相も変わらず安定しない冬である。こう云う気温差が激しい時は何かと身体の調子をおかしくさせてしまう。引き続き健康管理はしっかりとやっていこう。
 とは云え、1月もそろそろ終わり、残すところ1ヶ月程度、ここが我慢のしどころである。衣類の配布などはまだまだ続けているので、防寒対策も油断をせず日々の暮らしの総点検も怠らずにお願いしたい。  空気も乾燥しているので、風邪を引いたり、喉をやられたりする仲間も増えている。また、煙草の不始末やら投げ捨てだけでも火災になってしまう危険性も増している。テント、ダンボールなどは燃えやすい素材なので、この季節と云わずとも、ペットボトルに水を入れて枕元に置いておくなどの注意も必要だ。また、人通りの多いところはそれだけ危険も多い。出来るだけ仲間や知り合いを作っておくのも大事でもある。
 風邪を引いたとか、調子が悪いなどの仲間、また、高齢でこの季節がもはや耐えられないと云う仲間は、毎週月曜日に福祉事務所に俺たちが詰めているので、気軽に相談をしてもらいたい。病気の仲間はまずは病院に通院するよう手続きし、高齢の仲間はどこか屋根のあるところで宿泊できるよう手続きをしていこう。かつて役所の世話になったと云う仲間は、なかなか行きづらいものであるが、失敗は失敗で、居直らない限りはどうにかなるものである。とりわけそんな仲間は間に誰かが入った方が話が早いので、月曜日に相談に来てもらいたい。もちろん、月曜日以外も福祉事務所は開いているので、一人で手続きできる仲間は自分の都合に合わせて相談に行くようにしよう(出来れば午前中に行った方が良いだろう)。
 景気の悪さが、地方経済に直撃しているせいか、ここに来て、新たに新宿に流れ着く仲間も増えているようだ。「東京に来ればなんとかなる」と思う気持ちは分からぬでもないが、天下の大東京でさえ、仕事が少なく、皆「ひいひい」言っているのが現状である。また、知らぬ土地で知らぬ顔の中で暮らすのもこれまた大変である。東京で再出発を果たそうとするのであれば、出来るだけ多くの仲間を作り、出来るだけ正確な情報網を作るのが肝心でもある。黙っていたら誰も助けになんか来てはくれない。そして、声をかけてくるのも、騙し騙されの世界でもある。
 自分をどう守っていくのか?誰もが、そこから出発する。役所の仕組みもそうだし、民間の仕組みも同じであるが、分からない事は複数の誰かに聞き、自分で判断し、納得した上で利用していかないと、瞬く間に沈没してしまう。何に困っているのか、どの程度の支援が自分には必要なのかを考えた上で、そこに向かって歩き出そう。  新しい仲間も、古い仲間も同じ仲間である。共にこの地から羽ばたく用意を日々していこう。

目次へ


立春なれど
冬の乱高下で、再び寒さが厳しくなるようです。
身体に異変を感じたら、福祉を通して病院へ。


 仲間たち。
 暖冬、暖冬と緩くなりっぱなしの冬であるが、今週からまた本格的な寒さが戻って来るとの予報である。考えてみれば今頃が一年で最も寒い時期なのでそう驚く事はないものの、極端な気温差となると体調の方だけはいつもの通りにはならない。
 25日の日に西戸山公園の前で、55歳の古くからいる仲間が亡くなった。身体に無理に無理を重ねた末の死である。無念追悼…。

 この時期になると毎年のよう仲間の訃報に接し、冬の過酷さを知る事となる。特に暖かいからと油断をしていたら足下をすくわれる。あとひと月、ふた月の辛抱ではあるが、防寒体制など日々気を引き締めながら取り掛からない事には自分の命すら守れない。
 不気味な世の中に不気味な冬はお似合いであるが…。
 こう気温差が激しいと風邪などもなかなか治らず、長引きがちである。そうすると体力が奪われたり、他の病気が併発したりと、身体にとって悪いことづくめである。40代、50代の働き盛りの年齢でも、若い頃の無理は、こう云う時期に、じわりじわりと身体に影響して来る。
 健康診断とかに無縁な仲間は特に、身体に変調を感じたら、まずは医者に診察をしてもらうのが自分の身体を守る早道でもある。お金がない、健康保険証がないと云う仲間は、福祉事務所での手続きを通せば、福祉の指定の病院への通院が可能である。この手続きはそうそう難しいものでもなく、古くから多くの仲間が世話になっている。役所に行くまでが勇気のいる事かも知れないが、こればかしは変なプライドを捨てて、まずは手続きをした方が放っておくよりもよほど良い。
 一人で不安な仲間は毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので声をかけてもらいたい。手続きの仕方、通院の仕方、通院後のいろいろな問題などで、いろいろとアドバイスは出来る。よく役所では何をしてもらいたいのかよく分からない相談者を見受けるが、病院に行きたい時は「どこそこが調子が悪く、病院に行きたい」とはっきり言わないと、役所の方も困ってしまい、無駄な時間を費やすだけである。病院以外の相談もそうであるのだが、困っている事は人それぞれ違うし、それに合わせた制度もそれぞれ違う。炊き出しをもらうように福祉の諸制度をもらえる訳ではないので、何に困っているのか、何をしてもらいたいのかだけは明確にしておこう。
 12月の失業統計が先日発表され、月単位では若干改善されたとは云え、年間で5.1%の失業率、有効求人倍率も年間で0.47倍で、こちらは過去最悪の数字との事である。そして、肝心の景気回復の見通しはもちろん何もない。こんな時代、仕事にしがみつこうと皆、必死の競争である。自立支援センターなどもまずは入るのが競争で、その先もまた凌ぎを削らねば、役所の言う「自立」などとうてい及ばない。難しい選択の中の路上であるが、解決策はこちらも人それぞれのようである。自分に合った生き方が何かを考える冬でもある。

目次へ


あと少しの冬
今度の日曜日は戸山公園(朝10時よりマルエツ側入り口) 中央公園(午後6時より炊き出しの場所)で医療相談会あります。


 仲間たち。
 暦も2月に入ると、今年初めての雪も降ったりと、連日いつもの冬の寒さに戻っている。今年の寒さは猫の目なので今月も気温がころころ変動してしまうと思うが、急にこんな寒さがいつ来るか分からないので油断をせずに過ごしていこう。この季節を越したら春である。既に梅も咲き、春の予感は都会のあちこちでも見受けられる。あと少しの辛抱である。
 今月は28日に恒例の「東京マラソン」が行われ、中央公園や都庁の下あたりは何かと騒がしい事となるが、それも直前の一週間あたりがうるさいだけなので、それまでは、そう慌てずにどっしりと構えておこう。もちろん、マラソンによる閉鎖区域の仲間は荷物の移動を要請されるので、スムーズに移動できるよう今の内に荷物の整理などもしておいた方が良いかも知れない。閉鎖区域、閉鎖時間などは例年と変わらぬとの事なので、例年の恒例行事として考えた方が良いだろう。
 また、3月からは連絡会の炊き出しの場所が中央公園「水の広場」(越年や夏祭りをやっている場所)に変更となる。狭くなったポケットパークだと、いろいろと通行人から苦情が来たりとか、公園内の改修工事があるとかなど、総合的に判断した結果である。配食時間であるとか衣類配布、相談会などは何も変わらず、公園内の場所の移動だけなので、ご安心を。
 医療相談会は今月から第2日曜日の戸山公園、中央公園の定期開催となる。今月は今度の日曜日になるので調子の悪い仲間は利用してもらいたい。いつもの通り、ボランティアの医師や看護師さん達が来てくれるので、身体の事について何なりと相談してもらいたい。戸山公園は朝10時より、高田馬場駅からマルエツ側から公園に入る入り口付近で、また、中央公園は夜の6時から、中央公園の炊き出しの場所(雨の場合は都庁下)で実施である。また、あまり知られていないようだが、鍼灸の治療会と云うのも高田馬場の事務所で正午から実施している。流石にこの寒さでは屋外での治療が出来ないので、事務所の中で暖かくしながら腕や腰の痛みを和らげようと云う訳である。長年の肉体労働や立ち仕事では、年を取るに従い足腰が弱っていく。鍼灸もひとつの治療方法として取り入れておいた方が自身の健康管理のためには良いかも知れない。
 病院に行かなければならない場合は、医療相談会で「紹介状」を書いてもらえるので、それを持って新宿福祉事務所で手続きをしてもらいたい。新宿福祉の方には毎週月曜日の午前中は俺たちの仲間が詰めているので、一人では不安と云う仲間は声をかけてもらいたい。手続きの仕方などをアドバイスできる。
 また、新宿福祉事務所の隣には「とまり木」もあるし、住宅手当の受付窓口もある。いろいろ迷っている仲間は一度、相談に乗ってもらうのも良いかも知れない。
 もう少しの冬をどうにかこうにか乗り切りながら、身体と心がほっとする春を待ち続けよう。

目次へ


最後の冬越え
今月過ぎれば春はもうすぐ。気候が日々荒れているので、健康管理には注意しながらあと少しの冬を乗り切ろう。


 仲間たち。
 まだまだ寒さは厳しいものの、春の到来は目の前でもある。例年よりは暖かなこの冬はあっさりと春の陽気に負けそうでもある。
 冬場の峠越えはあと少しである。もちろんまだ多少の揺り戻しはあるだろうが、これまでの大きな恐怖からはじょじょに遠ざかっていくことだろう。
 もう早くも花粉症が流行り出してもいる。近年全国的に蔓延しているこの病気にもかかっている仲間がいるようだが、アレルギーが引き起こす病気だけになかなか根本的な治療方法はないようである。それでもあまりにひどい症状の場合は耳鼻咽喉科の治療を受けなければならないケースもあるようだ。アレルギー体質の人とか、鼻の粘膜が弱い人などがかかりやすいとも言われているので、今大丈夫でもこれから花粉が多い季節になるので、マスク、帽子をかぶるなどの予防、うがい、洗顔などをして花粉が付着しないようしていくのも多少なりとも効果はあるようである。
 この時期は他にも何かといろいろな病気にかかりやすい時期でもある。とりわけ冬から春にかけては、これまで緊張し身構えていた身体がほっとするようで、病魔からすれば格好の餌食のようである。暖かくなったからとあまりハメを外さず、引き続き健康管理はしっかりとやってもらいたい。
 それでも、もし、調子が悪いなど、身体の異変に気付いたら、早め早めに福祉を通して医者にかかることを勧める。新宿福祉事務所はどこの福祉事務所よりも俺たちの健康管理には気づかってくれている所である。病院への通院手続きは一人でも簡単に出来るし、病気が重くて働けない、高齢で福祉を取りたいと云う仲間への福祉対応もしっかりとやってもらっている。最初から自分勝手な結論を出すのではなく、ケースワーカーさんと相談をしながら一人ひとりの行く末を考えて行くのが福祉の活用方法でもある。仲間の中には何でもかんでも困っている時に助けてくれるのが福祉と勘違いをしている仲間もいるが、福祉と云えども行政サービスでしかないのだから、出来る事、出来ない事ははっきりとしている。福祉サービスが及ばないところは自分で頑張ると云うのが福祉の活用方法である。
 「住宅手当」(半年間アパートの家賃を行政が出してくれ、生活費などは貸し付けてくれる新しい制度)などは、これからアパートで暮らしたいと云う仲間には人気の制度でもある。条件もそうは厳しくはないので、住居があればすぐにでも自活可能な比較的若い仲間はこちらの方も選択肢である。この相談は、福祉事務所の隣の建物の2階にある「新宿消費生活センター」の方なので、興味のある仲間は相談に行ってみよう。
 自立支援センターもまた人気であるが、なかなか入れない仲間は、他の区から入るというのも手である。
 身体の事やら、仕事の事やら、屋根の事やら、悩みは多いが、制度の方も以前に比べればなにかとあるので、そんなものも検討しながら最後の冬越えにとりかかろう。 

目次へ


目の前の春
28日(日)は東京マラソンがあるので、都庁周辺の仲間は荷物管理をしっかりと。3月から炊き出しの場所が変更します。


 仲間たち。
 東京でも小雪がちらつき、ここ数週間がこの冬の寒さのピークとなっている。とは云え、もうそろそろ3月。今週の後半あたりからは春めいた気候が戻って来そうではある。  急激な寒さと、昼間の気温の上昇などは血圧が悪い仲間や、腰痛持ちの仲間などにはあまり良い気候とは言えない。何かの調子で体調を崩してしまう恐れもあるので、言わずもがなではあるが、健康管理はこの季節はしっかりとやっていこう。
 病院に行きたいとか、そう言う相談は、毎週月曜日に福祉事務所に俺たちの仲間が詰めているので、この機会に利用してもらいたい。  病気はともかくとして、アパートを借りて自活したいと云う仲間が、この間、「住宅手当」の申請を結構している。この制度は昨年の秋から開始された制度で、半年間、家賃は役所が出してくれ、生活費なども貸付がされる。身分証明とか通帳が必要など、万人向けのものではないが、たまたま条件さえあえば意外とすんなりとアパート転居まで可能のようである。申請してから決定し、アパート入居が決まるまで最短で1ヶ月くらいは時間が必要なのであるが、新宿区ではその間、臨時に宿泊する場所を提供してくれたりと、野宿している仲間には何かと便宜ははかってくれている。こちらの相談は福祉事務所の隣にある建物の「新宿消費生活センター」なので、興味のある仲間はのぞいて、話を聞いてみるのも一つの手であろう。
 肝心の自立支援センターが、「入り口」問題で機能不全を起して久しいが、こちらは改善されるどころか、枠の縮小へと向かっている。仕事を探すための施設なのでこんなご時世では、どうしても時間はかかり、すんなりとは回転はしてくれないようである。ハローワークの機能は多少なりとも強化されたようであるが、落ち着いて仕事を探せられる「宿所」が決定的に不足しているのが現状である。23区をまわってもタイミングと云うのがあるので、希望通りには入れないと云う所が頭の痛いところである。
 そんな状態なので、「住宅手当」なり他の施策にも人が集中してしまう。不況期の身の処し方はいつの時代でも難しいのであるが、少ないチャンスでも諦めずにチャレンジし続けるしかないだろう。  そろそろ春の展開ともなるが、連絡会の炊き出しは3月7日(日)から、ポケットパークから、「水の広場」(ナイヤガラの滝がある広場)へと場所が変更となるので、そこだけはご注意を。「水の広場」は例年、夏祭りやら越年をやって来た場所なので、慣れた場所ではあるが、場所だけは間違いなく覚えておいて欲しい。
 また、今週から炊き出しで年齢などの調査を行っているので、こちらも協力をお願いいしたい。
 今度の日曜日はマラソンなどでどたばたするであろうが、それを過ぎたら心機一転、春である。

目次へ


心機一転
今度の日曜日から炊き出しの場所がナイヤガラの滝のある 「水の広場」に変更となります。時間は変わりません。


 仲間たち。
 春へ春へと向かっている中、いつの間にやら梅の花も満開となり、季節の変わり目特有のの荒れ模様な気候もどこか嬉しくもある。
 いよいよ3月、冬の寒さともしばらくおさらばである。
 とは云え、季節の変わり目は、何かと身体にガタが来る季節でもある。油断をせずに、日々の健康管理だけはしっかりとやってもらいたい。
 東京マラソンは今年も盛況のようだったが、スタート地点の公園周辺の仲間は、ご協力ご苦労さまでした。何かと面倒臭いものはあるが、今年も無事何事もなくやり過ごせたのが何よりである。
 ようやく春だと云うのに、何ともやり切れない訃報が舞い込んで来た。22日の朝、56歳の最近新宿に流れ着いた仲間が、中央公園で自ら死を選んだ。家族から捜索願は出ていたので身元はすぐに分かったのであるが、借金を苦にしての自殺との事である。本人も、家族も苦しみもがき、そして、何かの縁で新宿に来たのであろうが、結果としてこの地で再起が果たせず、残念で仕方がない。
 静かにこの死を悼む。

   死生観にはいろいろあって、それは、生きるか死ぬかは本人の問題なのかも知れないが、出来れば生きて欲しいと願うのが普通の気持ちでもある。転んだって、何したって良いから七転八倒でどうやらこうやら生きていきたいものである…。
 時には大きな迷惑をかけながら、連絡会もどたばたと生き抜いて来た。丁度12年前、西口地下広場で火災事故があり、もうそこには居られないと移動して来た先が中央公園ポケットパークである。この思い出深いポケットパークも手狭になり、近くに大きなマンションが出来たりと炊き出しの場所には適さなくなって来た。そんな事情もあり、今度の日曜日から、炊き出しの拠点は中央公園「水の広場」に移動する。夏まつりやら、越年やらをやって来たナイヤガラの滝がある大きな広場なので、これからはゆったりとした炊き出しが出来そうである。移動記念ではないが、伊豆の猟師さんのご協力で猪の肉が手に入ったので、今度の日曜日はいつもよりおいしい炊き出しとなる予定なので楽しみにしてもらいたい。衣類配布やら、医療相談やら、炊き出しに付随した行事も同じ時間で実施していくので、単に場所が変わるだけとなるので、くれぐれもお間違えのないように。
 衣類については、今、倉庫の入れ替えの時期なので、冬場よりも少なくなるとは思うが、これから春ものの衣類を中心に寄付を呼びかけるので、沢山来るまではしばしお待ちを。
 いずれにせよ、暖かくなれば、暖かくなるだけいろいろな生き方も出来る。季節の移ろいはそれはそれで悪くはない。そろそろ気持ちを入れ替えながら、新たな一歩を歩み出していこう。

目次へ


春あともう少し
今度の日曜日は戸山公園、中央公園で医療相談会があります。
ちょっと身体の調子が変だなと思う仲間は是非相談を。


 仲間たち。
 めっきり春かと思いきや、低気圧がまたもや頑張ってしまい、気温の低い日が続きそうである。最後の低気圧になってもらいたいものであるが、季節の変わり目はこんな風に気候がころころ変わり易いので、身体にはあまり良くはない。
 桜のつぼみも大きくなってはいるので安心ではあるが、花一面の季節になるまでは、特に体調管理は注意に注意を重ねた方が良いだろう。
 前々からお知らせしている通り、今週から日曜日の炊き出しは、中央公園ポケットパークからナイヤガラの滝のある中央公園「水の広場」に変更となる。時間等は変わらないのでお間違えのないようお願いしたい。場所が変わると何かと段取りなどが悪くなるかも知れないが、その点はいろいろと指摘してもらって、なるべくスムーズに行くようやっていきたい。
 また、今度の日曜日は、戸山公園、中央公園で定例の医療相談会、高田馬場の事務所で鍼灸治療会が開催される。医療相談会の方は、戸山公園(マルエツ側から公園に入る入り口付近)で午前10時より、中央公園は新しい炊き出しの場所(中央公園「水の広場」・雨天の場合は都庁下)で午後6時から実施する。また、鍼灸治療会の方は、正午より高田馬場の事務所内(地図は裏面)で実施する。これだけ気温の高低差があると、風邪をぶりかえしてしまう仲間なども多いし、腰痛など神経痛の仲間も結構つらい季節でもある。普段はなかなか医者などには縁がない仲間も、ちょっと変だなと思ったら、医療相談会などに来てもらえれば、ボランティアの医者や看護師さんたちと、健康の事に関して話も出来るし、必要があれば、薬の提供や、「紹介状」の発行もしてもらえる。血圧を定期的に測りに来る仲間もいるし、定期的に鍼灸治療をしてもらっている仲間もいる。利用の仕方は人それぞれではあるが、路上にお医者さんはなかなか来ないので利用してもらいたい。
 医療相談会などで病院に行き、しっかりと検査をしてもらいたい仲間には「紹介状」が発行される。これは、福祉や病院の手続きなどを簡略化するための書類で、自分の病状を最初から説明するよりも「紹介状」を見せた方が何かとスムーズに事は運ぶ。
 福祉事務所には毎週月曜日の午前中には俺たちの仲間が詰めているので、手続きが分からない仲間は声をかけてもらいたい。
 さて、2週にわたり炊き出しの場で実施した「調査」への協力、どうもありがとう。詳細についてはまた報告するが、総数で401名の聞き取りをし、平均年齢は54.9歳と、若干前回の調査よりも上がって、60歳代の仲間は131名、70歳代の仲間は20名と、60歳以上の仲間は全体の37.6%を占めるなど、世間で言われているよりも、高齢の仲間が多くの困窮を抱えている事が判明している。詳細に分析しながら、今後の対策の拡充のために利用していきたい。
 心機一転、春へと向かおう。

目次へ


待ち遠しくもなる春
日曜日の炊き出しは、中央公園「水の広場」(ナイヤガラの滝のある広場)で
引き続き午後7時配食で実施しています。


 仲間たち。
 最後の低気圧が列島を縦断した一週間であったが、その威力もそこまでで、これからはじょじょに春めいた日が続くようである。とは云え、日中の陽射しは暖かくても、朝晩はまだまだ冷え込むので、昼と夜との気温差には注意が必要である。
 急激な季節の変動で風邪の仲間も増えているが、風邪かなと思っていると、花粉症になる仲間もこの時期は多い。個人差がかなりある病気であるが、アレルギーなので、重いと結構つらい病気でもある。花粉症に限らず、病気のサインは必ずあるので、身体の異変には十分注意をしながら春を迎えた方が良いだろう。
 ボランティアの医師による医療相談会を毎月やっているが、こちらに相談をし、「紹介状」をもらった仲間は早めに福祉を通して病院に行くようにしよう。「紹介状」には有効期限とかはないのであるが、あまり長いこと持っていては病状が変わったりもするので、出来るだけ早めにそれを福祉の人とか病院の人に見せて処置してもらうのが一番良い。もちろん、「紹介状」なしでも福祉に行けば病院の紹介はしてもらえているので、体調が優れない仲間はこちらも早めに福祉事務所に行くようにしよう。
 福祉事務所に行ったら、ついでに机の上にある「新しいセーフティネット支援ガイド」と云うチラシをもらってみるのも良いかも知れない。
 昔は生活保護か、法外援護か、自立支援事業かと役所経由の対策はある程度限られていたが、一昨年来の雇用危機の時代に対応して、今はいろいろな段階にあった様々な制度が出来ている。「何だ、貸付ばかしじゃないか」と鋭い仲間なら見て分かるのであるが、中には「住宅手当」など給付(半年間の家賃給付)の制度も少なからず入っている。
 貸付、融資などは問題を先送りするだけの感(確実に返せるアテがあれば良いのであるが~ご利用は計画的にか?)が強く、敷居はそれなりに高いのであるが、給付だけならば後腐れはない。そんな事もあってか、これらの新しいセーフティネットの中では、貸付、融資の制度よりも「住宅手当」がダントツ人気のようである。これは、自立支援制度が出来た時と同じで「役所の世話にはなりたくはないが、背中をちょっと押してくれる程度の支援なら受けたい」と思う仲間の心情にマッチングしたからなのだろう。(ちなみにこちらの相談窓口は福祉事務所の隣になる「新宿消費生活センター」など全国の自治体で実施している)単なる金ではなく、具体的な目標を提示できるかできないかで新しい対策は利用者から淘汰される。
 何もかもゴチャまぜではなく、それぞれのステージに対応した具体的な対策をと新宿区なども新たな推進計画で謳っている。そう云う時代に来ていると云う事であるが、「新しいセーフティネット」とやらは手法も含めて、東京都にもう少し整理してもらった方が良いのであろう。
 それも含め、春は要望の季節でもある。

目次へ


辿り着く彼岸
新宿のお花見会は4月3日(土)に開催します。
新たな気分で今年の春を迎え入れよう。


 仲間たち。
 待ち遠しかった春がいよいよ到来となり、桜のつぼみもいまかいまかと開花を待ち望んでいる。
 暖かな日に衣替えなどをし、気分を一新するのも良いかも知れない。春用の衣類なども今集めているので、炊き出しの前に取りにきてもらえれば必要なものは揃えられるかも知れない。
 もちろん、朝晩はまだまだ冷え込むし、寒の戻りと云うのもあるかも知れないのでそうそう油断は出来ないのであるが。
 冬が終わるとほっとするのか、この時期は毎年のよう仲間の訃報が届く。連絡会とは古くからの知り合いの池袋の仲間も先日路上で亡くなった。残された側は何とも言えないが、逝ってしまった仲間にとってはそれは自然な死なのかも知れない。だけど、どんなに社会から逃避したくても、あんたの事は俺らの記憶の中にしっかりと刻印しておこう。それが俺らの供養の仕方である。
 路上には多くの人々が居て、多くのつながりがある。それが良いか悪いかは社会のお偉さんが決める事だが、他人が決めた事に素直に従う程、お人よしでもない。それもまた人生であり、そんな生き方も俺たちはしっかりと支えて行きたいものである。
 まあ、とは言っても老化や病気にはとうてい勝てないのだから、そんな時は専門的に診てもらうのが一番である。毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)の午前中は新宿福祉の中に連絡会のスタッフが必ず居るので、調子が悪くて病院に行きたいが、手続きの仕方が判らないなんて言う仲間は気軽に声をかけてもらいたい。無理を重ねると病気は悪化するだけなので、早め早めに対応をしてもらった方が良いだろう。
 そろそろ新年度の始まりであるが、俺たちに対する施策は国も東京都も旧来のままの継続でとりわけ目新しい動きは何もない。けれど、「自立支援事業」に関しては、来年度は新宿区が入っている第一ブロックと台東区が入っている第二ブロックでは大きな動きが出て来る。第一ブロックの千代田寮が今年の夏頃に閉鎖され、中央寮の方も秋ごろには閉鎖される。その代わりに港寮が開設され、ここで緊急一時保護センター機能と自立支援センター機能が一体化され、いわゆる「新型自立支援センター」での運用が開始される。同様に第二ブロックでも、先日開設された文京寮が新型センターの役割となる。
 さて、この「新型自立支援センター」とは何か?実を言うと一体化すると云うだけで、内実は良く分かっていない。計画では、一体化した分に生じる定員減問題は、「自立支援住宅」(借上げアパート)でカバーするようであるが、こんな雇用情勢の中でそう計画通り順当に回転するとは思えない。またもや机上の空論になってしまう恐れもある。これら好景気の時代に企画した計画を、どう今の情勢に適応させていくのか、都区にとっては、試練の22年度になりそうでもある。もちろん俺たちは評論家風に批判するだけでなく仲間の利益を第一に建設的にこの転換にかかわっていくが、そのためにも仲間のいろいろな意見も必要である。春の要望のため、自立支援事業をかつて利用した仲間は、こうした方が良いなどの声を届けてもらいたい。

目次へ


桜咲く
新宿のお花見会は今度の土曜日、4月3日に開催します。
気を引き締めながら路上の春を眺めよう。


 仲間たち。
 桜の開花宣言と同時に花冷えの気候となっているが、季節はもう春。多少の揺り戻しがあったとしても桜の蕾は後に戻す事は出来まい。満開の季節から新緑の季節へとこれからはまっしぐらである。
 連絡会の恒例行事の花見の会は今年は3日(土)に中央公園で行う。恒例のお花見弁当を食べ、お酒もちょっぴり飲み、たまには、まったりとした仲間の時間を作っていきたいものである。好天に恵まれるよう願いたい。
 春になれば何が変わるかと云われても、俺たちの現状はそうそう変わるものではないものの、冬の間、耐えに耐え抜いた心持ちだけは大きく変わる。冬の疲れを洗い流し、新たな面持ちで前向きに進んでいきたい。
 もちろん、季節の変わり目は体調が崩れやすい時期でもある。季節への適応が上手に行われないと、いろいろと異変のサインが身体にも現われる。朝晩と昼間の気温差も大きくなるので風邪なども引きやすくなる。お互い年を取ってもいるのでそうそう健康体の仲間はいるものではない。小さな身体のサインを見逃さずに、また、大丈夫だと過信せずに、変だなと思ったら、回りの仲間に相談したり、連絡会のメンバーに相談したりと対応策を考えていこう。
 毎週月曜日の午前中は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、病院に行きたいなどの相談は気軽に声をかけてもらいたい。福祉であるとか、自立支援事業であるとか、住宅手当であるとか、いろいろな制度を使う場合は、いろいろな噂であるとかが結構流布されている。気をつけてもらいたいのは、他人との比較はあまり意味のない事であると云う事である。人によって感じ方は様々である。ある人には良い制度でも、ある人にはあまり良くない制度と云う事もある。そして、自分にとっては何が良いかは、実際に窓口に行ってみて、役所の人と相談をしていくのがてっとり早い方法でもある。いろいろな選択肢がある場合は、自分で良く考え、自分でも努力しながら決めて行く姿勢が大事である。
 人は追い込まれると「誰かのせい」にしたくなるものであるが、それは狡い生き方である。自分の足で立つのであれば、良い事も悪い事も自分で背負う覚悟ぐらいはもちたいものである。
 さて、昨年のメーデー要望がようやく一部実った形で実施されている東京都の「緊急就労・居住支援事業」が、4月以降本格的に実施される見込みである。4月以降は東西合わせて40名の枠で半年間の就労支援が実施される。これも小さな動きではあるが、新たな動きではある。新規募集は4月からとなるようだが、仕事をしたいと云う仲間には自立支援事業の補完にはなる。また、新宿区も宿泊関係には力を入れて行くとの事なので、大きな流れはないものの、小さな所では少しづつ変わって行くだろう。多様な選択肢があれば、仲間のいろいろなニーズには少しは応えられるものが出てくる。
 悲惨で場当たり冬は、さようなら。

目次へ


季節に歓迎
今度の日曜日は、戸山公園、中央公園にて医療相談会。
季節の変わり目につき調子の悪い仲間はお気軽に相談を。


 仲間たち。
 桜は咲けども、どこかすっきりとしない春でもあるが、昼間は汗ばむような気候にじょじょに移り行く事だろう。
 先日は新宿花見の会へのご参集、どうもありがとう。300名以上の仲間が中央公園に集まり、桜の愛でながら新しい季節の到来を祝いあった。厳しい冬を耐え抜き、ようやく仲間の顔に笑顔が戻って来ただけでも幸いである。。冬の忍耐、どうもお疲れさまでした。
 次は5月1日(土)の新宿メーデー(柏木公園)もある。堅苦しい訳の分からぬ能書きなどはいらない。肩ひじ張らず、俺たちのそのまままの姿で、今度は街へ出よう。感じるものは感じるし、感じない奴は感じない。それはそれで良い。けれど、俺たちの姿にどうにかしようと感じる人々は必ず居る。それだけは間違いない事だから、底辺に生きる俺たちでも堂々と胸を張っていこうじゃないか。近々都庁に「要望書」も提出し、不況だと云うのに、こと俺たちには何もしようとしない、とぼけた都庁の役人共に俺たちの言い分をしっかりと伝えて行きたい。
 春ともなると冬とは別の問題も色々と飛び出しては来る。とりわけ季節の変わり目は、冬の間に耐えて来た身体が、ほっとした瞬間に調子が悪くなったりもする。そんな場合は早め早めに医者につながった方が良い。
 新宿福祉では、簡単な相談をすれば病気の仲間は福祉の制度を使って無料で病院に通わせてくれている。今月に入り新年度の職員の入れ替えや、事務所の配置替えなどもも重なり結構窓口が混みあっているが、気長に待つか、急な場合でなければ、週の半ばの午後あたりなら、比較的空いてはいるので、自分の相談内容にあわせて相談に行くようにしよう。窓口でカードに自分の仲間と生年月日を書いて待っていると、自分の名前が呼ばれる。呼ばれたら、「○○の調子が悪いので病院に行きたいのだけれども」と言えば、「ちょっとお話を聞かせてくださいね」「新宿にはいつ頃来ましたか?」「仕事は週にどれくらい行けてますか?」等の簡単な経歴の質問があり、正直に答えておけば「それじゃ、書類を出しますので、ここの病院に何時までに行って下さいね」と病院を指示してくれる。身体が汚れている仲間は病院に行く前にシャワーを浴びさせてもらえるし、野宿していようがいまいが、命を失ってしまったらお終いである。健康を守るいろんな制度をしっかりと頭の中にいれて、いざと云う時にはおおいに利用していこう。
 今度の日曜日は戸山公園で午前10時より、新宿中央公園では炊出しの時間帯に定例の医療相談会が実施される。ちょっとした薬の提供は出来るし、また、病院に行く必要のある仲間には「紹介状」を出してくれてもいる。一人で福祉に行くのは不安だと云う仲間は医療相談会をも利用してもらいたい。
 春になったとしても、まだまだ俺たちの回りは、それはそれで大変でもあるが、どうにかこうにかやり抜くためにも、この春も連絡会を宜しく!

目次へ


春の枕
暖かくなったとしても、まだまだ気温差は激しいので 日頃の健康管理はしっかりと!


 仲間たち。
 なかなかすっきりとはしない春であるが、桜の花もそろそろ散り始め、都会も緑が鮮やかな季節へとこれから移ろい行く事であろう。
 相も変わらず気温差が激しいので、血圧であるとか、腰痛であるとか持病のある仲間はそれぞれ健康管理を徹底してもらいたい季節でもある。
 新宿中央公園では、4日の昼過ぎに69歳の仲間が倒れ、救急搬送されたが、残念にも亡くなった。この時期はこういう訃報が各所で聞かれる。ただただ、無念である。
 高齢の仲間も路上には多くいる。先の炊出し時の調査でも約38%の仲間が60歳以上の仲間であり、65歳以上の仲間は全体の15%に及ぶ。まあ、この国の全体が高齢化社会ではあるので、人口比からすればこの社会の縮図でしかないのであるが、これだけ多くの高齢者が路上で生活せざるを得ないのは、年寄りを大事にしないこの国のこれまた縮図と云えなくもない。
 一般的には年金暮らしの年齢層でも、社会の底辺を担って来た俺たちの仲間には、そうそうまともに年金を払い続けて来た仲間は多くはない。となると、貰えても小額か、最悪資格すらない。その上、身寄りもてんでばらばらともなれば生きる術はそうそう限られてしまう。
 福祉の制度はもちろん効くのであるが、生活上の不足部分を金銭で補うだけのこの制度には自ずから限界があり、夢も希望ももてないと云う仲間も多い
。  高齢の仲間には福祉をと、訴え続けて来た俺らも、その福祉の中身についてあまり多くを語って来なかった。その点は常に反省し続け、点検し続けていかねばならないだろう。
 今国では、利用者の年齢や必要とされるサービスなど質の部分を省いて、民間の「宿泊所」を十把ひとからげに規制しようとする動きが本格化している。悪徳業者をマスコミを使ってバッシングして、その気運に乗って一気に規制をかけると云う、極めて粗雑な(もしくは今風な)やり口である。東京などでは、更生施設から特養ホームへの流れはほとんど途切れ、介護が必要な高齢者などへのサービスは民間団体が多くを担っている現実がある。「役所の限界」と云う実態に目をつぶり、民間だけを規制するのは簡単であるが、その結果、迷惑するのは高齢の仲間でしかない。
 たとえ介護が必要になったとしても、住み慣れた地域で一生暮らしていける仕組みをどうこの地で作っていけるのか?壮大な計画ではあるが、そこまで踏み込んだ議論をしていかなければ高齢者が安心して福祉の制度などに乗りはしないであろう。
 今年はそう云った民間の力をどこまで発揮できるのかが大きな課題でもある。批判や文句や他力本願は簡単であるが、自分等の力でどこまでやり抜くのか?真価はそう云う所で問われて来るのであろう。
 もちろんまだまだ力不足であるが、高齢の仲間も若者に負けず、長年生き抜いて来た尊厳を持ちながら、夢と希望を持ちながら生き抜いていこう。

目次へ


乱舞せよ 春
「緊急就労・居住支援事業」の募集が19日から始まります。
「もっと仕事を!」の声を俺らのメーデー行動で都庁に!


 仲間たち。
 桜の花がおおかた散ってしまったにもかかわらずみぞれまじりの冷たい雨が降りしきるおかしな春であるが、急激な気温差に身体の方も悲鳴をあげている仲間も少なくないだろう。異常気象と云われて久しいが、何があってもおかしくないので万全の体制を取りたいものである。
 いつもの季節なら花粉症全盛期であるのだが、今年はこんな気候なので風邪がなかなか抜けなかったりもする。風邪も万病の元なので、長引いているとか、熱が抜けないともなれば、医者にかかった方が安全でもある。
 調子がいつもと違うな、おかしいなと、感じる日々が多くなったら、病気を疑う事である。自然に治癒する程、俺たちは若くはないので、専門的に診てもらうのが先決であろう。
 お金がない、保険証がないと云う仲間は、新宿の福祉事務所に行って相談をすれば、治療に関しては比較的短時間で病院に行ける仕組みになっている。身体が汚れている仲間はシャワーを浴びる、着替えをするなどもしてくれている。病院も大きめの病院を紹介してもらえるので、いろいろと検査などもしてくれる。また、一回だけでなく、病気が快方に向かうまで通院継続が可能である。長年、新宿の仲間が「現状に即した福祉対応を!」と、新宿福祉と協議しながら作られた仕組みなので、安心して利用してもらいたい。通院の結果、重篤であるとか、安静が必要であるとかの場合は、入院を準備してくれたり、宿泊所を紹介され、そこでの静養ともなる。
 特に働きざかりの仲間や、高齢の仲間などは、我慢をしてしまう傾向があるが、病気の時だけはこれは仕方がないので、いろいろな支援を頼っていこう。
 さて、昨年のメーデー行動の第一番の要求事項であった「都内路上生活者に対し、臨時、軽易な仕事を直接提供すること」は、少ない枠ながらも、昨年末から「緊急就労・居住支援事業」と云う東京都単独事業として実施されている。昨年度は新宿でも10名の仲間が仕事へのチャレンジをアパート生活をしながら頑張った所である。
 新年度、西部圏は新宿、中野で計20名枠で実施される事が決定し、19日から新宿では「とまり木」などを通じて募集が開始される。半年間、アパートで暮らしながら、軽易な仕事をし、再就職先を見つけていこうとする、自立支援事業と地域生活移行支援事業を合体させたような通所型自立支援センター的事業である。
 同様の仕組みは、新宿区の独自事業で、「自立支援ホーム」が既に4床で実施されているが、失業者が増え、狭き門となった自立支援事業の補完として、これらの地域に根ざした事業が拡大されるのは大歓迎である。また、これに加えて国の「住宅手当」などの緊急雇用対策も活用の範囲に入れば、仕事をしたいと願っている仲間には、選択の幅は今よりもぐっと大きくなる。「仕事を!」の声をメーデーなどで大きく出しながら、屋根と仕事につながる対策の拡充をもっともっと図っていこう!

目次へ


屋根と仕事を
今度の土曜日、5月1日は野宿の仲間のメーデー行動。
都庁にむけ、元気よく俺らの訴えを届けていこう!


 仲間たち。
 相も変わらず気温が乱高下し続けているが、流石にそろそろ新緑の季節に相応しい天気には戻って来るとは思う。こう云う季節が一番身体に応えるので、油断せずにしっかりと体調管理は徹底してもらいたい。
 世はGWへと突入していく。新宿の街にサラリーマンの姿が消え、それなりに静かになるのは良いが、役所や病院はそれに合わせてお休みとなってしまう。そんな時に急病ともなれば救急車でしか対応が出来ないので、調子が宜しくない仲間は、GW前にでも医者に通った方が良いだろう。一人ではちょっとと云う仲間は、月曜日の午前中には福祉事務所の中に俺たちの仲間が待機しているので、気軽に声をかけてもらいたい。
 また、仕事も少なくなる時期なので、役所のカンパンを非常食として確保していくのも必要だ。GW前はいつも多めに出してくれるので、困った時に利用できるよう鞄の中に詰め込んでおこう。連絡会としても、5月1日のメーデー行動の時におみやげとして、水やお湯ですぐ食べれるアルファ米を出しているので、これもまた非常食として利用できる。
 GW前後と云うのは、毎年の事ながら、仲間の数が増える時期でもある。建築や日払の仕事が一段落してしまう所謂「端境期」と云う奴で、現役の仲間なども一時野宿をしながら凌ぐなんてのも、俺たちの世界ではいつもの光景である。仲間が増えるといろいろなトラブルも発生したりするのだが、新宿の街は懐が深いので、そう云う仲間ともいろいろと交流しながらやっていこう。仕事をしたいと云うのは、共通した俺たちの欲求でもある。まとまってそう云う声を出して行くのも一つの方法である。
 そんな訳で、俺たちは毎年毎年、5月1日には新宿メーデー行動を行っている。今年も5月1日(土)、場所が分からない仲間は午前11時に中央公園ポケットパーク(公園北東側の入り口)に集まってから移動、柏木公園を知っている仲間は正午までに集まってもらってから、都庁に向かって俺たちの要望を掲げながらのパレードを行う。俺たちの要望は相も変わらず「屋根と仕事を」である。16年間も要望し続けなければならない程、俺たちが抱えている諸問題は一向に解決していない。流石に東京都も何もしていない訳ではないが、どうも、あっち向いたり、こっち向いたりと腰が定まっていない。今、路上で暮らさざるを得ない仲間の現状に向き合い、そこから出発した施策を徹底して行うよう、強く要望するつもりである。そして、そのためにも仲間の力が必要である。いつもはバラバラに暮らしている仲間でも、いざと云う時には一つにまとまる姿を都庁に見せつけていかなければ、いつの間にか存在すら忘れられてしまう。なめられてたまるか!と云うのが、俺たちのメーデーでもある。この日だけは堂々と、胸を張って新宿の街を闊歩しよう。
 今の状態に不満を抱える多くの仲間の結集をお願いしたい。

目次へ


祝 第16回新宿メーデー


 第16回新宿メーデーに参加されたすべての仲間たち。
 本日は短い時間ではあるが、俺らのメーデーを俺ら自身の手で新たに作り出していこう。
 世間の人々は、俺らが何故5月1日国際的な労働者の日に毎年毎年メーデーの取組みをやっているのかまったく理解していない。「ホームレスの問題は労働の問題ではなく、福祉の問題である」との誤った発想、「救済してあげよう」と云うお節介な上から目線の発想しか持ち合わせていないから、俺たちがこうやって声をあげる事を理解し得ないのである。
 歴史を考えて見ても、貧しいものは利用され続けて来た。この歴史は今も変わってはいない。マスコミに好奇の目で見られ、物知り顔の学者に勝手に分析され、可哀想ねと政治や行政に救済を求める。「当事者の視点」とか偉そうに云う奴に限って自分の視点で行政が悪いと一方的に決めつけ、自己満足の政治闘争を始める。政治は政治で格好づけのために、福祉と云う名のバラマキを続け、それに汚染された人々その状態に固定され、見せ物小屋は永遠に続く。
 さて、俺らの主体は一体どこにあるのだろうか?俺らがこうやって生きたいと願う未来像は実現されたのだろうか?
 働いていっぱしの暮らしを築いていく。こんな世間では当たり前の事すら俺たちには遠い遠い希望である。働く環境は激変をし、やれ効率だ、やれ年齢だ、やれ学歴だと、中高年の仲間は労働市場からも排除され続けて来た。既存労働市場の閉塞感を打破するには新たな労働市場を開拓していくしかないのであるが、その事には政治は無頓着で、この数年来何も新しい事はやっていない。
 そこへ「リーマンショック」である。この一年で政権は変わったが、どちらも景気対策と云いながらバラマキを続けるだけ、役人も大企業も、そして大労組も自分の雇用を守る事だけに汲々で、この国が置かれたいびつな労働問題に着目するどころか、目をつぶっているだけである。
 失業者を失業者のまま長期に固定化してしまえば、働く意欲すら失われてしまう。問題はそこにあるのに、誰しも気がつかぬふりをして、セーフティネットだと問題をすり替える。その結果が生活保護世帯の急増で、バラまけば、バラまく程、政府は自分の首を締めて行く。財政破綻の足音が近づいていると云う事すら気がつかぬふりをして…。
 「仕事をよこせ」「仕事をさせろ」との声は社会の底辺で生き抜いて来た俺たちの根底的な叫びでもある。
 既に全国では自らの力で仕事を創り出そうとする動きは着実に動き出している。NPOにせよ、労働者協同組合にせよ、「市民の力で仕事を!」との第3極の声は社会に届き始めている。
 東京都の路上生活者対策にしても、仕事創りのための新たな施策が「緊急就労居住支援事業」として少ない枠ながらもようやく開始され、またこの夏から就労支援に特化した新型自立支援センターが開設される。旧来の硬直した就労支援の仕組みを変えていくチャンスでもある。
 もちろん、高齢者や傷病者など働きたくても働けない仲間には福祉を!との俺らの方針は変えるつもりはない。優先順位を明確化するならば、自ずから福祉の諸制度も収まるところにひっそりと収まる筈である。
 世間は改革ブームであるが、改革と云うのであれば、働きたい人々がしっかりと働けるよう変えていこう。それが俺らのメーデーの目標である。

目次へ


青空に向けて
元気いっぱいのメーデー行動、お疲れさまでした!
今度の日曜日は医療相談会が戸山、中央公園で開催です。


 仲間たち。
 昨日のメーデー行動、多くの仲間の結集、どうもありがとう。200名近い仲間が柏木公園に集まり、元気いっぱいの、そして堂々とした都庁に向けたデモが、仲間の力のおかげで大成功しました。
 今年はメーデーが土曜日だったので、当日の交渉はなかったものの、恒例の俺たちの要望書は先月の28日には東京都に提出してあるので、これを元にした話し合いが連休明けに続けられる。今年の大きな動きは夏の新型自立支援センターの開設であり、初夏の交渉は今後の動きに多く影響するだろう。その意味でも、多くの仲間が集まり、プラカードを手に新宿の街で声をあげた事は、都庁も無視はできまい。
 今後の路上生活者対策の動きはこのチラシでも取り合えていくので、メーデーに参加した仲間、仕事などで参加できなかった仲間も含めて注目をしてもらいたい。
 世間は若年層の失業者問題にばかし注目をしているが、高齢化社会の中で、中高年の仲間の労働問題や高齢者の福祉問題は、かなり深刻度を増している。政府も含め、行政に対し、その事に気づかせて行く事こそ、今年の大きな課題である。それは単に年齢の問題ではなく、やり直しのできる社会をどのように創り出していくかの本質的な問題である。多くの仲間が転職を繰り返し、仕事を探しながらも、それに就けずにいる事に真剣に向き合うならば、就職困難の構造が見抜ける筈であり、その事をしっかりと、今後も行政につきつけて行きたい。
 さて、最近は天気が良い事は良いのであるが、異常気象は相変わらずのようなので、急に暑くなったり、冷え込んだりと云うのは身体にことのほかこたえる。調子の悪い仲間は、今の内に福祉を通して病院に通う事としよう。
 今週は連休の関係で福祉行動はお休みとなるが、今度の日曜日は戸山公園(昼)、中央公園(夜)で恒例の医療相談会、そして次の週からは毎週月曜日に欠かさず福祉行動を行なって行く。それぞれの仲間の都合の良い時に来てもらいたい。
 とりわけ医療相談会は月に一回なので、「調子が悪いが何の病気か良く分からなくて不安だ」「専門的な意見を聞きたい」と云う仲間は今度の日曜日、ボランティアの医師と相談をしてから福祉に行って手続きをした方が良いだろう。
 また、高齢の仲間は仕事も思うようにいかず、これからの生活も不安だと思う。そんな仲間は福祉の制度をしっかりと利用していけばどうにかなったりもする。
 GWともなれば、新宿の街もいつもよりは静かになるが、その反面、観光客が増えるので、歓楽街などに居る仲間は注意も必要である。また、この時期は新しい仲間も増える時期でもあるので、ささいなトラブルもあったりもする。自分で自分の首を締めないよう、お願いしたい。
 皆の力で、つらい時期だけど生き抜いていこう。

目次へ


どうにかなる
急に暑くなったので、体調管理と共に衛生面の管理もしっかりと。
シャワーサービスや衣類提供なども気兼ねなく利用を。


 仲間たち。
 早くも初夏を思わせる気候となってしまった。季節の巡りが急速回転、乱高下気味なので、それに身体の調子を合わせるのも一苦労である。この調子だと梅雨入りも早いのかも知れぬが、どうもこの異常気味な気候だけは何ともしがたいので、極力合わせていくしかないだろう。
 暖かくなればなる程、衛生面での注意がこれまた必要となる。相も変わらずじめじめして来ると皮膚に寄生する虫なども元気になるようだし、公園に寝ていても害虫なども寄って来る。カバンに生ものを入れておけば、すぐに腐ってしまうし、気づかずに
そのままにしておくと、カビがはえたりもする。洗濯ものなどは逆に乾きやすいので、常に身体や荷物は清潔に保っておくのが、これからの季節を快適に過ごすための必要最低限の心得でもある。  新宿福祉のとなりにある「とまりぎ」では無料シャワーのサービスがあるし、高田馬場では、連絡会が週に2日、同じく無料シャワーを提供している。公園の水で身体を洗うのも良いのかも知れないが、回りの目と云うものがあるのであんまりお勧めは出来ないので、こういうサービスも利用していこう。
 また、なかなか野宿をしていると洗濯などは出来ないものなので、着替えはその都度持っていた方が良い。日曜日は炊出しの前に連絡会では衣類の配布を毎週やっている。量もそこそこあるので、必要な着替えはこちらでも調達可能である。急な場合は「とまりぎ」でも着替えは置いてあるので、相談してみよう。
 また、夜寝るためのダンボールなども頻繁に取り換える、日干しをしておくなどの工夫も必要であるし、テントの中や、カバンの中もたまには整理整頓しておいた方が良いだろう。カバンの奥の履歴書をいざ使おうと思ったらカビだらけなんて笑い話もあるので。
 衛生面もそうだけど、今の季節は日雇系の仕事が極端に減る。これだけは毎年繰り返される恒例行事のようなものである。  とは云え、たとえ野宿になってしまってもチャンスはまだまだある。直近で失業した仲間などは「住宅手当」(半年間行政に家賃扶助してもらう制度、手持ち金がない場合は貸付制度も準備されている)などを利用するのも手である。家がなくては仕事探しもままならないので、とりあえずアパートを先に確保しようとする制度である(受付は新宿消費生活センター)。他方で仕事を今細々としているのだけれども住む場所がないと云う仲間には新宿区が実施している自立支援ホームと云う事業もある(こちらの受付はとまりぎ)。なかなか入れないが、自立支援事業と云うのも仕事探しのために昔から仲間が使っていた事業もある(受付は福祉の窓口)。生活保護ではなく、それ以外のいろいろな仕組みを使いながら働きたい仲間は自分の仕事を見つけている。どこまで背中を押してくれるのかは、それぞれ違うが、仕事に困ったら、自分にあったものを利用していくのも必要である。

目次へ


どんと来い
仕事に戻りたい仲間は「自立支援事業」など東京都、新宿区の 関連施策の活用を!
仕事を諦めたらお終いだ。


 仲間たち。
 一時期よりも気候はだいぶ落ち着いたようで、一年の中でも一番過ごしやすい新緑の季節である。雨の季節に入るまで、しっかりと身体を癒していきたいものである。
 とは云え、これからじめじめして来ると皮膚関連の病気になったり、結核に感染したりとこれまた仲間の健康には打撃となる。衛生面での注意も必要にもなる。しめったダンボールや衣類をいつまでも取っておけばカビが生えたり、虫がついたりもする。目に見えぬ影響がじわりじわりと襲って来るのがこれからの季節なので、何かと気をつけていきたいものである。
 新宿区の「とまりぎ」でシャワーサービスをおこなっている他、高田馬場で週二回だがシャワーサービスも連絡会が実施している。毎日と云う訳にはいかないかもしれないが、ちょくちょく身体を清潔に保ち、着替えもこまめにしていこう。衣類の提供もまた毎週日曜日に連絡会は続けている。
 また、調子の悪い仲間はいつもの通り、毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に相談に来てもらいたい。病気は治せる時に治しておかないと後でとんでもない事にもなる。「痛い」とか「だるい」とかの場合、自分で判断せずに、専門的な医者に診てもらうのが一番である。
 3月の速報では完全失業率は5%(男性が5.6%、女性が4.3%)と昨年以来、相も変わらず高水準のまま推移している。とりわけ中興年齢者の仕事探しは困難な状況のままで、一向に改善の兆しがない。
 国の施策もこれまた相も変わらずチンプンカンで、「ワンストップ」の次は「パーソナルサポート」だと、横文字並べただけの、何ら新味もない施策で対策をしてますよのポーズしか取っていない。現政権の「失業者対策」の「程度」はもはや底が知れている。
 国への期待値が限りなくゼロに近づいている以上、地方自治体の独自の頑張りに期待するしかないだろう。実際、国が運営するハローワークよりも都が運営している「東京しごとセンター(飯田橋)」の方が年齢別のきめ細かい職業訓練や紹介をしているし、また、生活支援が充実している東京の自立支援センターの方がより高い就職率を上げている。
 全国的に見れば、労働施策のこの間の混迷こそが失業者を無闇に流動化させ、対応できないからと、就労のケアもつかない生活保護にしたり、他方で失業者を都会に新規流入させ、野宿化させている大きな原因ともいえるだろう。路上の立場からすれば踏んだり蹴ったりである。とは云え、仕事を探そうとする意欲だけは失ったらお終いである。緊急一時保護センター千代田寮の受付も新宿福祉の窓口では常時おこなっている。仕事を探して自分のヤサを確保しようと云う仲間をいろいろな形で支援をしてくれる仕組みである。新宿区はどうしても定員が詰まってしまうが、他の区などから上手に利用している仲間もいるので、早めに入りたい仲間は、周辺区の情報なども入手しておこう。

目次へ


打たれ強く
じめじめ、うっとおしい季節となるが、
引き続き 健康管理、衛生管理はしっかりと。


 仲間たち。
 まだ5月と云うのに、真夏日と梅雨日が目まぐるしく変わる例によっておかしな気候となっている。単に気温が高いだけならまだ良いが、都会特有の蒸し暑さがそれに加わり、不快指数は一気に高まり、身体の消耗度もピークに達する。体力を使うこれからの季節には、何かと注意が必要のようだ。雨の日もこれから多くなると、感染症等も流行り出す季節である。
 加えて明るいニュースが何ひとつない今の世の中では、何もかもがジメジメと云った所か。
 ともあれ、健康管理と衛生管理は少しでも怠ると、自分の想像以上の結末になったりもするので、その点は何よりも自分のため、そして仲間のためにも十分に気をつかっていこう。
 調子の悪い仲間は福祉を通じて病院に早めに行った方が良いのであるが、福祉は初めてとか云う仲間には、毎週月曜日の午前中には福祉事務所に俺たちの仲間が詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。
 また、シャワーサービスや衣類の提供は新宿区では官民合わせて積極的にやっているので、利用しながら出来うる限り清潔を保っておいた方が良いだろう。
 この時期になると景気が悪いと云う事もあり、全国各地から何故か新宿に仲間が集まる時期でもある。初めての顔も多くなり、炊出しの数も増えている。一極集中ともなればいろいろな矛盾が発生するのであるが、福祉の事や仕事の事、住宅の事など出来る限りの事はこの地でいろいろとやってもいる。もちろんそれだけでは不足する部分は多々あるので、仲間の方もいろいろな制度を利用する時は、新宿だけではなく、広域的に考えておいた方が良いのかも知れない。人が多くなればどこも競争になり、優先順位がつけられ、平等なんて事はあり得なくなるのは、これはまあ、致し方がない事なのだから。
 もちろん俺たちは民間で出来る事は新宿区と協力しながら精一杯行っている。連絡会の事務所のあるNPO新宿では、今年は宿泊関係に力点をおいて事業を展開している。これまでは高齢者のステップアップハウス「麦の家」と自立支援ホームだけであったが、今年からは就労支援ホームを開設し、また今月からは緊急宿泊所を少ない枠ながらも開設していく。また、就労用の借り上げ住宅も着実に増やしている。これらを合わせてたったの31床であるが、文句しか言わずに何もやらないよりはよほど仲間のためにはなっている。もちろん、単に泊めるだけではなく、それぞれの段階に合わせた支援付きの住宅であり、入所している仲間はそれぞれの自立に向けて前向きに頑張っている。
 新型自立支援センターに現れているよう、都が俺たちが泊まれる場所を縮小するのであれば、その分を俺たち民間がカバーしていく。なかなか困難な道ではあるが、それ位の事は俺たちも考えている。  何でもかんでも役所にやらせようという発想を転換し、独自の力をこれからもつけていきたい。

目次へ


雨にも負けず
そろそろ梅雨時期の準備も始めていこう。
健康管理、衛生管理はとにもかくにも、しっかりと。


 仲間たち。
 新緑の季節を過ぎ、早くも梅雨を思わせるような雨模様の日が多くなっている。からっとした天気はしばらくお預け、じめじめし、蒸し暑い日がこれから続くであろう。雨模様の日が続くと何かと野宿も大変である。寝場所の確保から衛生面までいろいろと注意をしておかないとやってもいられない。
 雨の時、仲間が横になれる場所や休息する場所は限られてしまう。毎年問題になるのであるが、休んだ後のゴミの片づけがいい加減のままだと、管理者や通行人に迷惑をかけてしまう。こう云う小さな事が積み重なると「ここから出ていってもらおう」なんて話しにどうしてもなってしまう。多くの仲間は何も悪さをしている訳ではないので、地域の人々や警察に睨まれないよう常識的な対応をしてもらいたい。
 最近新しく新宿に来た仲間も多いが、これまで俺たちがそう暮らして来たよう、要は真面目に普通に、そして他人に思いやりをもってやっていこうと云う事である。
 また、じめじめしてくると、皮膚関連の病気や結核感染、胃腸関連の病気が増える時期でもある。これらは主要には衛生面の問題から発生したりもする。湿度が高くなるとダンボールや荷物などに感染源が寄生したりする。天気の良い日にから干しをする、古い食料は早めに処分する、役所や連絡会のシャワーサービスなどを利用して下着なども出来るだけ清潔に保って行くなどが必要だ。
 調子の悪い仲間や、病気がちな仲間は、新宿では福祉で簡単な手続きさえすれば病院に通う事は出来る。保険証がなくても、住所がどこにあろうが、お金がなくとも、借金があろうが、福祉の制度を利用すれば無料で医者にかかれる訳だ。市販の薬を自分で買い、飲み続けるのは大変だ。それで治ればいいが、専門的に診てもらわなければならない場合などもある。もちろん、福祉では、病気が重ければ入院、施設に泊まりながらの通院も面倒を見てくれる。気軽に福祉事務所へ行き、カードに自分の名前を書き相談をしてみよう。それでも心配な仲間は、俺たちが毎週月曜日に必ず福祉事務所に詰めている。難しいケースを持っている仲間や、自分の事があまり良くしゃべれない仲間は、俺たちを中に入れて担当の人と話して行くと案外うまく行くものだ。それでなくともこれからの雨の季節は、厳しい事が多いのだから、身体の事ぐらいは無理をせず、専門的な治療を受けるようにしていこう。
 病気じゃなく仕事を探している仲間は、緊急一時保護センター千代田寮で身体を休め、準備をしてから自立支援センター中央寮に行き、本格的な就職活動をしていく「自立支援事業」への申込もしておいた方が良いかも知れない。新宿区では随時千代田寮の入寮受付はしているので、少し時間のあいた時にでも福祉事務所へ行き、相談をし、ついでに予約も取っておこう。積極的に動きながらなんとか活路を見いだしていこう。

目次へ


天気も混迷
今度の日曜日は、戸山公園、高田馬場事務所、中央公園で それぞれ医療相談会があります。
お気軽に相談を。


 仲間たち。
 またもや夏の到来かと思わせておいてから、急激に気温が下がるという訳の判らぬ気候に翻弄されっぱなしの初夏であるが、これから梅雨ともなれば肌寒い日もまた多くなるだろう。行ったり来たりの繰り返しの中、6月にいつの間にかなり、今年もちょうど半分である。どないしょうもない時はどないしょうもないので、まあボチボチとやっていきたい。
 こうも気候が猫の目ともなると体調面で異変を来す仲間も増えてくる。それまで元気に仕事をしていても、あつ日突然なんて事もよくある話である。無理に無理を重ねた身体故に、これまたどないしょうもない。そんな時は、せめて病院での検査などをして、悪いところは全部出し、全面的なリフォームするしかないだろう。
 今度の日曜日は、戸山公園(午前10時から)高田馬場の事務所(正午から)、そして中央公園(午後6時から)で、それぞれボランティアの医師による医療相談会があるので、自分の健康に自信がない仲間は気軽に相談をしてもらいたい。定期的な健康診断などが出来ない俺らは、こうやって「おかしいな」と思ったら相談できる場所が必要である。俺らはその場を毎月提供しているので利用してもらいたい。医療相談会で医師が診療が必要と判断すれば「紹介状」を発行してもらえ、それを持って新宿福祉事務所へ行けば、福祉の制度で指定の病院を紹介してくれると云うシステムである。だから、お金がなくとも、保険証がなくとも対応可能である。もちろん入院が必要な仲間や、重篤な仲間には、病気が治るまで役所がしっかりと面倒を見てくれる。
 そういう官民のつながりの中でやっているので、調子の悪い仲間は安心して病気治療をしてもらいたい。
 衣類の提供、シャワーサービスなどもこれまた官民同時に幅広く行っているのでこちらも気軽に利用していこう。
 身のまわりの事やら、健康の事はどうにかこうにか回っているのだが、肝心の仕事については景気がこうだとどうにも回らない。政権交代後の政治も混迷に混迷を重ね、ついに首相がわずか8ヶ月で退陣と、まるでバブル崩壊後の政治の再現がなされているようでもある。政治が安定しなければ景気もまた良くはならないのは周知の事実。どうなる事やらであるが、新しい首相は96年新宿強制排除事件時の厚生大臣であった菅直人と来たら、今回もまた路上の人々の問題は高みの見物か?それとも俺らは選挙対策のピエロ役か?具体策が欠ける政治がこうも続くと何ともしがたい気分でもある。
 まあ、大きな政治はもうこりごりなので、日本の片隅の小さな新宿の地で、他力本願ではなく、俺らは、俺らの力でどうにかこうにか生き抜いていかなければならない。てめえで生き抜こうと思わなければ生き抜けない、そんな時代ならば、そんな時代にあわせて行くだけである。そのために、まずは雨の季節を乗り切っていこう。

目次へ


紫陽花の季節
いよいよ梅雨入りなので衛生管理はしっかりと。
連絡会の衣類提供、シャワー提供も気軽にご利用を。


 仲間たち。
 じめじめとうっとうしい毎日が続いているが、カラッとした天気は当分望めそうもなく、今週あたりから梅雨入りとなりそうである。
  衛生面の管理はこれからの季節は必要不可欠である。寝る場所、寝る道具、着る物が不衛生であったら、いくらシャワー等を浴び清潔にしていても台無しである。テントで寝ている仲間は寝具類、ダンボールで囲っている仲間はダンボールなどを、梅雨の合間に日干しにするとか、新しいものに取り換えるなどして、長く使わない事も大事である。寝る場所もゴミを散らかさない、起きた後は掃除をしておくなどもしておいた方が良いだろう。日ごろの心がけが肝要である。
 新宿ではシャワーの無料サービスが比較的利用できる地域である。こんなサービスも利用し、また衣類や下着類も常に新しいものに取り換えるようにしていこう。連絡会ではシャワーサービスは毎週火曜日、木曜日(高田馬場事務所)、衣類の提供は毎週日曜日の4時半前後(炊き出しの場所)に提供している。また、新宿区の「とまりぎ」でも同様のサービスをやっているので、こちらも利用していこう。
 暖かくなるといろいろな虫の被害も多くなる。シラミ等はもちろんの事、近年流行しているのが、椿や山茶花などに生息するチャドクガの毛虫による皮膚炎である。普通の毛虫と違って、刺されると湿疹が全身に広がり、人によっては発熱や目まいなども引き起こすやっかいな都会の毛虫である。公園などで休んでいる仲間は注意をしていこう。刺されたらすぐ水で流す、全身に湿疹が広がったらすぐに福祉を通して医者に行くを心がけてもらいたい。
 もちろん、その他、夏場特有の「だるい」「目まいがする」など、調子の悪い仲間も、早め早めに福祉を通して医者に通う事を勧める。毎週月曜日の午前中は福祉事務所に俺達は詰めているので、福祉関連の相談、また仕事を探すために自立支援事業に参加したい等の相談は気軽に声をかけてもらいたい。
 内閣が変わったらすぐ選挙と、また騒がしい夏になるようだが、俺たちの暮らしは一向に良くはなってはいない。新宿にも毎日のよう、地方から仕事を求めて新しい仲間がやって来る。とは云え、東京に来たからと云って仕事がそうそうある訳でもなく、また、自立の手だてもそうは多くはない。リーマンショック以来、稼働年齢層の問題がクローズアップされて来たが、労働行政もその場しのぎの施策を接ぎ木するだけで何の解決もなく、あげくの果てには福祉行政に諸問題を押しつけ、本来の福祉行政が出来ない程の大混乱をまねいている。そんな状況に手をこまねいている東京都の責任は重いが、とは云え、東京都だけの問題ではないので、根は深い。
 こんな状態なので、自力でこの状況を打破しようと日々頑張っている仲間もまた多い。そういう生き方に変えていくしかないのかも知れない。

目次へ


傘を片手に
雨の季節となったので、衛生管理、健康管理はいろいろな 支援を利用しながら徹底していこう。


 仲間たち。
 関東地方もほぼ例年通り梅雨入りとなり、蒸し暑く、そして、じめじめした季節に突入した。雨の日が続くと、生活面、健康面、衛生面など何かと大変であるが、こればかりは季節の巡りであるので仕方がない。夏までの間、このうっとおしい季節と向き合っていこう。
 これからの季節、衛生面での注意が特段に必要になってくる。区役所のシャワーサービスも定期的に利用していこう。その時に下着類などももらっておくと衛生面でも有効だ。地下広場や街頭で寝ている仲間などは虱などの被害にも遭いやすい。そんな場合は着ているもの一式を取り換えるように心がけよう。連絡会も高田馬場の事務所で毎週火曜日、木曜日に、シャワーサービスをやっている。区役所まで行くのはちと遠いと云う高田馬場の周辺の仲間などは利用してもらいたい。また、雨に打たれたままの衣類で夜を明かしたりすると身体が冷え込んでしまうので、そんなためにも着替えはしっかりと確保しておくようにしよう。衣類配布は連絡会も毎週やっているので利用してもらいたい。
 公園で寝ている仲間は毛虫の被害も注意しよう。ここ数年、椿の樹に生息する「チャドグガ」と云う毒針毛を持った毛虫が大量に発生し、結構被害にあっている。この毛虫に触れると全身皮膚炎になって高熱にうなされるなんて云う事になったりするので、とりわけ注意が必要だ。もし刺されたらすぐに水で洗い流す事、それでも皮膚炎が発生したら全身に回る前に医者に行くのが安心だ。市販の軟膏(パトロールの時や医療相談の時には持って来ますが)でも治らない場合があるし、また皮膚炎は個人差が大きいので、出来れば専門医に診てもらった方が良いだろう。痒いからと掻き続けていたら、全身湿疹だらけで即入院なんて事も良くある。市販薬で治らない場合などは、皮膚科にちゃんと通院した方が良い。
 その他、初夏特有の病気が流行ったりもするので、「調子が悪い」場合は、福祉事務所を通して医者に通うようにしていこう。「一人じゃ不安」と云う仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。
 体調はそんなに悪くないが、仕事をしたい。と云う仲間も多いだろう。そんな仲間には緊急一時保護センター千代田寮の入寮受付を新宿福祉は窓口で随時実施している。緊急一時保護センターと云うところで身体を休めたり、技能講習を受けたりして就職の準備を整えた後、仕事探しの専門施設=自立支援センターに行く事が出来る。年齢制限などはなく「仕事のやる気」のある仲間ならどんなに若い仲間だろうが入れる仕組みになっている。ここでは就職活動に関する支援の他、仕事が決まった後のアパートの斡旋などの支援もあるので上手に使っていきさえすれば可能性は誰にでもある施設である。この夏から「再構築」が本格化されるので枠が少なくなる可能性もあるので、今がチャンスだと思って相談に行ってみよう。
 恵みをもたらす筈の雨も、俺たちにとっては災難ではあるが、上手く付き合っていくしかない。

目次へ


太陽に負けず
猛暑厳しい7月に突入。空梅雨なのか雨があまり降らないので
体力を消耗しないよう熱中症対策なども怠らずに。


仲間たち。
 梅雨の最中と云うのに、真夏日が続き、早くも夏バテ気味の仲間も多いと思う。天気予報では曇りがちの天気が続くとの事だが、気温は平年より高目と、雨にならず蒸し暑さが続くらしいので、湿気が多く、体力の奪われる東京の夏が早くも到来である。へばらないよう頑張っていこう。
 梅雨もまたおかしな様子なので、こんな時は雨と云っても集中豪雨型になりやすいので、雲行きなども注意しておいた方が良いかも知れない。
 天候が不順だととりわけ身体に影響を及ぼしやすい。夏と云えば結核の注意を例年しているが、夏場の病魔は、結核だけではなく、とりわけ暑さが原因の熱中症とかも、毎年大きくニュースなどで取り上げられている。昔は熱射病対策として、直接日差しのある場所に長時間いないようにと、教わったものであるが、今は、高齢の方が部屋の中にいて熱中症で倒れるなんて事もある位、都会の夏は暑さを増し、また、それに対応する身体も弱くなって来ている。
 とりわけ俺たちは栄養価がなかなか取れないので、夏場を乗り切るの体力がなかなか作り難い。それでも熱中症対策として水分、塩分補給は心がけておいてもらいたい。
 また、「だるい」と云うのが、夏場の病気の前兆でもある。夏ばて気味の弱った身体には病魔がひょいと乗り移って来る。
 身体の異変を感じたら、福祉事務所で手続きをして、まずは病院に行く事を勧める。新宿区内に野宿している仲間なら、住民票がなくとも、保険証がなくとも、福祉の制度を使って病院に通う事が出来る。
 初めてでよく分からんと云う仲間は、毎週月曜日の午前中、福祉事務所に俺たちの仲間が詰めているので、一声かけてもらいたい。
 世の中W杯の話題で一色ではあるが、南アフリカで汗水流している若者達への称賛とは裏腹に、汗水も流さない政治に関しては、選挙中なのにどうも冷えきった反応が多い。地方経済の問題や雇用の問題はいつの間にやらどこかへ消え、消費税の議論が焦点だと云うから、何をか言わんやであるが、結果がどう転んだとしても政局は安定せずに、ツケは庶民にまわってくるのであろう。
 この間も地方から東京に流れ着いた仲間が大勢いる。そう云う仲間に聞いてみると、地方の雇用難は都会で想像するよりも深刻であり、その状態が慢性化しているとの事である。やむを得ず若者や失業者が都会へと流出する流れはここに来て更に加速化されたような気もする。そんな中、地方がどこまで持つのか、都会がどこまで持つのかの世界に既に突入しているようだ。路上に居るといろんな事が見えてしまうのであるが、矛盾はなかなか解決していかない。政治に頼るよりも俺たちの力で、どうにかこうにか底辺の生き方を創り出すしかないようでもある。

目次へ