新宿連絡会チラシ集第三十一集(2016年6月より12月まで)

 


2016年7月3日新宿連絡会チラシ
2016年7月10日新宿連絡会チラシ
2016年7月17日新宿連絡会チラシ
2016年7月24日新宿連絡会チラシ
2016年7月31日新宿連絡会チラシ
2016年8月7日新宿連絡会チラシ
2016年8月7日新宿連絡会チラシ
2016年8月14日新宿連絡会チラシ
2016年8月21日新宿連絡会チラシ
2016年8月28日新宿連絡会チラシ
2016年9月4日新宿連絡会チラシ
2016年9月11日新宿連絡会チラシ
2016年9月18日新宿連絡会チラシ
2016年9月25日新宿連絡会チラシ
2016年10月2日新宿連絡会チラシ
2016年10月9日新宿連絡会チラシ
2016年10月16日新宿連絡会チラシ
2016年10月23日新宿連絡会チラシ
2016年10月30日新宿連絡会チラシ
2016年11月6日新宿連絡会チラシ
2016年11月13日新宿連絡会チラシ
2016年11月20日新宿連絡会チラシ
2016年11月27日新宿連絡会チラシ
2016年12月4日新宿連絡会チラシ
2016年12月11日新宿連絡会チラシ
2016年12月18日新宿連絡会チラシ
2016年12月25日新宿連絡会チラシ
2016年12月29日新宿連絡会チラシ
2016年12月30日新宿連絡会チラシ


雨のち雨

 ようやく梅雨らしい気候になりそうです。衛生管理もしっかりと。
火曜、木曜、連絡会シャワーサービスをやっています。

 仲間たち。
 ようやく梅雨の最中のような天候で落ち着きつつある。晴れ間が出たとしても、今週は曇りか雨の週になりそうである。しかしながら、暦も変わりつつあるので、蒸し暑さは高くなりそうなので、熱中症などに気をつけておいた方が良いだろう。
 火曜、木曜のシャワーサービスは続けているので、ベタベタした身体を洗うのも衛生管理では必要である。必要な仲間はご利用を。
 選挙だ、英国のEU離脱だと、大きなニュースが飛び交っているが、底辺の仲間の生活への直接の影響は当面は見込まれない。危機を煽る変な政治に巻き込まれず、俺らは俺らで、あわてず、焦らず生きていくのが懸命である。
 さて、先月に引き続き、連絡会農業部からの原稿が届いたので、都会嫌いの仲間は、気分をかえてお読み下さい。

新宿農場「越後いろりん村」から

 いろりん村の朝は早い。am4時半ともなれば小鳥たちの賑やかな鳴き声が辺りの森から響いてくる。寝袋から這い出して薪に火をつける。お湯を沸かしコーヒーを入れて、朝もやの中で一服しながら釜で御飯を炊く。さて、今日はなにをしようかな。大まかなスケジュールは一応あるものの、その日の天候や体調、あるいは気分で、その日に何をするかは朝飯を食いながら適当に決めるのがいい。別に給料を貰っているわけじゃないから強制されるわけじゃない。でもね、明日は雨になりそうだから今日中に乾いた薪を集めといた方がよかろう。いや、山のきれいな飲み水を早くパイプで引いてこようよ。わしは疲れたから朝から昼寝じゃ。
 なんだって構わない。近所の農家が田植えで泥だらけで可哀想だからちょいと手伝いに行ったろうか…。
   給料を貰ってる訳じゃないからプレッシャーもない。炊き出しの食材のジャガイモを早く植えたいと思ったら鍬を担いで近くの畑を耕そう。今のところ宿泊はキャンプ用のテントだが、早く物置小屋を改造して泊まれるようにしたいと思うなら大工仕事もあるし、壁塗り仕事もある。自分たちで食べるものを作ったり、自分たちで泊まる場所を整備したり。つまり自分が生きる場所を少しずつ自力で創る。
 それがいろりん村での仕事です。お金の為に命と時間を削って働く賃労働とはちょいと違う、自分が暮らして生きるための仕事=農を中心とする生活労働ってのもあるんじゃないか。生きることってのは本来楽しいことのはず。楽しかったら続けられるし、続けていければ何か希望も見えてくるってもんだ。
 今後、毎月一回、新宿農場「越後いろりん村」の活動を報告します。興味のある方はパトロールの時でもお問い合わせを!(終)
             

 と、云うことで農業活動もやっています。 

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今年の夏は

 梅雨はまだ明けていないので、ぐずついた天気が続くようです。
晴れた日は日差しに体力と水分を奪われないようとにかく注意を。

 仲間たち。
 気がつくと、まだ梅雨の最中であった。
 いつものじめじめ梅雨とは違い、今期の梅雨は落差の激しい梅雨である。熱帯夜にはまだならず、朝晩、冷たい風が吹き抜けると、身体がひんやりとする。夏風邪を引きやすいのも困ったものである。
 今週も曇りがちの予報であるが、気温の乱高下はしばらく続きそうである。せめて水がめに雨が降って、水不足が解消されれば良いのであるが。
 盛り上がりの少ない参議院選挙は終わったが、今度は東京都知事選挙が水曜日だかに公示され、東京の選挙管理系の職員は休む間もないだろう。参議院選も東京は乱立であったが、都知事選もまた乱立になるようで、誰が良いか、彼が良いかで、こっちの方がマスコミを賑わせている。都政にそんな大きな争点があるとも思えず、誰も似たり寄ったりのことしか言わないのだろうから、どっしりと腰を落ち着ける人なら誰でも良いとは思うが、いつも人気投票になる傾向が強いので、もしかすると、とんでもないのが知事の椅子に座ってたりもする。まあ、そればかしは何とも言えないが、誰になろうとも、おそらく、我々の生活に大きな変化はないであろう。
 俺らの世界で、大きな変化があるかも知れないのが、来年夏の「ホームレス自立支援法」(時限立法)の期限切れ問題である。こればかしは、前もって分かっていることなので、その後、法的な根拠をどう整理するのかであるとか、自立支援センターなり、諸々の対策をどうするこうするの議論は、既に行政内部ではされているが、法律なくなりゃ、そんなものに金を出したくない国と、いやいや自立支援の対策はまだまだ必要だとする地方自治体の駆け引きが、これからあちこちで勃発することであろう。うまく取りまとめてくれれば良いのであるが、どうなることやら、こちらの方が目を離すことができない。
 対策なんていらないよ、なんて言うなかれ。今は景気が良いが、オリンピック関連行事やら工事やらが終われば、一時的にでも東京の景気は悪くなる。そんな時に就労支援を軸にした自立支援の対策がなかったら、また、元の木阿弥。失業した仲間が、また東京の街中で路頭に迷うこととなる。その場その時の「サプライズ」(目立ちたがり)でなく、もっと先のことまで考えないと、社会政策など出来ないし、結果として、税金の無駄を累積していく構造にしかならない。
 対策は継続して、いつもそこになければ、安心など出来ないと言うことでもある。先のことなど、誰にも分からないからであり、それがセーフティネットと言うものである。
 とにもかくにも、梅雨がそろそろ明け、暑いと噂をされている今年の夏の本当の姿が現れる頃である。噂通りか、それとも見てくれだけか、それもこれも、そうなった時にしっかりと対応する気構えさえあれば、何とかなるものである。 

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夏らしく

 熱中症患者が増えています。日差しが出た時、暑さがこもった時は要注意。
木陰や風通しの良い所で小休止。塩分、水分も補給を。

 仲間たち。
 まだ梅雨が明ける気配はない。今週も曇りがちで、湿度が高く、気温も高く、とてもじめじめとした天気が続くようだ。
 梅雨前線がようやく関東にもかかるようになり、強い雨も記録したので、ちょっとは水不足が解消されれば良いのであるが、急な豪雨はこれはこれで大変でもある。その場を凌ぐのも大変であるが、その後のじめじめした湿っけが、カビだとかの原因にもなり、害虫がくっつく原因ともなり、食中毒の原因にもなりと、からっと暑いのとは、また違った影響を及ぼしたりもする。
 いずれにせよ、当面、快適さと云うものとは無縁であろうから、色々と知恵を絞って対策をしておいた方が良いであろう。
 熱中症の搬送も全国レベルで多くなって、先週の1週間だけで約4千5百人も搬送され、今年に入り累計で、既に1万人を突破したとのことである。中には重傷者もいるとのことで、夏場に気をつけなければならない病気のトップを爆走している感じである。今年の夏はとりわけ暑いとの予報も出ており、昼間の暑さ、そして熱帯夜になった時など、現場で働いている仲間も、高齢の仲間も、等しく気をつけていく必要があるだろう。
 参議院選挙が終わり、今度はドタバタの都知事選が始まったが良いが、その途端、天皇陛下の「生前退位」報道や、フランスでの「テロ事件」、トルコでの「クーデーター」と、大きなニュースが世界中を飛びまわっている。どうも、色々と世界、そしてそれにつられて日本は、変わりつつあるようで、そんなのに比べたら、東京の知事が誰であって、ファーストクラスを使おうが、どこの温泉に泊まろうが、そんなのは、とてもちっぽけな問題でしかない。もうちょっと大局観があって、大衆迎合をしない人が出てくれれば、我々も安心なのであろうが、どうも、今回は出たがりばかりで、そうはいかないようである。
 ま、新しい知事には、ホームレス対策もしっかりと継承し、途中で放棄せず、都市政策として腰を据え、やってもらいたいものであるが…。
 季節が先行している感があるので、生活リズムと云うか、調子が崩れてしまいがちである。まだ、7月中旬、これから本格的な夏の到来である。それを考えると、げっそりしてしまうが、夏は体力が何もしなくても落ちる。なので、調子が悪い仲間は、早め早めに病院で検査をするなり、治療をしてもらうなり、具体的に対処していくよう心がけよう。体力があれば放っておいてもとなるのであるが、体力もない、栄養も行き届かない、水しか飲んでいないような状態であれば、病気は瞬く間に進行してしまう。結構、深刻でもあるので、保険証のない仲間、あってもお金がない仲間は、福祉事務所なりを通して、病院を紹介してもらおう。
 とにもかくにも、夏場を乗り切ることである。れている今年の夏の本当の姿が現れる頃である。噂通りか、それとも見てくれだけか、それもこれも、そうなった時にしっかりと対応する気構えさえあれば、何とかなるものである。 

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なりきれない夏

 熱なんだか、カオス状態の夏に突入。
未だ梅雨が空けず、じめじめ 感が半端でないので、もってかれないよう注意。

 仲間たち。
 まるで梅雨入りをしたかのような天気でもある。
 今週も湿度は高いであろうが、じめじめとして、雲が多いので、平年より低めの気温で推移するとのことであるが、そうこうしている内に8月に入りそうでもある。この調子だと、今年は冷夏と勘違いしがちであるが、そうではなく、今年の夏は最強の猛暑予報である。夏に入っても、気温差がとにかく激しい。それについていかなくてはならないのだから、身体の負担も大きい。今年は通年的にそんな気候である。
 夏場のヒートショックなんてのは、あまり聞いたことがないが、心臓系、血管系に疾患があり、血圧が高目であったり、安定しない人は、急激な気温差によるダメージと云うのも気にかけた方が良いのかも知れない。煙草を良く吸う人に良くあるが、息切れするようになったとか、疲れやすくなったとか、頭痛がするとか、胸が時々苦しくなるとか、そんなものも高血圧の自覚症状である。図書館であるとか、公的な場所には血圧計が最近、かなり設置されているので、定期的に血圧を測るなど用心をしていく必要がある。
 熱中症対策だと言いながら、高血圧の人が夏場に塩分を摂りすぎて症状が悪化したなんてこともある。熱中症対策の水分補給、塩分補給は汗をかいた時など効果的にするものであり、やたらと水を飲み、塩分を摂るのとは違うと言うことも、自覚する必要があるだろう。
 もちろん、心配な仲間は、病院で検査をしてもらい、必要ならば降圧剤などを処方してもらうのも、大事である。40を過ぎれば生活習慣病のリスクは誰でも高まる。健康を維持し、病気を予防するために、生活の習慣そのものを変えなければならなくなることもある。まあ、今の生活を良くしていかなければならないのであるが、自分の力でできなければ、役所の力などを借り、次のより安定した環境に移ることも必要になったりもする。夏場などにそうなのであるが、よく入院したは良いが、退院後、路上に戻って来てしまう仲間が居る。それは、それで宜しくはない。短期でも退院後は、福祉事務所に行き、退院の報告、経緯の報告をし、次の宿を紹介してもらうのが、当たり前であるが、健康のためになる。宿に入ったら酒が飲めなくなる?否、否、そんなことはない(建前はあったとしても)し、そんなことのために病気がしっかりと治せないのは、まったくもったいない。
 まあ、夏場であっても病状は色々ある。そして、多くの中高年齢者は病気と共に、働き、生活し、暮らしている。病気との折り合いをどう保つのかが、問題であって、そこから目を反らし、自ら戦わず、誰かのせいにしたり、病院のせいにしたり、役所のせいにしたりするのは、本末転倒である。
 これから暑くなると、考えるのさえ嫌になるので、ちょっと涼しい時に、これからの自分の事、そして、病気のことも、しっかりと考えるようにしていこう。 

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夏になる

 東京もようやく梅雨明け、これから、長い長い夏が続きます。
体力温存、熱中症対策、何かあったら福祉から病院へ。

 仲間たち。
 東京も、ようやく梅雨明けをし、本格的な夏になると思われていたが、意外とそうでもなく、気象庁の季節予報によれば、後半の残暑に真夏日が集中するなんて予報も出ているくらい。つまりは、夏がとてつもなく長くなる恐れがあると言うことでもある。
 夏場の生活は何かと不便でもある。水不足も深刻で、取水制限が今後、どのレベルで出てくるのかも心配でもある。とにかく、体力を温存させながら、へばらないよう、強い意志を持つしかない。
 相模原市では、稀に見る事件が発生した。言葉が出ない…。
 農業班から原稿が届いたので、気分転換に掲載します。

新潟いろりん村滞在紀

 30度超えの東京から車で4時間弱で新潟に到着後、目的地付近の道端に設置してある温度計の数字は20度。窓を開けてみると「え?」という涼しさ。4時間移動でこんなに差があるものかい。そこからさらに一山超えて「いろりん村」到着。
 見渡す限りの緑の山々とポツンポツンとある民家とたまに見る村民とヤギたちと猫。
 ここでの生活は、朝は5時頃に起きだしてまずは火を起こしてお湯を沸かす。そしてご飯を炊いて味噌汁作って卵焼いて。(自分は何もしてませんが)8時作業開始。
 今回の作業は簡単な大工作業と土壁の下地作り。この下地作りの小舞掻きってのが時間かかる。現代工法なら半日もあれば終わるであろう壁付けが何週間も、下手すると何か月かかる。
 土壁というのは、断熱効果が強いわけではなく、さらに隙間風がある。長所としては調湿効果ぐらいらしい。だから効率とか利便とかを考えてはいけないのだけど「木と笹と土と藁と水」という材料で出来てしまうのだ。建材メーカーの商品を買わないで造ってしまう、というのは今の商業主義社会で少しざまーみろと思う。
 作業を続けていると、道と畑を挟んだ先から刈払い機の「ブオーン」という音。地域の人たちがひたすら草を刈っている。もう朝からずーと。今回の村の音は小鳥のさえずりとかではなく刈払い機のブオーンだ。現実の田舎の生活はのんびり・・とは程遠いものなんだと感じさせられる。
 10時休憩、昼休み、3時休憩、5時には終了。こんなタイムライン。日がな一日なんだかんだと作業があるわけだけど、一日やろうと思えばやることがあるというのは何気にいいものだと感じた。
 夕食準備、入浴、夕飯と飲酒、おしゃべりとホタル、9時には就寝。こんな数日間。日程の最後の方では正直文明が恋しくなってきたけれど、東京に帰ってきて数日が経つと、また行ってもいいかな?と思えてくるから不思議なものだ。
 本当に何もない。何もないけど何かがあるかもしれない。そんなことを感じたいろりん村滞在でした。


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真夏の暮らし

 高温注意報が出た時は、生命の危険と思うべし。
自分の体調への自覚を引き上げ、早め早めの対応を。

 仲間たち。
 それなりに準備をしていたであろうが、思っていた通りの夏は、思いの他身体に応える。
 東京は35度越予想が連日となり、高温注意報も発令のピークになると思われる。おまけに台風が北上しているとのことで、暖かい空気を寄越すものだから、フェーン現象を引き起こしたり、平年以上な夏の構造になるようである。
 まあ、多少気温が緩まったとしても、これが今年の夏の標準形態で、こんな状態が丸々一ヶ月続くと考えた方が良さそうでもある。まあ、そうなると、頑張ろうなんて馬鹿げた気合でどうにかなるものでなく、具体的な対策を取らなければ身の危険も伴うレベルである。
 熱中症は既に全国広い範囲で広まっており、亡くなっている方々も増加中である。また、これだけ暑くなると、意識がそこばかりにいって、自分の身体の異変すら気付かないなんてこともある。そんなことにならないよう、常に自分の体調を自覚してくことが大事である。「めまいがする」「集中力が落ちる」「脚がつる」「脱力感がある」なんてことに気付いたら、そのまま無理をすることなく、水分や塩分の摂取はもちろんのこと、風通しの良い場所で身体を休ませることである。もちろん、意識レベルまでおかしくなりそうな場合は、すぐに救急車。自分で呼んでも良いし、通行人や警備員などに頼んでも良い。
 また、生活環境が病気治療に適していない場合も多い。このままでは不安な場合は、福祉事務所や「とまりぎ」に相談をして、クーラー付の一時宿泊であるとか、クーラー付の宿泊所などを紹介してもらうのも必要である。とりわけ高齢の仲間や、持病があり、薬を服用している仲間などは、その点をしっかり考えないと、まさに命の危険がある。まあ、都会のあちこちには涼を取れる場所があるので、あちこち動ける仲間はまだ良いが、一ヶ所に居るであるとか、狭い範囲でしか生活をしていないとかの仲間は、その場所が夏場にとってどうなのかを考える必要もある。後悔先に立たずなので、思いついたらすぐさま行動するように。とにかく今年の夏はいつ終わるとも知れず長いことが予想される。何でも先送りにして、何かあった時に初めて大慌てする役所的の発想でなく、日々の生死がかかっている我々の危機管理は、早め早めの対応が必要である。
 これから、お盆のシーズンとなるが、役所は暦通りに空いているし、住民が帰京する代わりに、観光客がどっと流れてくるので、東京の日常光景はあまり変わりはないかも知れない。例年のことであるが、12日から事務所に祭壇を設けるので、シャワーなど、ついでの時にでも、亡くなった仲間のことを思い出してもらいたい。まあ、弔いは人それぞれなので、それぞれの思いでやれば良いのであるが…。
 そう云えば、都知事が代わったようであるが、暑くて今はそれどころではない。 

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酷暑の盆

 相も変わらぬ暑さが続いています。今年の夏は長いようです。
身体が慣れぬ仲間は、早急に暑さ対策を。

 仲間たち。
 相も変わらぬ暑さの中、この季節の自分なりの過ごし方は作られたであろうか?
 今週は後半で雨予報もあり、そこで一段落をしてもらいたいものであるが、今年の夏は残暑もまた厳しいようなので、だいたい、こんな調子が続くのだろうと考えていた方が良い。こればかしは致し方がないのであるが、引き続き、高温注意報が出るような35度以上の日は、極めて危険なので、日差しのあるところ、風通しのないところでは動かない、日陰で身体を休ませるをしっかりと心がけよう。
 熱中症であるかないかはともかくとして、高齢の仲間が倒れて救急搬送されたり、施設や病院の中で亡くなったりと、そんなケースも耳にするようになった。持病がある仲間や、体調が優れない仲間にとって、この暑さの中での体調管理と云うのは、とても難しい。表向きは元気に振る舞ってみても、少し無理をすると、あちこちに自覚症状が出ることも不思議ではない。問題は身体を休める場所がないことで、疲労が蓄積しやすい。
 身体に少し無理が出てしまったら、福祉事務所なり、「とまりぎ」に行って、福祉にかかるのは面倒な仲間は、緊急宿泊の方でも良い。この暑さから一時的にでも逃れるために、そんなのも積極的に利用していくと良いだろう。
 お盆の時期である。ここで、一端仕事が切れてしまった仲間も居るだろう。次にいつ仕事が出てくるか、分からない場合はちと不安であろう。単なる飯の問題だけでなく、これからのこともしっかりと考える機会でもある。緊急宿泊に泊まりながら住込仕事を探したり、自立支援センターに入って、別の仕事を探したりと、今、宿なし、金なしでも、支援の扉を叩けば、色々な手段はある。もちろん、誰かが何もかもやってくれるなんてことはなく、身体が動くならば、最低限のことは自己責任でやり、足りないところや、自分ではなかなか踏み込めないところを支援してもらうと云うのが、自立支援の基本である。なので、基本をしっかりしていれば、相談員もそんなにうるさい訳ではなく、暖かく見守ってもらえるし、自分のプライドも、まあまあ、保てる。そうやって、新宿の先輩達は、失業したとしても、だれに文句を言う訳でなく、黙々と、色々な手段を使って仕事を探し、自分の「城」を、自分の力で築いて来た。オリンピックのメダルラッシュではないが、やれば出来る環境に、幸いにして俺たちは居るのだから、生きる手段を見つける旅は出来るだけ短い方が良いだろう。  お盆ともなると、路上で亡くなった幾多の仲間の顔が思い浮かぶ。お盆明けの16日まで、高田馬場の事務所に、懐かしい顔の写真が祭壇の中に居るので、知る人は線香でも上げに来てもらいたい。静かな時間を死者と共にに過ごしたいものである。俺らは、いずれ、そちらに行く立場なのだから。


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残暑の頃

 関東の天気も荒れ始めています。
台風情報などに注意し、 急な雨風から自分を守ろう。

 仲間たち。
 あまりにも暑すぎて、今や見向きもされない立秋も過ぎ、残暑の頃である。
 秋はまだまだであるが、朝晩のちょっとしたひんやり感が、秋の予感なのかも知れない。季節は人の都合を無視して刻々と変わるので、その季節ごとの生活上の準備をそろそろ始めても良いのだろう。
 秋をもたらす台風が、今年は何故か太平洋上で乱発されているようである。突然発生し、いつものコースではなく、関東、東北へ一直線なんて云うケースがあり、予報を外して、突然の雨と云うのも多くなった。今年は西日本の方が荒れた天気が多かったが、関東にもその影響が来始めているのかも知れない。予報の精度は今後上がるとは思うが、関東地方は、この点も注意である。
 次の冬までに何をするのか、何を変えていくのか、そろそろ、そんなことも考えた方が良いのかも知れない。
 次の冬まで、俺たちをめぐる環境はあまり変わりはしない。都知事が変わったが、この問題に関しては、あまり大きな方針転換はないようで、引き続き都区共同体制で着々と自立支援事業を進めていくのが基本となりそうである。一部の人々が期待していた、東京オリンピックにかこつけて、色々なことをやると云う訳には、招致費用の問題が取りざたされ、そのことが原因で知事が変わるような情勢下で、まず不可能である。それでも、未だ多くの人々が路上生活を、他の選択肢が見えずに、致し方なくやっている現状がある中で、慌てず、騒がず、着実に、路上から脱却しようとする人々に手を差し伸べ続けようと云うのが、対策上の今の基本的なスタンスである。もちろん、区によっては温度差があるが、一部の区が突出して何か特別なことをやると云うことも、この制度の仕組上あり得ない。なので、今までのまま、もしくは、今までの対策の延長上にバリエーションが増える、もしくは減ると考えた方が良いであろう。
 その前提が、今後、崩れないようにしていくのが、肝心なのであり、それが、我々民間のの仕事でもあるのであるが、ホームレス自立支援法の失効問題などもあり、来年の今ごろの話になれば、我々の意見など無視されて、だいぶ変わっていくことも考えられる。しかし、断言が出来るが、それまでは、今のままである。これをラストチャンスと見るか、見ないかは、個々の判断であるが、路上から脱却できる環境が整っている内に、とりあえずでも脱却するのが良いだろうと思う仲間は、意外と多い。自立支援センターも常に一杯であるし、生活保護の宿泊所等も相変わらずの施設不足が続いている(埼玉、千葉などは結構空いてしまったようだが、これは問題外)。
 隣の人の顔色を伺うのが、人の常であるが、こう云う時は、自分で決めて、自分で歩むのも、また必要である。わざと、路上に留めて、人の不幸を高見で煽る人々も中には居る。それを商売にする人々も居る。自分が出来ないからと、他人を巻き込む人々も居る。そういう縁から無縁になるのも、これから個人で生きていく時には必要である。


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野わき来る

 関東地方、台風上陸もしくは大接近の恐れがあります。
今のうちに、何かと対策を。

 仲間たち。
 台風接近の影響で、今週前半は大荒れになるやも知れないとのことである。天気予報などこまめにチェックをしながら、雨風凌げる場所の確保など、自分の身を守る方策を立てていこう。
 以下、恒例の農業班より「いろりん村便り」が届いたので、掲載します。

 この春から月に一回このチラシに掲載されている「いろりん村便り」。何やら農業のような事をやってるようだけど、こりゃ一体何なんだ?と思って下さっている方に若干のご説明をいたします。いろりん村は新潟県十日町市の山の中に実在します。新潟県と言えばコシヒカリと雪が名物。いろりん村は山間地だから、田んぼは小さな棚田で冬にはなんと5メートルもの豪雪に埋まります。そんなところで都市では出来ない農を中心とする生活をしようとしています。そして出来た米や野菜を新宿の路上やシェルターの人たちに届けられたらいいじゃないか…ってことで始めてみました。
 で、何をやっているか?かつてテレビで流行った「ダッシュ村」のようなものと思えばそう間違ってません。自分の力で自分の暮らしを作ります。これはもしかしたら都市の路上や河川敷での暮らしと似ているかもしれません。お金も仕事も無ければ、自分で歩いて食べ物を手にいれたり、雨露をしのぐ寝場所を確保しなければならない。それと同じことです。今は主に寝場所作りをしています。何人かが宿泊できるように物置小屋を改装してます。最初に山からの飲み水をパイプで引きこみました。小屋の壁は田んぼの土を塗った土壁。床板は解体した家からもらってきた木材。そもそもお金はないので、材料は基本的に拾い集めてきたものです。食べ物はコンビニの賞味期限切れの弁当というわけにはいきません(そもそも近くにコンビニはないもんね)。でも周辺には空いてる田んぼや畑があるし、ちょっと山に入れば食べられる山菜が沢山あります。荒れ果てた畑を耕運機で耕してジャガイモを植えたり、豆をまいたりしました。そうやって自分たちでゼロから作ります。時には近くの農家さんから新鮮野菜のおすそわけもあったりします。つまり、いろりん村でなにしてる?、生きてます。生活してます。ちょっぴりだけどそう感じています。
 まだまだ始まったばかり。関わっている人もほんの数人だけ。参加者はホームレス経験者と未経験者(自称支援者)が半々ぐらい。現地で受け入れのお手伝いをしている私(通称:もーぞーさん)は若いころ新宿に住んでいて、段ボール村の皆さんと縁のあった者です。次号からは参加者を紹介しましょう。
 というわけで、いろりん村は怪しいものではありませんが、ここに来たからと言ってお金が稼げるものではないし、すぐに未来が開けるものでもありません。でも、実は自分は都会にゃ向かないんじゃないか…とか感じている人にはお薦めです。虫や草や土や夜空の星が、今までと違う何かを与えてくれるかもしれません。とりあえず次回は9月5日朝八時に高田馬場を出発。今月の作業は宿泊小屋の土壁塗りの仕上げと床はりと大根の種まきなど。あとは虫の声と名月を楽しみながらの一杯。ご興味ございます方はお気軽にお問い合わせください。

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雨の残暑

 5日(月)6日(火)と新宿福祉事務所前で結核検診会。
連絡会医療班の健康相談会も同時開催です。

 仲間たち。
 列島は台風ラッシュである。
 先週の10号は、東北岩手に上陸となり、北海道も含め、多くの死傷者を出す大災害を起こしてしまった。関東に直撃しなかったのを、これ幸いとすなおに喜べない結末である。常に災害時には、身体が思うように動かない障害者や高齢者が逃げ遅れ、大きな被害にあうのであるが、もう少し、どうにかならなかったのかと、所は違えど、思う限りである。これも他人事ではない。
 先日発生した12号は、今度は九州地方に上陸の勢いで、発達している。その影響などもあり、今週は東京も雨が多いようである。これが秋雨であれば、多少なりとも風情はあるが、気温は30度前後で割と高く、しかもゲリラ豪雨ともなれば、湿気は溜まり、快適な秋の訪れとはいかず、厳しい残暑の延長のままである。
 いずれにせよ、天気予報には注意を払い、1点に留まるのではなく、状況に応じて居場所を変えていくことも必要である。何とか凌ぐしかない。
 5日(月)、6日(火)と、新宿保健所による「無料胸部レントゲン検査会」が、花園神社裏手にある新宿福祉事務所前で実施される。心配であろうとなかろうと、この1年、検診を受けていない仲間は受けておいた方が良い。
 結核と云えば、今年の春に大きな問題になった渋谷署の集団感染事件の記憶が生々しい。結核で最終的には亡くなられた60代男性を留置していたことから、その人に接触した署員など30数名に感染したと云う事案であるが、結核菌の怖さを見せつけられる事故であった。健康が前提の警察官なので、発病は少なかったようであるが、うつされた方が健康でなければ、発病率ももう少し多くなっていたかも知れない。
 結核菌は空気感染なので、生活空間の中に、排菌状態の人が一人でもいれば感染リスクは高まる。都会の人ごみは、こう云う危険と隣り合わせなのであるが、大方の人(健康体の人)はうつったとしても、発病しなければ自然に治ってしまうので、あまり問題にもされない。しかし、あまり健康ではない人や、高齢者が多かったりすると、集団感染なんてことになる。  人ごみの中で生活をしている人は、自分自身の健康の確認のため、そして万が一他人にうつすことがないよう、まずは、検診を受けることである。結果は何もなければ、その日の内に出るし、陽性の場合は、排菌状態であれば結核病棟への入院などの処置も公的に取れる。
 結核は誰でも感染するし、社会の底辺で暮していれば、健康状態や栄養状態に偏りが生じたりもして、そのリスクは大きく高まるのであるが、尤も危惧するのは、かつて結核であったが、治療を中途でやめてしまった、そして再発したように、最近また同じような咳が出ている、と云うようなケースである。そんな場合は「検診会」があろうがなかろうが、保健所や福祉事務所で直接相談をし、すぐさま病院を紹介してもらうのが先決であろう。


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秋をみつけて

 いつ天気や健康状態が急変するか分からぬので、
空の具合も、身体の具合も同じように注意しておこう。

 仲間たち。
 暦の上では初秋の頃となるのであるが、それらしい兆候はあまり実感できず、蒸し暑い夏の陽気と、崩れた天気がそのままずるずると長引いているような9月半ばである。
 まあ、猛暑日がなくなったのと、朝晩の風が少しは涼しくなったので、季節の移ろいを感じないこともない。それでも、まだ熱中症注意などと言われる日もあるので、転々とする天気に自分の生活を上手に合わせていくしかないのであろう。
 いずれにせよ、夏場の疲れがどっと出てくるのは、これからの季節である。健康管理には気をつけてもらいたい。これからは、あまり薄着のままだと風邪も引きやすいし、風邪もこじらせると肺炎になったり、結核になったりと、ややこしくもなる。血圧が高めな仲間も、腰痛などの持病を持っている仲間も、季節の変わり目は極端な症状が出たりもする。いざと云うとき病院や福祉にすぐ行けるよう、それぞれしっかりと自分の身体、病気がある仲間は病気と向き合っていこう。とにもかくにも、俺たちにとって身体は一番の資本。そこを守り抜けるか抜けないかで、これからは決まってしまう。
 高齢や持病のせいで仕事が出来ない、仕事がなかなか見つからない仲間は、寒くなってから人に助けを呼ぶよりも、今の内に健康面での診察や、生活面での、役所への相談など自分から率先してやった方が良いだろう。
 今は昔と違い、いろいろな制度があるので、活用してもらいたいし、高齢ともなると選択肢の幅も広がっていく。路上に迷い込んでしまっても、自分さえその気になれば、そこから這い上がって行ける環境はそこそこ整っている。この間、多くの高齢の仲間が、年金暮らしに戻ったり、保護を受けたりもしている。
 病気はそうでもないが、仕事を本格的に探したいと云う仲間は、自立支援センターなどの仕組みも、これまたしっかりとある。
 自立支援センターは実に多くの仲間がこれまで利用して来たが、まだ一度も利用したことがないと云う仲間も、もしかしたら居るかも知れない。そんじょそこらの事業に比べても、手厚いプログラムを持った事業である。お金目当てではなく、仕事目当ての仲間は利用価値は十分にあるので、福祉事務所で申し込みをして見るのも良いかも知れない。新宿区の枠はいつも一杯で入所するのに時間はかかってしまうが、緊急宿泊所で待機しながら、自分で就労活動の準備をしながら入所のチャンスを待っている仲間も大勢いる。自立支援センター以外にも、仕事があるのだけれども、泊まるところがないと云う仲間向けの自立支援ホームと云う仕組みも新宿区は独自に用意している。寒くなる前に、「今の内に」と考えている仲間は色々な施策を知り、利用していってもらいたい。
 秋ともなれば、あっという間に冬であるから。


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秋の長雨

 またもや台風が接近中です。大雨などにはご注意を。
衣替え用の衣類提供しています。

 仲間たち。
 秋雨前線が根を張るよう列島に定住し、異常気象でありながらも、かつての秋の長雨のシーズンのようである。
 今年はやけに台風が多い。今週は16号が、いつもの定番コースでゆっくりと北上し、上陸を狙っているようである。関東地方への影響は水曜日ぐらいとなっているが、今年の台風は常に大雨を各地にもたらしているので、雨雲次第で影響の程度も大きく変わってくるであろう。場合によっては、雨の季節を楽しむ余裕もなくなるやも知れない。
 雨のせいもあるのであるが、朝晩に続き、昼間もだいぶ心地のよい日が多くなった。長い夏は終り、季節は秋へと変わりつつある。多少のぶり返しはあったとしても、暑さ寒さは彼岸までの季節感は未だ残っているようなので、秋分の日を過ぎれば、半袖の季節も終わることであろう。
 衣替え用の衣類は、連絡会では毎週、火曜日、木曜日のシャワーサービス時に提供をしている。衣類はコンスタントに集まっているが、時には偏りもあるので、その点は提供品故、了承してもらいたい。「とまりぎ」でも衣類提供は可能なので、どうしてもと言う仲間は、何ヶ所か当たっていくと、必要なものがすぐに手に入るかも知れない。衣類と云うのは、炊き出しと違い、流石に何でも良いと云う訳ではないので、じっくりと自分にあったものを選んでもらいたい。
 シャワーの方も常時やっているので、たまには身体を奇麗にすることは、衛生的にも、気分転換的にも必要である。こんなもんだと思わないで、出来ることはやった方が良い。
 まあ、それから、秋が過ぎれば、すぐに冬がやってくる。本当にあっと言う間である。その時にじたばたしても、それは遅い。
 今の内、今年の冬をどう乗り切るかを考えた方が良いであろう。寝場所の問題、自分の体力の問題、仲間との関係性の問題、意欲が沸かない問題、意地やプライドの問題など、色々あるとは思うのであるが、何にせよ、今のままが続くと思うのが間違いである。人は年をとり、都市の形も変わり、人情と云うものも、考えと云うものも、それと同時に変わっていく。まあ、自分のこの先のことを考えてみることは決して無駄ではない。
 「伏魔殿」の都庁も、改革派のリーダーの下、何だか、大きく変わっていきそうな気配でもある。粛正されまじと、幹部職員も目の色が変わっていくであろう。しかし、まあそれは利権の問題であるとか、透明性の問題であるとか、そんな上の上の話で、庶民からすれば、面白い娯楽が提供された程度である。「娯楽」は「娯楽」、「実生活」は「実生活」と、分けて考えた方が良いのであろう。我々からすれば、それほど、都庁は高いし、遠い。
 都政のことは、成り行きを眺めながら、良くなることを望むしかないのであるが、その前に自分の暮しも良くしていかねばならないのであろう。


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夜長の秋

 10月も近い。気温差に騙されずに、秋から冬の準備を。
そして、その前に自身の体調チェックをしてみよう。

 仲間たち。
 秋分の日も過ぎ、夜が少しだけ早くなった。彼岸花が咲く中、墓参りをするような孝行者は少ないだろうが、先祖を思うには良き頃でもある。
 しかしながら、季節感がどうも変で、10月にもなろうとしているのに残暑があったりと、気温の変動が著しい。秋の夜長の物思いに更けていると、それこそ病気になりそうな、不健全な陽気が続いている。
 台風もかなり多いようなので、その都度、何かが吹き飛ばされ、その都度、景色が変わり、そして冬の足音が見えてくるのであろう。
 まあ、こんな気候なので、体調の方はくれぐれも気をつけてもらいたいものである。体調が悪い時は、とにかく相談、そして検査のため病院が、基本である。自分の身体である。いつもと違うと思ったら、年齢のせいにせず、病気を疑うことも必要である。そういう小さなサインを見逃さず、その都度、対処していくことである。  それはともかく、毎月恒例の「いろりん村便り」が届いたので、以下、掲載します。

 ● 新宿農場「越後いろりん村」便り
 越後の山奥の村では、そろそろ稲刈りのシーズン到来です。先月までに宿泊棟の土壁塗り作業は終わって床もついて、ようやく家らしくなってきました。といっても六畳ほどの床に囲炉裏、二畳ほどの土間と小さな流しがあるだけの小屋だけど…。さて、こんな作業を今までやってきた人をちょいと紹介します。
 まず、新宿連絡会の農業部長、通称くまさん。北海道出身の60歳。子供のころに炭焼き、農業経験あり。さらに上京後はあらゆる建築現場を渡り歩き百の仕事をこなす、つまり百姓ですな。いい味だしてるその髭づらは、越後の奥の山の中を歩いてると地元のプロみたいな風情。いろりん村には「無理やり拉致されて来ただけ」というけれど、「炭焼きやるなら二カ月は東京には帰らんぞ」ともいうオッサン。よっしゃ、次は炭焼き小屋を作ろうか!
 もう一人は若手の通称おそ松くん。彼はビッグイシューなどで活躍するカメラマンで45歳。新宿駅西口地下にあった段ボール村の頃から二十年以上のホームレスとのお付き合い歴あり。現場仕事は何をやっても不器用だけど、「小屋に水が出るようになっただけで嬉しいし壁が出来てまた嬉しい。上手に出来なくて悲しい。そんでもってトータルになんだか楽しい」と言っている。他にも若手のクマ兄さんや元型枠大工のノムさん、紅一点のみっちゃん、ロッカリアンさんらも活躍してる。
 まだまだ少人数だけど、老若男女それぞれの経歴もこれからの思いも様々で、みんな違ってそれが面白い。みんなに共通するのはお互いに気を使って無理なく結構楽しんでるな、と地元で受け入れ担当の小生は思うのであります。というわけで、次回は10月3日(月)朝8時高田馬場出発。興味のある方、もーぞー屋までお気軽にお問い合わせを。


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何でも見直し

 今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。
衣替えは、連絡会のシャワーサービスで。

 仲間たち。
 雨が降ると、ようやく秋らしい季節が感ぜられるようになる。蒸し暑さは多少は残っているが、今週も雨が多いとのことなので、流石にこのまま秋へと進んでいくのであろう。
 朝晩はもう毛布が欲しくなるくらい冷え込む日も多い。夜風が通るところで寝ていたら、きっと風邪を引いてしまうであろう。何もかも今まで通りとはいかない。寝場所なども工夫をしていこう。
 有効求人倍率は同じであるが、8月の完全失業率が6ヶ月ぶりに0.1ポイント悪化したとの速報が流れる中、既に決っていた豊洲への引っ越しが中止され、また、既に決っているオリンピック関連施設建設の見直しなどにも手を付けようと、新しい知事は張り切っている。
 あまり知られていないが、豊洲問題では、引っ越し業界等では、予定していた大量の労働力の確保を急きょ取りやめ、予定していたアルバイトなど非正規の人々はすべてキャンセルされている。これに続いてオリンピック関連工事も見直されるとなると、労働市場的にはかなりの混乱が予想されることとなる。一大プロジェクトと云うものは、それを請け負った会社が、工期に合わせ人も確保するのであるが、それが突然なくなったりすると、下々の労働者の首切りに直結する。
 まだ、具体的な兆候はわずかであるが、東京にはあまり宜しくないニュースが続いているようである(劇場型政治を好む人は喜んでいるようであるが)。
 東京の現場の景気がどうなっているのかは、今後、注目である。
 それはさておき、衣替えの季節でもある。秋もの、冬もの衣類は着実に集まっているので、連絡会の毎週火曜、木曜のシャワーサービス時に提供をしているので、必要な仲間は取りに来てもらいたい。厚手のものを一枚もっているだけでも、これからはかなり違う。それぞれの生活スタイルの中で、着るものも考えていこう。
 今度の日曜日には、恒例の鍼灸相談会が高田馬場事務所で行われる。今年の夏は強烈だったので、身体にちょっとしたガタが来ている仲間も多いかも知れない。また、腰痛などは慢性的な病気なので、蓄積された疲れを時々とっておかないと、大きな打撃になりかねない。気軽にお越し下さい。
 また、季節の変わり目は何かと病気がちになる頃でもある。福祉を通して病院に行きたいが、良く分からないと云う仲間は、毎週月曜日の午前中は連絡会のスタッフが福祉事務所に居るので、こちらも気軽に声をかけてもらいたい。
 仕事をこれからしっかりと探したい仲間のための自立支援センター、自立支援ホームの入所受付、緊急一時宿泊の受付など、生活保護ではない自立支援の受付も新宿福祉事務所で行っているので、そちらも必要な仲間は活用をしていこう。色々あるので良く分からない場合などは「とまりぎ」で交通整理をしてもらえるので、カンパンもらうついでに相談もしてもらおう。
 冬に向けて再スタートみたいな10月である。


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秋の到来

 気温がぐんぐんと下がります。
風邪が必ず流行るので、 今の内に手洗い、うがいなど、予防をしっかりと。

 仲間たち。
 心配されていた18号の台風は、日本よりも韓国の方に大きな被害を与え、何ごともなかったかのよう、いつの間に低気圧に変わった。
 心配事を重ねているうちに、季節は変わる。気温もめっきり秋らしくなり、今週は、平年並の気温で推移するそうである。すっきりとした秋晴れは、まだまだ先のようではあるが。
 空気が乾燥する日も増えて来た。湿気の多かった季節を過ぎ、そうやってどんどんと冬型の高気圧と北風が主流となる。空気が乾燥すれば、火事が増え、風邪やインフルエンザも流行する。それぞれ気をつけて行きたい。気温差の影響もあり、ちょっとした風邪を引く仲間も増えている。風邪だと思ったら結核であったり、インフルエンザであったりと、風邪で体調を崩すと他の病気になったりもする。引き始めの時に、しっかりと治しきるのが肝心である。高田馬場事務所やパトロール隊は市販の風邪薬は常備しているので、気になる仲間は声をかけてもらいたい。寒くもなると、治る環境が少なくなるので、下手に長引かせないようにしていこう。
 当座の着替えは高田馬場の事務所にストックされている。毎週、火曜、木曜のシャワーサービス時に提供しているので、とりあえずの防寒用に活用してもらいたい。とは云え、いくら寝袋や毛布があったとしても、これからの路上はとても冷たい。いくら転々としたとしても、暖かい路上と云うのは残念ながらどこにもない。いくら苦痛を訴えたとしても、それに耐えるか、それともそこから出るのか、二つしか選択肢がないのが現実でもある。
 もちろん、まだ、暖かい日もあるので、色々な準備は出来るだろう。今の時期は当面の生活面もそうであるが、これからの生活をどう建て直すかの準備がとりわけ大事である。これからの冬場に不安を抱えている仲間は尚更である。
 まだ、福祉事務所や「とまりぎ」に相談をしていない仲間は、寒さが厳しくなる前に早めに相談だけでも行ってみよう。なかなか思いが伝わらないこともあるかと思うが、そんな時は、毎週月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)の午前中は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。
 もちろん、役所にも出来ることと、出来ないことがある。希望に沿えない時もあるかも知れない。それでも、相談では、あまり構えることもない。正直に自分の状況と希望を伝え、これからのことを一緒に考えていってもらうのも必要であるし、複雑な問題を抱えている仲間なら、一回で済むことも少ないだろう。相談はタダなのだから、何度でも行くことが大事でもある。
 福祉にせよ、自立支援センターにせよ、その他の施策にせよ、路上から脱却できる資源は役所には多くあり、また、経験豊かな相談員も大勢居る。じっくりと話していけばどうにかなるものだし、事実、そうやって路上の先輩達は、ここから脱却したり、避難したりしている。まあ、何とかなるものである。


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深まる秋

 連絡会のシャワーサービス時に、厚手の衣類、毛布は提供 しています。
風邪など引かないよう暖かくして寝ませう。

 仲間たち。
 一度下がってから、また上がる。そんな気温の繰り返しで、しかしながら秋は深まっていく。地域によっては初雪や紅葉の便りも聞ける頃である。カレンダーを見つめていても、残りあと2枚である。
 今週は、冷え込みが若干弱まるようであるが、晴れたり、曇ったり、ところによっては雨が降ったりと、そんな予報である。秋の天気は気まぐれである。毎日、天気予報を確認しながら生活を作っていった方が良いであろう。
 急な気温の低下で、やはり、風邪、インフルエンザが流行り始めている。着るもの一つでも、間違えたりすると風邪の原因にもなる。朝晩はもうひんやりを通り越して、寒いと実感するほどである。重ねるものがない場合は毛布であるとか、寝袋であるとかが欲しくなる。そんな季節である。
 着るものはこれから重要である。厚手のものがない場合は、連絡会なり、「とまりぎ」に行って、確保しておいた方が良いであろう。連絡会の方は毎週火曜日と木曜日のシャワーサービス時に提供をしている。その日によりけりであるが、良いものがない時は、「とまりぎ」の方は土日祝を除く毎日、午前中は相談可能なので、聞いてみて欲しい。あちこち探せば何かしら自分にあったものは見つかると思う。
 毛布は既に連絡会では提供を開始している。こちらは、衣類提供の時に同時に置いてあるので、必要な仲間は取りに来てもらいたい。棚の上にない場合は、奥の倉庫に結構あったりするので、スタッフに声をかけてもらいたい。
 人に頼むのが嫌いな人は、自分で買うしかないのであるが、仕事をしているのであれば、路上ではない暖かいところで寝れるよう、環境を変えた方が絶対、仕事も長続きする。体力仕事を長期にやる場合は栄養補給と休息、睡眠は絶対である。仕事でもらったお金を、そこら辺に投資をしておかないと、途中で挫折する。毎日が難しかったら、数日に一回でもサウナなどで身体をリフレッシュさせた方が良い。路上の生活に慣れてしまうと、恐ろしいことに、身体がどんどん蝕まれていく。自覚していればまだしも、自覚なしで、何かの拍子にドンと云うのも結構ある。冷たいコンクリートの上に長い年月寝続けると云うことは、それだけ健康リスクが伴うことである。だから、医師や医療関係者の方々が路上への巡回相談もするのであるが、あまり、仕事の問題や、健康の問題を簡単に考えることがないよう、秋の夜長は頭の中で色々なイメージを想像をしてもらいたい。今のままで良い訳がないのであるが、自分が変われる方法が分からないなんて時は、それこそ「とまりぎ」の専門員に相談をして見るなんてのも、良いことであると思う。
 まあ、思い込みを捨てて、考えてみることである。そのきっかけは、今の時代、幾らでもあるし、相談場所だけでなく、その先も色々な選択肢の施策が用意されている。
 秋は冬をどう迎えるのかを考える季節でもあるので。


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次は冬の足音

 シャワーサービス時に冬物衣類、毛布などを提供しています。
秋は短いようなので、早めに冬の準備をしておこう。

 仲間たち。
 季節外れの夏日もようやく終り、列島に紅葉の便りが広まろうとしていた矢先、鳥取の方で大地震と、またしても天災のニュースが駆け巡った。今のところ、大きな人的被害はないようだが、家屋崩壊、避難所の開設と、生活上の打撃を受けている地域もあり、また地震も連続して起こっているようなので、安心して寝ることも出来ないであろう。これ以上、被害が大きくならないよう、祈るだけである。
 東京の方は相も変わらずであるが、豊洲がどうのこうの、オリンピックがどうのこうのと、忙しなく小池劇場の話題が続くようで、このまま、あっと云う間に冬の入り口まで至ってしまうのであろう。
 陽気の方もだいぶ涼しくなって来た。流石にこれまでの気候はそろそろ終わりで、後は秋がぐんと深まり、冬の足音が聞こえ始める頃であろう。暖かくなったり、寒くなったり、雨が降ったり、風が吹いたりと、まるで風邪を引いてくれと言わんばかりの気候となるので、街中にもマスク姿の人が目立つようになるだろう。寒さが深まればインフルエンザの声なども聞こえて来るかも知れない。風邪に限らず身体の異変が起こりやすい季節でもあるので、いつも言っていることでもあるが、健康管理には十分に気をつけていこう。
 健康管理もそうであるが、日常生活全般をこれから冬型に持っていかねばならない。いままでのようにどこでも良いと言う訳にはいかず、出来る限りの防寒体制をとらないと、これまた大変である。
 病気がちの仲間や、高齢の仲間は、野宿のままで良いと云わずに、せめてこの時期だけでも、身体を守るためにも施設なり、病院なりに避難するのも一つのやり方である。まだ季節の脅威は限定的であるが、これから真冬ともなれば、命を奪われかねない。俺らは多くの仲間を路上で見送って来たが、人生の終末が路上と云うのは、いかにも切なすぎる。そうならないためにも万全を期して頂きたい。避難場所なら、この数年の中で幾らでも整備されて来ている。何かのきっかけがなければ人はなかなか動かないものであるが、これから寒くなると云うのも一つのきっかけである。決して恥ずかしいことではないので、思い切って、まずは「とまりぎ」にでも相談に行ってみよう。
 仕事を探していると云う仲間は、今がチャンスである。労働市場、とりわけ現場仕事の方は、間違いなく売り手市場である。景気の陰りが早くも現れつつあるが、底をつく前に良い仕事についてしまえば、こっちのモノである。安定していようが、安定していまいが、いろいろな仕事を経ながら、俺はこれだけは出来ると云う仕事を、今のチャンスを利用しながら見つけてもらいたい。もちろん、自立支援センターや、自立支援ホームなど区の制度を利用するのも一つの手段である。
 早いもので今年もあと2ヶ月足らずとなってしまった。どうやって生き残っていくのかを真剣に考えていかないと後で困るのは自分と云うこととなる。
 前を向きながら進んでいきたい。 


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実れよ秋

 冬物衣類、毛布類など、シャワーサービス時に提供しています。
そろそろ冬支度も始めておこう。

 仲間たち。
 気温の乱高下の中、気がつくと、秋がぐんぐんと深まっている。風邪も流行っている。もう冬の準備もしなければならない。大変であるが、まあ、どうにかこうにか踏ん張ってみよう。
 新潟からの便りが来ましたので、今回は以下、お楽しみ下さい。 

 新宿農場「越後いろりん村」便り 

 新潟県・松之山では稲刈りが終わり、そろそろ冬の気配が濃くなっている。とはいえ、晴れた昼間は秋の青空が広がり、山から届く風が心地良い。こんな穏やかな日はお昼寝しないともったない。まだまだ、みんなで改修している宿泊小屋には窓も外壁板も付いていない。なんせ冬には5メートルも雪が積もるところなので、それまでにやらなければいけない大工仕事は沢山ある。「頑張って大工仕事をやるぞ」と思いながら、寝転んで青空を眺めながら「来年は露天風呂も作りたいな」などと呑気に考える。
 大工仕事は素人である。釘を打てば途中で釘があらぬ方向に曲がっていくし、ノコギリを引けば、壊れたバイオリンみたいな音色が聞こえてくる。曲尺が「寸」で計るものと「センチ」で計るものとがあることも分からず、「寸」で寸法を測って、同じ数字を「センチ」の巻尺で板にあてて切るようなことをする。当然、板がピッタリ収まるはずがない。気分転換にと、薪割りを始める。コンクリートブロックを台にしてナタで薪を割っていると、台にしているコンクリートブロックが割れてしまう。「なるほど、そういえば空手家も正拳突きで簡単にブロックを割っていたな」と思う。
 とにかく失敗の連続である。実はそれがすごく面白い。逆にいえば「なるほど」の連続である。釘と垂直にハンマーを打てば曲がらずに打ち込める。慣れないうちはハンマーを垂直に打ち込める姿勢を取るのが大切で、私の場合、できるだけ手首が動かない姿勢を重視する。ノコギリを引くときは板が動かないようにしっかり固定すればすんなりと切れる。自分で試行錯誤して「なるほどね」ということが増えていく。
 知っている人からみたら「そんなの当たり前のことだろ」と思われるかもしれない。なんせ、こちとら素人である。「当たり前のこと」が「なるほどね」になるのである。「当たり前のこと」を当たり前のようにやるよりも、「当たり前のこと」を「なるごどね」と思ってやる方が楽しい。素人の特権です。仕事が進むペースは遅いけど、少しづつでも頭と体で理解していくから、それなりには進化してペースも速くなっていく。そこで深追いはしない。素人は慣れてくるとケガするから、このあたりで本日終了。
 夜になると風が冷える。宿泊小屋で寝ているととても寒い。小屋の中を見渡したら窓にガラスが入ってないから、そこから冷たい風が入ってくる。「なるほどね」。やはり窓がちゃんと付いていないと寒いな。明日は窓を付けよう。「なるほど、なるほど」と思いながら、毛布を頭までかぶる。 (おそ松)

 次回は11月7日(月曜)朝8時高田馬場事務所出発です。興味のある方は是非、一緒に行きましょう。


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顔出す冬

 冬物衣類、毛布類は高田馬場事務所でシャワーサービス時に 提供しております。
冬籠もり、早めの準備を。

 仲間たち。
 今年も残りわずか2ヶ月となってしまった。知らぬ知らぬうちにお節料理の予約がはじまり、あっと云う間にクリスマスのイルミネーションも灯り始めることであろう。
 季節感が訳が分からぬようになったのは、気温差が激しい気候のせいでもある。どうも人間は気候に騙される。異常気象もそれに慣れてしまうと、そんなものだと思うようになる。そして、急に元の気候に戻っていくと、パニックにもなる。そこで、古い人が必要になる。この季節は、こう過ごしなさい、これに注意しなさい、と経験に基づくアドバイスが必要なのであるが、我欲の時代、その役を引き受ける人があまり居なくなったので、疫病も一気に流行ることとなる。
 今は、夜間、震えるほどの寒さである。これから冬ごもりの準備をするのでは遅すぎる。既にやっておかないといけないのであるが、防寒をとりわけ意識しておかないと風邪になった時などは、そのまま肺炎への道へまっしぐらである。そうならないために、準備不足の仲間は、風邪を引いたついでに医者に行き、緊急宿泊にでも泊まり、寮つきの仕事を探すなり、持病があり、高齢なら福祉を受けるなりをしておくのも、冬ごもりの準備のうちに入るかも知れない。
 高田馬場の事務所では、シャワーサービス時に冬物衣類と毛布をじゃんじゃんと出している。これから暖かくするのでなく、今、暖かくしておかないと、まずいであろう。「とまり木」でも衣類の提供をしているので、とにかく、冬を乗り越えるだけの防寒対策はしっかりとしておこう。
 寒くもなると、どうしても特定の場所に集まり易い。とりあえずの避難所と云うのは、そうやって作られてくるのであるが、そこには、そこのルールと云うものがある。マニュアルのように明文化されておらず、スマホで検索しても出ては来ないので、暗黙のルールと云うことになるが、しかしながら、そうやって先輩達は冬を一時的に過ごせる場所を辛うじて確保して来た。そう云う関係の中で暮していることも自覚する必要があるだろう。我が我がであると、トラブルの原因でもあるし、誰かが助けてくれる訳ではない。自分の力である程度までやらなければならないこともたくさんある。信頼しなくても良いが、協力しあいながら生活をしないと、いつのまにかその場所がなくなってしまったりなんてことは良くある話である。
 俺らの世界は、頑張ってどうにかなるようなそんな楽観的な世界ではない。具体的にどうやって、我が身を守るのか、冬場はその一点である。誰がと云えば、自分がである。そのために執着し、プライドも捨て、頭を下げたくない人にも頭を下げ、どんなに卑屈に見えようとも、心の声だけを確信に、武骨に生きていくしかないのである。そこまでして、その先になにがあるのかって?「春」があると信じるしかないのである。
 秋はもうないと思うようにしよう。これからは、冬だらけの世界である。 

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小春日和でも

 手洗い、うがいは、インフルエンザ予防の基本。
冬だから こそ、しっかりとした体調管理を。

  仲間たち。
  今週は小春日和があるようであるが、そうでない日は朝晩はぐんと冷え込み、真冬並の気候も珍しくない。関東北部では雪が舞い、空気も乾燥し始めている。
 冬が早めに来てしまったこの季節、なにかと体調を崩しやすい。
 病気は、生活環境に起因してしまう。たとえば、普通の風邪を引いたとしても、暖かくしながら身体を休める環境にない人は、いくら風邪薬を飲んでいてもなかなか治り難い。そうすると結核菌が近寄ったり、他の持病が悪化したりと悪循環が始まる。普通の風邪でさえ注意しなければならないのに、インフルエンザなどもこれから流行り出す季節であり、野宿をしていると尚更注意が必要である。
 もちろんそれでもある程度までは緩和する事は可能である。その中でも重要な事は、比較的安心して身体を横にできる寝場所の確保である。冬場の健康管理の鍵はここにあると言っても過言ではない。古い仲間はたいがい決まった場所を確保し、防寒対策などもしっかりとしている。最低限の睡眠が取れなければもちろん身体に影響する。何とかそれを確保しようと皆工夫しながら必死になっている。
 とりわけ今年、初めて野宿を経験する仲間にとってこれからが試練の時である。寝場所が決まっていない仲間は早急に自分の場所を確保するよう勧める。
 冬のしんどさは、どのような仲間であろうが等しく襲ってくる。防御を徹底しながら、かつ同じ視線で仲間を見渡して欲しい。初めて新宿に来て戸惑っている仲間、高齢の仲間が寒空の中一人苦しんでいる、明らかに調子が悪そうな病弱な仲間、そう云う最も厳しい仲間に手を差し伸べていく事も大事である。自分にゆとりがない仲間は、そんな情報を俺たちに伝えてもらえれば、出来る事はやっていく。
 本当に動けない程衰弱していたら、これは即救急車を呼ぶ。自分で呼んでも良いし、俺たちや、通行人に呼んでもらっても構わない。
 福祉に行けるぐらいの病状の場合は救急車よりも、福祉指定の病院に行った方が良い。救急搬送となると応急処置しかしてくれないので、しっかりと手続きをして通院した方が検査をしっかりとしてくれるからである。
 平日なら毎日福祉事務所の窓口は開いている。相談所「とまりぎ」も同じく開いている。受付をすれば順番に話を聞いてくれるし、通院に関しては簡単な手続きで済む。まだ、相談をしていない仲間は、寒さが厳しくなる前に早めに相談だけでも行ってみよう。なかなか思いが伝わらないこともあるかと思うが、そんな時は、毎週月曜日の午前中は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。
 役所の支援も活用しながら、これからの季節、新宿の仲間の横のつながりをもっと、もっと強め、乗り切って行きたい。 

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短き紅葉

 これから空気が乾燥してきます。
火の用心はもちろんのこと、 風邪、インフルエンザには細心の注意を。

 仲間たち。
 雨あり、小春日和あり、曇りありと、何かと安定しない晩秋である。いつの間にやら都内の公園の木々も紅葉が進み、東京都を象徴するいちょうも美しく一瞬だけ色づき、そしてあとは散るだけである。
 天気図が冬型になればなるほど、空気は乾燥をしてくる。感染菌も動きやすくなり、まずは喉をやられる。インフルエンザなどもこれから流行することであろう。「火の用心と喉や肌の用心」。そんな季節である。
 冬物衣類や毛布は、もはや越冬とばかりに、この間、大量に放出しているが、防寒対策は大丈夫であろうか。防寒対策が出来ないようであると、どこかに入るしかないのであるが、その準備もしているであろうか?ま、色々と心配な頃でもある。冬場の路上は居るだけで血圧が上がってしまう。あまり活動的にならず、ストレスを溜めず、もそもそと生活をするのが心臓や血管には良いのであるが、それも、安心した場所が確保されていればこそである。
 そう云う場所を探すために俺らは動きまわっているのであるが、人によってはなかなか見つからない仲間も居る。人それぞれと言ってしまえばお終いであるが、せめて、冬場だけでも避難する場所を公的に作りましょうと、色々と交渉事をやって来たものの、そう云う人道的対策は、新宿など、限られた区に終始しているようだ。曰く、「やっても人が来ない」。何だか大昔の青島元知事の談話を、言い訳として、今も続けている行政は、ちと寂しい。
 まあ、新宿は何とかそこら辺は、どうにかなってもいるし、概数調査の数が突然跳ね上がるよう、対策を求め人が集まったりする場所なので、相談に行ってみるのも必要である。まずは「とまりぎ」にでも行き、どんな対策があるのかを聞いておくのも良いだろう。「とにかく、何でも良いから、アパートに入れ!」「とっとと目の前から消えろ!」的な押しつけがましさでなく、親切丁寧に選択肢を教えてくれる。
 さて、受給年齢になっても年金をもらえていない仲間には朗報。年金の納付期間が25年から10年に短縮された、改正年金機能強化法が、16日の国会で成立した。施行は来年8月とのことである。最低、10年、年金を納付していれば、掛けた額に見合った(国民年金だとすると10年納付で月約1万6千円であるが)年金が貰えるようになるとのことである。幾ら掛けたか、幾ら貰えるかは、人によって違うであろうが、まるで無年金よりも、多少でも入った方が楽になるにきまっている(既に生活保護の人は気持ちだけであるが)。まあ、ここら辺の話はあることないこと噂されると思うので、変な噂には騙されず、正確な情報を元に動いた方が良いであろう。自分が幾ら掛けたのかを確認するには社会保険事務所である。また、手続きのためには住民票なり、マイナンバーカードなりが必要になるので、来年の8月までに、住民票問題等を分かりやすくしておいた方が良いであろう。 

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急な冬

 今期の越年越冬は、来週日曜日の鍼灸相談会からスタート。
第2、第4のパトロールは医療班同行パトとなります。

 仲間たち。
 地震やら、津波やら、大雪やらと、自然災害の知らせがやたらに多い1週間であったが、そんなこんなで季節はもう冬である。今期の冬の3ヶ月予報と云うのが、先日気象庁から発表されたが、東日本で平年並が1月、2月で40%なので、今年の冬は、暖冬までいかずに、普通の冬になるとの予報である。しかし、気温の高低差と云うものが、かなり激しくなっているので、先日の雪前後の気候のようなことも多く考えられる。その中での生活を組み立てるのはしんどいものであるが、それに備えるのが人類の英知と云うものでもある。「今よりも出来る限り暖かい場所」と云うものをキーワードにしながら、冬の東京の暮しを模索していきたいものである。
 風邪やインフルエンザも空気が乾燥して来たこともあり、今年は早くも東京都からインフルエンザ注意報が発令されている。どうしても人ごみの中に居れば、それだけ感染リスクは高まるので、一人ひとりの注意が必要である。熱が出て来たら、一日身体を横に出来る場所は路上にはないのであるから、福祉事務所なり「とまりぎ」なりに相談に行き、病院受診と、身体を休められる宿泊場所の確保を願い出よう。発熱状態が長く続けば、肺炎なども併発する危険性もあり、市販の薬を飲んでも熱も下がらないなんて時は、風邪と云えどもかなり危険な状態と言えよう。そんな時はあまり迷っている時間はない。
 病気はとにかく冬場の天敵でもある。健康な仲間でさえ冬の路上で暮していくのはかなりの体力が必要であるが、持病などがあると、それが重くのしかかってしまう。高齢の仲間や、病弱の仲間は、日ごろからの健康管理をしっかりとし、しかし、もう限界だと云う時は、我慢をせずに福祉事務所に行くのが賢明であろう。
 今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会がある(いつもは第二日曜日なのだが、先生の都合で12月は第一日曜日、12月4日実施になりました。お間違いのないよう)。寒くなると、足腰にだいぶ疲れがたまってくる。たまにはリフレッシュさせるのも必要である。寒くて、手足に血行が行き届かないと、血圧があがったり、心臓疾患になったりもする。筋肉だけでなく、血のめぐりを良くする効果も鍼灸にはあるので、病気予防の観点からもお勧めである。健康を悪くして、結果的に病院で薬漬けにされるよりも、その前に、しっかりと自分の免疫力を高めるのも大事である。
 また、12月は、医療パトロールも強化される。医療従事者のボランティアが巡回の時にちょくちょく(第2と第4日曜日)顔を出すと思うが、是非とも気軽に相談をしてもらいたい。  冬がいつもより早く進行しているが、あまり慌てず、真冬の中で自分の身体を守るための心構えを作っていくのが肝要である。困った時に騒いでも何にもならない。何事も段取りである。 

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冬に入る

 今度の日曜日と25日の日曜日は医療班のお医者さんが
パトロールに同行しますので、是非気軽に健康相談を。

 仲間たち。
 師走に入った途端、晩秋めいた陽気続きで、相変わらず落ち着きのない天候である。今週は晴れ間が多くなるようであるが、そうなると空気は乾燥してくる。風邪、インフルエンザは、もう流行り始めている。うがい、手洗いなど、しっかりとし、また、市販の風邪薬で効かないようなら、病院にいくことも考えておこう。体力があればまだしも、体力がなかったりすると、風邪だけでも身体はがくりと来る。病気は早め、早めの対応が必要である。
 今月は連絡会医療班による健康相談活動が多くなる。来週と、25日(日)のパトロール(巡回)では医師のボランティアが同行するので、血圧測定やら、相談やら、病院への紹介状やらが可能なので、気軽に声をかけてもらいたい。自分で勝手に判断をするよりも、専門家に相談するのは病気の場合、特に必要である。とりわけ高齢の仲間は、「調子が悪い」と思ったら病気を疑うのが自然である。治療法や薬は今は昔よりも色々あるので、これも勝手に決めつけないで、要相談である。
 先日、区内の公園で就寝中の仲間の段ボールが燃やされる事件が発生した。幸い、仲間は軽症で済んだが、明らかな放火事件で、犯人はまだ捕まっていないようである。今週は人権週間であるのであるが、こう云う能書きだけの取り組みだけでどうにかなるものでもなく、俺らの敵はこの世には大勢いる。
 空気が乾燥しているので燃やされたらあっと云う間である。ペットボトルに水を入れて枕元に置いておくなど自衛の対応をしておこう。そうでなくても、荷物を盗まれるなどの被害がここのところ多い。新宿は色々な人が出入りをしている場所なのでトラブルが多い。誰かが守ってくれることはないので、自分の生活は自分で守る習慣をつけておこう。
 工事があるから、ちょっとどいてくれと言われたら、どけば良いだけで、もし、都合が悪ければ役所に相談すれば良い策を出してくれる。そこで大騒ぎをするから、大きな問題になって、注目集めて、結果どうにもならなくなるのである。まあ、そこらへんの対応は経験豊富な仲間の方が下手なボランティアさんよりも得意であろう。
 どうしても冬場は気分が鬱々としてしまう。自分が悪いのに、誰かのせいにしてしまった方が楽な場合もある。しかしながら、どうやってこの冬を乗り切るのか、そこをしっかりと考えていかないと、一時の発散は、一時の発散でしかないのである。こつこつと日々を考えた方が、良い方へ向くことだろう。
 今年の年末年始はいつもより短いが、連絡会は例年通りの取り組みを行う予定である。役所が休みのあいだ、急を要する仲間の宿泊場所も確保をしていく。巡回中心となるが、餅つきや、大晦日の恒例行事も予定しているので、息を抜きながら今年も路上の年を仲間と共に越していきたい。 

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冬の暮らし

 インフルエンザ注意報発令中。
人ごみの中に居たら「うがい」「手洗い」をしっかりと。

 仲間たち。
 北風が吹くと冬まっしぐらの気候である。最低気温はますます零度に近くなり、朝晩はより冷え込む。
 動いている方が暖かいので、歩き回る仲間も増える頃である。人それぞれの防寒対策に身をつつんでいかなければ耐えられない季節でもある。
 今年は暖冬の年とは違い、平年並か、平年よりも低めに気温は推移しているので、こんな調子が続くのであろう。誰かに任せるのではなく、自分なりの冬の生活を築いていかないと、途中でダウンなんてこともある。寒くて嫌にもなるが、色々なものを活用しながら前に進みたいものである。
 空気も乾燥が始まった。風邪、インフルエンザも一気に流行り始め、マスク姿の人も多くなり、更に広がるとのことである。年末は新宿は人が多くなる。換気の悪いところに長時間居たら、手洗い、うがいは意識的にやった方が良い。また、マスクで予防するのも必要である。人ごみの中、大きな口でおしゃべりしていたり、口をぽかんと空けていたら、菌の餌食である。風邪を引いたとしても、1週間は生活が崩れる。インフルエンザともなると、それ以上である。生活の崩れが、更なる病気を誘発する。自分で出来るだけの予防はこの時期、特に必要である。
 市販の薬だけで我慢している仲間も時たま居るが、もし、急に高熱が出て、ふらふらするようになったら、かなりの確率でインフルエンザの可能性があるので、救急車なりを呼んでもらいたい。インフルエンザワクチンを接種している仲間は、そういないと思うので、誰しも成り得る。恐らく1月あたりが流行のピークになると思うので、それまでとりわけ気をつけたい病気である。
 高血圧であるとか、腰痛、神経痛であるとか、糖尿であるとか、いろいろ持病をもっている仲間も多いと思う。結核なども、一度なったからと、再発しないと云うことはない。一度、医者に行ったことがあるなら、それぞれの病気の注意事項は聞いていると思う。服薬中の仲間なら、とりわけ病気を自覚しながら、体調変化には注意をしていこう。もし、「おかしいな」と思ったら受診をした方が良いだろう。お金や保険証がなくても、福祉なり、「とまりぎ」なりを通せば治療には辿り着ける。すでに自覚症状があるのであれば、年末までに一回、診てもらうのが良いだろう。夜の冬の路上で倒れたらと、少し想像しておいた方が良いだろう。
 今月は医療班の医師や看護師さん達が、パトロールに随行する機会が多くなる。血圧測定や、簡単な問診や相談なりが気軽に出来るので、自分の健康管理のためにも、声をかけてもらいたい。
 冬場になると、デマ情報も多くなる。おもしろがって意識的に流している奴も中にはいる。そんなのに躍らされず、自分の生活をまず第一に考えていこう。  今年の冬は、きっと長いようだから。 

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ジングルベルの頃

 今週は寒暖の差がまた激しくなるようです。油断せず、夜に備えよう。
インフルエンザなど流行中につき、とりわけ予防の徹底を。

 仲間たち。
 今期初の氷点下の朝と、初霜と、大寒波来襲の東京は凍りつくような師走になったが、何とか高気圧が頑張ってくれ、今週は寒さもようやく一段落のようである。
 寒くなっちゃ、それが緩み、また寒くなって、それが緩む。そうやって厳冬の時期に近づく訳であるが、今年の冬はその寒暖の差がより激しくなるようで、今週の予報では最高気温16度なんて云う日もあり、10度近く、上がったり、下がったりするようである。
 まあ、これは風邪を引いてくれと云うような、あまり宜しくない変動で、おまけに空気がからからに乾燥し、ウィルスが多く飛び回っている。感染経路は違うものの、インフルエンザに次いでノロウィルス(もしかしたら新型かとも云われている)も現在流行中である。ノロは感染力が強いので、どこでどう移っても不思議はなく、急に腹痛、嘔吐や下痢の症状があったら感染してしまったと考えた方が良いだろう。特効薬はなく、症状も2、3日で治るのであるが、吐瀉物や便の処理は他の人に感染しないよう注意しなければ、トイレを通じた集団感染なんてこともある。
  インフルエンザの方は、急に高熱が出る。全身の倦怠感、食欲不振、関節などの痛みを伴えば、ほぼインフルエンザである。こちらは放っておいて良いものでなく、高齢者の場合は合併症などの危険もあるので、医者に駆け込むようにしよう。医者にかかる場合、福祉事務所を経由する場合が多いと思うが、その時は必ずマスクをして行くようにしよう。密閉された空間の中で、マスクなしで咳をしていたら、菌をばらまいているようなものである。困っていようと、いまいと、社会人として「咳エチケット」はしっかりとである。
 子供の病気と思いがちであるが「はやり目」と呼ばれている流行性角結膜炎もウィルス感染で、何かの拍子でなったりもする。直接目をこすらない、共用タオルは使わないよう気をつけておこう。
 いずれにせよ、冬の感染系の病気は、うがい、手洗い、眼洗いを徹底し、防衛ラインを生活の中で築き、なるべく防ぎたいものである。
 暖かくして寝ることに関しては、俺らが能書きを言うまでもなく、皆、それぞれの方法で身を守っていることであろう。この期に及んであたふたしているのであれば、明らかに準備不足。そんな仲間は、何も考えず福祉事務所なり、「とまりぎ」なりに相談に行ってみよう。役所は何もしてくれないと思い込むより、行って相談をすれば良い。何もしてくれないどころか、冬場は特に手厚く扱ってくれる。別に過去になにがあっても構わない。まずは相談である。
 寒さに震えている姿は同情を引くであろうが、そんな姿を生業にしない方が良い。身体はボロボロ、その内、倒れるのは目に見えている。演技もほどほどにである。  クリスマスの次は正月、そして厳冬期である。 

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めでたくない日

 風邪、インフルエンザ、ノロウィルス、はやり目、結核にご注意を。
また、年末年始は火の用心。ペットボトルを枕元に。

  仲間たち。
 東京はこの時期らしからぬ気温と相成ったが、北海道の方では50年ぶりの大雪、暴風の天気となり、果てまた日本海側からの強い風の影響で新潟県糸魚川市で大延焼の火災が起こるなど、荒れ模様となった日本列島のクリスマスである。
 ベルリンでは人ごみの中、トラックが突っ込むと云う凄惨なテロ事件も起こり、昨年のパリと同様、大都市が標的にされた時の脆さももまた浮き彫りになった。自由と云われる国々でも、テロ対策と云う名の管理型の都市になっていく背景が浮き彫りにされている(プーチンさんが日本に来て、何もなかったから良かったものの)。
 今まで通りの「あり方」がどうなのかと云うことが、アメリカのトランプ政権の誕生にも現れているよう、近年の先進国各国の主題のようでもある。
 そんな中に俺らも「居る」と云うことを、どこかでちょっとは認識をしておいた方が良いとは思うが、今まで通り居ることは、そうそう出来るものではなく、変わる時は変わっていかないと、時代についていけなくなるよと、そんなことも考える1年であった。
 話が飛躍しすぎたので元に戻すと、東京の年末年始はこれから多少の乱高下はありながらも、ぐっと冷え込み、平年並か、平年より低い予報である。雨もまた降るかも知れないとなっている。暖冬が続いていたので、実感が遠ざかってしまっているが、「もう幾つ寝れば」なので、まあ、そんな頃でもある。
 いつも年末に実施している新宿区の越冬宿泊抽選会は、明日の26日(月)午前9時からの予定である。今年も一回のみ。枠は3名。宿泊場所は「新宿寮」で、カプセル使用は終了とのことである。
 まあ、通年で一時宿泊をやっているので、必要性と云う意味ではあまりなく、この時期だけ、偽善者ぶって宿泊をやり続けるのは、何だか嫌だねと云う声があったか、なかったかは知らないが、それもまた変化である。
 本当に寒くて困っている高齢者や病気の仲間はどうするんだと云う声もあるかと思うが、そんな場合の緊急対応は連絡会がいつもやっているし、年末年始は集中行動でカバーをしているので、ご安心を。
 年末は、餅つきやら、年越し祭りやら、仲間の忘年会のような、仲間の労を癒す行事もあるので、ほどほど食って、ほどほど飲んで、この一年の締めくくろう。
 おにぎりパトロールも年末年始は29(木)30(金)1(日)2(月)3(火)と5回実施する(各所によってはいつもより30分くらい遅れる場所がありますが、ご容赦を)し、医療班も同行するので、緊急対応なども可能である。慌てず、焦らず、また気負いもせずに年を越すことにしたい。
 まあ、風邪を引かないようにすることである。


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年を越す

 冬らしい気候になりました。夜は冷え込み、空気が乾燥しています。
 風邪、インフルエンザ、火事には気をつけよう。

 仲間たち。
 慌ただしさの中、師走もあれよあれよと走り抜け、大晦日と、そして正月の頃である。
 東京では、この年末年始、三が日までは雨は降らず、晴れの日も多く、また気温も比較的高めのようである。あくまで予報ではあるが、これから寒さが厳しくなる中、まあ、助かる気候である。
 本日から福祉事務所と、「とまりぎ」など役所関連の相談窓口はお休みとなる。けれど、今期は割と短めで、来週の水曜日が仕事始めとなるので、連休が重なったような感じである。こちらも助かったりもする。
 そのかわり、街は動き、仕事も動く。ここが昔と違うところで、繁華街のサービス業は大晦日まで営業し、休むのは元旦だけと、そんなのが当たり前のようになっている。
 まあ、考えてみれば、福祉関連の施設などは年中無休であるし、病院も外来がないだけで、大きな病院は救急搬送に対応している。お巡りさんやら、警備関係者もイベント続きの年末年始は大忙しである。
 今や正月に田舎に帰り、のんびりできるのは、学生やら、一部上場のサラリーマンやら、事務系公務員と、ほんの一部の人々だけなのかも知れない。社会の構成が変わり、文化も変わり、働き方もまた変わり、そして、街も変わった。
 だから、路上で正月を迎えるのもこれまた、さほど不思議なことではないのかも知れない。
 それが証拠に、今や路上は大忙しで、キリスト教の方々やら、個人の方々やら、支援者と称する方々で大賑わいで、仕事には困るが、飯に困ることはない。
 静かに年を越したいものであるが、そうはいかないのが、都会の路上のようである。場所によりけりではあるが、繁華街ではあまり静かなところはなく、いつも、何かと賑わっている。その中にまぎれ、けれど、心の平穏だけは維持しながら何とか年を越したいものである。
 昼は良いが、夜はかなり冷え込みがきつい。おまけに冬場特有、空気の乾燥具合は大きく、都会はホコリまみれである。なるべく、風邪、インフルエンザなどの予防をしながら、大きな病気にならないよう、気をつけていくようにしよう。医療班の人々がこの年末年始、各所を巡回してくれる。医療班が回れない場所も経験豊かなスタッフが巡回をしている。何かあったらアドバイスくらいは出来るし、緊急事態に遭遇したら対応も可能である。宿泊が必要な場合は、こちらの判断で越年シェルターへの移送も可能であり、年明けに福祉につなげることも可能である。
 能書きもない、そんな静かな越年の取組みを俺らは続けている。新宿での活動も23年目の冬である。それが、あたかも日常のよう、新宿の冬は、支えあいの温かな冬でもある。


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良き年を

 一年間、お疲れさまでした。我らの歩みは誰かが見ていてくれる。
なので、しっかりと、前を向いて。

 仲間たち。
 今年もあと一日であるが、最低気温がまた零度に近づいている。昼は好天であるが、夜の冷え込みは厳しい。また、乾燥注意報も発令中である。冬らしいと云えば、冬らしい陽気であるが、年内にインフルエンザなど移されないよう、手洗い、うがいなどの予防、そして、火を出さない、つけられないよう、枕元には念のためペットボトルを置いておきたい。
 繁華街の人ごみは相も変わらずである。東京の人々が帰省しても、代わりに地方や海外から人が集まる。かつてのよう、新宿に人ごみが絶えることは、もうないのであろう。
 逆にそう云う街だから仲間も集まる。今年一年、また野宿に戻ってしまった仲間も居るかも知れない。仕事を切られ流れついた仲間も居るかも知れない。まあ、人生には「不幸」はつきものだから、それをどう捉えるのかで、その先も変わる。あまり後ろ向きにはならない方が良いだろう。家がない。居場所がない。ならば、新たに作れば良いのである。
 飯を一生懸命配っているのは民間だけで、公的な支援ともなれば、その先の「屋根と仕事」につながる支援は幾らでも、今やある。
 自力でやって、ちと無理ならば、そう云う支援を繋げていけば、年明けにでもなんとかなったりもする。だから、諦めることもない。自分の「不幸」を素直に受け止め、それを転じていく方策を考え、そしてチャレンジしていくことである。しかし、結局はそれは自分である。他力本願であればあるほど、身につかず、また路上に戻って来てしまう。そんな仲間を俺たちは大勢見て来た。福祉を受けること、自立支援を受けることが今や問題ではなく(そんな話題は今や古いのである)、その先をどうするのかが問題となっている。そこの見極めである。そして、一旦戻って来た仲間は、そりゃそうだが、決して良いことは言わない。思い込みの文句しか言わない。そんな他人の偏った意見に左右されていたら自分の人生もまたおかしくなってしまいかねない。そんなこんなで、路上も社会の内側なので、人間関係含め、何かと難しかったりもする。「えいやァ」と、それを振り切る活力もまた必要かも知れない。もちろん、そのモチベーションは人によって違う。自分なりの何かを大事に持って、力を発揮するしかないようである。
 まあ、今年、良かった仲間も、悪かった仲間も、歳月は一度リセットされ、そして年がひとつ加算される。泣いても、笑ってもである。
 明日は中央公園のイベントなので、このチラシも年内最後である。一年間、拙い文章をお読み下さり、どうもありがとうございました。
 一人ひとりの仲間に良い年が訪れるよう、連絡会一同、祈っております。
  

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