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新宿連絡会チラシ第十三集(07年7月1日より)

2007年7月1日新宿連絡会チラシ
2007年7月8日新宿連絡会チラシ
2007年7月15日新宿連絡会チラシ
2007年7月22日新宿連絡会チラシ
2007年7月29日新宿連絡会チラシ
2007年8月5日新宿連絡会チラシ
2007年8月5日新宿連絡会チラシ
2007年8月19日新宿連絡会チラシ
2007年8月26日新宿連絡会チラシ
2007年9月2日新宿連絡会チラシ
2007年9月9日新宿連絡会チラシ
2007年9月16日新宿連絡会チラシ
2007年9月23日新宿連絡会チラシ
2007年9月30日新宿連絡会チラシ
2007年10月7日新宿連絡会チラシ
2007年10月14日新宿連絡会チラシ
2007年10月21日新宿連絡会チラシ
2007年10月28日新宿連絡会チラシ
2007年11月4日新宿連絡会チラシ
2007年11月11日新宿連絡会チラシ
2007年11月18日新宿連絡会チラシ
2007年11月25日新宿連絡会チラシ
2007年12月2日新宿連絡会チラシ
2007年12月9日新宿連絡会チラシ
2007年12月16日新宿連絡会チラシ

2007年12月23日新宿連絡会チラシ
2007年12月29日新宿連絡会チラシ
2007年12月30日新宿連絡会チラシ
2007年12月31日新宿連絡会チラシ



酷暑到来
25日ホームレス支援全国ネットが厚労省に「提言」を提出。
今度の日曜は戸山、中央公園で医療相談会を実施。

 仲間たち。
 結局梅雨らしい梅雨があまり見られないまま、7月に突入した。一応梅雨前線はそれなりに活動しているようなので梅雨明けとはいかないものの、真夏日をそろそろ覚悟しながら生活を組み立てよう。また、これまでの常識では計り得ない不安定な気候なので、集中豪雨なども考えられる。気象情報だけはいろいろと仕入れておいた方が良いかも知れない。
 新宿駅周辺では雨の日に休める場所はあるが、起床時間等のルールを守って、片付けなどもしっかりとやっていこう。区内の小公園などでは、近くの住民とのトラブルなどもこの間、結構発生している。「居続けて」良い場所などはどこにもない。仕方なく「居ざるを得ない」現状を自覚しておかない事には、俺たちはあっけなく追い出されてしまう。
 トラブルに遭遇したら福祉を味方につけるため、福祉に直接行って相談をしてみよう。俺たちが野宿の状態であると云うことが各種トラブルの大きな原因であるならば、その状態を解消させるために役所に知恵を出させるのが、全うな考え方である。もちろん、役所が対応してくれなかったら、俺たちにどんどん相談をしてもらいたい。
 夏場の健康管理もこれから重要な課題となってくる。体力が弱ければ、それだけで暑気に当ってふらふらになってしまう。栄養つけろと言われても、カンパンや炊き出しだけじゃどうしても栄養不足だ。「だるい」「動けない」などの初期症状を見逃さずに、「おかしいな」と思ったら早め、早めに福祉に相談をして医者にかかるようにしていこう。
 今度の日曜日は、戸山公園(午前10時より)と中央公園(午後6時より)でボランティアの医師による無料医療相談会が実施される。問診、投薬だけの簡単な相談会であるが、専門的に診てもらった方が良いと医師が判断したケースは「紹介状」を書いてもらえる。それを持って福祉に行けば、面倒な手続きを省いて無料で医者に紹介してもらえる。自分の身体をまずは自分で守り抜いていこう。
 無料の結核検診会も新宿保健所が今月10日、中央公園「滝の広場」で開催してもらえる。年に一度の健診は会社勤めをしていない仲間にとっては必要だ。今や仕事に就くにも健康診断が必要な時代なので、「俺は、まだ大丈夫」と思っている仲間も安心のために受診しておこう。今月下旬の31日にも、福祉事務所での検診会もある。この二回の健診会はどこに住んでいようと、新宿区内で野宿している仲間なら誰でも気軽に受けられるし、健診会の会場には医師も待機してくれているので、結核以外の病気の相談なんかもできる。  いろいろな行事を利用していけなければ、決して一人じゃこの辛い路上では生きていけない。昔に比べりゃ結構これらの相談会などは充実しているので、使えるものはどんどん使っていこう。
 25日、先ほど結成された「ホームレス支援全国ネット」が衆参両議員への申し入れと、厚生労働省への「提言」提出行動、及び記者会見を行った。国会は参議院選挙前と云う事もあり落ち着かないが、厚生労働省は「今後とも皆さん方の意見を聞き、より良い見直しに向けて努力したい」と前向きな姿勢をみせてはくれた。じょじょにではあるが、外堀は埋まりつつある。今後5年間、路上の仲間が一人でも多く路上から脱却できる「屋根と仕事」を獲得していくためにも、全国規模の力を武器に更なる取り組みを続けていきたい。

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朝顔咲く季節
10日(火)31日(火)は新宿福祉の無料結核検診会
歯ブラシと歯磨き粉のセットももらえます。

 仲間たち。
 ここに来て、また雨模様の日も増えている。梅雨はそろそろ明けそうではあるが、梅雨が明ければ灼熱の夏が待ち受けている。これからの季節、体調面で何かと心配事が多くなる。夏風邪を引いている仲間、皮膚関連の病気にかかってしまった仲間、下痢気味の仲間、全身疲労を感じている仲間など、夏場特有の病気にも注意が必要だ。基礎体力がなければ夏場はなかなか健康に乗り切れない。
 毎週月曜日に俺たちは必ず福祉事務所に詰めて、病気の仲間がしっかりと病院に通えるよう、また、高齢等の仲間がしっかりと福祉を申請できるよう、仲間を支える行動を取っている。「最近調子が悪いな」と思っている仲間は思いきって福祉の窓口を叩いてみよう。
 今週の火曜日、10日には新宿福祉事務所、新宿保健所合同で、中央公園ナイヤガラの滝広場にて午後1時30分より無料結核検診会が行われる。手続きは名前を書くだけといたって簡単なものなので年に一度の健康診断のつもりで受診をしておこう。現場にはお医者さんも来てくれるので、心配な仲間には問診もしてくるし、通院が必要な時は、福祉の手続きの仕方も現場で福祉の職員が教えてくれる。普段病気ひとつしないで頑張っている仲間もこの機会を利用して、自分の健康チェックをしておこう。また、歯科予防のための歯ブラシと歯磨き粉セットも当日福祉が用意してくれることとなった。なかなか普段はもらえるものではないのでついでにもらっておこう。また当日都合の悪い仲間は31日に新宿福祉事務所前でも同様の結核検診会が予定されている。新宿では年に2回だけの機会なので逃さないようお願いしたい。
 さて、今年度の「新・地域生活移行支援事業」の場所選定がいよいよ大詰めになっている。新宿区は昨年に引き続き、中央公園、西戸山公園の実施場所をエントリーしている。周辺区では豊島区、世田谷区、大田区なども立候補しており、昨年度はどちらかと云えば東寄り(隅田川)対策であったのが、今年度は23区バランスよく実施される見通しである。正式決定は来週末となる様子なので、実施時期は早くて8月下旬からとなりそうである。どう云う順番になるのか等、まだまだ予断は許せないが、正式決定を待って、こちらも仲間に情報を提供する予定なので、利用したい仲間は準備をしておこう。
 3年前に中央公園、戸山公園で実施された「地域生活移行支援事業」はこの8月から順次、アパートの契約切れが始まる。既に個別に話しがあり、生活保護を目指す仲間、自立を目指して低家賃のアパートを探す仲間など、「卒業」への準備は進められているようである。「みんな路上に戻ってくる」なんて無責任な噂が流れているが、少なくともそのような危機的な状況ではない事だけは確かである。もちろん再路上など本人が望むならともかく、そうでない限りもっての他で、そのための支援強化は継続的に要望し、監視し続けている。ある意味、国に対抗して都区が施策化させたこの事業が、万が一にも破綻しようなら、都の国への見直しに当たっての要望など吹き飛んでしまう。そういう緊張感をもって東京都にあっては本事業を進めてもらいたいものである。
 これまでの施策を今後どのように再構築していくのか、都にあっても、非常に重要な局面である。夏場の攻防が秋の果実の正否となる。朗報を待ち、一人でも多くの路上脱却を今年もしっかりと勝ち取ろう。

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夏を運ぶ野分
夏が本格化するまえに健康チェックを。
調子の悪い仲間は福祉事務所へ。31日には2回目の結核検診会もあります。

 仲間たち。
 梅雨はそろそろ明けると思うが、突然台風が上陸し、不気味な夏になりそうでもある。。せめてカラッとしてくれないかと思うものの、近年の東京の夏は年々蒸し暑さが増して来るようでもある。水分、塩分補給をしっかりとし、また体力温存で行かない事にはこんな夏は乗り切れそうにもない。お盆までは夏まっ盛り、お盆が過ぎればすぐに秋の気配も見え隠れしてくるだろうからそれまでの辛抱である。
 こんな季節はとにもかくにも健康第一。調子が悪いなと思ったら、身体を休ませ、可能ならば福祉を通して医者に通うようにしていこう。
 毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)の福祉行動は夏場も休みなく続けていくので福祉の手続きなどが判らない仲間、一度福祉で「失敗」してしまった仲間などは、気軽に声をかけてもらいたい。また夏場なので衛生面も気をつけておこう。身体が汚れてしまった時は区役所にシャワールームもあるので、病気でなくとも利用していこう。
 先日の中央公園での結核検診は雨のため、49名のみの参加であったが、即日発表の「要検査」の仲間が一人もおらず、病院直行の仲間もおらず、まずまず安心の初回であった。それでも油断をすると取り返しのつかない事にもなりかねないので、受診した仲間は、受診の結果日(福祉事務所で張り出し)には自分の番号がないかちゃんと確認しておこう。もし、自分の番号があったら、すぐに福祉の窓口に行き、通院の手続きをしておこう。結核以外でも体調が「いつもよりおかしいな」と思ったら念のため福祉を通して医者に行く習慣を、これからもしっかりとつけておこう。また、今月31日は新宿福祉事務所の前で2回目の結核検診会がある。今回行きそびれた仲間はこちらの方も利用していこう。
 仕事を探している仲間は、緊急一時保護センター千代田寮の入寮受付は新宿福祉事務所の窓口で随時やている。すぐ当日には入寮できず、予約をしてからの入寮となるが、せっかくなのでまだ利用していない仲間は是非応募して行こう。千代田寮の無料宿泊は1と月だけだが、希望者は自立支援センター(最長4ヶ月)に行け、技能講習や仕事探しに専念できる事になっている。狭き門ながらもこういうチャンスを大いに活用していこう(緊急一時保護センターは23区のどこの福祉事務所でも受付をしているので、他の区からもチャレンジしていこう)。
 さて19年度の「新・地域生活移行支援事業」は、早ければ来月にも開始されるよう、現在調整が続いているとの事である。今年度事業は昨年度に引き続き400戸と戸数が少なく、なおかつ2年限定の住宅提供なので利用する仲間の条件がかなり高めになってしまうであろう。かつてみたいに「比較的誰でも」利用できる事業には残念ながらなっていない。場所も限定されるので、利用するにはいろいろと知恵をつけていかないと利用はできない。また、どんな仲間の条件なら大丈夫かと云えば、端的に言って「低家賃住宅さえあれば、あとはなんとかなる」と云う仲間にお勧めである。収入のあてが、仕事とか年金などで間違いなくある。けれども、アパートを借りるだけのまとまった貯金がない、物件探しがなかなか出来ない、保証人がいないとかの仲間なら「低家賃」の2年間で貯金もできるし、支援網との関係も作れ、2年後自分の力ではばたける。そんな仲間は、またとないチャンスなので、真っ先に手を上げる必要があるだろう。また、どうやって事業に潜り込むのか?そこもしっかりと考え抜いていこう。ガセ情報に注意し、詳しくは連絡会に聞いてくれ。

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夏から夏の一休み
梅雨明け間近灼熱の夏に備えよう。夏まつり日程8/11-12に決定。
31日(火)は無料結核検診会が福祉事務所前であります。

 仲間たち。
 梅雨の最中、新潟でまた大きな地震があり、多くの人が被災した。度重なる震災で被害にあった皆さんに謹んでお見舞い申し上げたい。
 避難所生活や炊き出しに並ぶ人々の記事などを読むと、どこか他人事ではない。無事の復興を願うだけである。
 梅雨明けどころか、梅雨前線が未だ停滞し、昨年に続き梅雨明けが遅れそうである。関東地方もまだ1週間程ぐずついた天気になるようで、灼熱地獄が嘘のように、気温もぐっと落ち込んでいる。せっかく夏に身体が慣れたと思ったらまた梅雨空と、健康管理にもかなり影響してくる天気である。異常気象と云われて久しいが、こんな事もままあるようなので気象情報などはこまめにチェックを入れておいた方が良いようである。  とりあえず酷暑は一段落しているが、これから気温もぐんと上がる日も多いだろう。夏の暑さに身体が対応しないと、熱中症やら何やらと夏場の病気にかかったりもする。とりわけ高齢の仲間や病弱な仲間などは対応力が落ちてしまうので充分気をつけて行きたい。塩分と水分補給をしっかりと行い、かつ暑い日照りの中に一日いるなどは出来るだけ避けた方が良い。現場で働いている仲間なども同様である。とりわけ建設業では熱中症による死亡災害の発生率が高い。監督が配慮してくれるところはまだいいが、現場で吐き気とか、軽い失神、痙攣など自覚症状があったら、すぐに休むようにしていかないと身体がもたない以上に、大事故につながる恐れもある。休んでばかりもいられない仲間も多いと思うが、自分の身体はとにかく自分で守る習慣をつけていくようにしよう。
 そうでなくとも病気とつきあっていくのに夏場はかなりしんどい。無理をせずにどこか「調子悪い」と思ったら念のために医者にいくようにしていこう。お金がなくとも、保険証がなくとも、福祉の制度を上手に利用すれば無料で通院は出来る。だから、あんまり我慢せずに、福祉事務所の門を叩いてみよう。初めての仲間や、一人で行くのが不安な仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので相談をして欲しい。また、無料結核検診会の第2回目が31日(火)、福祉事務所の前で実施される。この前の検診会に行けなかった仲間、今年まだ一度もレントゲン検診を受けていない仲間は、今年最後の機会でもあるので是非とも利用してもらいたい。結核は感染症なので、いくら自分でしっかりと健康管理をしているつもりでも感染したりもするので、こう云う検診会で定期的にチェックしていくのが一番の予防法でもある。もちろん、レントゲン検診の結果、異常が見つかれば、福祉の方で無料で受診や入院の手続きをしてもらえる。
 また、じめじめした夏場は、どうしても身体が汚れやすい。皮膚の感染症などにもかかりやすい季節である。新宿福祉にはシャワーが2台あるので、こちらもどんどん使わせてもらおう。下着類なども、しっかりともらい、頻繁に取り換えた方が良いだろう。
 そして、来月は新宿夏まつりである。11日夜から、12日、二日間、新宿で亡くなった仲間を追悼しながら、過酷な夏場を超える生きている仲間のの英気を養い、次なる生きるための仲間のたたかいを準備していこう。

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灼熱の季節突入
31日(火)この夏最後の結核検診会があります。受けわすれのないように。
8月11-12日はお楽しみ恒例の新宿夏まつりです。

 仲間たち。
 雨模様の日々がじょじょに蒸し暑くなり、夕立も降るなどして、本格的な夏がついにやってきた。気象庁の予報では今年の夏は平年並とはなっているが、異常気象が続いているだけにあまり油断も出来そうにはない。暑さ対策は十分にしていこう。昼間の熱暑の時間帯は、できれば体力温存を気にかけていこう。現場仕事をしている仲間などは水分補給と塩分補給をしっかりしていないと、熱中症で倒れたりもするから要注意である。可能であれば直接陽が当らない場所でちょこっと休むだけでも結構違ったりする。また、夜も寝苦しい日が続く。快適な睡眠からはほとんど遠い俺たちの世界であるが、テントやハウスの風通しを良くするとか、出来るだけ涼しい場所を選ぶとか、睡眠が十分に取れるようにしていこう。
 もちろん、「おかしいな」と思ったらすぐにでも病院に行くようにするのも、大きな予防策である。夏場の病気は、あまり我慢をしていると脱水症状になったりして命の危険にもつながる。身体の異変を早めに察知し、早めに専門的に診てもらうのが、最悪の事態にならないために必要だ。
 保険証がなくても、住民票がなくても、俺たちの場合、治療費などは生活保護の制度を使えば無料になる。もよりの福祉事務所に行けば手続きをすぐにしてもらえる。一人で行くのが不安な場合は、毎週月曜日なら俺たちの仲間が新宿福祉事務所に詰めているので、何でも聞いてもらいたい。その他、新宿福祉では仕事探しのための自立支援施設、千代田寮の受けつけもやっているので、病気でなくても利用してもらいたい。
 また、31日火曜日には新宿福祉事務所前で2回目の無料結核検診会が実施される。今年一度もレントゲン検診を受けたことのない仲間は是非とも健康管理のために利用しておこう。手続きは名前を書くだけといたって簡単。現場にはお医者さんも来てくれるので、心配な仲間には問診もしてくるし、通院が必要な時は、福祉の手続きの仕方も現場で福祉の職員が教えてくれる。普段病気ひとつしないで頑張っている仲間もこの機会を利用して、自分の健康チェックをしておこう。また、歯科予防のための歯ブラシと歯磨き粉セットも当日福祉が用意してくれることとなった。なかなか普段はもらえるものではないのでついでにもらっておこう。新宿ではこの夏最後の機会なので逃さないようお願いしたい。
 さて、夏と云えば夏まつりの季節であるが、今年も11日(土曜日)午後5時から中央公園「水の広場」(ナイヤガラの滝がある広場)12日(日曜日)正午すぎから夜まで同じく中央公園「水の広場」で第14回目となる新宿夏まつりが実施される。この日だけは炊き出しの場所と時間が変更(12日の日曜日は、夕方5時半、整理券配付、6時半配食)となるので気をつけておいてもらいたい。飯だけでなく、他にも追悼会、カラオケ大会、そうめん大会、ゲームやかき氷、納涼コンサートや盆踊り、医療相談会など企画も盛りだくさんだ。また、楽しみの冷たい飲み物も用意している。暑い最中ではあるが、皆で盛り上がりこの夏を乗りきっていこう。

集え俺らの夏まつり
11日(土)前夜祭12日(日)本祭

 仲間たち。
 今年もまた、遅い梅雨明けと同時に連日30度を超す猛暑続きであるが、調子の方はどうだろうか?今週は多少は曇りがちの日が多いとの事だが、こう気温が上がるとちょっと動いただけで汗が吹き出し、頭もクラクラしてしまう。言わずもがなであるが、熱中症対策は十分にしていかないとかなり危険である。塩分、水分の補給はもちろんの事、日当たりの良い場所に長時間いない、日に当ったらタオルで頭を冷すなども必要である。夏場はどこでも寝られるとは云うものの、熱帯夜が続くと睡眠不足にもなりがちである。そんな事から体力を消耗したり、その隙を狙って病魔が襲ったりもする。熱中症に限らず、体調管理はしっかりとやっていきたいものである。それでも「身体の調子がおかしい」「食欲がない」「身体がだるい」などの症状になったら、迷わず福祉を通して医者にいくようにしよう。福祉を通せば無料で病院を紹介してもらえ、入院や通院も可能である。手続きは簡単なので、こういう制度は是非とも利用していこう。
 一人で福祉にいくのは「ちょっと」と思っている仲間は、毎週月曜日は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に相談をしてもらいたい。
   また、先日の新宿福祉事務所での結核検診は50名の仲間が受診し、要検査の仲間が2名いた。正式な検査結果発表は21日、22日にカンパン配布場所で貼り出されるので、念のためチェックをいれておこう。  さて、今年度の「地域生活移行支援事業」がようやく場所等が決まり、この夏から本格的に動き出しそうではある。今年も隅田川を中心(158名)に実施されるが、その他小さな公園を対象になんと15区が実施すると云う乱立型の実施となっている。枠で云うなら、新宿区も小公園で18名、渋谷が2名、豊島が34名と新宿周辺ではそう大した規模ではない。いつのまにか全体枠が縮小され(344名)、東京都のやる気のなさが際立ってしまっている。もちろん、それでもやらないよりもやった方が良い。利用できる仲間はどんどんと利用していこう。とくにこの事業ではガセネタを意図的に流す連中がいるので、気をつけていこう。
 さて、夏本番ともなると、新宿の夏祭りの季節でもある。今年も路上で亡くなった仲間と共に、この新宿路上の伝統の祭りを盛大に盛り上げていこう。
 11日(土)は夕方5時から中央公園ナイヤガラの滝のある「水の広場」で、追悼会、カラオケ大会、そうめん配食、映画会と前夜祭を楽しみ、12日(日)も同じ場所で正午から炊き出し、かき氷やら、ゲームやらをし、夕方5時半から晩飯の特製弁当の整理券を配付、6時半から配食開始し、食事をしながらコンサートを楽しみ、盆踊りで締めていこう。(いつもと場所、形態が違うのでお間違えのないよう)。
 蒸し暑い真夏の夜は独りでじめじめむらむらしているより、大勢の熱気で汗を流した方がよほど涼しい。路上の仲間、路上から脱した仲間、路上にゆかりのある仲間、この地獄からの脱却を望む仲間、今年も全員集合といこうじゃないか!


残暑から秋へ
第14回新宿夏まつりは酷暑の中、550名参集で大成功。
協力してくれた仲間、どうもありがとう。

 仲間たち。
 予想に反して記録的酷暑続きの今年の夏であったが、お盆も過ぎようやく普段の残暑に戻りつつある。8月も後半、そろそろ秋の気配がしはじめる頃ではあるが、引き続き夏場の健康管理はしっかりとやっていこう。高齢の仲間や病弱な仲間は夏の暑さがもろに身体を直撃する。熱中症なども相変わらず流行っているようだ。日中は直射日光を避ける、水分、塩分の補給はこまめにして、何とかこの夏を乗りきりたい。
 さて、14回目となる新宿の夏まつりは最大550名の参加と大盛況であった。協力してくれた仲間、参加してくれた仲間に感謝を捧げたい。路上の仲間があれだけ集まり、真夏の二日間、汗水流しながら大きなイベントを創りあげた事を是非実感してもらいたい。一人では何も出来ない俺たちだけれども、多くの仲間が集まれば仲間にとって大きな事も出来る。無念にも路上で亡くなった仲間も、きっと喜んでくれたと思う。これが俺ら新宿の仲間の力だと堂々と胸をはっていこう。
 まつりの中でも医療相談会を実施したが、この暑さで結構身体がまいっている仲間も多かったようだ。「身体がだるい」「食欲がない」の症状も夏場の体調異変のシグナルでもある。調子がおかしいな、と思ったら迷わず、福祉を通して医者にかかるような習慣をつけておこう。福祉の手続きは、意外な程、簡単である。窓口で名前を書いて提出していれば、一人づつ呼ばれるので、その時に「どこそこの調子が悪いので、医者を紹介してもらいたい」旨を言えば、指定の病院の無料の紹介状を書いてもらえる。新宿福祉で紹介している病院は医療センターや東京医大のような大きな病院が多いので、一つの病院でいろいろな科にもかかれる。病院の対応も慣れているので判からない事があれば、その場で訊けば戸惑う事もない。あとは医者の診断に合わせて治療を進めていくだけである。医者の判断で入院が必要とか、仕事どころではないとかなれば、後は福祉の方で入院の手続きや、宿泊所の確保に動いてくれる。福祉を取りながら、路上を脱却し、アパート生活等の自立を果たした仲間は大勢いる。上手に制度を利用していき、判らないことは自分勝手に解釈せず、いろいろな人に相談をしていけば、どうにかなる場合も多くある。
 福祉の制度の利用方が判らない仲間は、毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に必ず詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。「昔、福祉を使っていて…」なんて云う仲間もそんなに臆する事はない。使える制度はどんどん利用し、一人でも多くの仲間が路上から脱却できるよう、俺たちは支えている。とりわけ仕事どころではない病弱な仲間や高齢の仲間は、思いきって福祉を取れるよう努力してみよう。
 仕事を何とか確保していこうと云う仲間は、盆明けの労働市場を睨んで活動をしていると思うが、景気回復と云いながらなかなか俺たちの世界に十分な仕事が回って来る気配は未だない。住み込みの仕事も相変わらず少ない中、どうしても住所を確保して就職活動に専念してみたいと思う仲間が多いのは当然と云えば当然である。そんな仲間は、新宿福祉の窓口で相談をし、緊急一時保護センター千代田寮から自立支援センターに行ける「自立支援事業」の申込をしてみよう。新宿区は千代田寮には毎週木曜日入所をさせているが、事前の予約制なので、早めに登録をしておかないとどんどん先伸ばしになってしまう。早め早めの対応でお願いしたい。
 他方で「地域生活移行支援事業」だが、19年度の実施がようやく各所で開始されてはいるが、新宿地区は枠が極端に少なく、申込は実質終ってしまっている。他地域での実施がこれからであるが、そこに入り込むにはかなり大変であると思われる。実質的に新宿地域を除外したまま、隅田川中心に実施されている18年度、19年度の「地域生活移行支援事業」であるが、当初より後退した内容でうまく行くのか否か、その状態を見守るしかない。都にはしっかりとした総括を出してもらおう。

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長き夜へ
悪夢の8月ももう終り。残暑から秋への季節、身体の変調には
一段と気をつけよう。異変を感じたら福祉事務所から病院へ。

 仲間たち。
 異常な灼熱の8月もそろそろ終り。毎日のよう照り輝いていた太陽も曇りがちになり、日も短くなり、秋の気配も感じられる頃となった。まだまだ残暑は厳しいものの、寝苦しい夜ももうじき終わり、夜風が身体を冷してしまう季節がもう目の前だ。
 季節の変り目はどうしても身体がまいってしまうものだ。とりわけこれだけの暑さを耐えて来た身体だから何かと異変があっても不思議ではない。「食欲不振」「身体が重いなどのだるさ」「異常なのどの渇き」「頭痛やめまい」どれを取ってみても身体の異変のシグナルである。野宿をしていてそう健康な人はめったにいないし、身体も年々衰えて来る。「おかしいな」と思ったら、迷わずに福祉事務所を通して病院を紹介してもらおう。福祉の手続きが面倒だと思う仲間も多いとは思うが、新宿の場合は長年の関係もあり、他の福祉と比べたら手続きも簡略化されており、医者に行く事に関してはしっかりとやってもらっている。
 それでも、一人だと不安と云う仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が必ず福祉事務所(花園神社裏の分庁舎1階)に詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。毎週俺らは福祉申請の手助けをしている。難しいケースの場合は中に入って交渉する事も可能だ。病院にかかる、福祉を取りたいと云う仲間は是非とも利用してもらいたい。
 その他、福祉事務所ではカンパンの支給、シャワーサービスの提供、仕事探しの電話利用、飯場等に行く場合の交通費貸付サービスなどを「とまりぎ」と云う相談スペースと分担でやっている。「とまりぎ」では年金の相談とか、法律関係の相談だとかの「よろず相談」もやっている。もちろん役所の機関なので秘密厳守でいろいろな問題の解決方法を専門家にアドバイスしてもらえる。個人的な問題などで悩んでいる仲間は、相談をもちかけてみよう。
 病気じゃなく仕事を探している仲間は、緊急一時保護センター千代田寮で身体を休め、準備をしてから自立支援センター中央寮に行き、本格的な就職活動をしていく「自立支援事業」への申込もしておいた方が良いかも知れない。新宿区では随時千代田寮の入寮受付はしているので、少し時間のあいた時にでも福祉事務所へ行き、相談をし、ついでに予約も取っておこう。また、緊急一時保護センターは23区対策で実施されているので、他の区から入るなんて云う事も可能である。毎週受付をしている区もあるので情報をいろいろと取り、積極的に動きながらなんとか活路を見いだしていこう。
 使える機能は一時期に比べ役所でも少しづつ充実はして来ている。使えるものは徹底して使い切っていきたい。
 今年度の地域生活移行支援事業は今月から各所でスタートを切り、来年2月まで344戸のアパートが確保される計画である。新宿区18戸の受付は既に終了しているが、西部圏では、今後、千代田区、港区、豊島区、杉並区などの小さな公園で実施される予定である。いずれも枠は少なく、野宿の仲間の全体数からすればアブれる仲間の方が多く、残念ながらすべての仲間を包括しえていない。連絡会はこの事業の拡大を主張しつづけていたのであるが、後ろから弾が飛んで来たりもして、また東京都もそこまで踏み込む度胸もなく、泣いても笑っても、この事業は本年度で終了する(反対派の連中はさぞ喜んでいるだろう)。
 それでは、来年度からどうすのか?その議論が既に水面下では始まっている。国の基本方針見直し問題の議論も同時並行で進んでいるが、都は先行して自立支援事業体系の変更を進めようとしている。所詮現場を知らない役人だけあって、あまり芳しい案は出ていないが、より現実的な変更や見直しをさせていくチャンスでもある。
 今以上のものが具体性をもって提示されるよう、引き続き提言活動と交渉を続けていきたい。

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再びの肌寒さ
晩夏は気温変動が激しいので健康管理は要注意
今度の日曜日は戸山、中央公園で医療相談会があります

 仲間たち。
 酷暑が一転、時折吹く風はもう秋の風。朝晩は涼しいくらいにまで気温は低くなって来ている。記録的な暑さの夏もあと少し、これから台風やら秋雨やらで少しづつ灼熱の都会も和らいで来るだろう。夏から秋への移ろいは行ったり来たりの繰り返しとなるので、体調管理には十分に気をつけよう。
 今度の日曜日は、戸山公園で午前10時より、中央公園では午後7時よりボランティアの医師による医療相談会が実施される。晩夏の健康管理のために是非とも利用してもらいたい。福祉を通して病院で検査、継続的な治療が必要だと思われる仲間には「紹介状」を発行してもらえるので、それを持って福祉事務所から専門の病院を紹介してもらえるシステムとなっている。住民票がなくても健康保険証がなくても大丈夫であるし、もちろん治療費は福祉から出してもらえる。身体の異変は自分が一番良く分っていると思う。あまり過信せず、「最近調子がいまいち」と思う仲間は一度医療相談会のお医者さんに診てもらうようにしよう。風邪薬とか胃薬とか市販の薬も無料で提供しているので、軽度な場合は薬を飲んで様子をみるようにしよう。また、ゆっくりと医師と相談したい仲間は、高田馬場にある事務所での相談も午後1時からおこなっている(裏面の地図参照)。回りに訊かれたくないなんて云う仲間はこちらの相談会の方にどうぞ。
 花園神社の裏にある新宿福祉事務所には毎週月曜日に俺たちの仲間が詰めている。病院に行くなり、高齢で生活保護を取りたいなり、福祉に関して分らない事があったら、こちらにも相談をしてもらいたい。
 また、その日暮しではなく、寝場所の確保もそろそろと準備していかない事には、これからの季節は太刀打ち出来なくなってしまう。生活拠点の確保はなかなか大変な事ではあるが、とりわけ、その場所場所でのルールをしっかりと確立しないと追い出されてします。野宿である以上恒久的な場所など確保は出来ないのだから、常識的な判断をしながら出来る限り長くいられるようその場所場所を上手に使っていこう。とりわけゴミやダンボールの散らかしなどはもっての他である。新しく新宿に来た仲間などは自分で自分の首を絞めないよう気をつけてもらいたい。
 さて、内閣改造も終り、秋の政治も始まりかけている。今年はホームレス自立支援法の見直し年と云う事もあるので、俺たちの相も変わらぬ現状、そして高齢化と長期化が進む現状に対し、俺たちの歴史的要求でもある「屋根と仕事」を対峙し続けたい。俺たちの要求は現実的な要求である。
 他方で東京都が国の方針を待たずに暴走をし始めている。路上対策者対策事業再構築検討会が先頃報告書をまとめて来たが、財源論の議論のみでおれたちの実態とはかけ離れた「絵に書いた餅」の再構築を目指そうとしている。何かと問題がある報告書なので、今後逐一批判し、再検討をさせていきたい。

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野分け過ぎ秋きたる
朝晩はかなり涼しくなってきています。調子の悪い仲間は
新宿福祉から病院へ。毎週月曜日に福祉行動やってます。

 仲間たち。
 台風9号が関東地方を通り過ぎ、残り少ない残暑にみまわれているが、今週からはまた初秋らしい気候に戻るとのことである。実りの秋へとこれからは一直線に移行する事だろう。朝晩、涼しい風が吹き抜けたりもする季節になる。いままでのように、どこでも眠れる季節ではなくなるので、そろそろ風が抜けない寝場所の確保もしておいた方が良いだろう。そして、季節の変わり目は何かと身体がおかしくなりがちである。調子の悪い仲間は早め早めに医者にかかる習慣をつけておこう。毎週月曜日は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、何かあったら気軽に相談に来てもらいたい。
 今回の台風では多摩川河川敷の仲間の小屋が流されるなど大きな被害があったようである。東京都は都有地優先で国有地河川敷は二の次と対策を遅らせて来たし、また巡回相談などを昨年度から始めたものの、非難勧告を徹底させるなどの処置をトップダウンでやらなかったから相談機能など有効に働かず、こんな結果になってしまった。人災、天災の被害が一番弱い所に集中することを理解せず、今回の天災でほとんど何もしなかった都の姿勢はおおいに批判されるべきであろう。
 異常気象が続いており、天災による都市の脆弱さも注目されている。今後何があるか分からないと云うのが正直な所であるが、もしそんな場面に遭遇したら、あわてず、正確な情報を持ち対処してもらいたい。
 緊急一時保護センターが現在都内5ヶ所にあるが、実際の所、この施設は一時的なシェルターとしても活用されている。しかも、入所率が悪くてどこの施設もすいいる。何らかの出来事で、小屋が壊された、寝場所がなくなったと云う仲間も利用してもらいたい。窓口は23区の福祉事務所なので窓口を叩いてみよう。
 緊急一時保護センターと云えば、最近話題になっているのは、一度自立支援システムを利用し、「失敗」した仲間の再利用を制限し続けている事である。自立支援センターを利用して、アパートや飯場に入り、仕事をしていたのだけれども職場の都合でクビを切られたと云う仲間なら再利用は可能であるが、他方、自立支援センターで上手く行かずに自分で出てしまった仲間や、仕事が見つからず期間満了で出されてしまった仲間は、残念ながら今の仕組みでは再利用は不可能とされている。とは、いいながら、各福祉事務所の再利用の対応はまちまちで、ある区は厳しく、ある区は緩いなんて事があるようである(最近出会ったケースでは、リストラされた証明を持って来なければ再入所させないと言い張る区もあった。会社が倒産しオヤジがトンコしているのにどうやって証明を手にいれろと云うのだろうか?)。また、緊急一時保護センターも半年過ぎれば気軽に入れてもらえる区がある一方で、自立センターに入所できないからダメと云う区もある。まあ、すなわち決まりは決めたが、各区まちまち勝手にやっていると云う図である。ここら辺の混乱を解消するには答えは簡単で、リピーター制限を撤廃し、原則誰でも二度目、三度目を可能にすれば良いのである。さすれば、緊急一時保護センターの入所率の低さも一気に解決する。東京都は自立支援プログラムの再構築を言い始めたが、まずは簡単にできることから手をつけるべきである。連絡会の懸案課題でもあるリピーター問題はこの秋、一気にかたをつけるべく、力を入れていきたい。
 と、いろいろ書いてみたが、まだ、一度も自立支援プログラムを利用していない仲間なら、まったくの無条件。せっかくだから一回ぐらいは利用しておいた方が良いだろう。新たに野宿になって安定した仕事をなんとか探したいと願っている仲間は、技能講習を受けられたり、職業相談員による仕事の紹介もあり、就職した時の支度金もあり、また、通ってお金を貯める事も出来るし、アパートを借りる時の敷金礼金などの半額までは役所が出してくれると、結構重厚なサービスがついてくる。集団生活というデメリットはあるが、それでも良いとなれば福祉事務所に申し込みに行ってみよう。
 曲がり角の自立支援システムであるが、就労支援を軸とする事業の充実は当然であるが、この事業からこぼれてしまった仲間も常に拾い上げて行くような仕組み作りが重要だと俺たちは考えている。この路上から安心して脱却できる仕組みを仲間の力で広く、そして柔軟に作りあげていこう。

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あれよあれよと彼岸前
季節の変わり目は風邪引いたり、血圧高くなったりと病気の
シーズン。調子が悪かったら福祉事務所から病院へ。

 仲間たち。
 彼岸前の残暑が続いているが、この陽気もつかの間、まだ多少は蒸し暑い日が残るとは思うが、これからは急ハンドルを切ったよう、秋から冬への季節の到来である。
 備え有れば憂い無しなのではあるが、どうしても今日、明日の事しか考えられない環境に置かれている俺たちにとって、季節の変わり目は何かとやっかいでもある。
 まずは体調の面。野宿をしていれば自分は大丈夫と思っていても、日々病魔の近くに暮らしている事実は防ぎようがない。血圧が高いなど持病がある仲間も多いと思うが、いくら薬を飲んでいても野宿のままでは現状を維持するのが精一杯で、何かの拍子に急激に悪くなるなんて事もざらである。そうでなくとも、こんな季節の変り目にいままでの疲弊がたたり大きな病気を発病する仲間も決して少なくない。「悪くなってから救急車を呼べばよい」なんて呑気に構えている仲間もいるが、そんな時は手遅れと云う事もよくある話しである。お互いもう若くはないのだから、意地を張らずに「おかしいな」と思ったら、まずは病院に行って見る事が自分の命を守る最善の策であり、また可能な限り生活保護制度を利用し野宿から脱する事も、命を縮めない大きな予防策である。病弱な仲間、高齢の仲間には優先的に福祉制度を利用する権利があると俺たちはずっと考え、月曜日の福祉行動(月が祝日の場合は火曜日)を休みなく続けている。無理をせず、我慢をせず、福祉事務所に詰めている俺たちの仲間やパトロール隊に気軽に声をかけてもらいたい。
 次に寝場所や装備の問題。夏場は公園のベンチにごろりでも睡眠はそれなりに取れたりする。しかし、これからはそれなりの装備をしたり、風のあまり吹き込まない寝場所を見つけておかないと、わずかばかりの睡眠すら取れなくなってしまう。お酒を飲んで身体を暖めてから寝るなんて事をしている仲間も、まだそんなでもないが、これから冬場に至ると凍死の危険性も出てくるし、そのまま固いところでゴロリでは足腰に悪い。ダンボールで簡易のハウスやついたてを作る、コンクリートに体熱を奪われないよう厚めの床を作る。これからの季節はそれらの工夫がますます必要となる。多くの先輩がそれをやっているので、新しく新宿に来た仲間は見様見まねでも構わないし、直接聞いて工夫の知恵を分けてもらおう。そして、その場合、場所場所のルールをしっかりと守ると云うのが前提である。たった一人の不届き者の行為が全体に不利益をもたらすなんて事もこれまで多くあった。皆で一定の常識を守らない事には、俺たちの寝場所も守れない。
 これら必要最低限の事も考えながら、これから日々厳しくなる季節の中でどう生き抜いていくかと云うことも、真剣に考えていこう。
 なんとか野宿から脱しようと仕事を探している仲間も多いと思う。そんな仲間は、緊急一時保護センター千代田寮で身体を休め、技能講習など仕事に向けての準備をしてから自立支援センター中央寮に行き、本格的な就職活動をしていく「自立支援事業」への申込も検討しておいた方が良いかも知れない。新宿区では随時千代田寮の入寮受付はしているので、時間のあいた時にでも福祉事務所へ行き、相談の窓口で緑のカードに名前と生年月日を書き、呼ばれたら、「千代田寮に入りたい」と相談をし、ついでに予約も取っておこう。また、緊急一時保護センターは23区対策で実施されているので、他の区から入るなんて云う事も可能である。毎週受付をしている区もあるので情報をいろいろと取り、積極的に動きながらなんとか活路を見いだしていこう。
 皆も心配したと思うが、先の台風で小屋を流された多摩川の仲間は、マスコミに大きく報道された事もあって、事後対応ながらも、地元市区がようやく動き、世田谷寮や宿泊所に希望者は避難することができたようだ。そんな一人に先日話を聞くことができたが、「もうあんな目はご免だ。河川に戻らず、これからはちゃんとした仕事探して自立するよ」と言っていた。やれやれであるが、他方で河川に戻った仲間も多くいる。都区はこのような被害があってから動くのではなく、二度とこのような事がないよう、日常的な支援をしっかりやって行くよう強く要請したい。
 政局含みの不安定さが増す国政の中、どうも俺たちの声は届きにくいが、その代わり都区に「屋根と仕事」につながる対策を推進していくよう要請を続けたい。


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耽る夜長
我らの長老墜つ。
時代と世代は変わるが、決して変わらないものが路上に有る。

 仲間たち。
 猛暑の夏の影響か、厳しい残暑が続いてはいるものの、彼岸に入り、これからが本格的な秋の暦となる。秋の夜長に物思いに更けるのも良いかも知れないが、日々の生活に追われている俺たちにはそんな余裕はないかも知れない。朝晩の風も日に日に冷たくなり、雨の日ともなれば睡眠時間は一気に減る。そうでなくとも安心して眠れる場所などない路上、うっかりしていれば身体を労る時間もあっと云う間になくなってしまう。中長期的な備えは流石に無理だとしても、目の前の直近の備えはしっかりとしていかなければ身体も心もボロボロになって行く。絶望と諦めが支配する路上では、それに抗う力は時としてとても小さなものに見えてしまう。路上に人が暮らすという惨禍を日常のものとして受け容れている歪んだ社会に迎合したり埋没したりせず、たとえそれが小さな努力でも個々の努力を集め路上から安心して脱却できる仕組みを模索していこう。
 訃報である。94年連絡会発足から常に仲間の中心にいた新宿の長老「松ちゃん」こと松本勇二氏が16日、入院先の病院で亡くなった。84歳。心よりご冥福を祈りたい。
 70近くで、故あって新宿の路上に流れ着き、東京都による新宿4号街路ダンボール村の度重なる強制排除に遭遇した。私物のなにもかもを奪われ、戦中派の武骨な義憤にかられた彼は、仲間の会から新宿連絡会に合流し、時代にもてあそばれる弱者の立場を守り続けた。安易に福祉や対策に頼ることなく、インフォメ前から中央公園と、常に路上の最前線に身を置き、若き者を叱咤激励し続けた。まさに路上の仲間の長老として生き、野たれ死ぬ事なく大往生を遂げた。彼から学んだ事は山程ある。裏切りや変節や自分の身かわいさの時代の中、俺たちは人として全うな生き方をそこに見る。
 新宿の路上をとりまく状況も変わり、これからは彼のような存在は現れないだろう。それだけに寂しいが、俺らはここで歩みを止める訳にもいかない。多くの仲間がこの新宿路上から羽ばたけるためにも地道な努力を続けていくことが、多くの事を与えてくれた彼への恩返しであると俺たちは確信している。

 福祉も、自立支援センターも、そのための階段である。もちろん無理強いするものではないが、可能な仲間は、今あるチャンスを、自分のために、そして次に続く路上の仲間のために大胆に利用していこう。
 調子が悪くなった仲間は福祉から病院を紹介してもらう事がなによりも健康回復への早道である。これまで実に多くの仲間が福祉の制度を使って病気を克服したり、アパート等での地域生活へ戻る足がかりにしている。こちらは生活保護制度と云う戦後から脈々と続く社会保障制度の一環なので、他の施策に比較すれば厳格にプログラムが構成されている。逆に云えば一度受給が開始されれば安定的に制度が利用できると云うメリットがある。とりわけ高齢の仲間や病気がちの仲間は、それぞれの病状に合わせたプログラムとなるので、安心感は高いだろう。欠点を云うならば一定の「指導」の元に置かれるので制限が多々あり、その意味での自由度は低いものとなる。
 他方、自立支援センターを中心とする自立支援事業の方は、住民票を置いて、比較的安定した仕事に就きたい仲間のニーズに即した事業となっている。こちらは一定の期間内に就労支援と住宅支援を徹底して集中させるもので、卒業してアパートでも確保してしまえば後腐れがない。自分で働いた金で酒を飲もうが、何しようが、それこそ自由である。但し、その分だけ自分の意志や能力が最大限に問われる事業である。技能習得の講習などもあることはあるが、限られた時間内、期限内でやらなければならず相当の集中力が要求される。病弱な仲間や、再就職に時間がかかる高齢の仲間には不向きと云えよう。新宿の場合は、緊急一時保護センター千代田寮から自立支援センター中央寮に移行する仕組みとなっており、受付は新宿福祉事務所の窓口である。毎週木曜日に入所をしているので、定員枠が埋まる前に、早め早めに相談をしていこう。
 もちろん、未だ施策対策は途上のままである。行政も施策が途上のままでは追い立ても出来ないし、また俺たちも現状維持の袋小路である。ここに今の難問がある。いかに俺たちが路上から卒業できるだけの規模と内容の施策を引き寄せて行くのか?追い立てられる前にいかに仲間の力で、今の袋小路状態を打破できるのか?
 難題の秋ではあるが、現状に満足する事なく、新たな俺たちの未来をひとつひとつ手繰り寄せていこう。

 

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秋雨過ぎれば
秋本番、夏場の疲れがどっと来る季節なので、健康管理は
徹底しよう。調子の悪い仲間は福祉事務所へ。

 仲間たち。
 暑い暑いと言っている間に彼岸も過ぎ、季節も小春の頃となった。暦上はもう晩秋、おちおちしていたら冬へとまっしぐらである。備えあれば憂いなし、今の内から寒い季節を見据えて生活のスタイルを少しづつ変えていこう。
 中でも健康管理はしっかりとしていかないとこれからの季節はことに辛い。血圧が高めの仲間も多いと思うが、それだけでもちょっとすると急に気分が悪くなったりしたりする。虫刺されなど夏場特有の病気の山は過ぎたと思うが、内臓疾患系の病気などはちゃんと治療をしていかない事には治るものも治らない。まいど繰り返し言っているが、「おかしいな」と思ったら早めに医者に通うようにする事が一番の予防策である。福祉事務所で相談をすれば、新宿区の場合よほどの事がなければ医者に通う事は可能である。もちろん福祉の制度を利用するので治療費はかからない。実費で薬を買うだけでもかなりの負担だし、実費で医者通いともなると相当の出費になる。俺たちの場合、生活費もままならないから、なかなか医者にも行けない。そんな訳で必要最低限の人道的な措置として新宿区に医療の対応をしっかりとやってもらっているので、気軽に利用していこう。なかなか役所には「行き難い」と云う仲間も多いと思う。行き慣れてしまえばそうではないのだが、最初のハードルは確かに高い。そんな仲間は毎週月曜日なら、俺たちの仲間が花園神社の裏の福祉事務所に詰めているので相談をしてもらいたい。新宿区紹介の病院の外来はほとんどが午前中なので、医者にかかりたい仲間は8時半から9時半までの間に来てもらえれば、比較的早く手続きが済む。もちろん洋服や身体が汚れている場合はシャワーを浴び、着替えをしてから病院に行く事になるし、遠い病院の場合は交通費も出るので、その点も心配ない。
 その他、新宿区では緊急一時保護センター千代田寮の入寮受付もやっているので、身体の方は何とか大丈夫だけれども、なかなか仕事が見つからないと云う仲間は、千代田寮利用を希望してみよう。失業率は、現在横ばい状態だが、最近話題になっているよう、地方と都会の格差問題もあり、都会の方がよほど仕事の量はある。けれど住み込み仕事が減っている中ではどうしても「住所」「連絡先」が仕事を探す上で問題になる。建築関係の求人はかなりあるものの、どうしても年齢の壁がはだかる。掃除とか警備とかの仕事を探そうと思えば路上からでは相当のハンデがある。そんな訳で実施させているのが、緊急一時保護センターと自立支援センターである。新宿区は千代田寮から中央寮、豊島区は板橋寮から杉並寮、渋谷区は世田谷寮から渋谷寮と、区によって行き先が違うが、23区各区で実施されている。新宿区は現在抽選会はなしの随時入所、豊島区は月三回か四回の抽選会、渋谷区は月一回の抽選会と区によって入所方法は変るが、入ってしまえばどこでも同じサービスを受けられる。仕事を探している仲間はチャンスなので、これも福祉事務所に行って相談をしてみよう。
 乾パン、衣類、シャワーのサービスや、法律相談とか家族問題の相談とかその他の相談機能も新宿区では相談所「とまりぎ」を中心に充実している。新宿福祉を中心とする諸機能は、上手に使っていけばかなりの利用価値があるので、役所嫌いな仲間も一度は顔をのぞかせてみよう。
 さて、これからの季節、寝場所の確保もしっかりとしておかないと、なかなかしんどい。寝場所の確保の時に気をつけなければならないのが最低限のルールとマナーである。朝などもダンボールを片づけないで散らかしておけば、その掃除をするのは商店街などの人で苦情の声は一気に盛り上がる。少しでも寝場所を守りたいと云う気持ちがあるのなら、最低限のルールとマナーは守るべきである。俺たちと云えども社会の中に暮らしている。やって良いこと、悪い事は小学生ではないのだから分かる筈である。とりわけ最近新宿に来た仲間はそこら辺のところがなっていないと云われている。これは誰かに頼む問題じゃない。自分達の寝場所の問題である。皆で注意しあって、出来る限りの寝場所をこれから寒くなるのだから皆で確保していこう。

 

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物思え秋
今度の日曜日は、戸山公園、中央公園で医療相談会があります。
秋が深まり、調子の悪い仲間が増えているので利用してみよう。

 仲間たち。
 なかなかしぶとい夏ではあったが、流石に気温もぐっと下がり、秋たけなわの季節と相成った。路上の秋は冬の前触れにしか過ぎないが、時には心地よい秋の空を眺め、思いにふけるのも良いのかも知れない。
 急な夏の終りで風邪などを引き込んだ仲間も多いようだ。季節の変わり目はことのほか調子が悪くなる仲間を生み出して行く。体調管理には万全を来していきたい。今度の日曜日は恒例の医療相談会(戸山公園は午前10時より、中央公園は炊き出しの時間帯より)があるので、「風邪を引いた」「胃の具合が悪い」「血圧が心配だ」「身体が最近だるい」などなどの仲間は気軽に相談に来てもらいたい。市販の薬はもちろんのこと、専門的に治療が必要な仲間には「紹介状」をその場で発行してもらえる。「紹介状」を持って福祉事務所に行けば、面倒な事なく無料で行ける病院を紹介してもらえる。身体の異変は自分で訴えなければなかなか他人には分らないものである。臆することなく思い切って相談をしてもらいたい。
 また、65歳以上の仲間、女性の仲間などは優先的に福祉事務所や「とまりぎ」に相談に行くようにしてもらいたい。65歳以下の仲間はまずは病院に行ってからとなるが、65歳を過ぎている仲間や女性の仲間は、病気でなくとも生活保護は受給できる。年金の問題とか受給する際に調べなくてはならない事もあるが、それも今は簡単な調べ方を教えてくれるし、まずはドヤや宿泊所などに宿泊しながら役所が生活の面倒を見てくれる。ためらう仲間も多いとは思うが、せっかくの福祉の制度なのでどんどん利用していこう。
 「福祉事務所に行くのはちょっと」と云う仲間も、毎週月曜日(月曜日が休日の場合は火曜日)なら俺たちのスタッフが福祉に詰めているので、何かあった場合でも大丈夫である。一人で行くのが不安な仲間は俺たちのスタッフに声をかけてもらいたい。
 その他、新宿区では緊急一時保護センター千代田寮の入寮受付もやっているので、身体の方は何とか大丈夫だけれども、なかなか仕事が見つからないと云う仲間は、千代田寮利用を希望してみよう。
 不毛な政治空白がようやく過ぎ、新内閣発足と国会論戦が開始されたが、この春発足した「ホームレス支援全国ネット」はこの機を待って厚生労働省との交渉を再開させる事となった。9日、この秋初回の厚生労働省社会援護局との話し合いを皮切りに、議員ロビー活動などを展開していく。来年度のホームレス対策費の概算要求を含め、現在財務サイドとの攻防戦が始まっており、また、本年初等の全国実態調査の分析から基本方針の「見直し」議論が今後本格化していくに当たって、全国の路上の立場からの意見を国に伝え、前向きな議論をし、施策の豊富化を獲得していく事、仲間の希望を紡ぎ出して行く事が、この秋の「全国ネット」の課題である。全国の仲間の歴戦の知恵を結集させるたたかいだけに、是非とも注目をしていてもらいたい。

 


秋風はどこに吹く?
9日、全国ネットが厚生労働省との交渉を打つ(詳細は次号)。
東京都は8月の概数調査を発表。秋から冬の展開に注目を。

 仲間たち。
 暑くもなく、寒くもなくと最も秋らしい日和が続いている。空気も澄み、あまり美しくない東京の夜空もちょっとは見れるようになって来た。しっとりと秋らしい秋を満喫したいものである。
 秋とは云え、心配事もまた多い。風邪もまた流行り出しているようだ。これから空気も乾燥してくるので喉をやられる仲間も増えそうである。市販の風邪薬なら炊き出しの時やパトロールの時に必ず持参しているので一声かけてもらってもらいたい。「たかが風邪」と思っていると想像以上に悪化する場合もあるので気をつけていこう。
 冬の装備もそろそろと整えはじめた方が良いかも知れない。その中でも寝場所の確保は大きな課題だ。寒さで眠れないようでは間違いなく身体を壊す。夏場と違って昼間ごろりと休息できる時間もだんだん少なくなって来る。また寝場所は最近どこもうるさくなって来ているので、無用な追い出しにあわないよう使ったダンボールは朝片づける、夜中騒がないなどの常識的な注意は今頃から常にしていこう。
 寒さを前に体調が心配と云う仲間も多いと思う。福祉事務所はいつでも利用できるので体調が思わしくない仲間や、65歳以上の仲間、女性の仲間などは思い切って相談に行くようにしよう。65歳以下の仲間はまずは病院に行ってからとなるが、65歳を過ぎている仲間や女性の仲間は、病気でなくとも生活保護は受給できる。年金の問題とか受給する際に調べなくてはならない事もあるが、それも今は簡単な調べ方を教えてくれるのでそう心配する事はない。まずはドヤや宿泊所に宿泊しながら役所が生活の面倒を見てくれる。ためらう仲間も多いとは思うが、せっかくの制度なのでどんどん利用していこう。
 福祉の事で分らない事がある仲間は、俺たちが毎週月曜日、花園神社の裏にある新宿福祉に必ず詰めているので気軽に相談をしてもらいたい。
 さて、9日に東京都福祉保険局は今年8月の「路上生活者概数調査結果」を発表した。昨年は23区内で3670名(新宿区は372名)であったのが、今年は23区内で3176名(新宿区は451名)と全体では約13%減、新宿区では反対に21%増と云う結果であった。地域別で見ると、墨田区、台東区、渋谷区など地域生活以降支援事業を昨年度実施した地域が、ほぼその数字だけ減り全体数を引き下げ、反対に地域生活以降支援事業を大規模に実施したものの、その後施策をしっかりとしてこなかった新宿区や地域生活移行支援事業未実施の豊島区が増えてしまったと云う、ある意味分かりやすい数字となっている。ちなみに3176名と云うのは23区内のしかも国河川敷部分を抜いた数字で、市部や国河川敷部分を加えると未だ4441名が都内全域で確認されている。そして連絡会が言い続けているよう調査方法に不備があり、その未カウントを含めると推定で5千から6千の規模が実数であろう。
 確かに23区内の数字だけを見れば96年夏の調査を若干下回り、97年冬期調査に次ぐ低い数値であり、もちろんその間の施策の成果も相まって、かつてのようなピーク時の峠は過ぎたと判断されようが、かつての特定地域集中型から全域分散型になり、また、先の実態調査でも明らかになったよう、施策の谷間に残された仲間が野宿の長期化、年齢の高齢化を辿っており、一概にこの数値だけで全体を評価し得るものにはなってはいない。その事の自覚なしに、東京都が路上生活者対策の後景化を狙っているとすれば、これはとんでもない思い違いであろう。
 この規模の仲間を既成事実化したまま、この東京と云う街が膨張し続けるのか、それとも施策の力を弱めず、次なる施策に大胆に打っていけるのか、まさに帰路に立たされていると云って過言ではない。今後の展開に注目をしていこう。


いつのまにやら晩秋へ
急な寒さで風邪が流行はじめています。市販薬で治らない
ようなら、福祉から医者にいくようにしよう。

 仲間たち。
 秋がぐんぐんと深まっている。気がつけば公園の木々もところどころで色づき始め、空気も澄み渡り、もう晩秋を迎えようとしている。秋晴れの日でも朝晩はもう冷え込みと云って良いくらい冷たくなって来ている。防寒対策もきちんとしていかない事には体調も崩しやすい。風邪もかなり流行っているようなので充分に気をつけていこう。
 薬が欲しい仲間にはパトロールの時や炊き出しの時に市販薬を配ったりしているが、それでも治らない場合は思い切って医者に行く方が治りは早い。
 新宿区内で主に野宿している仲間は新宿福祉事務所(花園神社の裏)に行けば、簡単な手続きだけで無料で医療に通う事が出来るので大いに利用していこう。病気の場合の他、カンパンが欲しい、衣類が欲しい、シャワーを使いたい、飯場に行く時の交通費がないなどの相談にも、それなりに対応はしてくれるので福祉事務所及び相談所「とまりぎ」はいろいろと使い出がある。まだ利用した事がない仲間は一度は行ってみる価値はあるだろう。
 これから寒さが増していくと高齢の仲間や病弱な仲間はより一段と厳しくなってくる。寒さを凌ぐ目的で福祉にかかりたいと云う仲間も多いだろう。新宿区など東京の福祉では、65歳以上の仲間ならあまりうるさく云われずに生活保護はほぼ適用される。中には手続きさえすれば年金を生活保護費以上に多くもらえる仲間や、田舎に自分名義の資産が残っていたりする仲間もいるかも知れないが、そこら辺のこまかな点はゆっくりと相談を継続していけば良い。もっとも困ってしまうのが、保護を受けていたけれども、「自分で勝手に出てしまった」ような仲間である。生活保護は一回だけと云う決りはないので、建前上は何度でも受ける資格はあるのだが、流石に福祉の心証を悪くするとそうも云ってられない。とは言え命にかかわる問題なだけに解決方法はいくらでもあるので、そう云う仲間は是非じっくりと相談をして欲しい。
 65歳以上の高齢者以外でも女性の場合は年齢や体調を問わず保護をすぐにしてくれる。ちょっと辛そうな女性の仲間を見かけたら、福祉に行くよう声をかけてもらいたい。
 そんなこんなの福祉に関する問題で困った仲間は、毎週月曜日には俺たちが福祉事務所に詰めているので、何か分からない事があれば相談をしてもらいたい。
 また、仕事を探すための自立支援の施設、新宿区からは千代田寮から中央寮のコースの受付は、同じく新宿福祉事務所で随時受付をしているので、窓口で相談をしてみよう。毎週木曜日入所なので、出来れば早めに相談に行き、予約を入れてもらおう。
 さて、国の方の動きであるが、厚生労働省はすでに来年度予算の概算要求を発表しており、ホームレスの自立支援として31億を財務当局に要求をしている。昨年度に比すれば若干の減はあるが、ほぼ同額であり、ここからも、東京都とは違い、「減った、減った」と喜び、施策を収束させようとは思っていないようである。9日、全国ネット(九州、大阪、神奈川、東京、新潟の代表団)で国会議員4名の立ち会いの元、厚生労働省、国土交通省との話し合いがもたれ、主に住宅関連の施策強化の要望での議論をしてきた。住宅関連施策はこれまで国施策としては弱く、また、厚生労働省と国土交通省との連携があまりなされていなかった事が明らかになり、この点での詰めた要望を行って来た。全国ネットの国への要望も多岐に亘るので、もちろん一度で議論が済む訳もなく、継続して話しあいを続ける事を確認してきた。それも含め、基本方針の見直しにあたり、全国の仲間の意見、要望をしっかりと反映させていけるよう、引き続き、各政党の議員への働きかけも行っているところである。とりわけ肝心な、そして国の所轄である就労支援策に関する議論はこれからであり、一般就労のみならず、多様な就労、多様」な自立形態に関して、俺たちも内部の議論を更に深め、国にしっかりと仕事をしてもらうつもりである。単に国が悪いとほざくのではなく、また、国に施しを恵んでもらうと云うスタンスではなく、当事者自らの自助努力、民間サイドの企画力も含め、トータルでの議論が求められており、秋の深まりと同時に議論も深め、実をしっかりとならせていきたい。

 

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再構築の秋
今年もあと2ヶ月あまり。冬に備えて体調管理を
しっかりと、そして今後の事も前向きに考えよう。

 仲間たち。
 冷たい雨と急な冷え込みに戸惑う仲間も多いと思う。晩秋の気候はじょじょに冬型に姿を変えつつある。早いもので気がつけば今年も残り2ヶ月程度、一年なんてあっと云う間で、年越しの準備も近い。
 秋の深まりは不安ばかりに目が行くとおもうが、しっかりと準備しておけばそう悪い事ばかりでもない。自分なりの目標を持ち、前を向きながら歩いていこう。
 こんな気候なので、風邪が結構流行ってもいる。昼間汗をかいた身体に夜の秋風が当ると間違いなく風邪を移される。これから空気が乾燥し始める時でもあるのでうがいをしたりと予防策が必要だが、野宿の俺たちには雨風の当らぬ寝床の確保がこれからの最大の課題でもある。夜だけでも眠れる場所を確保していかない事にはこれからのシーズンはとてもつらいものになってしまう。
 風邪以外でも、ちょっと「血圧が不安定」「身体がだるい」「食欲がない」など、異変を感じたら、早めに病院で診察を受けた方が良いだろう。福祉事務所が病院の掛け橋にはなってくれているし、福祉紹介の病院は俺たちの対応は慣れているから、気軽に福祉の制度を利用してもらいたい。新宿の福祉事務所は花園神社の裏にある第二分庁舎の1階にある。受付で緑のカードに自分の名前と生年月日を書いて提出しておけば、順番に呼ばれ「面談」を受けられる。その時に「調子が悪いので病院に行きたい」旨を話せば、その日の内に紹介病院を探してくれる。紹介病院は医療センターや東京医大など近場で大きなところが多い。
 もし、一人だと不安な仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に相談をしてもらいたい。
 建築関係は引き続き人手不足のようであるが、体力の問題や年齢の問題で誰でもが入れる業界でもない。本格的に別の仕事を探そうと思っている仲間は、福祉事務所で相談をすると、緊急一時保護センター千代田寮を紹介してもらえる。今は「随時入所」と云う形で、福祉事務所に相談に来た仲間を順番に木曜日に入れる仕組みとなっている。ただし、新宿の場合、希望者が多い事もあって順番が後回しにされる事もある。そんな場合もめげずに相談を続けていこう。千代田寮は通年的に開設されている俺たちが身体を休め、仕事への気力を回復させていく施設である。もちろん3度の飯は提供され、その他のサービスも施設の中で受けられる。施設の中も二段ベット(カーテン付き)で、一応のプライバシーは保たれる。門限以外の出入りは自由だし、千代田寮は新宿にも近いので評判はおおむね良い。もちろん、病気の仲間は施設から通院が出来るし、仕事を探したい仲間には、技能講習が受けられ就職のための準備もしっかりと出来、自立支援センターと云う仕事探し専門の施設に移る事が出来る。自立支援センターでは職業相談員による本格的な就労支援が受けられ、仕事が決まったらそこから通勤をし、お金を貯め、安いアパートに移る(敷金礼金の半分は役所が負担してくれる)と云う仕組みである。自立支援センターに入った半分近い仲間がめでたく自立をしているが、中には残念ながら施設に馴染めない仲間や、仕事が最後まで見つからない仲間もいる。それでも何ごともやってみなければ分からないので、まだ試していない仲間はチャレンジするに値する事業であろう。
 この自立支援システムも来年度から、リピーター問題の解消、そして自立支援センター周辺に自立支援住宅(借り上げ住宅)を配置するなど「再構築」の前倒し実施が予定されている。要は現行の自立支援システムと地域生活移行支援事業が合体する訳であるが、これまでの施策の評価が自立率(瞬間値)に限定され、その情報が一人歩きをするなど、しっかりとした評価が未だ定まっていない。施策の評価なしに欠点だけをあげつらう無責任な部分がマスコミも含めて多くいる中、いかに前向きに「再構築」=施策転換をしていくのかが、今後の大きな課題であろう。また、そろそろ厳冬期宿泊の枠の確保の問題もあり、大きな課題と同時に、路上に残された仲間に具体的に何を提供するのかの現実的な判断も求められている。何かと憂鬱な秋ではあるが、連絡会の越冬体制の「再構築」も含め気持ちだけは前向きに冬に備えたい。

 


色づく新宿
今度の日曜日は戸山公園(朝10時)新宿中央公園(午後7時)で
医療相談会を実施します。気軽に相談に来てくれ!

 仲間たち。
 冬も間近に迫って来た。秋空の心地良さと裏腹に朝晩はしっかりと装備をしなければおちおち眠れなくなって来ている。秋雨は落ち着いてはいるものの、雨の日や曇りがちの日などは尚更である。それでも枯れ葉が舞い散るまではまだ少しの時間の猶予はありそうだ。しっかりと冬への備えをしていこう。
 これから空気が乾燥して来る。冬は火災がよく起こる。テントなどではロウソクの失火、カセットコンロのガス漏れ、煙草の不始末、路上でも通行人が捨てる煙草の火でダンボールハウスが全焼なんて事もあった。原因は何であれ火災事故と云うのはとにかく危険である。事故がないよう、火元の消火を確認してから横になる、各人ペットボトルや空き缶に水を入れて寝る時には枕元に置いておく、発見したら周辺の仲間が力を合わせて消火するなど注意をして行く必要がある。今年の冬も火災事故ゼロで乗り切りたいものである。
 また、例年この時期の風邪は割と長引く傾向にある。風邪も万病の元、空気の乾燥と同時に、うがいをするなりの予防策は取っておこう。既に引いてしまった仲間は、もし熱などが長引くようであれば早速医者にかかった方が良いだろう。高熱でぶっ倒れたりしたら栄養も取れず、静養する場所もなく、それこそ大事に至ってしまう。そうでなくとも肺炎や結核などに良くなったりもするので気をつけていこう。
 定例の医療相談会も今度の日曜日に実施する。戸山公園は朝10時よりマルエツ側入り口付近にて、中央公園は炊き出しの後で実施する(雨天の場合は都庁下)。ボランティアのお医師さんや看護婦さんが来てくれるので「調子が悪い」と云う仲間、福祉を通して医者に行きたいと思っている仲間、薬が欲しい仲間などは気軽に相談をしてもらいたい。
 市販の風邪薬は炊き出しの時やパトロールの時には必ず持参しているので、気軽に声をかけてもらいたい。病院に行きたい仲間は、花園神社裏の福祉事務所にまず行って相談をしてから無料で行ける病院を紹介してもらおう。一人で不安な仲間は毎週月曜日午前中に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、こちらも一声かけてもらいたい。経験豊富なスタッフがいるので福祉に関しては色々とアドバイスが出来ると思う。
 他方、急に身体が痛み出した。区役所まで行く力すらない。夜間で対応できない。などの場合は、迷わずに救急車を呼ぼう。救急車は自分で呼んでも一向に構わないし、治療費は後で手続きをすれば福祉でもってもらえる(運ばれた病院で「自分は野宿していてて払える治療費がない」と云えば大丈夫)。
連絡会の越冬対策の方も今月に入り準備段階となっているが、行政の越冬対策がどうなるかも気になるところである。まだ新宿区の今年の厳冬期対策のスケジュールは発表になっていないが、状況は昨年度とほぼ同様なので、同規模の施策を是非とも実施したいものである。それに伴い、通常の自立支援事業も運用に変更があるので、情報をしっかりとつかんでおこう。

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木枯らし近 し
風邪の季節到来。風邪も万病の元、予防をしっかりと。
新宿区厳冬期宿泊は来月から実施、受付方法が変わるので注意を。

 仲間たち。
 この1週間で冬もぐんと間近に迫って来た。今年は長い夏だっただけに例年よりも寒さが身にしみるようだ。街路樹の枯れ葉がすでに舞い散り、木枯らしのような北風が吹き込みと、もはやしっかりと装備をしなければおちおち眠れなくなって来ている。雨の日や曇りがちの日などは尚更である。しっかりと冬への備えを準備していこう。
 今年の風邪はまだ蔓延化していないようであるが、冬風邪の季節でもある。十分に気をつけていこう。風邪も万病の元、そろそろ空気も乾燥し始める頃なので、うがいを良くするなりの予防策は取っておこう。既に引いてしまった仲間は、もし熱などが長引くようであれば早速医者にかかった方が良いだろう。高熱でぶっ倒れたりしたら栄養も取れず、静養する場所もなく、それこそ大事に至ってしまう。そうでなくとも肺炎や結核などに良くなったりもするので気をつけていこう。市販の風邪薬は炊き出しの時やパトロールの時には必ず持参しているので、気軽に声をかけてもらいたい。 
 また、病院に行きたい仲間は、花園神社裏の福祉事務所にまず行って相談をしてから無料で行ける病院を紹介してもらおう。一人で不安な仲間は毎週月曜日午前中に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、こちらも一声かけてもらいたい。経験豊富なスタッフがいるので福祉に関しては色々とアドバイスが出来ると思う。
 空気が乾燥してくるので火事に注意と書いたばかりであるが、早速中央公園の脇で荷物に付け火をされ、火傷を負う仲間の報告を聞いた。特に通行が多い場所などで寝ている仲間はこれからの季節は要注意である。枕元にペットボトルに水を入れて置いておくなど予防策も必要である。不測の事態と云うものはある日突然やってくるので、こちらも身を守る心構えと予防が必要である。
 12月から開始される厳冬期無料宿泊事業について、先日新宿福祉事務所と話しあいを持ったが、宿泊枠は例年通りの確保にまでは至らなかった。その大きな原因は厳冬期無料宿泊事業を実質新宿区だけが実施し、渋谷、中野などの周辺区が実施を実質止めている構造の中、「新宿区への集中」が大きな問題になってしまったからである。周辺の各区が「支援団体からの要請もないし、新宿区に任せていればよい」と云う無責任な姿勢を取り続けている中、冬場、少しの間でも休める厳冬期無料宿泊事業そのものの土台が崩れつつある。
 もちろん、新宿区は他の区のように無責任に厳冬期無料宿泊事業を実施しないとは言っていない。自区内の仲間の要望がある事を認識し、ブロック内(千代田寮を使い)の施設を活用し、この冬、最大限の宿泊枠の確保に当たる事を確約してくれた。
現在までこの冬場に確保されている枠は通常枠とあわせて74枠である。他ブロックの施設を使えないとなるとこれだけでも最大限の枠である。
 また、入寮は月2回であるが、抽選会は一回のみの実施とし、そこで予約をし、翌日または次週に入寮すると云うスタイルに変更する。
 そんな状況であるから、もし自立支援センターに未だ入った事のない仲間は、通常枠での入寮を希望した方が良いだろう。通常枠であれば、2週間といわず、1ヶ月から2ヶ月、千代田寮で身体を休め、技能講習なども受けられ、就職活動の準備をし、自立支援センターに移ってからは、就職活動に専念でき、安いアパートに移転するまで最大で4ヶ月はそこにいられる。今入れば、寒い冬を路上で暮らすことなく、うまくいけば、来春には自立への目処が見えてくるだろう。原油高、米国経済の停滞等、今後の雇用情勢は悪い方向に進むとの予測も出ているので、可能であれば早めに就職活動に入った方が、長期的にみればおそらく得策であろう。現在も通常枠の入寮受付は福祉事務所で随時行っているので、冬に備えて相談にいくのも一つの手である。
 いずれにせよ、長年慣れ親しんで来た厳冬期宿泊事業の利用方法等が今年から変わっていくので、注意をしていこう。具体的な情報はこのチラシで報告するので、よく流れるデマ情報に振り回されず、注目をしておいてもらいたい。

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心だけは暖かく
いよいよ冬の到来。デマ情報にまどわされず、正確な情報を持ち、
冬場の路上をどうに
かこうにか乗り切ろう。

 仲間たち。
いよいよ北風が舞い込んで来た。本格的な冬の始まりである。体調管理、寝場所の確保は大丈夫だろうか?とりわけ最近野宿生活を始めるようになってしまった仲間は、準備が遅れがちである。ここ数年東京は暖冬傾向であるとは云え、寒さで人が死ぬのが路上の怖さであり、現実でもある。都会の中だから暖を取れる所は沢山あると思ったら大間違いで、油断をすると本当に生死の狭間に迷い込んでしまう。
 嫌な話しだが、冬の間、寒さで亡くなる仲間の大半は持病を抱えている仲間、長期の野宿生活や高齢で体力が落ちている仲間である。割合健康で体力がある仲間でさえ路上の冬を越す事は一大事であるのであるから、病気の仲間や体力のない仲間が冬を越すとなるとこれは大変な事である。
 一つの油断や判断ミス、そして正確な情報不足が大変な事態にならないよう、本格的な寒さが来る前に一つひとつ、出来る事は万全な準備をしておこう。
 病気がちな仲間、高齢な仲間、障害者の仲間、女性の仲間で「こりゃ、ちっよっとヤバイ」「冬を越すのが不安だ」と思っている仲間は、とにかく今の内に福祉に駆け込んで相談をしておこう。もちろん、病気がちな仲間は福祉を通して病院に通う。自分に合った薬を貰うなりして、いざと云う時に役立つように通院の手続きまでしておこう。病状が重ければ入院なり、施設に入っての通院なりの処置が取られるが、そうでない仲間は通院のみとなってしまう。けれど、いざ体調が急変して救急車を呼ぶなりした時には、病院のカードを作って、肌身離さず持っていれば、すぐにかかりつけの医者に行く事ができる。薬が切れた時もまた同じ。「自分がどういう病気で、どういう病院に通っている」と云う事が即座に分れば、救急隊員も医師もすぐに動いてくれる。病院のカードを無くしてしまったら、すぐに再発行してもらう。血圧が高いなんてのも、油断していると心臓に来たりするので要注意。とりわけ内臓疾患系の病気は寒さの中で悪化する事がよくある。
 冬の間だけでも福祉を取って凌ぎたいと云う仲間は、覚えていて欲しい。新宿福祉では「65歳以上の高齢者」「通院している仲間で、医師が就労不可と認定した者」「女性の仲間」は、ドヤ(簡易旅館)や施設(更生施設等)での生活保護が優先的に受けられる。もちろん、その他の条件もあり、手続きもしなければならないので、数日かかる場合もあるが、冬場は当然ながら人道的な見地が働き、福祉の敷居も低くなる。病院から何度もトンコしたりと云う複雑な事情がある仲間も、別途方法がない訳でもないので、我慢をせずに相談をして欲しい。
 役所の正しい使い方は「正直に言う」「自分の希望をはっきりと言う」、反論する時は「理路整然と言う」。これが肝心である。そして、なかなか上手く言えない場合とか、困った時は、連絡会。毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、相談をしてもらいたい。
 誰からも後ろ指指されないように、正しく福祉を利用する。そのための支援を連絡会はしている。だから、時には福祉の職員以上に厳しい事を言うかも知れない。そして出来る事と出来ない事はハッキリと言う。制度を利用すると云う事は、恩情だけでは通用しないからだ。
 また、医者嫌いの仲間もいると思うけれども、新宿区は医療センターや東京医大など比較的大きめの病院を紹介してくれるので、他区に比べれば水準は高い方であり、治療等については問題になった例は少ない。ただし、自分に合う合わないと云うのはある事なので、そんな場合は正直に福祉の担当に言い、病院を変えてもらうようにしよう。理由がハッキリしていれば、簡単に変えてもらえる。
 冬場の健康管理はとにかくしつこくこれから言って行くし、情報も多く提供して行きたい。もちろん、越冬期間中、医療相談会の回数を増やしたり、毛布を配ったり、年末年始の取組みを例年通り行ったりと、「仲間の命は仲間で守る」冬の独自の取組みをやりながらである。
 北風に負けず、とにかくこれからの季節、張りつめた気持ちを維持しながら頑張っていこう。

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真冬の冬へ
新宿区の厳冬期宿泊抽選会は12月12日(水)午後2時から。
連絡会毛布配給は12月16日と23日に決定(午後5時から)。

  仲間たち。
 ここのところ気温もぐんぐんと下がり、寒さで震える日が続いている。もう師走の風が吹き込み、早いもので年の瀬まであとわずかしかない。野宿には辛い日々がこれから控えているが心の灯だけは消さずに、これからの季節へ挑んでいこう。
 毎回伝えているが、これからの季節、高齢の仲間、病弱な仲間、女性の仲間など、俺たちの世界でも一番弱い仲間の命を支えなければならない。俺たちはこれからの季節、福祉の徹底利用を呼びかけて行く。寒さで震える、高齢の仲間や病弱な仲間を放置しておくのなら福祉事務所の存在意味などない。65歳以上の高齢の仲間、病気で苦しんでいる仲間は福祉事務所に行き、窮状を訴え、生活保護の制度を利用し、病院への通院、ドヤや施設での保護を勝ち取っていこう。
 幸いにして新宿福祉は高齢の仲間や病弱な仲間を無下にする事はない。不安な仲間、役所嫌いな仲間は、俺たちが毎週月曜日、福祉行動と云って、仲間の保護申請を支えて行く行動を毎週行っている。窓口対応のちょっとした事でも構わないから、福祉に関する事、病気に関する事について相談に乗るので一声掛けてもらいたい。
 連絡会は来週から越冬体制に突入する。新宿での取組みは早十四回目の取組みで、年々体制も強化されて来ている。医療相談の強化(12月は9日に定例の医療相談を戸山公園、中央公園での医療相談会を実施する他、越年期に集中した医療活動を展開していきます。)、毛布無料配給(16日二〇〇枚、23日二〇〇枚を午後5時から中央公園ポケットパークで配付します。)、パトロールの強化、そして年末29日から来年の1月5日朝までの、集中越年の取組み(毎日、炊き出しやパトロールを実施し、緊急医療テント等を設営します)を中央公園で予定している。
 他方で新宿区が、例年実施している厳冬期対応無料宿泊事業は、抽選会が年内は12月12日(水)の一回のみ(午後2時から)、この抽選会で定例4名、厳冬期2週間宿泊枠20名を決め、別の日に二回にわけて千代田寮に入寮すると云うスタイルとなった。12月から3月まで通常枠、厳冬期枠あわせてトータルで74名枠が現在確保されているが、これで足りるか、足りないかは抽選日にどれだけの仲間が集まるかで決まるだろう。渋谷区、豊島区など周辺区はおろか、23区のほとんどの区が厳冬期宿泊の実施を控えている中、最後の砦新宿区がどこまで枠を確保せざるを得ないか、今年の冬の注目が集まっている。異常気象が続く中、東京がどれだけの寒さとなるのか?その中で人道的な施策として位置づけられている厳冬期宿泊枠をどこまで減らせるのか?不幸な事に、命を削る宿泊枠の争奪戦になろうとしている。けれど、事は現場次第である。諦めずに抽選日に新宿福祉事務所に集まる事にしよう。
 厳冬期宿泊の他、相談所「とまりぎ」では乾パン、衣類の支給の他、借金問題や法律問題などの専門的な相談も実施している。路上で受けられる「応急援護」をきっかけにして、相談を重ね、無事路上から脱却した仲間も大勢いる。これらからの季節は一人でいるよりも、利用できるものはおおいに利用し、知り合いを多く作り、自分なりの冬の越し方をしっかりと持っていこう。  
 とりわけ、初めて新宿で冬を越す仲間、最近新宿に来た仲間などは、正確な情報をしっかりと持ち、知恵と勇気を振り絞りながら頑張っていこう。

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北風 越冬
今度の日曜日は、戸山、中央公園で医療相談会があります。
本格的な冬に備えて、まずは健康管理から。

 仲間たち。
 いよいよ師走。木枯らしが心に沁みる季節になった。いまさらじたばたしても遅すぎる。もはや覚悟を決め一年で一番厳しいこれからの季節を乗り切ろう。
 悪性の風邪やインフルエンザが猛威を振るっている。暖かくして寝れないが、うがいをするとか手洗いをするとか可能な限りの予防策を取ってみよう。市販の風邪薬なら炊き出しの時とかパトロールの時に配っているが、それでも効かないケースが増えている。そんな時は福祉を通して医者に通うようにしてみよう。長引いたり、熱が出たりすると肺炎、結核などの恐れもあるので検査をしてもらった方が良い。一人で福祉に行くのが「ちょっと」と云う仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間が必ずいるので声をかけてもらいたい。この冬場、パトロールと福祉行動は最大限に強化をしている。風邪以外でも「ちょっとおかしいな」と思ったら迷わず一回は医者に診てもらう習慣をつけていこう。
 今度の日曜日には戸山公園で朝10時、そして中央公園で炊き出しの後にボランティアの医師による医療相談会を実施する。風邪薬や胃薬などの常備薬はもちろん、しっかりと治さなければならない病気の仲間には「紹介状」を書いてもらえる。本当に無理をせずに相談に来てもらいたい。
 また、年末にかけて医療相談会を充実させていく。来週の次は23日にも新宿での医療相談を実施し、年末年始は中央公園で医療テントをはって常時病気の仲間が相談できる体制を作って行く。毎年多くの仲間が利用しているので、心配する事はない、おおいに利用してもらいたい。
 連絡会は16日と23日と29日に毛布の無料配付を中央公園で行う。各二百枚を予定している。時間は午後5時なので注意してもらいたい。持ち運び用のビニール袋も用意するので使ってもらいたい。
 また、寒くなるに従い、冬物の衣類が欲しい仲間も増えていると思う。ここのところ全国の方々から多くの衣類が送られてきている。毎週炊出しの前、5時半から6時の間に放出しているので、衣類が欲しい仲間は早めに来てもらいたい。また、新宿区の「とまりぎ」を利用するのも手である。「とまりぎ」は平日9時〜4時、に空いているので、日曜日に都合がつかない仲間で衣類の欲しい仲間は「とまりぎ」でもらうようにしてもらいたい。
 また新宿区の厳冬期対応千代田寮2週間無料宿泊事業も、今月の12日(水)午後2時からの抽選会から開始される。今年から2週間ごとに定員10名前後の少ない枠であるが、身体を休めるせっかくのチャンスなので希望する仲間は受付抽選会に並ぶようにしよう。条件は「新宿区内に野宿している者」以外は一切ないので、誰でも入れる一時休息所である。他方、通常枠の緊急一時保護センター入寮も今年からこの抽選会で同時に募集するので仕事探しをメインに考えている仲間も抽選会の日時を確認しておこう。
 利用できるものは何でも利用し、この年とこの冬をどうにかこうにか越していこう。

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落ち葉の厳冬
今度の日曜日は毛布200枚を配布します。中央公園にて午後5時より。
空気が乾燥しているので、火の元は徹底して注意を!

 仲間たち。
 落ち葉が都会の町並みを埋めつくし、師走から年越しまであと3週間足らずとなった。凛とした冬の冷気の中、心を引き締め、しっかりとした足取りで今年一年を閉めていきたいものである。
 知っている仲間も多いと思うが、先日、新宿でちょっとしたボヤ騒ぎがあった。幸いな事に大きな被害ではなかったが、空気が乾燥しきる、この季節は一歩間違えれば大事になりかねない。付け火であろうが、失火であろうが、こういう場合、原因はあまり問われない。火を出した場所は、もちろん封鎖されたり、立ち入り禁止になったりもするし、管理も厳しくなり、また最悪の場合、周辺一帯で寝る事が出来なくなってしまう。ペットボトルに水を入れ、枕元に置いておく、いざと云う時はあわてず、早期に消化する心構えておかないと、大事故につながりかねない。他の場所の仲間も、他人事ではないので、冬場の注意事項としてしっかりと肝に銘じておこう。
 また、風邪もかなり流行り始めている。インフルエンザも今年は早くも流行の兆しであると云う。中でも熱が出たりするとかなり大変である。風邪が長引くようなら迷わず、福祉から病院を紹介してもらいきちんとした治療をしていこう。福祉の使い方が判らない仲間は、毎週月曜日に俺たちが福祉事務所に詰めているので、気軽に相談をしてもらいたい。冬場は季節柄福祉は使いやすくもなっている。これまで断られ続けて来た仲間なども冬場に相談に行くと案外と上手くいったりもする。役所の制度は思い切って使うようにしてもらいたい。役所や病院の外来は年末年始は休みとなるので、早め早めに対応をしていこう。
 また、連絡会の方では、16日(日)、23日(日)、29日(土)と毛布の無料配給も午後5時から中央公園ポケットパーク(雨の時は都庁下)で実施する。各々200枚づつ配布するので、希望する仲間はその時間に待っていてもらいたい。こちらも全国の皆さんの暖かいカンパで購入したものである。汚れてしまったら仕方がないが、たとえば千代田寮に当ったので当面必要がないなんて云う仲間は、他の必要な仲間に回してもらいたい。また、衣類も炊き出しの時に随時配布している。必要な仲間は5時くらいまでに来てみてもらいたい。路上にはなんでもかんでも豊富にある訳ではない。少ない資源をどう有効に活用するのかが大きな問題である。その場凌ぎのキリギリスにならないよう、皆で知恵を出しあい、どうにかこうにか厳冬期を乗り越えて行きたい。
 年末年始は29日(土)より年明けの4日(金)朝まで、連絡会が越年越冬体制を今年もしっかりと取り組んでいく。年末年始、新宿の路上に残った仲間の強い味方になれるよう準備をしている。連日の炊き出し、そして24時間稼働の医療体制を中央公園を拠点に構築していきたい。詳しい場所及びスケジュールは直前に発表するが、ちょっとは余裕がある仲間は是非とも協力をしてもらいたい。
 皆で知恵を出しあい、どうにかこうにか厳冬期を今年も乗り越えて行きたい。

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北風より希望を
今度の日曜日も毛布200枚を配布します。中央公園にて午後5時より。

また、越冬医療相談会を中央公園で午後6時より実施!

 仲間たち。
 木枯らしが何度も舞い、それでも落ち葉がすっかりとは散らない今年の冬、それでも新宿の街もクリスマスの飾り付けやら年末商戦やらで日々、賑やかになっている。
好景気最後の年末になりそうなので、まあ、浮かれていれば良い。俺らは、俺らの年越しをしっかりと準備していこう。
 年末まであと約2週間。もし調子の悪い仲間がいるようなら、早め早めに医者にかかるようにしよう。役所が閉まるのが29日、もう日数も少ない。今度の日曜日は中央公園で越冬期臨時の医療相談会も行うので、「通院をしたい」「しっかりと検査をしてもらいたい」「専門の薬を貰いたい」と云う仲間は是非相談を受け、「紹介状」をもらって福祉を通して医者にかかるようにしよう。
 また、年末年始は病院が閉まってしまうので、通院している仲間なども、早めに年末分の薬を確保しておこう。
 定例の福祉行動もあと2回、今年も多くの仲間が福祉を新規でかかっているが、まだまだ医療や福祉が必要な仲間は大勢いる。この機を利用して是非とも身体を治してもらいたい。
 厳冬期宿泊の抽選会は今月分が先日、終了した。当日、暖かかったせいもあり、来所者は少なかったが、それでも13日分抽選分が倍率3.2倍、27日分抽選が倍率2.6倍と、全体枠が縮小した影響もあり、昨年同時期よりも若干倍率はあがっている。今年から抽選方法が変わったため、入所日、当日にキャンセルが出たりする事もあるので、体調が悪いなどの仲間は、入所日の当日、朝一に相談をするなりすると入所できる可能性も残っている。13日もキャセンル空きが出たようであり、どうしても入りたい仲間は入所日をチェックしておこう。
 今年、新宿区の人道的支援枠が減らされた事もあり、
連絡会では毛布配給日を昨年度より増やし、実施している。次回は23日の日曜日に200枚を配布する。また、29日の土曜日が最後の配布日になっている。それでも、数が限られているので、まだもらっていない仲間は午後5時までに中央公園に来てもらいたい。
 さて、年末は29日から年明け4日の朝まで、恒例の第14次越年の取り組みが新宿中央公園「水の広場」を拠点に実施される。役所も閉まる年末年始、新宿に残らざるを得ない仲間は、炊き出し、医療相談、コンサートやカラオケ大会など娯楽活動など多岐に亘る活動が集中する越年の取り組みを是非とも活用し生活の糧にしてもらいたい。新宿の地は様々な施策の力で仲間の数は減ったとは云え、未だ500名近い仲間が厳しい冬と直面しなければならない現状が続いている。年末年始で仕事がなくなり路頭に迷う仲間も一定数いる。そんな仲間が年末年始の間だけでも集い、同じ境遇の者同士情報を交換しあい、冬の厳しさに打ち勝つ「つながり」を作り出すのが俺たちの越年の取り組みだ。新宿のでっかくて奥深い仲間の力を示していこう。また、連日の炊き出し作業や、パトロールなど手伝える仲間は是非とも手伝ってもらいたい。「仲間の命は仲間が守る」。今年もこの合言葉の下、年末年始を乗り越えよう。

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冬を越す
28日(金)準備作業、29日(土)正午の昼飯炊出しより第14次新宿越年スタート。
年明け3日まで連日の昼、夜炊出しを実施します。 

 仲間たち。
 クリスマスから新春の飾り付けと師走の街はめまぐるしく変わり、そしていよいよ年末である。
 体調管理の方は万全だろうか?福祉事務所は年内もう数日しか開いていないので、調子の悪い仲間は早めに福祉を通して医者にかかるようにしておこう。寒さも一段と厳しくなっているので高齢の仲間や病弱な仲間はとりわけ健康面を気をつけていきたい。
 また、何故かこの時期になると撤去があるとかないとか、信憑性のないガセネタを流す輩がいるようで、一部にはいろいろと噂になっているようだが、新宿では何も計画されていないので過剰反応はしないようお願いしたい。もちろんだからと云って傍若無人に振る舞って良いと云う事にはならないが。
 さて、年末と云えば越年の取り組みが待っている。
 今年の越年は、昨年に引き続き、「水の広場」(ナイヤガラの滝前広場、夏祭りで利用している会場)で、28日(金)から準備、そして29日(土)より本格的に開始される。
 手伝ってくれる仲間は28(金)日、午前10時に中央公園「水の広場」に集まってくれ。大テントも設営するので、皆で泊まりながら新宿の拠点を守りぬいていきたい。
 越年期間の炊き出しは、昨年から開始し好評であったので、今年も昼と夜の2回体制となる。昼は正午に配食、夜はいつもの通り7時に配食となる。埼玉で就農支援をしているNPO団体から埼玉の仲間達が地元の農家の方々と共同で丹精込めて作った新米が既に大量に届いている。また日本ボランティア会の方々が畑を耕し作ってくれた野菜、そしてファミリーの皆さんが協力してくれている肉や物資を使い、米研ぎからすべての過程を中央公園で実施する手づくりの炊き出しである。
 また、毛布、衣類など全国の支援者が集めてくれている物資もこの期間、残さず放出する。毛布配布は29日(土)に予定している。 
 医療テントは29日(土)から稼働する。24時間、医師か看護婦さんが詰め、連日実施するパトロール班と連動し、常時、また緊急時の医療対応を実施する。怪我した、風邪引いたでも構わない、時間を気にせず気軽に医療テントに来てもらいたい。戸山公園での出張相談も1月2日(木)午後1時過ぎからあるので、遠方の仲間はこちらも利用してもらいたい。
 イベントも盛りだくさんである。ジャズありブルースありロックあり沖縄民謡ありの夜のコンサート、31日(月)にはカラオケ大会などの大晦日イベント、3日(木)には餅つき大会と「さすらい姉妹」の路上劇が実施される。例年手弁当で来て頂いている芸人さん達もこの日を楽しみにしている。熱烈歓迎をしたい。また、映画会も新年3夜連続で実施する。
 何もなかった新宿の路上年越しは14年後、こんなにも賑やかに、そして頼もしいものになった。何も心配する事はない。共に年を越し、そしてこの街で生き抜き、この街から羽ばたいていこう。

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今年も ようこそ新宿
新宿越年の取り組み、本日から無事に中央公園でスタート。
明日も昼夜炊き出し、そして衣類も放出します。

 仲間たち。
 この一週間は平年かやや高めの気温と云う事で割と穏やかな年末年始が過ごせそうである。
 なんだかんだと一年はあっと云う間で、昨日の猪木さんの激励を300人近い仲間で受けた後、夜半どしゃぶりの雨となってしまったが、それにもめげず、本日、14度めの新宿路上の年越しの取り組みが再び始まった。役所も閉まり、仕事もなくなるこの一週間は日ごろの寒さ以上だと思うが、そんな中でも何とか凌いでいこうとする仲間がいる。生きていかなきゃ、何ごとも始まらない。みんなで守ろう仲間の命と、年を重ね、今年もまた中央公園を拠点として連日の取り組みが本日から始まる。
 毎度おなじみの仲間はいつもの事よと多くを語る必要はないだろうが、今年不幸にして路上に来てしまった仲間は、一体何が始まるのだろうかと思っているかも知れない。
 連絡会の越年は、別に何も変わった事はしない。政治もないし、能書きもない。29日から3日まで、毎日、昼、夜と炊き出しをし、毛布を配ったり、衣類を配ったり、そして体調の悪い仲間にボランティアのお医者さん達が薬を提供したり、テントで休んでもらったり、救急車を呼んだり、また、夜はパトロールと云って、仲間が寝ているところを見回りをし、出張相談をしたり、情報を提供したり、そして夜の炊き出しの前にコンサートをやったり、映画を見たり、31日は一晩たまには皆で酒を飲んで新年を祝ったり、3日の昼間には餅つきをやったりと、中央公園を拠点に毎日連絡会がそこに居るだけの事である。もちろん、そこに入り浸ってもらっても結構、食事の時にだけ来てもらっても結構、出入りはどこよりも自由なので、年末年始、困った時に利用してもらいたいだけである。
 いつもよりサービス良いねと言われてしまうが、裏も表もない。ただ、全国の支援してくれている方々が、本当に皆を心配をしてくれて、一刻も早く路上から脱却し、普通の暮らしに戻ってもらいたいと、カンパを頂いたり、応援を頂いたりしてくれるから、こんな大きな取り組みも出来る。残念ながら行政からは表立った支援をもらえないが、緊急事態に対応してくれたり、年明けの福祉相談に乗ってくれたりと、陰ながらの応援もある。
 だから、年末年始ぐらいはそういう人の気持ちに、ちょっとくらいは応えていこう。路上は俺らの天下ではない。人の迷惑省みずではちと困る。喧嘩はしてもやり過ぎは駄目。俺らも社会の構成員として、路上とは云え、社会の片隅で生きているのであるから、他人の痛みぐらいは分かるようになろう。俺らが出来るのは、やはり、仲間の命を仲間の力で守る事だ。寒い時期は年寄や病弱な仲間が一番辛い。そう云う仲間がいたら声をかけ、情報を提供するなり、俺たちに連絡してくれるなり、見過ごさないようにしようじゃないか。
 人間年には勝てないし、病気にも勝てない。おまけに路上暮らしなら尚更である。そんな仲間を心配し合うつながりを、ここ新宿で今年の冬もしっかりと作っていこう。

 

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新宿で終わり新宿で始めよう
新宿中央公園にて越年越冬の取り組み、展開中!
調子の悪い仲間は医療テントへ!明日は大晦日イベントお楽しみに!

 仲間たち。
 予報外れの雨が降ってしまったが、雨上がりは一転、冬とは思えぬ穏やかな天気となり、そして曇り空に変わり、まさにネコの目状態である。天気予報が当てにできなく大変ではあるが、年末年始、気候の変動には注意を払い、可能な限り身体を休めていこう。
 新宿中央公園では昨日から恒例の越年越冬の取り組みが開始されている。昨日も300名近い仲間が昼、夜の炊き出しと共に、コンサートを楽しんで行った。昨日夜から24時間稼動の医療テント体制が作られ、早速一名の仲間が調子を壊し宿泊し、昨夜から今日午前中まで二件の救急要請があった。冬場は高齢の仲間や病弱の仲間が一番心配である。多少の自覚症状がある病気の仲間は、是非医療テントまで足を運びボランティアのお医者さんや看護士さんに相談に乗ってもらいたい。また、パトロールもほぼ毎日、中央公園から出動する。「隣で寝ている仲間が最近調子が悪い」「夜、苦しそうだ」などの情報を寄せてくれれば、こちらから相談に行くこともできる。役所と病院外来が閉まってしまう年末年始は、新宿中央公園の医療支援体制を是非とも有効に使ってもらいたい。
 現金仕事もほぼなくなるこの季節は現役の働く仲間にとっても厳しい時期である。年明け目指して頑張っている仲間も、力が余っていたら新宿中央公園では手伝える事はいろいろあるので力を貸してもらいたい。同じ仲間のためと、多くの仲間のボランティアスタッフが毎日なんだかんだの作業を手伝ってくれている。支援者だけではなく、そういう仲間の力をより集めた取り組みが新宿連絡会の伝統的な作風でもある。「困った時はお互いさま」現役の仲間は頑張って新宿越年を盛り立てていこう。
 今年も早いもので、今日、明日だけとなる。良い事、悪い事、いろいろあったと思うがくよくよしても仕方がない。この新宿の街はどんなに落ちぶれた者でもやる気さえあれば受け入れてくれる街である。そして、多くの人々が、この街に励まされ、そして羽ばたいている。俺たちもまた同じである。多くの野宿の仲間がこの街で暮らし、追い出されたり、屋根と仕事を奪い取ったりしながら、数えきれない程の仲間がこの街の路上から脱却している。この街で今年を終え、そして新たな年をこの街で迎え、もっともっと羽ばたいていきたいものである。もちろん、俺たちも最大限の応援をしていく。
 明日は大晦日のイベントもある。夜の炊き出しの前はドクトル梅津を筆頭に多くの芸人さん達が俺たちの応援に来てくれる。そして、炊き出しの後は、俺たちの「のど自慢大会」、それが終わった後は紅白歌合戦を巨大スクリーンで見、年越しそばを皆で食い、お酒の飲める仲間はお酒を飲みながら、除夜の鐘を皆で聞いていこう。一人で聞く除夜の鐘は寂しい。俺たちは一人ぼっちじゃない。それを実感するためにも大晦日イベントに是非来てくれや。歓迎!

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ありがと 先輩!
2007年終わりの日も2008年始まりの日も新宿越年は休まず
中央公園で展開中。調子の悪い仲間は医療テントへ!

 仲間たち。
 変わやすい異様な今年の冬の気候も、寒波の到来と共にいつもの低めの気温で固定しそうな気配である。昨晩から冷え込みも一段と厳しくなり、パトロールで回っていても寒さに震える仲間も増えて来た。
 医療テントに運ばれ、昨日救急で搬送された仲間は無事入院に至ったが、無理をしたり治療をしっかりとしないと結構大変な事にもなりかねない。寒さだけならまだしも、持病がある仲間、高齢の仲間などは尚更厳しい。この越年期間なら中央公園で24時間稼動の医療テントがあり、ボランティアのお医者さん達がいつも詰めているので、遠慮せず、また無理もせず、本当に気軽に相談に来て欲しい。季節柄風邪も流行ったりもしている。単なる風邪ならともかくインフルエンザともなれば医者にかかる必要が出てくる。この年末年始は健康管理には特段に気を配っていこう。
 俺たちが医療にかかる場合、お金もないし、保険証もないので、福祉事務所を通してからとなるが、4日からしか開いていなので、本当にそれまで大事のないようにしていきたい。
 早いもので一年なんて云うものは風のように過ぎ去って行く。年を重ね蓄積したものが実を結べば良いのであるが、そうもいかない時もある。けれど、見失って道をそれるのも、演歌じゃないがまた人生。この世に人が生きている限り、人との新たな出会いがあり、街との新たな出合いがある。そんな関係を大事にしながら、また歩み始めたいものである。
 連絡会の一年もあっと云う間で、日曜日の炊き出しや新宿パトロール、月曜日の福祉行動、水曜日の馬場パトロールなど一年通して欠かさずやり、大きな事では花見、メーデー、夏まつりとやっている内に、あれよあれよと一年が過ぎてしまった。これもまたいつもの事ではある。それでも、今年は、釜が崎や北九州など全国で活動している支援団体が一同に集まり「ホームレス支援全国ネット」を立ち上げるなど、国に対しての要求陣型は固まりつつある。「全国ネット」は来年2月始めに国に対しての大きな動きをしていく予定である。口先だけのたたかいを俺たちはずっと批判して来たが、屋根と仕事につながる実を取らなければ、俺たちのたたかいの意味などない。幸いな事に国レベルのホームレス対策費は厳しい情勢の中、ほぼ横ばいで確定しそうであり、あとは中身をどう充実させていくかの問題が来年度に向けこれから残っているだけである。
 堅い話となってしまったが、役所がらみのなんだかんだに関しては連絡会が仲間の利益第一優先でこれからも取り組み続けるので安心してもらいたい。
 唯我独尊にならず、社会の一員として世間を味方につけ、多くの仲間の路上脱却に向け、どうにかこうにか頑張って行きたい。
 今年一年、仲間たち、本当にありがとう!

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