2003年12月28日新宿連絡会チラシ
2003年12月29日新宿連絡会チラシ
2003年12月30日新宿連絡会チラシ
2003年12月31日新宿連絡会チラシ
2004年1月1日新宿連絡会チラシ
2004年1月2日新宿連絡会チラシ
2004年1月3日新宿連絡会チラシ
2004年1月4日新宿連絡会チラシ
2004年1月11日新宿連絡会チラシ
2004年1月18日新宿連絡会チラシ
2004年1月25日新宿連絡会チラシ
2004年2月1日新宿連絡会チラシ
2004年2月8日新宿連絡会チラシ
2004年2月15日新宿連絡会チラシ
2004年2月22日新宿連絡会チラシ
2004年2月29日新宿連絡会チラシ
2004年3月7日新宿連絡会チラシ
2004年3月14日新宿連絡会チラシ
2004年3月21日新宿連絡会チラシ
2004年3月28日新宿連絡会チラシ
2004年4月4日新宿連絡会チラシ
2004年4月11日新宿連絡会チラシ
2004年4月18日新宿連絡会チラシ
2004年4月25日新宿連絡会チラシ
2004年5月2日新宿連絡会チラシ
2004年5月9日新宿連絡会チラシ
2004年5月16日新宿連絡会チラシ
2004年5月23日新宿連絡会チラシ
2004年5月30日新宿連絡会チラシ
2004年6月6日新宿連絡会チラシ
2004年6月13日新宿連絡会チラシ
2004年6月20日新宿連絡会チラシ
2004年6月27日新宿連絡会チラシ
2004年7月4日新宿連絡会チラシ
2004年7月11日新宿連絡会チラシ
2004年7月18日新宿連絡会チラシ
仲間たち!
今年は暖冬との事だが、それでもやはり冬はこたえる。とりわけ仕事も少なく、田舎にも帰れない年末年始はなおさら懐も心も寒い。
とにかくそんな都会の彷徨い人がせめて年末年始くらいは、皆で支えあって年を超そうと新宿越年の取り組みは10年前から始まった。この一週間、新宿中央公園ポケットパークは仲間の拠り所であり、緊急時の避難場所でもある。連日夜の炊き出しを、山谷と新宿を結びながら行い、またポケットパークに24時間稼動の医療テント、越年を手伝ってくれる仲間の大テントを設営し、そしてほぼ連日、新宿駅、高田馬場駅などのパトロールを夜間、深夜に行い、更にミュージシャンの方々を呼んでの音楽祭などの企画を連日打ち、仲間の命を仲間の自前の力で守って行く大きな取り組みだ。
俺たちの取り組みは全国各地の心ある方々から支援されている。昨日、今日と長野からいつもお米をカンパしてくれている農家の方が仲間のためにと野沢菜漬けをトラックに積み込み来て下さっている。ファミリーの方々からも大量の肉、野菜などが届けられている。衣類等も全国から続々と送られて来ている。日本ボランティア会から今年も義援金が頂ける事になっている。
全国の支援の方々は現状維持を望んでいない。一人でも多くの仲間が自立を果たすよう心から願ってくれている。俺たちは未だ野宿を強いられているが、何のこれしき!行政支援や民間の支援の力を借り活用しながら、そして自らを奮いたたせ必ずや路上から脱却していこう。
俺たちの越年はそのためのみの越年だ。仲間の力を社会に示し、行政の責任を焙り出し、新たな有効な屋根と仕事に結びつく対策を引き寄せるためにも、この年末年始、俺たち自身の力で仲間の命を守れる事を今年も証明していこう。
この年末年始、調子の悪い仲間や医者にかかりたい仲間などは、(救急以外では)福祉にはかかれない。そういう仲間を支えるために中央公園には医療テントが張ってある(正面から左のテント)。ここには常備薬はおいてあるし、24時間体制で医療スタッフが待機している。身体の事で不安がある仲間や、風邪を引いて薬が欲しい仲間などは気軽に声をかけてもらいたい。また、そういう仲間を見つけたら連れてきてもらっても良い。厳しい仲間を支える事がこの冬一番大事な事だ。ポケットパークの医療テントを目一杯活用して欲しい。
あさって30日の夜はボランティアの医師による医療相談会も行なう(炊出しの後)ので、体調を崩している仲間は、まず医者に診てもらうようにしよう。
また、冬型の気圧になると空気が乾燥し易くなる、風邪には注意すると同時に、テントの仲間などは火にだけは特段気をつけていこう。火事はもう懲り懲りだから。
俺たちは確信している。新宿の仲間は誰よりもでっかくて暖かい団結の心を持っていると。困った時はお互い様だ。他人を蹴落とさず、弱い仲間を支え今年一年の垢を落とし、仲間の暖かいつながりの中、新しい年を迎えよう。
いざ、第10次越年へ!
仲間たち!
昨日から第10次新宿越年の取り組みが新宿中央公園ポケットパークで開始された。24時間稼動の医療テント、毎日の炊き出し体制等が整い仲間の避難場所としてこの年末年始、おおいに使ってもらいたい。
今年も暖冬とは言え、体調を崩している仲間も多い。早速昨夜、風邪をこじらした仲間が医療テントから救急車で病院に運ばれた。また、厳冬期対応で年末大田寮に入った仲間が結核の疑いで入院したとの報告も入っている。空気が乾燥してくると咽をやられたり、風邪を引きやすくなる。風邪は万病の元、普通の風邪ならともかくインフルエンザともなると高熱が出たり、肺炎になったりもする。予防も含めて十分に気をつけてもらいたい。
明日の夜は医療相談会が炊き出しの後にある。ボランティアの医師が診療に来てくれる。風邪を引いた仲間、最近調子が良くない仲間など、身体に関して不安のある仲間は気軽に来てもらいたい。もちろん風邪薬など簡単な薬はいつも用意してある。病気になったらとにかく一人で悩まない事だ。医療相談会は福祉を通して医療機関につなぐ第一歩の相談会だ。年末年始は福祉が休んでいるが、緊急時は医療テントでの宿泊も可能なので安心して欲しい。
風などが吹くと気温も一気に下がり、体調の悪い仲間にとっては大きな打撃になりかねない。この年末年始はとりわけ健康管理をしっかりとしていきたい。
年末になると新しい野宿の仲間も新宿に多くやってくる。皆俺たちと同じ境遇の仲間達だ。仕事がなく地方から出て来た仲間、施設や病院から放り出された仲間、みんな故あって路上に来ざるを得ない仲間達だ。そんな仲間とも一緒に年を越すのが新宿ならではの光景だ。この世界、古いも新しいも関係がない。けれど、古い仲間は生きる知恵を多く持っている。新しい仲間は先輩達と知り合いになりながら早くこの街で生き抜く知恵を身につけよう。特に冬を越す知恵は身体を守るためにも大事だ。段ボールを厚めに敷く等地上からの冷え込みを出来るだけ押さえないと体熱も奪われる。段ボールがなければ新聞紙でも構わない。足下をしっかりガードしないと寝付くに寝つけない。また寝場所も朝になったらキチンと片付けるなど最低限のマナーをしっかりとしなければすぐに追い出されてしまう。傍若無人では世の中通用しない。俺たちも社会の一員だ。世間にだけ責任を押し付けず、自分自身でしっかりするところはしっかりしなければ、社会的支援は当たり前だがとうて受けられない。
路上の俺たちが一人で生きて行くと云う事はとうてい不可能だ。なにごとも一人で上手に行く筈がない。仲間のつながり、この関係性の中で俺たちは生きているし、その延長線上に社会との繋がりがある。難しいことながらも、そのことをしっかりと自覚しながら、この街の底辺で嘆きを忘れ、しっかりと前を向きながら生き抜いていこう。
仲間たち!
今年も残すところあと二日。長かったか、早かったか、仲間一人ひとりの一年がいつものようにまた終わる。今年野宿になってしまった仲間、今年は頑張って仕事を続けられた仲間、今年ようやく自立できた仲間、いろいろな仲間がここ新宿で肩寄せあって年越しをする。涙あり、笑いあり、生真面目な仲間、いい加減な仲間、雑多な仲間でいいじゃないか。一度すべてを失った者ならば分かりあえる共感がそこには必ずある。苦しんでいる時、辛い時、声をかけてくれた仲間、支えてくれた仲間、人のつながりの大事さを、俺たちは一番良く知っている。墜ちる時は一人だが、這い上がる時は仲間がいる。人生これまでよと思っても、まだまだ希望は捨てられない。どうにかこうにか生きていこう。それが可能な街が新宿なのだから。
昨夜は、おおすが英樹さんや梅津和時さんらが音楽で俺たちの心を暖めてくれた。毎年俺たちを忘れずに必ず来てくれる、その心だけは本当に有り難い。俺たちは社会に見捨てられてる訳じゃない。ひねくれたひがみ根性だけはよそうじゃないか。心がつながらなければ人との関係など出来やしない。どんなに落ちぶれようと支えてくれる人はいる。手が届かないくらい遠い夢でも、上を向いて手を延ばし続けよう。人生、諦めたらお終いだ。
支え、支えられここまで来たのが仲間一人ひとりの人生。そして誰もが人生終えた訳じゃない。月並みながらも、今年一年、反省すべきは反省し、新年、新しい年を希望を持って迎えよう。仲間の暖かい気持ちがある限り新宿の新年、辛いものなどどこにもない。もちろんこのままで良いなんて誰もが考えない。ならば、自分で出来ることを見つけていこう。必ずそれは見つかると思う。
明日は大晦日。明日もまたミュージシャンの方が俺たちの声援にやって来る。そして炊き出しの後はカラオケ大会と紅白上映、そして年越しそばを皆で食べ、新春のお祝いだ。除夜の鐘は一人ぼっちで聞くもんじゃない。残れる仲間も残れない仲間もこの新宿の地で仲間と共に新春の誓いをしよう。雨がちと心配だが仲間の熱気で雨雲を追い散らそう。辛い事は忘れ、たまには夢だけを見ようじゃないか。
それはさておき、健康だけは大事にしなきゃ。何んにもない俺たちは身体だけが資本。身体を壊しちまったら仕事も自立もありゃしない。新宿中央公園ポケットパークでは24時間、お医者さんや看護婦さんが仲間の健康を守るために頑張ってくれている。ちょっとした薬も買えばバカにならない。怪我をしても放っておけばばい菌も入って来る。我慢なんかしないで、調子が悪いときは調子が悪いと素直に相談しなけりゃ。いろんな人に相談すれば、思っているより何事も簡単に事が進む。そんな事も気づかい、カラ元気と云われようとも、なによりも元気に、前向きに、これからの人生を歩んでいこう。
仲間たち!
二〇〇三年もあと残すところ数時間。大晦日の夜、この時を仲間はどんな思いで迎えるだろうか?楽しかった思い出、辛かった思い出、一年は早いようで長い。一日いちにちには、いろんな思い出が詰まっている。
もちろんジタバタしても仕方がない。時は平等に流れるものなのだから。人生、良い時も悪い時もある。そして、悪い時ばかりでもない。人の幸せ、不幸せは不思議なもので、いつかは平穏な時もくる筈だ。今は無理でも、いつかはそれを実感できる日を信じていこう。
連絡会にとっても二〇〇三年はいろいろな事があった年だった。昨年「ホームレス自立支援法」を全国の仲間の力で制定させたまではいいが、政府は基本方針をなかなか策定せず、本年初頭から厚生労働省、国土交通省との交渉に明け暮れた。大きな集会やデモも行った。夏場に基本方針が出たは良いが、新鮮味はあまりなく今後の対策に一抹の不安を醸し出した。来年度予算の概算要求は三二億円をようやく獲得させたものの、まだまだ不十分で今後の課題を残した。
他方、東京都との攻防も五・一メーデー前後に交渉を続け、自立支援事業の改善(リピーター問題の一定の解決、緊急一時保護センターでの就労支援強化等)の目処をたたせ、秋先に実施させた。他方、東京都の「屋根と仕事」につながる新たな対策の検討に際し、連絡会側の要望を訴え続け排除前提ではない対策へと導きつつある。来年はこの新たな対策を巡っての大きな大転機になるだろう。他方で自立支援事業体系の整備は未だ完全には整っておらず、こちらも今後の課題が残った。
そして、新宿区とは、夏場の柏木公園追い出し問題などでの交渉を展開し、仲間のニーズに沿った対策を前提にし、排除ありきの姿勢をとらない事を確約させた。
連絡会は「屋根と仕事」に繋がる自立支援の対策を一〇年来一貫して要求しており、九九年の自立支援センター開設など、数々の仲間の利益につながる対策を引き出して来ている。仲間全体の数からすれば、まだまだ十分ではないものの、今年も多くの新宿の仲間が自立支援事業を活用し、アパートや都営住宅などでの自立を勝ち取っている。また、新たに生活保護を勝ち取り、ようやく安住の地を獲得した仲間も数限りなくいる。
俺たちは現状維持を望んではいない。野宿のままで良いと思っている仲間はいない筈だ。他方で何でもかんでも役所の世話にはなりたくないと考えている仲間も多い。だから、路上から元の生活までの、短い期間の間、ちょっと間だけの支援を制度的に確立させたいと考えている。そして、それはまったく可能である。あと少し。国と都と区の考え方を変え、予算的な裏付けを勝ち取り、それを実施させるだけである。
もちろん、あまり悠長な事は言っていられない。来年こそは必ずや、「屋根と仕事」につながる対策を大きく前進させていきたい。
仲間と共にこの年を過ごせた事に感謝!感謝!
仲間たち!新年明けましておめでとう!
仲間一人ひとりにとって、そして連絡会にとっても今年が良き年になるよう、新たな誓いを胸に新春の冷気を思いきり吸っておこう。
連絡会はもちろん、本年も仲間の利益を最優先に、炊き出し、パトロールなど路上の仲間の命と情報を支える基礎活動に邁進すると同時に、仲間の路上脱却のため医療相談、福祉行動、自立支援関連寮の面会、就労支援、居宅確保支援の取り組みを精一杯強化していくつもりです。そして、国、東京都、新宿区に、仲間の声、要望を伝え、それを施策に反映させていける唯一の団体としての誇りをかけ行政交渉を力一杯続けていきます。
景気の相変わらずの低迷、高失業率、そして社会の構造変化と云う時代の大きな流れの中、それに振り回されるのではなく、こんな時代だからこそ社会の底辺、そして野宿を強いられている仲間が逆境に屈せず、諦めず力一杯生き抜くことが問われているのだろう。俺たちが力をあわせていけば、強制排除一辺倒だった行政が自立支援策を策定せざるを得ない所まで追い詰められたよう、社会の姿勢を変える事が出来る。
国は来年度予算で仲間の自立支援策(生活保護費を除き)三十二億の予算事業を当てがう予定である。仲間の雇用先の確保に「就業開拓推進員」をハローワークに配置する、あるいは入浴等のサービスの提供など衛生改善事業などの新規事業も開始される。「ホームレス自立支援法」を作らせた力は、微々たるものながら予算づけと新規事業の開始を国に確実に強制している。
また、東京都は、現行の自立支援事業を強化して行く新たな大規模対策を現在検討中である。早ければ2月中にその全貌は明らかになるだろう。公園のテントの仲間向けに都営住宅並みの低家賃住宅(借り上げアパート)提供と、若干の公園清掃などの公的就労で仲間の就労も支えて行く事業である。生活保護とは違い、収入に応じて家賃を払い、働く拠点を確保しながら仕事を続ける、あるいは新たな仕事を探していける仕組みになる予定である。もちろんこれは、排除前提ではなく、希望者から順次参加できる事業であり「今はまだ」と云う仲間への強制はない。
俺たちがこの事業にどう関わるのかは、今検討中であるが、一定の条件が整いさえすれば、推進の立場での関わりとなるであろう。
このように、今年は東京都を中心に、自立への対策が大きく変わって行く年になるだろう。もちろん、自力で頑張ろうと云う仲間も多いと思うが、対策の前進は社会の変化のバロメーターでもある。俺たちは決して見捨てられている訳ではない。大きな対策を引き出し、仲間の命を守り、厳しいながらも仲間で支えあい、冬とのたたかいを続けていこう!
俺たちにとっての二〇〇四年はどのような年になるのか?それは、俺たち自身にかかっている。
仲間たち!
仲間の初夢はどんな夢だったろうか?夢は叶えるためにある。この新たな年、仲間の夢が本当に叶うよう努力し、頑張っていこう。
この年末年始は気候も暖かく、順調に越年の取り組みは推移している。炊き出しは毎日九〇〇食近い食数を準備している。山谷での飯炊き作業も毎日10数名の仲間で出かけ、山谷の仲間と一緒に薪をくべ、米を研いでいる。中央公園のおかず作りも、まき割り作業も毎日多くの仲間が和気あいあいと参加してくれている。医療テントも24時間の体制で滞りなく回転している。毎日、ボランティアのお医者さんや看護婦さんが詰め、仲間の健康を守り抜いている。医療テントでは高齢の仲間や病弱の仲間が宿泊し、役所が開くまで頑張っている。今年は救急搬送は4件ばかりと、天候のせいもあるのか重篤な仲間は少なめだ。これも仲間の日頃の健康管理の賜物かも知れない。他方、パトロール隊も毎日夜間、そして深夜にも出動し、新しく新宿に来た仲間、少人数で寝ている仲間に声をかけ、健康チェックと、炊き出しの情報や、福祉情報、自立支援事業情報を提供している。今年は新しく新宿に来る高齢の仲間や女性が多い。パトロールで出会った高齢の仲間と女性の仲間は、それぞれ連絡会が中に入り宿泊所に泊まる事が出来た。
新宿福祉では、概ね65歳以上の仲間、女性の仲間、障害者手帳3級以上の仲間なら、体調が悪くなくとも生活保護を適用してくれている。弱い立場の仲間を優先的に保護してくれるのも、多くの仲間が新宿区に要望し、交渉し続けて来た成果でもある。新宿区に住民票がなくとも、保険証がなくとも、新宿区内で野宿していれば、それだけで生活保護の対象になる。この冬を独りで越す事に不安をもっている高齢の仲間、病気の仲間は、年明け新宿福祉で相談をしてみよう。
年明け仕事を探す仲間も多いだろう。仕事が順調に動いていれば良いのだが、やはり今年も仕事の条件は厳しそうだ。厳冬期のこの時期、新宿区の無料宿泊の事業も年明け毎週木曜日に受け付けをしている。毎回
名、30名の枠だが、一人一回しか利用できないので順番に宿泊できる計算だ。他方、常雇い仕事に就きたい仲間には、少ない枠ながら、年明け早々自立支援事業宿泊の受け付けもある。身体を休め、技能講習を受けた後、職安に通い仕事を何とか見つけ、アパート確保まで支援してくれる事業だ。この事業は23区どこの福祉事務所でも受け付けをしている。新宿の枠が少ないので、他の区に行って利用している仲間も多い。もちろん自力でどうにかなればそれに越した事はないが、そうも言ってられない仲間はこういう行政の支援策も利用してみよう。これらの事業は、統べて仲間が要求し作らせた事業だ。居住環境なども日々改善させて来ているので心配はまったくいらない。
ありとあらゆるものをこれから活用して行こう。路上で生きて行くと言う事は、正確な情報と仲間のつながり、そして行政でも民間でもあらゆる支援策を活用していく意欲がなければ厳しいものである。
一人ひとりの夢に向かって前へ前へと進んでいこう。
仲間たち!
正月気分も今日一日だけ。とは云うものの俺たちにごくごく普通の正月はない。路上の正月は夜露が身に沁みる。今年こそはと奮起している仲間も多いと思う。10度目の新宿での年越し。超高層ビルが立ち並ぶ東京の中心地、都庁がずしりと居座る西新宿、着飾る人々が流れて行くも、富があれば、貧しさもある。繕う事などとうてい出来ず、俺たちは街の片隅で肩寄せあって生きている。そんな光景が日常になり、漂泊船のような俺らを取り巻く環境はあまり変わりはない。
俺らにあるのは、身一つだけ。その身を守るため、友を作り、仲間を作り明日への歩みを始める。ここに来た誰もが経験するのは人の温もりの大切さだ。
どんなに生活保護策や自立支援策が前進したとしても、自分を失ってしまったら、それは人としての死を意味する。他人に自分の人生を委ねてしまえば、それはそれで楽だろうが、そんな人生はあまり意味がない。何をするにしても、自分の考え、自分の意志が中心にならなければならない。どんなに貧しくても、俺らは同じ人間なのだから、やはり言うべき時は言わねばならない。一人で言えない時は仲間で言う。そういう意志だけは大事に大事にしていこう。
週明け、ようやく役所が開く。病気の仲間、高齢の仲間、女性の仲間など生活保護を取りたい仲間は、役所の窓口から病院や施設に行く事が出来る。また、自立支援施策を利用したい仲間も活用できるようになる。冬場、2週間だけ宿泊して身体を休めたい仲間も冬場は毎週木曜日受け付けがある。食事に困っている仲間も、補助食でしかないものの、カンパンの支給も毎日ある。飯場や住み込み仕事に行きたい仲間で交通費を借りたい、電話をしたいと云う仲間もそういうサービスもある。身体が汚れている仲間にはシャワーや衣類の支給もある。このように意外と利用価値があるのが役所の窓口である。役所嫌いの仲間も多いかも知れないが、役所を俺たちの生活のために「利用する」と云う気構えがあれば恐いことはない。俺たちは「お客さん」である。へーこらする必要などない。堂々と自分の考えを言えば良いだけだ。
もちろん役所には「出来る事、出来ない事」がある。窓口であまり無理な注文をしても仕方がない。「こうしてもらいたい」「ああしてもらいたい」と云う要望はまとまって要求した方がよほど効果的である。連絡会ではそう云う意見を聞き、定期的に新宿区や東京都との交渉を続けている。今ある行政施策を利用し、そして、それに満足する事なく、新たな行政施策を導き出して行く。これが俺たちの基本姿勢である。週明け、役所を使い尽くし仲間の命と自立を支えて行きたい。
今年の年末年始は暖冬傾向で推移しているが、これからが冬の本番でもある。北風に負けず、胸を張って生き抜き、来年の正月こそは普通な暮らしに戻っていこう!
仲間たち!
10回目となった新宿越年の取り組みも多くの仲間の協力、多くの方々の支援の中、無事終了した。仲間の協力さえあれば、仲間が力を合わせていけば、俺たちはこんな大きな取り組みも出来る。短い期間の取り組みだったが、この力を自信に仕事始めのこれから、それぞれの人生を見つけていこう。
今年は暖冬で実に過ごしやすい越年だった。おかげで大きな病気になる仲間も少なく、医療テントからの救急入院もゼロであった。高齢の仲間と女性の仲間の福祉施設への緊急入所が2名いたものの、全体的に福祉情報も行き渡り、それぞれが健康管理をしっかりしている冬は、暖冬よりも心強いものだ。これから更に冷え込みがきつくなるとは思うが、弱い仲間を支え、仲間の命を仲間で守る取り組みを継続させていこう。
年明け福祉にかかりたい仲間は早々に福祉の窓口へ相談をしに行くようにしよう。高血圧とか糖尿病とか持病を抱えている仲間、病院にかかりたいのだけれどもお金がなく保険証もない仲間、65歳以上の高齢者で施設等に入りたい仲間、女性の仲間、障害を持っている仲間で同じく施設等に入りたい仲間等は福祉の窓口(新宿区役所2階)で相談をすれば対応をしっかりとしてくれる。一人で行くのに不安がある仲間、かつて福祉をつかってて相談し辛い仲間は、連絡会は毎週月曜日に福祉行動と云って仲間の福祉獲得を応援する行動を行っている。連絡会のメンバーが福祉事務所に詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。
病気ではないのだけれど、少し身体を休めたいと思っている仲間には、冬の間、2週間だけ無料で宿泊できるサービスもある。年明け早々8日から、毎週木曜日に新宿区役所1階で入寮の受け付けがある。毎回、40名、30名の枠で実施される。一人一回のみのサービスなので順番に仲間が入れる計算だ。こちらの方も利用していこう。
新宿区の自立支援事業枠は冬場は枠が少なくなる。ただしこちらは23区のどこの福祉事務所でも受け付けをしている。新宿区は競争率が高いが、他の区だとそうでもないようだ。新宿区の抽選で外れた仲間は他の区に出かける事もしてみよう。すべて当ってくだけろである。
行政の施策を利用せず、自分の力で仕事を探す仲間も多いと思う。早々に仕事が出れば良いのであるが、とにかく努力して頑張ってみよう。ただし、おかしな手配師(モグリの手配師)が新宿にはうろついているので、その点だけは気をつけていこう。うまい話には必ず裏がある。条件はしっかりと確認しておく。「福祉を取ってやる」などと云う変な話しには乗らない。自分で自分を守っていかなくては、この厳しい渡世を渡っていけない。仕事の情報をまわしあい、どうにかこうにかしぶとく生き抜いていこう。
この冬を越せば、春はもうすぐである。それぞれの春をこの厳しい冬の季節の中から育んでいこう!
仲間たち。
年末年始の暖かさはどこ吹く風、寒気団がやって来て北の国々では大雪、ここ東京でも冷え込みがグンときつくなって来ている。本格的な冬は今月、そして来月が山場である。幸いにして全体的に暖冬基調となっているので穏やかな日も多いだろうが、急に冷え込み、どか雪が降るなんてのも暖冬の冬には良くある事だ。気を緩めず、健康管理をしっかりとしながら越冬の行進を着実に進めていこう。
今度の日曜日は、ボランティアの医師による定例の無料医療相談会がある。戸山公園では午前10時より都営住宅側の公園入り口、中央公園では、炊き出しの後午後7時からポケットパーク(雨天の場合は都庁第一庁舎前)だ。越年明けの福祉行動では40名近い仲間が病院に通ったり、福祉を取ったりしている。また、厳冬期対応で大田寮に入った仲間から結核の疑いで入院する仲間も続発している。重篤な仲間はこの冬、少ないものの、高血圧や内臓疾患など持病を抱えている仲間が病状を悪化させると云うケースが増えている。また、様々な事情で新宿に流れつく高齢の仲間や女性の仲間も増えている。
いくら暖冬とは云え、冬場の野宿はある程度の装備がなければまともに過ごせるものではない。調子を崩している仲間、もう寒さを凌ぐ気力すらなくなってしまった仲間などで福祉を取りたい仲間は、気軽に医療相談会で相談をし「紹介状」を持ち福祉事務所にかけあうようにしていこう。一人だと不安な仲間は、連絡会が毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)に福祉事務所(区役所2階)に詰めているので気軽に相談をして欲しい。
さて、その区役所だが、花園神社裏に第二分庁舎が現在建設中で、2月9日(月)より生活福祉課が移転する事となった。生活福祉課が実施している福祉窓口の他、カンパン等、応急援護の窓口、大田寮の受付も同じく移転となる。時期が近くなったら場所を間違えないよう連絡会も宣伝を強化するが、今の内に頭の中に入れておいてもらいたい。今度の分庁舎には、新宿保健所や新宿社会福祉協議会も引っ越しをしてくる予定で、生活困窮者の総合的な庁舎により近づいて来る。若干、今の本庁舎よりも駅からは遠くなるが、歩いていける距離なのであまり心配する事もない。移転に伴い、これまで以上のサービスが受けられるよう人員増を生活福祉課では要求しているようなので、期待は持てそうである。
越年越冬の取組みは前述した通り、重篤な仲間もおらず、入院した仲間もなく、本当に無事に乗り越える事が出来た。協力してくれた多くの仲間に重ね重ねお礼を言いたい。そして、「仲間の命を仲間で守る」事業は、年末年始の時期だけではない。日常に戻った今こそが重要性を帯びて来る。正確な情報を広く新宿の仲間に伝達し、そして病気や調子の悪い仲間へのすばやい対応を行う越冬後段の取組みも計画的に行っていきたい。これからも連絡会の諸活動への仲間のこれ以上の協力をお願いしたい。
越年の取組みで献身的に手伝ってくれた後、厳冬期の大田寮の抽選に当り、身体を休めている仲間もいる。厳冬期大田寮の2週間枠の抽選は、毎週木曜日朝に新宿区役所で実施している。年明け最初の6日は一三〇名の応募で40名の仲間が入寮した。今年は他の区からの流入者が少なく、比較的入り易い倍率で推移している。一人一回しか入れないためこれから倍率も下ってくるだろうから、前回外れた仲間も諦めずにチャレンジしてみよう。
また通常の一ヶ月大田寮は冬場は新宿区の枠は極端に少なくなる。しかも厳冬期を利用した仲間は4月まで入れない事となっているので、まだ厳冬期を使っていない仲間は、他の区から入る事も考えておいた方が良いかも知れない。
行政の冬場の対策はいろいろと知恵を絞って効果的に利用していこう。
仲間たち。
寒冷前線がやって来、東京でも雪が降り始めた。ここ数日の冷え込みはかなりのものである。暖冬気分を捨て去り冬への徹底した備えをしっかりとしていこう。装備がなにもない仲間は、とにかく着るもので暖を取るしかない。区役所でも衣類の支給をしているので、早急に厚手の衣類を手に入れておこう。横になるときは、新聞紙やダンボール等で下からの冷気をとにかく遮ることだ。足下から冷えるので、足にゴミ袋をまくなどの工夫も必要だ。そして、冬はとにかく体力勝負。体力を温存させておかないと一気に病魔が襲ってくる。たとえ眠れなくとも身体を休める。地下街などは警備員がうるさいが、すき間は必ずあるものである。身体を守るためにも横になる場所だけは確保していこう。
厳冬期の大田寮に入った新宿の仲間の内、既に4名が結核で入院。5名が結核の疑いで通院していると云う。空気が乾燥しているので喉をやられやすいし、風邪を引きやすい。風邪で体力が弱ってくると結核菌などはうようよしているので、とりわけ感染しやすい。結核は風邪の症状とほぼ同じなので自覚もし難い。こんな連鎖で重病が流行ったりする。レントゲン健診は何も大田寮に入らなくとも、区役所2階の福祉事務所で相談すれば病院や保健所を紹介してくれる。微熱が続く、咳が止まらないと云う仲間は、すぐにでも相談に行くようにしよう。結核は早期に発見すれば治療薬もあるが、こじらせてしまうと命にかかわる病気だ。感染病なので誰しも罹患する可能性があるので特段注意をしていこう。
その他、病気、栄養失調などで身体が弱くなったら、区役所2階の福祉事務所で相談をするようにしよう。身体が弱まると、この寒さの中ではどう仕様もなくなる。下手したら命まで奪われてしまう。冬の仲間の死者の大半は、病気と寒さのダブルパンチでやられている。体力がありさえすれば凍死するほど東京は寒くはない。けれど病気で身体が弱ったり、酒を呑みすぎて軽装で寝入ってしまうと、本当に危険である。自分の体力をあまり過信し過ぎずに「どこか変だな」と思ったら病気を疑ってみよう。炊き出しの時やパトロールの時に風邪薬などを渡してはいるが、それで治らないようだったら、思い切って病院に行く事だ。新宿区の指定病院は医療センターや東京医大など、割と大きめで、近場の病院を紹介してくれている。保険証がなくても、住民票がなくても、生活保護の制度を使って無料で紹介してくれる。また、病状が重い場合は入院やドヤなどでの療養も、これまた無料で手続きをしてくれる。この寒さから命を守ろうと云う気持ちは、俺たちも、行政も同じだ。確かに行政は敷居が高く感じるとは思うが、そんな仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が区役所2階の福祉事務所に詰めているので気軽に相談してもらいたい。一緒に病状を訴え、確実に病院を紹介させている。
また、2週間限定の厳冬期対応大田寮への無料宿泊事業も毎週木曜日に新宿区は実施している。既に一四〇名近い仲間が利用しているが、ここのところの暖冬のせいでか、前回も並んだ仲間は一〇三名と今年は比較的落ち着いている。一人一回しか入れない事業なので、まだ利用していない仲間は、この寒さから一時的に逃れるために利用をしていこう。手続きはまったく簡単で、抽選に当った仲間は2~3分のアンケートのようなものを受けるだけで入寮できる。もちろん大型バスで引率してくれるし、大田寮では3度の飯、煙草、散髪、洗濯、風呂等が無料でサービスを受けられる。
いろいろな対策を利用しながら、そして、まずは自分の身体の事は自分が一番良く判っている筈だ。健康管理をしっかりとし、冬とのたたかいの意志を持ちながら頑張っていく事だ。そして何かあったら恥ずかしがらずに誰かに相談をする。同じ北風を受けている仲間がこの街には一杯いる。仲間の中に冬を越す知恵と力が宿っている。臆せず冬とのたたかいを続けていこう。
仲間たち。
依然として強い寒気団が居座っている。大寒らしくここ1~2週間が厳冬のピークであろう。朝晩はかなりの冷え込みなので防寒対策を怠らずにここ一番でしっかりと自分の身、そして仲間の身を守っていこう。暖冬と云う事もあり調子を大幅に崩す仲間が少なかったが、冬が深まると同時に体力が消耗したり、栄養失調気味の仲間も増えて来る。大田寮に入った仲間がレントゲン受診した結果、結核と診断された仲間が多くいた事は既に報告しているが、それ以外でも新宿の各地から救急搬送などで病院に入院した仲間の報告も受けている。とにもかくにも冬場は健康管理が一番である。ちょっと働いて小銭が出来ると酒で身体を暖めようと云う気持ちは判らんでもないが、深酒をする仲間も冬場は特に危険だ。一時的に身体は暖まるが、そのまま無防備で寝入ってしまうと完全に身体が冷え切ってやられてしまう。その点はくれぐれも気をつけてもらいたい。また、病院に通っている仲間も多いと思うが、薬の服用の仕方などはキチンと守るようにしよう。中には病院に行っただけで安心してしまう仲間も多いが、治療と云うのはある程度の自己管理がなっていないと治療にならない。薬の服用や、いろいろな注意点を守らなければ病状は安定しない。野宿だからと自棄にならず、生活上守れることは多くある。
「最近、調子が悪い」「身体がだるい」「疲労感が強い」など、一度病院で診察をしてもらった方が良い仲間も俺たちが見る限り大勢いる。病気の自覚症状と云うのは、ほんのちょっとした事である。激痛が走るなんて云うのはある意味最悪のケースで、その前の自覚症状を逃さずに早めに病院に行く事が自分の身を守る方法でもある。「腰が痛い」などこれまでの肉体労働で疲れた身体も、ほっておけばヘルニアが悪化して…なんて事も良くある話しである。ちょっとした身体の変化にちゃんと反応するようにしていこう。もちろん放っておけば治る事もあるだろうが、その場合でも定期的に検査だけはしておいた方がよほど良い。医学的にたいした事がなければ、それで一安心でもある。制度をうまく利用しながら健康チェックをしていこう。
病院に行きたい、検査をしてもらいたい、と云う仲間で、福祉の使い方が良く判らないと云う仲間は、俺たちが毎週月曜日に福祉事務所に詰めているので気軽に相談をしてもらいたい。福祉の制度は思うより複雑ではなく、意外と簡単なものである。もちろん、過去の経歴や家族の事などを話さなければならないが、「どうしても」と云う仲間には根掘り葉堀り聞かないものである。自分の話せる範囲の事を記録してもらえばそれで手続きは完了である。住民票がどこにあろうが、保険証があろうがなかろうが、医療にかかる権利は俺たちにある。だから、何も心配する事はないし、入院が必要とか、専念した療養が必要と云う場合は、別途その段取りまで福祉はしてくれる。
また、六五歳以上の仲間、女性の仲間、障害者手帳3級以上の障害を持っている仲間は、病気でなくとも生活保護を取れるので、そういう仲間もこの制度をうまく利用していこう。
もちろん、人それぞれに事情があり、なかなか他人には云えない事もあろうかと思うが、自分で解決できない悩みは他人に言ってしまえば気が楽になる場合もあるし、解決策が浮かびあがる事もある。色々な制度は上手く利用していけば必ず自分のプラスになる。臆せずに利用していこう。
厳冬期対応の大田寮はまだ一〇〇名以上の応募者がある。そろそろ大台を切ると思われるが、こちらも諦めていたら入れない。抽選と云う方法は運不運の面があるが、少ない枠を大勢で利用する場合は致し方がない方法だ。倍率は必ず低くなるのでチャレンジを続けていこう。
2月に東京都は新たな対策を公式に発表する段取りだと言われている。低家賃のアパートを確保し、公的就労で生活を下支えすると云う前例のない一歩進んだ対策である。これだけの対策だけに予算の関係もあり初めは小規模かつ地域限定型になるだろう。そして利用者は公園のテントの仲間やその周辺にいる仲間に限られてしまいそうである。しかし、対策に参画する方法など知恵を絞ればいくらでもある。最初から諦めずに情報は早めに仕入れておいた方が良いだろう。この対策を「公園の排除」だと否定的に考える一部団体からネガティブな情報が出ているが、排除だと思う仲間はいつまでも公園にいれば良いだけである。俺たちは公園だろうが、路上だろうが、そこから脱却できる施策を求めている。利用しようと云う前向きな仲間を支え、徹底して利用できる、そして、その価値がある施策へと俺たちは長年培って来た交渉力で変えて行くつもりである。現状維持などロクな事がない。前向きにこの新たな施策を考え、この春の大きな交渉課題にしていこう。
仲間たち。
暦が春へと向かっていることを感じられる穏やかな気候が続いている。2月は短い。冬の恐怖ともあと少しでさようならだ。それまでとにかく辛抱である。
穏やかすぎる冬の気候は空気をグンと乾燥させている。喉をやられている仲間が多く、またその影響で風邪を引いている仲間も多い。うがいを頻繁にするなど予防をしっかりしないと風邪などすぐに引いてしまう。鼻風邪くらいならともかく放っておくと熱が出たりするので風邪も要注意だ。また、肌が乾燥する事もあり皮膚関係の病気にもなりがちだ。とにもかくにも病気にはなりやすいので健康管理は普段以上にやっておこう。
来週は朝(朝一〇時より)は戸山公園で、夜は中央公園で炊出しの後(午後七時より)に医療相談会もあるので利用してもらいたい。
また、乾燥してくると火が出やすい。かつて新宿の路上や公園では火災事故が頻繁におきていた。そのほとんどがこの季節だ。煙草の不始末、ロウソクの不始末、カセットコンロのガスの不始末、通行人の煙草の投げ捨て等、とにかく火の元は確認してから寝入る、また、いざと云う時のため、ペットボトルに水を入れて枕元に置いておく等の注意をしっかりと払っておこう。
江東区の中川では少年二人組によって殺された仲間の事件が報じられている。昨年の事件とは云え怒りなくして語れないような事件である。溺死させられた仲間を心から追悼をしたい。
他方、川崎では仲間の一時宿泊施設を作るのに住民が「地価が下るから反対」とエゴまるだしの反対運動をやっている。こちらも大きく報道されている。
自立を支援する法律が出来てまでいると云うのに、世間の風は俺たちには冷たい。冬の寒さを倍加させるような報道である。もちろん世間が認めてくれないからと肩をまるくして生きているより、世間が認めてくれないからこそ自分等の力で「何クソ」と立ち上がろう。
そのために、仕事探し、そして病気の仲間は自分の健康を守り、何かあったら福祉へ相談しにいこう。役所は世間と違い行政関連の法律には弱い。既にこの国には「ホームレス自立支援法」が施行されており、仲間が自立するため色々な施策を行政がやらなければならない事になっている。いくら住民が反対しようとも、それは行政に課せられた大きな義務である。「仕事をしたい」「もう一度やり直したい」と俺らが意欲を見せる限り、そしてそういう要求を打ち出す限り、行政は俺らの存在を昔のように無視は出来ない。
何度も言っているが、だからこそ、役所の施策はとことん、俺たちの自立や病気治療のために利用していこう。とは云え、今は生活保護にせよ、自立支援施策にせよ、全員が一遍に利用できる程間口は広くはない。少ない枠をどう拡大させるかと同時に、少ない枠をどう仲間が利用できるかを考えなければならない。枠が少ないが故に生活保護は高齢者や病弱者など弱い立場の仲間の優先順位が高い。この優先順位は当然だが、他方で働ける仲間の自立支援施策や、新たな東京都の住宅確保施策(今月中に正式発表されると思われる)は、十分な枠もなく、また優先枠もない。
俺たちは、どんな施策でも、仲間の自立につながる施策である限り評価して来た。そして、仲間にその利用を呼びかけてきた。施策内容が不十分であったとしても、それを内部から変え、一人でも多くの仲間が施策を利用し自立出来る道を選んで来た。「一時的に背中を押してくれる施策」「屋根と仕事につながる施策」を、仲間のニーズの多様さに対応した「選択肢可能」な施策にしていくために交渉を続けて来た。利用する仲間も、もちろん、行政に「おんぶに抱っこ」ではなく可能な限り自分の力を発揮しようと呼びかけて来た。
もちろん、全てが成功して来た訳ではない。が、一歩、一歩である。
今ある施策を活用しながら、他方で「どんな支援(施策)が必要なのか?」を考えていこう。現状のまま何十年も過ごすのは土台無理な話である。だからこそ、東京都が新たな施策を打ち出す今こそ、俺たちの具体的な要望をつきつけるチャンスである
春に向けそろりそろりと動き出そう。
仲間たち。
ここに来てまた一段と寒さがぶり返して来た。油断大敵、まだまだ2月。暦は立春とは云え冬との最後の闘いの季節だ。寒さから身を守り、体調をきっちりと維持していこう。風邪もまだまだ流行っている。結核や肺炎になる仲間も後を断たない。熱が続くなど重い仲間は一回、医者に診てもらうようにしよう。また、血圧が高いなどの仲間は気候の変化もかなりの重圧だ。血圧が安定しない等の仲間も医者で薬を貰っておいた方がよいだろう。
さて、新宿の福祉事務所だが、月曜日から花園神社裏の新庁舎に引っ越しをする。場所は裏面に地図を載せておいたので、間違えないようにしよう。ゴールデン街方面からよりも、花園神社を抜け、明治通り方面からしか今の所入れないようだ。少し遠回りになるが、新しい庁舎をうまく活用していこう。
病院に行く、福祉の相談、交通費の貸し付け、シャワーの利用など、これまで福祉の窓口でやっていたサービス、そして、カンパンの支給はすべて新庁舎に引っ越しする。但し、厳冬期および通常の大田寮の抽選受付のみは場所がないとのことで、予定を変更し3月まではこれまで通りの場所本庁舎1階で行う事となった。紛らわしいものの、これから大田寮に入る仲間は特に間違えないようにしてもらいたい。
その厳冬期2週間枠の大田寮の抽選は、前回72名とようやく2倍を切った。運悪く外れ続けている仲間もいるが、一人一回しか入れないので粘り強く抽選会に並んでみよう。今週は30名枠。朝9時半までに区役所本庁舎の1階で抽選会だ。大田寮の中には医務室もあり、医者も来てくれているので体調の悪い仲間はついでに診てもらう事も可能だ。もちろん散髪も洗濯も無料なので利用していこう。
病院にかかりたいと云う仲間は、毎週月曜日に第二分庁舎1階の福祉事務所の中に俺たちが必ずいる。新しい所だからと云って気兼ねする事なく、仲間の命を守るためにこれからどんどん利用していこう。
「定額家賃のアパート提供と就労支援」がセットになった東京都の新事業はまだ正式に発表にはなっていないが、これにより今年後半は対策が多少は前進する事だろう。自立支援センター渋谷寮と緊急一時保護センター江戸川寮も二つとも4月には本格的に稼働する。自立支援事業の方も全体の枠が増える事で新宿の枠も大きくなる。自立支援センターをまだ利用していない仲間は枠が増える春あたりを目処に参加を考えておこう。自立支援事業は大田寮と自立支援センターでトータル5ヶ月から半年くらいの期間、技能講習や就労支援を受けられ、仕事が決まった仲間にはアパートの敷金等が半額補助されるなど、自立に向けたそこそこの支援は行われている。これまでも多くの新宿の仲間が利用し、今もアパートに住み仕事を続けている仲間も多い。路上にいると失敗例ばかりが耳につくだろうが、決して無駄な対策ではない。東京都の新事業についても予算額や事業計画の骨子については正式発表を待たなければならないが、もしこれが大規模で行われるのなら自立を望んでいる仲間にとってはおおいに助かる事業となるだろう。古くからの新宿の仲間には自立支援センターで失敗した仲間も多く、リピーター要件 (自立後リストラ等で路上に戻って来た仲間)に該当しない仲間もいる。そんな仲間には朗報になるだろう。公園対策と東京都が云うのであれば、事業が始まる前に参加希望者はテントでも張ってしまえば良い。もちろん、安心して活用できる内実にするため東京都との交渉を俺たちは続けて行く。今後注目を!
上手に上手に行政施策を利用し、一歩一歩、仲間のための対策を拡充させていこう。
仲間たち。
2月と云うのに春日和の異常な気候と、どこかおかしな晩冬である。暖いままならば良いのだが、急に冷え込んだりすると緩んだ体調が一気に変調をきたす。暖冬に油断をせず、その点だけは注意をしていこう。
悲しい知らせも届いている。中央公園の古くからの仲間、kさんが53歳の若さで急死した。6年前、火災のため西口地下から公園へと自主退去した日も久保さんが率先して迎えてくれた。以降、毎週の炊出しの手伝いや差し入れ、夏まつりや越年の取組みも仲間のリーダーとして先頭になって来た仲間だ。
kちゃん、仲間のためにありがとう!そしてお疲れさま!
仲間にとって今、何よりも必要な事は支え合いである。完ぺきな人間など誰もいない。それぞれ弱点を持ちながら、それでも一生懸命生きている。弱い部分を支え合うのが人間関係の基本だと思う。人をけなすのは簡単である。でも振り返ってみよう、自分はそんなに大層な人間なのかと?
公園の片隅でもそういう葛藤があるのだから、社会の中ではそれこそ訳が判らぬ蹴落とし合いが蔓延している。自分の幸せと他人の幸せを繋げていけない人は不幸である。そんな事を久保さんは俺等に教えてくれた。
また、路上の灯が消えた……。そんな思いである。
「中央公園や戸山公園が東京都によって排除される」そんなデマ情報を意図的に流している輩がいる。どこで入手したかも判らない怪文章をコピーしてテントを回っているようだ。仲間の混乱を喜ぶとんでもない連中である。そんな連中に躍らされ浮つく支援団体もいくつかある。
ちょっと冷静に考えていこう。ホームレスに関する法律が制定されている以上、今の時代、受け皿なくして排除など出来はしない。さて、その受け皿とやらは一体どこにあるのだろうか?排除があるとしたら、どこかで工事していなければおかしな話である。大規模収容所ではなく、公園の仲間のために低家賃のアパートを確保しようと云う動きは確かに東京都の計画案としてはある。しかし、都内二千戸のアパートなんて、どうやって一気に確保するのだろうか?
冷静な議論もなく「排除が来るぞ!」と仲間を不安に陥れ、対案もなく「排除に反対」と学生運動よろしく叫んでいるだけの団体など、連絡会にとっては「ピーター少年」以下の存在でしかない。しかし、とは云いながらも、この種の噂は尾ひれがついてあちこち飛び交う。東京都の新たな対策に対してはもちろん連絡会は多くの仲間が利用しやすい形にしてもらうよう冷静に交渉を続けている。今の段階で上足立つ事はなにもないので、デマ情報は一蹴してもらいたい。
新しい福祉事務所には行っただろうか?今迄の本庁舎と比べ、第二分庁舎(花園神社裏・今は工事中の箇所もあるので明治通り側からしか入れないのでご注意を)の1階はカウンターも広く作ってあり、おちついて相談できる環境にある。あまりに奇麗なので入り難いかも知れないが、病気の仲間や、高齢の仲間、女性の仲間など福祉の手続きが必要な仲間は、早めに場所を覚え、利用していこう。シャワーの利用や、就職のための交通費貸付、カンパン配付なども、全て新しい第2分庁舎1階で行うので仲間の集う場所として活用していこう。
大田寮の2週間枠の方はもう新宿の仲間の多くが利用したとは思うが、これから入って身体を休めたいと云う仲間は受付は今まで通りの本庁舎1階なので注意していこう。前回は30名枠に49名が並び、入れる確立もグンと高くなっている。他方で当たっておきながらバスの時間に来ない仲間がいるが、「冷やかし」は他の仲間の迷惑になるので止めてもらいたい。辞退する場合は面接の段階で辞退するように。
如月の行方はあまり良い知らせが少なく、気候とは裏腹にどこかどんよりとしてしまう。けれど、もうじき冬は終る。春への希望の芽を胸の奥底に植えていきたいものである。
仲間たち。
昼間はてっきり春の陽気になってしまった。気分は晴れるが、朝晩はやはり寒い。気候の変動は体調に直結する。油断はもちろん禁物。あと少しの冬をどうにか乗り切って行きたい。
新宿福祉事務所は新しい庁舎に引っ越ししている。まだ間違って本庁舎に行く仲間も多いようだが、花園神社の裏にある第二分庁舎の1階でカンパンの受付や、病気や生活保護の相談をやっている。行き方は明治通りから入るしか今のところ道はない。裏面に地図を載せたので場所を間違えないようにしてもらいたい。また、早くも花園神社からの苦情が入っているようなので、神社の壁を乗り越えたりしないようお願いしたい。馴れるまでが大変だが新しい庁舎はなかなか広く相談するには落ち着く場所なので大事にしていこう。
さて、東京都と特別区は「ホームレス地域移行支援事業」なるものを16日に発表した。最低月三千円の低額アパートや都営住宅を確保し、加えて公的就労対策などで雇用を下支えすると云う画期的な事業である。これまで「施設」一辺倒だった施策も、この事業をきちんとやってもらえるなら俺たちの選択肢の幅が更に広がる事であろう。但し、今回は事業を行うと「大枠」を発表しただけで、実際はアパート等をまだ確保している訳ではない。来年度で6億を投じると言っているものの、実際にどれだけの規模の住宅が確保されるのかは不明だし、また都区共同事業なので各区割当のようなものがあるだろうから、新宿の仲間への割り当てが何戸になるのかも判らない。実際に問題になるのは、どの場所にどのような間取りや条件のアパートや都営住宅が確保されるかである。どのような仲間が対象になるのか?住民票の設定が必要なのか?保証人は必要なのか?公的就労はどの程度収入を補填してくれるのか?など、判らない事づくめである。
この東京都の発表を受け、18日には新宿区内で活動している民間団体(NPO新宿、NPOもやい、スープの会、社会福祉士会)による東京都と新宿区の担当部署との第一回目となる公式の「話し合い」が行われた。その場で上記の疑問などを東京都にぶつけて来たが、「詳細については、今後、皆さんの意見などを参考にして決めて行きたい」と、東京都の側も「発表しただけ」であることを認めている。もちろん継続して「話し合い」を続ける事も約束している。
マスコミ各社が一斉に飛びつく程の画期的な対策内容だけに、とにかく期待だけが先行する形になっているが、何せ「やる」と言った対策を必ず「遅らせる」全科数十犯の「チンタラ」役所のやる事だ、俺たちの期待だけではなかなか動かないだろう。役所のケツを叩きながら俺たちの要望を突きつけ、仲間が本当に利用しやすく、本当に野宿から脱せられる対策として進めさせて行きたいと思う。今後の「交渉内容」はこのチラシに逐一載せるので、注目をしておいてもらいたい。また、意見や要望があったらどしどし言ってもらいたい。
新宿は新宿の仲間の団結で、よそ者のたわ言などに惑わされず、きっちりと歩んでいこう。
仲間たち。
いつの間にかすっかりと春めいてしまった。梅の花もそろそろ満開。桜も蕾をつけ始めている。このままで行けば今年は春が早そうである。冬とのたたかいも確実に終盤を迎えつつある。穏やかな日々を満喫しながら春本番を心待ちに待とう。
もちろん、朝晩の冷え込みはキツクなる日もある。油断は大敵である。急に暖かくなったり、冷え込んだりと季節の変わり目時は、体調が急におかしくなったりもする。とりわけ血圧が高いとか持病をもっている仲間は要注意だ。無理をしないことが必要なのだが、厳しい生活の中そうとばかりもいかない。体調がおかしくなったら、まずは身体を休め、それでも良くならなければ早期に医者に行くようにしよう。冬場が終っても新宿福祉事務所では病気の仲間や高齢の仲間の生活保護の申請、病院への無料通院の手続きはキチンとやってくれる。新宿区は比較的大きめの病院を紹介してくれるのでその点でも安心だ。持病のある仲間は自分の病状にあった薬だけでも最低限、定期的に通院しもらっておこう。
新宿区福祉事務所は花園神社裏の第二分庁舎の1階にある。毎週月曜日なら俺たちの仲間が必ずいるので気軽に相談をしてもらいたい。
厳冬期の2週間無料宿泊大田寮の受付は残り3回となった。前回からは無抽選で並んだ仲間は全員入っている。この冬まだ一度も利用した事のない仲間は身体を休めるためだけでも利用していこう。通常の大田寮(自立支援センターに直結している)の受付も今週あるが、厳冬期2週間を利用した仲間は利用できない(他の区からも)。厳冬期を利用した仲間は4月から解禁なので、次回の受付に期待をしておこう。
通常の大田寮は年間を通して実施している。1ヶ月大田寮で身体を休め、通院をしながら病気を安定させ、また技能講習など就職活動の準備と心構えをしっかりとさせ、自立支援センターに移り、2ヶ月間の(ハローワークでの)仕事探しを本格的に行うプログラムになっている。仕事が見つかれば残り2ヶ月間、そこから通い、お金をため、アパートで就労自立できるような住宅確保策も、もちろん備えている。これから常雇いの仕事を自力で探そうと云う仲間にはピッタシの施策である。これまで四千人近い仲間が利用し、約半数の仲間が就労自立にまで至っている。それ相応の実績のあがっている施策なので、これから利用する仲間は安心して利用してもらいたい。
他方、東京都がこの自立支援センターを中心とした施策とは別の自立支援策を先日発表した。この新たな施策について、27日、東京都、新宿区、民間団体との第二回目となる「話し合い」がもたれた。この場では、この事業を仲間が安心して利用できるよう、東京都、新宿区、当事者側民間団体、地域住民の4者による「協議会」を早期に設置し、「心配事」が起こらないようさまざまな立場からこの事業の利用者をバックアップしていく体制を作る事が確認された。具体的な内容的な議論もその場で行い、細部をつめて行く事になるだろう。<br> このように、新事業開始に向けた環境作りの「話し合い」を進めている。もちろん、俺たちは秘密裏に物事を進めていかない。東京都との「話し合い」は逐一、このチラシで公開していくし、仲間の意見をどんどんと物申して行きたい。「話し合い」の枠組みさえ作られれば勝手に事業を進められる事はないし、もちろん、「排除」なんて事はない。連絡会及び、関連団体はしっかりと仲間の利益を守る事を第一に考え、この事業を仲間の立場から前向きに進めさせる事を仲間に約束する。
外部からの雑音を気にせず、しっかりと前を向き俺たちの春を呼び込もう。
花の都の春にせん
今度の日曜日は戸山公園、中央公園でボランティアの医師による無料医療相談会があります。
仲間たち。
寒の戻りか、3月に入って急に冷え込むなど体調管理には宜しくない気候である。それでも今年の桜の開花予想は早めに出ているので春はもう少しと言った所か。もうしばらく冬と付き合い、どうにかこうにか厳しい季節を乗り切っていこう。
来週は朝十時より戸山公園、夜7時より中央公園ポケットパークでボランティアの医者による医療相談会がある。ここのところの気候の変動で身体を悪くしている仲間も多いと思うので気軽に来てもらいたい。もちろん簡単な薬は沢山用意しておくのでちょっとした病気や怪我でもあまり無理をせずに薬をもらいに来てもらいたい。福祉を通して病院での検査や処方せんが必要な仲間にはその場で「紹介状」を書いてくれるので、福祉を利用したい仲間も是非使ってもらいたい。
冬が終っても、新宿福祉では病院の紹介、生活保護の申請などの手続きは常にやっている。月曜日は俺たちが詰めているが、慣れている仲間は他の曜日でも大丈夫だ。仲間の健康管理のためにこれからも福祉の制度を存分に使っていこう。
さて、春になると対策の方もようやく動き始める。4月から、緊急一時保護センター江戸川寮と自立支援センター渋谷寮が開設される。これにて緊急センター3ヶ所、自立センター5ヶ所と、8ツの自立支援関連施設が常時開設される事となる。新宿の仲間は「大田寮→自立支援センター新宿寮」のコースとなるが、他の区の仲間が他の施設を利用する事により新宿の枠もこれまで以上に増える事であろう。
ハローワークでは、俺たち向けの仕事を開拓する「職業開拓推進員」も4月から配置される。実効性がすぐには上がらないだろうが、何もやらないよりはマシである。また緊急一時保護センターでの技能講習制度も来年度も継続して行われる。自立支援センターを中心とする仲間の仕事探しシステム=「自立支援事業」はこの春から着実にグレードアップされる事であろう。
身体が悪く、ないしは高齢のため生活保護を希望する仲間を除いては、仕事の問題が常に俺たちの課題としてあがってくる。先般発表された東京都の「新事業」も「月三千円のアパート、都営住宅」だけに注目されがちだが、この「新事業」には「月平均四万円程度の公的就労保障」も加わっている。東京都の各部局が発注する道路清掃、公園清掃などの仕事が「アパート」と同時に提供される事になっている。まさに「屋根と仕事」がセットの対策である。もちろん月四万程度ではいくら部屋代が安くても生活が出来ない。残りは自分の力で雑業仕事をやったり、日雇仕事をやったりと自分で稼ぎ生活を維持する事となる。「生活の最低限の基盤は保障するが、残りは自分の力で」と云うのが、「新事業」のコンセプトであり、その意味で「もう一つの自立支援事業」として位置づけられるだろう。どこかの団体のように何でもかんでも保障してくれと云う依存心の強い主張をする仲間は、生活丸抱えの生活保護を申請する事をお勧めするが、自分の力を試し、自分の力で元の生活に戻ろうと云う意欲のある仲間は、これらの自立支援事業を試してみる価値はあるだろう。
この「新事業」先週は大きな動きはなく、これから「官民の協議会」で細部を詰めていく作業に急ピッチに入っていく。俺たちは、夏までには何とか小規模ながらでも実施させて行きたいと考えている。
この春、仲間の力で対策上の大きな花を咲かせていこう。
仲間たち。
春がようやくやって来た。もう3月半ば、多少の寒の戻りがあったとしてもそろそろ安心して良い頃だろう。暖かい日差しの中、冬の疲れをゆっくりと癒し、気分をほがらかにしながら花々の饗宴をこの目でしっかりと焼き付けていこう。一つ一つと物事が進み、一日一日と季節は変る。変らないものなどこの世にはない。その歩みが後ろへ向かぬよう常に気持ちにエンジンをかけていきたいものだ。
季節の変わり目ともなると気の緩みなどもあり体調がおかしくなる仲間も多くなる。血圧が高いとか、内蔵疾患系の持病を抱えている仲間などは特段に注意をしていこう。冬が終っても仲間の力で仲間の命を守っていく取組みだけは終らない。俺たちの毎週月曜日の福祉行動は変らず続けて行く。とりわけ身体に関するいろんな相談があったら新宿区役所第二分庁舎(花園神社裏)の福祉事務所へ行くようにしよう。
3月は役所の中では年度末。来年度に向けいろいろな予定とか試みが企画される頃でもある。4月からの新年度からは、自立支援センター渋谷寮と緊急一時保護センター江戸川寮が開設され、「自立支援事業」も拡大して行く。新宿で常雇仕事を探したい仲間は、緊急一時保護センター大田寮から自立支援センター新宿寮に行く事になるが、その大田寮の年間受付予定表が先日発表された。裏面にあるので狙っている仲間は切り取るなどして保存しておこう。4月の受付からは厳冬期2週間を使った仲間にも解禁されるので、仕事を自分の力でみつけ、アパート等で元の生活を何とか維持しようと云う仲間はチャレンジしていこう。
他方、もう一つの「自立支援事業」=「地域移行支援事業」は、新宿区内での早期実施に向け現在、東京都、新宿区、民間団体との協議が進んでいる。これに地域住民も含めた「協議会」が来週から実質的にスタートし、着実に実施に向けた外堀が埋まりつつある。「三千円のアパート」「公園適正化」と云う話が流布されているが、あくまでこの事業は、仲間の自立を別の角度から支援していく、もう一つの「自立支援事業」である。働ける仲間は「自立」するためには働く場所が必要である。これまでの「自立支援事業」は、日雇仕事などをやっていたとしても、それを辞め、施設に入って「常雇仕事」を短期の内に探すと云う事業であった。もちろんこれでうまく行った仲間も大勢いるが、他方、うまく行かなかった仲間もいる。これに対し、今度の新事業は、住む場所をまずは決め、また公的就労による就労保障をも活用しながら、これまでの仕事や関係性を継続する、ないしは、自分の力で再就職し、ゆくゆくは本格的に「自立」していくと云う事業である。(支援される)時間の長短、支援内容の差違(重点の置き所の違い)はあるものの、その本質は同じである。中にはアパートを東京都が大量に確保して、そこに押し込められると云うイメージを持っている仲間も多いと思うが、それはまったく違い、いくつかの候補地の中から自分で、自分の住む自分で場所は決めて行くと云うスタイルを取ると云う事業である。もちろん、そのために相談を数ケ月かけて行い、双方で納得した形で「引っ越し」をすると云う事である。ある意味、行政がそこまで踏み込んだ事業を行うと云う事は、俺たちの側にも自己責任が生ずる事になる。「契約」をきちんと理解し事業に参画していかなければ、この事業はうまくはいかないだろう。
細かい事は「協議会」等が進む中で、次第に全容が明らかになる。その情報を逐一仲間に報告し、また直接の「交渉」も今後持ちながら、新しい事業を双方の誤解なきよう進めていきたい。
今年の春は、新しい花の蕾が見えている春である。多くの仲間が新事業を利用できるよう俺たちもこの春のたたかいを着実に進めていきたい。
仲間たち。
春の嵐の次は花冷えと、季節の変わり目らしくおちつかない気候が続いている。それでも桜の開花宣言が早くも出、ちらほらと花も咲き始めた。うっとりするような日和がこれから続くことだろう。
冬の疲れをゆっくりと取り、一年通して頑張れるだけの力をこれからじょじょにつけていこう。気候が緩むせいか、この季節、発病したり、病気が重篤化する仲間も例年多くなる。身体の緩め方の問題だと思うが、いずれにせよ無理をせず、じょじょに生活のリズムを春型にもっていきたいものである。
新宿福祉の厳冬期対応宿泊事業は既に終了したが、福祉事務所では病気の仲間や高齢の仲間への生活保護の相談、申請は常時行っている。保険証がない、薬を買うお金がない仲間は、福祉で簡単な手続きをしさえすれば、生活保護の制度で無料で病院に通院できる。住所が新宿区になくても大丈夫である。皆が使っている制度なので、気軽に利用していこう。新宿区は医療センターや東京医大など比較的大きな病院を紹介してくれるので、その点でも安心だ。もちろん、病気が重い仲間は入院や施設での療養などの手続きもしてくれる。
さて、冬の間は仲間の命を守る事業に専念して来た俺たちだが、例年通り、春は「要求」の季節でもある。行政や社会に言いたい事は山程ある。冬の間じっとしていた分だけ、大きな声と、大きな行動で俺たちの存在をアピールしていきたい。
今年の春の大きな課題は、先日東京都が発表した「地域生活移行支援事業」の実施問題である。これまでの例によれば、新規都区共同事業と云うのは東京都と特別区の間の訳の判らぬ「協議」や「調整」でずるずると遅れ、また規模も小さくされてしまと云うのが一つのパターンである。今回の「地域生活移行支援事業」もまた新宿区などが「アパートで生活困窮に至った時、生活保護費はどちらが負担するのか」なる議論を持ち出し(本音は俺らに金を出したくないだけなのであるが)、ずるずると新規事業を遅らせようとしている。東京都もまたあちこちの顔色を見ながら「都区共同の枠組みが大事」なる建前で特別区が持ち出す神学論争に応じようとしている。
現在、新宿区では民間団体や地元住民を含めた「地域生活移行支援事業検討協議会」がようやく設置され、事業開始に向けての外堀はじょじょに埋まりつつあるが、これも放っておけば単なる「お喋り会」に堕してしまうおそれもある。
やはり、事業の対象者である俺たち自身が直接立ち上がらなければ事業は早期に開始されない。今はそう云う状況である。
東京都のこれまでの説明を元に「地域生活移行支援事業」をもう一度整理してみると、この事業は公園や公園周辺で寝ている仲間を対象にした、月三千円程度の低額のアパートを提供し、そこで就労支援などの支援を行いながら地域での自立生活への移行を支援する事業である。もちろん、事業の前提として強制排除はしない、仲間の選択権を尊重すると云う確約は既になされている。また「新規流入防止」とは、事業受付期間中に特定の公園にどっと他の区の仲間などが流入するのを防止すると云う意味で、事業の受付が終了した段階で元の状態に戻す事も確認されている。もちろん自己決定権が尊重されるから、利用するしないは仲間の意思であり、利用したい仲間は、巡回相談員と時間をかけた相談を行い、アパートを決定する仕組みとなっている。アパートは連帯保証人は不要、また、住民票は置いても置かなくても構わない、契約期間は二年間だが更新も可能である。アパートは複数用意し自分の生活圏を考えながら自分で場所を決定する、と云うものである。
このように、この事業は画期的な事業であり、路上から脱する意思を持った仲間なら利用価値がおおいにありそうな事業である。
この事から考えると、事業規模と実施場所及び実施開始日の確約、そして更に仲間が安心して利用できるような細部の確約が課題となる。
俺たちは、利用したいと思う仲間が全員入れるような規模、そして実施場所も限定せずに多くの場所で行い、また早期に実施するよう強く要求して行きたい。もちろん内容問題についても細部をつめて行く必要がある。
この春、この新事業の芽を必ずや咲かせて行く。これが俺達の春期闘争の最大の課題である。共に動きだそう!
仲間たち。
花冷えの春となってはいるが、桜もそろそろ満開。人々が浮かれ街に出る花見のシーズンとなった。初春の気まぐれな天気には困りもんだが、身体をいたわりながらも春を満喫しよう。
気候の変わり目は体調を崩す時期でもある。冬場病院に入った仲間の幾人かがここ最近亡くなってもいる。冬場の緊張が一気に溶けるこの時期は病気がちの仲間にとっては要注意だ。また、アルコール問題を抱えている仲間も宴会だらけの公園の中誘惑が多いので、これまた気をつけてもらいたい。
命あっての春である。冬場、大きな事故もなくようやく乗り切ったのだから引き続き仄かな緊張感だけは維持していこう。
病気の仲間は毎週月曜日の福祉行動へ。連絡会の医療スタッフが詰めているので安心して病院にかかるようにしよう。
春になり行政も重い腰を上げて来た。自立支援事業も自立支援センター5カ所目の渋谷寮が開設の段になり、緊急一時保護センター江戸川寮も今週開設の運びとなる。もちろん施設増加は歓迎するが、皮肉を込めて言わせてもらうと「自立支援センターを都内5か所設置する」と都区が約束したのは一体いつだったろうか?96年の都区検討会報告書からさかのぼると実に八年がかりになった事となる。当時の野宿者数で全体の宿泊枠を計算した計画であるが、その間に仲間の数は増え続け倍近くになってしまった。毎月新宿区の自立支援事業宿泊(大田寮)の受付には定員の二、三倍の仲間が並ぶ姿に、都区の自立支援事業対策の遅れが明確に表現されている。新宿区の枠は二十か三十名足らず。区内に千人近くの仲間がいると云うのに、これではまったく足りない。行政の施策が遅れる度にSSSとか民間の「ピンハネ業者」が跋扈し訳の判らぬ団体に本来俺たちに支給される筈のお金が流れる仕組みが出来上がる。
経過から云うなれば、仲間の数が増え、固定してしまうのは「行政の怠慢」が主要なる原因である。法的な根拠がないと云う行政の言い分に対し、俺たちは国会まで動かし「自立支援法」を制定させて来た。しかし、それでもこうである。
小野田区政を引き継いだ筈の新宿中山区政は「住民の苦情」にヒステリックな程に敏感で、区内の小公園の排除に積極的である。昨年の「柏木公園」問題等にみられる中山区政の意志は未だあまり変りはない。生活保護施設の開拓をせず、しかも東京都の新事業にブレーキをかける等、対策を拡大させずに排除姿勢ばかしを貫くのであれば、おのずと自分の首を締める結果になるだろう。
東京都は「地域生活移行支援事業」を発表し、低家賃住宅の確保と就労支援に踏み出そうとしているが、「適正化の水準があがる」「生活保護の掘り起こしになる」との23区側の反対意見に足を引っぱられるようでは、先行きがおぼつかない。自立支援事業のように八年がかりに完成する対策だったら多くの仲間がその間に死んでしまう。
行政の歩みは「のろい」。その意味で、今が声の上げ時である。俺たちは明確に「地域生活移行支援事業」の早期実施、大規模実施を求めて行く。俺たちが長年求めて来た「屋根と仕事」をこれまでの五月雨的にではなく、一気に獲得できるめったにないチャンスである。このまま路上で死ぬのか、それとも畳の上で死ねるのか、その分岐点でもある。連絡会結成十年来の力を結集させ新事業早期実施のため徹底的にたたかって行く。
俺たちの敵は現状を維持しようと云う事なかれ主義的な勢力である。
春のたたかいを共に頑張ろう。
仲間たち。
ようやく春爛漫と云った季節に相成って来た。暖かい日差しが心地良いが、まだ夜更け等は冷たい風が吹き抜けたりもする。野宿するのに心地良い季節などはなく、それぞれの気候に合わせてやっていかなければならないのが辛いところでもある。季節の変わり目は風邪を引き易く、また血圧が安定しない仲間などは辛い事もある。引き続き健康管理はしっかりとやっていきたい。
もちろん、辛い、辛いとばかりも言っていられない。これから自分の人生をどうするのかを真剣に考えていかない事には、俺たちには先が見えて来ない。現状のままで良い、野宿のままで良いと考えている仲間はほとんどいないと思う。これから仕事を探したり、福祉を獲得したりとそれぞれの道を考えていかない事には、現状のままではお先真っ暗である。世の中が悪いといくら叫んで見たところで自分の人生が変らなければ「負け犬の遠ぼえ」にしかならない。しっかりとこれからの季節、先を見据えて頑張っていきたいものである。
すぐにでも常雇い仕事に就きたい仲間は今度の水曜日に新宿区の緊急一時保護センター大田寮の受付がある。ここは、東京都と特別区が実施している自立支援事業の第一関門の事業で、大田寮で約一ケ月身体を休めたり、技能講習を受けたりして生活のリズムを整え、自分の力で仕事を探して行こうと言う仲間が自立支援センターに自動的に入寮できる仕組みになっている。一度自立支援センターを利用した仲間でも、自立後アパート等に入り、その後リストラでクビになり路上に戻って来ざるを得なかった仲間も再利用は可能である。自立支援事業は、自分の力で仕事を決めた仲間には手厚い支援が整っている。アパートの支度金なども半額は役所が持ってくれるし、住宅相談員も各施設には配置されている。チャンスとして考えるなれば自分の可能性を試して行くきっかけにはなる事業である。雇用情勢も多少は改善されていはいる。住所がない、連絡先がないと云う事で仕事につながれない仲間は、短期間でもこのような支援を受けていく事はある意味必要な事かも知れない。「仕事がない」とボヤいていても何事も始まらない。「政府が悪い」と云ったところでそれは愚痴にしかならない。自分がどれだけ頑張れるのか?このことこそが重要な事である。
この自立支援事業の受付、新宿区は毎月一回しか受付をしていないが、23区の福祉事務所ではどこでも受付はしている。新宿の受付で外れたからと諦めるのではなく、他の区に行くくらいの意欲を見せて欲しいところである。何故かしらこの自立支援事業は新宿区以外では人気がなく、他の区からは意外とすんなり入れるとの事である。新宿の仲間が訴え、作らせた事業なので、構いはしない、他の区からも積極的に入りおおいに仲間が利用していきたいものである。
他方、東京都が先般発表した「三千円のアパート」事業も、他の区の仲間は半信半疑のようで活用の意向をほとんど示していないようである。まったく不思議な現象でしかないが、偏った支援団体が「行くな」と釘を指している影響もあるのであろう。ならば、これは新宿の仲間がおおいに利用していこうじゃないかと、逆に俺たちは積極的に訴えて行きたい。支援団体の中には「手厚いアフターフォローが必要」などと、俺たちを馬鹿にする部分もあるようだが、俺たちは「おせっかい」な福祉の対象者だけではない。キッカケさえあれば地域で立派に生活出来るんだと云う事を示していく一つのチャンスでもある。「ホームレスは手厚い保護が必要」と云う馬鹿げた議論をしている連中(新宿区等)とは一線を画し、俺たちは俺たちの要求を堂々と東京都に叩きつけて行きたいと思う。新宿区の思惑のように各地に散らばされるのではなく、中央公園、戸山公園の生活圏の中で生きられるよう尊厳をかけて要求をして行こう。
16日から連絡会は具体的な要求を持って東京都に攻め入る。 二五〇名もの仲間が参加してくれた「花見の会」の団結の質をもって「地域移行支援事業」の新宿区内での早期実施、大規模実施を求めたたかいを始めて行く。
対策の流れは連絡会の手中にある。対策を拒否する部分とのたたかいを進めなながら、仲間の自立のためのあらゆる施策を作り出して行きたい。
16日からの都庁行動、そして5・1新宿メーデー(柏木公園)へ!
仲間たち。
春と云うのはじゃじゃ馬娘のように気まぐれで、風を吹かせたり、雨を降らせたり、寒気を呼んで来たりと、気候もくるくる変る。花見シーズンは終り、新緑の季節がこれからと云ったところだが、五月晴れの季節まで気候は安定しないと思うので、上着を一気に捨てるなどの油断をせず天気予報を眺めながら体調を整えていこう。
毎週月曜日には福祉行動を俺たちは継続してやっている。風邪をこじらせた仲間もここのところ増えてはいる。結核なども相変わらず注意をしてもらいたい。また、血圧関係が不安定な仲間もこの季節はちと困ったものである。自分にあった薬がない仲間は通院をしておいた方が良いだろう。また虫なども出始める頃である。皮膚関連の病気もその人その人の薬をもらわないと、なかなか治らない。
新宿福祉は花園神社の裏の第二分庁舎の1階にある。病気の仲間だけでなく、1階にはシャワールームもあり、またカンパンの支給や、飯場等へ行く時の交通費貸付などの法外援護の受付もやっている。2階は55歳以上の無料職業紹介所もあるし、3階には保健所もある。庁舎まるごと何かと使えるところなので、まだ行った事のない仲間は一回覗いておこう。
さて、先日の自立支援事業の大田寮の受付は百十四名も並んだが、結局入れたのは二十名足らずであった。大田寮と同様の施設が江戸川にも出来、大田寮は今でも二百名ちょっとしか入っておらず空きは十分にある。新宿区の新しい枠も五十名以上は確保してあるのに、何故か新宿区は今回枠の増員に踏み込まなかった。これはちょっとケシカラン。次回の受付はもっと増やすよう要望しておきたい。4月になり新宿区の自立支援係長が変り、また特人厚の人事も大幅に変った。新体制の様子をみながら自立支援事業本体に関する要望もこれからまとめて行きたい。渋谷寮、江戸川寮が既に開設されるなど一定の前進はあるものの、実際は路上生活者自立支援事業と言いながら生活保護施設の代用に使われたり、野宿した事のない人が入ったりと、福祉事務所の本来業務で対応できる仲間を横滑りさせたりしている。一方で路上から仕事に行きたいと願っていても、5倍以上の倍率ではまったくお話にならない。もっと効率よく、かつ優先順位をはっきりとさせながら事業を回転させるべきだろう。
東京都の「地域移行支援事業」(新事業)もこのままでは勝手な議論で勝手な仕組みを作られてしまう。対策が必要な仲間がいつでも使えるようにさせていかなくてはせっかくの事業も水の泡だ。今度の金曜日16日から都庁行動(11時都庁第一庁舎/雨の日の炊き出しの場所付近)で東京都との直接交渉を本格化させ、事業の早期実施と希望する仲間が誰でも入れるような大規模実施を求めて行く。また24日に予定しているシンポジュウム集会は、東京都、新宿区の担当者が出席する。仲間との直接対話もここから開始される。仲間の前で堂々と事業が説明できるか否か。おおいに期待をしていきたい。もちろんメーデー集会も今年も柏木公園で行い、俺たちの要求を社会に堂々と訴えていくつもりだ。
新事業については、問題となるのは「入り口」部分での周知徹底と受付や募集方法である。まずは、正確な情報を「説明会」のようなものでキチリとやってもらわなくては困る。そして「説明会」に参加した仲間には相談する権利が与えられなければこれまた困る。今回の事業は「たまたま並んだら当った」と云うのでは駄目である。都営住宅の抽選会でさえ公正公明に行われている。裏口があったり、受託民間団体の「あの人が好き、嫌い」で選ばれたら大問題である。皆が納得できる基準をしっかりと設けさせるべきであろう。
そして、アパート等の選定なども公園等生活圏の近くで確保されなければならない。更に就労対策を中心にしたアパート等に移行した後の支援がしっかりしていなければ困る。
このようにいい加減に出来ない課題は山積みである。ある意味、そこまでしっかりとしたルールを決めさせなければならない程、貴重かつ重要な対策である。この点も含め、「早くやれ」だけではなく、対案をこちらからも提出して行きたい。
この春、なんとかして新宿の仲間が一人でも多く希望をつかめるよう連絡会は全力でたたかい抜く。共に春の行動へ!