2006年後半のチラシ集はこちら

新宿連絡会チラシ第十二集(06~07年越年12月29日より6月24日まで)

2006年12月29日新宿連絡会チラシ
2006年12月30日新宿連絡会チラシ
2006年12月31日新宿連絡会チラシ
2007年1月1日新宿連絡会チラシ
2007年1月2日新宿連絡会チラシ
2007年1月3日新宿連絡会チラシ
2007年1月7日新宿連絡会チラシ
2007年1月14日新宿連絡会チラシ
2007年1月21日新宿連絡会チラシ
2007年1月28日新宿連絡会チラシ
2007年2月4日新宿連絡会チラシ
2007年2月11日新宿連絡会チラシ
2007年2月18日新宿連絡会チラシ
2007年2月25日新宿連絡会チラシ
2007年3月4日新宿連絡会チラシ
2007年3月11日新宿連絡会チラシ
2007年3月18日新宿連絡会チラシ
2007年3月25日新宿連絡会チラシ
2007年4月1日新宿連絡会チラシ
2007年4月8日新宿連絡会チラシ
2007年4月15日新宿連絡会チラシ
2007年4月22日新宿連絡会チラシ
2007年4月29日新宿連絡会チラシ
2007年5月1日新宿連絡会チラシ
2007年5月6日新宿連絡会チラシ
2007年5月13日新宿連絡会チラシ
2007年5月20日新宿連絡会チラシ
2007年5月27日新宿連絡会チラシ
2007年6月3日新宿連絡会チラシ
2007年6月10日新宿連絡会チラシ
2007年6月17日新宿連絡会チラシ
2007年6月24日新宿連絡会チラシ


ようこそ新宿年越し
 新宿越年越冬「水の広場」で開催中。
明日は衣類配布、医療相談会があります。昼、晩飯連日配食!  

 仲間たち。
 あれよ、あれよと云う間に2006年も暮れかかっている。サラリーマンの去った新宿の街は師走の賑わいを残すのみで、静かな年始を待ちかまえているようだ。名もなき俺らもひっそりと、そして着実に年を越していきたい。
 年末年始は仕事がない。役所も休み。金があればどうにかなるが、生憎すっからかん。それでも年は越せる。貧しければ貧しいなりに、よっこらと協力しあえば楽しい年越しはできるものである。
 第13次新宿越年越冬の準備は仲間の協力により万全に整った。今年は新宿中央公園「水の広場」に拠点を移し、年明け1月4日の朝まで24時間体制で仲間の命と健康を守り抜く。
 飯が食えなければ身体もぼろぼろ。今年はお米のカンパが大量にあったため、昼と晩飯の2食が提供できる。11時の昼飯は質素なものだが、腹いっぱい食べ、出来れば昼からの飯作りの準備なども手伝ってもらいたい。晩飯は連日おかずもいつもより豪勢に作り、午後7時に配食する。
 ただ飯を待つだけならつまらない。夕方からはコンサートをやったり映画会をやったりと企画が盛り沢山。寒い中ではあるが楽しんでいってもらいたい。
 夜は寝ている仲間の所へホカロンなどを持ってパトロールに出かける。身体が急変した仲間がいないか?新しく新宿に流れたものの飯を食っていない仲間はいないか?必ず「連絡会です」と声をかけるので、何か相談事などがあったら気軽に声をかけてもらいたい。風邪薬など市販薬も持ち歩いている。深夜パトロールはもちろん仲間を起こさないよう気をつけるが、いつもたまに起こしてしまう事があるので今年は前もって謝っておこう。
 急に熱が出たり、急に身体が動かなくなった時はどうするか?自分で歩ける場合は中央公園の医療テントまで来てもらいたい。医者など専門家が常駐しているので適切な対応をしてもらえるし、テントの中での宿泊も可能である。自分では歩けない場合は、隣近所の仲間に頼んで連絡をしてもらって欲しい。医療テントから人を派遣して対応する。
 池袋の南池袋公園でも同様の越年越冬の取り組みをやっている。新宿区北部の仲間はそっちの方が近いと云う場合もあるだろう。池袋の医療班と新宿の医療班は提携をしているので南池袋公園に助けを求めても構わない。
 毎年、中野の仲間や渋谷の仲間など新宿区周辺の仲間も飯を食べに来たり、医療テントを利用したりと新宿中央公園の越年は都内西部圏の拠点となっている。「困った時は中央公園へ」を合言葉に今年も情報網を広げて行きたい。このチラシは毎日発行し、最新の情報を掲載する。左に偏った政治的な煽りは連絡会のチラシはしない。仲間の生活に生きる情報を常に提供している。一人何枚もらって構わない。何百人集まろうと新宿越年は対応可能だ。仲間も一人ひとりがパトロールをして知らないみんなに配って欲しい。
 最後まで俺たちの俺たち自身による取り組みを頑張ろう。

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穏やかな夢を
 明日、悪夢の2006年が終わる。
大晦日は年越し大イベント、コンサート、カラオケ、紅白上映など
 

 仲間たち。
 冬将軍がまた張り出し、初春の気候から一転、いつもの冬の寒さに戻った。暖冬と云うよりも異常気象のようであるが、寒暖の差と云うものが一番身体に堪える。
 腹痛や下痢が伴う悪性の風邪が流行っており、また、ノロウィルスも依然として全国的に流行している。そうでなくとも血圧が高い仲間などは体調管理が大変である。
 いつもなら、福祉事務所から医者に行く事が出来るが、あいにく年末年始は役所や病院外来が閉まっており、緊急時は救急車を呼んで応急処置をしてもらうしか手段がなくなる。けれど、新宿中央公園の「水の広場」ではこの時期、路上の仲間のための医療テントが開設されている。ボランティアのお医師さんや看護婦さんが必ず複数常駐して、仲間の健康をしっかりと守ってくれている。「身体がいつもよりおかしい」「風邪が長引いてなかなか治らない」などおかしいなと思ったら、気兼ねせずに訪ねて来て欲しい。そして、しっかりと相談をして欲しい。
 また、なかなか中央公園まで行けないと云う仲間は、隣近所の仲間に頼んで情報を寄せてもらたい。こちらから出張して相談に行く体制もある。
 パトロール隊も新宿駅を中心に毎晩、チラシやホカロンを持って廻っている。パトロール隊にも「最近来た仲間がいる」とか「最近相方が調子が悪そうだ」とかの情報を寄せてくれ。俺らに出来ることは最大限やっていくつもりだ。
 野宿の仲間の越年越冬は、とにかく仲間の命を守る事が最大の課題である。何も持たない俺たちだけに、身体が壊れたら本当に何も残らなくなってしまう。普通の暮らしが今は叶わない俺たちだからこそ、寒空の中、震えて、凍えて身体をボロボロにされてしまう事だけは、これから生きていくためには避けなければならない。
 幸いにして、新宿の地域は官民あわせた医療体制はどこの区よりも充実している。自分の身を守るため、そして、仲間の身を守るために、とことん利用していってもらいたい。
 いつもは仕事があるが、この時期は仕事がなくて飯が食えないと云う仲間も多いと思う。身体を守るためにはしっかりとした栄養をつけなければならない。新宿中央公園「水の広場」では、この越年期間中毎日、昼飯と晩飯を無料で配食している。タダより怖いものはないと云うものの、連絡会は説教もしないし、扇動もしない。連絡会の飯は何も後腐れはないので、こちらもどんどん利用してもらいたい。
 明日は大晦日。恐らく路上に残った仲間にとってこの一年はあまり良くない年であったと思うが、自分で頑張って、そして役所の支援を受けながら路上から羽ばたいて行った先輩達は大勢いる。人生悪い事ばかりではないと思いたい。来年こそはの誓いを込め、明日の夜は恒例の大晦日イベントがある。おおいに楽しもう。

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元気でいこう年の暮れ
 今年一年の無念を胸に来年こそ良い年でありますように。
新宿連絡会の取り組みへのご協力、今年も本当にありがとう。

 仲間たち。
 ぐっと寒さも深まり今年もあと数時間で終わりである。一人ひとりにいろいろな事があった一年ではあるが、こうして思うとあっと云う間に時は流れてしまう。
 悔いなき人生とは云うものの、悔いばかりの人生を繰り返してしまうのも人間の性なのかも知れない。いずにれせよ、時は平等に流れ、その中で生まれも育ちも違う俺たち一人ひとりがいる。こうして共に年を越すのも何かの縁なのだと思うことにしよう。
 新宿連絡会は今年も年末を中央公園で過ごすことで一年を締めくくる。今年はいつものポケットパークではなく、新しい「水の広場」に移っての越年だが、13回も数える越年事業である。手際よく、また体制も物資も充分に集め、越年拠点が今、稼働している。医療テントは24時間体制で仲間の命を守りぬいている。今年は例年よりも重篤な病人は少なめであるが、救急対応は既に一件発生している。暖冬とは云え寒い冬には変わらない。自分の健康をしっかりと自覚し、路上で生き、路上から脱するためにも病気はしっかりと治していこう。そして、何かあったら中央公園の医療テントに相談に来よう。
 パトロール隊も毎晩、新宿駅を中心に夜回りを続けている。若干少なめ傾向のようではあるが、今も新宿駅周辺で400名近い仲間が野宿を余儀なくされている。これから飯場帰りや仕事が終わった仲間が新宿に流れてくるかも知れないが、生きるためのいろいろな情報を是非とも新しい仲間に教えてあげて欲しい。パトロール隊にも気軽に声をかけ、ガセネタに躍らされない仲間のネットワークを作りあげていこう。
 炊き出しも毎日、昼は200名、夜は300名近い仲間が集まってくれている。おなじみファミリーを始め、新宿の仲間を支援してくれている全国の方々から食材が集まっている。いつもより手の込んだおいしい炊き出しを作っているので、楽しみにしていて欲しい。
 越年コンサートも今晩で3夜目、しんみり聞いたり、のりのりで聞いたりと音楽の楽しみ方も一杯ある。新宿の仲間を応援したいと云う思いだけで多くのミュージシャンや芸人さんが来てくれている。これからも暖かく、共に励ましあっていきたい。
 連絡会の兄弟分でもある池袋の地でも仲間が同じく越年の取り組みを南池袋公園で頑張っている。こちらは170名近い仲間が集まっていると報告が来ている。あわせて500名近い仲間が連絡会グループの取り組みに参加してくれている事になる。これだけの仲間が集まる事の責任を俺たちもずっしり重く受け止めている。俺たちの諸問題はまだまだ大きな課題を残している。俺たちの取り組みもまだまだである。一人でも多くの仲間が路上から羽ばたいていけるよう、そのための社会的環境を一日でも早く作りあげる事。連絡会の課せられた重荷を、俺たちは必ず解き放っていこう。ただの掛け声だけではない。要求したことは必ず実現させて来た連絡会である。
 仲間たち。今年一年、本当にありがとう。一人ひとりが良い年であるよう、心から願います。

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謹賀新年

 新年明けましておめでとうございます。
 2007年が仲間一人ひとりにとって良い年であるよう連絡会一同、願っております。もちろん、連絡会も力の限りを尽くして仲間の路上からの脱却が図れるよう頑張ってまいります。
 仕事が出来る仲間は仕事に、仕事が出来ない仲間や仕事がなかなか見つからない仲間は福祉制度などの施策を利用し、来年の正月こそは中央公園ではなく、普通の暮らしが出来るよう、この一年かけ共にたたかっていきましょう。
 仲間、一人ひとり「俺にしかできない事」「俺が得意な事」「俺が自慢したい事」があると思う。俺たちはただのボンクラではない。自信を持って、尊厳を持って立ち向かっていけば活路は必ず見いだせる。人のせいにしたり、社会のせいにしたりして逃げ道を作らず、まずは自分をしっかりと鍛えて行きたい。
 この越年にも、かつて公園で野宿をしていた、駅で野宿をしていた仲間が今は普通の暮らしをしながらも、かつての仲間の事が心配で多く駆けつけてくれている。世間がいかに冷たかろうと、野宿の辛さを判ってくれている人は判っている。頑張れよとの声は路上から脱却する仲間が増えるにしたがって、社会の中でもきっと広まって行く。
 路上の仲間も、この越年で多くの作業を自ら担ってくれている。自分のためだけでなく、この新宿に暮す顔の見える仲間の事を思い、炊き出しやパトロールや拠点防衛のためにボランティアで働いてくれている。誰もが助けてくれる訳ではない。こういう主体的なつながりがあればこそ、行政施策のすき間をしっかりと埋められると思う。
 でっかっくて暖ったかい新宿の仲間のつながり、そして、仲間の力で動かし続け、拡大、拡充させて来た「路上生活者対策」。この大きな流れを更に強くしていけば、この国から不幸な「ホームレス」と云う存在を無くす事は可能だと、俺たちは本気で考えている。
 今年から来年にかけて、「路上生活者対策」は大きな転換点を迎える。「ホームレス自立支援法」施行後5年目となり、見直しの作業が今月の実態調査アンケートから始まる。それにあわせ、東京都も現行の「自立支援事業」の見直しを既に始めている。鳴り物入りで開始された「地域生活移行支援事業」も来年度で終了となり、他方で生活保護制度もさまざまな議論が開始されている。
 これらの流れが良い流れになるのか、それとも悪い流れるになるのか?けれども、俺たちは決して悲観的になどならない。役所は変えられるし、俺たちのあり方も変えられる。俺たちはそうやって13年、たたかって来た。
 今年こそがチャンスと思うようにしよう。結果はどうなろうと、チャレンジしなければ何も変わらない。新春を慶び、小さくなった勇気を振り絞ろう!


ささやかな夢を
新宿越年はいよいよ明日の行事を残すのみ。
400名の力で最後までやり抜こう!

 仲間たち。
 今年は大きな天気の崩れもない穏やかな正月である。仲間の初夢はどんな初夢だっただろうか?  一人ひとり健康に留意し、希望の持てる一年にしたいものである。
 中央公園「水の広場」で展開している新宿越年の取り組みもいよいよ終盤、日を重ねるごとに炊き出しに集まる仲間の数も増え、今は400名を超え、例年通りの活気にあふれた越年を仲間の力でやり抜いている。
 明日の昼間は戸山公園、夜は中央公園で越年期最後の医療相談会を実施する。これまで救急搬送は2件のみと例年より重篤な仲間は少なめだが、医療テントのベットは常に満床で、療養しなければならない仲間は相変わらず多くいる。年明け1月4日の日はそんな仲間と一緒に、新宿福祉事務所へ行き、生活保護の制度を使って無料での通院を実現させ、また病気や高齢を理由に仕事ができない仲間の宿泊も含めた生活保護適用を実現させていきたい。
 住所がなくても、保険証がなくても福祉事務所を通した制度をつかえば無料で治療(通院や入院)が可能である。新宿福祉事務所からは区内の国際医療センターや東京医大など大きな病院への通院を可能にしてくれている。治療費がない仲間、薬も買えない仲間は年明け、新宿福祉から病院に通う手続きをしっかりとしていこう。手続きは意外と簡単なものなので気兼ねすることは何もない。
 連絡会は1月4日以降も、毎週月曜日に福祉行動と云って、仲間を福祉につなげる行動を重ねていく。福祉の制度には熟知しているメンバーが常にいるし、また福祉の職員とも顔なじみである。「初めてだから不安」「一度失敗しちゃって」なんて云う仲間も、連絡会の福祉行動に気軽に声をかけてもらいたい。
 病気じゃなくて、仕事を探しているんだ。と云う仲間も多いと思う。そんな仲間には東京都と23区が合同で「緊急一時保護センター」「自立支援センター」と云う施設が都内に10ヶ所開設している。緊急センターで健康診断を受け、また技能講習を受け、自立センターに移り、職安を通しての本格的な仕事探しを行い、就職が決まったらそこから通い、お金を貯め、安いアパートを見つけて自立すると云う仕組みである。もちろん無料で利用でき、また、アパート契約時に必要な費用の半額が支給される。それぞれの寮には生活相談員、就職相談員、住宅相談員が配置され、個々のケースに親身に対応をしてくれている。
 この施設に入るには、新宿区なら、新宿区の福祉事務所の受付に行き「自立支援センターに入りたい」と申し込む必要がある。だが、新宿区はこの事業とは別に厳冬期の2週間宿泊を大規模に実施している(裏面参照)ので、この時期は枠が少なくなってしまっている。そんな場合は、豊島区なり中野区なり渋谷区なり近隣の福祉事務所に行けば入れる可能性が高い。23区どこの福祉事務所でも実施しているので、年明けの仕事に困った時には利用して欲しい。
 年明け後の事も真剣に考えながら、あと少しの正月を共に過ごしていこう。


つながりで生きよう
新宿越年、仲間の協力どうもありがとう!感謝!
年明け連絡会日曜炊き出しはポケットパークに戻ります。

 仲間たち。
 正月三ヶ日も今日で終わる。今年は暖冬傾向と云う事もあり穏やかな日が続いた越年期間であった。連絡会の28日から開始された新宿越年越冬の取り組みも、明日の撤収作業でいよいよ終了である。
 新宿駅や中央公園、戸山公園で野宿している仲間、運良く自力で、または行政施策を利用し野宿から脱せられた仲間、そして運悪く仕事がなくなり新宿に流れ着いた仲間、その他、支援者の仲間をあわせ、多くの仲間の力で連絡会最大の取り組みであるこの行事を無事終える事ができた事を、この場を借りて感謝する。こう云う広範な仲間のつながりがあってこその新宿である。こうしてこの年末と正月を過ごしてこれたのだから、これからも仲間のつながりを大事にしながら、仕事が出来る仲間は仕事をばりばりし、仕事が出来ない仲間やなかなか見つからない仲間は、福祉制度や自立支援施策等を使い、生きる糧を見いだしていこう。
 「また来年あおう」これが俺たちの合言葉だ。
 連絡会は明日の撤収作業終了と同時に、通常の通年体制に戻る。毎週日曜日の炊き出しは、これまでの都庁下から、中央公園ポケットパーク(未だ工事中なので道路側に並んでもらう事になります)に戻り、年間通して実施する。隔週でファミリーの皆さんの手作りのおかずが付き(ファミリー開始は14日から)、その他は混ぜご飯などになる。ご飯は高田馬場の事務所で炊き、夕方新宿に持ってくる形態となるので、引き続き手伝ってくれる仲間は宜しく頼む。
 パトロール体制は、新宿駅周辺が毎週日曜日の夜、高田馬場、戸山公園が水曜日の夜に実施する。年が明けても健康が一番である。健康の事など、各パトロール隊に気軽に相談して欲しい。
 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)には、福祉行動と云って、病院に通いたい、福祉を取りたい仲間への相談体制を福祉事務所内で取っている。一人で行くのは不安と云う仲間は、福祉行動を利用してもらいたい。  医療相談会は毎月第2日曜日に戸山公園と中央公園で実施する。医師など専門家に診てもらいたい仲間はこちらも気軽に相談して欲しい。
 その他、シャワーサービスを高田馬場の事務所で行っている他、2月一杯は毎週水曜日の厳冬期宿泊受付の立ち会いなどもやっているので、新宿にいるなら、連絡会のメンバーとはしょっちゅう合う事になるかも知れない。今後とも宜しく。
 新宿福祉事務所では、生活保護相談の他、なんでも相談ができる「とまりぎ」と云う相談所を開設している。こちらもカンパンの支給、衣類の支給、シャワーサービスをやっている。「とまりぎ」は親切丁寧な民間団体の相談員なので、健康の事、仕事の事、借金の事など、何でも困った事はこちらでも相談できるので利用していこう。
 連絡会は行政と無闇に対立するのではなく、利用できるものは徹底して利用し、仲間の路上脱却を社会的に実現させていく事が目的である。100年後の政治よりも、今日明日の生きる糧を真剣に見いだそう。連絡会は、そう頑張る仲間を徹底して応援し続ける。


みぞれ降る我が宿
10日(水)から厳冬期2週間無料宿泊受付け再開!
今度の日曜日は戸山、中央公園で医療相談会もあります。

 仲間たち。
 新春は既に動き始め、新宿の街もじょじょに元の姿に戻りつつある。4日新宿福祉も仕事が始まり、待ちわびていた仲間が保護の申請に集まり、通院や入院の手続きをしたりと、こちらも元の姿に戻り始め、他方で仕事を探そうと若い仲間もせっせと動き始めている。
 二〇〇七年、何をするのにも健康第一である。暖冬傾向とは云え、冷たい雨が降りしきり、身体が濡れたりすれば風邪も引く。熱などでたら休む場所がないだけになかなか治らない。そうこうする内に結核や肺炎になったりと、他の病気を併発し取り返しのつかない事にもなりかねない。越年期は幸いにして新宿での路上死は皆の頑張りで防げたが、冬はこれからが本番である。自分の身体を、そして仲間の身体を皆で心配しあいながら守りぬいていきたい。
 連絡会は越年空け早々、今度の日曜日に医療相談会を戸山公園は朝10時、中央公園は午後7時ポケットパークの炊きだしの後、実施する。常備薬も多く揃えているので、単に薬が欲しいだけの仲間も大歓迎である。また、薬を飲んでも効き目があんまりない仲間はボランティアのお医者さんにしっかりと診てもらおう。「紹介状」も書いてもらえるので、福祉にかかり、通院をしたい、入院をしたいと云う仲間への対応も可能だ。
 また、新宿福祉では10日(水)から厳冬期2週間無料宿泊事業が再開される。千代田寮、または荒川寮を使って2週間だけであるが身体を休め、栄養も取れる。もちろん寮の中には医務室があるので、調子の悪い仲間は医師に診てもらえる。「ちょっと風邪をこじらせて」なんて云う仲間は丁度よい宿泊期間である。新宿福祉は昨年末、頑張ってくれ、定員の枠を大幅に広げてくれた。一人一回までであるが、まだ宿泊していない仲間は利用していこう。条件は新宿区内に野宿しているの一点だけである。誰でも入れるので心配はいらない。毎週水曜日の受付けなので抽選に外れても、次の週にチャレンジ可能である。
 新宿福祉事務所に併設されている相談所「とまりぎ」も新年早々、多くの仲間が相談に行っている。カンパンが欲しい、シャワーを浴びたいから、衣類が欲しい、仕事に行く交通費を借りたい、借金の問題を解決したい、アルコールの問題を解決したいなどなど、いろいろな問題を解決しなければ先に進めない仲間の拠り所になっている。親切に相談に乗ってくれるので、こちらも利用してみよう。
 仕事を探したいけど住所がなくてと云う仲間は「自立支援事業」に参加すると云う手段もある。けれど今、新宿区が枠が少ないようなので、他の区などに行って相談をすると意外とすんなり入れたりする。
 正月は終り、現実の厳しさが日々、俺たちに襲いかかってくる日常である。掛け声だけでは何も解決しない。使えるものは徹底して使い、冬からの脱却、野宿からの脱却を一人ひとり具体的に目指していこう。

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梅の花を待つ冬
厳冬期2週間無料宿泊受付け毎週水曜日新宿福祉で実施中!
体調不良の仲間は迷わず福祉を通して病院に行こう。

 仲間たち。
 新宿の街も普段の人並に戻り、気がつけば1月も半ばである。日本海側は大雪の荒れた天気が続いているものの、東京は気温は下がっては来たものの風もなく穏やかな日が続いている。今年は地球規模での異常気象との事であるが、運良く東京地方は暖冬のまま終りそうではある。それでも気象予報はよく外れるので、急な寒さや雪などには気をつけ、緊張感を持ちながらあと残り2ヶ月の冬を越していこう。
 この季節から2月にかけ、体調がおかしくなる仲間が例年増えてくる。体力の弱い仲間は、真冬の気候に身体が追いつけずに悲鳴をあげてしまうからである。「風邪が長引いて治り難い」「血圧が安定せずにふらふらする」など、おかしな兆候があったら、迷わずに福祉事務所を通して医者にかかるようにしよう。この季節、ここで我慢をすると間違いなく命取りになる。しっかりと自分の身体をまずは自分で管理し、病気の事だけは決して我慢せず誰かに相談をしてみよう。毎週月曜日なら俺たちの仲間が新宿福祉事務所に必ず詰めているので、一声かけてもらいたい。また、日曜日の夜は新宿駅周辺、水曜日の夜は戸山公園周辺でパトロールもしているので、おかしいなと思ったら伝えてもらいたい。せっかくの命、冬将軍に奪われたら悔やんでも悔やみ切れない。
 厳冬期の2週間宿泊受付けも10日から再開された。10日は千代田寮20名枠に今期最高の64名が並んだ。外れた仲間は残念だったが、一人一回のみの入寮なので毎週諦めずに並んでおけば必ず入れる。入所枠も10名から倍増され、交互に荒川寮も使える事となった。まだ緊急センターの空きはあるようなので希望者が多ければ、それに応じて枠を更に拡大させられる。冬場の緊急シェルターとして活用していこう。
 仕事を探している仲間の通常枠の緊急センター入所も、新宿区は少ない枠ながらも実施しているが、この時期(厳冬期)は他の区の方が入り易い。とある区の募集には1名しか応募がなかったとか云う話しも伝わっている。いろいろと情報をかき集め、この施設を仕事探しの道具にしていこう。緊急センターでは技能講習などもやっており、清掃の講習や、ボイラーの資格などを取って、自立センターでちゃんとした仕事に就いた仲間も大勢いる。この施設「失敗」した仲間を発信源に悪い噂も飛び交ってはいるが、人の噂など当てにならない。そしてやってみなければ、自分に合っているかいないかなんて分かりはしない。
 また、今週から東京各地で国の実態調査アンケートと云うものが始まる。ホームレス自立支援法が施行から5年を迎えようとしており、その見直しのための基礎資料になる調査である。俺たちの実態をしっかりと反映させるためにも、もし調査員に声をかけられ、時間があるようなら協力をしてもらいたい。施策の拡充と仲間の頑張りによって仲間の数は少なくなったものの、残った仲間の現実は一向に変化がない。残った仲間が置き去りにされないためにも、今回の調査と見直しは重要である。連絡会としても公表される実態調査の内容、および、昨年実施した連絡会独自の調査を元に、また、全国のNPOの仲間と歩調を合わせ、国に様々な要望をつきつけていきたい。
 他方で「東京マラソン」の時期が近づいて来た。実施は2月18日(日)の午前中である。3万人も集まるこのマラソン大会のスタート地点が都庁下、中央公園「水の広場」「多目的運動場」一帯である。対象地域の仲間は、それに伴う荷物の移動要請があると思うが、心配する必要はない。1日だけのイベントなので、その時だけ対象地域外に移動するだけである。なので、大イベントの混乱にまぎれて荷物が捨てられないよう、今の内にコンパクトにまとめておこう。
 オリンピックがらみで騒がしくもなる新宿だが、慌てず騒がず計画的にこの冬を乗り越えよう。

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出口を探す大寒
厳冬期2週間枠の無料宿泊は毎週水曜日に受付けしています。
通常枠の自立支援施設も福祉の窓口で随時受付け中。

 仲間たち。
 大寒の季節と云うのに、引き続き暖かな冬が続いている。それでも今週は曇りがちの天気が多いとの事なので、昼間も少しは冬らしくなりそうではある。ここのところ雨が少なく、乾燥気味なので結構喉をやられる風邪なども流行っている。うがいとかをしっかりやって油断せずに予防をしていこう。乾燥していると火事にもなりやすいので、火の元も同様である。
 気候のせいもあり、今年は幸いにして重篤に陥る仲間の数は少なくはなってきている。それでも高齢の仲間を中心に医療相談や福祉行動にはそれなりの人数は来ている。暖かい冬だからと云っても病気は待ってはくれない。手遅れになる前に処置をちゃんとしておかないと辛い目にあったりもする。「おかしいな」と思ったら福祉事務所を通して病院に行くよう心がけよう。年末年始のいつもの事ながら、地方から新宿に流れつく仲間も多い。景気回復と政府は言っているが、地方経済は相も変わらずひどいものである。仕事の問題などでつまずき、仕事を求めて都会に来るも、高齢のために仕事の口がなく、長期の野宿を余儀なくされ身体が痛んで行く。新宿の街は常にこう云う構造を孕んで成長して来た。俺らにとっては目新しい事ではないが、他方で新しく新宿の街に流れ着いた仲間に取ってみれば、右も左も分からず困った事ばかりだと思う。そんな仲間にも是非、正確な情報を提供してあげて欲しい。この世界、デマ情報がすぐに広がる世界である。意図的にデマ情報を流す輩さえいる。とりわけ命に関わる情報は大事である。福祉に行ってもお金は取られないし、自分で救急車を呼んで病院に行っても、後で手続きさえすればこれまた保険証もお金はいらない。少なくとも新宿区は病気で苦しんでいる仲間を放置するような冷たい区ではない。病気や生活保護の事以外でも、借金の事、家族の事、仕事の事など「とまりぎ」と云う相談所(新宿福祉事務所の奥にあります)で、仲間の相談をしっかりとやってもらっている。もちろん、役所仕事なので出来る事と出来ない事がある。役所が出来ない事は俺ら民間の力、そしてそれぞれの努力で補っていきさえすれば大丈夫である。
 とにもかくにも、病気の仲間で福祉の使い方が分からない仲間や不安な仲間は、毎週月曜日に俺たちが福祉事務所に詰めているので気軽に聞いてもらいたい。
 2週間の無料宿泊も新宿区では毎週水曜日に受付会を実施している。前回は22名枠に63名の仲間が集まりまたもや高倍率になったが、外れた仲間は一人一回なので倍率もそろそろ下がってくる事が予想される。身体をちょっと休めたい仲間はどんどん利用していこう。
 年明けて仕事もそろそろ出始めた頃である。とは云いながら路上から仕事に行けるのは若い仲間や体力のある仲間が中心である。単価は安くても安定した仕事に就き、普通に暮らしたいと云う仲間も多い。そんな仲間のニーズに応えてくれるのが、緊急センター→自立センターの流れを持つ「自立支援施設」(通常枠)である。もちろん100%の保障などどこにもないが、少なくともこれまで自立センターに入所した60%の仲間が何らかの形で就労し、自立している施設である。2週間の宿泊よりも、こちらの方にチャレンジしたいと云う仲間は、直接福祉事務所の窓口に行ってみよう。少ない枠ながら新宿区は通常の受付けも厳冬期と同時並行して行っている。この時期、新宿区の枠が少ないので、近隣の区から入る仲間も増えている。こう云うサービスも含め正確な情報をしっかりと持って路上から羽ばたいていこう。
 国の実態調査は現在進行中だが、今週中には全国での調査が終る見込みである。調査に協力してくれた仲間、どうもありがとう。路上の実態をしっかりと国に伝え、今後のより良き施策に生かしていけるよう、俺たちも監視を続けたい。
 東京マラソン対応などこれから忙しくなる新宿の地だが、仲間の力と勇気と知恵で、なんとかどうにかこの冬を乗り越えよう。

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冬の内に春はきにけり
国の実態調査は25日で終了。「自立支援法」の見直し議論に注目をしていこう。
あと少しの冬を皆の力で乗り切らん。

 仲間たち。
 ようやく冬らしい冬に戻ったかと思えば、ポカポカ陽気で梅や桜が早とちりして咲き出すなど、安定しない気候が続いている。こう昼間と夜の気温差が高くなると高齢の仲間や血圧が不安定な仲間は健康維持にも苦労が多いと思う。暦もあっと云う間にそろそろ2月、東京では一番寒い季節ではあるが、気象庁の長期予報では平均より気温が高目と、相変わらずこの暖冬が続くとの事である。もちろん多少の気温の乱高下はあるだろうが、このまま春まで突っ走りそうな気配である。
 暖冬のせいか、仲間が路上で亡くなると云う事は今のところ報告はないものの、空気が乾燥している事もあり喉をやられる風邪が流行ってもいる。病気になる仲間が皆無になることはまずなく、パトロールや毎週月曜日の福祉行動でも、いろいろな症状を訴える仲間は後を絶たない。
 無理せずに調子が悪かったら医者に診てもらうと云う習慣を、厳しい状況にいる俺たちだからこそ、しっかりとつけておこう。
 「一人で福祉に行くのは気が引ける」と云う仲間は毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。
 2週間の厳冬期宿泊も前回は23名募集のところ48名の応募と、これまで3倍前後の抽選率が2倍前後に確実に減って来ている。一人一回限定利用の事業なので回を追うごとに倍率も減り、入り易くなるので、まだ利用していない仲間は毎週水曜日にチャレンジしてみよう。同時に通常枠の募集も福祉事務所の受付けでやっている。こちらは積極的に相談に行かないとならないが、仕事をし、アパート等でもう一度生活を建て直したいと願っている仲間にとっては絶好の施策であるので、諦めずに申し込んでみよう。
 全国の仲間の要求によって実現された「ホームレス自立支援法」が施工後5年が経つのを前に、現在、施策の見直しのための「実態調査」が全国レベルで実施されている。東京は25日に終了し、現在集計をしているところであると云う。「自立支援法」が制定された頃は失業率も高く、若年層の仲間も仕事にありつけない状態であったので、「就労自立」のためにどこまで「就労支援」が出来るかが大きな課題であった。 そのため国も全国に自立支援センターを積極的に設置し、技能講習制度を導入し、自治体と民間団体の協議機関を作り求人開拓を実施し、また就労相談員を配置するなどソフト面、ハード面での施策を強化して来た。もちろんそれは十分ではないものの、就労対策と云えば寄せ場対策で、安定就労に結びつかない公的就労を無計画的に垂れ流していた頃に比べれば大きな前進であった。この新たな制度を使って多くの仲間が畳の上にあがれたのは、いかに国を批判しようとも厳然たる事実である。
 さて、それでは今後どのように「自立支援法」の施策を見直すのか?「就労支援」を継続していくのはもちろんであるが、それに留まらず「居住支援」を一層前進させて行く必要があるだろう。既に東京都は先行的に「地域生活移行支援事業」を実施させ「仕事が先」ではなく「屋根が先」の施策を導入し、数々の妨害がありながらも成功を収めている。これらを組み合わせて行けば、仕事がすぐには見つからず、長期的に取り組まなければならない様々な要因を抱えている仲間も路上からの脱却の道が見えてくる。そして、施策目標を路上生活者の長期の滞留ではなく、早期の自立促進と路上脱却に据えて行かなければならないだろう。「自立支援法」は10年間の時限立法である。残り5年で充実した施策がなければ、いつまで経っても堂々巡りと云う不幸な歴史にしかならない。  実態調査を経、今後どのような見直しの議論が開始されるのかを注視して行きたい。「どうせ国のやる事だから‥」と云う敗北主義は俺たちはとらない。俺たちの声を国に届け、俺たちのためになる施策の前進を勝ち取って行く。
 大きな春を実現させていくためにも、この冬を仲間の知恵と勇気で乗りきろう。

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追い出す鬼に春きたる
寒さ一段。調子の悪い仲間は月曜の福祉行動へ。
都庁周辺の仲間は東京マラソン対策を今から始めよう。

 仲間たち。
 暖冬とは云え、この冬一番の冷え込みとなっているようである。昼間はまだ良いが、油断をすると朝晩は身体にきつい。体調管理には本当に難しい気候だが、ここを通り過ぎれば春の女神は確実にやってくる。残りわずかな冬をしっかりと越して行きたい。
 急病人や救急出動の話しも寒さと同時に動き始めている。無理をした身体の異変はこんな時期に突発的に現われたりする。そうならない前に日頃から自分の身体をしっかりと見つめていこう。おかしいなと思ったら、迷わずに福祉事務所から専門の医者にかかる事を勧める。手続きが分からない仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に相談をして欲しい。
 厳冬期の2週間無料宿泊の受付は今月いっぱいまで、毎週水曜日実施している。一人一回のみの対策なので、前回は22名募集のところ38名が応募と倍率はぐんと下がって来ている。抽選なので運不運はあるが、まだ入っていない仲間は寒さから身を守るためにチャレンジしてみよう。また、安定した仕事に就きたいと云う仲間には緊急センター→自立センターへの通常枠の「自立支援事業」がある。23区のどこの区でも実施しているが、新宿区は通常の窓口で受付をしている。間違って厳冬期枠に入ってしまっても、編入はできないので気をつけてもらいたい。
 さて、おだやかな立春と行きたいところだが、今年から都庁をスタート地点とする「東京マラソン」が18日(日)開催される事となった。新宿区内では、このマラソンによって当日午前中、都庁前周辺から靖国通りにかけて通行止などの影響が出る。マラソンコースに荷物を置いている仲間などは既に管理者から聞いていると思うが、荷物の移動が要請されるので注意しておこう。知らないでいつもの通り置いておくと、勝手に処分されたりもするので気をつけるに越したことはない。
 「東京マラソン」はオリンピック招致もからんだ「アジア最大」を目指した大きなイベントである。そのため当日3万人の参加者と関係者、報道陣、ギャラリーを含めあわせて5~6万人規模の人がスタート地点である都庁とその周辺にあふれ返る事が予想される。
 中央公園も「水の広場」(ナイヤガラの滝前広場)に「ミールサービス所」が設置され、選手用のトイレも増設され、完全に封鎖される。ポケットパークや区民ギャラリー周辺部分は直接関係はないが、既に当日は洗濯物を干さないよう、荷物は表にあまり出さないよう公園管理事務所から云われているよう、人ごみは相当なものだろう。
 しかし、大きなイベントだからと騒いでもおののいてもしょうがない。現実的な対応をしていこう。まず、「立ち入り禁止」エリア(裏面地図のグレーの部分)に荷物を置いている仲間は、前日朝までに、荷物の移動を迅速に行う。荷物をコンパクトにまとめるなど、そのための準備は今の内にしておこう。また、移動先で、とりわけ当日は荷物の管理をしっかりとする。他方で、公園や道路の「立ち入り禁止」エリア外でテントや荷物をおいている仲間は、とにかく荷物などをいたずらされたり、誤って持っていかれないよう、当日はとにかく注意をする。
 当日は午前7時に開場し、最終組のスタートは午前9時10分である。交通規制も都庁周辺は午前10時までなので、後片づけ等も含め午前中でこの大イベントの混乱もなくなる。あとは、何もなかったかのように元に戻れば良いだけである。たかがイベントではあるが、トラブルのないよう細心の注意を払っておきたい。  
 何かと騒がしいが協力するところは協力し、東京都や新宿区にしっかりと恩を売っておこう。

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ゴールはまだか?
18日(日)夜の炊き出しは通常通り実施します。
午前中は東京マラ ソンの影響で都庁、中央公園周辺は大混雑。荷物管理はしっかりと。

 仲間たち。
 もはや梅が満開、早咲きの桜もちらほらと云う異常な2月である。暖冬は暖冬であるが、とは云えあまり油断をしていると結構まだまだ大変である。先週の水曜日の朝に池袋で一人の仲間が亡くなったとの報告が来ている。お酒を飲んでそのまま寝てしまったらしい。昼間は暖かくても朝晩の冷気は、弱った身体の体温を奪うには十分である。ひとつ間違えばこのように悲しい事態になってしまう。
 こう云う気候なので健康管理が難しくもなっている。とりわけ高齢の仲間や内臓疾患の持病を持っている仲間は、「おかしいな」と思ったら病院に行くように心がけよう。血圧がちょっと高目と云うのも立派な病気である。身体は正直なもので無理をしたら必ずシグナルが返って来る。そのシグナルを見逃さない事も大事な健康管理法である。福祉のかかり方が分からない仲間や、初めてで不安な仲間は、毎週月曜日(月曜日が休日の場合は火曜日)に俺たちの仲間が花園神社の裏にある福祉事務所に詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。また、風邪薬とか胃薬とか常備薬程度なら、炊き出しの時やパトロールの時に配布できるので、必要な仲間は伝えて欲しい。
 福祉の受付けの他に新宿区では厳冬期の2週間無料宿泊事業の抽選会を毎週水曜日にやっている。前回は20名の募集に40名が応募し、今のところ2人に1人の割合だが、一人一回の施策なので倍率もそろそろ1.5倍前後になりそうな感じである。近隣の区があまりに厳冬期施策に熱心ではないので、周辺区の仲間も来ているようで無抽選は今期はもしかするとないかも知れないが、毎回20名前後の仲間が入れるのでチャレンジをしてみよう。
 厳冬期以外でも、自立支援センターにつながる「通常枠」での募集も、新宿区の窓口では行っている。警備とか清掃とかある程度安定した仕事に就き、もう一度アパート暮らしを希望する仲間にはもってこいの施策である。こちらは狭き門だが、今頃から入れば丁度春先に再就職活動と区切りが良かったりもする。新宿区以外では、たとえば豊島区では15日に14名板橋寮の募集をするなど、他区でも募集はしているので遠慮せず他区の福祉にも行ってみよう(ちなみに、板橋寮では懸念されていたノロウィルスの集団感染があったようである。現在は終息しているらしいが、施設にこれから入る仲間は十分に注意をしておこう。)
 さて、東京マラソンが今週の日曜日に開催される。関係のない地域に暮らす仲間にとってはまったく関係がないが、規制地域に居る仲間には結構大きな問題である。前回は都庁周辺の仲間の件について書いたが、マラソンコースは都庁前からスタートし、靖国通りを四谷方面に向うと云う新宿区横断のコースである。となると、大ガードから、歌舞伎町、曙町と、その辺りに寝ている仲間も影響が大きい。三建は今のところ一週間ごとの警告書を貼りまわっているが、最終的には17日の朝から昼の間に最後の点検となる模様だ。となると、17日の朝から18日の昼過ぎまで荷物を規制地域内に置いておけば持っていかれてしまう事になる。荷物の移動をうっかり忘れたりすると一晩だけとは云え寒い思いをしてしまうので、十分に注意をしておこう。もちろん今回は単なるイベントで、しかもイベントに伴う施策など何ひとつないのであるからして、イベント後に立ち入り禁止になる事はない。マラソンが終ったら速やかに元の場所に戻ってしまおう。
 話しは変り、国会で来年度予算審議をしているよう、今の時期は来年度施策の計画立案段階である。俺たちにとって注目度の高い地域生活移行支援事業も、来年度の場所選定が既に始まっており、新宿区がどのような対応をするのかが、最大の関心事でもある。今度こそうまくやってもらいたいものであるが…。
 生活保護の方も先日、東京都が「生活保護を変える東京提言」を国に提出し、自立支援機能を更に強化すべしとの提言を行っている。俺たちが批判し続けて来たよう、宿泊所にとにかく閉じこめる今までの生活保護行政のあり方をそろそろ反省し始めた兆しであるが、「居宅推進」と云う94年来の大きな宿題をどう具体化するかは情けない事にこれからである。マラソン後は春の要求行動に向けた議論も進め、もう一段施策の前進を勝ち取って行きたいものである。

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嵐のあとで
東京マラソン、トラブルなく無事終了。お疲れさまでした。
厳冬期宿泊は残り3回のみです。利用希望者は水曜日、新宿福祉へ。

 仲間たち。
 早すぎる春一番が吹き荒れたと云うのに寒暖の極端な差が収まらない。今後も昼間はポカポカ夜はヒンヤリな気候や、昼間でも急に真冬並みになったりともするので、十分に健康管理には気をつかっていこう。油断をするよりも、慎重すぎる程、慎重に構えた方が良いだろう。
 また、新宿駅周辺、都庁周辺、青梅街道周辺の仲間は、東京マラソン関連での荷物の移動等ご苦労さまでした。当日はあいにくの雨となり大変だったと思うが、大きなトラブルもなく、各自の判断で対応しきれたと思う。こう云う大きなイベントの時は我を張っても、政治主張しても仕方がない。おかしな事を主張していれば変に睨まれるだけである。追い出しではなく、一時的な移動でしかないのであるから、協力すべきは協力しておくことが肝要である。支援者の中には東京もこの前の大阪のようにし、騒ぎを起こしたいと願っている者もいるようだが、そう云う連中の煽動に乗らず、俺たちの立場で淡々とやり過ごせた。新宿の仲間の度量の大きさを示したとも云えよう。どうも毎年今回と同じ事をやるそうなので、大変だが来年の今頃はこんな気を揉む事をせずに、多くの仲間がこの地から巣立っている事を望みたいものである。
 さて、健康管理の話であるが、毎週月曜日の福祉行動は休まずに続けている。「風邪が長引いてしまった」「血圧が不安定」「足腰が調子が悪い」などの仲間が毎週多い時は7~8名の仲間が相談に来てくれる。中には「65歳を過ぎているので生活保護を受けたい」「前に一度福祉にかかっていたけれども、もう一度チャレンジしたい」と云う仲間もいる。
 自分の身体の事だけは他人にはなかなか分からない。しかし、皆、大人である。異変や我慢の限度と云うのは自分で判断できる。我慢せずに、自分で「おかしい」と申し出て欲しい。必要とあれば福祉の制度がしっかりと受け止めてくれる。いろいろと福祉の悪口を云う仲間もいるが、他人の意見などどうでも良い。まずは自分で経験してみることである。
 福祉、生活保護行政は、今大きな転換点を迎えようとしている。先日も東京都の国への「提言」があったが、その内容を見ると東京都も「受給しやすく、自立しやすい」制度変更を模索しているようである。そのため就労自立促進の更なる強化や、保健医療面での予防医療の観点の導入などを提言している。
 「福祉を受けると働けなくなる」と思い込んでいる仲間も一部にはいる。これは昔の福祉のイメージで、今は「福祉を受けながら、どうやって働いて稼いでもらうか」が大きなテーマになっている。そのためのプログラムをどこの福祉事務所でも強弱の差はありながら実施し始めている。週数日、数時間の仕事なら出来なくもない通院中の仲間もいる。就労に向けた環境作りをどう作っていくのか?俺らはその意義については異存はないが、他方でそのためにも「居宅推進」が前提であると主張している。ドヤや宿泊所では安心して働く環境など作れない。地域の中に入り、アパート暮らしをしながら通院したり、パート仕事に出たりするのが、普通の生活であると主張している。たとえば東京の高い家賃分だけ福祉で負担してもらい、生活費は自分で稼ぐと云うそう云うスタイルの福祉のあり方が今後、更に議論にのぼってくるであろう。
 路上にいるとなかなか分からないが、福祉の現場では既にこのような議論が行われている。「やる気がないから福祉を利用する」のではなく「やる気があるからこそ福祉を利用していく」そういう制度に変えていけるかどうか、ここ数年の課題でもある。
 だから、福祉に対する俺たちのイメージも変えて行く必要がある。もちろん、今はまだまだ条件は厳しい。が、病気などは誰にでもなる可能性があり、ひょんな事で福祉を受けるなんて事もあるだろう。そんな時は早期のアパート暮らしを希望し、また今の不十分な自立支援策もおおいに利用し、自分の暮らしのためにしていこう。
 また、新宿区の厳冬期無料宿泊事業もあと残り3回のみである。前回は20名募集のところ30名の応募と、ガクンと倍率は落ちている。最後は1週間でしかないが、冬場の疲れた身体を癒すためにも利用していこう。  本当の春はもう少しである。新たな希望を胸に歩みつづけていこう。

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冬と春との抗争
早くも季節の変わり目天候なので体調管理はとにかく徹底しよう。
福祉の相談は毎週月曜日福祉事務所に!  

 仲間たち。
 早い春がここの所足踏みをして冷え込みも厳しくもなっている。そして、訃報。17日未明、西口ハルク前で50代の仲間が突然苦しみ始め、仲間が救急車を呼ぶが、心臓発作と思われ既に亡くなっていた。古くから新宿にいた仲間で多くの仲間に慕われていたと云う。突然の発作では如何ともできず、残念な結果となった。無念追悼…。
 心筋梗塞は発症する前に胸痛が頻繁にあったり、息切れや疲労感と云う前兆があると云う。発作が起こった時には手遅れと云う場合が多いだけに、不整脈がある仲間や血圧が安定していない仲間などは特に気をつける必要がある。とりわけ、この暖冬と気温差の激しさは健康管理が一段と難しくなってもいる。俺たちの世界は、ほとんどの仲間が成人病が疑われる年齢対象でもある。ちょっとした前兆の見逃しがとりかえしのつかない事にならないよう、「おかしいな」と思ったら医者にかかる習慣をつけておこう。
 毎週月曜日の福祉行動を俺たちは欠かさず行っている。福祉の窓口や病院の窓口は確かに行きづらいものであるが、ある程度自分で決意して行かない事には何ごとも前には進まない。自然治癒する病気はごくごくわずかしかない。長年の労苦でどこかしら疲弊したり慢性的に痛んだりしているのがほとんどである。今は治療法もさまざまあり、またインフォームドコンセントと言ってどの治療をするにも「正しい情報を得た上での合意」が必要な時代となっている。昔のように実験台になるような事はまずはない。思いきって相談をしてみることが肝要である。
 野宿していても新宿福祉では医療機関を無料で紹介してくれる事はしっかりとやってくれている。住民票がなくても保険証がなくても大丈夫である。お金を沢山持っていれば「自分で何とかしてください」と言われるが、そうでない仲間がほとんどなので、簡単な手続きで医療券をもらえる。初めての仲間や、過去いろいろあったりして自分でなかなか言えない仲間は、月曜日に俺たちが必ず福祉事務所に詰めているので気軽に相談をしてもらいたい。
 新宿福祉に併設されている「とまりぎ」相談所でも、病気以外のいろいろな相談事はのってくれる。カンパンの支給やシャワーサービスの他、借金の問題、アルコールの問題、法律相談など専門家による相談ができるのでこちらも気軽に相談をしてみよう。
 また、厳冬期宿泊は残り2回となった。前回は20名募集のところ33名応募と相変わらず人気は高い。これまでトータルで200名以上の仲間が利用したのだが、大田寮閉鎖に伴い全体枠が縮小されたのと、周辺区が厳冬期施策を本腰を入れて行っていない事が影響して、利用希望者が新宿に殺到している傾向にある。そんな訳でいつもなら無抽選の時期が今年は未だ倍率が1.5倍前後で推移している。ちょっと困ったものであるが、今後、厳冬期宿泊の問題、強いては冬場だけでなくシェルター機能の必要性についてしっかりと議論をしてもらう必要があろう。今のように緊急一時保護センターに「就労自立目的」を持って入寮させるか、それとも入り口段階では「目的」は持たせず、入ってから「様々な目的」を探す方法にするのか?自立支援事業の再設計問題にかかわる問題である。 
 いずれにせよ、あと2回の少ないチャンスを利用し、希望の春に備えていこう。

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去りゆく季節
厳冬期無料宿泊事業は水曜日の千代田寮1週間で終了です。
今後、自立支援関連施設の相談は直接福祉の窓口へ。

  仲間たち。
 3月の声をようやく聞けたが、例年の事ながら、この季節は春が地団駄踏んでしまう季節でもある。冷たい雨が降ったり、急に底冷えをしたりと最後の最後に油断をしていると結構大変だったりもする。
 しかし、気持ちの上では大分楽になった仲間も多い事だろう。峠は間違いなく越している。後は黙っていても季節が俺たちの苦痛を少しは和らげてくれる。
 春の訪れの報をもっとたくさん聞きたいところだが、また訃報が飛び込んで来た。
 いつも連絡会の側にいて、2年前からアパートに移っても毎回のように炊き出しを手伝ってくれていた浅田のばっちゃんが亡くなった。体調を崩しての突然死であった。
 苦労の果てに新宿に流れつき、それが当然とでも云うように、いつも仲間と共にいたばっちゃん。
 ばっちゃん、ありがとう。天国でも先に逝った仲間と一緒に俺たちを見守っていてくれ!心からの冥福を祈ろう。

 寒暖の差が激しいとまた風邪をぶり返したなんて云う仲間も多いと思う。薬は炊き出しやパトロールの時に配っているが、そんな薬じゃ治らんよ、と云う仲間は念のために医者に診てもらうようにしよう。今度の日曜日には定例の医療相談会が戸山公園、中央公園で実施される。屋外の相談なのでこれまで寒い思いをした仲間も大勢いたとは思うが、ちょっとは相談するにもこれからは楽にはなるだろう。内科や歯科などそれぞれ専門分野のお医者さんが来てくれるので安心して足を運んでもらいたい。もちろん屋外なので問診が中心となるが、本格的な診療が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえる。それを持って福祉に行けば無料で病院に行く手だてをしっかりと指示してくれる。
 厳冬期の千代田寮無料宿泊事業は7日の日が最終回となる。前回も20名募集のところ31名とまだまだ抽選続きであるが、まだ利用していない仲間はラストチャンスなので1週間とは云え、身体を休めに行ってもらいたいものである。
 尚、今期まだ厳冬期を使っていない仲間は、通常枠の千代田寮入寮と云う手も残っている。厳冬期を先に利用した仲間は4月まで通常枠が利用できないので、比較的空いているので、狙って入るのは今の時期が良いと思う。一ヶ月まるまる休める上に、仕事に結ぶつく技能講習や各種相談も受けられる。自立支援センターに行きたい仲間もいけるので就職活動に専念したいと云う仲間は、こちらのコースが良いだろう。
 知事選の候補者も決まり始め、なにやら東京の福祉とやらが争点になりそうな気配である。春を期待しながら、本当の春とやらを一度は見てみたいものであるが…。


花はまだか
季節の変り目は体調管理が難しい季節です。
調子が悪かったりしたら新宿福祉事務所に相談をしにいこう。

 仲間たち。
 新宿でも早咲きの桜が咲き始め、ソメイヨシノも蕾を膨らませて来た。開花予想が18日前後との事で、例年より10日も早いそうだ。来週の今頃には早い春を謳歌できそうでもある。
 全般的に暖かくなったとは云え、波のよう寒の戻りに身体を震わせるなんて事もこの季節はよくある。季節の変わり目ともなれば体調管理には十分注意をしてもらいたい。昼間の陽気に騙されて防寒対策を忘れていると、結構大変な事になってしまう。調子が悪い仲間は、迷わずに新宿福祉事務所から病院を紹介してもらい、検査なり、治療なりをしてもらおう。身体が丈夫でこれまで一度も大病を患った事がない、なんて云う仲間は自分の体力を過信してしまうが、意外と長年の苦労と、野宿の影響で身体がボロボロになっていたりもする。俺らに取ってこの身体が最後に残された唯一の財産である。これからこの路上から羽搏いて行くためにも、しっかりとした体調管理を心がけよう。
 新宿区が実施していた厳冬期宿泊事業も先週の水曜日の受付けですべて終了した。一時の身体休めのために入寮していた仲間も14日には戻ってくるので、またいつもの仲間の顔ぶれが春から戻りそうである。現場仕事をしている仲間にとっては春は年度末の影響で仕事ががくんと減る時期でもある。春と云ってもあまり楽しくはないかも知れないが、気持ちだけは落ち着かせ、今後の事をゆっくりと考えていこう。
 厳冬期宿泊が終了した事により、新宿区からは、生活保護関連の宿泊所か、仕事を探す緊急一時保護センター千代田寮から自立支援センター中央寮への自立支援施設か、二通りの施設しかなくなってしまった。
 先頃テレビで報道されたとの事であるが、「新宿区方式」と呼ばれる新宿区の生活保護対応は全国的に見ても先駆的なのだそうだ。いつも近くでつき合っていると「嘘みたい」と思うかも知れないが、そう言われてみれば、病気の仲間の対応などはしっかりとやってもらっている。昔みたいなケタオチ病院ではなく、医療センターとか東京医大とか大きな病院も紹介してくれている。新宿区が生活保護を全て適用してくれるには、病気で仕事が出来ないとか、高齢になってからと、限定的ではあるが、それでも、全国で有数の福祉事務所なら、「もう少し頑張れば」との安心感はある。中にはいろいろな区で生活保護をもらっては、我慢しきれずに出てきてしまう仲間も居るが、どうせなら、しっかりした福祉事務所で、しっかりとした支援をしてもらおう。「どこの区の方が生保を受けやすい」なんて眉唾物の情報も飛び交っているが、新宿区内で寝起きしている仲間はいざと云う時には新宿区が何とかしてくれるので、それまで頑張っていきたいものだ。
 ちなみに、中野区とか杉並区などは生活保護が受けやすいなんて噂があるが、結局はSSSの施設にブチ込まれ放っておかれるのがオチである。噂はあまり信用しない方が良いだろう。
 福祉行動は春になっても毎週月曜日に実施している。調子の悪い仲間、病院に行きたい仲間、高齢の仲間は相談に行ってみよう。また、「とまりぎ」での相談も常時受付けている。カンパンやシャワーだけではなく、借金の問題とか、年金の問題だとか、家族の事であるとか自分で心配している事があれば、こちらにも気軽に相談に行ってみよう。
 連絡会の春の行動は、今月末の花見から、メーデーと云う流れになるが詳細はこれから順次発表していきたい。
 その前に知事選があるが、連絡会は誰を応援するとか、誰をけなすとかではなく、都の福祉行政をめぐる議論をしっかりと見守って行きたい。東京都の福祉の在り方が議論にあがることは良い事であり、建設的な議論を期待したい。
 まずは俺らに取って東京での選挙権を取る事が大事であり、そのためにも自力で、ないしは行政のいろいろな施策を利用し、普通の暮しに戻る事が先決である。


春来ることを誰か知らまし
寒の戻りもあり、まだまだ体調には十分注意をしよう。
恒例連絡会主催・新宿花見の会は31日(土)に開催です(詳細は次号)

 仲間たち。
 ようやく東京でも最も遅い初雪が観測されたとの事であるが、その、みぞれのような雪も一瞬の内に宙に消え、今年はどうやら銀世界が見られない年になりそうだ。この一週間の冷え込みで、東京の桜も遅れ、開花は丁度良い頃になりそうである。季節のバランス感覚と云ったところか。
 このように季節の変り目は何かと気候が変動をする。先日の医療相談会にもいつもより多くの仲間が薬をもらいに来たり、相談をしてくれたが、それだけ体調不良の仲間が多くなっている。ここは我慢をしても致し方がない。「おかしいな」と思ったら、思いきって新宿福祉の窓口で相談をしてみよう。最低限医者に通うようにしていかないと、なかなか持病と云うものは安定しないものである。
 新宿福祉事務所には毎週月曜日、俺たちの仲間が詰めているので、何かあったら気軽に一声かけてもらいたい。なかなか一人では解決できない問題も、いろいろな人に相談をすれば何とかなるなんて事も多い。新宿福祉事務所には「とまりぎ」と云う何でも相談所が併設されているので体調以外の相談事も可能である。こちらもシャワーやカンパンだけでなく、その他の事も気軽に相談をしてみよう。
 巷は都知事選の事で話題が持ちきりであるが、そろそろ公示され激しい選挙戦がこれから始まる。しかし、これまでの前哨戦では俺たちの問題が話題になった事はなく、福祉課題の一領域に過ぎないこの問題が今後、大きな争点になる事はないだろう。不思議なものではあるが、現実政治とはそう云うものである。
 となると、誰が知事になろうとも今の福祉の在り方や、対策の有り様も、そうたいして変るとは思えない。
 都区は既に今の枠の「地域生活移行支援事業」は来年度(07年度)で終了し、08年度から現行の自立支援システムの中にこれを組み入れ、自立支援事業で就労に至った者に低家賃住宅を提供するような方針を固めている。それに伴い、現行の自立支援システムの検証及び見直し作業を現在行っており、近々中間発表もされるとの事である。これも発表され次第、すぐさま検討をし、その要望を春の行動の中で突きつけて行きたい。
 他方で国の方であるが、「ホームレス自立支援法」の規定に基づく施工5年後の基本方針見直し作業が、先の「実態調査」の集計と分析の中で、そろそろ開始される段取りとなっている。こちらも08年度から新基本方針による施策が実施される予定である。
 02年に制定された「ホームレス自立支援法」による施策は、全国的にみればまだまだ施策が実施されていない地域が多く存在する(東京近辺でも埼玉や千葉などは未だ救急車以外での福祉適用はごくわずかでしかなく、自立支援センターすら開設されていない)。一方で大都市では法以前から既に大きな施策が実施されて来た事もあり、国基本方針による施策上の大胆な変化は多くは見受けられない。つまり、「ホームレス自立支援法」によるこの5年は大都市中心の地均しの期間でしかなく、今後の5年が最も重要な節目になるだろう。  そんな訳で、俺たちは、現在、大阪、北九州など「法制定」運動の時に一緒にたたかった全国の支援団体との会議を定期的に持ち、基本方針見直しに向けての要望を詰めている段階である。
 国や都を相手にしていると、いつも悠長な話しになってしまうが、こう云う相手のベースの中で、どう自分の生活を建て直しのかと云う課題が一方にあり、規模は小さくとも新宿区実施の施策等の緊急施策をどう有効活用するかの問題もある。区の新年度事業についてはまた後日。
 今年の春も、また何とも方向が見えない春ではあるが、どうにかこうにか目に見える施策の拡充を獲得してい行きたい。


この花を見れなかった仲間の分まで
新宿花見の会は31日(土)11時中央公園ポケットパーク集合です。
4月から新宿区は新たな事業を開始。施策の拡充を勝ち取る。

 仲間たち。
 穏やかな気候に戻り、東京にも開花宣言が出、例年より早めと云えどもいよいよ待望の春である。どうにかこうにか路上の冬を皆の力で乗り越えた事を喜びたい。
 春とは云えども花冷えなどのぶり返しもある。冬場にギリギリまで耐え忍んだ体力が春になると逆に悲鳴をあげるなんて事も良くある。引き続き仲間の命は仲間で守り続けて行きたい。
 桜が咲いたら、恒例の花見の季節である。今年は今度の土曜日31日に、中央公園ポケットパーク11時集合で実施する(雨天の場合は中止)。例年花見の会どころか酒飲み会になってしまうが、冬を越した楽しい一時を準備しているので、みんなで和気あいあいと春の到来を喜びあおう。
 それどころじゃない、調子の悪い仲間は、本当に無理をしないで福祉事務所を通してまずは病院に通う事を勧める。一人では「ちょっと」と云う仲間は、毎週月曜日なら連絡会のメンバーが新宿福祉事務所の中にいるので、気軽に声をかけてもらいたい。
 役所の中の春は人事異動の季節であり、多少窓口の顔ぶれは変るとは思うが、これまで通り、しっかりと仕事をしてもらうつもりである。良いも悪いも俺たちの諸問題の窓口は福祉事務所一本なので、上手に利用していくようにしていこう。
 ちゃんとした仕事を探してアパート生活などに戻りたいと思っている仲間は、千代田寮から自立支援センター中央寮へいける「自立支援事業」に参画してみよう。抽選方式の厳冬期とは違い、こちらは引き続き福祉事務所の窓口で受付けをしている。毎週木曜日が新宿区の入所日なので、入寮希望の仲間は早めに福祉事務所の窓口で予約をしておこう。
 一度自立を使って「失敗」してしまったと云う仲間も新宿には多い。そう云う仲間の再入所条件は、自立から病院など生活保護になり、その後路上に戻ってしまった仲間、自立から住み込みで仕事に行き、その後リストラなどで路上に戻ってしまった仲間、自立からアパートまで行ったが、同じくその後リストラなどでアパートを手放して路上に戻ってしまった仲間が再度の入所が可能である。自立で結局仕事が見つからず満期退所した仲間、また自立から無断外泊等で中途退寮した仲間の救済措置は今のところとられていない。
 新宿区の考え方は、仕事が見つけられそうな仲間は基本、自立支援センターの入所が前提だが、このように、再入所が難しいケースも多くなって来ている。いろいろな事情があって「失敗」した訳なので再入所条件はちと厳しすぎはしないか?と連絡会も長年訴えて来た。
 そんな背景もあり、新宿区では来年度から「自立支援ホーム」と云う自立のためのケア付き法外宿泊制度を実施する事となった。今までどこの区も実施した事のない新規事業である。初年度は4名×3ヶ月×4回転の16名足らずの事業ではあるが、初年度成功すれば今後、自立支援事業を補完する事業として位置づけられる可能性もある。この事業は、現在仕事をある程度している仲間で、自立の意思はありながらも、なかなかお金が貯まらず路上生活を余儀なくされている者を無料で原則3ヶ月だけ宿泊し、その間に生活上の問題の相談や、アパート探しの支援をしていくと云うものである。グループホーム型、準通所型の自立支援センター、そんなようなイメージである。宿泊場所はもちろん新宿区内なので通勤などはさほど心配する必要もない。但し、金銭給付は一切ないので、その点は自立支援センターより厳しい。相談窓口は「とまりぎ」となり、そこで推薦を受け、福祉事務所が決定すると云う仕組みである。
 何もないより前進した方が良い。今年度から開始された巡回相談と拠点相談に加わる新たな事業として注目をしていきたい。
 4月ともなれば、あっと云う間に新緑の季節である。季節の流れに負けぬよう「今年こそは」の思いを再度噛みしめてみよう。


残りなく咲けよ桜
新宿花見の会は200名の参加で大盛況。
大きな新宿の力で5月1日新宿メーデーの成功を

 仲間たち。
 いつもは灰色の都が、この季節だけは美しき都に変る。春の到来である。
 暖冬であったとは云え、冬を乗り越えた俺たちもまた、この希望に満ちた季節の中で羽搏いていけるよう、それぞれの力を振り絞り頑張って行きたいものである。
 新宿花見の会は31日、200名強の仲間が中央公園に集まり、盛大に仲間の絆を築いていった。もはや恒例のイベントとなってしまったが、いろいろな形で手伝ってくれた仲間、どうもありがとう。たまにはこうやって季節を楽しむのも良いものである。一息いれながらこれからの人生を皆で精一杯生き抜いていきたいものである。  どの公園に行っても花見客が大勢である。古くからの仲間分かっているとは思うが、一般客とのトラブルのないようお願いしたい。いろいろな人が公園を楽しく利用していくのは良い事であり、お互い、まあうまく棲み分けて行けば良いだけの話しである。
 さて、季節が変っても、健康を害する仲間が多く出てしまうのも俺らの世界の悲しい現実でもある。とりわけ冬場を辛抱した身体が温かくなるとタガが外れておかしくなってしまう事も多い。血圧関係の持病のある仲間などはとりわけ身体が気候に慣れるまでが大変でもある。
 今度の日曜日は戸山公園、中央公園で恒例の医療相談会を実施するので、身体が「おかしいな」と思う仲間は是非とも医療相談会を利用してもらいたい。ボランティアのお医者さんが来てくれるので、もちろん無料で問診をしてくれるし、親身に相談もしてくれる。また、精密検査等が必要な場合は「紹介状」を書いてもらえるので、それを持って福祉事務所に行けば、面倒な手続きが省略され、早く病院にたどり着ける。身体の変調はなかなか見た目では分かりづらいものである。自分から訴えない事には前には進まない。野宿しているからと自棄にならず、しっかりと病気を治していこう。
 また、建築仕事などは端境期と云う事で仕事量ががっくりと減る時期でもある。仕事がなければ食ってはいけない。しかし新しい仕事を探すにも、住所がない、連絡先がないでは、なかなかうまく進まない。そんな仲間も、福祉事務所に相談に行き、自立支援センターの利用を申し出てみよう。4月から葛飾寮も新たに開設され、これから全体の回転もスムーズになると思われる。今ある仕事探しの施策としては、実績も、また規模もしっかりとある施策なのでひとつ利用を考えてみよう。詳しい説明などは「とまりぎ」でも行っているので、説明を受け、納得してから申し込むのも一つの手である。
 これらの施策を更に今後もしっかりとやらせ、拡大させるために、連絡会は毎年、新宿メーデーを開催している。5月1日(火)、都庁に対しデモ行進をしながら、交渉をし、新たな年度の施策姿勢を糾していきたい。是非、多くの仲間の協力を呼びかけたい。


うつりにける春の色
1月実態調査の調査報告を厚生労働省が発表。
数値は減るも、内容は悪化し続けている事が鮮明に。早期なる対策を策定させよう。

 仲間たち。
 初夏のような陽気が一転、花冷えとは良く言ったもので、ここ1週間は寒々とした日が続いた。おかげで桜の花もまだ残ってはいるものの、もう一度嵐ともなれば、あらかた散って、若葉の樹が見れるだろう。  
 けれど、こんな季節は体調を壊す仲間が多い。俺たちの知り合いでも倒れて病院に担がれ込まれたとか、突然の訃報とかが続いている。冬場に緊張していた身体が一気に緩むと何かしらの影響があるようである。
 路上に居れば尚更である。無理に無理を重ねると取り返しのつかない事になってしまう。調子がいつもと違うなと感じたら、薬を飲むなり、福祉を通して病院に行くなりの対応をしっかりと取っておこう。福祉事務所の敷居が高いと感じている仲間も多いとは思うが、昔と今では対応は全然違う。もし、行きづらいと思う仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、中に入ってもらおう。月曜日以外は「とまりぎ」にまずは相談して、なんて事も可能である。
 体調を戻しながら、春から初夏にかけての心地良い季節に臨みたいものである。
 もっとも、体調が良くても、年度始めと云う事もあり、日雇仕事などが減少する時期でもある。ここの所、福祉事務所でも自立支援センターに入りたいとの相談も増えている。新宿区では緊急一時保護センター千代田寮でひと月前後、身体を休め、技能講習などを受け、就職の準備を整えた後、自立支援センター中央寮で仕事を探す仕組みへの参加を推奨している。この受付けは福祉事務所の窓口であるが、千代田寮の入寮日が毎週木曜日に設定されているので、まずは予約をすると云う形になる。たいがい週の初めだと、その週の木曜日の枠は埋まっており、翌週の木曜日の予約になるようなので、計画的に早めに申し込んでおこう。
 さて、今年の1月に全国一斉で国による調査が実施されたが、6日に厚生労働省からその調査報告が発表された。まず、全国のホームレス数であるが、4年前の調査より26%減り、約1万9千名で、札幌、横浜、川崎、福岡以外の政令指定都市では数値的には減っている事が確認されている。他方で平均年齢は57.5歳に上り、50歳以上の中高年齢の仲間が全体の65%と、所謂「再就職困難層」が多くを占め、また野宿歴5年以上の仲間が41%と増え、長期に亘る野宿を強いられている事も鮮明になっている。仕事をしている者は70%と多いが、都市雑業の仲間が圧倒的であり、平均収入も約4万と低い。健康状態も50%近い仲間が不調を訴えており、そのため自立意欲が前回よりも落ちているが、それでも、常用仕事での自立を望む者が36%、軽作業仕事での自立を望む者が10%、福祉制度を利用した自立を望む者が10%と多くの仲間が何らかの形での路上脱却を望んでいる事が多い事が明らかになっている。今後の生活もアパートを借りたいと願う仲間が56%もおり、また、行政への要望のトップ項目が「住居関連での支援」であるよう、福祉関連や仕事関連にプラスして安定した住居の確保に向けた支援が今、最も必要である事が、この統計でも明らかになっている。
 この調査結果を受けて、東京都や国がどう動くのか?これが、今年前半の最大の争点である。メーデーから6月の中央集会に向け俺たちの要望を研ぎ澄ませていこう。

五月待つ散る花の季節
体調が良くない仲間は早めに新宿福祉事務所へ。
新宿連絡会のメーデー行動は毎年変らず5月1日(火)です。

 仲間たち。
 桜もおおかた散ってしまったが、ようやく春らしい穏やかな日が続いている。天気の良い日はゆっくりと日向ぼっこでもして、普段の疲れを癒していきたいものだ。これから梅雨の時期まで新緑のまばゆい季節が続くことだろう。己が行く道もまた落ち着いて考えられる。
 前回の医療相談でも重篤な仲間の相談が目立った。春場に来て無理をしていた身体がいろいろなシグナルを送ってくれている。相談に来た仲間は翌日の福祉行動でそれぞれ病院に向ったが、放っておけば手遅れになったり、治療がやたらに延びたりもする。病気は早期発見、早期治療でお願いしたい。
 調子の悪い仲間は毎週月曜日に必ず俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので相談をしてもらいたい。福祉を利用して治療するのは野宿している仲間なら誰でも出来る。また、仕事を探すために自立支援センターに入りたいと云う仲間の相談も増えている。こちらの窓口も福祉事務所なので、早めに行って予約をとっておこう。その他、法律の相談であるとか、家族の問題とか、ちょっとした相談ができる相談所「とまりぎ」も福祉事務所に併設されている。一人で悩んでいるよりも誰かに話しを聞いてもらった方が良い場合も多い。こちらも気軽に行ってみよう。
 これからの季節は衛生面も気をつけておこう。「とまりぎ」のシャワーサービスの他、連絡会でも独自で火、木と高田馬場でシャワーサービスをしている。戸山公園周辺の仲間など、区役所まで行くのはちょっと面倒と言う仲間が結構利用してくれている。人数には制限はあるが、こちらも利用してもらいたい。
 連絡会は日曜の炊き出しとパトロール等、月曜日は福祉行動や戸山公園の特別清掃監視等、火曜はシャワーサービス、水曜は戸山公園のパトロール、木曜はシャワーサービスとほぼ毎日、新宿の地域に根ざした仲間のための活動を年間を通じ休みなく行っている。あちこちで毎日のように仲間と顔を合せているが、春からも同じ体制での活動を続けて行くのでこれからも宜しく。
 そして、春の最大のイベントは5月1日(火)のメーデー行動でもある。早いもので13回目の新宿メーデーである。俺たちのメーデーは他の労働組合のメーデーとは違い、野宿の仲間の手作りのメーデーである。だから規模も力も小さいが、それでも仲間が「野宿から脱出したいんだ」と云う事を社会に大きく訴える取組みでもある。また、毎年、メーデーの時は東京都との正式な交渉を持ち、都の対策責任者に仲間の現状を訴え続けている。先の知事選で石原氏が3期目の当選を飾ったが、3期目の課題として俺たちの問題も忘れるなと訴える格好の時期でもある。
 今年の大きな課題は、全国の仲間が声を出し制定させた「ホームレス自立支援法」制定後5年が経とうとしている中、どう有効な見直しをし、実効性のある施策に今の施策を変えていけるかである。国もそのために全国実態調査報告を公表し、議論に入ろうとしている。都も真剣に考えて行く時期である。全国調査と比較すると、東京都内の実態だけが好転している訳ではない。平均年齢も全国平均より1歳以上高い。10年以上野宿している仲間の率も全国平均より9%も多い。平均月収も全国平均より1万円ほど低い。全国平均より2%ほど良いものの、それでも48%の仲間が体調が悪い。自立支援センター利用者層よりもシェルター利用者層、生活保護利用者層がより浮き彫りにされている今回の実態調査結果をどのように判断し、どのように施策を変更していくのか?この事を真剣に東京都と議論していく必要があるだろう。
 交渉術に関しては俺たちは長年の経験で長けている。必ずや仲間の期待に沿った回答を引き出して行く。
 5月1日メーデーから6月、国を再び動かす全国陣形を整えていきたい。何とか今の現状を変えていきたいんだと思う仲間は準備をしておいてくれ。

年に一度ぐらいは声を出して
新宿メーデー行動は5月1日(火)午前11時新宿中央公園集合です。
荷物のある仲間でも大丈夫。仲間のパレードに気軽に参加を!

 仲間たち。
 やっとこさ春らしい陽気と思ったらつかの間、冷たい雨が降り3月の気温に逆戻りと、春らしいと云えば春らしい落ち着かない陽気ではある。それでも新緑の芽がまぶしい季節の到来である。梅雨時までは心も身体も休まる一年でとびきりの短い春となる。日々の心労はもちろんあるが、気持ちだけでものんびりと過ごして行きたいものである。
 とは云いながらも朝晩はまだまだ冷たい。快適な路上の夜なんてものはまずはないだけに、引き続き健康管理や寝場所の確保などはしっかりとやっていこう。これから連休なども始まり、それに合わせて役所も閉まってしまう。病気がちの仲間で病院に通いたいと云う仲間は早め早めに福祉事務所に相談に行く事にしよう。
 ちなみに、新宿区の「とまりぎ」では、連休対策で2日(水)の日はカンパンを一度に3ー4個放出するとの事である。
 調子が悪いと云う仲間は、毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、何か分からない事があったら気軽に声をかけてもらいたい。春になっても仲間の健康を守る活動は引き続き力を入れてやっている。「一人じゃちょっと不安」と云う仲間も多い事だろう。そんな時は困った時はお互い様で、助け合いながらやっていきたい。
 仕事がめっきりと云う仲間もここのところ多くなっている。思いきって、今の仕事を変え、掃除とか警備とかの仕事で安定して働きたい、と思っている仲間も多い事だろう。そんな仲間は、それこそ思いきって新宿福祉に相談をし、緊急一時保護センター千代田寮の入寮の予約をしておこう。千代田寮は毎週木曜日が入所日で、希望者は随時福祉の窓口で受付けをしている。早めに予約をとっておかないとすぐに埋まってしまうので、ご注意を。ちなみに新宿区だけでなく、他の区も同様の入所をやっており、何故だか人気がないようなので、他の区にまわると云うのも手っ取り早い入所方法である。緊急一時保護センターに入所したら健康診断とか、技能講習とかをやって仕事が出来る準備をしながら、自立支援センターに移り、本格的な就職活動に入ると云う仕組みである。仕事が決まったらセンターから通勤をし、お金を貯めて低家賃のアパートを探してもらい、そこで仕事を中心の生活に戻ると云うシステムである。それは知ってはいるが、かつて失敗してしまった仲間で再入所が出来ないやと云う仲間は、新宿区は単独で自立支援ホームと云う事業をやっているので、そちらの方の相談もしておいた方が良いだろう。こちらは「とまりぎ」が相談所となっている。
 いずれにせよ、狭き門ではあるが、自分で手を挙げなければどうにもならないし、誰かがやってくれる訳ではない。頑張って、今ある施策を使い回していこう。
 今ない施策については、皆でまとまって要求をしたい。5月1日(火)のメーデーに向け、17日、連絡会は東京都保健福祉局に「申し入れ書」を提出し、交渉の準備に入っている。今回の施策の見直し議論に際し、より路上の現実に沿った施策を継続し、そして発展させる事を具体的に要望したものである。これを基に5月1日(火)メーデー行動時の都庁交渉が行われる。
 長年の運動の中で、東京都は連絡会を交渉団体として認めている。ただ文句を言うだけじゃない具体性のある議論をして行きたい。
 そして、この交渉を支えるものこそ、大勢の仲間の行動である。集会とデモと云っても、そう心配はいらない。皆、年を食っているので学生のような過激なデモなんてできない。のんびりと飯を食いながら集会をやり、のんびりと、しかし確固たる意思で新宿の街を練り歩こう。デモ申請の方も既に済ませ、パレードの準備は万端である。仲間の荷物は車で預かる事ができるので荷物持参で参加可能である。柏木公園から都庁前、そして中央公園に戻る短いコースだけれども、五月の風の中、さっそうと歩いていこう。
 5月1日(火)、午前11時に中央公園ポケットパーク(いつもの炊き出しの場所)に集まり、皆で会場の柏木公園に移動し、第13回目となる野宿の仲間のメーデー行動を盛大に盛り上げよう!


野宿はもう いやだ の声を
あさって5月1日(火)第13回新宿メーデー行動開催。
集合は午前11時新宿中央公園ポケットパークです。多くの仲間の参加を!

 仲間たち。
 相変わらず焦点が定まらない春の陽気ではあるが、新緑がまばゆいさわやかな五月の到来である。梅雨の時期まではこのまま過ごしやすい気候が続くので、何かとこれからの事とかを準備するには丁度良い季節かも知れない。
 今週は連休となるので、福祉も火曜か水曜しか空いていない。俺たちの場合、無料で病院に行く時はどうしても福祉事務所の窓口を通さなければならないので、役所の空いている時にしっかりと相談をしておこう。あさっての5月1日(火)はメーデーだが、福祉行動も午前中だけ行うので調子の悪い仲間、病院にかかりたい仲間、高齢で福祉を取りたい仲間は気軽に相談に来てもらいたい。
 何とか我慢のできる仲間は、5月の医療相談会は13日となるので、ボランティアのお医者さんに問診をしてもらうのも手である。
 アブレの季節ではあるが、都区の自立支援センター等の自立支援事業は年中受付をしているので、思いきって転職を考えている仲間は利用してもらいたい。俺らもちょくちょく緊急一時保護センターには顔を出しているが、仕事を探したいと云う強固な意思を持った仲間が結構利用している。頑張る仲間、頑張ろうとしている仲間には十分手厚い支援がなされているので、安心して利用していこう。他方で「今ある仕事を続けたい」「大人数の施設はどうも」と云う仲間は、新宿区が新年度事業として開始した「自立支援ホーム」(3ヶ月ないしは最長半年は利用できる無料宿泊)などは先を考えた場合、丁度良いと思う。これまで短期で1名使っただけで、4名枠はまだ空いているとの事なので、こちらは「とまりぎ」の方に相談に行ってみよう。
 さて、さて、あさって5月1日(火)は新宿の仲間の手による第13回新宿メーデーの日である。天気予報があまりよろしくはないが、雨だけにはならないよう願いたいものである。メーデー参加希望の仲間は当日、午前11時にいつもの炊き出しの場所である中央公園ポケットパークに集合。柏木公園を知っているよ、と云う仲間は正午前までに柏木公園に直行してもらっても構わない。正午過ぎからお弁当を配り、飯でも食いながら簡単な集会、そして荷物を車に預けてもらって、午後1時から都庁前を通り、中央公園多目的広場(ジャブジャブ池の方)へのデモ行進である。途中、代表団を都庁に送り、交渉も行う。全体で2時くらいには終了予定である。
 周知の通り、今年の仲間のメーデーは分裂メーデーとなった。連絡会が主催してきた歴史あるメーデー行動から政治色の強い渋谷や山谷の団体がついに出て行った訳である。これまでの経緯で予想はされていた事であるが、「何でも反対」の政治好きな人はどうぞそちらへ、と言いたい。俺らは俺らで、いつもの通りの実のあるメーデー行動をやるだけである。「反対」だけで、何の成果も挙げられない団体とは俺らは違う。東京で全国初の自立支援センターを開設させ、緊急一時保護センター、地域生活移行支援事業も作らせ、今年度から新宿区で枠は少ないものの自立支援ホームも開設させて来た。国に対しても「ホームレス自立支援法」を全国の良識的な仲間と共同して制定させ、施策の大きな流れを作らせて来た。また、病気の仲間、高齢の仲間の生活保護適用も新宿区の姿勢を変え、日常的に実施させている。また、路上脱却後の支援も区内のNPO団体と協力しながら、これまた日常的にやっている。もちろん、行政の足りないところを補い、また交渉や提言も続け、改善の取組みにも力を入れている。俺たちはメリハリの利いた地道な活動を常に展開している。その意味で分裂は良い事である。単に飯をもらえるからではなく、主張の違い、運動の質の違いをはっきりと見て、仲間には判断してもらいたいと思う。
 そんな俺たちの運動を支援してくれる仲間は全国にも大勢いる。メーデーが終ったら、6月には全国の良識的な支援団体が集まる大きな集会が東京である。国の基本方針見直し問題へ、建設的提言をし、効果ある施策を実現させていこうと云う全国運動もまもなく開始される。まずは、俺たちができる事を、この新宿の地で責任もってやり抜き、その上で全国規模の大きな流れを作っていこう。


祝第13回新宿メーデー
路上生活者対策の拡大、拡充を!
地域生活移行支援事業の大規模継続を!
実情に見合った見直し論議を!
俺たちは働くことを諦めない!

 仲間たち。
 結集ごくろうさまです。
 この新宿メーデーも今年で13回目を迎えた。
 95年~97年の強制排除反対を強く訴え開始されたメーデーも、東京都の姿勢を仲間の力で大きく変え、98年~99年、屋根と仕事につながる自立支援センター開設運動へと、単なる反対運動から施策要求運動へと流れを大きく変え、00年~01年の国をも巻き込んだ自立支援法制定運動にまで至り、これら施策体系が確立した02年以降は、対策の拡大、拡充を掲げ、緊急一時保護センターの開設要求や、地域生活移行支援事業の大規模実施要求等の個別具体的施策要求を掲げたメーデー行動を毎年、労働者の祭典の日である5月1日に欠かさず展開して来た。
 俺たちにとって5月1日は、毎年の運動を振り返り、そして方向性を見いだす節目の日である。そして、仲間にとって5月1日は旧知の仲間と再会し、交流し、貧しいながらも頑張っていこうと仲間のつながりを確認しあう場でもある。
 俺たちは働くことを諦めない。だから全世界の労働者の祭典の日である今日、こうして集まり、俺たちの存在と要求を路上の立場からアピールし続けて来た。
 「やり直しのできる社会」そして「屋根と仕事」。これが俺たちの共通の課題であると、俺たちはこの13年間、何も変らず訴え続けて来た。  確かに02年以降、東京都、特別区の施策体系は作りあげられ、国の法的整備も行われ、また新たな「地域生活以降支援事業」が開始され、他方生活保護行政も一定程度強化され、俺たちの基盤も大きく変って来た。古くからの多くの仲間は、これら施策を一度は利用し、うまく路上脱却を果たした仲間も大勢いる。
 しかし、俺らがこれまで勝ち取って来た施策体系、また法整備も、決して十分に機能していないのは、未だ多くの野宿の仲間がここ新宿を始め、全国で数万も居ると云う事実からも明らかである。先の国の全国実態調査においても、これらの事は余すと来なく示されている。
 俺たちの運動は確かに大きな峠を通り過ぎたかも知れないが、まだまだ山の途中で立ち往生しているに等しい。
 自ら登った山は、自らの足で下り切らなければならない。だからこそ、まだまだ俺たちの運動は必要である。
 俺たちは国や行政に、そして大きく云えば社会に、路上の仲間の「屋根と仕事」のために、「こう云う法整備や施策を、これこれの規模でやるべきだ」と訴えている。いくらもがいても、自力でどうにかできる仲間は限られている。そのためには何らかの社会的な支援が必要であり、とりわけても行政が実施する施策は、その予算規模からすれば大きな影響力を持っている。
 法とそれに基づく行政施策をどれだけ俺たちに有利な形、俺たちが利用しやすい形に持っていくのかが、施策要求運動の基本である。
 だから、俺たちは、すべてを行政の責任にして、何か分かったような口は利かない。「国が悪い」「都が悪い」などと評論家的な事を百年言ったとしても、何も変りっこない事を俺たちは知っている。
 何が具体的に悪いのか?その改善のためには何が必要なのか?を分析し、また問いただし、改善のための具体的な一歩を踏み込まない限り何も始まらない。国や行政が自動的に何かをやってくれる訳ではない。変えて行くのは俺たちなのである。そのために、具体的な提言をし、交渉をし、「そんなに云うなら、お前らやってみろ」と言われたら率先してやる。これが俺たちのスタンスである。
 俺らはこれからも、そうしていく。今日の都庁交渉においても、「自立支援プログラムの多様化」「巡回相談事業強化と拠点相談の新たな展開」「新たなシェルターの設置」「地域生活以降支援事業の発展形態である新たな低家賃住宅施策の創設」等の施策の拡大拡充要求を都庁に提起し、本格的な議論を巻き起こしていく。  その上で今年中に骨格が決まると思われる国の「ホームレス自立支援法」の基本方針見直しを、全国の仲間の知恵と実践経験そして交渉力を集め、より実効性のある施策を残り5年間で十分実施可能なものに変えて行く。
 まったく大丈夫である。俺たちは言った事は必ずやり抜く。再びの更なる一歩を必ずや今年中に勝ち取るつもりである。
 そのために、頑張り抜いていこう。
 最初は新宿の地で単独で開始された野宿者のメーデー行動も、その後、他地域の団体も合流をしたものの、00年を前後し「自立支援センターを認めない」「緊急一時保護センターを認めない」「ホームレス自立支援法には反対である」と、行政への施策要求運動を理解しない部分が発生し、当時形成されていた全都実が崩壊、以降、「意見の違いを認めあい」年に一度結集する場として、一昨年まで他団体合流のメーデーが実施されて来た。昨年渋谷の団体が不参加を決め込み、そして本年はこれら「反対」しか云わない団体が脱落し、分裂メーデーとなった。能書きは立派でも、施策の拡大には邪魔はするものの、力にならない彼等が俺たちの隊列から去ってくれて、せいせいしたと云うのが俺たちの偽らざる本音である。まあ、ガキ共は勝手に 騒いでいれば良い。俺たちは、俺たちの流儀で、こ のメーデーを守り抜き、質的に発展させていく。 共に元気よく俺たちの声を新宿の街にとどろかせよう。


行き交う空の新緑の通い路
雨の中、それでも250名の仲間が集まり第13回新宿メーデーは大成功。
都庁交渉では施策前進の言質をしっかりと勝ち取る。

 仲間たち。
 初夏を思わせるような気候が続き、ようやく連休も明けた。これから梅雨時期までは仲間一人ひとり、そして俺たちの運動にとっても次のステップを準備する鮮やかな季節にしたいものである。
 連休中、調子が悪かった仲間は早速、福祉事務所に行き、身体の事、福祉の事を相談してみよう。病気だけは待ってはくれず、放っておけば悪くなる一方である。気温の変動で風邪など引いている仲間も多いと思うが、あまり長引くようなら他の病気が併発している可能性もあるので、しっかりと診てもらう必要があるだろう。
 一人で福祉事務所に行くのは「ちょっと」と云う仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので声をかけてもらいたい。また、ボランティアの医師による医療相談会も今度の日曜日、戸山公園、中央公園であるので、まずは一度問診をしてもらうと云うのも手である。今のままで良いなんて思わずに、動かなければ何も変りはしない。とりわけ体調の問題は深刻な問題なので一人ひとり真剣に考えていこう。
 さて、第13回新宿メーデー行動への参加、そして協力、どうもありがとう。当日は雨模様の天気だったが、それでも250名の仲間が柏木公園に集まり、新宿の仲間による新宿のメーデーを盛り上げてくれた。都庁へのデモ行進も元気よくやり抜き、また代表団による都庁交渉も十分仲間の意見を反映させ、前向きな回答を引き出して行った。これだけの仲間が参集する連絡会の存在と行動は東京都も無視できない。今後の施策の前進にとって大きな力になった事は間違いがないだろう。
 都庁交渉においては、担当副参事が出席してくれ、先の全国実態調査で明らかになった実態の認識とそれに基づく今後の施策展開が議題になったが、実態の認識に関しては単に数が減った事で満足するのではなく、今後の施策をしっかりとやり抜く、とりわけこれまでの就労自立一本やりでの限界が見えており、その点での改編が必要である事が、共通の認識として合意された。また、国への建設的提言も都が引き続き積極的に行う事もまた表明された。今年度事業は引き続きの「地域生活以降支援事業」を300名前後の規模(まだ正式に確定はしていないが)を8月めどに実施する(地域は現在検討中)との事で、これまでの施策の力は弱めない。他方で来年度以降の自立支援事業改編のための検討会では、今回提出した連絡会の具体的な要望も反映させ、議論を進め、早い時期に確定させていきたいとの事である。もちろん「排除と云う方針は取っていない」「今後とも皆さんの協力の元、施策をより良きものにしていきたい」とも語ってくれた。
 都庁は方針を何ら変えていない事が明らかになり、今後の新たな施策についても現状及び、俺らの意見をしっかりと受け止め再編していくとの事である。都庁と話しもせずになんだかんだ云う輩はおるが、筋を通して話し合いを進める事によって、一つひとつが解決していくのである。
 問題はその施策の規模である。ある程度の規模を担保するには国の関与が絶対でもある。この点でも手をこまねいている訳にはいかない。そのため、3日、大阪で全国27団体(北は北海道から南は鹿児島まで)と個人が集まる「ホームレス全国支援ネットワーク」設立準備会があり、連絡会からも代表で参加をしてきた。この場で国の基本方針見直しに対する提言を全国レベルでしっかりと打ち出し、国への影響力をより大きくしていく事が確認された。
 俺たちは孤立はしていない。俺たちと志を同じくする団体は全国に多くある。そんな仲間と手を携えながら、6月東京の「ホームレス全国支援ネットワーク」設立集会を皮切りに国との交渉をしっかりとやり抜き、仲間の役に立つ施策をしっかりと拡充させていきたい。


雨蛙の初夏
気温が高め、雨も多くなると衛生面の注意をそろそろしっかりと やっておこう。
病気の仲間は新宿福祉へ!

 仲間たち。
 梅雨前だと云うのに30度を越す夏日など、異常気象もはなはだしい。おまけに気圧の谷間が行ったり来たりで天気が目まぐるしく変るので、予定をたてるにも、健康管理に気をつかうにも天気予報は必ず目を通しておかなければならくなっている。
 これから、じめじめして来ると皮膚関連の病気になったり、結核に感染したりとこれまた仲間の健康には打撃となる。衛生面での注意も必要にもなる。しめったダンボールや衣類をいつまでも取っておけばカビが生えたり、虫がついたりもする。目に見えぬ影響がじわりじわりと襲って来るのがこれからの季節なので、何かと気をつけていきたいものである。
 新宿区の「とまりぎ」でシャワーサービスを土日を除く毎日おこなっている他、高田馬場で週二回だがシャワーサービスも連絡会が実施している。毎日と云う訳にはいかないかもしれないが、ちょくちょく身体を清潔に保ち、着替えもこまめにしていこう。
 また、調子の悪い仲間はいつもの通り、毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に相談に来てもらいたい。病気は治せる時に治しておかないと後でとんでもない事にもなる。「痛い」とか「だるい」とかの場合、自分で判断せずに、専門的な医者に診てもらうのが一番である。
 緊急一時保護センター千代田寮の受付も新宿福祉の窓口では常時おこなっている。仕事を探して自分のヤサを確保しようと云う仲間をいろいろな形で支援をしてくれる仕組みである。新宿区はどうしても定員が詰まってしまうが、他の区などから上手に利用している仲間もいるので、早めに入りたい仲間は、周辺区の情報なども入手しておこう。
 この間、チラシに書いて来た、新宿区の新事業の「自立支援アパート」も相談が殺到しているようで、何とか4名は早々に決まりそうである。一度入ったらなかなか空かない仕組みになっているが、空き具合など、その都度情報は提供していきたい。
 先の都庁交渉でも明らかになったが、今年度も「地域生活移行支援事業」は8月頃を目途に実施されるとの事である。実施場所の選定はこれからのようであるが、昨年落選した新宿区が返り咲きとなるか?注目をしているところである。また、周辺区ではこれまで実施されていない豊島区などがどうなるのかも注目点である。こちらの情報も逐一これから報告していきたい。
 さて、先日設立準備会が発足された「ホームレス支援全国ネットワーク」であるが、設立集会が6月9日、すみだユートリアホールで開催される事が決定した。これまで大阪を中心に会議等が積み重ねられていたが、いよいよ東京での本格的な行動が開始される。全国規模の大きな力で、厚生労働省の基本方針見直しに対し、建設的な提言をおこない、より実効性ある施策に作り変えていくのがこの全国ネットの最初の仕事である。そのための一連の行動が開始されるので、またご協力を宜しくお願いしたい。


五月雨に鳴く鳥
そろそろ梅雨の準備もしておこう。
衛生面での注意を徹底し、 調子が悪くなったら福祉事務所で病院を紹介してもらおう。

 仲間たち。
 初夏らしい爽やかな天気が続いたと思ったら、早くも梅雨を思わせるようなじめっとした天気と、相変わらず目まぐるしく天気が変り続けている。こういう気候は身体に本当に悪い。先日の医療相談、福祉行動でも、いつもより多い仲間が薬をもらいに来たり、福祉を通して病院に通ったりした。長く野宿生活をしていると身体がどこかしらおかしくなる。あまり我慢せず、調子の悪い仲間は気軽に福祉を通して病院にいくようにしよう。病名が分からなくても「胃の調子が悪い」「身体がだるい」「足がむくんでいる」などの症状を言えばOKだ。
 連絡会では毎週月曜日、福祉行動を行い、仲間の病院への通院や高齢の仲間、女性の仲間の生活保護の申請のサポートをしている。福祉を利用して病院に行く仲間などは気軽に声をかけてもらいたい。福祉から病院に行くにはいたって簡単。緑のカードに名前と生年月日を書いて呼ばれるまで待っていれば受け付けをしてくれる。病状を言えば、それに見合った指定の病院を紹介してくれる。住民票が新宿区にあろうがなかろうが、保険証があろうがなかろうが関係ない。生活保護法と云う法律に基づき、費用は行政が負担してくれる。仲間の健康を守るために使える施策はどんどん利用していきたい。
 また、じめじめして来ると皮膚関連の病気になったり、結核に感染したりとこれまた仲間の健康には打撃となる。衛生面での注意も必要にもなる。しめったダンボールや衣類をいつまでも取っておけばカビが生えたり、虫がついたりもする。目に見えぬ影響がじわりじわりと襲って来るのがこれからの季節なので、シャワーサービスを利用するなど、何かと気をつけていきたいものである。
 時期的な問題もあるのであろうが、日雇等の仕事量が減っている。巷で云われている景気の底打ちすら、路上にいるとなかなか実感できないのが実情である。しかも、年齢の問題もあり、なかなか再就職するのにはハードルが高すぎる。それでも緊急一時保護センターに行き、技能講習で新しい仕事の技術を学び、自立支援センターへ行き、住民票を置いて就職活動に励んでいる前向きな仲間も多くなった。
 新宿区から緊急一時保護センターに入所するには、まずは新宿福祉事務所で相談をして、入所の予約を取ってもらう事が必要になる。新宿区は毎週木曜日が千代田寮の入寮日なので早めに予約した方が早く入れる。千代田寮は四谷と市ヶ谷の間にあり、新宿からも近いので人気は高い。集団生活ではあるが、プライベートがある程度守られるベッドスタイルの施設なので、そう気にする事はないだろう。都区が実施している唯一の自立のための施策なので、おおいに使いきっていきたい。新宿区以外でも都内23区のどこの福祉事務所でも受付をしているので、新宿は「ちょっと」と云う仲間は他区からもチャレンジしてみよう。
  先の実態調査でも明らかになったよう、これまでの施策は「十分である」と云うレベルにまで至っていない。自立支援センターも更なる様々な強化が必要であるし、生活保護との連携もより必要である。自立と云った場合、より幅広い自立が想定されなければ、高齢化の進む多くの仲間全体の施策にはなかなかならないだろう。また、入り口問題と出口問題もより多くの工夫が必要である。東京都が歩み出した低家賃住宅提供の手段も未だ発展経路が見いだせずにおり、この点の議論も更に進めるべきであろう。先の東京都交渉でもこれらの点の議論をして来たが、都区が、そして俺らが大きな期待をもっているのが、国のホームレス自立支援法の基本方針見直しである。単に国が悪いと反対するのは簡単であるが、具体的な提言をし、議論を重ね建設的な見直し施策にしていくためにも、俺らは現在、全国の支援団体とのネットワークを再構築し、国に対する大きな声をあげていく準備をしている。そのため6月9日は東京で「ホームレス支援全国ネットワーク」の設立集会を行い、基本方針見直しの路上サイドからする見直し提言を提起していく。
 今年は今後の施策がどのようになるのか、その正念場の年でもある。期待を込め東京都の動き、そして国の動きを監視し、そして提言を武器に大きな議論を巻き起こしていこう。


祭りから都会も夏へ
東京都も「白書2」を発表し、国への要望を開始。
俺たちも6月から全国規模のネットワークで国への提言活動へ。

 仲間たち。
 夏日のように晴れたり、梅雨のようにじめじめしたり、急に涼しくなったりと気候の変動の激しい5月であったが、右往左往している間に早いもので梅雨の月へと暦は変って行く。湿気もかなり多くなりじめじめした季節がこれからしばらく続く。雨模様の日が増えて行くので、その点での注意もしていこう。  皮膚関連の病気や結核感染、胃腸関連の病気が増える時期でもある。これらは主要には衛生面の問題から発生したりもする。じめじめするとダンボールや荷物などに感染源が寄生したりする。天気の良い日にから干しをする、古い食料は早めに処分する、役所や連絡会のシャワーサービスなどを利用して下着なども出来るだけ清潔に保って行くなどが必要だ。
 もちろん、病気の治療や検査で病院に行きたい仲間は、役所から紹介状をもらって指定病院に行くようにしよう。皮膚関連の病気など薬を塗っておけば治ると高をくくっている仲間も多いと思うが、俺たちが渡している市販の薬ではなかなか治らない場合も多い。皮膚は個人差があるので自分にあった薬でないと虫刺され程度でも全身発疹状態なんて事もある。役所では皮膚科への通院も認めているのでこちらも無理せず利用していこう。
 ここ数ヶ月の内に新宿に流れついて来た仲間も多いようだが、新宿では福祉で簡単な手続きさえすれば病気の仲間が病院に通う事は出来る。保険証がなくても、住所がどこにあろうが、お金がなくとも、借金があろうが、生活保護という制度を利用すれば無料で医者にかかれる訳だ。市販の薬を自分で買い、飲み続けるのは大変だ。それで治ればいいが、専門的に診てもらわなければならない場合などもある。もちろん、福祉では、病気が重ければ入院、施設に泊まりながらの通院も面倒を見てくれる。気軽に福祉事務所へ行き、カードに自分の名前を書き相談をしてみよう。それでも心配な仲間は、俺たちが毎週月曜日に必ず福祉事務所に詰めている。福祉事務所で「連絡会の人いますか?」と聞いてくれればすぐ分かる。難しいケースを持っている仲間や、自分の事があまり良くしゃべれない仲間は、俺たちを中に入れて担当の人と話して行くと案外うまく行くものだ。病気だと人に言えない場合も多い。けれど病気になるのは別に自分が悪い訳じゃない。それでなくとも野宿生活は辛く厳しい事が多いのだから、身体の事ぐらいは無理をせず、専門的な治療を受けるようにしていこう。
 重い病気の仲間などはこのように福祉の制度を上手に使っていけばどうにかなるケースもあるが、身体はそれなりに大丈夫、仕事を探してなんとかしたいと云う仲間には施策の門戸は相変わらず狭い。緊急一時保護センターや自立支援センターは限られた人数の仲間しか入れない仕組みとなっており、「今必要」だと思う仲間のニーズに即応できない限界を有している。それでもチャレンジしようとする仲間は多いので、緊急一時保護センターへ入所を希望する仲間は、新宿福祉事務所へ相談に行き、とにもかくにも予約を入れておくようにしよう。
 東京都は先の全国実態調査を受け、24日「東京ホームレス白書2」と云う小冊子を発表した。これは、この間の路上生活者対策の実績、及び概数の推移、そして実態調査の数値や分析を羅列したものであるが、肝心の「今後のホームレス対策の方向」は5頁しか書かれておらず、つまりはまだ決まっていない、これから考えていきましょうと云う事を内外に示したものである。
 と、云うのも、国の基本方針見直し問題が施策のベースにあり、それが定まらない事には都も大きく動き得ないと云う事情があるようである。もちろん都としても国に借上げアパートを自立支援策の中にしっかりと位置づけるよう、また、生活保護費負担も国が特別に措置するように等の要求を示し提案要求すると云う事である。
 もちろん、都が国に要望するからと云って安心は出来ない。そこで、全国の民間団体が集まり「ホームレス支援全国ネットワーク」を発足し、まとまった力で国への建設的な提言を民間レベル、つまり路上の立場から要求していこうと云う機運になっている。そのための設立集会が6月9日(土)すみだユートリアホールで開催される。興味のある仲間は是非とも参加してもらいたい。集合場所などは来週のチラシに載せるので、宜しく。もちろん設立集会だけがメインではない、大きな攻防はその後の国との議論、交渉である。そこでも様々な行動を予定しているので、元気な仲間は一緒に声をあげていこう。


夏をめざして
今度の日曜日は戸山公園、中央公園で医療相談会があります。
調子の悪い仲間は気軽に相談を。

 仲間たち。
 異常気象が続いているので梅雨が本当に来るのかとの声もあるが、梅雨前線は停滞しながらも、例年よりも遅いかも知れないが、あと1~2週間もしたら一気に北上をし、日本列島をすっぽりと覆う事だろう。さっぱりとした気候はあと数日、これからはジメジメした気候が続き、不快指数も高まっている。何かと辛い野宿の暮しもこれからの季節は一段と辛くなる。そんな訳なのでとりわけ衛生面、健康面には十分気をつけた方が良いだろう。
 今度の日曜日には戸山公園、中央公園にて定例の医療相談会が実施される。戸山公園午前10時より、中央公園は炊き出しの時間に実施する。ボランティアの医師が大勢来てくれるので、この機会を利用して自身の健康管理に役立ててもらいたい。血圧測定はもちろん、問診での医師の専門的な意見も聞ける。本格的に治療が必要な仲間には「紹介状」を作ってもらえるので、それを持って福祉にいけば指定の病院にまで行かせてもらえる。虫による皮膚関連の病気もそうだが、これからは結核なども流行り出す季節でもある。「ちょっとおかしいな」と思ったら、そのまま我慢しないで相談をしに来てもらいたい。
 病気じゃなく仕事を探している仲間は、緊急一時保護センター千代田寮で身体を休め、準備をしてから自立支援センター中央寮に行き、本格的な就職活動をしていく「自立支援事業」への申込もしておいた方が良いかも知れない。新宿区では随時千代田寮の入寮受付はしているので、少し時間のあいた時にでも福祉事務所へ行き、相談をし、ついでに予約も取っておこう。また、緊急一時保護センターは23区対策で実施されているので、他の区から入るなんて云う事も可能である。毎週受付をしている区もあるので情報をいろいろと取り、積極的に動きながらなんとか活路を見いだしていこう。
 今後の見直し論議の中で、東京で今実施している「自立支援事業」もこの数年でかなりの変貌を遂げると思われる。連絡会が長年に亘って訴え続けて来た「再利用要件の見直し」が遅まきながらようやく都区協議の中で議論にあがり、また、都も施設の効率化の観点から緊急一時保護センターと自立支援センターの合併方式も検討されている。また、これまで(名目は)公園を中心に実施されて来た地域生活移行支援事業も今年度まではその方式であるが、来年度以降どのように「自立支援事業」の中に位置づけるのかは未定であり、今後のおおきな検討課題としてある。この事業を利用した仲間が使っていた千人規模のアパートが、今年から順次期限を迎え、生活保護に移行し他のアパートに転居したり、自立したりと、少なからず空き家が出て来る。この社会資源を今後どう活用していくのか?都区担当者の腕の見せ所でもある。これらの見直し機運を、より効果的な施策に変貌させていくためにも、引き続き都区行政の内部議論に注目をしていきたい。また、今月は今年度事業関係では大きな会議が目白押しである。状況が分かり次第、仲間に報告していきたい。
 他方で、政府、国会は年金等の問題で混迷続きで、しかも参議院選が控えているなど、落ち着いて議論しているゆとりなどなさそうでもある。しかし、自立支援法の見直し問題は忘れられては困る。そこで、全国の民間支援団体が結集し「ホームレス支援全国ネットワーク」が6月9日、ようやく結成される事となった。その結成集会が9日、東京のすみだユートリアホールで行われるので、関心のある仲間は参加してもらいたい。新宿からはちと遠い場所ではあるので一日行動になってしまうが、参加希望の仲間は、11時半に新宿駅西口「新宿の目」に集まってもらいたい。
 「全国ネット」はどこかの野合した実行委とは違い、長期的視野に立った連合体である。俺たちの力は限られている。地方の仲間などはとりわけであり、一団体が国にものを申すよりも、その限られた力を結集していった方がよほど効果がある。自立支援法を活用して、仲間の「屋根と仕事」につながる施策を勝ち取っていこうとする団体や仲間が多く参加し、単なる反対ではなく、建設的な提言を行い、国との正面きった交渉が可能な団体に成長させていくことが当面の大きな課題でもある。連絡会も呼びかけ団体として責任を持って参加している。施策をめぐる状況が変るなかで、俺たちの側も大きく変り、国や自治体を動かしてやろう。

寂しげなあじさい
9日「ホームレス支援全国ネットワーク」がようやく結成された。
今後、この大きな力を背景に基本方針見直し議論に参加していこう

 仲間たち。
 異常気象の関係か、関東地方の梅雨入りがだいぶ遅れるとの事である。その変わり記録的な集中豪雨の都市などもあり、気候が不安定さを増し、東京もうかうかしていられない。それでもそろりそろりと梅雨前線は北上するだろうから、梅雨入りは間近ではある。
 これからの季節、梅雨ともなると衛生面での注意が特段に必要になってくる。区役所のシャワーサービスも昨年から強化(通院用と一般用と二台利用できるようになっている)されているので、定期的に利用していこう。その時に下着類などももらっておくと衛生面でも有効だ。地下広場や街頭で寝ている仲間などは虱などの被害にも遭いやすい。そんな場合は着ているもの一式を取り換えるように心がけよう。連絡会も高田馬場の事務所で毎週火曜日、木曜日の午後、シャワーサービスをやっている。区役所まで行くのはちと遠いと云う高田馬場の周辺の仲間などは利用してもらいたい。
 また、今年も公園で寝ている仲間は毛虫の被害も注意しよう。昨年は椿の樹に生息する「チャドグガ」と云う毒針毛を持った毛虫が大量に発生し、結構被害にあっている。この毛虫に触れると全身皮膚炎になって高熱にうなされるなんて云う事になったりするので、とりわけ注意が必要だ。もし刺されたらすぐに水で洗い流す事、それでも皮膚炎が発生したら全身に回る前に医者に行くのが安心だ。市販の軟膏(パトロールの時や医療相談の時には持って来ますが)でも治らない場合があるし、また皮膚炎は個人差が大きいので、出来れば専門医に診てもらった方が良いだろう。
 その他、初夏特有の病気が流行ったりもするので、「調子が悪い」場合は、福祉事務所を通して医者に通うようにしていこう。「一人じゃ不安」と云う仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。
 体調はそんなに悪くないが、仕事をしたい。と云う仲間も多いだろう。そんな仲間には緊急一時保護センター千代田寮の入寮受付を新宿福祉は窓口で随時実施している。緊急一時保護センターと云うところで身体を休めたり、技能講習を受けたりして就職の準備を整えた後、仕事探しの専門施設=自立支援センターに行く事が出来る。年齢制限などはなく「仕事のやる気」のある仲間ならどんなに若い仲間だろうが入れる仕組みになっている。ここでは就職活動に関する支援の他、仕事が決まった後のアパートの斡旋などの支援もあるので上手に使っていきさえすれば可能性は誰にでもある施設である。チャンスだと思って相談に行ってみよう。  決して十分ではない施策だが、どうにかこれら、屋根と仕事につながる施策を拡充、拡大させようと俺たちはいろいろなと模索している。そして、それらをしっかりと実現させるためには役所に「提案」をしていくことである。新宿区や東京都ならこれまでいくらも「提案」し、「交渉」をし、様々な施策を実現させてきたが、相手が国となると、こちらもそれなりに構えていかなければ相手にもされない。そんな訳で9日、全国の民間支援団体が東京に集まり「ホームレス支援全国ネットワーク」と云う全国組織を立ち上げた。また、この夏から秋、国レベルで議論され始めるホームレス自立支援法の見直し問題に対する「提案」(骨子)も公表された。自立支援を狭い枠で捉えるのではなく、多様な自立を支援していける施策体系に変更するよう求めるものである。この「提案」を更に議論し、今後「全国ネット」の名でロビー活動、そして国との交渉を開始していく予定である。みんなも是非とも応援してもらいたい。
 もちろん、自分の足場がしっかりとしていなければ、国になど文句はいえない。地元の問題をさしおいて騒ぐ事を目的とした団体ではないので、その点は心配ご無用。新宿の仲間のこれまで作って来た大きなつながりがなによりも大事なものである。そして、何をやるにも健康が一番。自分の身体を大事にし、そして仲間を思いやり、この夏から秋に向けて共に活路を見いだしていきたい。

もしかして長い夏?
7月に入ると無料結核検診会も中央公園と福祉事務所で実施されます。
何かとおかしな気候なので健康管理を優先課題に。

 仲間たち。
 関東地方も梅雨本番、と思いきやあっけらかんとした夏日が続いている。天気予報を見ても雨マークはほとんどなしで、空梅雨の気配もある。いずれにせよ異常気象が続いているので天気の様子を睨みつけながら生活を作るしかないだろう。
 そうでなくとも病気になりがちな路上は、これからも健康管理の面はしっかりとやって行きたい。救急車で病院に行く仲間も増えている。緊急な場合はおたおたせずに119番。自分で呼んでも構わないし、誰かに呼んでもらっても良い。場所をしっかりと伝えるために公衆電話(無料ボタンもあるので)でかけた方が確実だ。
 もちろん救急車で病院に運ばれた場合、入院が必要な場合以外は痛みを和らげる等の応急措置のみである。通院治療をしたい場合は、新宿の場合なら花園神社の裏手にある福祉事務所で手続きをしなければならない。この手続きは誰にでも出来る簡単なもので、住民票があろうがなかろうが、新宿区内で野宿している仲間なら誰でも受付をしてもらえる。役所がどうも苦手と云う仲間は、毎週月曜日、連絡会のメンバーが福祉事務所に詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。
 新宿区役所の場所は、とりわけ健康問題など何かあった時に相談できる場所なので、今元気な仲間も覚えておいた方が何かと便利だ。その他、カンパンの支給やら、シャワーの利用、就職のための交通費の貸付、自立支援施設入所の受付など俺たちに係わる行政サービスを実施する場所は、ほとんとが区役所である。それぞれ利用の仕方などをできるだけ覚えておきたいものである。
 また、7月には毎年恒例の無料結核検診会が中央公園と福祉事務所で実施される(裏面参照)。これまでは中央公園と戸山公園だったが、今年から戸山公園の分が福祉事務所で実施となるので、注意して欲しい。こうなってしまったのも、戸山公園での実施が平日昼間で、仕事に出る機会の多い戸山の仲間の実績が少なかったからであるが、あまりに実績が少ないと来年以降減らされる可能性もあるので、時間さえ許すのなら多くの仲間に参加して欲しい。そうでなくとも、せっかくやってくれるのであるから、積極的に利用していこう。もちろん検診会の結果次第で入院、通院となった場合、費用等はすべて福祉で負担してくれるので安心である。  さて、夏場にもなると、何かと目立つと云う事もあり、野宿場所への住民などからの苦情も入り易い。ダンボールの捨て置き、ゴミの捨て置き、立ちション小便などはとりわけ気をつけないとせっかくの野宿場所が奪われてしまう。安心して暮らせる野宿場所などこの世にはないのであるから、自分の首を締めないよう、これら生活面でも自覚していこう。衛生面もこれからは注意が必要で何かと大変ではあるが、どうにか乗り越えていきたい。
 今年度も新規で実施される予定の「地域生活移行支援事業」(昨年度から2年契約のみ、月3千円の負担で低家賃アパートを紹介してくれる事業。2年の間に働ける仲間は仕事をみつけお金を貯め自立していく仕組み。もちろん、高齢や病気などで働けない仲間は生活保護に移行する。)であるが、今年も選定が遅れに遅れ今月から来月に決定されるとされている。新宿区も中央公園と西戸山公園をエントリーしているそうであるが、俺たちも再度の実施をしっかりとやるよう都区に申し入れているところである。枠はあまり多くは期待できないかも知れないが、何とか再びの事業で一人でも多くの仲間が利用できるようにしていきたい。こちらの方も注目をしておいてもらいたい。

夏の合間の梅雨
7月10日に、新宿中央公園滝の広場で無料結核検診があります。
今年レントゲン検診を受けていない仲間は受診をしてみよう。

 仲間たち。
 梅雨入りが疑われている東京であるが、梅雨前線はそれでも弱々しくも活動しているようではある。空梅雨であることはもはや明らかなので、早々と夏場の体調管理のスタイルになりそうである。東京ならではの蒸し暑い日は、いらいらしたり、また身体の調子も悪くなるなど不快指数は一気に高まる。今以上調子を悪くしないようにしていきたい。
 じめじめしていると衛生面での注意は尚更必要でもある。テントの仲間などは布団や毛布やダンボールなどは晴れた日によく干そう。黴のたくさんついた小屋の中に入れば、黴の菌を毎日吸っているようなもので健康には良くない。テントでない仲間も、雨の日が続くとダンボール集めも大変なのでどうしてもどこかへ保管しがちだが、ダンボールもあまり長く使っていると虫の巣になるので出来ればちょくちょく換えた方が良い。それでなくとも荷物を隠しておけば三建の清掃の時などは処分されたりするので身の回りのものは整理しておく事も必要だ。
 食品類もカンパンの封を切ってカバンの中に入れぱなしにしておけば黴がはえる。生もの類なら尚更だ。食中毒にはこれからの季節は一段と注意をしよう。急性の食中毒は死亡率が高いので、急に腹が痛いとかの場合は即救急車を呼ぶ必要がある。もちろん、食べる前に匂いをかぐなど安全を確認してから食べる習慣をつければその危険性も低くなる。
 またこの季節は、どことなく身体がだるいなど、はっきりとした病気ではない症状というのに襲われる仲間も多い。栄養失調であったり、熱中症であったり、はたまた肝硬変の症状、脳梗塞の前兆であったりもするので、そんな兆候も見逃さずに、おかしいなと思ったら医者に行く事を勧める。何でもなければそれに越した事がないのだし、新宿区では福祉の制度を利用して医者には行かせてくれるので、自分の健康管理のために利用していこう。
 病気の仲間が医者に行きたいという相談は福祉事務所で月~金(午前)に受付してくれている。何か分からないとか、役所はちょっと苦手、一度「失敗」していて行くのがためらうという仲間は俺たちは月曜日には必ず福祉事務所に詰めているので相談をして欲しい。福祉は何でもかんでもやってくれる所じゃないが、少なくとも病気の仲間を医者に紹介する事はやってくれる。もちろん住所が新宿区になくても、保険証がなくても、国の制度を利用して無料でしてくれるので安心だ。
 蒸し暑さが体力を消耗させると、結核なども流行り出すのが夏場の傾向でもある。今年一度も結核検診をしていない仲間は、来月10日に新宿福祉、新宿保健所が合同で行なう「無料結核検診」に行ってみよう。中央公園のナイヤガラの滝広場でテントを張って行なうので気軽に参加できる。新宿福祉事務所前でも7月31日に予定されているので、東口周辺の仲間や、高田馬場駅周辺の仲間はそちらも利用していこう。
 暖かくなったのでどこでも寝れるようにはなったがそれぞれの場所には、それぞれのルールがある。一人が破ると大勢の仲間の迷惑になったりもする。俺たちに対する視線は決して暖かいものばかりではない。あわよくば追いだしてやろうなんて云う連中はゴマンと居る。そんな連中の思うつぼにならないように、寝る時間、起きる時間、起きた後のゴミ片付などはしっかりとやっていこう。
 「全国ネット」による国への見直し「提言」提出が25日に予定されている。云うべき事が堂々と云えるような主体たるべく、ささいな事も気をつけながら希望を見いだそう。