新宿区が柏木公園を閉鎖、仲間を排除する。

連絡会、中山区長に抗議の申し入れを行う

 政府の基本方針が確定しいよいよ地方自治体の実施計画が策定され、本格的な自立支援法に基づく対策のスタートかと云う段になって都内有数の野宿者居住区である新宿区が突如変節?それ以前からも区立小公園での排除が小規模に行われてきましたが、9月になり、柏木公園を地域住民の苦情を根拠に小屋を排除し、立ち入り禁止工事を着手、遊歩道公園「四季の道」でも小屋を強制排除、区立西戸山公園でも仲間のたまり場をこれまた工事名目で封鎖、区立中央公園じゃぶじゃぶ池のたまり場も立ち入り禁止措置と、立て続けに土木公園課による一方的な追い立てが相次いでいます。しかも悪質な事に「自立支援策と連携」すると云う発想がまったくなく、いずれも一方的な対策のない追い立てを強行しようとしました。連絡会の抗議により柏木公園等では緊急一時保護センターへの優先入居策をあわてて福祉課と連携しながら行いましたが、指摘されなければそのまま強行したと思われます。
 新宿区は小野田前区長時代から「強制排除では何も解決しない」とのスタンスを一貫して取っていましたが、ここに来てその基本姿勢が一転、新宿区ないしは東京都の実施計画すらないまま、ひたすら区立公園からの排除を決め込んだ節があります。先駆的な取組みを行ってきた生活福祉課も今回はブレーキ役にならず、土木部の横暴にずるずると引きずられている感があります。
 単なる土木部公園課の独走か?それとも百人町再開発を控えた中山新区長の焦りの現われか?区役所内部のパワーバランスの崩壊か?いずれにせよ、連絡会としてはこの一連の動きを許す事なく、9月29日、区長宛の申し入れ行動を行い、新宿区の基本姿勢を糺し、強制排除の姿勢を改め今後真摯に「話し合い」を行うよう行動を起しました。
ました。申し入れ行動では、今回の件も含め、話し合いの場を設ける事を新宿区側が了承。本格的な議論がこれから行われます。
 国が前向きに動いても地方がそれに従わずに独走する。この統一性のないアンバランス加減は今後のホームレス対策を考える時、決してプラス材料にはならないでしょう。