2008年7月6日新宿連絡会チラシ
2008年7月13日新宿連絡会チラシ
2008年7月20日新宿連絡会チラシ
2008年7月26日新宿連絡会チラシ
2008年8月3日新宿連絡会チラシ
2008年8月10日新宿連絡会チラシ
2008年8月24日新宿連絡会チラシ
2008年8月31日新宿連絡会チラシ
2008年9月7日新宿連絡会チラシ
2008年9月14日新宿連絡会チラシ
2008年9月21日新宿連絡会チラシ
2008年9月28日新宿連絡会チラシ
2008年10月5日新宿連絡会チラシ
2008年10月12日新宿連絡会チラシ
2008年10月19日新宿連絡会チラシ
2008年10月26日新宿連絡会チラシ
2008年11月2日新宿連絡会チラシ
2008年11月9日新宿連絡会チラシ
2008年11月16日新宿連絡会チラシ
2008年11月23日新宿連絡会チラシ
2008年11月30日新宿連絡会チラシ
2008年12月7日新宿連絡会チラシ
2008年12月14日新宿連絡会チラシ
2008年12月21日新宿連絡会チラシ
夏さまー
新宿区の無料結核検診会は今月8日と28日にあります。
今度の日曜日は戸山、中央公園で無料医療相談会もあります。
仲間たち。
梅雨の最中とは云え、一気に真夏日になったりと、本格的な夏はもう目の前である。ここのところ気温の変動が激しく、それに身体がついていけないと、結構キツイ夏になってしまう。また、夏風邪を引いてしまっている仲間も多く見受けられる。身体が弱ってくると夏場は熱中症やらにかかり易い。とりわけ30度を越す気候が続いた時などは、塩分、水分の補給をこまめにしておく、とりわけ、汗かきの仲間は夏場は大量の汗をかくので予防策はしっかりととっておこう。
もし、軽い脱水症状のようになったら、涼しい場所で休み水分を採る。回復せず、吐き気などがあったら、救急車を呼び病院に行くなどの処置が必要になる。
毎年夏場になると熱中症で命を落としたなんてニュースがよくあり、恐い病気なので、「俺は関係ないよ」と思わず、体調のすぐれない時はあまり無理をせず、ほどほどにして体力を温存していこう。
結核菌も、じめじめした高温多湿の気候になると流行易い。こちらは伝染病なので、一人が自覚なく治療もせずにいると、周りの仲間に次々と移ってしまい、大きな問題になりかねない病気である。こちらの予防は、一年に一度は全員が結核検診を受診する事である。初期の段階で発見されれば、他の人に感染もしないし、簡単な投薬等で治るケースが大半である。最初は風邪の症状とほぼ同じなので、なかなか自覚が出来ない病気だからこそ、検診会で診てもらい、「安心」を確認してもらおう。
新宿区では8日(火)、午後より中央公園「水の広場」、28日(月)午前、新宿福祉事務所前で、野宿の仲間を対象とした無料結核検診会を行なう。新宿の仲間で、今年まだレントゲン検診を受けていない仲間は、必ずどちらかの検診会に参加してもらいたい。手続きはいたって簡単で、名前と生年月日を書くだけ。後は順番に検査をしてくれ、番号票をくれる。結果は、後日福祉事務所で番号が張り出され、自分の番号がそこになかったら「異常なし」である。時間もさほどかからないので、是非気軽に受診してもらいたい。検診会にはお医者さんもいるので、結核以外の病気の相談も出来るし、重い病気の仲間は、その場で入院、通院の手続きなんて事も可能である。
猛暑の夏を乗り越えていくためにも、健康管理は出来るだけしっかりとしていこう。
今度の日曜日には、戸山公園(午前10時より)、中央公園(雨天は都庁下、炊き出しの時間帯)で、ボランティアの医師による医療相談会もある。市販の虫刺されの薬、湿布薬などもお渡し出来るので、一人ひとりの健康管理のために利用してもらいたい。
連絡会の夏まつりは今年は何時か?と、もうすでにあちこちで聞かれ始めているが、今年は8月16日(土)〜17日(日)、中央公園「水の広場」で実施の予定である。今年で15回目の新宿の夏祭りであるが、皆が楽しめるよう一生懸命準備をしているので詳細はもうしばらくお待ちを。
新宿納涼床
新宿区の無料結核検診会は28日(月)が最終回。
夏も本格化、水分、塩分補給し、熱中症に備えよう。
仲間たち。
梅雨明け前と云うのに、真夏日が続き、早くも夏バテ気味の仲間も多いと思う。天気予報によれば、今週後半は雨模様との事であるが、ここの所、的中率が悪いので、もしかするとこのまま梅雨明けなんて事もあるかも知れない。湿気が多く、体力の奪われる東京の夏の中、へばらないよう頑張っていこう。
夏は結核検診の呼びかけをしてきたが、先日の中央公園での結核検診会は昨年より多い82名の仲間が受診をしてくれ、健康管理の意識の高まりが感じられた。こうやって自分の身体をチェックして行く事を習慣づけていきたいものである。検診を受けた仲間は番号の書いた紙をもらったと思うが、最終結果は31日と1日に、福祉事務所で貼り出されるので、そこに自分の番号がなければ、「異常なし」である。もし自分の番号があったら、その足で福祉事務所の窓口に行き、再検査等の指示を仰ごう。早期発見なら、深刻な症状にならずに早く治る事ができるし、治療代等も福祉で手続きをしてくれるので心配はいらない。
結核検診会の二回目は今月下旬の28日(月)にある。前回都合があり参加できなかった仲間はこの機会を利用してもらいたい。28日の検診会の会場は、花園神社の裏にある新宿福祉事務所の前で午前9時からである。
何度も言うようだが、結核は感染症の病気なので、いつ何時罹患してもおかしくはない。しかも自覚症状がほぼ風邪と同じなので、レントゲン検診をしてみなければ発見できないケースがほとんどである。自分の健康と、仲間全体の健康のためにも、今年まだ検診を受けていない仲間は、参加してもらいたい。
もちろん夏場の病魔は、結核だけではなく、とりわけ暑さが原因の熱中症とかも、毎年大きくニュースなどで取り上げられている。昔は熱射病対策として、直接日差しのある場所に長時間いないようにと、教わったものであるが、今は、高齢の方が部屋の中にいて熱中症で倒れるなんて事もある位、都会の夏は暑さを増し、また、それに対応する身体も弱くなって来ている。
とりわけ俺たちは栄養価がなかなか取れないので、夏場を乗り切るの体力がなかなか作り難い。それでも熱中症対策として水分、塩分補給は心がけておいてもらいたい。
また、「だるい」と云うのが、夏場の病気の前兆でもある。夏ばて気味の弱った身体には病魔がひょいと乗り移って来る。
身体の異変を感じたら、福祉事務所で手続きをして、まずは病院に行く事を勧める。新宿区内に野宿している仲間なら、住民票がなくとも、保険証がなくとも、福祉の制度を使って病院に通う事が出来る。
初めてでよく分からんと云う仲間は、毎週月曜日の午前中、福祉事務所に俺たちの仲間が詰めているので、一声かけてもらいたい。
話しは変わり、ホームレス自立支援法の基本方針見直し案が先日、厚生労働省から発表され、それに対して全国のNPO団体や支援団体や個人から意見が出され、現在、それらの意見も踏まえて、最終見直し基本方針が詰められている所でもある。早々に公表されると思うので、期待をしながら待っていたい。
そんな中、都議会自民党は先日「ホームレス対策会議」を開催し、「2016年までホームレスの数を限りなくゼロにする」事を目指す事を決議した。地域生活移行支援事業など大きな事業を実施した所までは良いが、その後、なかなか遅々として進まない東京都の対策に業を煮やし、都議会最大与党が都を叱咤激励すると云う異例の事態に至った訳である。府中での痛ましい襲撃事件など、東京におけるホームレス問題は単に目立たなくなっただけで、依然として昔と同じ構造が続いている。来年度予算の編成がこれから始まるが、都には多くの仲間が、ホームレス状態から脱却できるよう大きな事業を、しっかりと打ち出してもらいたいものである。
夢の夜は真夏
猛暑日が続きます。高齢、病弱の仲間はとりわけ注意を!
新宿の夏まつりは、8月16〜17日に開催決定。
仲間たち。
梅雨明けの境目もはっきりしないまま、連日、猛暑続きの夏が始まっている。風のない日などは蒸し風呂のような毎日ではあるが、あと一ヶ月くらいがピークである。ここを乗り切れば、秋もおぼろげながら見えてくるだろう。
夏場はどうしても体力勝負となり、高齢の仲間や病弱な仲間が先に弱ってしまう傾向にある。一番恐いのが栄養失調や、脱水症状に陥ってしまう事で、そうなると医者で点滴等の治療が必要となってしまう。高齢の仲間や病気がちの仲間で、頭が重い、だるい、貧血気味とかの症状が出たら、そのまま放置しておくとかなり危険でもある。夜間は、自分で救急車を呼ぶ、仲間や通行人に呼んでもらっても良いが、出来れば、身体が動く内に、福祉事務所で正式な手続きをしてから、医者に行くのがベストであろう。
体力に自信がある仲間でも、現場仕事をしている仲間なども熱中症などの対策をしっかりしておかないと、現場で倒れたりなんて事もこの季節、よくある。とりわけ建築現場などコンクリートやアスファルトの上で昼間仕事をしなければならない仲間は、無理をあまりせず、塩分、水分の補給をしっかりとしておこう。また、調子がすぐれない場合は、監督にしっかりと伝え、日陰で休ませてもらおう。
東京の夏は、朝晩気温が下がらない熱帯夜が続く。夜寝る場所も出来るだけ風通しの良い場所を選ぶなりの工夫も必要である。睡眠不足が続くと、これまた体力の消耗につながる。寝れる時は寝るをこころがけて、可能な限りの体力の消耗は避けていきたい。
そんな事言ったって、と言う声が聞こえてきそうであるが、自分が置かれている環境の中で、最善の策を取るのが、この路上での生き残り策でもある。シェルターもない、緊急一時保護センターもキャンセル待ちぐらいしか空きがない、と言う状態であるが、それでも俺らは生きていかなければならない。お互いの知恵を絞りあって、この夏を乗り切って行きたい。
そして、病気の治療をしてもらいたいのだけれども、初めて福祉事務所を使うので不安だ、と云う仲間は、毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。俺たちに出来ることなら何でもするので、こちらも利用してもらいたい。
さて、8月になると、恒例の夏まつりも予定されている。今年は16日〜17日に中央公園「水の広場」で開催である。詳細は決まり次第お知らせするが、今年も追悼会、カラオケ大会、映画会、ゲーム大会、すいか割り、納涼コンサート、盆踊りと、盛りだくさんの内容で企画している。もちろん、無料のお弁当も用意する。夏を乗り切る清涼剤として、楽しみにしていてもらいたい。
動きたくない季節であるが、役所の中では、基本方針の見直しやら、来年度の予算編成やらと、そろそろ動き始めている。大きな課題だけにどうなるか分からないものの、何とか、ここで野宿の俺たちがしっかりと利用できるような新たな仕組みを作り出して行きたい。そのための交渉も引き続きやっていきたい。
乾いた都会の蝉時雨
28日(月)は新宿福祉の前で無料結核検診会があります。
結核検診結果は31日と1日に貼り出されるので注目を。
仲間たち。
30度越えの真夏日が続いたまま、どうやら8月に突入しそうである。
台風でも来ない限り当分この気温は下がらないようなので、もはや覚悟を決め、都会の灼熱地獄と付き合っていかなければならないだろう。
そんな中、岩手北部でまた大きな地震があったりと、自然災害の恐さを、今年はいつもの年よりも多く、目の当たりにしている日本列島である。地震だけでなく、集中豪雨やら、台風やらと、これから起こりうる災害は幾らでもあるので、都会に暮らす俺たちも充分な注意力を払っておきたいものである。
まあ、それよりも、これだけの暑さが続くと、健康をどうやって維持するのかの方が最大の関心事になるだろう。夏場はどうしても水分をがぶがぶ飲んで、食欲すらなくなるなんて事は結構ある。熱中症対策などで水だけを補給していれば良いだろうと思いがちであるが、水だけだと電解質濃度が薄まりかえって「けいれん」などを起こしやすいとの事である。水分補給の時は、水だけではなく、小金が貯まったらスポーツドリンクやお茶やらジュース類での水分補給の重要だとの事である。じゃあ、ビールとかでも良いのかと云えば、ビールでは利尿作用が働きすぎ、逆に脱水症状の引きがねになるそうである。ちょっと仲間に誘われて沢山飲んでしまった後は、しっかりと水やスポーツドリンクなどで、もう一度水分補給をしておくと良いようである。夏場のお酒の飲み過ぎは心筋梗塞や脳梗塞の要因ともなるので、あくまでほどほどにと、云う事である。
お酒ばかり飲んで、あまり食べない仲間も結構いるが、夏場はちょっとでも良いから、栄養のあるものを口にしておきたい。
それもこれも、夏場の睡眠不足が天敵であるとも云える。とは云え、俺らに安心して眠れる場所などなく、いつも睡眠不足なのでこればっかりは、良い場所を見つけ、出来るだけ寝る事を心がけるしかできない。ここは何とか頑張りどころでもある。
そんな日常的な努力をしても、病魔と云うのはいつの間にか忍び寄って来ている。「動けなくなった」「痛くて仕方がない」など、緊急時は、迷わず救急車を呼ぶ(呼んでもらう)のが一番てっとり早い対応である。治療費云々を心配する仲間もいるが、「金がなく、福祉の制度を利用したい」と病院に言い、後日、福祉事務所で手続きをすれば治療費は請求されないので心配する事はない。
まだだるくても、動ける仲間は、福祉事務所に出向き、そこから指定の病院を紹介してもらう方法もある。救急は応急処置だけであるが、福祉経由で正式に手続きを踏めば、継続的な通院、療養も可能であるし、信頼の置けるおおきな病院も紹介してもらえる。福祉の手続き等で分からない事があれば、毎週月曜日の午前中は必ず俺たちの仲間が詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。また、今、どこも満杯で、入るのが非常に困難になっている緊急一時保護センターの入所裏技等も情報提供できる。
自分でも精一杯頑張り、そして急病とかになったらいろいろな制度を利用し、とにもかくにも夏場の健康管理はこの季節に負けないように徹底していこう。
新宿の夏まつりは8月16日〜17日に中央公園で実施する。楽しみながら、そして夏バテしないよう食事も多く用意し、また、医療の相談場所なども設けるので、夏まつりでいろいろな人と出会い、情報を共有しながら、生きる糧を見いだしていこう。
2008 夏盛り
今度の日曜日は、戸山公園、中央公園で医療相談会です。
新宿夏まつりは16(土)〜17(日)中央公園水の広場にて
仲間たち。
8月に入り猛暑も一息とはなったが、それにしてもまだこれからが暑さの盛りである。
引き続き熱中症対策など、暑さの中での体調管理を徹底してもらいたい。
また、こう云う季節になると、都庁の周辺や、町中にせよ、公園でも、ダンボールだけ敷いて寝る仲間も多くなったが、朝方、ダンボールを片づけず、散らかしたままでいると、いろいろな苦情も耳に入るようになる。そんな状態が続いてしまうと、何かと問題にもなってしまうので、たとえ一宿でも礼儀はわきまえ、ダンボールなどは畳んでゴミ箱の前に置く、ゴミは一ヶ所に片づけと、常識的な対応をしていこう。
そんな状態は、衛生面でも宜しくないので、虫が沸いたり、刺されたりと、なんだかんだと、自分の所に帰ってくる。衣類も、持ち物も整理整頓を心がけておいてもらいたいものである。
連絡会では火曜と木曜に高田馬場の事務所で無料シャワーサービスを行なっている他、福祉事務所でも同様のサービスもやっている。そんなものも利用しながら、衛生面の注意も怠らないようにしていきたい。
そして、「だるい」等調子が思わしくなかったら、すぐに、検査、治療をした方が、もちろん良い。
今度の日曜日に午前10時から戸山公園の高田馬場駅方面から入る入り口の藤棚下で、また夜は、中央公園ポケットパーク(雨天の場合は都庁下)で、定例の医療相談会が実施される。ボランティアの医師や看護師さんが来てくれ、無料で相談に乗ってくれるし、必要な仲間には市販薬なども提供している。また、専門的に検査が必要な仲間には、「紹介状」を書いてくれるので、それを持って、福祉事務所に行けば、面倒な説明をすることなく、福祉事務所から専門の病院を紹介してもらえる。夏場の健康管理のために、是非とも利用してもらいたい。
さて、8月になると、夏まつりのシーズンである。新宿の夏まつりは、16日(土)から17日(日)、中央公園の「水の広場」で開催される。
お盆の時期、この一年、路上で亡くなった仲間を追悼し、田舎に帰れぬ多くの仲間の、これからの生きる糧を仲間の力で作り出そうと開催され続けて来た新宿の夏まつりも、今年で15回目となる。いつもは会えない仲間と集い、語り合い、酒を酌み交わす。新宿の仲間の大きくてでっかい団結は、こうやって紡ぎ出されて来た。
今年は特に仕事の面で大変な年となっており、食うものもあまり食えない仲間も多い。そんな事もあり、今年の新宿の夏まつりでは、16日の夜と17日の昼と夜に炊き出し(もしくは弁当)を例年より多く実施し、また、缶詰めなどのお土産も用意し、とにかく食べ、栄養をつけ、猛暑を乗り越えようと現在、準備をしている。その他もろもろの企画は裏面に書いてあるので楽しみにしてもらいたい。
また、今年は山谷の「ふるさとの会」ともジョイントした、東西同時の仲間の夏まつりとなる。
大きなつながりを、もっと大きくしていきたい。
御霊よ ここに戻れ
第15回 新宿夏まつり 16日(土)前夜祭〜午後5時から、
17(日)〜正午から中央公園「水の広場」にて開催!
仲間たち。
当分30度を下回る気温が望めなさそうな、猛暑続きの灼熱の夏となっている。体力が消耗している仲間も多いと思う。他方で、先の集中豪雨のよう、雷雲が突然沸いたりもするので、のんびり休んでもいられない。もうしばらくの夏ではあるが、ここ一番、踏ん張っていかないと、なんのかんのと厄介な秋になってしまう。
引き続き、熱中症対策、衛生対策、健康管理を見直し、残りの夏をみんなで乗り切っていきたい。
先週のチラシで中央公園の医療相談会が今日(10日に)あるように記載したが、申し訳ない、間違いでした。中央公園の医療相談会は、今度の日曜日、夏まつりの中で、午後2時からの実施である。いつもの医療相談の他に、「針灸」や「あんま」もあるので、腰が慢性的に痛い、肩凝りがひどいなどの仲間も気軽に来てもらいたい。もちろん、一般の市販薬なども配れるので、ちょっと風邪気味と云う仲間もオッケーである。
夏まつりの後もお盆休みなしで、福祉行動はあるので、一人で福祉はちょっと、と云う仲間は月曜日の福祉行動でいろいろと相談をしてもらいたい。
結核検診もこの間、大勢の仲間が新宿区の検診会で受診してもらったが、別ルートで結核での入院と云うケースもこの間あった。検診をした仲間は、事後チェック(7月28日に受診した仲間は、今月20日、21日に最終結果報告が福祉事務所である)をしっかりとしてもらいたい。また、検診を逃した仲間も、ちょっと風邪の症状が長引いているなど自覚症状があったら、すぐ、福祉事務所や保健所に相談に行ってもらいたい。感染症だけに、この病気は引き続き注意をしていこう。
さて、今度の土日は第15回目となる新宿の夏まつりである。場所が中央公園ではあるが、いつものポケットパークではなく、公園のまん中にあるナイヤガラの滝前の広場「水の広場」なのでお間違いのないよう。16日(土曜日)は夕方5時から、追悼会やらカラオケ大会やらで、この一年亡くなった仲間、無念にも路上で亡くならざるを得なかった15年間の仲間の御霊を、俺たちの熱気で迎えいれたい。こうして、何とか、必死で生き抜いている姿を見せ、安心させてやろう。
17日は、正午の炊き出しからスタート。昼間はのんびりとかき氷を食ったり、ゲームに興じたりし、夜は納涼コンサートや盆踊りで楽しみながら、精気を取り戻して行きたい。食い物、飲み物、大量に用意しているので、皆で誘いあって参加してもらいたい。この日だけは説教も能書きもなし。仲間による仲間の祭りだ。無礼講で、俺らの祭りを楽しもう!
仲間たち。
猛暑続きの夏も終わり、早くも秋を思わせるような気候にあっと云う間に変わった。
まずは、第15回新宿夏まつりへの参加、そしてご協力を感謝したい。生憎の雨模様であったが、亡くなった仲間の涙雨と思い、それを受け止めながら、たいがいの企画は強行した。準備などを手伝ってくれた仲間もずぶぬれにさせてしまい申し訳ないが、500名近い仲間が集まってくれ、お盆で戻って来た仲間を思い、そして生きている者同士がおおいに楽しんだお祭りだったので、良い思い出にもなったと思う。
祭りの直前、Sさんが若くしてアパートの中で亡くなった。高田馬場で働く職人として、そして、新宿の夏祭りや、越冬などには必ず顔を出してくれていた仲間だっただけに、多くの仲間が驚き、涙したと思う。
夏まつりの翌日、落合葬祭場で葬儀がしめやかに行われ、各地から集まった多くの仲間がお別れをした事だけ報告しておきたい。
古くからの仲間が次から次へと旅立つ中、俺たちがこの活動を続けている事の意味を、例年より感じた15回目の節目の夏まつりであった。
圧倒的多数の仲間は、おそらくそんな事より、今日、明日と生きてて行く事の方が大事なのだと思う。それはそれで良い。生きていく事がなによりも大事なのだから。その影ながらの支えになれるよう、俺たちが天狗になって自分でボールを蹴る事がないよう、巧妙なパス回しをこれからもしていきたい。
閑話休題、今年は例年よりも厳しい夏だった事もあり、体調を崩す仲間が多かったので、ここらへんでリフレッシュさせるのに丁度良い頃でもある。これから季節の変わり目ともなると天候も複雑になりがちなので、生活面を見直すチャンスでもある。
とは、云え、再びの不況局面に突入しようとしている今、仕事探しはまた困難な状況になりそうでもある。しっかりとした計画をたてながら、他人まかせではなく、自らチャレンジしていく意欲を再び取り戻しながら、秋から冬への大海原に乗り出していきたい。
日常活動になるが、毎週月曜日の福祉行動は夏祭り以降も休まずに続けている。夏にうかれた事もあってか、「福祉を切られた」等の複雑な相談事がここの所多くなっているが、まずは自分を見つめ直し、自分なりの考えを固めた上で、再び相談に乗る事を勧める。世の中には「俺にまかせれば福祉を取ってやる」と云う者もいるが、申請するのは自分である。その自分が中途半端な気持ちでいる限り、誰に頼んだとしても同じであろう。少なくとも新宿福祉事務所は、医療に関しては、よほどの事がない限りつなげてくれる。関係性を修復するのも自分の行いの積み重ねなのだから、そう云うきっかけの中から、信頼を積み重ねていこう。
もちろん、このような問題のない仲間は、ストレートに福祉事務所に相談をしていこう。とりわけ65歳以上の高齢の仲間は、大きな病気がなくても福祉は受けられる。もちろん、いろいろと相談をしてからでないと決定はされないが、寒くなる前の今の時期から相談を開始しておけば、安心である。底辺で働き続け、税金を収め、いつの間にか高齢になって生活が困窮した仲間を追い返す程、新宿福祉は腐ってはいない。堂々と相談に行ってもらいたい。
他方で、仕事を探したいと願っている身体もある程度大丈夫な仲間に対して、「自立支援事業」と云うものがあるのであるが、これが入り口部分での機能不全を起こしつつある。「なかなか以前のように入寮できない」と云う不満の声も日々高まっている。経済が不況期に入りつつある中、こういう事業こそ大事なのに、東京都や特人厚は、そういう問題意識すらない。
報告が遅れたが、自立支援法に基づく「基本方針」が7月31日に確定した。これによると、ホームレス問題は未だ大きな社会問題として認識され、今後5年間かけ、とりわけ就労自立に向けた支援を継続して実施するとされている。国でさえ、このような認識を持っているのに、都は地域生活移行支援事業の新規受付を中止し、多少改変された「入り難い」自立支援事業のみで今後の5年間をゴマかそうとしている。鳴り物入りで今年度から実施された若年層の「住居喪失不安定就労者」対策も予想をはるかに下回る実績しか残しておらず、若年層でさえこのようにままならないのに、俺たちの圧倒的多数を占める50代の中高年齢層の就労自立のための施策を、今後の不況局面においてどのように実施していくつもりなのか?まったくもって不安だらけである。
国の新基本方針に基づき、改めるべきはおおいに改め、仲間にとって、必要な時利用でき、また選択肢のある自立支援事業にさせていく必要があるだろう。また、野宿状態から解消をめざした、ワンストップのシェルター機能をもった施設等の整備も課題となるだろう。春の要望行動で提出した連絡会の要望事項の具体的な実現をめざした秋の取り組みへ!
天を仰いで
気候が変なので、気象情報等万全の注意を!
25日、全国ネットが新基本方針実施をめぐり厚労省などと交渉!
仲間たち。
急に気温が下がり、雷雲と集中豪雨が頻繁に発生する夏の終わりである。本当は台風シーズンなのであるが、台風は発生せず、まるで東南アジアの気候になったかのようであるが、温暖化を嘆いていても始まらず、対応をしっかりとしておかなければならないのだろう。
どうも残暑らしきものはそれほど強くならず、曇りがちの天気がここ一週間も続くようでもあり、9月に入り秋へと一直線の感がしなくでもないので、寝場所も含め、秋支度もしておいた方が良いようだ。
7月の連日の猛暑日から、8月の半ばから一転し、気温が急に下がると云う気候は、体調面でかなり心配な気候である。夏場の疲れが一気に出る事もあり、また、不自然な気候に身体が順応しないと云う事もあり、体調を崩したり、腰痛やら神経系の持病がうずく仲間も増えているようである。
秋が深まるにつれ、気温も下がり、野宿も辛くなる日が増えてくる。調子の悪い仲間、病気がちの仲間は、かかりつけの病院をしっかりと持っていた方が良い。また、年齢的な限界と云うのも自覚しておいた方が良い場合もある。若いと自分では思っていても、身体は年と共にガタが来る。昔なら、すぐに回復した身体も、やはり回復力と云うものが衰えてしまうので、不調が続いたりする。そんなサインを見逃してしまうと、病院に行くきっかけも失ってしまい、後で重大な疾病と云うケースもままある。
とにもかくにも、調子が悪いと自覚した段階で、病院に行く事を勧める。お金も保険証もなく新宿で野宿している仲間なら、新宿福祉事務所が福祉の制度の中で、無料でかかれる病院を紹介してくれる。紹介先も医療センターとか東京医大病院とか、しっかりとした病院になので、まったく心配はない。病気の事だけは素人には分からないものなので、まずは検査をしてもらおう。その結果、あまりにも重い病気なら、後の面倒は福祉がしっかりとしてくれている。入院の場合も入院費等の世話もしてくれるし、退院後の宿泊場所も探してくれる。病気に伴う生活上の問題についても福祉の担当さんとよく話しあっていきさえすれば、活路が見いだされるケースも多い。
福祉事務所には毎週月曜日に、俺たちの仲間が必ず詰めているので、初めてで手続きが分からないなんて仲間は気軽に声をかけてもらいたい。
病気がちの仲間もそうであるが、これからのシーズン一番大変なのが高齢の仲間達である。65歳以上の仲間で、結構無理している仲間も多い。もちろん福祉に行き、相談を重ねればよほどの事がない限り、福祉の対象者にはなるのだが、どうも踏ん切りがつかないようである。ドヤみたいな所はどうしても嫌、と云う仲間もいるので、連絡会はNPO新宿と協力しながら区内のアパートを借り上げ高齢者専用の宿泊場所を提供している。これまで6人の高齢の仲間が、この「麦の家」を通じて福祉を取り、アパートへと落ち着いている。福祉を活用し生活を建て直すと云う中にもいろいろな方法があるので、まずは炊き出しの時やパトロールの時にでも相談をしてもらいたい。
他方、稼働年齢層の仲間には、これからかなり厳しいシーズンとなりそうである。
景気の後退の問題や、建築不況、また派遣規制などもあり、稼働年齢層なれど野宿をせざるを得ない仲間は、この間、新宿を始め各所で増え続けている。こう云う仲間を対象とする筈の東京都の「自立支援事業」が現在目一杯の動きで、「入りたくてもすぐには入れない」状態が慢性化している。新宿でも千代田寮はキャンセル待ちを期待するしかなく、抽選で実施している他の区も入所人数が当日にならなければ分からない状況である。このままいけば厳冬期宿泊などもおそらく用意できない程の最悪の事態である。これに対しも東京都は「のほほん」と構え、何の動きも示そうとはしていない。「箱物」を中心に据えた「自立支援事業」「就労支援事業」の限界に彼らが気がつくのか否かは相手が現場をまったく知らない都庁だけに不明である。なので、連絡会は近々に緊急の要請をするつもりである。
政府は景気対策をと言っているが、都庁のやる事はすべてピント外れな事ばかりなので、ここの姿勢を変えていかなければ、働く意欲があるのに、路上の仲間はいつまでたっても路上のままである。
また、25日には、ホームレス支援全国ネットの代表団が厚生労働省、国土交通省との話しあいがあり、連絡会も参加してきた。新基本方針が決定した事もあり、今後のホームレス対策の展開について、具体的な提案をぶつけながら担当部局と真摯な話しあいをもった。ここでも明確になったが、いくら国がやろうとしても、地方自治体が同意しなければ何事も進まない構造である。そこらへんを埋めていく事からしか始まらないのであるが、新基本方針に沿った実行性ある対策を全国的に実施するように強く国に対しても要請してきたところである。
吹く風の初秋
今度の日曜日は、戸山公園(午前10時より)、
中央公園(炊き出しの後)にて医療相談会があります。
仲間たち。
一端涼しくはなったものの、9月に入り、残暑が続いている。夏の始め頃の厳しさはなくなったが、曇りの日でも蒸し暑く、体調面に悪影響を及ぼすような今年の残暑である。一時の集中豪雨も一休みのようであるが、相変わらず台風は発生しておらず異常気象のままなので、いつ何時また大雨が降るかも知れぬ。気候変動にはとりわけ気をつけていきたい。
国政の方もまた、首相が突然辞任し、一気に年内総選挙の流れに加速している。景気も明確な後退局面に入り、他方で政治が一向に安定しないという不幸に見舞われる今年の秋である。せめて景気対策の大規模補正予算を決めてからの選挙にしてもらえると良いのであるが、こうなってしまうと与野党とも庶民の切実な声など聞いてなどおれず、政治が安定するまで、社会の底辺の人々は、再び辛抱せざるを得ないようだ。
自分の身は自分で守る。結局はそう云うところに行き着く。
とは、言いながら自分だけでは守れない部分も人生の中では多い。とりわけ医療の分野などはその最たるもので、いくら健康管理を続けていても、身体は自然にガタが来る。そんな時は薬や医師に頼るしかない。しかし、野宿になって、お金もなく、保険証もない場合はどうしたら良いのか?幸いな事に、この国の行政は、病気で苦しんでいる仲間を放置しておく程ひどくはなっていない。とりわけ新宿区では、窓口の相談や、指定病院での取り扱いなど手厚い体制が取られている。だから、この点だだけは、症状が自分で守れなければ、いろいろな人に相談をしてもらいたい。
今度の日曜日に、戸山公園、中央公園(雨天の場合は都庁下)で、ボランティアの医師による無料医療相談会が実施される。「最近、身体がだるい」「足腰が調子悪い」「食欲がない」「持病が悪化している」など、どんな相談でも受け付けてくれる。もちろん、その場では市販薬ぐらいしか渡せないが、検査が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえ、それを持って福祉事務所で手続きをすれば、福祉から指定の病院への通院や入院ができると言う仕組みである。
自分の身体の事は自分が一番良く知っていると思うが、知らず知らずの内に症状が悪化しているなんて事も良くある。専門的に診てもらえれば安心だし、早期に発見されれば治療法などはいくらでもある。是非とも利用してもらいたい。
福祉の手続きなどもそうなのであるが、初めての場合は何かと不安が伴う。本当のところは大した事はないのであるが、いろいろなデマや噂が飛び交っているとそれに惑わされたりもしてしまう。また、福祉と言ってもサービスである。何から何までやってくれると云う事はまずあり得ない。「こう云う条件なら、ここまで支援してくれる」と云うのが福祉も含めた行政サービスである。その点を誤解していると、窓口での喧嘩になったり、「もう二度と来るか」と云う捨てぜりふになってしまう。制度と云うものは便利ではあるが、一方で堅苦しいものである事もこれまた事実である。しかし、そのバランスの中で上手に利用していけば、いろいろと利用価値は当然ある。
福祉の手続きが初めてと云う仲間で、不安を持っている仲間は、毎週月曜日には、必ず福祉事務所で俺たちの仲間が待機しているので、こちらも気軽に声をかけてもらいたい。とりわけ高齢の仲間や、病弱な仲間は当然ながら優先されるので、一人で悩んでいるよりも、専門の人に相談をした方が良いだろう。
健康に留意しながら、この不安定な気候の日々を乗り越えなければならないのであるが、他方でこれから涼しくなるにつれ、寝場所の問題も大きな問題となってくる。これまでのように、そこら辺でゴロリともこれからの季節は行かなくなる。それなりの装備が必要だし、何よりも、寝場所を確保していかなければならない。仲間の数も増え、また東京都を始め施策を大規模に実施しない中で、野宿から脱する手段が年々狭くなる中、管理者との一定の理解を得ながら、そしてその場所、場所のルールを自主的に作りながら、涼しさから、寒さへと続くこれからの季節を乗り越えていかなければならない。
厳しい季節は秒読みでもある。
誰もいない海
季節の変わり目につき健康管理はしっかりと!
月曜が祝日の場合、火曜日に福祉行動はやっております。
仲間たち。
週末になると天気が崩れるパターンが久し続いているが、相も変わらず一瞬にして雲が発生し、雷が伴う局地的な豪雨となる。予報頼りでなく、いつも空を見上げておかないとおちおち寝てもいられない。
そんな中でも、季節は秋へ秋へと進んでいる。ときおり残暑が厳しい日もあるが、朝晩は秋の風が吹き抜け、涼しさから寒さへとその風も変わりつつある。
そんな季節の変わり目なので、風邪を引いている仲間や、体調を崩してしまう仲間も目に付くようになった。
これからの季節に当たり、いろいろと考えなければならないことも多い。まずは体調の面。野宿をしていれば自分は大丈夫と思っていても、日々病魔の近くに暮らしている事実は防ぎようがない。血圧が高いなど持病がある仲間も多いと思うが、いくら薬を飲んでいても野宿のままでは現状を維持するのが精一杯で、何かの拍子に急激に悪くなるなんて事もざらである。そうでなくとも、こんな季節の変り目にいままでの疲弊がたたり大きな病気を発病する仲間も決して少なくない。「悪くなってから救急車を呼べばよい」なんて呑気に構えている仲間もいるが、そんな時は手遅れと云う事もよくある話しである。お互いもう若くはないのだから、意地を張らずに「おかしいな」と思ったら、まずは病院に行って見る事が自分の命を守る最善の策であり、また可能な限り福祉の制度を利用し野宿から脱する事も、命を縮めない大きな予防策である。病弱な仲間、高齢の仲間には優先的に福祉制度を利用する権利があると俺たちはずっと考え、月曜日の福祉行動(今週のように月曜が祝日の場合は火曜日)を休みなく続けている。無理をせず、我慢をせず、福祉事務所に詰めている俺たちの仲間やパトロール隊に気軽に声をかけてもらいたい。
次に寝場所や装備の問題。夏場は公園のベンチにごろりでも睡眠はそれなりに取れたりする。しかし、これからはそれなりの装備をしたり、風のあまり吹き込まない寝場所を見つけておかないと、わずかばかりの睡眠すら取れなくなってしまう。お酒を飲んで身体を暖めてから寝るなんて事をしている仲間も、まだそんなでもないが、これから冬場に至ると凍死の危険性も出てくるし、そのまま固いところでゴロリでは足腰に悪い。ダンボールで簡易のハウスやついたてを作る、コンクリートに体熱を奪われないよう厚めの床を作る。これからの季節はそれらの工夫がますます必要となる。多くの先輩がそれをやっているので、新しく新宿に来た仲間は見様見まねでも構わないし、直接聞いて工夫の知恵を分けてもらおう。そして、その場合、場所場所のルールをしっかりと守ると云うのが前提である。たった一人の不届き者の行為が全体に不利益をもたらすなんて事もこれまで多くあった。皆で一定の常識を守らない事には、俺たちの寝場所も守れない。
これら必要最低限の事も考えながら、これから日々厳しくなる季節の中でどう生き抜いていくかと云うことも、真剣に考えていこう。
政府の8月の月例経済報告が下方修正されたあたりから、景気後退局面に突入したとの認識がようやく広まるようになって来た。俺らの世界は今年の春先からの建築不況やら、派遣規制の流れやらで既に知れ渡っていたことであり、その影響で稼働年齢層の仲間がこの春先から新規に増え続けているのであるが、もちろん、世の中がようやく認識し始めた位であるからして、東京都を含め、それに対応しようとする動きはほとんどない。失業して野宿をせざるを得ない仲間に対してまずやらなければならないことは居所の確保なのであるが、気軽に入れて、まずは傷ついた身体と心を休め、仕事探しの意欲を取り戻していく仕組みすら、現在、緊急一時保護センターがほぼ万床の状態で機能不全に陥っている。このような施策を利用したいと願う仲間は大勢いるのに、供給が追いついていけず、今や緊急一時保護センターの入所はどこの区でもプラチナチケット化してしまい、せっかく這い上がろうとする意欲を削ぎ、野宿と云う形態を固定化してしまっている。既存の施策が何ら緊急性に対応できないのなら、新たな枠組みと施策を模索、もしくは地域生活移行支援事業など効果のあった事業を再開すれば良いのであるが、東京都は常に「それは難しい」の一点張りである。都は低所得者の生活安定化の緊急総合対策とか言っているが、それも居所のある都民を対象にしたもので、俺たちに取っては何ら使いようがない施策だらけである。
このような困難が俺たちの世界ではこれから更に大きく横たわってくるだろう。もちろん、今ある施策を使い倒して行くことも必要である。23区どこの福祉にでも出かけプラチナチケットを確保する努力を続けながら、不況下の中、独自で生き抜いていく知恵を他人まかせではなくつけていかねばならない。
まさにサバイバルな今年の秋から冬である。
冬の時代になる前に
残暑から秋への季節の変わり目。体調不良の仲間は福祉を通して医者に行く習慣をつけていこう。
仲間たち。
関東地方に接近していた台風も太平洋側に逸れ、おおきな被害もなく何とかやり過ごした。また、新たな台風が発生しているようであるが、野分が過ぎる程、秋が深まり、暑さ寒さの境界線でもある彼岸の時期ともなった。
今週あたりから厳しい残暑が収まり、本格的な秋へと移行する季節でもある。もはや、夏場のような生活スタイルは通用しなくなるので、これからの事をよくよく考え季節ごとに適応した生活を作り出して行きたい。
世は自民党の総裁選から総選挙へと動き始めている。全国ネットでも先日、国会議員へのロビー活動をして来たが、それぞれの議員はそれどころではなさそうで、忙しく動き回っている。この国の底辺におかれた俺たちの問題も忘れては困るので引き続きの働きかけは続けて行くつもりであるが、政局が落ち着かなければどうにもこうにも動きようがないのが実情ではある。
この国がそんな中で、アメリカでは周知の通り巨大証券会社が事実上倒産し、未曾有の金融不安が世界的な規模で巻き起こっている。日本の株価も大きく下落し、既に不況期に入ったとされているこの国の経済にも深刻な打撃を与えそうな気配である。
景気の悪化は、昔からそうであるが、真っ先に俺たちの所に直撃する。最近新しい仲間がこの新宿でも増え続けているが、そんな影響もこれから大きくなるかも知れない。東京の場合、地方から失業した仲間が押し寄せて来ると云う構造にあるため、日本経済全体の問題を内包してしまう。
俺たちの立場から言えば、今、必要な経済施策は景気対策である事は目に見えている。そんな観点から今の総裁選や、この秋と言われている総選挙を見つめ続けて行きたいし、選挙権が残っている仲間がいるならば、投票行動をしてもらいたいものである。
今後、景気のてこ入れがどこまでされるのか?その上で一端、野宿に至ってしまった人々をいかに多く自立支援をしていけるのか?自立支援法にも第一義に掲げられている「就労による自立」を今の状況下でどのようにアレンジし、施策として幅がもたされるのか?ここら辺が俺たちを取り巻く大きな課題である。
約10年前の不況期には「緊急雇用対策」を国を揚げて実施してきた実績があり、また、ホームレス支援も自立支援法が制定され、法的根拠は明確になっている。やれば出来るのにやらないのか?それとも過去の経験をしっかりと踏まえ、大きな事業を展開していくのか?これから寒くなる一方の季節、客観的情勢がめまぐるし変わっている中、東京都にも他人事のように思わず、しっかりと施策を打ってもらいたいものであるが。
まだまだ働ける仲間は、機会があれば、どこかの会社に潜り込んでしまうのが、最良の方法ではあるが、そうもいかないと言う仲間は、入り口は極めて狭いながらも、緊急一時保護センターに入ってしまうと云うのがてっとり早い解決策でもある。この施設は23区のどこの福祉事務所でも受付をしているので、どこの福祉にいけば比較的空きがあるのかの情報をつかみながら、チャレンジしてもらいたい。仲間の力で今ある施策を使い尽くしてしまう事は重要である。このような施設に入れれば、住民票も置けるし、連絡先にもなってくれれるし、また、技能講習などで資格も取れ、再就職活動に生かす事が出来る。派遣業界の再編などもあって、今の時期は比較的雇用情勢は動いている。企業も今の内に優良な労働力を囲込もうと必死である。そんな流れに乗り遅れないよう、大きな雇用不安が起る前に何とかしていくよう努力していきたい。俺たちも小さな力ながらも、求人開拓等を続けている。今後積極的に相談もしていきたい。冬の時代に打ち勝つ力を何とか民間の力でもつけていきたい。
65歳を過ぎているとか、重い病気を持っている仲間は、仕事よりも福祉などの制度をつかって生活を再建していくようにしていこう。福祉行動は毎週月曜日に続けているので、福祉の事で分からない事とか、始めてで不安だと云う仲間は気軽に声をかけてもらいたい。とりわけ季節の変わり目は体調不良になりがちなので、健康管理は徹底し、それでも「おかしいな」と云う時は、迷わず福祉を通して医者にかかるようにしていこう。
路上の秋時雨
いよいよ本格的な秋に突入。生活環境を意識的に転換しながら、冬の時代に備えよう。
仲間たち。
蒸し暑い残暑が続いたと思いきや、一気に秋めいた気候に転じ、風邪などを引いてしまった仲間も多いと思う。ここ一週間も前線の影響で気温の低いすっきりしない天気が続くとの事であるが、長かった夏場から秋への丁度変わり目、体調面を含め、生活全般を考えていかないとこれからの季節は乗り切れない。早め早めの生活環境の転換を図っていきたいものである。
急に冷え込むと鼻風邪をもらったりもする。風邪の対応は引きはじめが大事である。昔から乾布摩擦などが良いなどと言われているが、皮膚を鍛え暖めるのは意外と予防にも効くそうである。また、汗をかいたからと、冷たい水などをがぶ飲みしたりして、胃腸を急激に冷やすのは逆効果で、温かいものを飲んで体内の循環を良くするのも予防法と言われている。田舎の方では夏場でも熱いお茶を飲んでいるが、これも古来からの健康法のようである。もちろん、いろんな菌が飛び交う都会では「うがい」もこれまた大事な予防法である。
症状がひどくなったら、薬とか病院と云う話になるが、その前の予防もしっかりとしておかないと、風邪も万病の元なので注意が必要である。
社会の底辺で必死に働き続けてきた俺たちは、年を取るに従い、身体のあちこちが摩耗してくる。本当に健康な仲間などはほんの一握りで、ほとんどの仲間は持病に苦しんだり、身体をかばったりしながら生きていると思う。そんな状況だからこそ、あまり無理や我慢をせず、身体からのSOSを感じたら、仲間に相談をしてみる。福祉に相談してみる。病院で検査等をしてもらう事も必要となってくる。
この時期は、夏場の知らず知らずに溜まった疲れが一気に出る時期でもある。ここで身体のSOSを無視してしまうと冬場に大きな事故につながる事もある。
先週の日曜日の朝、角筈橋の階段のところで一人の仲間(60代と思われる)が亡くなっていたとの報があった。死因や身元など分からないままなので、もし知っている仲間がいたら教えてもらいたいが、非常に残念な事である。人知れず路上で亡くなるような運命を恐らく本人は予期などしていなかっただろうに…。
手遅れになる前に、誰かに助けを呼んでもらいたい。
何度も繰り返しになるが、新宿区では、保険証がなくても、住民票がなくても、お金がなくとも、調子の悪い仲間は、簡単な手続きだけで医者にかかることが出来る。最低限、病気が重い仲間を路上で放置しないよう、長年をかけてそのような人道的な仕組みができ上がっている。だから、病院にかかるのに遠慮はいらない。手続き等で分からない事があったら、毎週月曜日には俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に相談をしてもらいたいし、俺たちも独自に毎週のパトロールや、毎月第2日曜日に医療相談会なども実施し、仲間の健康管理についての見守りや相談活動を実施している。
身体の事だけは自分ではどうしようもないので、いろいろな手段を利用しながら、より良き方向に進んでもらいたい。
季節と同様に、政治の方もすっきりとはしていない。総裁選が終わり、麻生政権が出来たばかりではあるが、次は総選挙とばかり、どの政党も浮足だって、庶民受けする口当たりの良い公約ばかりを並べている。俺たちが願っている実効性のある景気対策などどこ吹く風であるが、多くの失業者を(たとえ、それが国民全体からすれば少数であったとしても)路上生活させたまま、それを固定化し、増幅させている現状を放置したまま行う政治は、歪んだ政治と言わざるを得ないだろう。自立支援法と言う法的根拠が既に在るのであるから、それを強化し、少なくとも路上生活に至ったとしても、そこからすぐに脱却できる仕組みを全国的に早急に作るべきだと、俺たちはもはや口癖のように言い続けているのであるが、なかなかそれは社会に届いていないようである。政治がこれからどのように変わろうとも、きっと茨の道が続くのであるから、政治が悪いと文句を垂れる前に、微力ながらも「やり直しのできる社会」を実現していくために民間の力もフルに発揮していきたいと思うのである。
とんだ時代ではあるが、諦めず、仲間の力を信じ、前へ、前へと進んで行きたい。
秋づく都会
今度の日曜日には定例の医療相談会があります。戸山公園は
朝10時より、中央公園は夜の炊出しの時間帯です。
仲間たち。
急に冷え込み、肌寒い日が続いているが、このまま本格的な秋へと突入、暦もあと3枚を残すのみとなった。台風の影響ですっきりしない天気が続いているが、今週は平年並の気温との事なので、少しは楽になるかも知れない。
あっと云う間の秋であったため、あちこちで風邪を引いている仲間が多い。気候の変化に身体が追いついていかないと何かと大変でもある。
今度の日曜日は戸山公園で朝10時より、中央公園(雨天の場合は都庁下)で炊出しの時間帯に、ボランティアの医師による定例の医療相談会が実施される。風邪薬や、胃薬など市販の薬を提供できる他、医師による問診も受けられる。この気候のせいで調子を崩している仲間は是非とも気軽に相談に来てもらいたい。
もちろん、問診だけでなく、しっかりと検査、治療が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえる。それを持って、翌日、福祉事務所に相談に行けば、病状に見合った病院を紹介してもらえ、そこでの継続的な検査、治療が可能となる仕組みである。福祉事務所で病状について説明する手間が省けるので、新宿で野宿している仲間なら簡単に医者にかかれる事となる。そして、入院が必要な場合は入院の手続きもしてもらえるし、働けない程の病状の場合は宿泊所なども用意してもらえ、病気が治るまで生活保護を受給となる。
そう病状が重くなくとも、医療相談会は毎月実施しているので、定期的に血圧を測ったり、問診を受けたりすれば、日常的な健康管理に役立つ。
身体の事だけは、一人で心配しても仕方がないので専門的に診てもらうよう心がけてもらいたい。
涼しくなると衣替えの季節でもある。しっかりとした装備をしておかないと、朝晩の冷え込みには耐えられなくなってしまう。
連絡会は毎週日曜日の中央公園の炊出しの前、だいたい5時頃に衣類の提供を定期的に行っている。全国各地から俺たちの事を心配して下さる方々が、せめて衣類だけでもと、送って来てくれている。これからの季節に対応できるよう厚手のものがこれから結構送られてくるだろう。衣類が必要な仲間は、日曜日、ちょっと早めに中央公園に来てもらうようお願いしたい。もちろん、自分のサイズや好みにあったものがある時ない時はあるとは思うが、その時は容赦願いたい。
また、シャワーサービスも毎週2回、高田馬場の事務所で実施している。これからは公園の水で、と云う訳にもいかないので、衛生面を確保するためにも利用してもらいたい。
俺たちは民間でできる事は、いろいろな協力体制の元、精一杯実施している。これからの季節を乗り越えるためには、役所の仕組みだけではまったく不十分である。俺らに出来る事は俺らで力を発揮し、役所も上手に利用し、どうにかこうにか乗り切って行きたいものである。
寒露の頃
冬と不況の前に出来る事は今のうちにやっておこう。
厳冬期宿泊事業の拡大要請を行ったが、果たして結果は?
仲間たち。
ひと雨ごとに秋も深まり、人の気持ちも知らないまま季節はどんどんと進んでいく。
短い秋を楽しみながら、冬の備えをしていかなければならない季節でもある。
一方で、世の中は大変な事になっており、世界金融危機なんていうものに巻き込まれ、この国も株安、円高がどんどんと進行し、後退局面となった景気に直撃をしている。俺らは株なんて持っていないから関係ないと言われてしまえばそれまでであるが、こういう景気への大打撃は雇用不安へと一気に加速する。既に8月の完全失業率は4.2%で、前年同月では完全失業者が23万人も増加、今年に入って5ヶ月連続で悪化している事が厚生労働省からも発表されている。有効求人倍率もあれだけ好調であった東京でさえ、本年6月速報では1.03と落ち込み、買い手市場となる1倍切れは時間の問題である。
もはや選挙どころではなくなった政府が今打ち出そうとしている緊急経済対策がどの規模まで実施されるのか、どこまで経済の下支えに有効なのかが今後の課題であるが、俺たちの生活に直結する雇用の部分は、短期的には良くなる事はあまりないと考えるのが妥当であろう。
他方で、そうだからと言って、あまり絶望的になる事もない。俺たちはバブル崩壊後の最悪の事態を既に経験している。悪くなると言っても、何も持たない俺たちは、これ以上悪くなりようはないのである。かつての大失業時代を仲間のつながりの中、生きぬいて来た俺たちだからこそ、最悪の事態になったとしてもまだまだ生き残れる。底辺の底力と云うものを見せる時でもある。
とは言え、「厳しいな」と云う仲間も多いと思う。
そんな仲間は、今の内に徹底した生活防衛に走る必要があるだろう。すなわち、今ある制度を今の内に使い倒していく必要がある。
なかなか入れないと不評の声が高まっている緊急一時保護センター、と自立支援センターであるが、先日も都庁に「施設不足をどうにかしろ」との要望書を持って行ったところであるが、他方で、待機が必要なだけでまったく入れないと云う訳でもない。緊急一時保護センターの中では、これからの時代に必要な資格取得の講習なども実施されている。自立支援センターではノウハウを持ったハローワークの職員による就労支援も行われている。アパートに転居するための支援ももちろん行われている。失業時代に作られたこの「自立支援事業」がこれからの失業時代に再び存在意義を持つようになる。
この事業は、23区どこの区でも受付は実施しているので、諦めずに希望を出し、入寮にまでこぎつけてもらいたい。
もちろん、俺たちでも出来る事は、俺たちでもやっていく。仕事に関する相談も、高田馬場の事務所で先月から実施し、少ないながらも実績もあがって来ている。行政のいろいろな施策を組み合わせて行く方法など、これから生きるための知恵を培うためにも、シャワーサービスのついでにでも声をかけてもらいたい。
また、調子の悪い仲間、病気がちの仲間、65歳以上の高齢の仲間などは、福祉事務所でのいろいろな制度を活用していくのも、これからの時代を生き抜いていく知恵でもある。とりわけ高齢の仲間はこれから厳しい季節となる。寒くなってから今すぐ福祉をかけてくれと言っても、段取りとかもあるから、すぐにと云う訳にもいかない場合もある。今の内に相談を重ね、年金なども調べてもらい、自分で納得した上で冬の前に受給すると云うのがおそらくベストの選択だろう。
また、病気がちの仲間もこれからの季節を乗り越えて行くために早め早めに病院に通うよう手続きをしていこう。自分ではたいした事はないと思ってみても、検査したらけっこう重い病気であったなんて例はいくらでもある。身体の異変を感じたら、福祉を通してまずは医者に診てもらう習慣を今の内につけていけば、自身の健康管理ともなる。
それに関連してだが、今冬の厳冬期宿泊がどのようになるのか、ここ数ヶ月の最大の関心事でもある。新宿でもテント生活ではない移動層の仲間が、景気の悪化と共に増え始めている(テントを中心に調査をする都の概数調査は減ってはいるが)。せめて、冬の厳しい間だけでも2週間無料で宿泊できる人道的な施策が今年もしっかりと実施されるのか?もちろん、俺らは大規模に実施すべきとの要望を出しているが、この問題は、行政の人権感覚を測る上でも注目がされるだろう。
暖が恋しき夜寒かな
冬の足音も聞こえて来ました。防寒対策など早めにやっておこう。
季節物の衣類放出は毎週日曜日5時から実施しています。
仲間たち。
あれよあれよと秋が深まり、朝晩の冷え込みもだいぶきつくなってきた。
寒さへと続く入り口だからこそ、あちこち身体の調子が厳しい仲間も増えているようだ。先週の医療相談会でも入通院が必要な仲間も多くおり、また高齢の仲間の相談も多かった。そんな仲間がしっかりと医療につながれば良いのであるが、丁度月曜日が旗日だったせいもあり、「紹介状」をもらってまだ福祉事務所に行っていない仲間もいたようである。「紹介状」に有効期限はないので、そんな仲間は自分の都合の良い日に福祉事務所にまずは相談に行って、通院の手続きをしてもらいたい。
これからどんどんと冷え込みがきつくなるので、健康管理と共に、自分の野宿するための装備も点検をしておく必要があるだろう。何がなくとも着るものは必要なので、連絡会としても、この秋から冬にかけ衣類の供給は引き続き強化していくつもりである。日曜日の炊出しの前の5時過ぎに中央公園(雨天の場合は都庁下)で衣類の放出を毎週実施するので、厚手のものが欲しいと云う仲間は日曜日の炊出し前、ちょっと早めに来てもらいたい。しっかりと装備をした上ででないと、風邪も引きやすくなるし、足腰も痛くなる。テントもダンボールもそうであるが、床面に厚手のものを敷き暖を取れるような仕掛けも必要となってくる。今年初めての路上の冬を迎えるなんて云う仲間は、先輩達に聞きながら、自分の身をまずは守ってもらいたい。
先週の木曜日の未明に、中央公園の近くで交通事故にあった仲間がいたと云う事である。意識がなく、身元が分からないとの事であるので、もし情報を知っている仲間がいたら教えて欲しいが、都会だとこんな事故にあってしまう危険性もある。飲んだ時とか結構、どうでも良いわと、信号無視なんてしてしまう仲間もいるが、自分の身に降りかかってきたらこれは大変なので、気をつけておいてもらいたい。
また、先日亡くなった仲間なども、身元不明のままで、こんな場合は、残された者、関係者は右往左往をしてしまう。本当に身寄りがない仲間はともかく、少しでも身寄りがある仲間は、緊急時の連絡先などは常に携帯しておいた方が良いのではないかと思う。身内に迷惑をかけたくないとの思いは分からぬではないが、いざと云う時はやはり身内が心配したりする。身元不明が続いているので、そんな事も少しは考えてもらえると良いのであるが。
景気の方もかなり深刻で、株価も金融対策が発表されれば上がるものの、また次の日には暴落するなど、下げ止まりの水準すら今や分からない状態である。既に企業倒産の連鎖は始まっており、また、物価への影響なども取り沙汰されている。今まで好調だったいろいろな産業もこれから巻き込まれていくであろうから、何かと大変な年末となるだろう。
そんな中で東京都は、本年8月の概数調査で、前年同期で約五百名減少し、23区内2645名と発表した。この数字がそのままであれば、実に喜ばしい事であるが、都下や国管轄の河川敷などを合わせれば都内で3840名とまだまだ高水準のままである。そして、その数に加え、昼間の調査では現れない移動層の仲間などが、これも把握できない程おりと、実数で云えば5000名ははるかに超えているだろうと思われる。
新宿区で云えば342名となっているが、これでは連絡会の炊出しの実数とほぼ同じで、区内の全員が炊出しに来ていると云う計算になってしまう。パトロールに回ってみても、実際はこれ以上の仲間が新宿区内に寝ており、知らない人は数字で誤魔化されるかも知れないが、数の深刻度と云うのは今年に入ってから、それこそ不況の足音で高まりつつある。
この数字は、対策の基礎となる数字だけに、もうちょっとしっかりと調べてもらいたいものであるが、それにも増して今年の冬の緊急対策が出来なくなるなんて事になったら、それこそ大変な事になってしまう。高齢の仲間や、病弱な仲間を季節から守るため、民間団体は必死になっている中、行政だけが知らんぷりではこれはおおいに問題である。今ある数字に惑わされずに、現場の現実から施策を打ってもらいたいものである。
身に沁む秋
寒さ凌ぎの衣類提供、毎週日曜日5時過ぎに実施中。
病気の仲間が増えています。そんな時は迷わず福祉経由で病院へ。
仲間たち。
ひと雨ごとに秋が深まるの譬えどおり、心地良い秋晴れから一転、肌寒い日々にあっと云う間に転じている。10月もそろそろ終わり、紅葉の11月がもう目の前である。
この秋に一気に加速した景気の後退も、株価がバブル崩壊後の水準にまで下落し、また急激な円高が輸出産業を圧迫し、実態経済に大きな影響を及ぼそうとしている。政府は必死になって景気対策を矢継ぎ早に打ち出してはいるものの、国内問題ではとどまらず、国際動向が大きな要因であるが故に、それが、どこまでの下支えになるのか先行きは見えていない。
景気の厳しさと、俺たちの生活はこれまでの経験からしても実に良く連動しており、これまで働き続けて来た人々が容易に職場から弾き飛ばされ、転々とした揚げ句に、都会での野宿に至ってしまう。比較的若く、高いスキルや経歴を持っている人なら別であるが、年齢の壁や、無技能者、または技術を持っていても今の時代に通用しない者などがまずは犠牲になるのは、どうしようもない世の常である。
新たな仲間が次から次へと路上に溢れる、俺たちが経験して来た再びの悪夢がこれからどのように再現されてもおかしくはないと云う事である。
まあ、かつてより路上をめぐる制度は整備されてはいるので、今のレベルではそれら諸制度を利用尽しながら活路を見いだせる仲間も少なからずいるが、それも緊急一時保護センターが空前の待機待ちと、ひと月とされている保護センター在寮期間が、先がつまっているため、なし崩し的に平均して2ヶ月から3ヶ月へと延長されている事に象徴的なよう、需要と供給のバランスはじょじょに崩れ、手をこまねいていれば、せっかく構築した今の諸制度それ自体も効果の少ないものになってしまう。
ホームレス自立支援法に基づく新基本方針がこの夏、確定したが、今は、各自治体が「実施計画」を見直している段階である。諸施策の利用者が減っていくとの青写真を前提に組立られた東京都の「路上生活者対策の再構築案」は、今やその前提が崩れ去り、大きな見直しを迫られている。この状態で予算と施設を減らして行くのであれば、政策上大きな失敗を導いてしまうであろう。やはりここは、連絡会がこの間要望している通り、シェルターの再整備、そして通所型自立支援事業の大規模実施にかじ取りを進めるべきである。
当面、今年の冬場の対策がどのようなものになるのかが最大の注目点である。この問題については、連絡会も都庁へ既に要望書を提出しており、積極的な検討を要請しているところであり、その結果は遅くとも11月の下旬までには出される事であろう。
もちろん、行政だけにすべてを頼る訳にもいかない。俺たち独自での活動も強めている。とりわけ防寒衣類の供給については、ここ数週間でかなりの量を提供しているが、12月の毛布配給まで継続して力を入れていくつもりである。毎週日曜日、炊出しの前、(中央公園、雨天の場合は都庁下)午後5時過ぎから衣類の放出をしているので、とにもかくにもこれからの寒さを凌ぐ準備をしてもらいたい。また、シャワーサービス、職業相談、医療相談、各種相談も強化しており、経験上多くのアドバイスが出来るので、こちらも気軽に利用してもらいたい。
そして、高齢の仲間や、病弱の仲間は福祉制度の利用を勧めている。先日も結核の仲間をパトロール隊が救急搬送したが、ここの所、風邪をこじらせ結核や肺炎になってしまう仲間も増えている。病院通院に関しては新宿福祉事務所が人道的な観点から受付をしてくれている。調子が悪いと思ったら、医者に診てもらう事を考えてもらいたい。自分では大したことはないと思っていても、おもわぬ病気をもらったりしているケースも多い。一人で福祉事務所の手続きが不安な仲間は、毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)に福祉事務所に俺たちの仲間が詰めているし、毎週の中央公園、戸山公園のパトロールでも相談も積極的に乗っている。一人で悩まずにこれからの冬を越せる条件を獲得していこう。
立冬の路上の宿
冷え込みがきつくなっています。風邪が長引く等調子の悪い仲間は今度の日曜日の戸山、中央公園での医療相談会へ!
仲間たち。
いよいよと云うか、ついにと云おうか、11月に入り、冬の足音がはっきりと聞えるようになった。気温も下がり、朝晩は本当につらい気候である。昼間はまだ心地良いが、逆にこんな温度差がある気候は風邪などを引きやすくしている。これから乾燥し始めると尚更である。
そろそろ冬越しの準備を始めている仲間も多いと思う。とりわけ寝場所の確保はおおきな問題である。あんまり大勢の仲間が一ヶ所に集まるのも問題になったりもするので、それぞれ比較的暖の取れる場所を今の内に確保しておいた方が良いだろう。
冬用の衣類の提供はこの間、力を入れて実施しているが、11月に入った事もあり厚手の衣類も多く入るようになっている。まだ揃えていない仲間は、毎週日曜日の炊出しの前、5時過ぎに配布をしているので取りに来てもらいたい。
寒くなると野宿のつらさが身にしみて来る。この冬が始めての仲間ともなれば尚更である。とりわけ高齢の仲間は「この冬を越せるかな」と不安になってもいる。また、俺たちも一番心配なのは高齢の仲間、病弱の仲間である。無理をしたり、意地を張って病院にいかなかったりした結果、冬場、路上で亡くなって行った仲間を俺たちは嫌と云う程見続けて来た。そうなる前に何とか病院や福祉との掛け橋を作りたいと思っている。
ちょうど、今度の日曜日、朝10時より戸山公園(場所は裏面)、中央公園(雨天の場合は都庁下)では炊出しの前に、恒例の医療相談会が実施される。ボランティアのお医者さんが来てくれ、仲間の健康に関する相談、福祉に関する相談に乗ってくれている。軽度の病気の場合はその場でチェックしてくれるし、市販の薬なども提供できる。また、治療が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえるので、それを持って福祉事務所に行けば、煩雑な手続きをしなくても病院に通院できる。
新宿福祉には、保険証がなくても、住所がなくても、新宿区内に野宿している仲間には、無料で病院に通える仕組みを作ってもらっている。病院も医療センターや東京医大、社会保険中央病院など、大きな病院に紹介してもらえるので安心である。こう云う制度のおかげで、これまで新宿の多くの仲間が助かっている。機会を逃してしまうと、一気に冷え込みが厳しくなってしまうし、年末年始などはまるまる一週間、役所や病院が閉まってしまうので、早めに手続きをする事を勧める。
医療相談でまずは診てもらい、治療が必要と判断されたら「紹介状」を書いてもらい、それを持って、翌日、福祉事務所で手続きをしてから病院へ。このパターンが身体を治して行く最良のパターンなので、是非とも利用してもらいたい。
また、65歳を超えている高齢の仲間は、病気がなくとも福祉事務所で相談をすれば、生活保護の制度で宿泊所などを用意してくれる。言うまでもなく、高齢で働けない仲間は優先的に福祉は受けられる。そのためにはまずは福祉事務所で相談を始める事である。福祉には毎週月曜日(月曜が旗日の場合は火曜日)俺たちの仲間が詰めているので相談をして欲しい。
冬場の困難を解決していくために、そろりそろりとでも良い、今から始めていこう。
都会の枯れすすき
これからの季節風邪が流行り出します。
健康管理は徹底し、調子が悪かったら迷わず福祉へ。
仲間たち。
秋晴れもつかの間、気圧の谷間に挟まれた今週は、曇りがちな天気が続きそうである。この季節の天気の崩れは気温をぐっと下げる。冬型の気候ともなれば空気も乾燥してくる。こうなると風邪が一気に流行する。しかも、暖かい場所で身体を休められる環境にない俺たちはなかなか治り難い。
風邪に限らず、一つでも病気が出ると、悪循環に陥るのが、この季節、そして野宿の仲間の現状である。そして、だからこそ健康管理はいつもより念入りにしておかないと大変な事になる。
この秋のアメリカ発「金融危機」の影響もあり、景気は急速な悪化に転じている。いつも言われる事であるが、景気の悪さを一番先に実感するのが、俺たちのような底辺で生きている人々であり、反対に景気の良さの恩恵を一番最後に実感するのが俺たちである。
アルミ缶の回収などをやっている仲間などは単価が最盛期の三分の一にまで下がり、実入りも極端に少なくなって来ている。建築日雇いの仕事は東京ではまだ堅実であるが、地方の大手などが倒産する中で労働力も流動化し始めており、また、中小の建設会社の資金繰りが悪化する事が予想され、来年の端境期あたりをピークにじわりじわりと影響が出始めてくるだろう。工場などもトヨタの減収発表に見られるよう、トレンドはリストラに向かっており、派遣で働いていた人々などが既に大きく動き始めているが、この流れがおそらく加速されるだろう。
総務省発表の9月の失業率は4%とやや持ち直しているが、「先行き注意」の判断は変わらずで、嵐の前の静けさと言った感じである。
路上にはこう言った「負の時代」に翻弄されてしまう者が集まって来る。新宿では、野宿が初めてと云う仲間が既に多く流れついており、新しい仲間に加わっている。
先日も、持病があり職場で倒れて解雇された仲間の相談に乗ったが、「治療費が払えない」と、とても悩んでいた。古くからいる仲間は、治療費がなければ、新宿福祉で手続きして病院に無料で行ける事は知っていると思うが、初めて路上に来た仲間はそう云う基本の事も当然の事ながら分からない。
その仲間は福祉を通して病院につなぐ事が出来、日々悩んでいた事柄から解放されほっとしているが、そう云う仲間はまだまだいるようである。
新しく来た仲間や、情報の少ない仲間の健康と命を守るのは、時によってこのように簡単な事でもある。正確な情報が路上の隅々までしっかりと行き届く事。これが、俺たちの支え合いの基本中の基本である。
時代の大きな流れと云うのは、当たり前の事ながら俺たちの力ではどうにもならない。それにもてあそばれてしまうと、「どうにでもなれ」とヤケになりがちである。しかし、俺たちは生きていかなければならない。どうせ生きて行くのであれば、健康の方が良いし、仲間が大勢いた方が良い。そうすれば再起のチャンスなどいくらでも在る。困った困ったとヤケになったり、他力本願になる前に、まずは自分の「絶望感」を前向きに変えていこう。一つひとつの悩み事を解消する度に、何かしらがつかめる筈である。
こんな時代の中でも俺たちは絶望などしていない。これから冬となり例年以上の困難があると思うが、俺たちの支え合いの力をベースにしていけば、貧弱な東京都の路上生活者対策であっても利用価値は出てくるし、変えていける事が出来ると思っている。そうやって俺たちは生きてきたし、これからも生きていくだろう。
冬場、既に越冬の準備は開始されている。
寒さを凌ぐ毛布配給は12月になってしまうが、それまでは衣類がとにかく大量に入って来る。これは役所が集めたものではなく、全国の善意ある人々が送ってくれているものである。どんどん利用してもらいたい。路上の冬場は役所であろうが民間であろうが、ほとんど関係ない。使えるものは徹底して使い、これからの季節を全員が健康で乗り切っていこう。それだけが俺たちの唯一の願いである。
木枯らしに
冬越しの準備は万端か?とりわけ健康管理は最重要課題。
調子の悪い仲間は早めに通院手続きを!
仲間たち。
つかの間の小春日和もあるにはあるが、季節はずんずんと冬へのまっしぐらである。気圧も冬型となり空気も乾燥し始めて来ている。
先週の医療相談でもそうであるが、ここの所、重篤な病気の仲間が多く、次から次へと診察即入院と云うケースが増えている。
秋から冬へのこの季節、いろんな意味で体調を崩しやすいと言えるだろう。
病気は、生活環境に起因してしまう。たとえば、普通の風邪を引いたとしても、暖かくしながら身体を休める環境にない人は、いくら風邪薬を飲んでいてもなかなか治り難い。そうすると結核菌が近寄ったり、他の持病が悪化したりと悪循環が始まる。普通の風邪でさえ注意しなければならないのに、インフルエンザなどもこれから流行り出す季節であり、野宿をしていると尚更注意が必要である。
そうは言っても生活環境を直せと言われたところで、野宿から脱却できるそのチャンスすら少ない中、ほとんどの仲間は無理を強いられる。
もちろんそれでもある程度までは緩和する事は可能である。その中でも重要な事は、比較的安心して身体を横にできる寝場所の確保である。冬場の健康管理の鍵はここにあると言っても過言ではない。古い仲間はたいがい決まった場所を確保し、防寒対策などもしっかりとしている。最低限の睡眠が取れなければもちろん身体に影響する。何とかそれを確保しようと皆工夫しながら必死になっている。
とりわけ今年、初めて野宿を経験する仲間にとってこれからが試練の時である。寝場所が決まっていない仲間は早急に自分の場所を確保するよう勧める。そして、その場所を維持していく事も重要である。古い仲間との関係、管理者との関係、もちろんだらしなかったり、大騒ぎなんかして目立ってしまうと、すぐに追い出されてしまう。最低限の暗黙のルールと云う奴を早めに身につけていくことも必要である。
冬将軍と云う奴は、どのような仲間であろうが等しく襲ってくる。防御を徹底しながら、かつ同じ視線で仲間を見渡して欲しい。初めて新宿に来て戸惑っている仲間、高齢の仲間が寒空の中一人苦しんでいる、明らかに調子が悪そうな病弱な仲間、そう云う最も厳しい仲間に手を差し伸べていく事も大事である。自分にゆとりがない仲間は、そんな情報を俺たちに伝えてもらえれば、出来る事はやっていく。
最も弱い仲間を支えると云うのも、この新宿で培って来た仲間の越冬の基本である。
そして、情報として基点になるのが、新宿福祉事務所、または救急車の活用法でもある。
本当に動けない程衰弱していたら、これは即救急車を呼ぶ。自分で呼んでも良いし、俺たちや、通行人に呼んでもらっても構わない。
福祉に行けるぐらいの病状の場合は救急車よりも、福祉指定の病院に行った方が良い。救急搬送となると応急処置しかしてくれないので、しっかりと手続きをして通院した方が検査をしっかりとしてくれるからである。
俺たちは毎週月曜日に福祉行動をしているので、分からない仲間は気軽に聞いて欲しいが、月曜日以外でも金曜日まで平日なら毎日福祉事務所の窓口は開いている。カンパンをもらう所ではなく、建物の中に窓口があり、受付をすれば順番に話を聞いてくれるし、通院に関しては簡単な手続きで済む。
お金は?保険証は?と悩む必要はない。新宿区内で野宿していれば、お金がなくても、保険証がなくても福祉の制度が適用されるので大丈夫である。救急車の場合も、後で福祉の手続きをしないと請求書がまわってくるので、面倒臭がらずにしっかりと手続きをしておこう。
厳冬期宿泊の予定は25日以降の発表になる予定であるが、少ない枠ながらも昨年並の枠の確保を今、しつこく要請中である。そう云うのも利用しながら、これからの季節、新宿の仲間の横のつながりを強め、堂々と乗り切って行きたい。
冬の嵐に背を向けろ
冬の到来も、連絡会は越年越冬への準備を淡々と進めています。
毛布配給は12/14からなど12月のスケジュールが確定。
仲間たち。
落ち葉が気になり始めたら、気温がぐんと下がり、各地で初雪の知らせも届くようになった。気圧は完全に冬型となり、昼間でも冷え込みが肌身に感じられるようになった。いよいよ冬の到来である。
今年の冬は、長期予報では平年並かそれより低いと出ており、例年通り油断は許せないのであるが、それに増して、景気の問題がこの冬場に直撃して来ており、尚更の困難が予想される。そもそも悪化が懸念されていた所に、この秋のアメリカ発の「金融危機」の影響で、政府も景気の基調判断を大幅に下方修正しており、明確な不況局面に入ってしまった。企業の倒産件数も増えている一方、辛うじて生き残っている企業もリストラ等で雇用に直接手をつけざるを得ないところまで追い込まれており、既に多くの派遣社員が現場から退場させられている。こんな時に雇用を守るのは労働組合の仕事なのであるが、掛け声だけは勇ましいものの、現実の経済の流れには無力に等しく、この新宿の地でも、この混乱の中、職を失った仲間が野宿しながら新たな職探しと、既に影響が出始めている。そして、これは大きな経済の問題であるが故に、どのようになってしまうのか、予想が難しい。それでも、この冬、路上に多くの仲間が集まってしまう事を前提に考えざるを得ない。
他方で問題なのが、東京都を始めとする路上生活者対策を企画、調整する部分の、路上の仲間に対する現状認識力の欠如と、臨機応変に対応できない施策の構造がなかなか変わらない事である。雇用の問題もそうであるが、それ以前に冬場の対策を!と俺たちが再三に亘り要望している事項でさえ、未だに明確な回答をよこさない悠長な行政を相手にしなければならない点である。厳冬期宿泊事業の継続までは、前回の会議で確認されたとの事であるが、問題はその枠をどの程度、そしてどのような方法で確保するかである。この肝心な点が一向に決まらない。引き続き要請を続けて行くものの、余りにも話にならない程度なら、俺たちも越冬の戦術を考えざるを得なくなる。
今年の冬は、こんな感じの冬であり、とても大変そうではあるが、連絡会の諸活動はもちろん臨機応変に対応しながら、とりわけ高齢の仲間、病弱の仲間を仲間の力で守り続けていきたいと考えている。
12月から本格的な活動に入り、年末年始は第15回目となる新宿越年越冬の取り組みを集中的に行う。医療相談を強化するため、12月、1月はスケジュールが変更されるので、その都度、このチラシで確認をしておいてもらいたい。また、毛布の配給は12月14日からとなる。一回の放出枚数は200枚限定となるので、必要な仲間は日時を間違えないようにしてもらいたい。また、それまで衣類の放出はどんどん続けているので、防寒対策用に受け取ってもらいたい。
福祉行動も毎週月曜日(月曜が旗日の場合は火曜日)に引き続き実施している。調子が悪い仲間、高齢の仲間など、手続きが分からない仲間は気軽に相談をしてもらいたい。
どうにかこうにか、厳しい冬と対峙し抜こう。
仲間たち。
師走の声が聞えてから、急な寒さが東京でも感じられるようになった。早いもので年の瀬まであとわずかしかない。野宿には辛い日々がこれから控えているが心の灯だけは消さずに、これからの季節へ挑んでいこう。
毎回伝えているが、これからの季節、高齢の仲間、病弱な仲間、女性の仲間など、俺たちの中でも一番弱い仲間の命を支えなければならない。そのため俺たちはこれからの季節、福祉の徹底活用を訴えて行く。寒さで震える、高齢の仲間や病弱な仲間を放置するほど惨いことはない。65歳以上の高齢の仲間、病気で苦しんでいる仲間は福祉事務所に行き(一人で不安な時は俺たちと一緒に相談をし)、窮状を訴え、生活保護の制度を利用し、病院への通院、入院、施設での保護などを適用してもらい、この厳しい季節を路上で暮らす事のないようしていこう。
幸いにして新宿福祉は高齢の仲間や病弱な仲間を無下にする事はない。一人では不安な仲間以外でも、役所を利用するのが初めてだと云う仲間や、役所嫌いな仲間、過去に色々あった仲間などは、俺たちが毎週月曜日、福祉行動と云って、仲間の保護申請を支えて行く行動を行っている。窓口対応のちょっとした事でも構わないから、福祉に関する事、病気に関する事について相談に乗るので一声掛けてもらいたい。
連絡会は来週から越冬体制に突入する。新宿での取組みは早15回目の取組みで、年々体制も強化されて来ている。医療相談の強化(今度の日曜日に中央公園での医療相談会を実施します。12月は3回の医療相談会を予定しています。詳しくは裏面)、高齢者の保護の強化、毎週の衣類の配布、毛布無料配給(14日二〇〇枚、21日二〇〇枚を午後5時から中央公園の炊き出しの場所で配付します。)、パトロールの強化、シャワーサービスと相談体制の強化、そして年末28日から来年の1月5日朝までの、集中越年の取組み(毎日、炊き出しやパトロールを実施し、緊急医療テント等を設営します)を予定しているので、とにかく困った時はこちらも利用してもらいたい。
他方、本年冬の課題でもあった厳冬期宿泊事業はようやく25日の福祉事務所長会で実施と実施期間、そして規模が確定した。本年は12月10日から23区で25名規模、また、24日からの年末期間は50名規模との事である。これを受け新宿区のスケジュールが近々発表されると思うので冬の間、2週間だけでも宿泊をしたいと考えている仲間は注目をしていてもらいたい。連絡会が強く要請してきた甲斐もあり、昨年度よりは多少なりとも規模は拡大させる事が出来た。十分でないにせよ、これらの官民あわせた総合力で、この冬、新宿の仲間が凍死しないよう、飢え死にしないよう全力で支えて行く。とりわけ、この冬初めて新宿で冬を越す仲間、最近新宿に来た仲間などは、情報をしっかりと持ち、使える対策はどんどんと使い、そして知恵と勇気を振り絞りながら頑張っていこう。
冬には冬の
厳冬期2週間無料宿泊事業、10日(水)と24日(水)に抽選会が決定。連絡会の毛布の配給は14日(日)からスタート!
仲間たち。
週末は冬の嵐となってしまったが、この季節はひと雨ごとに落ち葉が舞い散り、街の景色と合わせるよう寒さが日に日に増してくる。そんなこんなで、今年もあとわずかになってしまった。
いつもの冬景色と違うのは、予想していた通り、景気の悪化は雇用に直撃し、久しく聞く事のなかったリストラと云う言葉があちらこちらで聞かれるようになり、来年にかけて再び大きな失業情勢が訪れそうな世相である事である。
もちろんリストラされた人々が全てストレートに野宿になる訳ではないものの、いつもならこの季節、減る筈の仲間の数が炊出しにしても、パトロールのカウントにせよ増え続けている事は、俺たちの世界も当然ながら不況とは無縁ではない事は明らかである。
そうなると、新たに新宿の街で暮らし、初めてこの厳しい路上の冬を迎える仲間も増えて来る事が予測される。とても心配ではあるが、この路上にはいろいろな仲間が流れつく場所でもあるから、俺たちはそう慌てはしない。古い仲間も、新しい仲間も、どうにかこうにかこの街で、生き抜いて行く事、とりわけ、高齢の仲間、病弱な仲間を支えながらこの季節とたたかっていく事、そう云う基本的な事をしっかりとやり抜くだけである。
大変遅くなったが、都区で実施する厳冬期の無料宿泊事業の新宿区分の受付日程等が発表された。今年は通常枠の緊急一時保護センターがどこも慢性的に満床となっている中で、かなり無理な要求をしていたのであるが、新宿区は昨年よりも多いトータル80名の枠をようやく確保するに至った。しかも、年末年始の対策を強化したいとの事で、24日の受付は30名の枠を確保するとの事である。大田寮閉鎖後縮小を続けた厳冬期枠であるが、規模としては決して十分ではないもののここに来て前年度より多くの枠を確保できたのも、仲間が切実な現状を新宿福祉に訴え続けて来た成果でもある。冬場は大変助かる施策なので使える仲間は利用してもらいたい。通常枠での千代田寮の募集も今年は同時に行っていくので、「仕事を」と云う仲間は木曜日の通常枠に挑戦してみ、それで駄目だったら厳冬期枠を使うと云う選択肢も出て来た。
連絡会では衣類を大量にこの間、配給し続けて来たが、14日からは同時に毛布の配給も開始される。こちらは数が限られているのが、防寒用として大事に確保してもらいたい。これから年末にかけて、急に気温が下がったりと、本格的な冬が始まる。装備は徹底して我が身を守ってもらいたい。
医療相談会は、14日に戸山公園、21日には中央公園で、今月は変則で数多くやっていく。調子が悪い仲間、高齢で福祉が必要な仲間など、早め早めに相談に来てもらいたい。
何があろうとも冬は来てしまう。そんな中、どのように生き抜くのかが俺たちの最大の課題である。
年の終わりに
今度の日曜日は中央公園で毛布配給と医療相談会があります。
今年は仕事納めが早いので、調子の悪い仲間は早めに福祉へ!
仲間たち。
小春日和の日々がしばらく続いたが、今週からまた寒気団が日本列島を覆い、全国的に寒さが深まるとの事である。
気がつけば街はクリスマスのイルミネーションだらけ。早いもので今年もあとは数えるのみとなった。
冬支度は進んでいるだろうか?連絡会では、この間の衣類の大量放出に続き、今週から毛布の配給も始まった。まだの仲間は、今度の日曜日にも毛布と衣類は放出するので防寒用にもらってもらいたい。
また、今年は役所の仕事納めが26日(金)と例年より早い。これまで調子の悪い仲間は福祉事務所から病院に通いと云うのが俺たちの健康管理の方法であったが、年末年始が長くなると、救急搬送くらいしか病院に通える手段はなくなる。調子が悪くてこれから病院に通いたい仲間や、既に病院には通っているが、年末年始時にもらっている薬が切れそうな仲間などは、あまりのんびりしないで早めに福祉事務所で手続きをしてもらいたい。
今度の日曜日には中央公園のみであるが、臨時の医療相談会も実施される。空気が乾燥し、風邪も流行り出しており、またインフルエンザなども流行の兆しがあちこちで見受けられる。ちょっとした事でも、冬場は命取りになりかねないので、健康の事については、医師に相談するのも必要である。
ようやく決定した厳冬期宿泊の抽選会も先日行われ、7名募集に20名の仲間が並び、抽選に当たった仲間は全員、千代田寮、世田谷寮に行く事が出来た。募集人数は当日にならなければはっきりとは分からないとの事で、今回のように少なくなってしまう事もあるようだが、逆にその分、定例の自立支援事業の受付も同時並行で実施されているので、早めに宿泊をしたい仲間は毎週木曜日の定例の受付にもチャレンジしておいた方が良いかも知れない(もちろん、他区でも受付をしているので他区で申込するのも一つの方法である)。
年末年始は役所の受付などがお休みとなってしまうのであるが、連絡会はこの時期、中央公園で集中的な越年越冬の取り組みを行い、役所で出来ない事をカバーしていく。28日(日)から年明けの4日(日)まで連日、昼飯、晩飯の炊出しを実施する他、病気の仲間や高齢の仲間用の緊急医療テントを設置し、越年中の病気や事故に対応できる体制を取る。中央公園を拠点にしながら、新宿および周辺の各所の仲間の元を回り、仕事もない一番厳しい時期を仲間の力で支えて行く事業である。なかなか安心などしていられないのであるが、役所が閉まっていたとしても、緊急時などには対応できる仕組みとなっているので、こちらも是非とも活用してもらいたい。年末のお祭りや年明けのお祝い事などもやるので、何とか楽しみながら年を越そうと云うイベントもあるので、独りにならず、また自分を責めず、大勢の仲間の中で年を無事に越していきたい。
もういくつ寝ても
年末にかけて健康管理はしっかりと!27日猪木祭り決定!28日から昼、夜の連日炊出し等新宿越年越冬の取り組みで生き抜こう!
仲間たち。
寒いのなんのと言い合っている間に、あれよあれよと年の瀬が近くなって来た。
今年一年、一人ひとりで感じ方は違うのだろうが、社会の荒波の中に居る俺らの世界は、そう良い事ばかりあった訳ではない。せっかく減り続けて来た仲間の数も今年一年の不況と施策の遅れで、じわりじわりと数年前の水準まで戻って来てしまったし、近ごろ騒がれている雇用不安は、これから再就職しようと云う仲間にとってもあまり良い影響はないだろう。
どこのマスコミも危機だ、危機だと煽っているが、よくよく考えて見れば、トヨタが潰れようが、ソニーが潰れようが、日本が潰れる訳ではないのだから、そう深刻に考える事もないだろう。日本ほどの経済国で、多くの人々が生活をしている以上、製造業が縮小したとしても仕事はまだまだあるし、生き方を変えて、上を見なければ、底辺だろうがそこそこに生き抜く事ぐらい出来る。景気と云うのは行ったり来たりなのだから、俺たちの再起の在り方も今時の不況に合わせ再編し直していけばどうにかなったりもするのであるから、そう慌てずにしっかりと一歩一歩生き抜いていこう。
もちろんだからと言って連絡会が何もしていない訳でもない。いつもは越年の準備しかしていない時期、まったく異例であるが、16日、都庁へ行き、俺たちの現状を訴え、俺たちが利用可能な緊急の雇用対策を早期に実施するよう「要望書」を提出し、24日は都議の先生方もまじえての話し合いを行う予定でいる。社会の注目は若年層にばかり向きがちだが、中高年齢層の仲間の雇用問題こそ、より深刻な状況である。ましてや路上で暮らさざるを得ない仲間を放置しておいて何が雇用対策であるか?と言う事である。
そんな要望も出しながら、仲間の生活がより改善出来るよう、景気に押しつぶされずに頑張って行きたいものであるが、とにもかくにも、年末の健康管理はしっかりとしていこう。ノロウィルス等の感染性胃腸炎も都内で流行警報水域にまで来ている。また、インフルエンザも流行の兆しがある。いろいろな病気があるが、年内は26日までしか福祉事務所は開いていないので、調子の悪い仲間は早め早めに手続きをしてもらいたい。また、24日は2週間の無料宿泊の抽選会もある。普段より枠が大きめなので利用したい仲間はチャレンジしていこう。
年末恒例のアントニオ猪木さんの仲間への激励も27日に決まった。今年はこんな状況なのでいつもより多くの物をもってきてもらえるとの事だ。また、27日に中央公園「水の広場」で会場設営をし、28日から、年明け4日まで連日、昼、夜の炊出し等、第15回目となる新宿越年越冬の取り組みが開始される(スケジュール表は裏面)。何人来ても対応できる盤石の体制で多くの仲間を迎え入れたい。
やはり、年越しは仲間と共に!