新宿連絡会チラシ集第二十八集(2015年1月より)

 


2015年1月1日新宿連絡会チラシ
2015年1月2日新宿連絡会チラシ
2015年1月3日新宿連絡会チラシ
2015年1月4日新宿連絡会チラシ
2015年1月11日新宿連絡会チラシ
2015年1月18日新宿連絡会チラシ
2015年1月25日新宿連絡会チラシ
2015年2月1日新宿連絡会チラシ
2015年2月8日新宿連絡会チラシ
2015年2月15日新宿連絡会チラシ
2015年2月22日新宿連絡会チラシ
2015年3月1日新宿連絡会チラシ
2015年3月8日新宿連絡会チラシ
2015年3月15日新宿連絡会チラシ
2015年3月22日新宿連絡会チラシ
2015年3月29日新宿連絡会チラシ
2015年4月5日新宿連絡会チラシ
2015年4月12日新宿連絡会チラシ
2015年4月19日新宿連絡会チラシ
2015年4月26日新宿連絡会チラシ
2015年5月3日新宿連絡会チラシ
2015年5月10日新宿連絡会チラシ
2015年5月17日新宿連絡会チラシ
2015年5月24日新宿連絡会チラシ
2015年5月31日新宿連絡会チラシ
2015年6月7日新宿連絡会チラシ
2015年6月14日新宿連絡会チラシ
2015年6月21日新宿連絡会チラシ
2015年6月28日新宿連絡会チラシ


明けましておめでとう

 仲間たち。
 新年、明けましておめでとう。本年も引き続き宜しくお願いします。
  大晦日は無事天気ももち、除夜の鐘は凛とした空気と北風の中、広く響き渡った。しみじみとしながら、そして様々な思いの中、新年を迎えた人も多いだろう。まあ、誰であろうと、等しく新年である。今年はどんな年になるのかなんて分かりはしないが、それでも何となくでも良いと思うのであるが、抱負なりを考えてみるのも等しく人に与えられた希望である。
 新宿の街も三ケ日ぐらいは静かになって欲しいのであるが、最近は初売りが早く、人通りもあまり変わらないようだ。眠らない街なのか、眠れない街なのか、なんだか分からぬ街であるが、多少の休息場所はあるので、ちょっと静かになった街角で色々と思いを馳せていこう。
 越年の取組みも後半戦、本日からまた、おにぎりを持って、4日の日曜日まで新宿やその周辺の場所に夕方から夜中にかけて出没するので宜しく。
 昨年末、西口で朝方救急車で運ばれた仲間が病院で亡くなったとの知らせがあった。新年を迎えられなかった仲間もこのように居る。おそらく俺たちが把握できない場所では、この寒空の中で亡くなったり、病院に運ばれても間に合わなかった仲間も多いだろう。とにかく今年の冬は爆弾低気圧なる言葉に象徴されるよう、荒れ模様である。東京はまだ幸せな方で、日本海側や東北、北海道などは、早くも豪雪である。自然災害も懸念されている。寒さは例年よりも厳しく、これから1月、2月と、本格的な厳冬になるので、一歩間違えれば、路上は生きるか死ぬかの真のサバイバルともなる。とりわけ今年の冬が初めてなんていう仲間は気を引き締め、自身の健康管理をしっかりとしてもらいたい。自分の身体のことは自分にしか分からない。医者であっても、それが伝わらなければ判断に迷うケースも多い。痛い時は痛い、悪い時は悪い、駄目な時は駄目と伝えてもらいたい。間に合わないと云うのは、とても重く、俺らを常に悩ます。耐えることは美徳ではあるが、他方で、生き抜くことに執着を持つのもまた美徳である。持ちつ持たれつ、お互い様の関係を、新しい仲間でも築いて行きたいと俺らは切に願っている。
 3日の土曜日は医療班による鍼灸相談会が高田馬場事務所(関ビル)である。いつも働いている仲間も、腰痛であるとか、あちこちガタが来ているものである。いつも歩いている仲間も、足にかなりの負担が日々あると思う。たまにはメンテナンスをしていくのも良いと思う。順番でやるので、ちょっと待たせるかも知れないが、朝10時から午後3時まで受付をしているので、こう云う機会を利用し、身体を労ってもらいたい。
 まあ、新しい年である。俺らも新しい路上の活動、そして新宿の街が、本当に「やり直しの出来る街」に変えていくため日々、精進していくつもりである。今年もまた、仲間と共に有りたい。そう願う新年である。

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初夢はどんな夢

 明日は高田馬場事務所で臨時の鍼灸相談会があります。
足腰が悪い仲間はこの機会を利用してリフレッシュを。

 仲間たち。
 いつもより静かな街ともなると、不思議な感覚にとらわれてしまう夜である。まあ、昼間の繁華街の方は地方都市並の人出はあるのでさほど変わらないのかも知れないが。
 正月であるかどうかは別にして、もう週末である。週明けからはまたいつもと同じような人ごみに紛れて暮らしていく日々が戻って来る。身体の休息は出来ないかも知れないが、心の休息ぐらいはしておきたいものである。
 人並みも地方からの観光目的の人が多いよう、路上も地方から仕事探しでやって来る仲間が多くなるのも年末年始のいつもの光景である。どこの駅でも働き盛りの若い仲間が、お金が尽きたのであろう、横になっている姿を見かける。一期一会のそんな仲間には頑張れよとエールを送りたい。まだまだ、何とかなる。一時の迷いでこんなになってしまっても、それが全てではない。この街から再スタートすれば、可能性なんていくらでもある。
 現場仕事は東京では増えているが、それにしても、仕事の切れ間と云うものがある。次にどんな仕事に就くのか、どんな現場に行くのか、いろいろ悩んでいるかも知れないが、まあ、条件の良いところに行くのが一番である。情報や伝手を生かしてもらいたい。
 週明けになれば役所も開くが、仕事に行くための交通費の貸付であるとか、「自立支援センター」と云う、仕事を探すための公の機関の紹介であるとかをやっている。新宿に寝ていたら、新宿区の福祉事務所が担当となる。年明けの仕事探しが長引くようであれば、そう云うサービスを活用するのも一つの手段であったりもする。東京には仕事も多いが、仕事探しを手伝ってくれる機関も多い。その人の状況に応じ、宿なしであれば、宿つきの場所もちゃんと用意されている。そう云うものを作っておかないと、みんな野宿が長期化してしまい、公園などもかつてのような失業者のテント村になってしまうので、それを防ぐためにも、仕事に関するサービスは、どこの自治体よりもしっかりとしている。何を相談をしたら良いかすら分からない仲間は、新宿福祉では「とまりぎ」と云う「よろず相談所」もあるので、そこで交通整理をしてもらうと良い。お役人ではなく、民間の専門職の職員が親切丁寧に教えてくれたりもする。
 路上に居るといろいろな勧誘も多い。良い話なら良いのであるが、中には人を騙してなんて云うのも結構あったりもする。世間への同情にも、色々とあり千差万別なので、気をつけた方が良いだろう。何を規準に見分けるのかって、それは一人ひとりの経験と仲間の評判でしかない。今や、騙して福祉を受けさせ儲けようなんていう業者はうじゃうじゃある。みんな一時はそんなのに騙され、戻って来て、ようやく普通の福祉につながったり、なんて云う行ったり来たりが、ここでは当たり前の世界である。
 何せ、新宿は「生き馬の目を抜くような街」と表現されて来た街である。しかし、そういう街だからこそ、反対に暖かい人々もまた同じく共存しているのも、この街の懐の深さであったりもする。

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なにがあっても

  明日は今期の越年越冬を締めくくる新春の会があります。
週明けに役所は開くので、色々と相談もしてみよう。

 仲間たち。
 年が明けても他力本願では良いことは自然に沸いては来ない。良いことは自分で作り出すしかない。そろそろ街も動き始めた。週明けには役所も病院も普通に稼働し始め、この街にも普段の日常が訪れる。日常と云う渦に巻き込まれながらも、ダイヤモンド探しのよう、良い出会いや、良いきっかけがあれば、年末年始に苦労したことなど、すぐに忘れられる。まあ、ぼちぼち動き出そうと言うことである。
 昼間の晴天は戻って来たようであるが、まとまった雨が少ないので空気は普段以上に乾燥をしている。夜、東京でも氷が張るのも珍しくないような季節、厳冬期の到来でもある。春になるには、まだまだ遠い。これから60日以上、下手すれば100日程度は寒さとのたたかいの日々となる。防寒対策と寝場所、休息場所の確保と云うのが自らの健康を守るためには必要最低限でもある。これもまた自分で何とかしないことには、どうにもならないのが悲しい現実でもある。
 しかし、それでもこの街ではこれまでも、そしておそらくこれからも、多くの野宿の仲間が年末年始、ここで過ごし、そして、厳しい冬の中、生き抜き、自らの力で春を呼び戻して来た歴史がある。火事場の底力ではないが、人はやろうと思えばやれる領域はまだまだ残っている。何が大事かと言えば、孤独や不安とたたかうことである。ある意味、それだけである。
 5日から役所が開くが、役所に行ったからどうにかなると思っていたら大間違いでもある。ハローワークには仕事を探すと云う目的で人々が行くのと同じよう、福祉事務所でも、自分が何をしたいのか?どこが不足しているのか?どのような支援が必要なのか?が、明確でないと、あっさりと陥落してしまう。病気の仲間は、とりあえずの治療と安静できる宿、これが目標である。仕事探しの仲間は、住所のおける当面の宿と生活、そして就職活動に必要な経費が目標である。とにかく身体が疲れていて、休息さえすればどうにかなりそうな仲間は、当面の宿と生活が目標となる。こう云う目標をしっかりと伝えれば、役所の方で必要な制度をあてがってもらえる。
 もちろん、役所は「何でも屋」ではないので、出来ることと出来ないことがある。出来ることをやってもらって、出来ないことは自分の力でやる、と云うのが役所利用の基本中の基本である。このように、福祉と云っても、結構ドライなのであるが、あんまりおせっかい過ぎても反発を呼び起こしてしまうので、こんな程度がおそらく良いのであろう。
 担当によって微妙に違ったり、区によって制度が違ったりと、なかなか伏魔殿的なところがある福祉であるが、そんなのに躊躇する必要はない。話せば分かる。こう云う当たり前の中で制度があるのだから、まずは話をしていってもらいたい。
 自力でやって行きたいと願っている仲間は、これからが勝負である。自分で選び、自分で責任を持ち、他人の幸せくそ食らえ、己が道で自分の幸せをつかみ取ってもらいたい。
 何があろうと、元気で明るく、この世の不条理を笑いとばそうではないか。俺らには仲間が居るのだから。

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これからが

  冬も1月、2月が本番です。
健康に対する意識を強く持ち、 冬そのものをすべて乗り越えていこう。

 仲間たち。
 全国的に大雪の冬である。北の国も、日本海側も、西の方まで雪景色のようで、東京圏だけは辛うじて助かってはいるだけの状況である。
 とりあえずは晴天が続くようで、雨予報も「一時雨」程度であるが、冬が深まれば東京もどうなるか分かったものではない。そう云う危機も今後起こりうるとの前提で冬本番は迎えた方が良いであろう。
 空気が乾燥している中で風邪やインフルエンザが結構流行っている。市販の薬で熱が下がらないとなると、インフルエンザを疑った方が良い。病院と福祉は5日から通常通りに戻ってくるので、保険証もなく、お金もない仲間は、福祉事務所や「とまりぎ」で相談をし、病院への通院も考えてみよう。
 この年末年始期は、残念ながら西口地下で一人の仲間が亡くなったが、かつてのよう重篤な病人が続出するような事態は避けられた。なので今後起こりうるのは「急病で重篤」となる危険性の方であろう。血圧が高いであるとか、心臓疾患を持っているであるとか、気温差で影響が出る病気を持っている仲間は、今は軽くても、油断をすると体調異変が起こるかも知れない。これは路上に居ても、施設などに居ても同じなのであるが、異変を感じたら、あんまり無理をせず、色々な人に相談をしてみる、そして、病院に行ってみると云うのも、ある程度意識しておいた方が良い。路上の場合とか、夜間の場合は救急搬送となるが、それでも無理は禁物である。
 冬場はどうしても身体に無理を強いる。体力もまた普通に暮らしていても普段以上に使ったりもする。耐えると云う精神力もかなり消耗したりもする。日ごろの予防と健康に対する意識が低下すればする程、冬の餌食になってしまう。そんなことにならないよう、SOSを福祉事務所でも、「とまりぎ」でも、俺らにでも、伝えてもらいたい。
 現場仕事で働いて、年末年始だけ仕事を探しに来た仲間などは、これからが本番である。こちらも、前向きに考えていこう。東京だけはオリンピック特需のさなかである。とは云え、現場にも色々あって、会社にも色々ある。働くと云うのは、自分にあった環境でないと、なかなか続かない。また、現場の都合なんてものもあるので、仕事が安定しない場合もある。いかに早く転職するかを、ある程度知っておかないと、路上生活もまた長くなってしまう。路上生活が長くなればなる程、身体を酷使し、病気になったりもするし、そもそも冬場の路上は危険がいっぱいである。新しい仲間が、あまりここに長く留まることは、もちろんお勧めしない。仕事探しのノウハウを色々と知って、新しい職場に出来れば踏み出してもらいたい。
 もちろん、うまくいかない仲間も大勢いるのは俺らも承知である。連絡会の活動は年明けもすぐさま通常体制に戻る。俺らは決して一人じゃない。こうやって支えていこうとする仲間も大勢いる。この冬が思い出になるよう、引き続き支援活動を続けていくので何かあったら、また声をかけてもらいたい。  最後に、越年を支えてくれた多くの仲間、ボランティア、医療従事者、芸人さん、音楽屋さん、そして物資等の支援をしてくれた全国の支援者の皆様に感謝!

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猛威はこれから

  防寒対策用の追加毛布が欲しい仲間はまだ連絡会事務所にストックはあります。
必要な仲間は取りに来て下さい。

 仲間たち。
 どうにかこうにか年を越したものの、待ち受けているのは冬そのものである。冬の気候にはだいぶ慣れて来たとは思うものの、氷点下近くまで気温が下がったり、北風が吹き荒れたりすると流石に身体にこたえる。耐えるか、助けを呼ぶかしかないのであるが、その判断を誤ると、凍死等の危険も伴う。
 防寒体制は既に整えていると思うが、追加の防寒対策も必要になるのかも知れない。越年向けに集めた毛布類はまだ連絡会にストックがあるので、必要な仲間は昼間、事務所まで取りに来てもらいたい。なかなか置き場所がないが、無くしてしまっても補充は効くので活用してもらいたい。カイロもパトロールで配っているが、これに慣れてしまうと切れてしまったときにダメージが大きい。今はそれなりの値段でどこでも売っているが、お金にゆとりのない仲間はそうもいかない。ある程度、集めておいて、本当に寒い時だけに使うなどの工夫が必要だろう。
 都区が実施する厳冬期宿泊は今期はなんと年末に実施した1回こっきりで、追加分は今のところない。都の現状認識の甘さと、センスの悪さが露呈した感じであるが、新宿区では緊急宿泊場所は1週間単位で馬場ハウスと新大久保寮が確保されている。福祉にかかりたいが、すぐには決定されないので、その間であるとか、自立支援センターに入りたいのだが、まだ空いていないのであるが、その間であるとか、住み込み仕事を探したいのだが、それが決るまでとか、身体を休めたいであるとか、そんな場合に短期で使える施設である。冬の寒さの緊急避難場所としても使えるので、「とまりぎ」なり、福祉事務所なりで相談をしてみるのも、この季節には必要である。
 インフルエンザが猛威を奮っている。例年よりも早く流行り始め、既にピークに達しているようで、この乾燥して、すぐに喉をやられてしまう気候の中ではとりわけ注意が必要である。屋外に居れば感染リスクは多少は少なくなるものの、それにしても新宿の人の流れは半端ではない。人ごみに入った時であるとか、公共施設や病院など屋内で長く居た時であるとか、しっかりとうがい、手洗いをして、感染予防をしておいた方が良い。インフルエンザは普通の風邪よりも高熱を発し、市販の風邪薬で治るものでもない。普通に立って歩けない状態であれば、合併症の危険もある。歩いて病院に行けないような高熱の場合は、救急車を呼んで、とにかく病院に行くことを勧める。また、他の人に感染させないよう、マスクを着用するなどの咳エチケットもまた必要である。まあ、適切な対応をしさえすれば良いのであるが、路上の場合はなかなか適切な対応と云うのには限界がある。とにもかくにも身体全体が寒気に襲われるであるとか、肩や背中が痛いなど、それらしき症状が出たら、早めに病院に行くことが大事である。保険証がない仲間は福祉事務所で相談をすれば、制度の中で通院治療や休息場所の提供などが可能である。病気の場合は過度な我慢は禁物である。早めに助けを求めにいこう。
 冬はまだまだ危険がいっぱいである。  

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大寒の頃

  衣類、毛布の提供は高田馬場事務所で常時やっています。
これからの厳冬に備え、様々な工夫をしていこう。

 仲間たち。
 暦の上ではそろそろ大寒の頃となった。日本海側や東北、北海道では大雪が続いているが、幸いにして東京は大崩れもせず、平年並の寒さで保たれている。しばらくはこんな感じなのであろうが、いつ冬将軍がこちらまで顔を出してくるやも知れない。日々緊張しながらの冬はこれからが本番のようだ。
 雨の冬や雪の冬と云うのは大変困ったもので、とにかく身体を濡らさないようにするのが先決である。一旦濡れてしまうと、この気候では乾くのもままならず、体温がどんどん奪われてしまう。端的に言えば凍死の危険性さえある。
 衣類の着替えは高田馬場事務所で平日10時から15時まで衣類の提供は可能である。「とまりぎ」でも衣類は提供をしている。必要最低限の着替えなどを用意しておくのも身体を冷やさないための工夫である。連絡会や「とまりぎ」ではシャワーサービスもあるので、濡れてしまったり、汚れてしまった衣類は取り換え、さっぱりとさせ、新しいものに着替えた方が良い。こんな感じで、いろいろと生きる知恵を出し合っていきたいものである。  冬場の乾燥も、ピークに達していることもあり、インフルエンザや結核も流行り始めている。
 街中はとりわけ感染菌が蔓延している場所でもある。手洗い、うがいなどの予防、咳エチケットによる感染拡大防止など、十分に気をつけてもらいたい。せき、くしゃみなどの症状が長引き、熱帯びて来たら、とりわけ危険でもある。市販の風邪薬で効果がない場合は、医者への通院を勧める。保険証がなくても、お金がなくても、福祉の窓口で手続きをすれば、指定の病院で福祉の制度を使って受診は可能である。福祉だからケタオチの病院と云うことは、新宿ではなく、そこそこの大きな病院を紹介してもらえるので、その点では安心である。症状によって、通院だけ、療養が必要、入院が必要などいろいろあるが、福祉ではいずれも対応してもらえる。
 いずれにせよ、風邪も含めて、病気であるとか、怪我であるとか、体調不良ともなったら、この季節は、無理をしないことである。
 乾燥が続くと火災事故などの危険も増す。もちろん各人がその点を注意し、失火を防ぐのが基本であるが、この世界では残念なことながら、野宿の仲間を狙い、火をつけて回る不届きものもいる。注意に注意をしていかないと大事に至ってしまう。ペットボトルに水をいれたものを枕元に置く、出来るだけ複数の仲間と一緒に寝るなど、予防には予防を徹底してもらいたい。
 自立支援センターの入所受付も新宿区では実施している。新宿の場合は港寮となるが、希望者が多い為にそうそううまく入れないかも知れないが、受付をしておかなければこれまた永遠に入れないので、技能を磨き、身体を休めながら半年くらいかけて就職活動をしたいと云う仲間は自立支援センターも狙い時である。
 しかしながら早いもので1月もそろそろ終わり、あとひと月後の東京マラソンの頃ともなれば、春がもっと近寄っては来るであろう。もう少しの辛抱である。  

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春まだ遠し

  インフルエンザ、風邪が大流行中です。
うがい、手洗いの予防、 咳エチケットなど基本的なことはしっかりとやっておこう。

 仲間たち。
 大寒と共に冬の寒さもピークとなっている。幸いなことにドカ雪はまだないが、それでも小雪やみぞれなどが舞う頃となり、一度天気が崩れると次になにが起こるのか分からなくなる程に不安になる季節である。
 まごうことなき冬型の気候となると、インフルエンザや風邪などが爆発的に流行して来る。各地ではインフルエンザによる学級閉鎖はもちろん、病院や高齢者施設などでの死亡例なども報道されている。こちらもまた今がピーク時とのことであるので、手洗い、うがいなどの基本的な予防は油断せずに続けていきたい。路上ともなると、単なる風邪をこじらしたとしても肺炎になったり、合併症を引き起こしたりと、生活環境からくる様々なリスクが知らずと襲いかかってしまう。日常の中で自分の体調をどう判断するかが極めて重要である。一般の人なら暖かい部屋で寝ていれば良いのであるが、路上に暖かい場所は皆無である。体力があれば持ちこたえられるかも知れないが、栄養管理すら出来ない環境の路上では、一見健康そうであっても基礎体力は間違いなく弱まっている。路上は命の危険との隣り合わせと云う言葉は、こう云うことを指しているし、俺らの仲間に早死にが多いのもこう云う環境が一つの要因なのであろう。
 あんまり悲観的なことを書いても仕方がないのであるが、冬場の健康管理は、あまり我慢は禁物だと云うことでもある。いつもの体調と違ったり、身体が重いであるとか、だるいであるとか、微熱が続くなどの症状があった時は、すぐに病気を疑い、対処することが重要である。そこで、「誰も俺のことなんか心配していない」などと僻み根性丸出しの発想も禁物である。路上の病気の人が助けを呼んでいるのに、それを無視して何もしないような社会では少なくともない。なので、駄目な時は駄目と言ってみよう。
 防寒用の毛布、衣類はまだ高田馬場事務所にはストックがある。平日の10時〜15時までならすぐに提供可能である。寒い時は使い捨てでも構わないからもらっておいて、冬の夜の冷え込みに備えよう。また、ホカロンなどもパトロール時に提供している。こちらも今使わなくとも非常時には役に立つので、もらえるものならもらっておこう。
 来月22日に東京マラソンがある関係で、動きの鈍かった都庁なり、三建なりが本腰を入れた動きに入っている。荷物の整理などが必要な仲間も多くなると思うが、防寒類を優先して確保し、よりシンプルにしていかないと、荷物まるごと取られてしまうなんてこともあるやも知れない。そこは節度をもちながら管理者と対峙した方が賢明である。また、こう云う動きを「きっかけ」に福祉なり自立なりに優先的に入れてもらえるよう交渉するのもまた知恵でもある。
 冬場のあいだに自立支援センターに入って、暖かい場所から仕事を探して、春先にはアパートで自立したいなんて云う希望をもっている仲間も多い。まあ、仕事はお見合いなので、そう思ったようには行かないかも知れないが、少なくともそう云う夢を実現できるチャンスはある。チャンスは生かして始めてチャンスと云うものである。七転び八起きで生き抜くことも、これからの俺らの生き方なのであろう。    

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もうすこしの冬

  今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。
毛布、衣類もまだ提供しているので、必要な仲間は是非。

  仲間たち。
 東京もついに雪がやって来、気温の上がらぬ昼も多かったが、今が厳冬のピークのような状態である。今週も天気の崩れはそうないようであるが、平年並か平年より低めの気温で推移するようで、春はまだまだ先のようである。
 寒さに耐え続けると、それだけでも体力を消耗する。体力を消耗すると身体の異変も起こりやすい。体調管理には十分に気をつけていこう。季節はもう2月、白梅の花もあちこちで花開いている。あとひと月もすれば、暖かい日も戻って来るだろう。それまでの辛抱である。
 今月は22日に恒例の「東京マラソン」が行われ、都庁の下あたりは何かと騒がしい事となるが、それも直前の一、二週間あたりがうるさいだけなので、それまでは、そう慌てずにどっしりと構えておこう。もちろん、マラソンによる閉鎖区域の仲間は荷物の移動を要請されるので、スムーズに移動できるよう今の内に荷物の整理などもしておいた方が良いかも知れない。閉鎖区域、閉鎖時間などは例年と変わらぬとの事なので、例年の恒例行事として考えた方が良いだろう。まあ、例年行事とは云え、もう疲れちゃったよと云う仲間も居るかも知れないが、そんな仲間は俺らや福祉事務所に相談をしてもらいたい。道路に定住している仲間は移転先の話しや、今後の生活再建の話しなど、割とじっくりと相談が可能である。
 今度の日曜日は高田馬場事務所では鍼灸などの相談会があるので、健康に不安を抱えている仲間はこちらも気軽に相談に来てもらいたい。病気と云うのは素人判断はとても危険なので、専門医のアドバイスと云うのは結構必要だったりもする。また、毛布、衣類などもまだまだ高田馬場事務所で提供し続けているので、もう少しの冬の防寒対策として利用してもらいたい。
 インフルエンザの方もピークは過ぎてはいるようであるが、まだ注意報発令中で、病院でも患者がひしめき合っているようであるが、感染して放ったらかしていれば、命に関わる厳しい症状になるので、とにもかくにも、風邪の症状で、熱が出るようなら医者に診てもらうのが先決である。また、他の人に移さないようマスクも常備していた方が良い。
 先日、厚生労働省から12月の有効求人倍率が発表されたが、全国平均で1.15倍と、3ヶ月連続の改善、22年9ヶ月ぶりの高水準となった。とりわけ東京では1.68倍と好調であり、景気回復は着実に進んでいる。
 この機会を利用してと云う仲間も多いと思うが、今後の安定した仕事をと考えているなら、住所が置け、技能講習等をしてもらえる自立支援センターから仕事を探すのが賢明であろう。仕事は落ち着いた環境で探すのが一番である。自立支援センターの受付は福祉事務所で常時実施しているし、「とまりぎ」でも相談をしてもらえるので、一度相談に行ってみるのも良いかも知れない。
 俺らの未来は決して一本道ではない。あらゆる可能性を求め、一人ひとりの春をもぎ取ろう。  

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まだまだの冬

  まだまだ続く厳冬期。東京マラソン大会対応で荷物整理を しっかりとしておこう。
自分の私物は自分で守る。

 仲間たち。
 東京の大雪の注意報にはヒヤリとしたが、幸いにして予報は外れ、昼間の雪を溶かすよう、冷たい雨が通り過ぎた。そんな訳で今がこの冬季の危険度がピークでもある。今のところ寒さは低めの一定水準を保っているが、低気圧が急に張り出してくると、今回のようなことになる。天気予報などをよくよくチェックしながら、注意深く生活をしたいものである。
 あと少しの冬であるが、油断は大敵。また、今の状態で調子が悪い仲間は、天候次第でもっと悪くなるかも知れないので、早めに福祉事務所や「とまりぎ」に相談して、泊まる場所と病院につながるようにしてもらいたい。その判断を誤ると命を取られかねないのが冬の怖さでもある。
 毛布、防寒着類は、まだまだ高田馬場事務所にストックされている。シャワーサービス時以外でも、平日、もしくは日曜日なら朝10時から15時まで提供をしているので、防寒用具類を紛失してしまったり、汚れてしまった仲間は何度でも取りに来てもらいたい。寝れる場所が限られて来ているので、とにかく暖かくするのが最大の防御である。新宿の西口はとにかく工事だらけである。それが終わるまで、あっち行ったり、こっち行ったりと不便になるが、これだけは文句言っても止まるものではないので、しばしの我慢である。
 22日の東京マラソンの関係でも、荷物の移動を要請される仲間も多いと思うが、移動指定日までに動かしておかないと残置物として扱われてしまうので、自分の荷物はこの機会にしっかりと整理し、移動可能なようにコンパクトにしておくのも生きる知恵である。とにかく私物は自分で管理していかないと、これまた後で文句を言っても帰ってこないなんてこともあるので、気をつけておこう。とにかく暖かくして寝る道具が一番大事である。そうは言ってもなくなるものはなくなる場合も多い。そんな着たきり雀になってしまったら、福祉事務所か、「とまりぎ」に相談に行ってもらいたい。一時宿泊なり、生保なり、自立支援なりと、その人その人に応じて、その日から入れる宿も紹介してもらえる。そう云う宿は着替えや日用品も備えているし、シャワーなり、風呂なりも普通はあるものなので、荷物なしでも入れるから安心である。冬場は特に即応体制が必要なのであるが、こちらも幸いにして新宿福祉は、冬の俺らの現状は良く知っているので、きめ細かい対応もしてもらえる。利用するのをためらう仲間もいるが、命の危険にあってまで冬を越そうとするのは、はっきり言って無謀である。こう云う厳しい環境の時に利用しないで、いつ利用するのかである。
 まあ、相談と云うのは行ったり来たりの場合もあるし、伝わるものが伝わらないなんていうこともある。そんな時は宿だけ確保してもらい、じっくりと相談をしていけば良いだけの話である。結果として自分の希望が通らなくとも、危険時に避難できたなら、それはそれで命拾いしたことになる。  まあ、ものは考えようである。    

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もうすぐの春

  マラソンが終われば3月も近い。辛抱辛抱の冬もあと少し。
いろいろ考えながら今年の春を迎え入れよう。

 仲間たち。
 梅が咲いたり、ポカポカ陽気になったりと、少しづつ春の気配が顔を出してはいるが、まだまだ冬将軍は力を弱めるどころか、勢力を拡大中でもある。東京も天気が崩れればあっと云う間に雪景色なんてことも考えられるので、引き続き冬の猛威には警戒し続けた方が良いだろう。  インフルエンザあたりはピークを過ぎ、マスク姿の人々も減り加減であるが、気温の大幅な変化はある意味これからでもある。風邪などを引かないよう、こちらも予防を怠らないようにしていきたい。冬のあいだに緊張し続けて来た身体が、ふとしたことで緩むと、色々な病魔が襲ってきたりもする。体調の異変にも気をつかっていこう。
 都庁の下、また中央公園、そして、コース沿いの靖国通りは今度の日曜日の東京マラソンの関係で年に一度の移動が面倒な時期ともなっている。もう既に第三建設事務所などから移動期限などが伝えられているとは思うが、今年はテロ対策なども大きな課題になるようなので、かなり徹底してやられると思われるので、その点は覚悟をしておいた方が良いだろう。自分の荷物なのだから自分で管理するのは当たり前であるが、その荷物も可能な限りコンパクトにしていかないと、今回のよう移動を要請されたりしたら大きな負担を強いられる。また、居るのだか、居ないのだか良く分からないような荷物が良く見受けられるが、使わないものは早めに処分しておいた方が、回りの仲間の為にもなる。他の人が置いているからと云う理由だけで、狭い地域に荷物が集まり、だらしなくしていれば、通行人からの苦情が殺到し、管理者から狙われるのは当然でもある。普段から荷物は少なくし、通行人が少ない時間にひっそりと横になる。多くの仲間はこれまでもそうやって自分のねぐらを自分で確保してきた。そうしなければ生きていけないことを理解しよう。
 荷物も置けないし、これからどうしたら良いか分からない仲間や、新しい場所を自分で探すのはもうこりごりと云う仲間は、福祉事務所なり「とまりぎ」に相談にいくことから再スタートしてみよう。ホームレス対策は国の義務でもあるので、色々と個々人の状況に応じて今後のことを一緒に考えてもくれる。施設などに入るのは気楽ではないかも知れないが、少なくとも寒さからの不安は解消され、最低限の安全は確保される。  まあ、とにかく、冬場の居場所などの問題は愚痴をこぼしてもどうにもならない。具体的な寝場所の問題である以上、非情にシビアな問題であるし、健康問題などにも直結する。そして、仲間が集団で守ってきた新宿の寝場所は時代の波の中で自壊したり、解体されつつある。仲間の寝床ではなく、自分の寝床を探すことが、今の時代の中では俺らが生き抜くためにも必要なことである。
 節度と云うものは難しいものではあるが、それも社会とのバランスの中にあるのだから、どこまでが節度で、どこからが節度でないかの基準は、悲しくもその時々、その場所場所で決まってしまうものである。    

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一歩 春へ

  気温は緩んで来たが、気持ちは緩ませず
これからの季節の健康管理をしっかりとしていこう。

 仲間たち。
 対象地域になるかならないかで、大きな差があったと思うが、対象地域になった仲間は、マラソン対応どうもご苦労さまでした。
 まあ、終わったら、終わったで荷物管理はまた大変になるとは思うが、何があっても、またすぐ動かせるようコンパクトにして、あまり通行人の迷惑をかけないようしていきたいものである。
 いつでも手に入れられる荷物よりも人の生命の方が大事である。環境が変わって寝れなくなった仲間などは、「とまりぎ」なり、福祉事務所なり、管理者なりに声をかけ、路上ではない暮らしを選択するのも、自分の生命を守る上では大事なことである。そうなってしまったら、生業など二の次である。景気も良くなっているので次の仕事を探し、新たな生活をスタートさせるのも必要なのかも知れない。上手くいくのか、いかないのかなど時の運。けれど、そんなことを恐れていたら何事も始まりはしない。
 さて、マラソンが終われば、いつものよう春が近づいて来る。春一番もそろそろなんて言われており、今週は春の陽気と冷たい冬の雨の日が交互に訪れるようであるが、3月ともなれば、寒い日も残り少なくなって来るだろう。一つの季節が終わりを告げている。
 しかし、気温差が激しくなると、これもまた健康にはあまり宜しくない。新宿では既に定説になっているのであるが、路上で亡くなったり、救急車で病院に搬送されるも手遅れで亡くなったりするケースは冬の終りから春にかけてが一番多い。厳冬の間、我慢に我慢を重ねた身体が、急に暖かくなると一瞬緩む。けれど気候は残酷なもので、また急に寒くなったりと変動する。その環境変化に身体がついていけなくなると病魔がつけ込む。とりわけ環境変化に弱い高齢者がその標的になりがちなので、とにもかくにも自分の体調の異変には気をつけ、ちょっとおかしいなと思ったら、それなりの対応をしていかないと大変厳しくなってしまう。体調の異変とやらは、自分にしか分からない。他人にも分かってしまうようだと、それはそ進行してしまっている状態である。早期発見、早期治療が病気の場合の原則である。体調がおかしいなと思ったら、色々とその原因を考え、整えていける環境を今度は手に入れないと自分の身体は守れない。
 そして、自分だけで解決しようなんて思わず、色々と相談をしてみることも大事である。一人で悩んだってロクなことにはならないのは、これまでの人生で皆、経験済みである。そして、出来れば専門家に相談をした方がより良い。新宿ではよろず相談所の「とまりぎ」があるので、まずは、ここを相談起点にして、専門家につないでもらうのがお勧めでもある。
 春にもなれば、色々な問題がまた起こってくるかも知れないが、身体あっての生命である。耐えるだけではない健康管理法をそれぞれ身につけ、早く桜の季節を迎えたいものである。    

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一三寒四温

  早くも3月。身体の調子を季節にあわせよう。
今後の日曜日は鍼灸相談会が高田馬場事務所であります。

 仲間たち。
 あれよあれよと3月となり、暦の上ではもう春である。耐え抜いた冬がようやく終りかけ、あとは行ったり来たりの気候の中、本格的な春を待つだけである。春ともなれば花粉症の季節であり、もう既に舞い散っているようなので、待ち遠しく思っていない人も最近は多いようであるが。  気候の変わり目は何かと身体の異変を呼び起こす。昼間ポカポカでも、夕方から風が吹き急に気温が下がるなんていう日も多くなるだろう。その都度生活を変えていかないと対応も難しくなる。とりわけ夜の冷え込みはなんだかんだと6月あたりまでは続くので、野宿の仲間は夜をどう過ごすのかが、引き続き大きな課題となる。まだ防寒具は手放せないし、しっかりと確保しておいた方が良い。転々とせざるを得ない仲間は尚更である。公園や道路の荷物問題はテロ対策やオリンピック整備などの関係もあり、各地で今後の大きな課題になりそうなので、適切な管理が必要であろう。荷物よりも道路が大事と云う管理者と、人の命よりも荷物の方が大事と云う、声が大きな人々が居り、色々と現場を混乱をさせているようだが、本当は荷物よりも人の命の方が大事である。「安全」が相対的に少ない俺らの場合は、そこに居なければ死んでしまう訳ではない。次の生活に移行しさえすれば、何とか命はつなげていける。その度胸があるかないかが問題であろう。
 他の人がどうのこうのよりも、自分がどうするのか?「選択」とはそのようなことであり、そのことの意味をしっかりと考えていくのも必要なのかも知れない。
 さて、4月から「生活困窮者自立支援法」と云う法律が全国で施行されることとなった。この法律の是非論よりも、俺たちが関心があるのは、旧来のホームレス対策との関連でどうなるのか?と云うことであったが、新宿区を始め、特別区、そして東京都の努力もあり、東京におけるホームレス対策は現状を大きく変えることはないとの結論に至り、糞も味噌も一緒とする乱暴な厚生労働省案を実態的に一蹴した。4月からのホームレス対策は若干の削減はあったとしても、大枠からして現状に則したものになりそうである。これも、これまで多くの仲間が懸念を示し、声をあげてきたことの成果である。
 そんなこんなで今年は自立支援センターが、台東区、新宿区に戻って来る。この施設もこれまで23区を転々として来たが、長い年月を経て、一巡したこととなる。極めて感慨深いが、俺らが要望して作らせて来た施設が長年守り続けられたのも、「仕事をしたい」との仲間の声であり、頑張りでもある。今年は自立支援センターなどを活用しながら仕事探しが出来る環境がより近くなる。おおいに利用をしていきたいと思う。  まあ、春である。明るい話があちこちで出来るよう、俺らも頑張るので、仲間も、もう少し前を向いていこう。もちろん、調子の悪い仲間は早め、早めに病院へ。鍼灸相談会も今度の日曜日に事務所であります。  

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花咲く季節へ

  季節の変わり目につき、普段よりも健康管理に気をつかっていこう。
調子が悪いと思ったら、福祉を通して病院へ。

 仲間たち。
 一気に春めいたかと思えば、またガクンと冬へと後戻り。この時期の気候はとにかく気まぐれでもある。春を告げる梅も各地で咲き始めたが、桜の季節まではもう少し我慢が必要なようである。
 春になるに従い花粉がかなりの量舞い散っているようである。花粉症の人は少し気の毒ではあるが、個人差がかなりあるので、一般的な対応策はなかなか難しいものであるが、風邪の鼻水なのか、花粉症なのかの区別ぐらいはつけておいた方が良いであろう。まあ、一種のアレルギー症状なので、あまりひどく日常生活に支障があるようだと、病院での治療も必要なのかも知れない。
 その他、色々な病気が暖かくなると出て来たりもするので、季節の変わり目は健康管理はいつもよりも気をつかってもらいたいものである。病気になった時の対応はいつも言っている通り、お金がなくて保険証がない(あっても切れている)場合は、今生活をしている場所の福祉事務所で相談をすれば、福祉の話であるとか、指定病院への通院であるとかの話になる。急病の場合はもちろん救急車を呼ぶなりの対応が必要である。野宿をしていると言えども、その点は行政の対応はこなれて来ているので、あまり緊張せずに、普通に使って行ってもらいたい。年齢であるとか、病気の状態などにもよるが、必要な仲間には泊まる場所も提供してもらえる。病気の種類によるが、野宿しながら長期通院と云うのは、今はあまり薦められない。健康を守るためにも、生活の基盤をしっかりとした上でないと、治る病気も治らないからである。
  人、それぞれ生き方はあるが、病気の時はそれなりの対応を、自力では出来ない場合、支援策を活用してでもやっていかないと、寿命を縮める結果ともなる。
 暖かくなったから仕事を探そうとする仲間も多いと思う。そんな仲間はこれからが意外とチャンスであったりもする。ご存知の通り、東京では仕事量が多い。現場労働やらサービス系など、俺らが出来るような仕事もかなりある。所謂オリンピック特需は水面下で既に動き始めているからである。日雇は駄目、派遣は駄目と労働を差別するような風潮の今日ではあるが、俺らは決してそんなことは考えていない。日雇だろうが、派遣であろうが、働ける時に働き、より稼ごうとするのが、ある意味普通であり、健全でもある。安定した仕事なんてものはもはやこの世にはないのであるからして、そんなものに期待するのが間違いである。なかなか次の仕事が見つからず、お金や住所がなくなった場合でも、働き、稼ぎ、自分の「城」を確保する。そんな当たり前のことが可能な支援策も東京には多くある。野宿状態の仲間なら、自立支援センターがあるし、自立支援センターはもう入れない、もしくはもう入るのは嫌と云う仲間なら、新宿区が独自で実施している自立支援ホームと云うものもある。色々と相談をして、まずは仕事を探せる条件、普通の暮らしに戻れる条件とやらを作り出していこう。
 春はこれからである。  

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薄寒さの春

  春もそろそろ本格化、気持ちは緩むが、気候がころころ 変わるので、
日々の健康管理だけは引き続き意識していこう。

 仲間たち。
 桜の蕾もそろそろ大きくなり、本格的な春の予感が満ちあふれている。今週は平年よりも高目の気候で、冬の上着もじょじょにいらなくなってくることだろう。
 花粉は相変わらず多く舞っているようで、花粉症ぎみの仲間にとってはちときつい季節であろうが、気持ちの上では冬の重みが取り除かれたことで、だいぶ違った感覚である。とは云え季節の変わり目は天気は安定しない。突然の雨であるとか、急な冷え込みであるとか、気候が行ったり来たりもするので、引き続き、健康管理には気をつけていきたいものである。
 4月にもなると、新しい年度になり、色々と俺らをめぐる状況も変わってくる。オリンピック特需もそろそろ本格化し、建築、警備など現場仕事は人手不足で悲鳴すらあがっている状況でもある。景気云々と云う話もあるが、実感としては間違いなく東京の景気は持ち直し、求人は今までにないぐらい多くなっている。もちろん職種によっては波があるとは思うが、とにかく仕事が出来ればと云う仲間にとっては引く手あまたの状況がしばらくは続くであろう。
 4月からは、新しい生活困窮者の自立のための施策が全国の自治体で一斉に実施されることとなっている。それはそれで良いことなのかも知れないが、東京など大都市と地方との格差がこれだけ広がって来ると、この制度とは関係なく、地方の失業者などが、景気の良い東京など大都市に集まって来ることも予想される。まあ、国のやることはいつもそうなのであるが、タイミングが余りにも悪すぎたとも言えるだろう。
 この新たな生活困窮者の自立支援策は、東京においては旧来のホームレス対策がベースにならざるを得ない。そのため、既存の対策は生活困窮者自立支援法の枠組みへの移行が試みられている。まあ、やることの大枠は変わらないのであるが、細かなところとなると、何かと変わってしまう面もあるであろう。もちろん、利用者には不利益にならないよう微調整は行われているので心配ないと思うが、それにしても仲間の自立のため、この新たな枠組みの中でどこまで旧来の施策を徹底出来るのかと云うところは、未だ未知数ではある。  まあ、言えるのは自立のための競争がこれから始まり、そこにうまく乗れるか、乗れないかで、何かと変わってしまう。チャンスをどのようにとらえ、どのように活用していくのか、その点が重要になってしまう。
 俺らをめぐる状況も大きく変わっていく。オリンピックのため街が変わろうとしているこの都市の片隅で、どのように当面は生き、そしてどのように自立に向かっていけるのか?そのプロセスも何かと変わっていくであろう。それをどの立ち位置で見届けるのかも、人によっては違うのかも知れない。
 でもまあ、仕事のある時は仕事へ、身体が動かない時は福祉へと云う流れだけは、どんな時代になっても変わらないのかも知れない。
 色々と考え、行動をする春でもある。  

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暑さ寒さも

  春の健康管理はじっくり自分の体調に向き合ってみよう。
衛生管理のためシャワーサービスなども利用してみよう。

 仲間たち。
 今週は東京でも桜の開花が予想され、暑さ寒さも彼岸までと、本格的な春がやって来た。天気は晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと安定はしていないが、これも春特有のゆらゆらした気候。まあ、朝晩はまだまだ冷え込む日があるので、昼は比較的のんびり、夜はしっかり装備をしてと云う生活リズムになっていくであろう。
 どうも春めいたと同時にスギ花粉がかなりの量、東京でも舞い上がっているようで、花粉症で苦しんでいる仲間も居るようである。花粉症はご存知の通り、アレルギーの症状で、花粉が舞っても平気な人が居る一方、鼻水が止まらない、目が痒いなどの代表的な症状になる人が多い中、頭痛や微熱を出したりする人、喘息的発作を起こしたりと重症化する人など、症状にはかなりの個人差があるようである。ちなみにアレルギー系の病気はこのように個人差が大きいので市販薬はなく、耳鼻咽喉科などで診断してもらえないと薬はもらえない。まあ、軽症であれば花粉の量が減れば自然に治るのであるが、喘息持ちの人は呼吸困難になる可能性も高いのでかなり注意をした方が良いと言われている。
 アレルギーと云えば、春ともなると地中の虫などが出始める頃でもあり、皮膚関連の病気なども(こちらも個人差がかなりあるが)出始める頃である。単なる虫刺されが全身にまわってしまうなんて云うケースもまれにあるので、皮膚が弱い仲間などは衛生管理もしっかりした方が良いだろう。
 連絡会のシャワーサービスは定期的に実施しているし、衣類の配布も同時に行っているので、そう云うのも上手に使っていこう。下着類もあるので、快適で衛生的な暮らしのため、ちょくちょく取り換えた方が良いだろう。同様のサービスは花園神社の裏の福祉事務所に併設されている相談所「とまりぎ」でも実施しているので、高田馬場までちと遠いと云う仲間はそちらの利用もお薦めである。
 春ともなると、体調管理の方も、もう一度チェックし直した方が良いだろう。厳しい冬を路上で越すと、自覚しているかいないかは別にして、かなりの「ガタ」が来ているのが普通である。人間、気張っている時はそうでもないが、ほっとした時の方が何かと崩れやすい。気になる仲間は血圧を定期的に測るのがお勧めでもある。これは、結構、健康に対するバロメーターになる。こちらも高目、低めと個人差はあるのであるが、自分の健康時にどの程度の血圧なのかは最低限、知っておいた方が良いだろう。病気で苦しむのは嫌なものである。薬を毎日飲まなければならないのも、また、苦痛である。出来れば事前に予防しておいた方が、その苦しみも軽減できる。そのためにも、早期発見、早期治療であり、自己管理でもある。
 まあ、なかなかそうもいかないのは重々承知しているが、自分で出来ることは自分で出来るだけ頑張ってやっていくのも、生き方として必要な時もあったりもする。  

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花の都

  桜も開花し、春本番に突入ですが、
引き続き健康管理、 衛生管理などはしっかりと。

 仲間たち。
 気温もグンと上がり、東京地方も桜の開花の頃となった。ここしばらくは満遍の春の景色が東京の街にも咲き乱れることであろう。耐えて来た灰色の冬とは完全におさらばである。
 春を満喫しながら次なるステップへと進んで行きたい。
 気候の方は朝晩に限っては、まだまだアップダウンがあり、また、春の雨なども予報されている。そうそうポカポカ陽気が安定して続くものでもなく、相変わらず気温差は激しく、また、花粉などもやたらと飛び回っているので、春の日常生活もいろいろと健康には気を使うものではある。
 病気になったり、持病が重くなったりと、季節の変わり目はそれはそれで大変でもある。働ける体力、気力が残っている仲間は、これから本格的な仕事探しとなるのだろうが、病気になってしまうとそうもいかない。まずは療養してから、体調を整えなければ次のステップには、なかなか進めない。とりわけ長いこと路上で暮らしていると、自分が自覚しなくとも体が壊れていたりもする。
 一直線の仕事探しであれば、都区が実施している自立支援センターや、新宿区の独自事業の自立支援ホームなどあり、今は仕事が割と出ている時期なので、それを活用してとなるが、まずは療養してからとなると、そう云う施設は、馬場ハウスなど緊急宿泊しかないが、それでもちょっと療養してから、住み込み仕事に向かうなんて云う活用方法もあるので、それはそれで安心である。このように少しの期間だけ背中を押してくれる施策は、後腐れなく、丁度良い場合もある。
 中高年の仲間でも、また長期に亘る失業状態の人でも、再就職の機会が増えるのは好機として捉えるべきであろう。非正規がどうのと云う連中もいるが、俺ら底辺の生活の流儀と云うのは「稼げる時には稼ぐ」である。まさに今は稼げるのだから、自分の力で野宿から脱して、自分の城を作るチャンスであったりもする。
 暖かくなったので頑張ろうと思っている仲間も多いと思う。仕事を探そうと云う路上の仲間には十分な手当てが今は制度としてしっかりと横たわっているので、それもまたチャンスである。
 他方で長期の療養が必要とか、高齢で、当面は仕事どころでない仲間は生活保護関連に頼るしかない。こちらの制度は、必要な仲間にはそこそこしっかりと適応されているので、それはそれで活用可能である。こちらの制度もやり直しは出来るので、一度失敗したからとクヨクヨする必要もない。
 ほどほどに公的な施策を活用し、また、ほどほどに自分達で頑張っていけば、それはそれで道は開けるかも知れない。そう云う仲間もいるし、路上でまだまだ頑張ろうと云う仲間もいる。どちらが良いとも言えないので、まあ、お互い、今年もそこそこに生きていこう。
 春はただ心地よいだけはなく、色々な事を考える春にしたいものである。  

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花が散っても

  今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。
腰痛持ちの仲間など、身体をリフレッシュして明日を生きよう。

 仲間たち。
 晴天の花見日和は早くも終り、気まぐれな春の陽気はここ1週間は曇りか雨の日となるようである。全体的には春なのであるが、余りにも薄着であると、気温差で鼻風邪を引くなんてのも、この季節特有のことである。天気予報などをしっかりと確認し、季節の変動に負けないような日常生活を作りあげてもらいたい。
 4月になれば新年度と云うことになるが、俺らの世界では、特段何かが変わると云うこともなく、暖かな季節になると云うことぐらいである。
 役所の方は人事移動などで人が変わることと、相談所「とまりぎ」の相談時間が変わることぐらいである。相談時間は月と金曜日が9時から15時、火、水、木は9時から12時までとなるようである。カンパンの提供(月から金まで9時から12時)シャワー、洗濯機の利用(月から金まで9時から15時半)や専門相談は今まで通りであるし、相談日が午前中の時でも、一日誰かしら居るので、昼からでも緊急相談には乗ってくれるとのことなので、利用者からすればそう今までとは変わりはないので、困ったことがある仲間は引き続き気軽に相談をしてみよう。
 相談で云えば、連絡会もパトロール時であるとか、シャワーサービス時であるとかで色々な相談に乗っている。人に聞かれたくないとか、落ち着いて相談をしたいと云う仲間に対しては相談ブースも用意可能である。まあ人それぞれ色々なことがある。福祉事務所にしても、「とまりぎ」にしても、連絡会にしても相談で終わるのではなく、次のステップまで到達できる具体的な手段は色々とあるので、路上から脱して新たな生活に移行したい場合などは恥ずかしがらずに真正面から相談をしてもらいたい。人生、愚痴をこぼしたり、誰かのせいにしたりしていても、何も始まりはしない。大丈夫、俺らもそんなに立派な人間ではないので、無い知恵を絞って、一緒に問題解決に当たっていく。
 世は地方選で、色々と騒がしい街頭になっているが、俺らの問題は誰も語りはしないし、万が一語ったとしてもトンチンカンなことしか言わない。まあ、あたらず触らず、世はそう云うものである。そんな中、生活困窮者自立支援の仕組みが全国津々浦々で4月から静かに開始された。大都市圏で長く実施されて来た「法外援護」であるとか、「自立支援」であるとかを地方を含め全国規模でもやってもらい、生活保護になる前に仕事に結びつけてしまえと云う、所謂第2セーフティネットが敷かれた訳である。都市からすれば、この法律の施行で、地方からの失業者の流入がどこまで止まるのかと云うのが課題になるが、どうなることやら、新たなホームレスをこれ以上生み出すことがないよう願うだけであるが、まあ、ある意味お手並み拝見である。
 今度の日曜日は鍼灸の相談会もあるので、身体のリフレッシュのために使ってもらいたい。衣類、毛布もまだ事務所にあるので、必要な仲間は取りに来てもらいたい。難しい話より、俺らは春の日常を往く。  

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春に負けない

  迷走中で気まぐれな春の陽気に振り回されず、
じっくりと身体 を労りながら、これからのことを考えていこう。

 仲間たち。
 極端な花冷えとなった1週間であったが、体調の方はどうであろうか?気温差が10度以上ともなれば、一度緩んだ身体はなかなか対応してくれないもので、鼻風邪を引いたり、足腰の痛みが再発したりと、体調面ではかなりの負担になる。天気も雨や曇りがちの日が多いので、生活含めて全般的に気をつけておいた方が良いだろう。ちなみに毛布は越冬用のものが高田馬場事務所にまだ在庫はあるので、濡れてしまったであるとか、こんな筈じゃなかったから冬物は捨ててしまったなどと云う仲間は、シャワーサービスの時にでも取りに来てもらいたい。
 まあ、気温の方は流石に週明けあたりから春の陽気に戻ってくるようなので安心であるが、雨や曇りの日が今週も多いようである。今度は湿気が多くなると、害虫の問題であるとか、昨年流行ったデング熱の問題などにも警戒が必要ともなってくる。落ち着くようで落ち着かない春ではある。
 オリンピックの関係やテロ対策の関係などもあり、各所で工事やら整備などが都内では着々と進められている。新宿駅周辺で云えば、4号街路が社会的実験とやらで夜間閉められ、都庁第2庁舎も現在耐震などの工事が進められている。その都度、寝ている仲間には影響があり、移動であるとか、保護、自立などでの路上からの脱却やらの動きが昨年は色々とあったのであるが、そろそろ第一庁舎の側も整備工事が始まるようである。都庁周辺はそれなりの数の仲間が居るが、とりわけ屋根のある場所での常駐は厳しくなっていくことが予想されるので、対象地域の仲間は今のうちに自身の方向なり、覚悟なりを決めておいた方が良いだろう。こう云う時は管理者との関係と、福祉との関係の中で上手に振る舞っていかないと、面倒なことに巻き込まれる。今の東京都福祉保健局はホームレス対策に対しては実に冷淡なので、都庁の下だからと云って何か特別な対策をする訳ではない。第三建設事務所に任せるのが関の山である。最近、どこかの区の警官が認知症の人をホームレスと勘違いし、しかも、「ホームレスだから放置し」死なせてしまった事件があったようだが、ホームレスだから心配をされず、「放置」されるのが悲しいかな今の現状でもある。「放置」されるのが嫌ならば、こちらから「どうにかせい」と言うしかない。単に怒るだけでなく、自分自身の今後を真剣に考えさえすれば、自ずから答えは見えてくるだろう。
 都庁下に限らず、どこに居ようとも色々な問題が生ずる。その一つひとつを具体的に解決しようと云うのが対策のバリエーションであり、幸いなことに新宿区においては今や色々な対策があり、長年の経験が裏打ちされ、それらの対策を支える職員の質も決して低くはない。相談する場所も「とまりぎ」なり、俺らなり色々とある。
 路上からとりあえず抜け出す方法、仕事につく方法、病気治療に専念する方法などなど、解決策は何なりとあるので、今の場所から他の場所に移動するだけではなく、次のステップへ勇気をもって踏み出してもらいたいものである。  

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まばゆい新緑

  汗が流れる季節になりました。たまには身体も心もさっぱりと。
連絡会はシャワーサービスもやっています。

 仲間たち。
 紆余曲折の春であったが、ようやく春本番の安定軌道に乗り始めたようである。天気の崩れは多少あるようだが、今週も気温が20度前後で推移する見通しである。それでも、一度天候が崩れると、雷雨であるとか、豪雨であるとか、気候が極端に走る傾向があるようなので、崩れた時は要注意である。天気は何も考えないが、それでも何を考えているのか分からない天気もあるので、最近の気象はとても厄介である。
 一気に気温が上がると、公園の木々にはもう毛虫もはい上がって、雨の後は蚊も出没し始めている。からっと乾いた冬の気候から、じめじめが多くなる気候へとこれから早変わりをする。
 害虫被害もそうだが、ある程度の清潔を保っていかないと、皮膚などの病気になったりもするし、気持ちの面で何かと気分が悪くなったりもする。人並みにと云うとなかなか難しいものであるが、少なくとも、衣食住と、衛生、そして医療がある程度保たれていないと、俺らの生活環境もどんどん堕ちていってしまう。生きる上で必要なものは意識的に求めていかないと、心身ともそぎ落とされ、やつれてしまう。
 これからとりわけ必要な衛生面では、「とまりぎ」にしても、連絡会にしてもシャワーサービスを定期的に行っている。これはこれで、結構重要なサービスで、公園で水浴びするよりも、よほど快適である。ついでに下着なども取り換えてさっぱりすれば、やる気もまた起きてくる。連絡会のシャワーサービスは火曜、木曜と週2回、高田馬場事務所で行っているので、こちらも利用してもらいたい。下着類や靴下や、衣類もそこそこあるので、ついでに着替えていけば、どんよりとした気持ちも少しは楽になる。もちろん、相談なども出来るので、こちらは気軽に声をかけてもらいたい。たとえば、今、雑仕事などをしているのであるが、今後のことを考えると路上生活は限界である。かと云って福祉にかかる程、年を取っていないし、それなりに身体が動く。ちょっと背中を押して、アパートに行けるまでの間でも支援してくれるサービスはないだろうか?そんな相談なら、具体的に受けることはまったく可能である。もちろん、本人のやる気の問題であるとか、経歴の話であるとか、そう云う問題もあるので、個別の相談を経てではあるが、ホームレス対策の幅は、新宿区においてはかなり広いので、対策上の答えと云うのはすぐに出せる。そして、それだけの資源もここにはある。地方にいけば福祉しか制度がないのであるが、都会はそう云う訳ではない。色々な制度や対策があるので、自分の思い込みを変えるためにも相談をぶつけて見るのも必要かも知れない。
 俺らはこの地で20何年もこんなことをやっているので、そう云うことに関しては色々な知恵が蓄積されている。まあ、20何年もやって、なかなか解決できない問題もあるので、恥ずかしい限りであるが、仲間の声だけはしっかりと聞き、必要なものは必要だと言い続け、そして自らもやり続けていきたいものである。
 まあ、新緑の良い季節である。じっくりと人生を考えることにしよう。  

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青空の下で

  良い天気に惑わされず、それなりの緊張感をもち、
とりわけ健康に気をつけながら、連休をやりすごそう。

 仲間たち。
 新緑のまばゆい季節となった。気候の方もだいぶ安定して来て、これから昼間は汗ばむくらいの日も多くなるだろう。あとちょっとすれば、うっとおしい梅雨が来るので、それまでの間だけではあるが、実にのんびりとした快適な日々が満喫できるかも知れない。
 なんだかんだ言って、我々は自然と共に生きているのであるから、人の営みに天気も大きく影響して来る。良い気候の時はうきうきして、悪い気候の時は心配ごとが多くなる。実に単純であるが、生きると云うことは、そんなものでもある。
 騒がしかった統一地方選も終り、街は静かになるかと思ったら、次はゴールデンウイークである。まあ、勤め人が少なくなるので、その分は静かになるが、観光地などに人が集中し出すので、ゴジラの頭の出来た東口方面であるとか、韓国街が広がる大久保方面は、いつもより賑やかになるのだろう。まあ、これもいつもと変わらぬ光景ではある。
 シャワーサービスやら、おにぎり配りやらの連絡会の活動は、ゴールデンウィークはあまり関係なく、通常通りであるので、あまり影響はないが、役所への相談は暦通りの休みとなるので、とりわけ、病気で通院したいなど、火急の相談がある仲間は、休みが入る前に手続きだけでもしておいた方が良いだろう。病院の方も緊急以外の外来は休みが多くなるので、予約などをした仲間も、忘れてしまうと次の予約が取りづらくなるので、しっかりと日程を確認しておいた方が良い。世間が休んでいる間に、何かあったらこれは大変なので、急病の場合は救急車を呼ぶであるとか、基本をしっかりと思い出しておこう。
 日雇労働者が多かった時代では、寄せ場でも、路上でもゴールデンウイーク対策と云うのが、かつてはあったり、なかったりしたものであるが、今は多くの仲間が自分の食いぶちを少ないながらも確保している時代である。この時期に困るのは、支給日が連休明けで、計画的にお金を使えなかった生活保護受給中の仲間と、地方から人の流れに乗ってやって来た失業中の仲間ぐらいである。生保の仲間は我慢すればいずれお金が入ってくるのだから、我慢してもらうしかないが、失業中の仲間はハローワークも福祉事務所同様に休みに入り、現場も動いていないので、すぐに仕事に就ける環境にはない。そんなこんなで路頭に迷う新しい仲間が出て来るとは思う。そんな仲間と出会ったら、連休中も連絡会の事務所は何だかんだと昼間は開いてはいるので、相談に行くよう声をかけてもらいたい。出来る限りのことは対応をしたいと思う。
 まあ、冬場とは違って命の危険度は低くなっては来ているので、そう大げさに心配することはないかと思うが、常に危険は隣り合わせでもあるので、良い季節に惑わされず、それなりの警戒心をもちながら、そして、健康問題に注意を払ってもらい、いつもの暮らしを続けていけば、それはそれで大丈夫であろう。
 心地良い季節の中に身を置き、ゆっくりとこれからのことを考えていこう。  

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早回りの季節

  早くも初夏の陽気、夏場の健康管理もそろそろ準備しておこう。
今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。

 仲間たち。
 早くも初夏を思わせるような日差しである。この季節に昼間は上着を脱ぎ、半袖でも良いぐらいであると、急激な気温の変化についていけなくなることもあるだろう。天気は晴れてて心地良いのであるが、24時間表の生活であると気温差と云うのが、結構身にしみてくる。まあ、梅雨時期とは違い、不快指数はそれほど高くはないので、過ごしやすいと云えば過ごしやすい方なので、早めにこの季節に身体を慣らしていくのが大事なようである。
 気温の高い日などは熱中症の注意などが、もう呼びかけられているぐらいであるから、ある程度、季節を先取りをしていかなければならないのだろう。昨年流行したデング熱も同じく警戒の声が始まっている。それらを含めた体調管理などもこれから必要となるので、大変と云えば大変なのであるが、どうにかこうにかやっていかざるを得ないのが俺らの常。いろいろと気をつかいながら頑張っていくしかない。
 さて、東京都が先日、「平成27年冬期路上生活者概数調査の結果」を公表した。これによると23区(国管理河川分を除く)の路上生活者数は778人で、昨年同期より177人が減少、調査開始以来最小の数字であるとのことである。この調査には裏があって、三多摩地区やいつも参考とされる国河川敷分などを含めると合計で1498人とおよそ倍になるので、どのように実態が反映されているのかが分かりにくいのであるが、対策の中心である都心部はオリンピック特需などの影響で減り、対策を放置しているその他の地域は相も変わらずと云うようにも読み取れる。特筆すべきは、この調査で、新宿区は初の3桁から2桁(121名から70名〜ほんとかね?)になり、西部圏で云えば、渋谷区が初のトップ(89名)になったと云うことか。もちろん、23区の中で一番多いのは未だ3桁の台東区であり、東の方はそんなには減っていないと云う東西の格差も傾向として見てとれる。
 まあ、俺らが常に批判、提言して来たよう、この都調査は実態が正確に反映されない手法の調査なので、それこそ参考値でしかないのであるが、それにしても、景気頼りの自然減を期待して何もしていない区部と、積極的に何かをしようとしている区部の違い、そしてそれを胡坐をかいて見下ろしているだけの東京都と云う構図が、何となく分かる結果である。
 新宿の場合は、減った減ったと安心してもいられない。例年行事であるが、いつも連休明けに失業した仲間などが多く新宿に仕事を求めて来る。行き場所がなければ、野宿か、野宿に近い生活をすぐにでも強いられる。そんな繰り返しの中で、公園のテントがなくなっただけの話であるし、また、かつてテントに居た仲間たちも、色々な制度の中で格闘し続けている。東京都が夢想するよう「路上脱却即自立」なんて云う都合の良い話は、現実社会の中ではそんなにないのである。そこに着目せず、ただ数だけを並べたとしても、何の意味もないことを東京都はそろそろ理解すべきであろう。
 まあ、俺らは目の前に居る現実の仲間と共に歩んでいくだけであるが。  

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皐月なのに夏

  じめじめして来たら、衛生面での注意をしっかりと。
火曜、木曜のシャワーサービスは継続してやっています。

 仲間たち。
 なんとまあ、早くも台風などが接近中のようで、曇りか雨の日が多い、梅雨時のような蒸し暑い気候になりそうである。今年はどうも季節の回転が早いようで、天気もコロコロと変わり、暮らしを安定させるのには一苦労のようである。
 新緑の良い季節にはなったものの、引き続き健康管理には細心の注意を払っていこう。
 これだけ気温があがると夏の虫共が早くもはい上がり、皮膚関係などに影響もして来る。蚊はもちろんのこと、毛虫などもすでに公園でははい回っているし、場所によりけりであるが、蝿や羽虫が大量発生したりと、気候の変化は小さな生き物の生態も変化させる。皮膚の強さ、弱さは個人差がかなりあるが、この時期、中には全身が湿疹状態になってしまう仲間なども多い。こうなると、市販の薬ではどうにもならないことが多いので、皮膚科に受診をし、処方せんの薬で対応するしかないだろう。生保削減の波なのか、最近福祉は医療単給を積極的にしなくなり、正式な福祉の手続きが面倒な仲間にはちと辛いのであるが、病院に行って福祉もついでに受けてしまうと云うのも良いのかも知れない。とは、云え、衛生面でだらしのない現物支給生保施設は意外と多いので、皮膚関連の病気などは、施設に入ったら、ますます悪化するなんて云うケースもあるかも知れない。ちょっとした病気にどう対応するのかはケースによる判断となるので対応は難しいものであるが、役所に行って駄目だったら「とまりぎ」なり、俺らに相談するなりすれば、良い解決策が見つかるかも知れない。
 とにかく今は、色々な制度があれこれあり、また施設関連もピンからキリまであり、昔ほど単純なものではなくなっている。そうなれば、色々なものをお試ししながら、終の住み処を見つけるしかないのであろう。まあ、これは国の立場からすれば困ったものなのであろうが、現場の制度がマチマチなのだから、それを悪用しない限り、あっち行ったり、こっち行ったりは仕方がないことである。かつて寄せ場では「トンコ節」の替え歌が流行り、トンコが飯場労働者の消極的反抗として美化されてきたよう(一部の人しか知らないか?)、駄目だと思ったら逃げて放浪するのは、俺ら底辺下層労働者に植え付けられた習性でもある。よく言えば、色々な経験をしたとも言えるので、そこからまた先へ進めば良いだけの話である。そうやって、上がったり、下がったりしながら、人はどこかで落ち着くものである。まあ、落ち着き先が路上だと、ちと俺らの立場からすると困ってしまうことになるが…。
 話がそれてしまったが、衛生面の注意はそれぞれ、これからの季節はしっかりとやっていこう。連絡会のシャワーサービスは火曜、木曜に実施しているし、着替えの衣類もあるので、活用してもらいたい。また、連絡会では「仕事はあるけど、家がない」仲間への相談会を今準備をしているところである。生活困窮者自立支援法の関係で、そのような相談会も出来るようになった。今月下旬あたりから始めたいと思う(詳細は後日)ので宜しく。
   

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変な陽気

  じめじめした時はシャワーでも浴びてリフレッシュ。
連絡会のシャワーサービス、火、木で実施しています。

 仲間たち。
 こんな季節に台風が本州を通過し、台風一過の真夏日が続き、今度はじめじめとした梅雨時期のような気候になりと、今年の気象はもう訳の分からぬような状況ともなっている。今週は気温の方は流石に落ち着くようであるが、雨や曇りの日が多く、湿度もあがってくるようなので、そうそう快適な陽気とは言えないかも知れない。まあ、お天道様に文句を言っても仕方がないので、当面はそれに付き合うしかないのであるが、それに対応する強い生活力が必要になってくるだろう。
 世間はもう暑さ対策を云々しており、既に各所で熱中症患者なども出ているようでもある。熱中症と云えば高齢、病気がちの仲間などが特に注意をしなければならないが、直射日光の元、現場で働いている仲間もまた無縁ではない。職場ではそれなりの対応はしているとは思うが、そうではない自営の仲間などは、自分で管理しなければならないので、早得も注意をしておかねばならないだろう。発泡酒などアルコール類を嗜む仲間は、お酒には利尿作用があるので、逆に水分が出て行ってしまうので、これでは暑い時の水分補給にはつながらないと云うことも知っておこう。スポーツドリンク類が一番良いとのことであるので、暑い時にじゃら銭でもあれば、日陰に入り、それで一服と云うのが、効果的であろう。まあ、とにかく暑さは体力も奪われてしまうので、風遠しのよい日陰で休むと云うのが良いようである。とは、云え、蒸し暑くなると、日向も日陰も関係がなくなる。そんな時は図書館でも、デパートでもクーラーのついた場所で一息つくのも必要かも知れない。
 これから生活を建て直したいと思っている仲間も居るかも知れない。宿泊所であるとか、アパートであるとか、そんなのも、それなりに相談をすれば近いものになって来る。その際、生活環境がどう変化するのかが意外と意外に重要であって、どこでも良いとなると、蒸し暑い最中、クーラーもないであるとか、利用制限があるとか、その他もろもろ、生活をするには環境が宜しくないところに連れていかれることとなる。問題なのは落ち着いた生活が出来るの環境にあるかどうかと云うことであり、最近、国が新たな通達を出したようであるが、個室であるかないかとか、狭いか広いかであるとか、賃料が安いか高いかであるとかではない。生活と云うものは総合的なものであり、それをいちいち規制していたら、永遠のイタチごっこである。肝心なのは、自分が納得できるかどうかであり、そのためにもこれから新たに住む場所がどう云う所なのかを自分の目で事前に知っておくことである。
 暑さ対策もそうであるが、東京の夏はとにかく蒸し暑い。衛生面での注意を怠ると、害虫などで皮膚関連の病気にすぐになったりもする。下着類などは常に清潔にしておいた方が良いだろう。新宿では「とまりぎ」と連絡会がシャワーサービスを無料で実施しているので、汗をかいた状態でそのままにするよりも、シャワーでも浴びてさっぱりした方が、何かと快適である。
 おかしな気候に振り回されながら、何とか次の一手を考え抜こう。  

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何とも言えぬ 夏

  引き続き、平年よりかなり高目の気温が続いています。
長い夏に備えて、日々の生活を見直していこう。

 仲間たち。
 そう極端な天候は少なくなったが、気温も高止まりで、初夏を思わせると云うか、もうすでに初夏の陽気である。このまま平年よりもかなり高いまま、梅雨から盛夏へと突き進むとなると、今年の夏はかなりの長期戦となることが予想され、まあ、それはそれで大変でもある。
 熱中症対策やらの健康管理、衛生管理やら、害虫対策やら夏場の路上で必要なことは、もうかなり意識をしておかないと何かとおかしな事にもなるので心構えをしておこう。
 これからの季節は、汗をかき、体力をいつもより余計に使う。蒸し暑さが強まり、不快指数などが上がると尚更である。現場仕事などではとりわけ身体が消耗される。消耗されたら、それをある程度補わないと、次の日にはぶっ倒れる。適度な栄養補給と、適度な睡眠などが大事となるが、路上だとなかなかそれがままならない。暑いからと飲料水をわざわざ買ってガブガブ飲んでいれば財布の小金も少なくなり、飯にまでまわらない時もある。そう云うおかしな循環にならないよう、お金の使い方などにも気をつけておかねばならない。お酒も好きな人にとっては大事かも知れないが、栄養はあまりつかないのと、アルコールの利尿作用によって水分が失われてしまうので、適度に嗜む程度にしておいた方が良いだろう。深酒をした次の日が炎天下なら、これは仕事にすらならない。
 とにかく、極度な体力消耗は避ける。現場仕事をしながら路上と云うのは、間違いなく身体が休まらないので、シェルターなり、自立支援ホームなり、そのような対策もあるので、まずは相談をしてもらいたい。仕事は単発よりも、長くやらなければ生活を凌ぐ稼ぎにはならない。制度を利用し、アパートなり、身体が落ち着ける場所を確保するのも一つの方法でもある。
 公園なりで休んでいても、害虫やら、何やらで皮膚関連の病気にかかってしまう仲間もこれからの時期は多くなる。昨年騒がれたデング熱騒動のような状態には幸いになってはいないようだが、いつ起こるとも限らないから、蚊ひとつとっても気をつけるに越したことはない。その他、気温の変化で血圧がおかしくなったりと、病気はあちこちからやって来る。健康管理と衛生管理を常日ごろ意識する、ちと、自分ではもう限界と考えたら、福祉なりに相談をしてみる、そうしていかないとなかなか夏場の問題は解決しないだろう。
 まあ、路上から脱却したとしても、川崎の簡易旅館の火事のような事故もあり、それが人の幸せなのかどうかが、分からなくなるが、我々も過去、路上で大きな火災事故を経験しているので、何とも複雑な気分になる。今まで発見された9名の仲間の冥福を祈るしかない。放火なのか失火なのかは未だ分かっていないが、それよりも、「火」とのつながりの、それこそ八百屋お七ではないが、怨念のような、苦しさのような、そして、不器用の発露のような、社会の下層に暮らす人々の歴史的な宿命のようなものを、そこに感じ、今は何とも言い表すことが出来ない。「火」に弱いところに暮らすのは、これは仕方がない。そこの人々が守るしかないのであるが、そりゃ、守り切れないこともある…。  

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夏から夏へ

  相も変わらず高目の気温、それでいて夜は冷たい風と、風邪など引きやすくなっています。
健康管理を常に意識していこう。

 仲間たち。
 連日の夏日が一段落はしたようであるが、夏に順応してしまった身体は平年並の気温でも、ちと寒くも感じる。朝と夜との気温差がかなり大きいので、装備もせずに路上で寝ると間違いなく風邪を引く。相も変わらずやっかいな天気が続いている。
 気象庁の関東地方の3ヶ月予報では、来月あたりまでは平年より高目傾向で、7月、8月はは平年並か、低めの傾向となっており、いつ盛夏になるのか良く分からない状況であるようだ。雨のシーズンも、急な豪雨であるとか、落雷であるとか、情緒のある梅雨は期待できず、気象に困惑しながらの生活となるようである。口永良部島の噴火であるとか、地底の方も落ち着かないようで、また、世界を見回してもインドの記録的熱波の被害であるとか、どことなく地球全体がおかしくなっているのかも知れない。
 とは、云え、そんな中でも、俺らは、その時々の状況に合わせながらでも何とか生きていかねばならない。何につけても予防と云うのはなかなか限界があり、それを真っ先にするのはお金を持った人々なので、庶民にはなかなかまわってなどこない。そんなのを僻んでも何も出て来はしないので、俺らは俺らができることをしながら、じっくりと生きるしかない。
 早くも熱中症の対策をしている仲間も多いだろう。今年はロングランの夏場となり、また蒸し暑さや、不快指数も高くなると思われるので引き続き注意をしてもらいたい。
 高田馬場事務所では、シャワーサービスや衣類の提供をしているが、これからでも毛布は意外と需要がある。夜中、急に寒くなったりするのがこれから梅雨時期の特徴でもあり、また、確保していた毛布も結構どっかへやってしまったり、盗られたりもする。毛布もストックがまだまだあるので、必要な仲間は声をかけてもらいたい。
 先日、チラシでもお伝えしたところであるが、「仕事があるけど屋根がない」仲間への相談会を6月の2日(火)からシャワーサービスと平行して実施することとなった。時間は10時から午後3時までである。シャワーとは別の「受けつけ簿」を作るので、それに記入して待っていてもらいたい。とまりぎのようなよろず相談とはいかないが、少なくとも今の状況から脱却したいと思っている仲間は、どこまで期待に添えるかは分からないが相談に来てもらいたい。巡回やシャワー時などでも、これまで相談をしているのであるが、立ち話になり、あまりじっくりと話しも聞けないので、ゆっくり、じっくり話をしたい仲間は、プロの相談員を一応配置をしていくので、来てもらいたい。まあ、個別の問題と云うのは色々あって一概にああだ、こうだとは言えないのであるが、まあ、どうにかなるところは、一緒になって解決をしていきたい。なかなか野宿のままではどうにも前に進めないことが多い。そう云う問題を出しあって、今、そのための制度がなければ、作り出していくような気概をもちながら、新たな展開につなげていけたらと思うところである。  

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雨の季節

  今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会もあります。
足腰の悪い仲間は身体をリフレッシュさせるのも良いかも。

 仲間たち。
 関東地方もそろそろ梅雨入りのようであるが、最近の梅雨は昔の梅雨とは違い、気温の乱高下に蒸し暑さと、集中豪雨のような雨とで、ただ不快指数が高まるだけの季節にもなっている。陽が出れば夏日になり、雨が降れば昼は蒸し暑く、夜は急激にひんやりとなので、なかなか大変である。
 衣替えの季節ともなったが、これから雨のシーズンともなると、朝晩などは結構まだまだ冷え込む日が多いので、厚手のものや毛布などは念のため、まだ少しは残しておいた方がよいだろう。また、汗ばむ陽気なので、同じものをずっと着てとなると、衛生面でも心配になってしまう。衣類提供は引き続き実施しているので、汚れたら洗濯したり、取り替えたりをしておいた方が身体のためでもある。
 この間の夏日連続のせいもあり、毛虫など害虫の活動も活発になっている。毒性の強いチャドクガの幼虫なども公園のあちこちに確認されているので、そう云う面での注意もまた必要である。デング熱はまだ確認されていないが、蚊の方も色々なものを運んでくれるので、こちらも注意に越したことはない。
 連絡会や「とまりぎ」のシャワーサービス方も毎回多くの仲間が利用しているが、こちらもこの時期は特に必要性が高まるので、知らない仲間には教えてあげて欲しい。
 夏風邪のような風邪が一部では流行っているが、この時期の風邪はやたら長引いたり、他の病気を併発したりと、何かと面倒な風邪のようである。風邪に限らず、気候の変動時期は体調面で何かと不具合が現れたりする季節でもある。調子が今までと違うなと思ったら、念のため検査してもらうのも、健康管理のため重要である。勤め人ならば健康検診は会社で義務づけられているが、日雇いをやっていたり、バイトを長く続けていたりすると、なかなか健康検診の機会もない。特段身体に大きな異変がないと、ついつい安心だと思ってしまう。その油断の隙に入り込んで来るのが病魔である。
 今度の日曜日は、高田馬場事務所で鍼灸相談会もあるので、足腰が慢性的に痛いであるとか、筋肉痛であるとかの仲間は、こちらも定期的に利用してもらいたい。気軽に声をかけてもらいたい。
 今月からは火曜日のシャワーサービス時に、事務所で相談会(火曜相談会)を実施している。仕事はしているけれども、安定して泊まる場所がないなど、相談に乗るので、こちらも気軽に来てもらいたい。
 仕事を決めて自立したいと云う仲間には自立支援センターが今も人気であるが、3回までとかルールもあるし、窓口で断られてしまう場合もある。今ある制度からちょっと漏れてしまう仲間も、まだまだ可能性はある。諦めずに話をしてみよう。
 いずれにせよ、これからは雨が多い季節である。健康管理、衛生管理をしっかりとして、どうやったらこの季節を乗り越えられのかを考えていこう。皆の知恵を出しあえば、どうにかなるのだから。  

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梅雨の合間に

  このおかしな陽気に対抗するために、とにかく身体を休められ、
安心できる場所を意識的に確保していこう。

  仲間たち。
 お日さまが出なくとも湿度が極端に上昇し、不快指数が高まる典型的な梅雨の気候と相成った。九州の集中豪雨やら、浅間山の警戒レベルが引き上がるなど、ここのところの自然の変動には為す術もなく、人々は警戒するしか策はない。まあ、自然が怒りたくなる気持ちは分からぬでもないが、そろそろほどほどにしてもらいたものでもある。
 関東の梅雨明けはまだ先のようなので、当面はこのじめじめした気候につきあうしかないのであるが、気持ちだけはベトベトしないで、物事はさっぱりと考えた方が良いのかも知れない。少し我慢をしさえすれば、季節は移ろう。じたばたしても、焦りに焦っても、人生はうまく進まないのと同じである。
 熱中症は屋外でも起こるし、室内でも起こる。からっと晴れたジリジリした夏日でも起こるし、こういうじめじめして熱が篭りやすい気候の中でも起こる。身体の放熱機能が低下すると、熱が溜まり、そのうちだるくもなる。その状態で無理をしていると、そのうち倒れてもしまう。気温の変動が激しいこともあり、年々血圧の調整が難しくなりつつある。熱中症だけでなく、何かと身体に変調を来す頃でもある。冬場は寒さから逃れるために避難であるが、夏場は身体の平穏を保つための避難が必要な仲間も多いだろう。まあ、この際、贅沢は言えない。ベッドがあって、冷房が効いていれば、身体は少しは休まる。とりわけ高齢の仲間であるとか、心臓疾患系の持病がある仲間などは、真剣に考えた方が良いと思われる。まあ、そんなのは面倒だと言う仲間もいるかも知れないが、それでも、とにかく身体を休ませる場所を確保しておく必要があると思われる。
 何らかの仕事をしている仲間も身体が休まらなければ体力も続かない。そんな仲間の相談会を毎週火曜日に高田馬場事務所でやっている。当面住む場所の確保と云うのは確かに面倒臭いのであるが、自前の宿泊場所も持っているので、そこからスタートと云うのも悪くはないかも知れない。とにかく相談でもしてもらえれば何とかなる場合は多いので、「とまりぎ」さんも含めて、相談場所は新宿にはいくつもあるので、気軽に声をかけてもらいたい。
 新国立競技場問題で東京都と国がおかしな喧嘩をしているようであるが、都知事の下らない見栄でオリンピックが返上されることはないので、喜ぶことも悲しむこともないのであろう。都民の願いは景気が良くなることであり、そのためにオリンピックを招致したのであるから、競技場に屋根があるかないかの些細な問題ではないのである。もはや東京の経済はオリンピック前提で動き始めている。それに水を差すようなことがあれば都知事の椅子が危なくなるだけの話である。まあ、誰がなっても似たようなものなのだから、これもまた些細な問題である。まあ、関連工事などがあって、俺らにはちと迷惑なことはあるかも知れないが、立ち退けど、生命が消え去ることはないのであるからして、そこから次のステップにまた歩み始めれば良いだけの話である。
まあ、いずれにせよ、この陽気である。健康にだけは気をつけよう。  

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梅雨のまん中

  天気が不順ですので、日々気をつけながら生活を。
シャワー、相談等引き続きやっているので生活の足しにして下さい。

 仲間たち。
 梅雨時期特有のことではあるが、気候が安定せず、また気温も一日の中でさえ乱高下する日々が続いている。雨もまた小雨であったり、大雨であったりと、その時々によって変わって来る。この時期は、その日、その場で、常に生活上の判断が求められるので、その意味でもなかなか大変でもある。自分なりの落ち着く所をどう見いだすかが、課題なのであろう。
 病気の治療であったり、予防であったりも、しっかりとした意識をもって臨まないと、状態は悪くなる一方である。薬を飲んですぐ治る病気ならともかく、大概の病気はそう単純なものではない。その人の生活環境であったり、意識であったりに左右されるのが普通である。持病ともなれば尚更である。それらを健康管理なんて云う言葉にしているが、これもまた日々の生活が揺らいでいると、一貫はしないものである。まあ、生活環境は変えようとして変えられるのであれば、健康のためにも変えた方が良いケースは良く見受けられる。環境を変えることによって良くなる場合も多くあったりする。その場合の判断は経験値でしかないが、あまり考え込むよりも、ころころ変わる天気のように、その日、その場の決断をしてしまっても良いとは思うが。
 この時期は、健康面だけでなく、衛生面も細心の注意が必要ともなる。シャワーを浴びてさっぱりしても、寝床が害虫だらで、不衛生となれば、効果は一瞬で終わってしまう。いつも使っている寝具や段ボールなども、好天の時に干すであるとか、それが無理なら頻繁に取り換えるであるとか、そうしておかないと不快指数の高い夜に、尚更不快度が高まってしまう。良く持ち歩く鞄や袋の中なども要注意である。知らずと食べ残しを入れておいたりすると、そこを起点に害虫やら、カビが生息してしまう。これもまた気分の良い時にでも、中身を全部出してチェックするのも大事である。公園などでやっている特別清掃と云うのはそう云う意味合いもあるのであるが、それにすら応じようとしないのは、自分で自分の首を絞めているようなものでもある。荷物にしても、居場所にしても、一度全部チェックして、換気を良くしていかないと、なかなかずっとそこには居られなくなるものである。
 仕事を探しに地方から都会にやってくる人々も5月以降、それなりに増えている。自立支援センターも今のところ満員御礼状態である。昔のように居場所があまりないので、居場所を求めて行政の施策を活用するのは懸命な策である。自立支援センターも8月になれば新宿に戻って来る。新宿の地は仕事探しの起点としては他のセンターの立地条件に比べてもダントツでもある。そんな訳で人気が高いことを見通して、今の内に申し込んでおく仲間も多いようだ。ちょっとした仕事をしているのだけれども、居場所がないと云う仲間には新宿区が自立支援ホーム事業と云うのを独自に実施している。こちらの相談は毎週火曜日に連絡会の事務所(高田馬場)でもやっているので、見学がてら興味のある仲間は相談に来てもらいたい。路上の仕事と云うのは限られてしまうので、そこから脱却したいなんて云う仲間も、色々な情報は持っているので、来てもらいたい。  どうにかこうにか、色々な人と相談をしながら梅雨を乗り切ろう。  

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じめじめしない

  色々な相談をぶつけてもらおう。火曜日の定例相談会も 引き続きやっています。
お気軽にどうぞ。

 仲間たち。
 まだまださっぱりはしてもらえず、この時期特有のじめじめした気候が続いている。不快指数も高まる時期なので、苛々したりと、ストレスも溜まる。そこは、まあ落ち着いてと言いたいものだが、実際はそうともならず、路上で生活するにはやっかいな季節でもある。それでも、梅雨明けはまだ先のようなので、しばらくはこの季節の中でやっていくしかないのが現実であるが。
 こんな調子なので、体調を悪くする仲間も多いと思う。とりわけ血圧が高いなど、心臓系疾患であるとか、その傾向がある仲間は体調管理がし難くなってもいる。血圧が乱高下すると、だるくなったり、身体が重くなったり、気力もなくなったりと、あまり宜しくない方向に行ってしまう。暑さのせいもあるし、何がなんだか分からぬようになっても不思議ではない。病院に行ったことのない仲間は、そんな風になったら、一度、診てもらうのが必要だろう。通院している仲間も、薬があわないなどがあるかも知れないので、かかりつけの医者に相談をしておいた方が良い。自分の体調は、自分にしか分からない。諦めずに、色々と考え、体調を意識的に戻していくことが大事である。
 厚生労働省の5月の有効求人倍率統計が先日発表されたが、全国平均で1.19倍、東京では1.71倍と、2ヶ月連続で改善され、なんと23年ぶりの高水準となった。言ってみれば、景気の回復によって、どの産業も人手不足がかなり顕著になって来たとも言えよう。仕事がないと云う状況が長きに亘って続いていたから、俺らの意識もネガティブで固定してしまったが、世間はこのように動いている。今やアルミ缶で生計を維持するよりも、もっと楽で稼げる仕事が多くある時代になったとも言えよう。とにかく、自分で働き、自分で生活を作る。このことが基本であり、仕事探しが難しい仲間などは、自立支援センターなどに入所し、一時的な支援を受けながら、次のステップに多くの仲間は移行している。チャレンジすることなく、どうせ駄目だろうなんて思っていると、前には進めなくなるし、誰それが悪いんだと人のせいにしていると、いとも簡単に時代の荒波に押しつぶされてしまうだろう。自分の足で立ち、そして前に進む。自分の力で生活を再建していく。このことしか俺ら底辺の仲間達が生き残る道はないと思うのである。そりゃ、不安もあるだろうが、そことたたかわない限り、今の不安的な現状は固定してしまう。これだけ仕事があるのだから、自分の居場所は必ずあると考え、ポジティブな発想に転換をしていくことが大事である。
 ここは都会なので、相談場所は歩ける範囲であちこちにあるし、仕事と屋根につながる施策もまたあれこれある。高齢や病気で働くのが厳しくなった仲間には福祉の制度もある。これらを上手に活用しながら、生活を建て直して来た仲間はこの新宿でも大勢居る。そう云う道が切り開かれているのだから、あえて取り残されることもあるまい。まあ、人の噂ばなしに右往左往するのではなく、いろいろと信頼できる場所で相談をしてみることである。
 何とかなる時は、何とかなるものである。  

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