2004年12月26日新宿連絡会チラシ
2004年12月29日新宿連絡会チラシ
2004年12月30日新宿連絡会チラシ
2004年12月31日新宿連絡会チラシ
2005年1月1日新宿連絡会チラシ
2005年1月2日新宿連絡会チラシ
2005年1月3日新宿連絡会チラシ
2005年1月9日新宿連絡会チラシ
2005年1月16日新宿連絡会チラシ
2005年1月23日新宿連絡会チラシ
2005年1月30日新宿連絡会チラシ
2005年2月6日新宿連絡会チラシ
2005年2月13日新宿連絡会チラシ
2005年2月20日新宿連絡会チラシ
2005年2月27日新宿連絡会チラシ
2005年3月6日新宿連絡会チラシ
2005年3月13日新宿連絡会チラシ
2005年3月20日新宿連絡会チラシ
2005年3月27日新宿連絡会チラシ
2005年4月3日新宿連絡会チラシ
2005年4月10日新宿連絡会チラシ
2005年4月17日新宿連絡会チラシ
2005年4月24日新宿連絡会チラシ
2005年5月1日新宿連絡会チラシ
2005年5月8日新宿連絡会チラシ
2005年5月15日新宿連絡会チラシ
2005年5月22日新宿連絡会チラシ
2005年5月29日新宿連絡会チラシ
仲間たち。
空気も乾燥し始め、ようやく冬らしい気候に戻って来た。暖冬で気を緩めず心身共に冬からの防御をしっかりとしていこう。冬の訃報も相次いでいる。16日、西武新宿駅前で70前後の女性が亡くなり、また22日、四季の道でテントで暮らしていた仲間も亡くなっている。それぞれの原因はあるものの冬の厳しさが一つの要因になっている事は疑いようがない。無念追悼……。
仲間の中には福祉や病院が嫌いな仲間も大勢いるが、かげがいのない命を自分で粗末にすることはない。あまり頑なに考えず、そして無理をせず、何かあったら他人に助けを呼ぶ事も必要である。年末、福祉は、明日、あさってで冬休みになってしまう。調子の悪い仲間、病院にかかりたい仲間、高齢で生活保護を取りたい仲間は早めに相談に行くようにしよう。明日は今年最後の福祉行動を行っているので、一人じゃ不安な仲間は俺たちの仲間に一言声をかけてもらいたい。また、年末年始は救急車以外は病院にかかれる手段はない。しかし、本当に苦しくて堪らない、身体が動かないなど急な場合は誰かに(自分で呼んでも構わない)救急車を呼んでもらおう。治療費は「路上暮らしなので福祉を通して下さい」と云えば基本的に無料になる。まずは、急な場合や他の仲間が苦しんでいる時の対処法をしっかりと身につけていこう。
「まだまだ大丈夫」と云う仲間も、風邪などが流行ってもいるので注意をしていきたい。パトロールの時や炊き出しの時に必ず簡単な薬を持参しているので、これも利用してもらいたい。
区役所の大田寮の受付は先日22日で全て終了した。厳冬期大田寮は今回は30名の募集のところ83名が並んだ。倍率で云えば2.7倍なので、例年に比べると入り易くなっているのは確かだ。年明けは6日から引き続き2週間無料宿泊が毎週行われるので、年末年始をどうにか乗り越えながら次のチャンスを待ってみよう。
突然のバブルが襲った建設業も、そろそろ飯場から帰って来る仲間が集まり始め、年明けまでは日雇仕事も極端に少なくなる。年末年始をどうやりくりするのか戸惑っている仲間も多いと思う。俺たちは、例年の越年闘争を29日から年明け4日の朝まで新宿中央公園ポケットパークで連日展開する。炊き出しも毎晩7時に連日行い、また、医療テントなどを設営し、仲間の健康相談などにも常時応じていける体制を作って行く。毛布なども今回はふんだんに集まっており、今のところ体制は万全である。仲間が生き抜くための民間の取組みを皆の力で応援して欲しい。連日11時に中央公園に集まると、いろいろと手伝って欲しい作業が待ち受けている。飯を炊くにしても一人じゃできるものではない。けれど仲間の力を集めれば短時間で可能だ。「助け」は空から振ってくる訳ではない。自分たちの協同の力で作り出していくものだ。普段手伝った事のない仲間でも大丈夫。是非、気軽に手伝って欲しい。また、夕方からは毎晩俺たちを応援にミュージシャンの方々が集まってもくれる。歌あり、踊りありの楽しい時間を共に過ごしながら、少しでも冬の苦痛を和らげるよう。「仲間の力で、仲間の命を守る」これが俺たちの冬の合言葉だ。暮れ行く都会に底辺下層で生き抜く俺達の生きる力をしっかりと見せつけていこう!
仲間たち。
第11次新宿越年闘争を本日から中央公園ポケットパークを拠点に開始する。
民間の力のみで続けて来た俺たちの冬の取組みは行政から一切の援助を受けていない。ここに積まれた毛布の束も、食材の山もすべて全国の心ある方々から頂いたものばかりである。国や行政が腐っていても、まだまだ心ある人々は大勢いる。そして、これらは単なる「恵み」ではない。この歪んだ社会を「やり直しの出来る社会」に共に変えていこうと云う全国からの志である。この力強い気持ちを大事にし、俺らの年越しをしっかりとやっていこう。
この社会の中、一人じゃとうてい生きていけない。家族がなくとも共に働く仲間、共に生きる仲間が必要だ。何かの偶然でこの新宿の地で路上暮らしを余儀なくされてしまった俺たちは、この偶然の出会いを一期一会の出会いにしていけるかも知れない。路上に堕ちて来た時は一人ぼっちでも、ここから抜け出す頃には多くの友人や知人が出来る。それは悪い友達もいれば、良い友達もいる。それはそれでいいんだ。その出会いこそが大切なのだと思う。渾然とした我らが新宿の街にはおちぶれた男達やおちぶれた女達が毎日のように転げ堕ちて来る。それは誰のせいでもない。故郷があろうがなかろうが、金があろうがなかろうが、誰も呼んでいないのなら、おちぶれた者同士が共に癒し、共に生き、共に旅立っていければ良いだけである。隣に仲間がいる。なんと幸せな事か、なんと希望の在る事か。このぬくもりさえある限り、この街は冬の寒さに負けはしない。俺らの年越し、俺らの越年。この10年の短い歴史は悠久の歴史から見れば笑ってしまうような歴史かも知れぬが、だれかが生きている限り必死に生きて来た男達、女達の生の饗宴を忘れる奴はいない。10年俺らを放置してきたこの社会を、俺らは路上から醒めた目で見続けて来た。それでも良い。だけど、俺たちは生きている。
しっかりとな、しっかりとな、しっかりとな。俺たちは全新宿の仲間達に最大限のエールを送る。生きるのは自分だ。しかし、その自分からは多くの見知らぬ仲間が繋がっている。だからしっかりとな。
連日の炊き出しが今日から始まる。毎日、山谷に行き山谷の仲間と共に飯を炊いてくる。飯の上に乗っかるおかずは、中央公園で毎日作る。パトロールはほぼ毎日新宿の夜道を歩き続ける。左にあるテントは医療テントだ。24時間体制で医師や看護婦が常駐する。娯楽も毎日ある。このチラシも毎日情報提供をするため発行する。裏方も毎日汗だくで働く。
明日は医療相談会も行う。もちろん常備薬が必要な仲間は医療テントに気軽に出入りしてもらいたい。重症な場合は年明けまでテントでの宿泊が可能だ。意地を張らずに悪い所は悪い、痛いところは痛いと正直に訴えて来てくれ。一人の痛みは皆の痛みだ。俺たちは決して一人ぼっちじゃない。出来ることは皆と一緒にやっていきたい。そして、越年を手伝ってくれる仲間は毎日11時に中央公園に集まり協同の力を発揮しよう!
仲間たち。
新宿越年の取り組みはなんと初雪からのスタートとなった。雪の中ぐしょ濡れになりながら炊き出し等を手伝ってくれた仲間、どうもお疲れさま。越年初の都庁炊き出しとなったものの、サックス奏者の梅津さんなどが駆け付けてくれ都民広場の小コンサートも敢行、無事初日の行動を貫き通せた。医療テントも昨日から24時間体制を敷き、またパトロールも開始し、冬将軍にまけぬ陣形はほぼ作り終えた。今年の年末年始は日替わり天気のようであるが、どうにかこうにか仲間の力で頑張り抜きたい。
暖冬と思いきや突然の大雪と、本当に今年は異常気象に振り回された一年であった。記録的な猛暑、新潟の地震。そして数万人が亡くなったスマトラ沖の地震と津波と、まったく地球がどうにかなったかのような感じである。大惨事に比べれば東京の俺たちの現状はまだまだ大した事はないのかも知れない。生きている。なんとか生きていけると云うだけで幸せなのかも知れない。それでも路上で亡くなる仲間は後を断たない。新宿でも確認されているだけでこの冬既に3名が亡くなっており、東京中では恐らくもっとの数であろう。死者の知らせは俺たちの胸を痛める。中には「もうすこし早く病院に行ってたら」と思う仲間も多い。野宿だからと諦めるのではなく、自分の身体をまずは自分で守ると云う意識が俺たちにはもっと必要なのだと思う。東京の医療や福祉は遅れていると批判する者がいるが、少なくとも新宿では、自分が病気を治す意識をしっかりと持ちさえすれば十分とは言えないかも知れないものの、最低限の手当てはしてもらえる。いや、それは連絡会が長年のたたかいで勝ち取ってきた俺たちの権利である。仲間や支援者が大勢いたとしても一人でしか守れないものはある。誰かに全面的に頼るのではなく、まずは自分をしっかりと持ちたいものである。
年末年始は残念ながら福祉事務所は閉っている。そこで俺たちは中央公園に医療テントを建て、応急処置や救急対応をやっている。中央公園まで来られない仲間はパトロール隊に訴えてもらいたいが、中央公園に来られる仲間は是非利用をしてもらいたい。年明けの福祉にしっかりとつなぎ、年末年始だけではない関係を俺たちは作っていこうと思っている。 ここまで生きてこられたのだから、これからもしっかりと生き抜いていこう。人生悪いことばかりではない。路上のままで終わらない支援策を俺たちは行政にしっかりと今後も作らせて行く。仲間にとって奇遇でもあり奇蹟でもある路上での越年を楽しみながら、そして苦しみながら過ごしていこう。
さて、明日は大晦日である。一年を振り返り、しかし振り返ってみたところで何も良いことのなかった仲間は中央公園で一緒に除夜の鐘を聞こう。ついでに初詣では熊野神社にでも行こう。天気は悪いみたいだが、多少の悪天候なら機材崩壊覚悟で中央公園で決行する。イベント盛り沢山。この年を笑い飛ばし、そして新たな決意を!
仲間たち。
悪天候が続く年末年始だが、昨日は暖冬らしい良い天候で越年らしい雰囲気がようやく中央公園に戻って、クーペさん一座のしんみりとした、そして楽しい歌で年越しの良い集いが出来たと思う。また、年末最後の医療相談会も実施し血圧の測定、薬の配付、問診などを行った。もちろんパトロールも継続して行っている。
今年は一時期のピークも過ぎ、新宿の仲間の数も落ち着きを見せ始めている。東京都が新たに開始した「地域生活移行支援事業」も影響をしているようだ。静かな落ち着いた越年も数年振りで、なごやかな雰囲気もまた新宿らしさと云えるかも知れない。 なんだかんだと、今年も今日一日で終わる。今年新たに野宿に至ってしまった仲間にとっては災難な年だっただろう。また、今年こそは野宿から脱出するぞと決意をしても、なかなかそのチャンスに恵まれなかった仲間も多いと思う。しかし、それぞれの人生の中ではいろいろな局面がある。路上暮しも長い人生の中の一つの出来事であり、良い勉強をしていると思えば少しは気が楽にもなる。こんな世の中なのだから、昔みたいにうまくはいかないかも知れない。けれど、捨てる神あり、拾う神ありである。きっとチャンスはいつかは転がって来る。そう悪いことばかしではない。
連絡会に取ってのこの一年も、大きな転機を迎えた一年であった。連絡会結成10年目にしてようやく長らくの懸案であった「低家賃住宅政策」を少ないながらも皆の力で勝ち取り、排除ではない施策をしっかりと打ち立てる事に成功した。また、「公的就労」もこの事業の範疇ではありながら、これまたようやくにして新宿の仲間に開放する事が出来、働く喜びと実感をしっかりと植え付ける事にも成功した。これら「地域生活移行支援事業」の参加者は中央公園、戸山公園を中心に300名近い仲間が参画するに至っている。この他、働けない仲間、病気の仲間、高齢の仲間の生活保護獲得の運動も通年的に行い、多くの仲間が生活保護制度を利用し野宿から脱却を勝ち取っている。厳冬期の無料宿泊援護も新宿区との交渉の結果、昨年度と同様の500名枠を確保して来た。一年を通し、国、東京都、新宿区との交渉に明け暮れた一年でもあったが、確かに全体としては小さな一歩かもしれないが、仲間の「屋根と仕事」につながる施策の前進は確実に勝ち取って来たと総括できよう。行政との交渉、施策とは別に炊き出し、パトロールなども独自の力で通年的に行い、新宿の団結を破壊しようとする勢力をものともせず大きな混乱もなく無事にこの記念すべき年を終わろうとしている。
もちろん、まだまだではある。新宿は新たな仲間が次々に仕事を求めて流れ着く街でもある。圧倒的多数の仲間は施策によっての路上脱却には至っていないし、この越年期も少なくなったとは云え、300名以上の仲間が炊き出しを必要としている。俺たちの歩みに終わりはない。やりのこした事をひとつひとつ検証しながら、次なる新たな年で俺たちも飽くなきチャレンジである。 この時代に生き抜く事、生き残る事は確かに必死の思いが必要である。が、諦めるにはまだ早い。何度でも失敗して構わない。何度でもやり直しが出来るよう、この社会を変えていこう。それは難しい問題でもなんでもない。一人ひとりが必死に生き抜く事、その事でこの社会は必ず変わって行くし、変えていける。自信を持ち、この一年を笑いとばし、新たな年への決意を固めよう。 仲間たち。今年一年、本当にありがとう。連絡会は仲間と共にこれからも進む!
仲間たち!新年明けましておめでとう!
仲間一人ひとりにとって、今年が良き年になるよう願って止みません。、新たな誓いを冷たい新宿の路上で噛み締めながら「今年こそは」と大きな夢を掲げて一人ひとりの力、そして仲間同士の力で頑張って行こう。 連絡会も仲間の利益を最優先に、炊き出し、パトロールなど路上の仲間の命と情報を支える基礎活動に邁進すると同時に、仲間の路上脱却のため就労支援、居宅確保支援、医療相談、福祉行動等の取り組みを精一杯強化していくつもりです。そして、今年もまた国、東京都、新宿区に、仲間の声、要望を伝え、それを施策に反映させていける唯一の団体としての誇りをかけ行政交渉を力一杯続けていきます。
国に「ホームレス自立支援法」を制定させた力は、今全国の自治体でじわりじわりと仲間の自立ための施策を前進させる気運になりつつあります。財政難のこの国ではまだまだ厚生労働省等の取り組みは小規模ですが、懸案課題である就労支援施策を大胆に実施するよう今年も全国の仲間の繋がりを大事にしながら声を出し続けて行きたいと思います。
また、東京都が新たに実施した「地域生活移行支援事業」は今年は隅田公園、上野公園、代々木公園で実施するとの計画で、新宿の手から離れてしまいます。しかし、俺たちは再度新宿において実施するよう、アパートに移行した仲間の組織「やねの会」と共にこの春東京都との連続した交渉を実施していくつもりです。また、自立支援事業体系も移行支援事業と連係させるべく建設的な見直しをさせていくつもりです。
そして、新宿区との福祉をめぐる日常的な取り組みも医療相談、福祉行動を中心に通年的に実施し仲間と日々接する役所の改善にも取り組んでいきます。 もちろん施策の前進は、排除を許さないたたかいと同義です。いくら施策が整いつつあっても無茶苦茶な管理権の行使は許されません。戸山公園、中央公園で残った仲間と共に、また駅周辺の仲間と共に追い出しや差別襲撃等を許さない陣形をもっともっと作りだして行きたいと思います。
俺たちにとっての二〇〇五年はどのような年になるのか?それは、俺たち自身にかかってもいます。この越年の取り組みのよう、皆の力を出しあい、仕事と屋根を自分の力で、そして全体の力でどうにかこうにか勝ち取ろう。今年の正月は、今年の決意をしっかりと固める三が日にしていこう!
仲間たち。
雪に苛まれた年末から、年が変わって冬らしい、いつもの気候に戻って来た。正月三が日は北風は厳しいものの割と穏やかな天気になりそうだ。仲間の初夢はどんな夢だったろうか?良き一年であるよう願っている。
俺たちの年越しの取り組みもようやく終盤に差しかかっている。仕事を切られた仲間、仕事を探しに東京に出て来た仲間、毎年の事ながらいろいろな仲間が炊き出しなどの作業を手伝ってくれている。人には出来ること、出来ないことはあるが、それでも力を合わせていけばこう云うでっかな行事も順調にこなす事が出来る。これが新宿の仲間の力である。この大きな力を今年も各方面で多いに発揮していこう。
正月明けに仕事に戻る仲間、病気治療に専念する仲間、仕事を探すため新宿に残る仲間、それぞれの二〇〇五年がこれから待ち受けている。何とか頑張りながら今年も生き抜いていこう。 行政の施策は4日からようやく始まる。まず、専門的な病気治療が必要な仲間、概ね65歳以上の高齢の仲間、女性の仲間で生活保護制度を利用しようとする仲間は、早速年明け、福祉事務所に相談に行く準備をしておこう。新宿の福祉事務所は東口の花園神社の裏手「新宿区役所第2分庁舎」の1階にある。新宿区内で野宿している仲間なら、住民票があろうがなかろうが保険証があろうがなかろうが相談に乗ってくれる。
明日は年明けの福祉行動(福祉を利用する仲間を応援する行動)につなげていくための医療相談会が戸山、中央、両公園で実施される。戸山公園はマルエツ側の入り口付近で午後1時から、中央公園は、ポケットパーク越年拠点で行うので、「最近調子が悪い」「風邪が長引いている」「元々血圧が高い」等の仲間は気軽に相談をしてもらいたい。ボランティアの医師、看護婦さんが問診をしてくれ、病状がおもわしくない仲間には福祉への「紹介状」を書いてもらえる。是非利用してもらいたい。
また、2週間だけだが年明け6日から大田寮の無料宿泊事業と云うのも開始される。大田寮は大田市場の近くにある大きな施設である。個室とはいかないものの、二段ベットでカーテン、ロッカーも備え付けれている。近くに野鳥公園など自然も多く残っており、身体を癒すのには丁度良い施設でもある。何より民間のおかしな宿泊所(右翼が手配師を使ってやっているような)とは違い、東京都と特別区の共同事業で実施している施設なので、その点でも安心である。ただし、新宿の場合は希望者が多いので抽選(2倍から3倍程度)となるのでその点だけは覚悟して抽選会に臨もう。
この三が日を仲間の力を発揮し、どうにかこうにか乗り越えながら、一人ひとりの今年の夢を実現していこう。来年は路上ではなく、暖かな部屋の中の寝正月にでもなるよう、仲間たち、今が踏ん張り時だ。
仲間たち。
ひとつひとつの出会いは大切である。様々な人との出会いの中、学び、知り、生きる知恵と力を蓄えて行く。どの社会でもそれは同じ。たとえ路上であったとしてもである。
俺たちは11年前、新宿の仲間と出会い、そして仲間の生き抜く力を学び、それをもう一度社会の中で生かそう、やり直しが出来る社会を作ろうと努力して来た。仲間との出会いの中成長し続けて来たのが連絡会である。つまずいてもつまずいても前のめりに進もうとしてきたからこそ今の連絡会があると思う。最初は「東京都を動かすなんて無理だ」と皆が言った。しかし、団結しながらねばり強い交渉を続ける事により、緊急援護事業や生活保護制度の改善、自立支援事業、地域生活移行支援事業の創設を勝ち取って来た。国に法律を作らせようと言った時も皆「そんな無謀な」と言った。けれど全国の支援団体と連係し全国的な運動を作る事によりホームレス自立支援法を制定させる事に成功した。路上で生活していようと道理がかなってさえいれば、そして大きな団結の力、前進の力があれば社会は少しづつではあるが変える事が出来る。俺たちは己の経験則からそう確信している。路上は不幸ばかりの場所ではない。生きる力を振り絞って、生活保護制度や自立支援事業、地域生活移行支援事業等を活用しながら路上から脱却した仲間を俺たちを数百人単位で見つづけて来た。路上のままで人生を終える仲間は新宿で50名足らずである。年間の統計数字で云うなら亡くなる仲間よりも路上から脱却する仲間の数の方が当たり前の事だが圧倒的に多い。路上で亡くなる事がないようにして行くのが社会の役割である。だから、たとえ今は路上暮らしでも、諦める事はない。多くの先輩達が新宿の炊き出しを食いながらも明日への希望を持ち、貧しいながらも今はそれぞれの地域で暮らしている。この越年期、炊き出しの数も、パトロールの数も百名単位で減っているのもその現れでもある。
悪い事ばかりではない。チャンスは必ずやってくる。そしてこの東京で冬を越した感触はいつかどこかで必ず糧になる筈だ。越年期、路上から脱却した仲間も多く手伝いにやって来てくれた。仲間への共感はこうして社会の奥底へと広がって行く。こんな不安定な時代に、いつだれが野宿になっても不思議ではない。ならば野宿は恥ずかしい事でもなんでもない。底辺でコツコツと生きている人々がたまたまこうなっただけである。自分を責める暇があるならば、努力しても駄目だと落ち込む暇があるならば、明日を生き抜く知恵と力を身につけよう。それはどこにあるかって?それは、この路上にある。必ずあるから心配するな。
新宿の越年の取り組みも今日一日、そして明日の午前中の撤収作業で終了する。明日は役所の仕事始めでもある。新宿福祉を知らない仲間は、是非場所を覚える意味でも役所詣でをしてみよう。とりわけ、医療にかかりたい仲間、病気や高齢で生活保護を申請したい仲間は俺たちも応援するので一緒に行ってみよう。
また、年明け6ー7日と大田寮の無料宿泊の募集がある。2週間だけの宿泊が6日、仕事探しの施設につながる方(定例)は7日であるので間違えないように。定員は40名と10名であるが、2週間の方の抽選会はこの冬、毎週あるので外れても次のチャンスにチャレンジしていこう。
連絡会の炊き出しとパトロールは越年明け、毎週日曜日必ず定期的に実施する。仕事が見つかるまででも構わない。越年期手伝ってくれた仲間も是非、応援してもらいたい。
共にこの年を希望の年にしていこう!
仲間たち。
雪に呵まれた年末年始もようやくどうにかこうにか無事やり過したものの、本格的な冬は依然俺たちの目の前に聳え続けている。ここの所朝晩の寒さも一段と深まり厳しい思いをしている仲間も多いだろう。でも、冬の厳しさは共通のものだ。これに耐え凌ぎ、とにもかくにも突き進んでいこう。
年明け、役所もようやく通常通り稼働し始めている。冬はとにかく健康管理第一。風邪も引きやすくなっているし、ちょっとの事で身体がおかしくなる季節でもある。そんな場合は花園神社裏の福祉事務所へ行き、病院にいけるよう手続きをしておこう。新宿区内で野宿しているなら、住民票があろうがなかろうが、きちんと受付はしてくれる。中には話が上手く伝わらずに感情的になってしまうこともあるが、そんな仲間は、毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)に俺たちの仲間が必ず福祉事務所に詰めているので、気軽に相談をしてもらいたい。病気や生活保護申請の相談以外、カンパンの支給、シャワーの利用、衣類の提供、飯場などに行く場合の電話の使用、交通費の貸付等、こまかな支援もあるので、こちらも利用価値がある。せっかくなのでどんどん利用していこう。
また、厳冬期対応の無料宿泊事業も役所では毎週募集をかけている。今年は応募者数が去年より少ないため、案外と入りやすくもなっている。年明けの募集は40名募集の所、77名の応募だったので、外れた仲間も諦めずにもう数回チャレンジすれば何とかなりそうである。通常の大田寮の方も10名募集の23名応募で、こちらもガクンと倍率が低くなっている。自立支援センターにつながる方の宿泊は新宿区だけじゃなくどこの福祉事務所でもやっているが、この冬の厳冬期の宿泊を利用した仲間は4月までは応募しても入れないのでその点は注意し、自分の希望に沿って応募するようにしていこう。ちなみに、緊急一時保護センターの第四番目の施設、荒川寮は2月にオープンする予定で計画が進められている。緊急一時保護センターの枠が年々広がりつつあるが、他方で自立支援センターの全体枠は固定したままである。自立支援事業はその後のグループホームが凍結した状態が続いており、施設が年々増えたとしても全体像はますますぼやけつつある。俺たちは自立支援システムの一段の整理が今年中に必要になっていると考えている。リピーター問題一つ取ってもまだまだ厳しいままであり、また、地域生活移行支援事業との連携も必要となっていくだろう。これらの点は今後の交渉課題に据えて行きたいと思うが、当面は現状の施策の中でどうにかするしかないのも現実である。冬場の厳しい状態をいかに乗り越えるのかを基準に当面は考えて行きたい。
冬場は空気が乾燥するので、あちこちで火事なども起こっている。とりわけテントの仲間、ダンボールを作って寝ている仲間は細心の注意をしていこう。通行人などの捨て煙草なども気づかずにいると一気に火が回ったりもする。夏場のようにどこででも寝れる訳ではないので、今寝ている場所をとにかく守りながらここ1ー2ケ月の本格的な冬を乗り越えていこう。
仲間たち。
予報されていた東京の雪もそう本降りにはならなかったものの、冷たい雨の冬はなかなか大変なものである。底冷えもして、そろそろ大寒なのだと否が応にも気づかせてくれる。仲間の情報では年明け4日の日に西口地下で仲間が亡くなったとの事である。冷たい路上で無念にも人生の幕を下ろした仲間を心から追悼したい。いくら能書きを垂れようとも、俺たちの新春はそんな悲劇といつも隣り合わせの新春でしかない。だから、生き残るしかない。生き抜く事だけが、俺たちに課せられた冬の唯一のたたかいなのだろう。
この季節、どうしても身体をやられてしまう。健康で若い仲間でさえ辛い思いをしているのだから、高齢の仲間や病気持ちの仲間は尚更である。長い人生の中で身体を壊した上で、足腰を慢性的に冷し、睡眠や食事すら満足にとれない状態が続けば、身体に良い事など一つもありはしない。健康でいようと思ったところで環境が環境なら治る病気も治りはしまい。
「調子が悪い」「身体がだるい」「時々目まいがする」「もう辛い」そんな時は、一人で悩まず福祉の制度を使うのがてっとり早い。新宿福祉は花園神社裏の区役所第2分庁舎の1階に窓口がある。そこまで行ける仲間は病状が悪化する前に相談に行くようにしよう。新宿区内で野宿している仲間は住民票がどこにあろうが、新宿福祉が自動的に担当になる。「役所」「福祉」と云って怖がることは一つもない。若い頃一生懸命働いて税金を収めて来たのだから、困った時くらい役所のサービスを使ったってバチは当るまい。
役所の窓口は土日祝日を除く毎日朝8時半には開いている。相談がある仲間は窓口で緑色のカードをもらい、名前と生年月日を書いて出しておけば、順番に呼んでくれる。「何の相談ですか?」と聞かれたら、「調子が悪いので病院に行かせてもらいたい」など、相談の趣旨を云えば、しっかりと対応をしてくれる。話が通じなくても短気にならず、ゆっくりとあせらず自分の事を話すことがポイントである。手続きは書類数枚だけなので意外と簡単である。字が書けない仲間も遠慮せずに言えばちゃんと書いてもくれる。後は指示に従っていけば、病気の仲間ならその日の内に病院にまでいかせてくれるし、65歳以上の仲間とか、仕事が出来ないくらい病状が重い仲間は、その日の内に宿泊所などの予約をしてもらえる。面倒臭がらずに、自分の希望をはっきりと言いさえすればまったく大丈夫である。そうやってこれまで数千名の仲間が生活保護を獲得して来た。
もし、一人で行くのが不安な仲間は毎週月曜日には連絡会の仲間が福祉事務所にいるので一声かけてもらいたい。相談がこじれた場合は中に入る事も可能である。 厳冬期大田寮(2週間無料宿泊)も裏の表にあるよう抽選倍率は毎回落ちて来ている。例年以上に入り易くなっているので身体を休めるには良いチャンスである。大田寮から通院する事も出来るので、風邪を引いたとか、血圧がちと不安定などの仲間も利用価値はあると思う。
役所の制度は長年かけて俺たちがたたかい取った制度でもある。臆せず、使わせてもらおう。
仲間たち。
ここに来て再び暖冬が戻って来たりと、目まぐるしく日々の気温は乱高下している。もっとも冬型の低気圧は日本海側ではしっかりと貼り付いているので、いつ南下してきても不思議ではない。冬の備えをしっかりやりやり、あと一月わずかの厳冬を乗り越えていこう。
毎回チラシでも書いているが冬場の健康管理はよほどしっかりとしていなければ、身体が本当に持たなくなってしまう。福祉にかかりたい仲間、病院で検査を受けたい、自分にあった薬が欲しい仲間などは、毎週月曜日なら連絡会のメンバーが必ず福祉事務所に詰めているので気軽に相談をして欲しい。一人で悩んでいても何も始まらない。「困った時はお互い様」でやっていこう。
福祉事務所では生活保護関連の相談以外に、現在、大田寮への2週間無料宿泊援護事業と云うのもやっている。これは11年前の冬から実施されている事業だが、前回定員割れで無抽選と云う史上初の事態になった。これから無料宿泊を利用したい仲間にとっては朗報である。冬場一人一回という制限がつきながらも「いつでも気軽に使える期間限定付きのシェルター」として、年で一番寒い時期で活用出来る事は非常に心強いものである。「抽選会」と云うのは元来必要悪なもので、自由に使える公的施設の姿が俺たちの理想形である。悪しき習慣が早々になくなったことを施策の縮小につなげるのではなく、施策の質的向上に向かわせるよう今後行政にしっかりと提起していきたい。
新宿地域での仲間の減少は「地域生活移行支援事業」が開始された事が一つの要因である。最終的には400名を越える仲間がアパートへの移行を済ませる予定である。新宿の路上人口からすればおよそ半数が路上からの脱却過程に足を踏み入れた事となる。この事の影響(良い影響にしたいものだが)は様々なところに及んで行くだろう。
連絡会の「地域生活移行支援事業」へのスタンスは明快であり、「選択として自分で決断せよ」である。ところが、事業の最終段階に入った今月、中央公園の管理事務所などは「公園内で(管理事務所の都合のよいような)移転をするか、さもなくばアパートに移れ」と云った恐喝まがいの「説得」を強行している。戸山公園では当面3月末までは移転計画はないし、大規模な工事も今後予定されていない。新宿区は何を血迷っているのか当初説明会とはまったく違った「選択肢」を強要しようとしている。もう一度今回の事業の原則を確認するならば「アパートに移行するかしないかは6月の説明会、7月の個別面談での説明を聞いた結果の当人の自由意志であり、何人もそれを強要することは出来ない」である。中央公園がこれ以上、残った仲間の移転の強要とアパートの移行強要をするのであれば、連絡会も黙ってはいない。
この事業に関心のある仲間は来年度の代々木公園での実施、そしてさ来年度からの駅周辺等での実施を要望していこう。他方、公園に残った仲間は公園管理からの「無理強い」をされない団結を固めていこう。
俺たちの尊厳を踏みにじるものは相手が誰であろうが、それは、俺たちの敵である。
仲間たち。
暖冬なのかそうではないのか分りにくい冬であるが、年で一番過酷な季節が2月であるのは周知の通りである。春は早いとの長期予報が出てはいるが、あまり当てにせずしっかりと身を守る俺らのたたかいを継続しよう。
インフルエンザはまだ猛威を振るってはいないものの、それでも多くの仲間が風邪を引いたりもしている。今年のように寒暖の差が大きいと体調管理が追いつかずについつい風邪も引いてしまう。鼻風邪程度なら大した事はないが、熱が出たり、咳が止まらなかったりしたら要注意である。風邪だと思い込んでいたら結核や肺炎であったなどと云うケースは珍しくもない。しかも今年は花粉が既に舞っているようで咳の原因が花粉症なんて事もある。ノロウイルスなんて云う感染症も巷では流行っているようだ。これは食中毒の一種で食べ物から感染するらしい。劣悪な衛生環境におかれているのだから、吐き気や下痢が続くなんて時もこれまた気をつけた方が良いだろう。病気の判断を自分の思い込みで勝手にするととりかえしのつかない事になったりもするので、調子の度合いが限度を越した場合は、早め早めに医者に行くようにしよう。定期的に医者にかかる習慣さえつけておけばそれなりの安心感もある。「調子がおかしい」と思ったら新宿福祉に行き病院を紹介してもらおう。
連絡会では、今度の日曜日6日に歯科検診会、13日には定例の医療相談会を実施するので、「医者に行くほどでも…」と悩んでいる仲間は気軽に相談をして欲しい。また、病院に行きたいけど、福祉事務所に「一人じゃちょっと…」と悩んでいる仲間は、毎週月曜日は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、こちらも一声かけてくれれば色々と親身になることも可能だ。健康と身体の事は共通の問題でもある。この冬を乗り越えて行くためにも共通の課題を皆で解決していく様々な取組みをしているので、けして一人にならず誰かと相談しながら前向きに歩いていこう。
また、今度の日曜日は、毛布の配給会もある。連絡会が年末に配った毛布も盗られたりなくしたりしている仲間も多いようだ。必要な仲間は午後5時までに中央公園に来てもらいたい。今度の毛布は小さめの毛布だが、携帯用には丁度良いかも知れない。三建の連中は必死になって荷物泥棒を続けているが、奴等の裏をかきながら冬の装備はしっかりと保管していこう。
大田寮の厳冬期無料宿泊は継続して毎週木曜日に新宿福祉で実施されている。前回も無抽選と、今はほぼ無条件に入れるので、まだ使ってない仲間はこの機に利用していこう。通常の大田寮(自立支援センターにつながる方)も来月7日に抽選会がある。こちらも倍率は低そうなので今がチャンスである。どちらも朝9時半までに福祉事務所に!
さて、新聞などで名古屋白川公園での強制排除が話題になっている。たった7名の仲間を保護もせず、代替地も与えず無理矢理力づくで公園から追い出すとはまったくとんでもない行政である。自立支援策と連携なしの適正化を禁じた「ホームレス自立支援法」が末端行政まで行き届いていない事の証明でもあり、絶望的な気分にさえなる。仲間からも「地域生活移行支援事業が終った後、残った仲間があんな風にされてしまうのか」との不安の声も挙がっている。とりわけ中央公園のこの間の状況を考えれば名古屋市と新宿区がだぶってみえるのも仕方がなかろう。中央公園のアパート最終組が移行した後、新宿区環境土木部がどのような判断を行い、どのような動きをするのか?新宿区とて、たった一つの事業だけで思い通りにいかない事くらい理解しているだろう。ならば今回残らざるを得なかった仲間に対してどのような施策が必要なのか、どれだけの時間が必要なのかをしっかりと考える事抜きに暴走するのであれば、まさに名古屋市と同列であり、中山区政の根幹が問われることとなるだろう。今回の事業を利用しなかった仲間の団結を更に深めながら俺たちは事業の「終り」をしかと見つめて行く。
仲間たち。
なんとなく春めいた気候もちらりほらりと見え初めてはいる。東京の梅の蕾も膨らみ今月半ば頃には満開になる事だろう。春への夢を見ながらも、他方では厳冬期らしい冷え込みも続いている。インフルエンザも早速流行り始めの頃となり、マスクをして歩く人々も多くなった。周知の通り、風邪とインフルエンザは別物で、肺炎や脳炎などの合併症を起す注意が必要な感染症である。風邪の症状の延長で突然38度以上の高熱などが出たらこれはすぐさま病院に行く必要がある。感染症なので身を守る方法はうがいをするなど初期の段階にしか通用しないので、症状が出たらじたばたせずに福祉を通して医者に行くようにしよう。福祉に行けない程の熱などが出た場合はまわりの仲間や通行人に救急車を呼んでもらおう。「自宅でゆっくりと静養」なんて出来ないのだから医療機関への早期の受診はとりわけ必要である。 今度の日曜日は戸山、中央の両公園でボランティアの医師による医療相談会が実施される。戸山公園は朝10時(マルエツ側からの入り口)、中央公園は炊き出しの後である。ちょっとした身体の悩みでも構わない。気軽に相談をしに来て欲しい。重症の仲間には「紹介状」を書いてくれるので、それを持ち、福祉に行けば大丈夫。すかさず担当の人が近くの病院を紹介してくれる。福祉の制度を利用するからもちろん金銭的な負担はない。保険証がなくても住民票が新宿区になくても構わない。また通院くらいなら家族などへの連絡はしない。普段もちょくちょく利用すれば良いとは思うが、少なくとも病気になった時くらいは福祉の制度をしっかりと利用していこう。
また、厳冬期の大田寮無料宿泊(2週間)は毎週木曜日に抽選会がある。抽選会と云っても、今年は3週間前から無抽選状態が続いており、かなりの空き具合だ。「ちょっと身体を休めたい」と云う仲間でまだこの冬一回も利用していない仲間はせっかくなのでこの寒い時期に利用しておこう。大田寮の中ではレントゲン健診や健康診断などもあるので、もし悪い所があれば、そこから通院も出来るし、入院や施設での生活保護になったりするケースも少なくはない。自力で頑張ると云う気持ちは立派であるが、たまにはちょっとした休みも何かと必要であろう。
さてさて、お騒がせの新宿区環境土木部であるが、先日2日、福祉部を交えて、中央公園の今後の問題について「話し合い」が行われた。この席で、環境土木部は「公園内の一ヶ所に移転をするか、さもなくばアパートに移れ」と云った恐喝まがいの「説得」はまったくの勇み足であった事を認め、今後そのような「説得」は行わない事、そして、今年度は既に始まっているじゃぶじゃぶ池方面の整備計画工事以外は手をつけず、かつ地域生活移行支援事業にさまざまな理由で乗らなかった仲間を「強引な形で移転させない」事を約束した。
いかなる事業でも100%の成果などはあり得ない。一人ひとりいろいろな事情を抱えている俺たちだからこそ尚更である。それを「強引」な手法で「解決」しようと云う発想から問題はこじれてくる。連絡会は今回の事業に乗らなかった仲間の「決断」を最大限尊重する。そして、今後戸山、中央公園で「強引」な手法での「移転」や「追い出し」があるのであればそれと徹底してたたかう。
地域生活移行支援事業の最後の段になってこのような事態になったのは残念であるが、少なくともこの事業がこれで終った訳でもなく、また路上生活者対策が最終局面になった訳でもない。新宿地域での、ある意味実験的なこの事業を、アパートに移行した仲間を支えながらしっかりと検証し、更なる改良された事業にさせて行くのが俺たちの責務である。17年度の代々木公園実施、そして18年度の新宿地域再実施に向け改善と要求の声を、新宿に残った仲間の声として挙げていこう!
仲間たち。
春の到来を予感させながらも、冬将軍が断末魔の抵抗を始める2月。今年の春の勢力は意外と強いらしいが、そのおかげで気温差がは目まぐるしく変り、逆に健康管理が難しくもなっている。昨年からこんな調子の気候が続いているので、高齢の仲間や病弱な仲間はかなり身体に負担がかかっているのではなかろうか。年を取ると身体のここかしこがおかしくなるのは、これはやもうえない。問題は調子が悪いのに「無理」してしまうとか、「病院にいかない」となると大変な事になったりする。放っておいて良くなる病気と云うのはあまりなく、たいがいはいくら誤魔化しても悪化してしまうものである。野宿していればこれまた尚更だから、悪い事は言わない。「調子」が変と云う仲間は早め早めに医者にかかるようしよう。いつも書いているが、医者にかかるのはいたって簡単。福祉事務所に行き、ちょっとした受け応えで、指定の医者を紹介してもらえる。入院が必要な仲間には、もちろん入院手続きなどもちゃんとしてくれるので大丈夫である。役所嫌いの仲間も多いだろうが、病気の時はそんな事も言ってられない。「福祉にかかって殺された」なんて話は古今東西聞いた事などないのだから大丈夫である。もちろん、福祉はなんでも希望通りにやってくれる所ではない(法的に出来るところと出来ないところがあるだけの話だが)ので、自分なりの考えとプライドを持って相談した方が良いだろう。「自分はこうしたい」と云う積極的な考えをもっていれば鬼に金棒。制度と云うのは受け身ではなく、権利として使っていくものである。
最も最初は、誰でも不安である。判らない事も沢山あるだろう。そんな仲間は、毎週月曜日なら必ず俺たちの仲間が新宿福祉事務所に詰めているので、何かと相談をしてもらいたい。困った時はお互い様。貧しい者同士だから情報を分け合って、そして出来るだけ支え合ってやって行きたい。役所に云えない、聞けない事もあるだろうが、そんな時は俺たちを利用してもらいたい。
さて、厳冬期の2週間無料宿泊大田寮は現在無抽選記録を4週も記録している。と、云う事は、今年は間違いなく、残り5回は無抽選で、行けば必ず入れる事になるだろう。2月の入寮を狙っていた仲間も自分の希望日を選びながら身体を休めにいくことにしよう。一人この冬一回しか入れないから、新しく新宿に来た仲間などにも知らせてあげよう。集団生活が嫌な仲間もいると思うが、一応ベットではプライバシーは保てるようにはなっているので、その点が苦にならなければ利用価値はあると思う。俺たちが要求しながら作らせた厳冬期対策なので、とことん利用していってもらいたい。
今年は震災特需などがあり、建築現場など日雇仕事が割りと出ていたものの、そろそろ年度末で工事の量も少なくなって来る。現場がある仲間は頑張ってなんとか喰らいつき、また、そうでもない仲間は仕事にありつけるよう動きまわってみよう。仕事は天から振っては来ない。自分にあった仕事を見つけるのはまさに自分の努力である。仕事量全体の問題、雇用対策の問題は、国に責任があったとしても仕事への「やる気」がなくなってしまったらこれは元も子もない。例年だと5月の連休後まではアブレの季節になってしまうが、気力だけは萎えずにどうにかこうにか生き抜いていこう。
先日、緊急一時保護センター4つ目の施設である荒川寮がオープンされたのでご挨拶に行って来た。東京都と特別区はそれなりに頑張っているようで、年々俺たちのための施設が開設されている。荒川寮は荒川区などの仲間が利用するので新宿の仲間には直接関係ないかも知れないが、全体量が増えなければ新宿の枠も増えないので決して無関係ではない。来年度に予定されている千代田寮なども早期に設置してもらいたいものである。緊急一時保護センター、そして自立支援センターのいわゆる「自立支援事業」は、新宿においてもこれまでチョボチョボでしかなく、本格的に動いているという実感は少ない。規模的な問題もあるし、またリピーターを制限している問題なども影響しているのであろう。駅周辺の仲間など、仕事を探しに来た仲間がいつでも何度でも使えるようにしていくのが理想なのであるが、まだまだ現実はそこにまで至っていない。「地域生活移行支援事業」も今年一年は新宿の地から離れる事もあり、新宿的にはしっかりと「自立支援事業」を改善、発展させてもらわないと困る。その事も含め、今春の大きな課題にしながら、雇用対策としての自立支援事業の改善、発展を要求して行きたい。
希望を持ち、そして春を待ち、路上から羽搏けるまでこの街で頑張っていこう。
仲間たち。
花園神社の白梅はもう満開間近、冷え込みのきつい日々が続いているが、春はもう手の届くところにある。一雨ごとに季節がベールを脱ぎ、少しづつ希望も見えて来た。もう少しの冬をなんとか乗り切って行きたい。
インフルエンザで寝込んでしまう仲間も増えている。急な発熱、急な悪寒などに襲われたら、動ける内に医者にかかるようにしていこう。動けなくなったら救急車を呼んでとにもかくにも医者での治療を心がけてもらいたい。インフルエンザに限らず重い病気は、野宿状態のままでは回復しない。治療と療養が必要となる。入院にまで至らなくとも役所を通せば、重い病気の仲間には簡易宿泊所(ドヤ)などを療養場所として紹介してくれる。生活費などはもちろん福祉で全額出してもらえる。福祉と云うと65歳以上の高齢者の保護だけをしているかのように思われがちだが、若い仲間でも病気で仕事が出来ない場合などの対応はしっかりとしてもらえている。その他、飯場に行く時の交通費の貸付や、シャワーの利用などのサービスもあるので、何かと覚えておくと便利な時もある。せっかくのサービスなのでどんどん利用していきたいものだ。
福祉事務所の使い方が判らない仲間には、毎週月曜日に必ず俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に聞いてもらいたい。判らないことは何も恥ずかしい事でもなんでもない。最初は誰でも戸惑うものである。だから変な噂を信じるよりも、直接自分で行動して自分で聞くのがなによりもの情報である。
福祉事務所で行っている厳冬期大田寮の無料宿泊の受付も残すところあと4回だけである。最終回は1週間の宿泊になってしまうので、2週間宿泊は実質3回となる。前回はあやうく抽選になるところだったが、後から来た仲間が「来週でいいや」と辞退してくれたおかげで40名の枠を40名びったしで無抽選となった。こんな状態が続いているので例年よりも入り易いのは確かである。まだこの冬一回も入った事のない仲間は身体を休めるために利用しておこう。
この冬大田寮を利用した仲間は4月頭の通常枠までは利用できなくなるが、通常枠については毎月必ず実施されているので、また次のチャンスを狙っていこう。大田寮から次のステップである自立支援センターのリピーター条件(現在は自立後にリストラにあった仲間などに限定)緩和問題などは大きな課題であるが、それも含めて対策の改善交渉を、今後本格的にしていきたいと考えている。
新宿地域での地域生活移行支援事業は、今月一杯で実質終了し四百名近い仲間がアパートへの移行を完了させる事となる。3月以降は残る仲間が確定し、戸山、中央共、その固定メンバーでの再出発となる。3月一杯までは残った仲間を公園課などが無理矢理移動させると云う事は、前にもチラシに書いたが計画されてはいない。また、4月以降のテントの配置については双方納得づくで順次確定させて行きたい。いずれにしても無理矢理「あっち行け」「こっち行け」は俺たちはさせないし、もしそんな動きがあれば徹底的に抗議していく。石原知事の「公園禁止条例」などの話が一時期はあったものの、今はそんなとんでもない動きは当然ながら止まっている。俺たちは公園に残った仲間の意志を徹底的に尊重していく。事業に乗らなかったからと云って切り捨てる事は間違ってもしない。残った仲間は残った仲間同士また仲間のつながりを再建しながら頑張っていこう。そして次なる施策を皆で編み出していこう。
地域生活以降支援事業は、今度は代々木公園での実施となる。先日、東京都が代々木公園内に事業実施の案内チラシ(実施時期は5月前後になる見通しだが)を配ったようだが、おおむね歓迎ムードであったとの事である。この様子なら混乱することなく順当に実施されると思われる。この事業は、事業に参加したいと考える仲間の事業である。外部からの雑音など気にせずに「自分にとってどうなのか?」を判断基準にして考えて行くようにしていこう。
大きな対策の動きがあるからこそ、俺たちのための施策をしっかりと点検し、作り直すチャンスでもある。現状維持ではなく、路上から脱却できる施策、「屋根と仕事」につながる施策を少しでも多く、少しでも広く着実に作り出していこう。 春はもうすぐだ。何に増しても身体を守りながら、そして火の元に注意しながら、あと少しの冬をどうにかこうにか乗り越えていこう。
仲間たち。
いつの間にかすっかりと春めいてしまった。梅の花もそろそろ満開。桜も蕾をつけ始めている。このままで行けば今年は春が早そうである。冬とのたたかいも確実に終盤を迎えつつある。穏やかな日々を満喫しながら春本番を心待ちに待とう。 もちろん油断は大敵。先日の雪のように突然真冬に戻ったりもするし、朝晩の冷え込みはキツクなる日もある。急に暖かくなったり、冷え込んだりと季節の変わり目時は、体調が急におかしくなったりもする。とりわけ血圧が高いとか持病をもっている仲間は要注意だ。無理をしないことが必要なのだが、厳しい生活の中そうとばかりもいかない。体調がおかしくなったら、まずは身体を休め、それでも良くならなければ早期に医者に行くようにしよう。冬場が終っても新宿福祉事務所では病気の仲間や高齢の仲間の生活保護の申請、病院への無料通院の手続きはキチンとやってくれる。新宿区は比較的大きめの病院を紹介してくれるのでその点でも安心だ。持病のある仲間は自分の病状にあった薬だけでも最低限、定期的に通院しもらっておこう。
新宿区福祉事務所は花園神社裏の第二分庁舎の1階にある。毎週月曜日なら俺たちの仲間が必ずいるので気軽に相談をしてもらいたい。
厳冬期の2週間無料宿泊大田寮の受付は残り3回となった。今はほぼ無抽選で並んだ仲間は全員入っている。この冬まだ一度も利用した事のない仲間は身体を休めるためだけでも利用していこう。通常の大田寮(自立支援センターに直結している)の受付も来週7日にあるが、厳冬期2週間を利用した仲間は利用できない(他の区からも)。厳冬期を利用した仲間は4月から解禁なので、次回の受付に期待をしておこう。
通常の大田寮は年間を通して実施している。1ヶ月大田寮で身体を休め、通院をしながら病気を安定させ、また技能講習など就職活動の準備と心構えをしっかりとさせ、自立支援センターに移り、2ヶ月間の(ハローワークでの)仕事探しを本格的に行うプログラムになっている。仕事が見つかれば残り2ヶ月間、そこから通い、お金をため、アパートで就労自立できるような住宅確保策も、もちろん備えている。これから常雇いの仕事を自力で探そうと云う仲間にはピッタシの施策である。これまで利用した仲間の内、約半数の仲間が就労自立にまで至っている。それ相応の実績のあがっている施策なので、これから利用する仲間は安心して利用してもらいたい。もちろん、仕事探しは自分の力次第。施設に入ったからと云って自動的に仕事をあてがわれる事はない。また、せっかく努力して探した職場でも、クビになったり、倒産したりと、今はそんな世の中でもある。景気がたとえ良くなったとしても雇い主の横暴は当分続きそうだし、再就職のための仕組みは必要性を増している。住所や連絡先、そして当座のお金がなければ、条件の良い仕事にはなかなかつけない。その意味でも自立支援センターは必要である。現在のように一度失敗した仲間を一定の条件化(自立後リストラにあったなど)でしか受け入れない仕組みは糺していかなければならないだろう。中には、自立支援センターで仕事は探せたが、入寮期限切れで出されてしまった仲間も多い。働く意欲がありながらも、再入寮できないのはまったくおかしい。そんな場合は再路上化させずに大田寮からやり直せるような仕組みが必要だ。緊急一時保護センターはリピーターが許されてはいるが、それも退所後半年間と云う制限が一律に課せられている。一人ひとり事情が違うものを一律で決める発想からして変えてもらわなくてはならない。緊急一時保護センターがどこも定員一杯でと云うのなら話しは分からんではないが、今や、大田、板橋、江戸川、荒川の各寮は定員の60% 程度しか入っておらず、どこもスカスカである。せっかく作ったのに、これでは宝の持ち腐れである。役人は決められた仕事しかせずに、どう改善したら俺たちがもっと使い易くなるかなんてあまり考えもしない。この春はそこら辺をひとまとめにしながら「大改善案」を出させるようしっかりと交渉をして行きたい。追い出しなんてもちろんさせず、「出てけ」と云われたら、「ならばこの現状をどうにかしろ!」と新宿区環境土木課などの追い出し勢力を一喝しよう。
仲間たち。
ようやく2月を凌いだと思ったところに弥生の雪と、相も変わらずおかしな天候が続いている。しかし冬と春の喧嘩は、春が勝つに決っており、いくらあがいても季節は真っ直ぐに進んでいる。梅の次は桜の開花がちやほやされ、あっと云う間に東京も春一面になるだろう。季節の移行を楽しむ余裕も少しは出てきたかも知れない。それでも、季節の変わり目は何と云っても体調を崩しやすくもなる。冬場に無理をしていた身体が急に緩むと何かと悪い面が出たりもする。引き続き健康管理には気をつけていこう。
今度の日曜日には戸山公園で朝10時より、中央公園では炊き出しの後に定例の医療相談会が実施される。ボランティアの医師が来てくれるので、身体に関する事、そして福祉に関する事など、気軽に相談をしてもらいたい。悪い風邪も流行っているので調子が芳しくない仲間も多いと思う。もちろん相談だけでなく、薬も提供できるし、専門的な治療が必要な場合は「紹介状」も書いてもらえる。一人で悩むよりも誰かに相談しながら良い方向に向かっていきたいものだ。 福祉を通して医者にかかる時も心配ご無用。手続きが判らない仲間には、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、こちらも気軽に声をかけてもらいたい。
冬場が過ぎても、パトロールや医療相談、福祉行動と云った仲間の健康を守る行動は引き続き実施していく。自分一人の問題として考えず、仲間全体の問題として健康の事を考えていこう。困った仲間などを見つけたら是非とも教えてもらいたい。
3月になっても、まだ厳冬期大田寮は実施されている。17日(木)が最終回(最終回だけは1週間)なので、まだ利用していない仲間は身体を休めるためにも利用していこう。今ならまったく問題なしの無抽選状態である。4月からは通常枠の大田寮のみとなり、また抽選会が始まると思うが、この冬、大田寮を使った仲間は4月頭の通常大田寮の受付を狙っていこう(スケジュールは出次第このチラシに書きます)。使い勝手が良かろうが悪かろうが、生活保護以外の施策がこれしかないのなら、これを大いに利用するしか他はない。今後の枠の拡大や改善はもちろん要求して行くが、その為にも仲間が諦めたら話にはならない。狭い枠だろうが、どんどんチャレンジしていこう。
地域生活移行支援事業は既に新宿では終了し、トータルで戸山公園から221世帯、中央公園から184世帯、計405世帯が先月まで無事アパートや都営住宅に入居した。当初新宿では400名枠で設定されていたので、目一杯この枠を利用した形となる。この事業、なにせ新宿で初めての事業だけあって、厳密に云えば決して順当に進んだ訳ではない。これまで無用の混乱を避けるためあまり伝えてこなかったが、一つひとつの総括が今後必要であろう。一番大きな問題は、事業を進めていると、いつの間にか第三建設事務所や公園管理事務所が頭角を現し、道路や公園を「奇麗」」にしたいがために、この事業にチャチャを入れ始め、終いには口まで出すと云うまったく不本意な形が一部で露見した事であろう。もちろんその都度抗議を入れて来たものの、未だもって反省の色がないのには驚くばかりである。もちろんアパートに移行した仲間、公園に残った仲間に具体的な不利益がないよう細心の注意をしたつもりだが、行き届かなかった部分があったら率直に反省したい。連絡会としては今回の事業をいかに仲間の「路上脱却施策」として、単発の事業に終らせず、路上生活者対策全般の中で位置づけさせるべく努力して来たつもりである。だからこれで新宿は終りとは当然ながら思ってはいない。再度、この事業を新宿の駅周辺や小公園で寝ている仲間などにも活用できる事業として発展させていくべく交渉を続けている。その中で、今回の事業で学んだ事をしっかりと生かして行きたい。極論で云うならば一度アパートに入った仲間でもまた路上に戻って来たって構わないし、路上に残った仲間が次の機会でアパートに移行しても構わない。どちらにしてもこの世の中は厳しいのだから行ったり来たりは仕方がない。その中で俺たちの尊厳さえ守れ、そして「路上脱却策」が広く張り巡らされ、自分が希望する時にそれらの施策を利用できさえすれば良いと、思っている。所詮、施設やら低家賃アパートはそんなものである。一直線の絵図しか頭の中に浮かばないボンクラ役人共とは違い、大胆な底辺の仲間のつながりを俺たちは希求する。転んでも立ち上がれる、そんな世の中を、仲間の力で作りあげていこう。それを考えれば今回の事業など単なる通過点でしかない。もっと先を見通し、不敵の春の陣へ!
仲間たち。
春らしさが来るか来るかと思っていると、雨やら雪やらでぶり返しが続いている。季節の変わり目、急に寒くなったりとするので体調管理が難しい頃でもある。春の訪れと共に花粉症とやらが巷では流行をしている。風邪だと思っていたら花粉症なんて事もあったりもするので、身体の異変には気をつけておいた方が良いだろう。
長い冬も終り、行政の厳冬期対策も3月一杯で無事終了する。新宿では、今週の木曜日の大田寮受付で厳冬期無料宿泊事業は終了となる。今年は地域生活移行支援事業で約400名近い仲間がアパートへ移行した事とか、建築関係が例年よりは台風やら地震の影響で一時的に人手不足になった事もあり、新宿での厳冬期宿泊利用者は少なめであった。この事業、例年抽選での受付をやっていたが、今年は早くから無抽選となったため、いつもより計画的に入りやすい事業になったと思う。新宿的には画期的な年であっただろう。もっとも緊急の施策とは、「いつでも気軽に利用できる」のが本筋だと考えるので、こう云う状態が「普通」の状態で、これまでが「異常」であっただけなのであろう。
4月からは通常の形の「自立支援策」として緊急一時保護センター大田寮が使われる事となるが、毎月一回の定員は20名足らずと、極端に少なくなってしまう。緊急一時保護センターは、別名「シェルター」とも呼ばれているが、避難所にはほど遠く「くじ運」の強い仲間だけが入れる施設でしかない。しかも、自立支援センターを一度利用し、「失敗」した仲間は一月すれば路上に舞い戻って来るしか選択肢がなく「自立支援策」としても中途半端な施設のままである。しかも、各緊急一時保護センターは入所率が平均60%前後を推移しており、まったくのガラガラ状態でありながら「利用したい」と申し出たとしても、「定員が一杯だから」と帰されてしまう。「何かが変」どころではなく「根本的に変」な施設に化してしまっている。つまりは「利用したい」と云う仲間に対して、役所の都合で不当な「利用制限」をかけているとしか云いようがない。
こんな構造に堕してしまったのは、自立支援センター機能が若年層などに対して一定程度機能しているものの、とりわけ再就職が困難な層に対してのフォローアップ体制がなっておらず、また、自立支援センターで自立できなかった者を対象とした「グループホーム」設置構想がまったくとん挫してしまった事が挙げられる。問題の隠蔽のために入り口を狭くし、利用制限をかけているとも云えよう。
こんなおかしな構造はもちろん変えていかなければならない。連絡会としては「自立支援事業」の抜本的な改革を、この春、東京都と23区に要求していきたい。この間の交渉で約束し続けながら実現できなかった「グループホーム」構想に代わる、再就職困難者層に対するしっかりとした施策を、生活保護制度、地域生活移行支援事業、臨時就労対策などを総合的に組み合わせたものとして再構築させて行く必要があるだろう。施策の細切れはもう沢山である。再野宿化されない幅をもった施策体系をしっかり作り出さなければ、せっかく施策に乗ったとしても「一時凌ぎ」にしかならない。そして、そのためにも、緊急一時保護センターを「誰でもいつでも入れるシェルター」に変更させ、更にその上に自立支援センターや地域生活移行事業、臨時就労対策、そして生活保護制度を組み合わせた「二階建て方式」での自立支援プログラムが必要だろう。
一度作られてしまった仕組みを変えて行くのは容易な事ではない。けれど、常に仲間にとって「使い易い」施策にしていくのが、俺たちの仕事だ。この春の取組みの中で、もう一度「俺たちにとって必要な施策は何か?」を編み出していこう!
仲間たち。
来週には東京の桜も咲き始める事だろう。季節はまっすぐに春。ようやく長い冬を乗り越えた実感が湧いて来る。今年の冬は気候が不安定で体調管理が大変な冬でもあった。無念にも亡くなる仲間は後を絶たなかったものの、それでもどうにかこうにかこの厳しい冬を乗り越え、今がある。束の間の喜びを季節と共に味わいながら、俺たちの歩みを続けていこう。
それでもまだまだ朝晩は冷え込んだりもする。季節の変わり目はどうしても風邪を引いたり、持病を持っている仲間は調子が悪くなったりもする。冬の間無理をしていた身体が急にほころぶものだからガタリと来る仲間も多いので引き続き健康管理は徹底していこう。調子が悪かったりして病院に行きたい仲間は、福祉事務所を通せば割と簡単に病院を紹介してくれる。手続きが判らない仲間は毎週月曜日(月曜日が旗日の場合は火曜日)に俺たちの仲間が必ず福祉事務所に詰めているので、相談をしてもらいたい。福祉事務所ではシャワーや衣類の提供や、就職が決った仲間の交通費の貸付などのサービスもやっている。気軽に利用をしていきたいものである。
国の方針もあり、4月からは福祉事務所での就労支援も強化する方向で動いている。今のところ専門の相談員が配置される事ぐらいしか判っていないが、これから新しくできる仕組みなども利用できるのなら利用していきたい。生活全般の中で仕事が占める割合は云うまでもなく高い。これまで医療の面を中心に俺たちの生活の下支えをしてくれた福祉事務所が、治療の後の就労の問題まで手を広げる事を俺たちは歓迎する。「自分で仕事を探せ」としか云えなかったケースワーカーも、新体制の下、就労についてのノウハウをしっかりと提供してくれる事であろう事を期待する。
さて、新宿地域での「地域生活移行支援事業」は既に終了し、5月前後からの代々木公園での二百名前後枠の事業実施を残すのみで、東京西部圏における施策は、既存の自立支援事業と生活保護施策を残すのみとなっている。「地域生活移行支援事業」が公園や公園周辺を対象としている関係で、駅周辺の仲間や、対象以外の公園で暮らす仲間などは、この施策に気軽に乗れるような対象として設定されていなかった。「なぜ公園だけなのか?」との声も多く俺たちの元に届いている。今回の事業に参加した仲間がしっかりと自分の生活を築いているよう、駅周辺の仲間などもこれらの施策がありさえすれば何とか自力で頑張れる仲間が多数いる。当初公園からスタートしたとしても、施策の発展を考えるならば公園に限らずすべての野宿の仲間を網羅できる力強い施策網が問われている。「来年以降、施策を続けていけるお金がありません。打ち切りです」なんて事になったら目もあてられない。俺たちはこの春、駅や河川、小公園などで野宿している仲間へも、しっかりと「屋根と仕事」に結びつく施策を実施するよう東京都そして特別区に要求する行動に打って出る。再度、「地域生活移行支援事業」を新宿地域に再実施させていくことはもちろんのこと、それだけに留まらず、現在混迷を続けている自立支援事業、そして路上生活者対策全般を抜本的に改革していく事がこのたたかいの中で問われている。施策を発展させなければ、中央公園も戸山公園も時間の経緯と共にまたもとの姿に戻って行く事だろう。そのことへの自覚をしっかりと行政に叩きつけ、路上から脱却する力と希望を持っている仲間全てに選択肢可能なチャンスを与えよと迫っていこう。春の行動予定も決定した。この問題が春、夏の過程で決着しなければ残った仲間に未来はない。そういう気概で俺たちは徹底的にたたかっていく。共に春の要求行動へ!
仲間たち。
寒気が日本列島の上を行ったり来たりと彷徨い歩いている。おかげで春らしい陽気が足踏みをしている。それでも公園の各所では春の花が咲き始め、桜の蕾もじょじょに大きくなっている。もうしばらくの辛抱で昼寝が心地良い気候に戻るだろう。
街中では花粉症のマスクをした人が目立つようになっている。今年は大流行らしいが、この病気、急にかかったりするようなので、仲間も気をつけておこう。あまりひどい場合は医者に行くようにした方が良いだろう。それでなくとも季節の変わり目は何かと身体がおかしくもなってくる。血圧など内臓に持病を持っている仲間、腰痛など神経系の持病を持っている仲間などは健康管理をしっかりとしないと一気に身体が蝕まれてしまう。厳冬期対策は終ったが、福祉事務所では通年の体制で、福祉制度を利用した無料通院が可能だ。手続きはそんなに難しくはないので、「体調がおかしいのだけれども、自分にあった薬がない」などの仲間は一度利用しておこう。病院も千差万別で、特に腰痛とか、神経痛だとかは、自分に合った病院を探すのは大変でもある。ある病院では「老化現象」だから「大した事はない」と云われても、他の病院では「ヘルニア」で「重症」であると云われるなんて事もよくある話である。もちろん福祉の病院だからと云って「病院を変えられない」訳ではない。自分にあった病院が見つからない場合は、粘り強く担当の職員に言ってみよう。病気を治すには根気も必要である。前向きな気持ちさえ持っていさえすれば何とかなる場合が多いので、諦めずに持病とたたかっていこう。
また、概ね65歳以上の仲間や、女性の仲間、また障害を持っている仲間は、体調が悪くなくとも、福祉の制度を簡単に使える。さすがの福祉も、高齢の仲間や女性の仲間は、優先的に生活保護を適用してくれる。中には何度も「トンコ」を繰りかえすような仲間もいるが、反省すべきは反省しながら、これまた粘り強く当っていこう。
毎週月曜日には俺たちの仲間が必ず福祉事務所に詰めているので、何か判らないことがあったら気軽に声をかけてもらいたい。また、毎週のパトロールでも「あそこにこんな仲間がいるよ」などの情報も是非伝えてもらいたい。俺たちで出来ることなら何でもするので、仲間のネットワークを大事にしながら仲間の命を守るために協力しあっていこう。
さて、今週から新年度になるが、課題としては中央公園、戸山公園での「地域生活移行支援事業」が終り、それに伴い「新規流入防止策」が解除され、今後の公園の在り方がどのようになるのかである。もちろん俺たちとしては、今まで通り普通の公園に戻る事を望んでいる。残念ながら新規事業を実施したとしても公園課の思惑通りにはいかなかったのだから、あとは公園課に涙を呑んでもらうしかあるまい。すなわち、残ったテントの仲間や、荷物を置いている仲間や、昼間利用する仲間への不当な干渉は止めて頂くしかない。もし万が一干渉するのであれば、自立支援法に従い「自立支援策と連携」した干渉をしなければ、大きな問題となるであろう。墨田区などは隅田公園で仲間を全部追い出すという暴挙を働いたようであるが、もしそんな事が新宿で行われるならば、俺たちはもちろん黙ってはいない。新宿区も年度替わりで新体制になると思われるが、その事をよーく考えてから動いてもらいたいものである。公園内の秩序を一定守って来たのもテントの仲間であるから、持ちつ持たれつで上手い方法が見つけて頂きたい。
とは云いながらも、俺たちも現状維持を主張している訳ではない。どうにか路上生活者対策をもっともっと俺たちにとって意味の深いものにし、何度でもやり直せる、そして希望のある施策にして行く課題が課せられている。そのために、4月から都庁に対する行動を皮切りに、行政に対する交渉を続けて行きたい。「地域生活移行支援事業」は今年は西部地域では代々木公園のみであり、残りの対策と云えば、月に数十名だけの自立支援事業(しかもリピーター条件が厳しい)だけでしかない。行政は「これだけ施策をしたのに」と言い訳を言うだろうが、俺たちからすれば「これしかしてないの?」である。丁度仕事も少なくなる季節でもある。これから仲間の数もまた増えていくことだろう。年末になって両公園が元の木阿弥にならぬよう、今こそ、施策の徹底を求めていこう!
仲間たち。
ようやくにして桜の開花が東京にも訪れ、今週が桜の宴のピークになるとの事である。何かの区切りのように桜が咲き、そしてあっと云う間に新緑の季節となる。おちおちもしていられれない。俺らも咲けるなら咲こう。散り際などどうでも良い。乱れる程に咲きたいものである。
とは云いながらも、花見客など街に繰出す人々も多くなる季節でもある。酔客のあらぬいたずらなどには気をつけて行きたいものでもある。また、季節にあまりのも浮かれてしまうと身体がガクンともくるので、そこら辺も気をつけたいものである。4月になり役所も新体制となるが、何も変らぬ俺たちの問題は引き続きしっかりと対応させて行きたい。だから、調子の悪い仲間や、病院にかかりたい仲間、生活保護を取りたい仲間などは是非とも福祉事務所を使って行こう。しっかとしたい仕事に就きたい仲間は、7日に新年度最初の大田寮抽選会もある。それぞれ、自分の現状に照らしながら利用するところは利用しながら、自分の方途を考えていこう。
2日の花見の会には、過去最高の三百五十名もの仲間が集まってくれた。2月の概数調査で「減った、減った」と新宿区などは浮かれているが、路上の仲間、アパートへ移行した仲間、そして生活保護を取っている仲間などこれだけの仲間が、俺たちの元に結集してくれている。ある意味なにも変ってなどはいない。俺たちの貧しき団結は今後も新宿区や東京都に「当り前の施策」を求めて行くだけである。
15日から、新たな施策を求める俺たちの行動が始まる。15日(金)11時に都庁前に集まり、今後の施策に向け、しっかりと仕事をするよう都庁への要望を叩きつけていこう。そして、5月1日の新宿メーデーも控えている。俺たちが現状に対し、俺たち自身の力で異議を申し立てる春の一連の行動でもある。「ボロを着てても心は錦」。新宿の路上で生き抜く俺たちの尊厳をしっかりと世間に見せつけていこう。 東京都もそうであるが、新宿区もまったくもって俺たちの現状を考えてなどいない。新宿区環境土木部などは、仲間の仕事を開拓するどころか、「元ホームレスだから雇わない」と、採用差別をするような企業に公園等の事業を発注している始末である。都区共同事業と云いながら一連の事業には一銭も金も出さずに中央公園の「環境美化」などと云うたわけた発想で仲間の排除に躍起になっている。奴等の程度の低い浅はかな発想こそ、俺たちが断乎としてたたかっていかなければならないものである。都、三建も含めた排除勢力に「何の施策もなしの一方的な排除」こそが問題である事をしかと判らせていこう。俺たちはそれぞれの人生をかかえた生き抜く民である。生きるにおいて邪魔なものは、こちらから突破していくのみである。この春、必ずしや、今後の展望を見据えた施策を勝ち取り、仲間の希望をしっかりと勝ち取ろう!
仲間たち。
春たけなわである。桜の宴もピークを迎え心地のよい新緑の季節を迎えようとしている。冬の疲れを取り除き俺たちも新たな門出といきたいところである。景気回復の幻想も失業率の再悪化などで桜吹雪のようになり、おまけに年度替わりのいつものアブレの季節のせいもあり、地域生活移行支援事業で減った筈の新宿区の仲間の数は再び「回復基調」となっている。それでも、新宿区内公園等の「新規流入防止」とやらは4月から解除されているので、公園や駅等を上手に利用しながら、どうにかこうにか生き長らえる方法をそれぞれの力で編み出していこう。丁度仕事がない時でもあるので、福祉制度を利用して健康管理に徹するのも良いと思う。調子の悪い仲間には、新宿区では無料で医療機関に紹介してくれる。花園神社の裏に福祉事務所があるので、健康管理などに使っていこう。使い方の判らない仲間には、毎週月曜日に俺たちの仲間が詰めているので、相談をしてもらいたい。
これだけの仲間が新宿区に集中すると云う事は、どこもかしこも場所とり合戦の様相である。とりわけ新宿区環境土木部などは、区立の公園から仲間の締め出しに躍起になっているが、そんな場合は正当な権利を主張していこう。「ホームレス自立支援法」(第11条)には「ホームレスの自立の支援等に関する施策との連携」がなければ「適正化」は出来ないとしっかりと書かれている。つまりは移転要請も含めて代案のない強要はこれは明らかな違法行為であると云う事である。役人の甘言に騙されず、嫌な時は「嫌だ!」と言い切ろう。それでも駄目な時は、俺たちにしっかりと相談をしてくれ。法的措置も含めて、仲間の権利を守るためなら俺たちは何でもやる。
環境土木部発注の業者が仲間への「採用差別事件」を起した件で、流石に区土木部は「このままではヤバイ」と思い被害者救済に向けて動き始めたが、事が起こってから慌てて動くのがこやつらのいつものパターンである。多くの公共工事を発注しておきながら、俺たちや失業者一般の吸収をしっかりと指導してこなかった事こそが問題である。国の交付金事業が終れば新宿区の失業対策は終ると云う無責任極まりない区の姿勢こそが糺されるべきであろう。
東京都や特人厚もまた、一貫しない自立支援システムを改変する気もなく、ダラダラと無計画に施策を実施しているに過ぎない。地域生活移行支援事業の趣旨は、俺たちは評価するものの、この間の総括を経て今こそ、事業の今後の展望を示さなければ、5公園対策の一過的な事業にしかならない。東京都、特別区が仕事をしっかりと供給し、仲間の「屋根と仕事」につながる自立支援策を再設定しなければ、東京における路上生活者対策はただの宝の持ち腐れにしかならないだろう。15日(金)の都庁行動に向けた要望事項は多々あるが、裏面に俺たちが描く対策体系を載せているので参考にしてもらいたい。俺たちは「何度でもやり直せる施策」「自らの将来設計が描ける施策」を望んでいる。他人からつべこべ云われる施策などもう十分である。自らの意志でステップアップできる施策環境さえ整えていきさえすれば良いのである。その事を判らせるための行動が今年の春の行動である。今度の金曜15日(金)、午前11時都庁前に集まり、仲間の声をまずは都庁に叩きつけよう。連続した都庁前行動から5月1日、新宿メーデーで俺たちの力を社会に示していこう!
仲間たち。
東京の桜もおおかたが散り、花見客の喧騒も嘘のよう遠のくと、初夏を感じさせる新緑の景色へと瞬く間に一変していく。季節の巡りは早いものでおちおちしていたら置いていかれそうである。新緑の季節を満喫しながら一人ひとりの春もそろそろ身近なものにしていきたいものである。
端境期と云うこともあり、新たに野宿になった仲間や、仕事が終り帰って来た仲間など、例年通り新宿では人の入れ替えが激しくなり、仲間の数も増え始めている。仕事の確保、寝場所の確保なども大変ではあるが、同じ境遇の仲間なのだから、張り合うところは張り合い、そして譲るべきところは譲り、まあ、全体としてうまくやっていこう。但し、暴力沙汰や火の不始末だけは御免被りたいと云うか、大きな事件など起こったら全員が悪者にされてしまうので、自制すべきところは自制しながらで、お願いしたい。
季節は暖かくはなって来たが、身体の調子の悪い仲間にとっては、あまり過ごしやすい日々ではないだろう。健康な仲間でも野宿生活は酷なものなのに、その上持病がある、体調が思わしくないと来たらダブルパンチである。そんな場合は、花園神社裏にある福祉事務所に相談に行こう。新宿福祉では、簡単な手続きだけで指定の病院を無料で紹介してくれる制度をしっかりとやってくれている。指定病院も東京医大とか医療センターとか、世間一般でも認められている病院が多いのでそんなに心配する事はない。福祉と云うと躊躇してしまう仲間もいるが、「取って食われる」訳ではないので、その点も大丈夫だし、また、俺たちも、毎週月曜日の福祉行動などを取って仲間のホローを充分行っているので、一人で不安な仲間は月曜日の午前中に福祉に来て相談をしてもらいたい。調子はそんなに悪くはないのだけれども、高齢でもう野宿生活はキツイと云う仲間も生活保護の申請などを考えた方が良いかも知れない。高齢になると年金の問題など面倒くさい諸問題が出てくるが、それも一つひとつ対処していけば、そんなに面倒な事でもないし、福祉の方でも何かとアドバイスもしてくれる。女性の仲間も、障害を持っている仲間も、ちと「キツイな」と思ったらまずは福祉に相談をしてみよう。
身体の調子が悪くないんだけれども、と云う仲間で、とりわけしっかりと安定した仕事を探したいと願っている仲間も多いと思う。問題は、そういう仲間に対する施策量が多くないと云う事である。自立支援センターなどの就労支援施設はあるにはあるが、新宿区からは毎月20名足らずがエントリーされると云う雀の涙的な施策でしかない。他方で、月三千円の借り上げ住宅施策(地域生活移行支援事業)も新宿地区では終り、今年は西部地区で代々木公園枠が残っているだけである。
こんなのでは満足出来ない。もっと、多くの仲間にチャンスを!と云うのが、俺たちの今年の春のスローガンであり、また要望でもある。そのため、先日約百名の仲間と共に都庁行動を行い、都庁への要望書を提出し代表での交渉を行った。交渉の中では、都庁サイドも「借り上げ住宅施策」を今年度で終了させるのではなく、発展した形での施策継続を検討している事が明らかになり、「その決定を今年の夏までに各機関と調整し、確定させる」との言質を勝ち取った。これは、大公園対策で終らせるのではなく、駅周辺や小公園などで寝ている仲間にも「借り上げ住宅施策」を開放すると云う事であり、大きな前進であろう。基本的な方向性に関しては東京都保健福祉局と合致した事を受け、今後は細部のつめや、組立て方、既存自立支援システムの具体的変更点、そして規模等の問題での合意が今後の課題となる。「夏まで」とか云いながら、結局調整がつかずに年を越したなんて云う全科も東京都にはかつてあるので、あまり浮かれてもいられない。今回の交渉の地平を維持させながら、緊張感をもって東京都や特別区と対していかなければならないだろう。そのために、今週の金曜日も都庁前での座り込み行動、情宣行動を行い、そして、5月1日新宿メーデーには多くの仲間の結集で、俺たちの陣形を都庁に見せつけていこう。整然とした、そして理にかなっている俺たちの要求行動は、社会に一つひとつ認められつつある。施策前進の階段を一歩一歩登りつめ、早期に「借り上げ低家賃住宅施策」を含めた新たな施策を新宿に導き寄せよう。
仲間たち。
春の花々が咲き乱れ、日差しもより穏やかになり、新緑が勢いよく芽吹く春たけなわの日々が続いている。新たな季節を求める力とは、成程こういう事なのかと春を見直してやりたいくらいである。この季節にももう身体が充分慣れて来たと思う。ゆっくりと冬の傷をぬぐい去りながら、ぼちぼちと新たな季節の先を目指して行きたいものでる。
それでも、身体がすぐれない仲間は福祉から病院を紹介してもらうなどし、万全を期すようにしていきたい。丁度、ゴールデンウィークとやらが待ち受けているので、役所や病院が閉まってしまう前に、手続きはしっかりとやっていこう。毎週月曜日なら俺たちの仲間が花園神社裏にある新宿福祉に詰めているので、初めての仲間や、福祉の手続きがよく判らない仲間等は気軽に相談をして来て欲しい。病院の紹介以外にも、カンパンの支給、シャワーや下着の提供、飯場等へ行く時の電話や、交通費の貸付などのサービスもやっている。使ってみないことには判らない事もあるので、困った時はこういう俺たちのためのサービスも上手に使って行こう。福祉と云うと、悪い印象が強い仲間もいると思うが、新宿区は充分ではないものの、他の福祉と比べればそれなりの事はやってくれる。冷静に話し合っていけば、決して悪い方向にはいかないものだ。
また、連休明けの9日には自立支援センターに直結した大田寮の入寮受付抽選会もある。丁度仕事のない時期でもあり、直近に失業した仲間も多くいるが、「もう一度やり直したい」「常雇いの仕事に頑張って就きたい」と云う仲間なら利用価値はあると思う。大田寮では技能講習や、就職に向けた相談が出来るし、自立支援センターに行けば、職業相談員による個別相談などで、再就職に向けた支援は徹底的にやってもらえるし、就職が決った場合はアパート入居の支援も住宅相談員がやってくれる。自立支援センターでうまく行った仲間は統計上半分ではあるが、何事もチャレンジである。この制度を利用するのには、入る時も狭き門、入ってからも狭き門と茨の道であるが、利用したい仲間はどんどん申し込んでおこう。
そして、三千円の借り上げアパートを提供してもらえる「地域生活移行支援事業」が代々木公園を舞台にいよいよ始まる。新宿地域は昨年度に終了し、四二〇名の仲間が移行を済ませており、今現在の計画では東京西部圏でこれが最後の事業となる。対象者は代々木公園にテントを張っていなくても、昼間荷物を置いたり、身体を休めたりと、代々木公園を現に生活上利用している仲間も含まれる。この事業「利用したい!」と手を挙げる仲間が利用出来る仕組みになっており、年齢だとかの細かい条件と云うものはほとんどない。だから、代々木に縁がある仲間は、連休明けに始まる、受託団体の「相談員」をつかまえて、「利用したい!」と云う意志をまずは表明し、登録をしておこう。5月中に登録をし意志表示をしておかないと、利用対象者から外されてしまう。新宿では実例済みの事業だけに、事業内容は誰よりも俺たちの方が熟知している。何か判らない事があった時は、気軽に聞いてもらいたい。
さて、このような事業があったとしても、利用出来るのは、残念ながら一部の仲間に限られてしまう。何故かと云えばこれらの施策が大規模に実施されていないからであり、また、それぞれの連携もいい加減なものでしかないからでもある。とりわけ「屋根と仕事」に関する施策は大規模にかつ計画的に実施しない事には、路上の中にさえ「勝ち組」と「負け組」を作る事にしかつながらない。チャンスは平等に、そして選択肢はより多くが本来の施策であると俺たちは考えている。そのことを実現するために、俺たちは東京都に対する春の要求行動を続けている。前回の都庁行動には百五十名もの仲間が都庁前に座り込む大規模な行動を勝ち取った。都庁は俺たちの要求通り、事業を拡充する事を確約し、夏までにその計画を出すと言っている。都庁の尻を叩くには、あともう一息である。そしてそのために、今度の日曜、1日、第11回新宿メーデーを成功させなければならないだろう。自分のために、そして仲間のために、一人でも多くの仲間の参加を俺たちは呼びかける。行政に言う事を聞かせるには、圧力が必要だ。俺たちには政治力も財力もない。けれども、それに代わる力こそ、仲間一人ひとりの行動への参加である。多くの仲間が集まれば集まる程、行政は重い腰を上げざるを得ない。新宿メーデーには全都の仲間も呼びかけている。東京都をあっと言わせる、俺たちの力をメーデーに結集させよう! 5月1日(日)、午前11時、新宿中央公園ポケットパーク(いつもの炊き出しの場所)に集まり、そして、メーデー会場柏木公園に移動し、全都の仲間を迎え入れよう。昼飯や荷物の件は心配ご無用。また、デモもゆっくり目の行進で距離も短めなので身体の弱い仲間も参加可能だ。新宿の街を堂々と闊歩し、「屋根と仕事」を必ずやもぎとろう!
仲間たち。
初夏を思わせる五月の空になった。あっと云う間に街は新緑の色で埋め尽くされ、都会の蒸し暑さも今は何故か新鮮にも思える。緊張していた身体が急に弛緩してしまかも知れないが、そこはいつもの通り、健康第一で乗りきりたいものである。
来週は定例の医療相談会が戸山公園、中央公園で実施される。戸山公園が午前10時、公園マルエツ側の入り口、中央公園が午後7時よりいつもの炊出しの場所のポケットパークだ。ボランティアの医師や看護婦さんが大勢来てくれるので、気軽に相談をして欲しい。また、福祉行動は毎週月曜日に必ず実施している。「病院にいきたいのだけれども福祉の使い方が判らない」などの仲間は、俺たちのメンバーが福祉事務所に詰めているので声をかけてもらいたい。歯科相談会もやるのでこちらもどうぞ。
さて、メーデーは本当にお疲れ様でした。そして参加してくれた仲間、どうもありがとう 新宿連絡会は、メーデーに向け、定例の行動ながら東京都に「要望書」を提出し、15日、22日の都庁行動を池袋の仲間と共にたたかって来た。今や新宿連絡会の隊列は新宿の路上に限らず、地域生活移行支援事業を利用し、各地域で生活している仲間、生活保護を受給し、これまた各地域で生活をしている仲間も含めると、誠に大きな勢力になってしまった。大きくなると課題もまた様々に山積。アパートに入った仲間は、入った仲間なりの問題もあり、また、路上の仲間も、公園に残った仲間と、駅周辺に寝ている仲間とでも、課題の観点がちと違ったりもする。それを統一しながら要望するのはかなり大変な事ではあるが、別紙のような「要望書」をそれなりにまとめ、路上の仲間やアパートの仲間などの混合部隊での代表団を作り、都庁との交渉に入っている。
細かい内容は省くが、おおまかに云えば、連絡会は、今の「ぶつ切り」かつ「小規模」の施策体系のままでは駄目だと主張し続けている。誰もが野宿に至っても不思議ではない今日、野宿状態を固定化させるのではなく、野宿状態から早期に脱却できる、誰でも利用でき、何回でも利用できる施策がなければ駄目だと言っている。施設オンリーでもなく、アパートオンリーでもなく、公的就労オンリーでもなく多少複雑になろうが、それぞれのニーズにあった選択肢可能な施策が網羅され、そこへの参画が可能な施策が必要だと主張する。誰もが、自分の人生である。自分が納得しなければ、いくらお上が「これは良いよ」という施策が用意されていたってそれを真の意味で活用など出来はしない。
そんな事をガンガンと都庁にぶつけたが、基本的な観点(つまりは排除施策ではなく、路上生活者対策体系を更に充実させていくと云う点)では合意したものの、細部については「夏まで待て」との事。お決まりの「先送り」である。もちろん、俺たちは夏までじっと待っているなんて事はしない。東京都や東京都のパートナーである特別区に対して「早くやれ」「もっとやれ」の声をこれからもどんどんと出して行くつもりだ。
当面は西部圏では最後になる地域生活移行支援事業が代々木公園でようやく始まった。28日、公園内で「説明会」があったが、あまり参加者は多くなかった。ある意味「説明」するまでもなく、代々木の仲間も新宿の事例を既に知っているのであろう。5月1日から31日まで、生活サポート団体の「有隣協会」の職員が、相談に回るとの事である。公園内の相談所は、5月中旬までに設置される。また第1グループのアパート入居予定は6月17日、そして、年内まで20名前後の単位でアパートに入居する事になっている。
但し、この事業に参加するには、今月中の「相談」に乗らないと資格が発生しない。代々木公園はかなり広いので相談員がおそらく回り切れないと思うので、是非参加したいと云う代々木公園に起居している仲間は、待ってばかりいないで公園内の相談所が開設されたらまっ先に相談に行くようにしよう。もちろん、相談は相談で、事業に参画するしないは、本人がその時の説明に納得するか否かである。
事業に乗らない仲間はどうなるのか?であるが、新宿の例を見れば判る通り、だからと云って強制排除は当然ながらされない。「とは云うものの不安だ…」と云う仲間も多いと思うが、新宿連絡会は、「まさか」の時のための出動準備を進めている。だから、焦らず、ゆっくりと、時間をかけて考えていってもらいたい。当然ながら、アパートに移行した仲間への支援も行って行く。
仲間たち。
この一週間ひっそりとしていた新宿の街も、また普段の姿に戻りつつある。仕事が途切れ、役所も閉まっていたゴールデンウィークもようやく終り、季節は梅雨に向かって一直線と云った感じである。これからの雨は、しとしと雨から激しく降りまくる夏場の雨に変っていくだろうから、雨宿りの場所もそれぞれ見つけ始めた方が良いだろう。これからの季節は衛生面で何かと苦労する季節でもある。ダンボールもしょっちゅう変えない事には虫が湧いてしまうし、毛布類なども天気の良い日は天日干しなどをした方が良いだろう。カビの季節ともなるので、食中毒などもそろそろ気をつけておいた方が良い。何かと気苦労が多くもなるが、それはそれとして何とか乗り越えて行きたいものである。
身体がべたべたして、シャワーなどでさっぱりしたい、と思う仲間も多くなるだろう。新宿福祉では、シャワーサービスの他、下着の提供などもしてくれる。もちろん、毎日と云う訳にはいかないようだが、「仕事を探している」等の理由をつけて、嫌がられても出来るだけ身体を奇麗に保ちたいものである。皮膚関連の病気などもそろそろ出始める頃でもある。新宿福祉が紹介する病院の中には、もちろん皮膚科などもある。病気はとにかく早期発見、早期治療が肝心である。「ちょっとおかしいな」と思ったら、すぐに福祉に駆けつける習慣をつけたいものである。もちろん、福祉と云っても、初めての仲間はなかなか行きづらいものでもある。そんな仲間は、毎週月曜日なら、俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。「月曜日と月曜日以外では福祉の対応が違う」なんて声もあるように、役人はどうも監視されている時とそうでない時では態度が違うようである。一人で行って断られた仲間が、俺たちと一緒に行ったら大丈夫だったなんて事もある。役所は役所の特徴や傾向があるようなので、上手な福祉の使い方をいろいろとマスターしていこう。
一年の中で一番仕事量が少なくなるこの季節だが、連休明けの仕事を狙っている仲間も多いだろう。仲間の希望通り仕事量が出てくれば良いのだが、民間市場は相変わらず冷え込みが続いている。これまでやっていた仕事に見切りをつけて新たな職種にチャレンジしたいと云う仲間は、路上からの仕事探しでは限界となる。なにせ元手がなければ仕事探しもおちおちやってられないし、それ以前に連絡先などがないのは決定的に不利である。そのため、自立支援センターなどの自立支援事業がやられている訳であるが、なかなか思うように入れない、また、入ったとしてもリピーター制限のため、有効に使えない側面ももっている。この点の改善については、現在、東京都等との交渉段階に入っているが、残念ながら役所の制度は今すぐに変るものでもない。新宿区の少ない枠の抽選会に固執する事なく、他の福祉事務所でも入寮は可能なので、今すぐチャレンジしたい仲間はいろいろと知恵を絞ってやってみよう。
また、地域生活移行支援事業も、現在、代々木公園で開始されている。これも自立支援策の一つで、三千円の借り上げアパートに入居しながら、生活を建て直す事を目的とした事業である(下図参照)。実施区域は代々木公園ではあるが、何もテントの仲間だけの事業でなく、代々木公園に起居している(昼間寝ている仲間も)仲間なら誰でも参加できる事業である。この事業に参加したい仲間は、今月中に「相談員」の面談に応じなければならない。現在、昼間の時間帯を中心に相談員が公園内を巡回しているので、「ここに寝ている者だけれども」と、声をかけてみよう。現在、相談所がまだ開設されていないので、こちらから相談員を見つけて声をかけるしか方法がないので注意してもらいたい。もちろん、今月、相談をして、登録をしたからと、すぐにアパートに移れるものではなく、遅い仲間は年末の方になってしまう。それでも順番に月四十名前後の仲間が6月からアパートに移行する事となる。ここら辺はやや複雑な制度であるが、中央公園、戸山公園では既に実施済みの事業なので、判らない事があったら俺らの方が良く知っているので気軽に聞いてもらいたい。 これら、今ある事業が完全なものではないが、とにかく、これしかないのも現実である。利用出来る制度は遠慮せず、徹底して利用して行きたいものである。すべての事業が仲間が長い歴史の中で勝ち取った事業である。その意味でも惜しみなく使い切ろう!
仲間たち。
どうも、気候が安定しない。早くも梅雨を思わせるような肌寒い日もあり、ようやくホッとしたのも束の間、体調管理にはまたぞろ注意が必要になりそうだ。気温差がこれだけあると、風邪も引きやすくもなる。血圧が高い仲間なども充分気をつけておいた方が良いだろう。来月ともなると、雨ばかりの日が続くと思われる。今の内に調子の悪い仲間は治療に専念するのも良いのではないかと思う。
一度悪くなった景気はなかなか回復しないものであるが、建築日雇系の仕事も時期的な問題もあり今のところまだ動いていない。全体動向から仕事量が絶対的に増えることはあまり期待できない情況だが、そこそこでも動いてもらわないことには困窮する仲間がまた増えてしまう。そんな影響もあるのか、ここに来て新宿には新しい仲間の顔が増えはじめている。「いつか来た道」同じ境遇なのだから、互いに情報を交換しあい、失業した仲間の宿場街であるこの街で傷を癒し、お互いの新たな旅路を準備して行きたいものである。そうは云っても、まずは健康第一。「最近調子が悪い」「身体がだるい」などの症状があったら、福祉事務所に行き、病院を紹介してもらう事から始めよう。花園神社の裏にある新宿福祉事務所では、無料で病院を紹介してくれるシステムがしっかりと作られている。治療をして再起しようと願っている仲間なら、誰でも相談に応じてくれるので、とにもかくにも相談窓口で相談をしてみよう。他人に言える事、言えない事いろいろあるとは思うが、言える事からまずは話してみるのが一番である。「役所はどうも」と云う仲間は、毎週月曜日には俺たちの仲間が必ず福祉事務所に詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。病気以外でも、「福祉は65歳にならなければ生活保護をかけてくれない」と思い込んでいる仲間もいると思うが、何も厳密に65歳と決っている訳ではないので、あまり頑なに考える必要はない。年金を貰いながら野宿している高齢の仲間も時折みかけたりするが、住所不定のままではいつかは破綻してしまうものなのだから、そういう問題もゆっくり時間をかけて前向きに相談し、解決するようにしていこう。いろいろな問題があるとは思うが、一人で悩むものでもない。餅は餅屋に聴けで、それぞれ専門分野の人に話をしてみるのが一番の解決方法であったりもする。単なる傷の嘗め合いではなく、しっかりとした展望を持ちながら、この街での俺らのつながりを大事にしていこう。
さて、病気でなく、仕事を探したいと願っている仲間への支援策が何かと遅れているのは周知の事実である。先日の新宿区大田寮抽選も20名の定員に91名の希望者が殺到するよう、多少の施策があったとしても「希望通りいかない」情況が続いている。他方で先日も、新宿区で外れた仲間が他の区に行き相談をしてみると翌日すぐに入れてくれたなんて話もあり、「一体どうなってるのだ?」と云わざるを得ない。新宿の仲間は行政の自立支援策については熟知しているが、他の区の仲間には福祉は情報もあまり提供せずに放置していると云う、情けのない23区の責任のなすりつけ合いの結果が、今の自立支援事業のいびつな形である。都区共同事業と云いながら共同もヘチマもないのが実態であろう。新宿周辺区は「どうせ新宿区がやっているのだから」と積極的に何もやらず、また、新宿区は「新宿に集まってしまう」と、これまた新しい事をやるには躊躇してしまう。そんな構造をちと何とか打開しなければならない時期に来ている。
だから、代々木公園での地域生活移行支援事業も代々木公園に起居(昼間寝ている)している仲間なら、どんどん使っていこうと、この間情報を提供し続けている。そういう仲間の流れを作り出し、少なくとも東京西部圏での施策改善への下地を築きあげていこう。 行政にとってのグレーゾーンは、俺たちに取っての青信号である。施策を使い切り、新たな施策を導かせよう。
仲間たち。
不順な天気もようやく回復し、初夏を思わせるような気候が続いている。まあ、それも束の間、そろそろうっとおしい梅雨の足音も聞こえてくるようになった。例年6月の頭には東京も梅雨入りしてくるので5月の心地良い晴れ間で眠れるのもあと2週間位だろうか。じめじめして来る前に身体を健康に保ち、梅雨に備えた健康管理もしっかりとしておこう。
新宿保健所は、仲間のための結核検診を今年も実施する事を発表した。6月9日と、7月15日に実施との事である。例年実施されていた戸山公園での健診がなくなり、福祉事務所と中央公園の2ヶ所となったのでご注意を。厳冬期など大田寮を利用した仲間は結核検診を受けていると思うが、それ以外には診断するきっかけもないのだから、今年まだ一度も健診を受けていない仲間は利用していこう。ご存知の通り結核は空気感染の伝染病なので、自分で気付かぬ思わぬ所で感染したりもする。最近は医学も発達しているので不治の病ではなくなったものの、あらゆる病気と同じく早期発見、早期治療が肝心となる。前に患った仲間も多いと思うが、定期的に健診をうけていないと再発なんて事もよくあるので、注意が必要だ。何せ初期症状が風邪と同じなので、結核であるかないかはレントゲン健診が一番てっとり早い。年に一度の機会なので利用してみよう。
結核に限らず、世の中高年齢の人々は成人病などにかかりやすいのだから、長い事健診などを受けておらず、「最近調子が悪いな」と思っている仲間は、早いとこ病院で診断をしてみよう。新宿福祉は年齢に問わず「調子の悪い」仲間には、比較的大きな病院を無料で紹介してくれる。原因など最初から判っていたら医者などいらないのだから、まずは診てもらう事が先決だ。連絡会の医療相談は毎月第2日曜日だが、それまで待てない仲間は、毎週月曜日に俺たちの仲間が新宿福祉事務所に詰めているので、気軽に相談をしてもらいたい。初めてで福祉の使い方が判らないと云う仲間も、お気軽に相談してもらいたい。
福祉と云えば、先日、板橋にある「あさぎり荘」内で殺人事件が発生している。新宿区の仲間も使っている施設なので心配していたが、どうやら被害者は新宿の仲間ではないようである。それにしてもむごたらしい事件である。再発防止のために管理責任をしっかりと取ってもらわない事には、亡くなった仲間も浮かばれないし、また福祉から安心してこれらの施設に行けもしない。路上手配で生活保護費をピンハネするSSS系の施設は無論であるが、福祉で紹介される施設の中にも管理がズサンな施設は結構ある。介護が必要な仲間や高齢者を普通の施設に入れっぱなしにしたり、「掃除当番」とかで入所者をただ働きさせたり、見えない所ではまったく何をやっているのかすら分らない状態である。本質的に云えば、東京都や特別区が「施設収容」を基本とし、特人厚施設(公的施設)の増設に失敗しながらも居宅保護推進にあまり力を入れず、ズサンな民間施設を放置して来た事の裏返しでもある。これから、もしおかしな施設に入れられたとしたら「早くアパートに転居させて欲しい」「施設を変えさせて欲しい」と訴えていこう。生活保護を取ったとしても、今の仕組みでは入所者の安全すら守れないのだから、自分の身は自分で守るしかない。現状に甘えず、おかしな点はおかしいと声をあげていこう。
「施設収容」ではなく、アパートへの移行をストレートに実施する「地域生活移行支援事業」(代々木公園)の受付も、いよいよ今月一杯で終了する。代々木公園内(南門の近く)に相談所も設置されたので、代々木公園で昼間寝ている仲間などは、積極的に申し込んでおこう。黙っていても誰も助けてなどくれない。自分から積極的に動かなければ、こう云う施策には乗れないのが現状だ。「今働いているのだけれども、アパートだけ確保してもらいたい」「これから仕事を探したいのだけれども、住所がないとうまくいきそうもない」と云う仲間などは、明らかにこの事業の対象者になる。既に登録者の中から第1グループの選定が開始されており、早ければ6月中に第一弾のアパート移行者が決まるであろう。後になって悔しがっても能書きを垂れても仕方がない。「是非とも」と思っている仲間は、まずは相談所に行って登録をしておこう。どんな事業でも現状を変えるのだから「不安」は残る。けれどその「不安」と闘わない限り現状は変えられない。
生活保護にしても、自立支援関連の事業にしても、ある程度の「思い切り」が必要だ。そして、行政は何でもかんでもやってくれはしない。足りない部分は、自分の責任として「それぞれの頑張り」を発揮しよう。前向きである限り、俺たちの味方はいくらでもいるもんだ。
仲間たち。
雷、夕立と、季節は日に日に夏型に近づいている。が、春から初夏への移ろいの中、避けて通れないのが梅雨でもある。今年の梅雨入りは例年通りとの予報なので、来週にはしとしと雨の季節になりそうである。梅雨入り前の最後の晴れ間で乾かす物は乾かし、ついでに気持ちも引き締めながら灼熱の夏をしばし待つ事にしよう。
季節がじめじめしてくると、皮膚関連の病気なども流行ったりする。シラミなどは路上の定番であるが、こやつらはダンボールのすき間とか、衣類の中に巣を作るので厄介な存在でもある。一匹でも見つけたら全部着るものから含めて取り換えた方が良いだろう。そんな時は福祉のシャワーサービスを利用し、下着から一式換えてもらう事にしよう。それ以外でもこれからの季節、皮膚関連の病気にかからないためには可能な限り衛生面で気をつけていかなければならない。福祉のシャワーサービスは平日、午後からなら比較的空いている(午前中は病院に行く仲間が優先になるので)。あんまり頻繁に行くと嫌がられる事もあるようだが、必要な時は「必要である」と主張し、しっかりと使わさせてもらおう。
結核検診が6月9日にあるが、結核もじめじめしてくるときに流行ったりもする。とりわけ体力のない仲間や、高齢で弱っている仲間などは感染しやすい。空気感染なので予防と云っても決め手がある訳ではなく、年に一回はレントゲン健診を受診することが最大の予防策でもある。会社などにいると年に一回、会社の費用で健診をしてもらえるが、会社を辞めてしまうと健診にはどうしても足が遠のいてしまう。中には「十数年健診なんてやったことがない」なんて云う仲間もいる。面倒くさいと云う気持ちは分らぬではないが、自分の身体の事である。そうでなくても年を取ると若い頃と違ってあちこちガタが来るものである。定期的な健診のつもりでこういうキッカケに是非とも受診をしておこう。何でもなければそれは、それで安心である。安心も金を払わなければ買えない時代の中、無料でやってくれるので、利用しない手はない。 食中毒などもこれからの季節、気をつけるに越した事はない。どうしてもその場で食べられないものは、まずは臭いを嗅ぐ習性をつけておこう。賞味期限なども要チェックである。また、「危ないな」と思ったら手をつけない事である。食中毒と云うと何か大した事がないように思えるかも知れないが、仲間の中には死んじゃったケースなどもあり、なかなかバカに出来ない病気である。
そして、やはり寝場所の確保が梅雨時期、最大の難関となる。雨ともなると公園で昼寝なども出来ないから、どうしても寝不足になりがちである。とは云え、テントにしても、駅にしても夜中ぐっすりと眠れる訳でもない。それでも横になれる場所があるとないとでは大きな違いである。喧嘩などのトラブルを起さない、また起きた後のダンボールをしっかりと片づけておく。などの注意をしていないとすぐに寝場所は奪われてしまう。新宿区土木や、東京都三建や、通行人やらのさまざまな嫌がらせがあるとは思うが、自分の寝場所の確保はとにかく徹底しておこう。あまりにひどい場合などは是非とも俺たちに通報をしてもらいたい。これからの季節、寝場所を奪われる事の重大性は俺たちも重々承知している。可能な限り仲間の寝場所の確保のために身体を張り、また知恵を出し合いたい。
さて、代々木公園での「地域生活移行支援事業」の新規受付も31日で終り、後は、登録者から約20名前後のグループを作り、年末まで順番にアパートに移行すると云う段に移っていく。今回、登録した仲間は条件さえあえば、必ずアパートへ移行できる。あまり心配する事はないものの、そうは云っても「いつになるのか」心配になるであろう。そんな場合は、代々木公園の「相談所」に定期的に顔を出しておくことを勧める。月に一回ぐらい顔を出しておけば大丈夫である。待つ身は辛いものがあるが、何せ年末までの長丁場である。諦めたらそれで終り。今後、これらの事業を継続させるにしても、せっかくつかんだチャンスをむざむざ手放す事はない。連絡会も新宿で400名近い仲間をアパートに移行させた経験を持っているので、今回の代々木公園分も何か分らない事があったら気軽に相談をしてもらいたい。
この事業の新規受付が終れば、後は元の状態となる。つまり、月に一回の大田寮受付から自立支援センターに行く道か、病気になった時や高齢者のための生活保護か、しかなくなる。対策の拡大も一時休止状態と云う訳だ。しかし、ここで休んでいたらまた同じ状態を繰りかえすだけである。今後の対策の展望について交渉を続け、夏までの「目処」をしっかりとつかんで行きたい。それまで現状の施策の中でやりくりしながら、仲間の協同の力を武器にしながらの持久戦を続けていこう。