新宿連絡会チラシ集第三十集(2016年1月より6月まで)

 


2016年1月1日新宿連絡会チラシ
2016年1月3日新宿連絡会チラシ
2016年1月10日新宿連絡会チラシ
2016年1月17日新宿連絡会チラシ
2016年1月24日新宿連絡会チラシ
2016年1月31日新宿連絡会チラシ
2016年2月7日新宿連絡会チラシ
2016年2月14日新宿連絡会チラシ
2016年2月21日新宿連絡会チラシ
2016年2月28日新宿連絡会チラシ
2016年3月6日新宿連絡会チラシ
2016年3月13日新宿連絡会チラシ
2016年3月20日新宿連絡会チラシ
2016年3月27日新宿連絡会チラシ
2016年4月3日新宿連絡会チラシ
2016年4月10日新宿連絡会チラシ
2016年4月17日新宿連絡会チラシ
2016年4月24日新宿連絡会チラシ
2016年5月1日新宿連絡会チラシ
2016年5月8日新宿連絡会チラシ
2016年5月15日新宿連絡会チラシ
2016年5月22日新宿連絡会チラシ
2016年5月29日新宿連絡会チラシ
2016年6月5日新宿連絡会チラシ
2016年6月12日新宿連絡会チラシ
2016年6月19日新宿連絡会チラシ
2016年6月26日新宿連絡会チラシ



謹賀新年

 暖冬の初春になりそうですが、朝晩の気温差が激しいので
風邪などひかぬよう、用心を。

 新年明けましておめでとうございます。
 新しい年を、今年も新宿の地で仲間と共に迎えることが出来ました。
 昨年は本当に、ご苦労様でした。そして、今年こそ仲間一人ひとりにとって良い年になるよう、祈っています。

   気温も高く、そして天候にも恵まれ、今年の三が日は平穏に過ごせそうでもある。予報によれば、平年よりもかなり高い日もあるようで、三が日以降も新春は暖冬傾向で進むようである。とは云え、昼間暖かいと油断がかなり出て来るものである。雨の日がないこともあり、空気は乾燥し続けている。冷たい夜風に吹かれていると、あっと云う間に風邪を引いたりもする。そうならないよう十分気をつけていきたい。
 この週末を越して週明けの4日からは、どこも仕事始めである。日常がまた戻っても来る。福祉事務所も、病院も通常に開くので、病気の対応や福祉の対応、自立支援の対応も通常通りとなる。連絡会が毎晩医療パトロールをして来たが、今のところ大きな問題はなく、重篤な患者もいない。この間、2名ほど宿泊対応を行ったり、「紹介状」を書いたりもしているが、そんな仲間は4日から福祉や病院に行き、通常の手続きで治療を開始したり、再開したりしていこう。自分の病気が何かと云うことが認識さえ出来れば、自分の努力と、医師や病院、福祉の協力で前に向いて生きることも出来る。そう云う支えを今年は是非作ってもらいたい。
 仕事を探してと考えている仲間も多いかも知れない。今は現場仕事は多く出ているので、こちらもやる気さえあればどうにかなったりもする。まあ、良い現場や良い職場が大事なので、そう云う職場を見つけるのは時間がかかるかも知れないが、諦めずに色々な職場にチャレンジしてもらいたい。
 アルミ缶など路上の自営で頑張っている仲間は、今年も厳しい年になるかも知れない。買取価格が変動しやすく、すぐに暴落をしてしまうので生活設計が立てにくく、また置き場の問題が、オリンピックなども控え、今後ますます厳しくなると思われる。これは誰がどうのと云う問題でなく、この業態の構造的な問題なので、どうするのかは各自が考える問題なのであろう。
 新宿や新宿周辺の仲間の数は、年末の連絡会の調査では、昨年と同様のようである。増えてもいなければ、そう減ってもいない。もちろんこれは年間を通して変動をしていく。新宿は流入の街でもあるので地方経済が悪化すると新規の仲間が新宿の地に流れて来る。そして、仕事関係の情報や施策は新宿には集中されてもいるので、ここから巣立っていける仲間は幸いであるが、上手にそれがいかずに病気などを悪化させて居残ってしまう仲間もいる。もちろん、そんな仲間も放置されることなく、新宿区の福祉施策、自立支援施策は23区中最も進んでいるので、それで助かる仲間も多い。そう云うバランスの上あるのが新宿の仲間の現状であったりもする。おそらく、これは大きな変化はなく、今年もこんな風にいくのであろうと思われる。
 どんな波に乗るのかは、それぞれの判断でもあるが、動きに動ける一年であるよう、お互い頑張って行きたいものである。 

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これからの冬

 連絡会は今週からすぐさま通常活動に戻ります。
明日から福祉事務所なり「とまりぎ」も通常通りの相談体制です。

 仲間たち。
 この季節で最高気温16度前後なんて云うのは、これぞ「盆と正月が一緒に来た」と云える珍現象で、何とも豪快かつ開放的な正月でもあった。年末年始、雲が広がるとの予報もあったが、幸いにして東京はそんなに広がっておらず、そのこともあり、雨が降らずに空気も冬の乾燥へとまっしぐらでもある。こんな時期は火の元注意はもちろんであるが、喉がまず、やられ、それから風邪やらインフルエンザと云う連鎖が始まる頃でもある。うがいをする。湿り気を身体に与える。飴をなめてみる。ちょっとしたそんなところからの注意が必要である。
 さて、何事もなく、また一年が始まる。時間の感覚と云うのは外気の変化、街の変化で、感じる。時間に追われない生活の中、そんな感覚を俺らは研ぎすませてしまっているので、新春だろうが何だろうが、何かが始まると云うだけの話なのかも知れない。抱負を語ったって、何の能書きを垂れたって、俺らには、ただ、生きて、寝て、食っての生活の方が一番である。そこから始まり、そして、そこで終わる。これが俺らの一日のサイクルであり、また、一年のサイクルでもあったりする。
 そう云う意味でも、日常がまた戻って来る。一部の地域にうようよと居たボランティアもいなくなり、あっちの福祉にいこう、こっちの福祉にいこうと呼びかける余所者もいなくなり、その代わり、サラリーマンやら働き人もこの街に帰って来て、いつものような光景が相も変わらず、戻っても来る。
 そんな中で、残りの冬をどうにかこうにか乗り切って行きたい。暖冬の年は、気象がそもそも異常状態なので、突然、雨であるとか雪であるとか荒れやすい。あまり心配をしてもどうなるものでもないのだが、そんな可能性も心にとめておいた方が良いのかも知れない。俺らからすれば、いざと云う時の逃げ場所であったり、相談場所であったりは、しっかりと把握しておく必要があるだろう。もよりの交番の位置やら、福祉事務所の場所やら、相談場所の「とまり木」やら、連絡会の事務所の場所だったり、と毎日日中開いているところは知っておいた方が良い。この年末年始に新たに新宿に流れ着いちゃったよ、と云う仲間はとりわけである。知らなくても良い情報など、路上にはいくらでも落ちているのであるが、知っておくべき情報となると、これは意識的に探さないと意外と見つからない。宝さがしと一緒かも知れぬが、自分で努力しなければ探せるものも探せられないのである。まあ、人の噂には惑わされず、また甘い言葉にも騙されず、自分をしっかりと持っておけば大丈夫であるとは思うが。
 まあ、年明けはどこの窓口も混み合ってしまうので、時間を少しずらしていくのも知恵かも知れない。病気の仲間や、高齢の仲間の相談は優先であると思うので、我が我が、とならずに、こちら側も上手に時間を調整をして行きたいものである。
 仕事探しの方も今年はゆっくりと探せば良い。仕事量はまだまだあるので、じっくりと攻めなければ、良い場所には辿り着けない。路上には自立支援センターなどもあるので、そう云うところに入ってしまえば、そう心配することもない。慌てずに、自分の生活を立て直していくことが肝心である。 

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冬はこれから

 空気がかなり乾燥しています。手洗い、うがいの徹底を。
調子の悪い仲間は、福祉を通して病院での検査を。

 仲間たち。
 暖冬、暖冬でどうも調子が上がらなかった冬であるが、ようやく冬将軍さまが張り出し、今週は冬らしい気候に戻るようである。
 今の季節は本当なら真冬の頃なのであるが、今年はどうなることやら、暖冬の時には大寒波、大雪に見舞われたりもするので、異常気象には戦々恐々でもある。普通の冬に戻って、普通の冬のまま春に至ってくれれば幸いなのであるが。
 空気が異様に乾燥している。口を空けて寝ていたら口の中がカラカラになる程である。喉をやられ始めている仲間も多くなっている。風邪、インフルエンザなどのウィルスも活性化する頃である。大流行の前に、うがい、手洗いをこう云う時期だからこそ、徹底しておこう。
 また、「火の元」にとにかく注意。火が着いたタバコなどが、寝ている時に押し付けられるなんてことも良くあるが、すぐ消しておかないと、これだけ乾燥しているとすぐ出火してしまう。火を使う仲間は、枕元にペットボトルに水を入れて置いておくのも工夫のひとつでもある。
 今年の年末年始は、各地で仕事が休みなく出ていたのか、新規に新宿に流入してくる層が例年よりも少ない年であった。また、正月が短かったせいか、年末に病院や施設から抜け出してなんて云う病人や高齢者も、居るにはいたが、さほど目立つ程でもなかった。そう云う意味では落ち着いた年越しであったが、これも2月以降の「景気の波」でどうなっていくのか、慎重に見ていく必要があるのかも知れない。
 まあ、それでなくとも、新宿には300名近い仲間が寝場所を求め、夜にやって来る。この現状はあまり変わってはいない。しかもこれらの人々が一律の暮らしをしているのではなく、世代もさまざま、生業もさまざま、生活範囲もさまざま、生活リズムもさまざまと、決してまとまることなく、それぞれの暮らしをしている。
 これらの人々を「ホームレス」と呼ぶのか、「生活困窮者」と呼ぶのかは行政の勝手であるが、これらの人々が集まり、路上で夜を明かす都市の問題を直視していかなければ、都市の豊かさも、オリンピック、パラリンピックもないと思うのであるが、実際はそんなの無視して、事態はどんどんと進んでいく。今年はそう云う「ギャップ」が広がる年になるような気がするのであるが、既に対応をしているとする国や都は、対応しながらも広がる、この「ギャップ」をどう認識し、どう握りつぶそうとしているのか、そこら辺が見物であったりもする。  そう云う全体の中、俺たちが日々考えるのは、個々の「これからの問題」であり、一人ひとりに共通する「健康」の問題である。一人ひとりが、いかに良く生きていけるのか? の問題こそ、俺らが第一に考えねばならぬことだと思っている。
 まずは生きなければ、まずは最低限の生活ぐらい確保しなければ、何を言っても、この世には通用しないものである。
 冬はこれからである。恐る恐るも冬を越していこう。 

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冬らしく

 インフルエンザ注意報も出ています。高熱が出たら、迷わず病院へ。
毛布、衣類、まだまだ事務所に置いてあります。

 仲間たち。
 初雪やら、初氷であるとか、氷点下だとか、東京の冬のニュースが飛び交っている。いずれも平年よりも遅いのであるが、東京にも冬があるのが珍しいようである。いやいや、こんなものが東京の冬だと思われたら困ります。お金持ちのマンションの中であるとか、オフィスビルの中は、それは暖かいであろうが、庶民が暮す場所は総じて寒いものであるし、路上では凍死なんてことも平気で起こり、暖冬であるかないかは別にして、それが東京の普通の冬であったりもする。
 この時期に、例年寒くなるのが東京の冬であり、東京における季節表現としての「厳冬」は、この時期のことである。寒波も大陸から張り出して来て、今週末あたりは、平年よりも低めの予報が出ている。夜の路上は何もかもが凍りつきそうである。
 毛布、衣類は、まだあります。カイロも配ってます。冬の装備は今まで以上のものにしておかないと、身体がおそらく持たないだろう。古くからの仲間は身体が慣れていると言うが、それはおそらく強がりでしかないと思う。暖が取れない生活は北の人でも過酷である。身体は慣れないが、装備で何とか耐え凌ぐことは可能ではある。その準備が出来るのか出来ないのかで、明暗が分かれたりする。装備もなく、準備するゆとりもないと云う仲間は、「とまりぎ」なりに相談に行こう。今まで、比較的暖かい場所に居られたのだけれども、そこから「出ていけ」なんて云われたりもする世知辛い東京でもある。この寒空の中で、どうしようもなくなる時もある。そんな時も身を隠さずに相談に行ってもらいたい。誰しもが、この厳冬を路上で乗り越えられる訳ではない。今まで乗り越えられたとしても、もう限界だと云う「点」は必ずある。そんな時も、身を隠さずに声をあげてもらいたい。それを受け止めるのが、俺たちの仕事で、「とまりぎ」や役所の仕事でもある。
 季節がこれで済むのか、済まないのかは、お天道様次第であり、それは誰もどうにも出来ない。これ以上寒くならないよう祈るだけである。
 皆、結構身体がボロボロになってしまっているので、とても心配なのではあるが、病気を自覚し、薬などを服薬するなり、定期的に検査をしたりしているのであれば、まだしも、単に調子が悪く、何の原因かも分からないと云う状態は、ほっとくと、大変なことになっていたりもする。どうでも良いんだなんて言うのも、強がりで、身体が動かなくなったら助けを呼ぶのが人間で、そうなれば、自ずから病院に運ばれるのが、この国の仕組みであったりもする。しかしながら、そうすると色々な人に迷惑がかかる。動かなくなる前に、自分の力で福祉に行き、病院に行き、施設に行きと、力を振り絞った方が、自身の健康のためでもあるし、人様に迷惑をかけない生き方である。
 高齢の仲間や、病気がちの仲間、新規に野宿になってしまった仲間、そして意地っぱりの仲間(つまりは、ほぼ全員である)、それぞれの事情があるとは思うが、冬にも「無慈悲」と云う事情がある。時間が解決してくれれば良いが、そうならない時もある。緊張感を持ち、どのような形になったとしても、この時代を生き延びていこう。 

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寒さとは

 寒くて調子が悪い仲間は早めに福祉から病院へ。
風邪、インフルエンザも流行り始めたので予防を。

 仲間たち。
 今期最強寒波とよばれている低気圧とやらに、列島は覆われてしまった。雪不足と言われていたが、暖冬の時は大雪が降るとの謂れのとおり、ここに来て北海道、東北、日本海側、そして西日本も記録に迫る大雪となっている。例に漏れず東京も久しぶりの雪が降り、そして極寒の連続である。
 急激な寒さは身体を取られる。新宿駅西口で、そこにいつも居た仲間が亡くなったとの報も入っている。庇があっても、多少の暖があったとしても、身体への影響は大きい。そして病気を抱えていれば、尚更である。
 死者の報と云うのは、何故かしら続くもので、その前には、戸山公園にいて、連絡会の活動にも参加していてくれた入院中の仲間も、末期ガンの闘病の末、亡くなっている。
 どこに居ても、この寒さは俺たちに死を呼び寄せる。毎年、毎年である。俺たちが関わって来た22年間、死者のない冬はなかった。おそらく、その前からもずっと同じであったのであろう。
 冬はいつも氷点下が続く、緯度の高いニューヨークやパリやらロンドンやらの都市では、冬はシェルターと云うのが人道的な観点からも対策上の基本となるが、緯度の低く中途半端な位置にある東京は、突然の気象条件に対応できるものは、ホームレス対策に限らず、とても少ない。普段の掛け声がとても空しくなるのが、行政にせよ、民間にせよ、この時期でもある。
 冬に散った仲間達に無念追悼…。

 インフルエンザ注意報が既に東京では出ている。空気が乾燥し、埃まみれのコンクリートの上に雑菌共が舞い上がる。そこへ数万の人々が通り過ぎ、震える寒さが、ムッとくる暖かさと、場所によっての寒暖差が、大きい。この都市は、まずは喉をやられるような構造になっているのだから尚更である。
 咳エチケットもそうであるが、感染する前、防御するためにもマスクは必要のようである。連絡会では、シャワーサービス時などにマスクも提供可能なので、必要な仲間は声をかけてもらいたい。手洗い、うがいも防御の基本であるが、どうしても地面に近い生活をしていると、生活環境の中に色々な菌が入り込んでしまう。寝床は、なるべくコンパクトに、そして清潔にしていくのも、公衆衛生の面では必要である。道路の上などは、そもそも人間が暮していくことを想定などしてないのだから、公害の中で暮しているのと同じと、自覚をしていく必要もあるだろう。
 まあ、結局、ホームレスでも、住所不定でも、宿なしでも、一番困る時は、病気の時である。身体が動きにく冬場なら尚更である。インフルエンザで発熱起こして救急車を呼ばなかったら、本当に苦しんで死にますよと云う世界である。風邪でさえ、安静が必要なのに、安静する場所がないと云う問題である。それを無理をするから、身体に病が蓄積される。
 今週後半は、また暖冬傾向に戻るとのことであるが、今の寒さと、辛さを忘れず、そこから前に進む方策も、考えていくべきだろう。そう云う相談には新宿いつでも乗るので、連絡会なり、とまりぎなり、福祉事務所なりにまずは声をかけてみよう。 

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本番の冬

 引き続き、平年並の厳冬が続くようです。
インフルエンザなど 感染系の病気には、注意をし、気をつけていこう。

 仲間たち。
 週末になると天気が荒れ、気温がグンと下がる気候が3週間連続で続いている。今回も東京では幸いにして雪にならなかったが、それにしても身も心も凍える冷たい雨である。
 2月になれば暖かくなるとの暖冬予報もあったが、どうも、その気配はなく、平年並の気温で今週も推移しそうである。平年並と云うのは、普通の東京の冬で、季節的には厳冬と云う意味である。引き続き、耐え続ける冬である。
 インフルエンザがじわり、じわりと流行り始めている。東京は既に流行注意報が発令され、学級閉鎖になっている学校もあるそうだ。子供もそうであるが、免疫力の落ちている高齢者などは、インフルエンザでも命の危険もある。普通の風邪とは違い、微熱ではなく、急激に高熱となり、全身に痛みなどの症状が出るので、そんな症状を自覚したら、マスクを着用した上で病院に行くか、動けない場合は救急車を呼ぶ必要がある。放っておいても治らないし、回りに菌を拡散させるだけなので、とにもかくにも病院である。
 インフルエンザが流行ると、毎年、路上の仲間は誰かしら感染してしまう。人ごみの多いところに長時間居ざるを得ないし、手洗い、うがいなどの予防を十分に出来る生活環境にないからでもある。そんなことも自覚しながら、意識的に予防をしておく必要があるだろう。
 感染症の場合は、社会の注意と、患者の意識が、拡散させない大きなポイントともなる。我が我がの人間が多いだけに、拡散予防は大変であるが、とにかく、意識していくしかない。  勘違いであるとか、思い違いであるとか、間違った情報の流布であるとかは、平気で起こるものである。社会人として間違った対処をしないよう、アンテナを張り巡らせておいた方が、病気の問題に限らず良いだろう。
 さて、先日都立明治公園の大半の敷地がスタジアム建設用地として日本スポーツ振興センターに貸し出され、当該地域は閉鎖をされた。早い話が公園ではなくたったので誰も入れなくなったと云うことである。この地も他の都立公園同様、10年前からのホームレス対策の地でもあり、テントの仲間が自立をしたり、保護を受けていた場所で、近年はアルミ缶の集積場所でしかなかったが、対策途上ながらも、ついに閉鎖になった。その意味では残念であるが、都市の移ろいとしてはそんなものであろう。まあ、オリンピックに賛成だろうが、反対だろうが、そんなことはどうでも良いのであるが、自己の主張のためや、業者の利害のために路上の仲間を利用したり、巻き込んでもらいたいくはないものである。自称ボランティアと云うのも、そんなレベルでしかないので、公園に来る「さいたま系」の生活保護手配師同様、甘い勧誘には気をつけた方が良いだろう。
 役所の世話にならないと云う自尊心は大切なことであるが、雰囲気で嫌いになるとか、他人の話で嫌いになるのではなく、ちゃんと自分がしかと話してから判断をしてもらいたい。付和雷同と云うのは高揚感を得られたとしても、それはそれで、あとで後悔をしたりするものである。 

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春よ立て

 今度の日曜日は鍼灸相談会が高田馬場事務所であります。
今月は28日に東京マラソンなので、いつもの準備をしておこう。

 仲間たち。
 今年こそはと、何かと想い描いていた人々も多いだろうが、時はあっと云う間に流れ、寒い寒いと言っている間に、もう2月である。あとひと月、辛抱をすれば、春もようやく見えてくる、そんな季節である。
 東京の気候も、前半は平年並で厳冬のままとのことであるが、後半になると、ぐっと気温が上がるとの予報である。既にちらほらと咲いている梅の開花をきっと加速させることだろう。まあ、寒暖の差が激しくもなるので、その点での注意は必要になって来るが。
 インフルエンザは既に注意報が出ているのであるが、1週間で患者が3倍になったとかで、一気に拡散している模様である。回りに患者が居る、居ないに関わらず、収束宣言が出るまでは警戒を続けておいた方が良いであろう。「かからない」「うつさない」と云う意識がとても大事と云われている病気なので、それぞれの生活全般で意識をしておく必要がある。
 空気の乾燥と云うのは、喉もやられ、肌もやられたりと、身体の異変につながりやすいのであるが、火災もまた気をつけたいものである。覚えている仲間は少なくなったろうが、18年前、新宿駅西口で段ボールハウスを出火源とする大規模な火災があり、4名もの仲間が亡くなった事故を俺たちは身近に経験している。路上で暮さざるを得ない中で、そこの防火体制は、それこそ意識しなければ、そして自分達でやらなければ作れるものではない。その後、公園でも多くの火災事故があった。段ボールと、ブルーシートが燃える恐怖と云うのは、直接経験したり、その体験談を聞いたりしながら、皆、自分のものにして行った。火の始末、火の注意と云うのは、ここからどこに行ったとしても、生活者の基本でもある。これが出来ない人は、個室での一人暮らしなど危なくてさせられない。
 俺たちは静かに伝承しながら、あの時の死者や被害者に向き合い続けて来た。これもまた歴史であり、最近来た連中につべこべ言われたくもない新宿の地域史でもある。
 東京マラソンと、その対応も、かれこれ10年近く経ち、これまた歴史になろうとしている。今年は今月の28日にあるとのことである。東京マラソンの準備と、当日、その開催の迷惑にならぬよう、当該地域の仲間は荷物を移動し避難する(そして必要とあれば福祉や自立支援が対応する)のがルールとなっている。そんなルール誰が作ったんだと言えば、その現場に居る仲間達と連絡会があちこちと交渉し、工夫をこらして作ったものである。マラソンにせよ、オリンピックにせよ、大イベントの時はそんなものである。しっかりと話をしていけば、大概は丸く収まるものである。それを一方的に自分の主張を押し付けようとするから、話がややこしくなり、仕舞には暴力沙汰を起こしたりして、結果的に「はい、さよなら」となるのである。
 そんな訳で、例年のことなので、当該地域には当該管理者から話は来ていると思うが、それに従ってもらいたい。もちろん、これを機に生活を変えようと云う仲間は、福祉事務所なり「とまりぎ」なりに行くと、相談に乗ってくれるので対応をしてもらえる。俺らも仲間が泊まれる場所の確保については、少ない枠ながらも責任は持ちたい。 

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荒天の春

 気候が乱高下しているので、体調面では細心の注意を。
東京マラソンに合わせ荷物の整理をついでにしていこう。

 仲間たち。
 気温差の激しい2月であるが、今週の気温も前後半で大幅に乱高下し、まだまだ落ち着きそうもない。
 他方で冬場の乾燥のせいで喉をやられ、風邪を引いたり、インフルエンザに罹ったりで、こちらの猛威も激しくなっている。気温の乱高下と乾燥で風邪を引かない方がおかしい位であり、格段の注意が必要である。
 うがい、手洗いなど、基本的な予防策はとにかく徹底して、また、熱が出たり、咳が止まないなんて事になれば、すぐに市販薬を飲むなり、それでも治らない時には、病院に行くなりの対応が必要である。
 風邪に限らず、病気と云うものは誰もが罹る。年と共にあちこちが痛くなったり、大病を患ったりと、それがある意味当たり前の事でもある。健康に対する自覚や予防と云うものは、なかなか生活に余裕がないと出来ないものであるが、それでも自分の血圧を知るであるとか体調を自覚して管理するとかは簡単に出来る。
 何でも他人任せの風潮が流行っているようであるが、こと健康に関しては他人任せでは治るものも治らない。病院に行っても医師の指示に従わなければ意味がないし、処方された薬を自分で飲まずに転売するなんてのはもってのほかである。とりわけ年を重ねた仲間は、自分の健康を過信せず自己管理を自覚する事が何よりも肝要である。
 生活全般もまた健康の面でとらえ返してみるのも大切である。東京マラソンの準備で移動が要請されている地域の仲間などは、荷物整理や衛生管理には丁度良い頃でもある。いつも使っている布団なり毛布なりを天干しする、あまりに汚れたものは捨てるなど、可能な限りの衛生さを求めていくのも、健康管理につながったりもする。公園では特別清掃が定期的にあったが、道路にはない。自分で自分の荷物なり、寝床を整理していかなければ、途端に「問題地域」になりかねない。そうさせないためにも、当座の寝床を守り、就労可能な程度の健康を守らなければ、そこからの脱却は、病院か、冷暗所になってしまう。
 今年の東京マラソン対策は、昨年同様テロ対策の強化が重点課題となる。俺は関係ないやと言ったとしても、世界はそのような動きになっているので、逆らうのが無謀と云うものであり、協力は不可避である。
 荷物も置けないし、これからどうしたら良いか分からない仲間や、新しい場所を自分で探すのはもうこりごりと云う仲間は、福祉事務所なり「とまりぎ」に相談にいくことから再スタートしてみよう。ホームレス対策は国の義務でもあるので、色々と個々人の状況に応じて今後のことを一緒に考えてもくれる。施設などに入るのは気楽ではないかも知れないが、少なくとも寒さからの不安は解消され、最低限の安全は確保される。
 仕事につながる対策は自立支援センターなり、自立支援ホームなり、緊急宿泊なり、かつてよりは多くある。そこにつながり、仕事をしながら自立が出来るよう各種支援を要請するのも生き方である。今なら仕事は多くある。 

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冬 春 冬 春

 東京マラソンは28日(日)です。
対象地域の仲間は、 面倒でも一肌脱いで大会開催に協力をしましょう。

 仲間たち。
 冬なのだか、春に入ったのか、よく分からぬ気候となっている。おまけに強い雨も多くなり、気温が変動しまくり、天気も荒れ模様と云う、大変珍しい状況になっている。今週はまた、後半になると冬が戻るようで、最低気温が零度の予報もある。人をおだてておいて、ずどんと奈落に突き落とす、まるで人生ドラマのような一週間である。
 暖かい日が出てくると、花粉が舞う季節ともなっている。今や花粉情報と云うものもあり、花粉予報士と云う職業もあるくらい、全国に蔓延しているアレルギー性疾患である。原因などはまだ良く分かっていないようだが、治療の方は対処療法であるものの、ここ数年でかなり進んでいるようで、多くの人は、日常生活に困難をきたす程、症状が深刻になると、医者への通院と、投薬で症状をおさえている。
 市販薬も最近は出始めている(ちなみに連絡会は持っていません)が、初めての場合は、一度、医者でアレルギー検査をすることが必要であろう。診断がない人には、市販薬の効き目は分からないし、無駄な出費になるかも知れない。
 まあ、よく分からないアレルギーなので、あまりにも症状がひどい場合は、まずは医者に行った方が良いと言うことである。
 インフルエンザも未だ猛威をふるっている。国立感染症研究所の最新の発表では、今シーズンは、過去10年で2番目に高い数の患者数とのことで、あまりニュースになっていないが、東京都では「警報」が発令中で、学級閉鎖なども広まっている。季節的にこちらのピークはそろそろであるとは思うが、寒暖の差がこれだけあるので、体調不良になり易い、そこへ感染菌がまんまと入り込み、なんてことは容易に想像も出来る。とにかく、うがい、手洗い、衛生面、気をつけてもらいたいものである。また、人に移さないため、マスクをし、咳エチケットもしっかりとしていこう。
 さて、一部対象地域だけであるが、東京マラソンの対応は万全であろうか?まだ、荷物をまとめていない仲間は、この際だから、どこでもすぐに移動できるよう、衣替えもかねてコンパクトにしておくことを薦める。アパートでさえ、家賃を払わなければ追い出されるのである。契約もなにもなく、家賃すら払っていない路上で、ずっと居られる保証などどこにもない。気持ちは分からんではないが、これが客観的な現実である。居座っても無理やり出されるだけであるし、騒いだってマスコミ呼ばれて物笑いの種になるだけで、ますます居心地が悪くなるだけである。
 そう言う立場にいる訳だから、道路管理の三建さんが「この時期だけ退いてくれ」と言われてたら、その時期だけは移動をしましょう。これが、分別のある大人の対応である。分別のある人には、こう云う対応、分別のない人には、こう云う対応と、今はまだ平等であるが、その内に対応が別れて来るものである。その時にごっちゃにされないよう、これから真剣に自分の人生を何とかしたい仲間は、分別のある対応をしていくのが懸命である。 

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走り終えて

 3月の鍼灸相談会、第一日曜日3月6日の実施になりました。
季節の変わり目、健康管理はとても大事です。

 仲間たち。
 暦も3月に変わろうとしている。梅も各所で咲いている。長い、そして、おかしな冬から、そろそろおさらばである。
 気候の方も今週は、おおむね晴。気温も火曜日前後は多少低いようだが、それ以外は基本的に平年よりも高目のポカポカ陽気で推移しそうである。もちろん夕方から夜は、相変わらず冷え込むので、気温差が大きいのは変わりはないようである。
 東京マラソンへの対応、対象地域の仲間はどうも御苦労様でした。文句を言いながらも、とても分別のある行動でした。これからもこう云う対応をしてくれると、今後なにかと良い方向に進むと思う。尤も、日頃から整理整頓を心がけ、目立たぬようにしていくのが肝要である。
 対策をされたくないのであれば、人々の目につかぬところに居るのが一番良いと思うのであるが、どうも、そこら辺が中途半端になってしまうものである。知らぬところに移るのが恐いとなれば、今は見学も可能である。納得して、次のステップに行けば、それはそれで社会の目から隠れた場所でもあるので、落ち着いて暮せるとは思うのであるが。株価が続落しているが、それでも東京の景気はまだまだ良い。「仕事がない」と云う言い訳は、残念ながら今は通用しない。おそらくオリンピックまではこんな調子なのであろう。「どうやって探せば良いのだ」と云うのであれば、今は自立支援センターへの入所体制が23区で完備され、新宿区では「自立支援ホーム」など独自の施策もあり、それを真似て渋谷区でも来年度から同様の横文字施策が開始されるとのことである。
 もちろん、かつてのような「バラマキ」の対策は少ない。困窮者支援のスキームのよう、給付が貸付になりと、自分でも努力しなければ先に進まない施策になっている。生活保護にしても、酒やギャンブルに使われないよう現物支給施設は多いと言うか、それが当たり前でもある。それが嫌で保護世帯の少ない他の自治体に行ったとしても、今度は就労指導がマンツーマンとなり、ケツを毎日のよう叩かれる。
 ついでに言えば、非正規の「悲劇」を意図的に宣伝し、非正規から正社員へと、厚生労働省が音頭を取っているので、現実を知らない相談員などに当たると、とにかく正社員になれと云うこととなる。
 まあ、対策と云うのは、当たり前であるが、税金を使っている以上、そんなに「楽」は出来ないのであり、人によっては、とても「窮屈」なものでもある。
 それを納得した上で、対策、施策に参画するのであれば良い。甘い言葉でくっついて行ったり、思い込みだけで反対したりする態度が駄目なのである。俺らを利用し、支配しようとする奴らはいくらでもいる。自尊心をしっかりと持って、これからオリンピックに向けた「対策の嵐」を活用するのか、しないのかを決めていこう。
 なお、鍼灸相談会、いつも第二日曜日なのですが、今月だけ第一になります。なので、今度の日曜日の実施ですので、お間違えのないよう。
 季節の変わり目、調子が変だと感じたら、路上の問診や市販薬だけでなく、検査機器のある病院での検査も必要な場合もある。体調管理だけはしっかりとし、東京オリンピックだけは見てやろうと云う意気込みで長生きをしよう。 

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穏やかな日々へ

 だいぶ暖かくなりましたが、寒暖差は身体に応えます。
体調不良の仲間は、迷わず福祉から病院へ。

 仲間たち。
 暦が変わると、春の陽気が早くもやって来た。少し肌寒くも、日差しにぬくもりを感じられるのが春の気候である。今年は桜も早そうである。ふと、心がしぼんだ時は遠くの景色を眺めてみよう。そうやって時は回っていく。
 とは云え、乱高下を続けて来た今期の冬である。急な寒波到来なんてことも、まだまだあるかも知れない。まだ冬物を捨てることなく、警戒を続けておこう。そうでなくとも季節の変わり目は体調を崩しやすい。冬に耐え抜いた身体はとても緊張している。それが急に緩むと、緊張感も、生活リズムも変わり、体調に影響することも少なくない。何かと気をつけていきたい。
 インフルエンザは季節的にはピークが過ぎたと感じやすいが、統計を見ると意外とそうではなく、今年の冬のおかしな気候の影響がこちらにもあるようで、東京都の「流行注意報」はまだ消えてはいない。空気の乾燥具合などが流行には影響すると思われているので、乾燥している日などは、こまめにうがい、手洗いなどの習慣をつけて予防をしていきたい。  花粉症は、最初に目や鼻に来ることが多いので、風邪、インフルエンザとの区別は案外とつく。こちらの方もかなりの量の花粉が、気温が高くなったここ数日で舞ってしまったようなので、その体質の人は対処に苦慮しているところだと思う。しかしながら、空気清浄機が効いている部屋に一日篭っていることなど、この生活では尚更不可能だし、特効薬もないので、こちらはこちらで、このシーズンが過ぎるのを待つしかないのかも知れない。
 しかしながら、ひとつ言えることは、アレルギー系の病気をもっているならば、野宿と云う生活形態は、その病気にとっては決して良くはない。先ず最初にその生活形態からの脱却を考えなさいと、賢明な医者であれば、そう言うであろう。
 病気と、その人の生活環境と云うのはつながっている。服薬管理をしなければならないのに、どこに住んでいるかも分からない、連絡もつかないのでは管理のしようがないのと同じである。今は長期入院の時代ではなく、医療も介護も在宅が主流の時代である。面白いことに、「孤独死」が結構問題視されているが、近年の医療、介護システムの中では、ある意味これは当然の結末であり、発見が遅れてはいけないよと云うだけの問題でしかない。まあ、それはともかく、少なくとも屋根のある場所で、そして出来れば衛生面で悪くはない場所でつつがなく生活をすることが、病気を自分で管理していく第一歩でもある。
 今は、大きな病院なら「医療ソーシャルワーカー」が配置されて、相談室も病院内にあったりもする。医療につながりながら、専門的に相談をし、生活を改善させていくのも必要かも知れない。頭ごなしに、病院が良いか悪いかを言ってみても、何も進みはしない。治療する意思がなければ、どんな大病院でも、どんな名医でも病気は治せないし、改善もされない。ま、そんな時代でもある。
 自分に良いと思う方向に進めばよいだけである。選択肢は今やいくらでもある。先人達のおかげで、路上から脱せられる対策は、この東京はどこよりも多い。もちろん、自分でも努力しなければならない。本当のことを言えば、人生はすべて自己責任なのだから。 

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もう少しの春

 季節の変わり目、寒暖の差が極端になっています。
体調不良 など身体の異変を自覚し、迷ったら病院へ。

 仲間たち。
 厳しい寒の戻りとなり、今期の冬を特徴づける寒暖の差を繰り返しながら、季節が変わろうとしている。
 今週は火曜日あたりから、気温が段々と上がり、週末には春先の陽気になるようである。気がついてみれば、もう3月の中旬。桜の季節もすぐ目の前である。
 気候の変化は身体の変調に結びつく。
 外気が冷たいと、血圧が上がる。屋内より、野外の方が尚更である。血圧が上がると云うのは、血管やら、心臓やらに負担がかかると云うことで、それが、急激であったり、蓄積され、慢性化したものであったりすると、その先に恐い恐い病気が待っている。人間の身体は日々ダメージの連続でもある。だから、若い方が健康で、年を取ると病気になりやすい。ま、長く使っている道具と同じで、それを機能させるには、メンテナンスや、特別な管理が必要であると云うことである。
 検診を定期的に受けないと云うか、受けられないと云うか、そう云う機会があっても面倒臭くて放っておく人も多いが、そう云う人なら、尚更、自分の身体の異変にはいち早く気がついた方が良い。他人が見るよりも一番早い、いわゆる自覚症状と云う奴である。最近、身体がだるいであるとか、疲れやすいであるとか、いつもと違うであるとか、そんな事に気がつくか、つかないかで、次の選択肢が変わってしまう。保険証やお金がないと、「ちょいと病院へ」とはならず、福祉事務所を通してと、少し煩雑であり、しかも、その福祉事務所で主訴をしっかりと伝えないと、単に野宿でなければ良いと勘違いされ、施設には入れたが、病院に行く機会を失って、施設で苦しんでから救急車で病院へなんてこともある。20年前に比べれば路上から病院は近くなったとは云うものの、その煩雑さを嫌がり、自分から遠くしている仲間も結構多い。
 しかしながら、調子が悪くて、そのままにしても治らないのであれば、早かれ遅かれ病院に行くことになるのだから、そこは覚悟をして、早めに自分の意思で病院につながった方が、人様に迷惑をかけずによほど良いと思うのである。問診も大事なのであるが、病院に行かなければ色々な検査は出来ないし、薬の処方も出来ない。まあ、確かに覚悟を決められるかどうかみたいなところがあるが、その判断も時には必要である。そう云う大きな判断を自分でする人は、駄々をこねて現状維持を希望する人に比べれば、よほど立派であると、俺らは思うのである。
 新年度にこれから入るが、役所の方針に大きな変化はなく、新宿区であれば「推進計画」であり、都で云えば「実施計画」により、ホームレス対策は大きな揺れもなく、今まで通り淡々と進む予定である。オリンピック云々と云う話もあるが、それはあくまで口実にしか過ぎず、オリンピックがあろうが、なかろうが、この動きは止められない。なので、今さら反対しようが、賛成しようが、俺らにとっては、何の関係もない話となる。
 他人のためとか何かのせいではなく、自分のために対策に乗っていかなければならないと思うのである。  

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桜の頃

 卒業式はなくとも、路上からの卒業を目指していこう。
季節の変わり目につき、健康管理は第一に。

 仲間たち。
 いつの間にやら気温がぐんぐんと上がり、気がつけば、今年も桜の頃となった。
 こうなれば、寒暖の差はあっても、冬はだいたい終りである。まあ、良く頑張ったと云うか、良く耐えたと云うか、どうにかこうにかではあろうが、とにもかくにも天敵たる冬を乗り越え、春を迎え入れることができた。これまたいつもの事ではあるが、喜ばしいことである。
 とは、云え、今は季節の変わり目。花冷えの日は今週もやってくるよう、あまりはしゃいでもいられない。じょじょに、じょじょに、季節の動きに合わせた生活設計が必要である。あまり昼間暖かいからと、上着を捨ててしまうと、夜、風など吹いた日には体感的にすこぶる冷え込む。衣類による体温調整は、人間生活の基本であり、ここを間違えると風邪を引いたりと、小さな病気が入りこみ、それを放っておくと、大病に変異する。とりわけ都会の集団生活では、人体に影響する多くの菌が舞い散っている。そう云う都市構造になっているので、これは避けようもないので、注意して、防御するしかない。
 路上が長い仲間は、自分の状態がどうなっていて、どこがどうこれ以上悪くなったら、どこの福祉からどこの病院に行けば良いのかを決めているケースも多いと思う。この生活の経験が長ければ長い程、対応の仕方もおのずと身に付くものである。あまり路上が長くない仲間は、これから自分で病院に行ったり来たりをしながら、経験を積んでいくしかない。入院が必要な大病以外は、今や投薬や定期検診だけで、状態が落ち着き、把握できるものであり、病状が明らかになれば、病院側も必要以上に入院を勧めない傾向になっている。反対に言えば、我々の自覚が今まで以上に必要になって来ていると言うことでもある。自覚して、痛いよ、と大きな声で言わなければ治療は進まない。我慢をしていたら、そこから先は見えてこない。  季節が変わり、病気の流行も変わっていく。それに注意をしなければならないのは、ここに暮らしている以上、最低限必要なことである。
 ちなみに、春もの衣類は、色々な方々に声をかけ募集中であるが、冬物と比べてそんなに来るものでもないので、火曜と木曜のシャワーサービス時、10時から午後3時までの時間限定で提供をしている。必要なものが何でもあると思わないで、頂いたものは汚れたら洗濯をする(小金は無駄使いせず洗濯用に取っておく)など、可能な限り大事に使って貰いたいものである。生活品しか入っていない荷物を盗む奴もいるらしいが、そんなのは見つけ次第、とっちめてやるのが筋であろう。
 春になって、そろそろ仕事をと考えている稼働年齢の仲間も居るかも知れない。自立支援センターはどこの福祉事務所でも募集しているので、そこに入り頑張って仕事を見つけていくのも一つの手である。ここでには就職のためのベテラン専門員が多くいるので、素直になって、そう云う先輩達の話を聞き、心構えと覚悟をしっかりと噛みしめ就職活動に入るのが必要であろう。 

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満開を期待

 季節の変わり目につき、健康管理はしっかりと。
調子が悪い仲間は、無理をせず早めに福祉から病院へ。

  

 仲間たち。
 開花宣言が出た途端の花冷えで、どこか時間の流れが止まったかのような春であるが、今週は気温もあがり、週末頃には桜の花を満開にさせてくれるであろう。そして、街も賑やかになる。
花見客は酔客ともなるので、色々とトラブルともなる。いつものことであるが、そこら辺は気をつけながらやっていこう。空気がまだ乾燥しているので、タバコの不始末や、酔客のポイ捨てなどで火事なども起こりやすい。人出が多いと云うことは、それ相応のリスクも高くなると云うことなので、横になる前に身の回りをもう一回、確認をしておいた方が良いであろう。
 周知の通り、フランスに続いて、ベルギーでも大きなテロ事件が起こった。IS系のテロは空港や駅、繁華街を狙ったテロなので、全世界の人の多い街の警備当局は、警戒レベルをかなりあげている。日本も例外ではなく、今年は伊勢志摩サミットなどもあるので、とにかく首都圏の警備は数段強化される。人気の少ない河川敷はともかく、放置物件など、よほどのことがなければ今まで放ったらかしにしておいた中心部の道路などは真っ先にその対象になるだろう。こちらも巻き込まれないよう、また、自分の荷物がそうでないことをすぐ証明できるよう、コンパクトにまとめておいた方が良いだろう。そんなことで抵抗したら、すぐ怪しまれることになるが、同じように見られてしまう他の善良な仲間への迷惑のことを考え、行動をしてもらいたいものである。
 そんな状況なので、来年度にかけて路上には色々な動きがあることだろう。しかしながら、懸念なのは、景気が少し失速気味のようで、仲間、一人ひとりが総活躍する場が設けられるのか、設けられないのかと云う問題である。若い仲間ならともかく、ある程度年を取ってしまうと、再就職は企業側から叩かれるし、マッチングさせるのもかなり時間がかかる。コンピューターによって合理化された仕事の時代にあって、現場で働き続けて来た男性中高齢者の再就職先はどのような仕事があるのかを、真剣に考えなければいけないとは思うのであるが、渋谷区や東京都の対策新規事業は、就労支援をまったく考慮しない対策なので、仕事を新規に求める仲間は既存の自立支援センター対策があるので、そちらの方を軸に考えた方が良いと思うのである。テキ屋さんで半福祉半就労、雑誌売りで半福祉半就労が、今ならある程度まで認められているのであるから、仕事を変えず、止めず、そう云う暮し方をしたい仲間は良いかも知れない。
 オリンピックを控え、建て替えやら、再開発やらで、古くて安いアパートは都心から無くなりつつある。路上はともかく、仕事の関係で、東京で暮したいと思うのであれば、まあ、今の内かなとも思うのである。自分の「城」さえもてれば、そこを拠点に次のステップが考えられる。路上に居ることを頑張らずに、自分の次なる「城」の確保のため、そして、自分の人生のため、この春は頑張ってもらいたいものであるが。 

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あいまいな春霞

 今度の日曜日は鍼灸相談会が高田馬場事務所であります。
衣替え用衣類は、火曜、木曜、シャワーサービス時に提供してます。

  

 仲間たち。
 桜の花も満開となり、気温も平年並に戻って来た。今週は曇りがちで雨の日が多くなりそうであるが、それでも大きく気温は下がらず、最低気温も10度以上を保ってくれそうである。乱高下をしなければ、その季節に合わせていくだけなので、過ごしやすい。能天気の春ではなく、気持ちを引き締める春になって欲しいものである。
 桜の名所で花見が盛大に行われると、人も大きく移動をし、また、冬の間、隠れていた仲間も顔を出す。街も動き出すが、路上もまた動き出す季節である。その時代や季節に合わせながら、心機一転、動き出すのも必要かも知れない。
 まあ、季節の変わり目でもあるので、体調管理にはとりわけ気をつけていくようにしよう。これからは、昼間暖かくて、夜はちょいと冷え込むと云う季節になる。梅雨時期まで、夜の装備はどうしても必要になる。衣替えも必要であるが、着たきり雀にならぬよう、厚手のものも一枚くらいはとっておいた方が良いだろう。ちなみに、衣替え用衣類の提供は、毎週火曜、木曜の午前10時から午後3時まで、高田馬場の連絡会事務所で、シャワーサービスと平行して、実施しているので、必要な仲間は選びに来てもらいたい。「とまりぎ」でも衣類は提供しているので、こっちでなかったら、あっち、あっちでなかったら、こっち、が出来るが、衣類はサイズや好みがあるので、自分が必要なものが無料ですべて揃うとは限らない。酒や煙草に小銭を消費するのではなく、ちと貯金をしながら、コインランドリーで洗濯をするなり、必要なものは自分で買うと云う習慣もつけておいた方が良いとは思う。
 風邪やら、花粉症やらが流行るのは、都会は空気が汚いからである。いくら見た目を奇麗にしようと思っても、宴の終りの繁華街の汚さはカラスだけでなく、俺らも良く知っている。消費の街と云うのは、これまた仕方のないことであるが、そこに暮していると云うことは、そう云うリスクも背負っていることを承知しておく必要があるだろう。路上で衛生面の話がよく出るのは、そう云うことでもある。健康面、衛生面の注意なくして、社会の底辺では暮してはいけない。自分だけ良いと云う訳にはいかないのである。人様に迷惑にをかけると云うことは、軽微なものならともかく、度を超したり、羽目を外せば犯罪にもつながる。残りの人生刑務所暮らしをしたくなければ、自分勝手な生き方は改めることである。
 自由に暮しているように見えて、意外と不自由であることを、俺らは良く知っている。強がりはともかく、本音のところ、路上のまま人生を終わらせたいと思う仲間がいかに少ないかも俺らは良く知っている。誰かをそこで待っていたとしても、その誰かは永遠に来ないことも、良く知っている。時には素直になることも必要である。
 今度の日曜日は鍼灸の相談会が高田馬場事務所である。肉体労働などで身体が疲れた時は、ほぐしてもらうのも大切である。メンテナンスに時間をかけるのも、健康に生きるため必要なことである。朝10時から受付なので、お気軽に。

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吹雪いて桜

 衛生面も色々注意が必要な季節でもあります。
春もの衣類、火曜、木曜のシャワーサービス時に提供しています。

  

 仲間たち。
 気まぐれな春の嵐のおかげで東京の桜もあらかた散って、葉桜になりつつある。まあ、それはそれで新緑の光景で、まばゆいものであるが。
 初めて会社に行ったり、初めて学校に行ったり、初めて一人暮らしを始めたりと、この季節は初めてづくしが多い。そんな新人さんも加えると東京はまた活性化する。一時の就職難の時代は過ぎ、就職浪人生は少なくなったようなので、経済はしっかりと回っているのであろう。
 東京オリンピックも、何ちゃらエンブレムが発表されるなど、主催者はムード作りには懸命であるが、何だかんだと、早いもので4年後の開催となる。まあ、そんなことも見据えていたのか、気がつけば戸山公園のすぐ近くに「スカイフォレスト」なる超高層タワービルが出来、新宿駅南口の大改造も「ミライナタワー」と「バスタ新宿」の開業で、俺らが見慣れた景色も大きく変わることとなった。
 そんなことであるからして、居場所が少なくなるのは致し方がない。工夫に工夫を重ね、知恵をしぼりながら、当面そこを維持しつつも、次なるステップを具体的に考えた方が良い頃でもある。50過ぎてから初めての一人暮らしなんてのも、大変であるけれども、良いかも知れない。尤もそんな場所は繁華街からは離れた場所にしかないので、生活圏をガラリと変える必要もある。
 アルミ缶の単価は暴落して以降、回復の兆しはない。まあそんな時代でも回収業者は上手に立ち回り生き残るのであろうが、ボッタくられ、ツケを払わされるのは、必死に集めている俺らの方である。
 今は別の仕事もあったりする。稼げないのでは同じであったとしても、収入は安定した方が良い。稼げない残りの部分は福祉の世話になると云うのもある。ただ遊んでいるのが嫌な高齢の仲間は、まずは「とまりぎ」なり福祉事務所に相談をし、それから色々なことを学びながら、そうやってこの地で生きている。年金をもらっている仲間も、それだけで食っていける程、多くないだろうから、残りの部分は福祉が出してくれる。もちろん、野宿のままでは駄目であるが、一人暮らしが不安な仲間は、宿泊所なり、見守りやコミュニティがある施設に入れてもくれる。新宿はとにかく多様性なんて言うまでもないそもそもがバラエティに富んだ街なので、その街にある福祉事務所も実にこなれている。なので、特殊事情があったとしても、正直に話をする限りにおいては、対応をしてもらえる。
 春のうちに次へと歩み出せば、次の冬前には、少なくとも路上で凍えることはないと思う。福祉は嫌だと云う仲間は、自立支援センターも今入れば、よほどのことがない限り、次の方向が決まる。まあ、それも病気にならない限りと云う前提がつく。重大な病気ともなると、誰も雇ってはくれないので、これは治療に専念をした方が良い。希望は一つ一つ叶えるもので、何でもかんでも一遍にうまく行く訳がない。他人にちんたらしていると言われようとも、ゆっくり、ゆっくり、希望を叶える旅に再出発していきたい。

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悼みの春

 昼間暖かいと、寒暖の差が激しくなります。
油断せずに 健康管理など、自分の生活に関することに最大の注意を。

  

 仲間たち。
 東京の桜も大方散り、新緑の芽がまばゆい季節となった。
 このまま爽快な季節かと思われた矢先、熊本、大分で大規模な地震による惨事が発生している。地元が被災地の仲間も居るかも知れない。心配だろうが、今は状況を見守るしかない。自然災害の前では、どうにかしたくとも、どうにもならない。他方で、ネットの世界では信じられないくらいのデマ情報が飛び交っているようである。「人の不幸は蜜の味」と、そんな人々が多いのも事実である。住む場所が離れていても、この国に住んでいる以上、自然災害は、他人事ではない。誰かのせいにせず、仕方のない事態に対し、見舞いの気持ちを持ち続けると云うことは、当たり前のことながら、とても大事だと思うのであるが。
 地震のニュースで報道が立ち消えになりつつあるが、その前は、歌舞伎町ゴールデン街火災の件で、俺ら全体が良からぬ噂を立てられそうになっていた。酔って家屋に侵入するのは、それはいけないことではある。が、だからと云って、その人があたかも凶悪放火犯人であるかのように報じるのもどうかなと思うのである。ボランティアの中には、マスコミに取り上げられるのが生き甲斐のような、そんな、おかしな人々も多くいるが、マスコミと云うのは、注意しながら接していかないと、とんでもないことになるものである。我々は、見せ物ではない。そこら辺はしっかりと持っていた方が良いだろう。
 話が時事放談になってしまったが、とにかく良い季節である。
 とは、云え、花冷えのような日もあり、逆に昼間暖かいと朝晩との寒暖差は大きい。体調を崩しやすい季節でもあるし、冬場、疲れた身体が悲鳴を上げ始める頃でもある。慎重で几帳面な生活が求められる季節でもある。
 変えたい、変えたいと思いながら、いざ、生活を変えようと云う段で、躊躇してしまう仲間も多いと思うが、人はそんなものであるから、そんなことを恥じることはない。ここは、慎重さではなく、創造性と計画性の問題で突破してもらいたいのであるが、実際、そこに辿り着くには、それはそれで大変で、誰かに背中を押されないと進まない時も多い。
 手を変え、品を変え、俺らも、仲間の背中を押し続けて来たが、路上の現状維持の成れの果てを多く見てきたから、俺らはその手を緩めるつもりはない。とにかく、調子が悪ければ、福祉などを通して病院で検査をしてもらう。投薬で済むとしても、ある程度の期間、療養が必要となる。路上生活のままで良くなると云う医者はいないであろうし、福祉事務所でさえ高齢や病気の仲間に路上生活を勧めることはない。そんな時は役所との相談である。相談を重ねれれば、お互い納得できる。納得できなくとも、何かしらを提示してくれる。そこから、次を慎重に決めれば良い。
 実を云うと、冬を越した今ごろから、夏場にかけてが、路上で亡くなる仲間の数が多い。経験上もそうであるし、統計上もそうなっている。まあ病院に行くほどでないにしても、健康管理はしっかりとしていこう。       

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春の祈り

 火曜、木曜の衣類配布は続けますが、数が少なくなっています。
洗濯をするなど、大事に使って下さい。

  

 仲間たち。
 ほぼ、気候も安定し、春らしいと云うか、梅雨入り前の初夏らしいと云うか、東京はそんな落ち着きを見せている。
 他方で、今回の「熊本地震」は前例がないと気象庁が云う程、余震が続き、地震活動そのものの収束の目処が未だにたっていない。それでも、被害、被災状況の全体像は明確になりつつあり、家屋の倒壊、土砂崩れによる死者、行方不明者等、人的被害も大きく、また、ライフラインの寸断、または家を失った多くの人々が先の見えぬ中で避難せざるを得ない状況が生まれてしまっている。
 俺らは俺らの立場では、何も出来ないのであるが、亡くなられた人々へのお悔やみと、被災を受けた方々へのお見舞いを申し上げたい。避難生活のようなものは他人事ではないので、せめて自然災害で家を失った人々ぐらいは、早期に避難所から脱却できるよう祈りたい。何も出来ないと云うのはもどかしいものでもあるので、コンビニなどにある義援金箱に、せめてもの気持ちを入れておこう。新宿の仲間は恐らくあまり知らないだろうが、熊本や大分の個人の方々から長い間、支援を受けている。全国の匿名の関係の中で支えられたり、支えたりと、そんな位置に俺たちも居る。場所は違えど、その傷みを共通のものと感じ続け、自らを発奮させていけるよう、そんな意識を持ってもらえたら幸いである。人は自分のためだけでなく、家族のため、地域や故郷のため、同じ境遇の仲間のため、他人のためにと思うことで、より良く生きていけるものである。
 熊本の現地ではボランティアや物資の募集も含め、救援活動が既に広範囲に始まっている。その影響もあり、連絡会に集まる衣類など物資は既に少なくなって来ている。別にそれを非難するつもりはないし、俺が俺がとアピールするつもりもない。我々が耐えれば良いだけの話である。なので、事務所で常時配っている衣類提供はかなり少なくなると思うので、ご容赦下頂きたい。その他の活動は連絡会では現状維持が可能であるが、東日本大震災の時もそうであったが、ボランティアの投入の問題や金銭的な問題で、余力のない団体は、炊き出しが無くなったり、少なくなったりするようなこともあるかも知れない。これも非難すべき問題でなく、この業界の自然な流れであり、仕方がないことでもある。被災者の規模は比べものにならない。お米やお金や人を熊本に送るのは、当然の動きであり、その恩恵を受けられないからと東京の俺たちが僻むことはない。これまた耐えれば良いのである。
 耐えられなければ、今や路上から脱却できる施策は、埼玉や神奈川、千葉に連れていかれなくとも、幾らでもある。体力があれば、建築現場なり、住み込みで仕事が出来る場所もまた幾らでもある。生活保護にせよ、仕事にせよ、路上の民間手配が不安な仲間は、公的な相談所もまた、幾らでもある。福祉事務所なり「とまりぎ」なり、ハローワークなりに相談をしていけば良い。自然災害の被災地と違い、俺らは自らの意思で動ける。きっかけを見つけて前を向いて歩くことで、被災地とつながっていきたいと思うのである。      

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新緑の中で

 連休中、シャワーサービスはやっております。 今度の日曜日は鍼灸相談会となります。

  

 仲間たち。
 暦も変わり、新緑の季節である。
 熊本や大分に思いを寄せながら、それでも気候の良い時には身体をゆっくりと休ませる。体力を温存し、明日への希望へと歩み出していけるようしていくことが、俺たちに課せられた仕事である。肉体労働で長く生きていくしかない俺たちに、休養は人一倍必要である。
 これからは夏日に気をつけなければならない。熱中症なんて言葉もきっと増えていくことだろう。季節の進行がやたらに速いので、気候に合わせた生活を心がけていこう。
 今年は飛び石連休なので、そう影響はないと思うが、役所相談と病院外来は連休中はお休みとなる。福祉を通して病院に行きたい仲間は、暦を良く見ておこう。病院行きたいけど、役所と病院がお休みだった、なんてことがないように。もちろん、緊急の場合は救急車は休まないので、呼ぶしかないのは、いつもと同じ。
 連絡会の方は、火曜、木曜のシャワーサービスと衣類配布はいつものよう実施しているので、利用してもらいたい。ただし、こちらも相談会はお休みなので、相談のある仲間は連休明けにお願いしたい。
 色んなことが色々とあるが、文句ばかし言い続けている暗い人生でなく、悪いことも、良いことと思えるよう、たまには気分を変えていきたいものである。
 以下、農業チームからのお知らせが届いたので、気分転換にお読み下さい。

【新宿連絡会 農業班からのお知らせ】
 これまでも、長野県で農業作業して、炊き出しなどの食材を作ってきました。今年は活動範囲をぐいっと広げて、新潟県十日町市松之山にある集落でも、農作業をしたいと思っています。月に一度、連絡会の車でみんなで行き、一週間ほど滞在しながら、農作業や田舎暮らしをする予定です。交通費や滞在費などの費用は無料です。農作業するための作業着も貸します。つまり、手ぶらでも大丈夫です。松之山は温泉地として有名で、農作業で汗を流して、のんびり温泉にはいろうかなと思っています。是非、一緒に行きませんか。

★なぜ 農村で農業するの  

 「食べる」ことが生きるうえで一番大切です。食事をしなければ、心も体もすり減っていきます。都会ではお金が無いと、なかなか食べ物を得られません。そこで、お金が無いなら自分で作る。農村ではいろんな食材を採取したり、栽培することができます。また、都会の暮らしに馴染めない人も、田舎の暮らしならピッタリという人もいると思います。まずは、田舎暮らしがどんなものだか体験して、田舎で暮らしたいという方がいたら、いろいろ相談にのります。

★日当は出るの

 日当は出ませんが、費用は一切かかりません。ゆくゆくは農産物を販売したりして、利益が出ればと考えていますが、いまのところは未定です。

★農作業は大変なの  

 農業未経験者も大歓迎です。自分のペースで、少しづつ始めてもらえれば大丈夫です。力仕事もあるので、45歳くらいまでの方を考えていますが、体力や技術がある方なら年齢は問いません。まあ、人それぞれなので、あせらず、のんびり少しづつやりましょう。

★農作業以外にどんなことするの  

 みんなで食事を作ったり、活動拠点となる家も建てたいと思っています。料理が得意だったり、建築技術がある方も大歓迎です。

★いつ行くの  

 5月9日(月曜日)朝7時30分に新宿連絡会 高田馬場事務所に集合です。14日(土曜日)に戻る予定です。連絡会の車で往復します。今年は毎月一回、行く予定です。
 行ってみないと分からない、やってみないと分からない、もんです。まずは、どんなもんだか是非、一緒に行きましょう。「やってみたけど、次回はやめとく」でも大丈夫。
 のんびり少しづつ活動したいと思っています。
 

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緑の街中で

 気候変動が激しいので、健康管理はしっかりとしていこう。
調子の悪い仲間は福祉から病院へ。

  

 仲間たち。
 初夏を思わせるような気候が続いている。爽やかなのは良いものの、この季節で夏日になることも珍しくないのは、今年も異常気象が続いているからであろうか。梅雨時期にもう一回落ち込むか、それとも梅雨が短く、そのまま一気に夏になるのか等、色々なパターンが予想される。季節に振り回される生活である以上、今年も一喜一憂のようである。
 季節がころころと変わると、身体がそれについていけなくなる、なんてことは高齢者を中心に良くある話しである。年をとれば、パニックであるとか、ストレスであるとか、そんなものに弱くなる。持病なんてものもいくつも出て来て、それに身体が合わせ、あまり無理をしない身体ともなる。まあ、それが穏やかに暮せないとなると、身体のあちこちに異変が出て来るものである。
 病気がいろいろあるのと同じに、治療法もまたいろいろある。素人判断せずに、「調子が悪いな」と思い、その状態が続くようであれば、一度福祉を通してでも医者に行き、検査をしてもらった方が良いであろう。加齢に伴う疾患はこれは、どんな生活をしていても、誰にでもある。気付くのが早いか、遅いか、そんなことでその後の人生が決るのであれば、それは早い方が良いであろう。早期発見、早期治療が基本である。収入が少ない中で病気治療をしなければならない人、身寄りや資産がない高齢者は、誰が何と言おうと福祉の優先的な対象者になる。事情を正直に話せば大丈夫である。昔、福祉でどやされていても、それは自分が若い頃の話しで、今は年を取ったのだから、もう、どやされることもない。時代が変わったのではなく、自分の年齢が変わっただけである。この国は身寄りのない高齢者を放ったらかしにする程、冷たい社会ではない。
 連休中に仕事を求めて地方から来た仲間も居るだろう。この時期は、そんな時期でもある。もし、自力で仕事が見つからない時は、東京には「自立支援センター」と云う、仕事探し専門の施設が5ヶ所(定員計361名)もある。失業しても、お金がなくなっても、どうにかもう一度やり直しのチャンスがあると云うことである。そう云うところに入れれば、あえて路上生活をする必要はない。
 新宿で寝ている仲間の場合は、新宿福祉事務所が受付で、そこで簡単な面談をして、特別な問題がなければ、入所が可能である。すぐに入れない場合が多いので、待機となるので、その点は注意をし、まだ所持金が幾許かある内に、申し込みをしておいた方が良いだろう。まったくお金も泊まる場所も何もない場合は、緊急宿泊施設が、この仕組みとは別に新宿区では用意されているので、これも相談をしてみるのが良いと思う。仕事が既に決っていて、宿だけがない、なんて場合の仕組みも、これまた別にあるので、色々なパターンで使い分けることも可能である。これらはみんな地元の役所系なので、「さいたま系」の福祉手配師よりも断然安心で、ぼったくりもない。まあ、若いと騙されやすいので、その点は気をつけた方が良いが、役所系は相手が若くても、年を取っていても、騙すことはまずないので、しっかりと仕組みを聞いて、納得した上で入所すれば良いと思う。
 噂話ではなく、正確な情報をいかに入手できるかが鍵であったりもする。  

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頑張れ舛添都政

 気候が先走っています。対応力が落ちないよう、意識して、 今の季節との格闘を。
熱中症にも気をつけよう。

  

 仲間たち。
 まだまだ夏は先であるとは思うのであるが、最近の先走りがちな気候は初夏を通り越して夏日を出したりもしている。昨日まで寒い、寒いと言っていたような気もするのであるが、休む間もなく、今度は暑い、暑いになってしまった。急激な気温の変化は、対応力が低下して来ている高齢者や病気がちの仲間にはちと厳しい。とにかく気候がおかしいので、その自覚と、その中で生活していく術をしっかりと身につけていかないと、体内リズムが壊れてしまう。意識した健康管理が一段と必要である。
 既に熱中症などが取りざたされている。体力がなくなっているところに直射日光に長時間当たる、または風通しの悪く、湿度が高い場所に長時間居るだけで脱水症状になり、意識がもうろう、なんてことは今の気候なら十分にある。こちらも意識しながら、水分、塩分の補給などを考えた方が良いであろうが、血圧が高い人は、あまり塩分を意識的に補給しすぎると別の病気を誘発することもあるので、その点は注意をしておこう。発汗が多い時に、水分、塩分、ミネラルが含まれるスポーツドリンク系の飲料を飲んでおくのが熱中症の予防には良いらしい。
 まあ、それぞれの体調なり、年齢なり、持病なりを考えながら予防策をとっておいた方が良いだろうし、今通院をしているのであれば、病院の先生に色々と注意点を聞くのも必要である。自分勝手な思い込みが、あらぬ方向に行ってしまわないよう気をつけたい。
 先日、東京都福祉保健局が今年1月の路上生活者概数調査の結果を発表した。まあ、毎年のことなので数はそんなに驚きはしない都内1473名(国管轄河川敷、市町村も含む)とのことである。どこの区がどうした、増えた、減った、昼と夜とは数が違うなんて云う当たり前の議論が、何故か今更盛んであるが、それを指摘し、陰謀論のようなことを言ったとしても、行政が悪いと言う結論にしか辿り着かず、あまりにも当事者不在であり、そして不毛である。なので、これはあまり気にしなくとも良いのであるが、おおまかな分析をするとすれば、概数はここ数年で下げ止まっている感があり、23区約700、国河川敷約700と、23区と河川敷が、ついに同数ちかくになり、今後は逆転する可能性も秘めていること、これは23区から逃げ出したのではなく、国河川敷の対策が23区の対策とは違ってしまった結果でしかないこと、23区内を見ても、対策が一番進んだと思われる公園の人数と道路の人数が逆転し、都管理施設別人数では約半数が道路になっていることなどが特徴的なことであろう。
 対策を積極的、計画的に推進すれば減り、あまりしないと、当然ながらあまり減らない。これも当たり前のことであるが、このことをもう一度見直していこうと云うのが、東京都の新たな「施策」らしく、その実験例が台東区と渋谷区で既に始まっているとのことである。それが道路や河川までに広がるか、今が東京都の大きな試金石でもある。舛添さんがマスコミに叩かれているようであるが、こう云う都政に関わる歴史的で大きな問題を予算措置を含めてしっかりとやって頂ければ、温泉行ったか行かないかなんてチンケな話は俺らにとってはどうでも良い話しである。物事を分析し、それぞれのブロックや区、そして、様々な居住場所に合わせた総合的な対策の強化が図れるのか、まずは文句を言わずに期待をしていこう。

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空だけは晴天

 長い夏になるかも知れないので、夏場の生活上の注意点 を思い出しておこう。
年齢、体力にあった生活スタイルを。

  

 仲間たち。
 五月晴れは良いのであるが、5月であることを忘れる程の夏日となっている。
 沖縄地方は梅雨入りとなり、6月にもなれば、日本列島、雨のシーズンとなる予定であるが、今年は一体どうなってしまうのか、あまり先を見通せないようである。今年の夏は記録的な暑さになるとの予報もあるので、念のため覚悟はしておいた方が良いのかも知れない。
 震災の前の年であったか、観測史上一位の2010年の猛暑は、クーラーのない、風通しの悪いアパートの中で、一人暮らしの高齢者などが熱中症がバタバタ倒れた年である。忘れかけた、そんなことも思い出しながら、夏場の生活上の注意やら、対策を考えておいた方が良いだろう。
 熱中症への意識は、あれ以降、かなり浸透はして来たようである。水分補給、塩分補給、ビールよりもスポーツドリンク、風通しの良いところで休む、等々、暑さに負けずに頑張ろうなんて馬鹿な精神論を言わす、暑ければ休み、手を抜くと云う、自分の年齢、体力にあった対策もしてきているだろう。
 基礎体力がどうなのかは、かなり幅があるが、まあ、冬場と同様、高齢者や病気がちの仲間が夏バテのような症状になり、最悪熱中症で意識がなくなり救急搬送なんてことも、夏場にはある。とにかく、暑い、暑いと文句を言うばかりでなく、その対策を意識しながらの生活を組み立てていく方が良いであろう。
 冬場に路上から脱したいと思う仲間が多いのと同じよう、夏場も路上は快適ではない。虫関連の被害や、これからじめじめして来ると衛生面での被害、うだるような暑さから来る睡眠不足、活動量の低下からくる収入の低下、体力の低下、あげたらきりがない。この期に何とか路上から脱却したいと云う仲間がいるとは思うが、クーラーのないような宿泊施設であれば、路上とあまり変わらないこともあるので、そこだけは入る前に確認をしておこう。生活保護や自立支援で夏場にアパートに転宅したいと思う仲間も、また同じ。風通しが悪く、クーラーがないアパートは熱中症の危険が高まる。どこでも良いと言わずに、必ず内見をしてから決めるようにしよう。
 より快適な場所ではなく、より健康被害が起こりにくい場所への移動と考えた方が、これからの季節は良いと思われる。
 伊勢志摩サミットが今週末にある関係で、都心はどこもお巡りさんでいっぱいで、挙動不審であるとすぐに職質されてしまうが、これもテロ対策なので、何かをするつもりでない仲間は協力しておこう。我が我がと、こんなときに感情的に反発しても、すぐに逮捕されるだけであり、まったく不毛である。先のゴールデン街の放火事故以来、世間からはそのように見られてしまう傾向があるのも、また事実である。
 しかし、そうではない時はそうではないと言えば良いし、正々堂々と荷物を見せるだけである。最後に「お疲れさま」と笑顔で言えば、それはそれで何事もなかったかのよう、時間が回っていく。まあ、面倒でもそれが世の中の慣わしでもある。  

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さよなら五月

 湿度の高い日々が多くなりました。
これから梅雨時期でもあり、 衛生面での注意を再度していこう。

  

 仲間たち。
 湿気の高い日が多くなった。じめじめの季節の到来でもある。
 あっと云う間に6月になり、今年も半分が過ぎようとしている。6月になれば本格的な梅雨が始まり、そして灼熱な都会の夏もまたより見えて来る。そして、不快指数も高まる頃である。しかし、季節と云うのはどうしようもないので、その条件下で何とか生活を建て直していくしかない。
 寝ている段ボールなどは、とにかく長く使っていると虫のたまり場にもなる。段ボールに限らず、自分の荷物も、天気の良い日には日干しにするなり、早めに取り換えておくなりを心がけよう。これはこれで大変なのであるが、「生活」と云うものは、そう云う細かなことの繰り返しである。ダニ、シラミなども、表でうろちょろしている分はまだしも、皮膚の中に大量に住み込んでしまうと、疥癬と云う重大な皮膚疾患になったりもするし、そうなれば病院にいかないと治らない。皮膚が痒いなんてのも、色々な原因が考えられるが、不衛生な環境に暮らさざるを得ないと、このような皮膚関連の病気のリスクも高まる。
 予防は、出来るだけ清潔な環境にするしかないので、定期的にシャワー(新宿区の相談所「とまりぎ」や、連絡会事務所で無料で浴びられるし、下着類なども無料でもらえます)を利用したり、お金がちょっとはある仲間は銭湯に行くなりを習慣化した方が良いだろう。連絡会の衣類サービスも毎週、火、木のシャワーサービス時に必要なものは持っていけるような仕組みになっている。生活に役立つサービスは利用してもらいたい。
 伊勢志摩サミットも、オバマさんの広島訪問も無事に終り、都市の警備も通常に戻りつつある。大きな国際的なイベントなどがあれば、いつもこう云うことにもなる。しかし、終わってしまえば、元に戻る。そう云うものである。俺らの生活に関係があったり、なかったり、色々あるとは思うが、関係があった場合は、それに協力し、そして利用してと云うのも有りである。世の中、表に出ないことなど幾らでもある。そう云うものは俺たちでこつこつと作っていけば良いのである。
 今後、テロ対策と云うのは、都市警備の基本になっていく。昔はどこにでもあった公共のゴミ箱が街にないであるとか、少ないであるとかは、そう云う動きでもある。公衆トイレなども、今は何とか無事であるが、これもその内に対象になってくるかも知れない。そうなると都市公園が唯一のオアシスになるのであるが、その都市公園も、待機児童問題の対応で保育園の設置が敷地内に認められるなど、変わっていきそうである。それはさておき、警備を理由に街も変わる。その流れは東京オリンピックまで続くことであろう。そして、その間に何かあれば、そこでも変わる。公共空間を、故あって「お借り」している仲間は、そう云うことも、そろそろ真剣に考えておいた方が良いかも知れない。
 オバマさんじゃないが、「チェンジ」である。

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曇りがち

 今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。
健康面、衛生面で自分の生活を一度チェックしてみよう。

  

 仲間たち。
 早いもので一年の折り返し地点でもある6月になった。季節に踊らされながら時は進むのであるが、あまり何も考えていないと、それこそあっと云う間に年を重ねる。その時々になにかを刻印することが、必要でもある。
 6月と云えば梅雨の時期であるが、空梅雨なのか、遅れているのか、まだ梅雨前線が北上していないようで、曇りの日は多いが、今のところ雨の日は少ないようである。
 昼間、太陽が顔を出さないと、朝晩は少し冷たくなる。この時期、特有の寒暖差のある気候となってくるので、風邪とか引かないよう、夜の寝床などは色々と場所を考えておいた方が良いだろう。また、これから雨など降ると、湿度が上がり、じめじめとした環境になる。体調面もそうであるが、衛生面もまた、色々と気をつけなければならない頃でもある。まあ、路上での生活を考えた時、ある意味、一年で一番うっとおしい季節とも言えるかも知れない。まあ、それでも誰かが日常的に守ってくれる訳でもなく、すべて自分で一つひとつ解決していかなければならないのであるが。
 今度の日曜日は、高田馬場事務所で恒例の鍼灸相談会がある。湿度があがったり、季節の変わり目になると腰が痛い、なんてのは良くある典型的な腰痛である。腰痛が奇麗さっぱり治るなんてことは奇跡でしかないが、治らないなりに、メンテナンスをしていかないと悪化して、ヘルニア等、重篤化したりもする。動けなくなれば入院なり、福祉なりとなるが、そうなってしまうと、かなり厳しい制限された生活が待ち受けている。そうならないよう、色々と指導してもらう必要があるが、そう云う機会と云うのは、ひどくなって病院に行くまでは、あまりない。自分の身体を労りたいと思う仲間は、こう云う機会も利用して専門的な相談をしてみるのも良いだろう。
 ひどくなってからだと遅いのは、腰痛に限らず、すべての病気に共通するものでもある。そして、ひどくなってからの治療であると、時間もかかり、治療費もかかる。その治療費も払えないとなると福祉なんてことになるが、生活保護受給者が過去最高件数を記録し続けている中、高齢世帯が半数を超したていたことが厚労省の調査で先日、発表された。年金だけでは生活できない、「足りない部分を補ってもらっている」人々も多くいるのであろうし、この国の労働者の大半は中小零細やら、自営業者であったりしたので、これはこれで、庶民感覚からすれば当然の成り行きである。そもそも、この制度はそのための制度ではないかと思うのである。
 「下流老人」などと、高齢者を馬鹿にし、必死で社会の底辺で生きて来た人々の尊厳を粗末に扱い、そして、やっかいものにしようとする風潮であるが、そのようなことは気にせず、高齢や、病気になって自立でどうしようもない場合は、福祉でも何でも社会の制度は、健康にすごしていくためにも。活用すべきであろう。  

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雨の季節

 今週は雨が多いとのことなので、ようやく実感としての梅雨時 になりそうです。
健康面、衛生面での注意を。

  

 仲間たち。
 関東地方も梅雨入りをしたとのことであるが、その割に雨が降らず、夏日なども記録し、何だかこのまま盛夏にまっしぐらと云う感じであるが、予報によれば、今週は気温が高いものの、梅雨前線ははっきりとし、雨予想が多いようである。水不足が懸念されているので、解消してもらえる程の雨量がダム付近にあれば良いのであるが、こればかりはお天道さまのことであるから、誰にも良くは分からない。
 いずれにせよ、雨など降ると、すごい湿気ともなる。うっとうしいだけでなく、鞄や袋の中をそのままにしておけば、すぐにカビが生える。食べ物も早めに口に入れとかないと、すぐに腐る。精神的にも落ち込みがちなので、色々と気を使っての生活になる。
 雨ともなれば、仲間の関心事は、雨宿りの居場所である。テントもダンボールも、よほど防水対策をしていない限り、雨には弱い。路上のあちこちもびしょ濡れで、なかなか乾かない。乾いたダンボールもなかなか見つからない。雨宿りできる場所は限られてしまうので、そこに仲間が集中し、結果、喧嘩、窃盗騒ぎなどのトラブルも多くなり、また、人間なかなかおとなしくも出来ないようで、宴会などが始まれば、今度は管理者とのトラブルも出て来る。ゴミの処理などもトラブルの元である。この時期は生ゴミが集まれば、すぐに異臭が発生する。そんなのが通行人や住民の苦情の元になるなんてのはよくある話である。こまめな掃除、寝場所も、鞄や袋の中も整理整頓。
 誰かが守ってくれるだろうと云うのは、おそらく大きな勘違いである。どんな立場の人間でも、生活とは自分で責任をもって営むものである。そこが危なければ自分で、知恵や勇気を出しながら守ったり、より良い条件の方に移転したりするものである。
 梅雨時期の病気と云うのもなかなかやっかいである。身体を休める衛生的な環境がないと云うのは、かなり致命的で病気療養には向いていないのは確かである。病院にいかない理由として、保険証がないとか、お金がないとか、役所が冷たいであるとか、を並べるのはあまり得策ではない。制度が整った今日、そんなことを言っているのは、病院行くのがただ怖いだけの「臆病もの」であると自分で言っているのと同じである。何でもなければ、それはそれで良いのであるし、何かが問題なら、治療に入れば良いのであるから、これもまた自分の決意やら、意思の問題である。こんなに病院がごまんとある東京に居て、どんな患者でも受け入れてくれると云うのに、何を躊躇しているのであろうか?と、思うのである。
 まあ、きっかけがないのであろうが、連絡会は毎週月曜日の午前中に新宿福祉事務所の受付前にだいたい居るので、福祉を通して病院にいきたいと云う仲間は、そういうきっかけを作るために、一声かけてもらいたい。
 舛添さんがどうなるのか、とても心配な日々であるが、苦労を生きる糧にすることがいかに難しいかを、感じたりもするのである。

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日差しは真夏

 夏日が既にやって来ています。熱中症対策をそろそろ 本格的にやっていこう。
汗をかいたら、水、塩分の補給を。

  

 仲間たち。
 強い雨の日が一日あっただけで、あとは蒸し暑く、そして今期初の30度越え、真夏日を記録するなど、季節を先取りした気候となっている。もはや、長い長い夏の始まりである。
 とは、云え、曇りや雨の日の朝晩は、風などが出ると、急に涼しくもなる。昼と夜との気温差がまた一段と開いたりもして、風邪を引いたり、体調を崩したりもする。おかしな天候なので、意識して健康に注意を払った方が良いであろう。
 都庁下で長年、猫と共に生活をしていたKさん(71)が、先日急に倒れ、救急車で病院に搬送されたが、甲斐なく、翌日亡くなったとの報を受けた。さびしがり屋で通行人の中にいる方が落ち着いたのであろうか、皆が公園に居た頃も、一人、都庁の橋の下で寝、そのうち猫を飼い出し、野宿の仲間内よりも、地域の愛猫家の中で知られた存在になっていた。  無念追悼。愛する猫達は愛護団体に引き取られて行ったので、安心して下さい。

 同じ頃、都庁の中は舛添さんの問題でマスコミが殺到していたが、都庁の真下にも色々な人間ドラマがあることなどはお構いなし。また、都政の問題として考えることもなく、無念舛添さんは、静かに知事から降りることとなった。そんなこんなで新しい知事を選ぶことになったが、足下の問題すらまじめに考えない人々が、中身のない言葉で空中戦をして、飾りだけの知事を選出するのかと思うと、げんなりである。
 それはそれとして舛添さんが残した唯一の実績でもある都政初めての「長期ビジョン」を、継承するのか修正するのか、それとも止めてしまうのかも含め、新しい知事候補の方々には具体的な政策に結びつくような議論をしてもらいたいものである。
 まあ、おかしな夏に、おかしな選挙があるのも、新しい東京の風情なのかも知れない。
 しかしながら、おかしな夏ともなると、熱中症もそろそろ具体的に対策を考えておかねばならない。室内であろうが、体内であろうが、どこであろうが、熱を篭らせないのが何と言っても大事で、涼しい風でも良いし、クーラーの風でも良いし、氷でも良い。とにかく冷却して、熱を放出させるのが、熱中症を遠ざけるための基本である。都会の暑さの「ヒートアイランド現象」なんて言う問題も、屋上緑化への助成など行政も色々やってはいるが、人口の過密が問題で、抜本的な対策はほぼ不可能であると言われている。そんな場合はどうするのかと言えば、慣れるしかないし、個人でも出来る対策をしっかりと取るのが肝要である。
 脱水症状にならないよう、水分、塩分の補給はしていかねばならないところであるが、今年の夏は極端な水不足も考えられる。水道ひねっても、ちょろちょろしか出ないこともある。そうならないよう雨乞いでもしたいものであるが、何れにせよ、水不足やら各種水道制限にも目を向けておいた方が良いだろう。  おかしな夏はもう始まっているようだ。

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夏には夏の

 季節はもう夏。熱中症など、夏の病気にご注意を。
今度の日曜日は鍼灸相談会があります。

  

 仲間たち。
 気温と湿度が上昇中である。関東は水不足が心配で、既に公園など公的な場所では制限がかかっていたりもするが、この間の雨でもあまり改善されてはないようである。逆に九州が大雨で、大変な被害も出て、地震と相次ぎ自然災難に連続して見舞われている。
 まだ梅雨であるのに、東京は、今週も雨は少ないようである。蒸し暑さは相変わらずで、曇りながらの30度越えも、あったりするみたいである。熱中症にはもってこいの気候になるので、体力温存、水分補給で乗り切るしかないようである。
 衛生面の管理も、今は徹底しておかないと、これからの季節を乗り切れなくなってもしまう。こう気候がじめじめして来ると、段ボールや長く着ている服に虫が巣を作るなんてことは、俺らの世界では日常茶飯事である。良く注意してみることと、全部取り換えてしまうことで解決はする。連絡会のシャワーサービス時には下着、服の提供をしているので、必要なものは貰っていってもらいたい(午前10時から午後3時まで)し、同様のサービスは新宿福祉の隣にある「とまりぎ」でも実施しているので、雨などで汚れたままの服は、さっさと取り換えた方が良い。こう云うサービスは他の区ではなかなか身近でやってはくれていないので、利用価値は高いであろう。
 また、健康管理と云うものは一人ひとりの自覚がとても大事である。それぞれもう良い年なのであるから、あまり自分の身体を過信せず、必要な時は専門家に診てもらおう。足腰にガタが来ている仲間は、今度の日曜日に高田馬場事務所で鍼灸の相談会もある。畳の上でゆっくりと横になれないストレスは、意外と心身を蝕んでいく。日常的に無理をしているのだから、時には適度に回復させておかないと、これからの生活にも影響してしまう。こちらも朝10時から受付をして順番に相談してもらえるので、気軽に来てもらいたい。
 足腰以外の病気の場合も、「とまりぎ」で相談をしたり、福祉事務所で手続きをすれば、通院の段取りはしてもらえるし、ちょっと静養が必要である場合は緊急宿泊場所を紹介してもらえるし、高齢や重い病気の仲間や長い野宿生活で身体がボロボロの仲間は、宿泊所への紹介もしてくれる。入院が必要な仲間も入院の手続きなどは福祉がしてくれる。
 病気になったら、何が悪い、誰が悪いとかの問題ではなくなる。通院し、医者の指示に従うのが身体を治していく最良の方法である。病気になれば働くことも出来なくなり、収入が減り、医療費がかかり、家族が壊れ、単身生活の中、社会から孤立し、悪くすれば治療もままならずに路上にやって来る仲間は実に多い。身体のバランスが壊れると、生活や人生もまた壊れてしまう訳である。壊れてしまったら、それはそれで仕方がないことなのであるが、けれど、どっかでしっかりと自分の生活や病気と向き合わないことには、そこからは一歩も前に進まない。自分にあった仕事を探し、自分にあった生活を維持していく、そこへ努力を集中させるのが肝要である。

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