中山弘子氏からの回答
<質問1>路上生活者問題にどのような見解をお持ちですか?
[回答]
路上生活者問題は、重要な行政課題の一つであると考える。
就労・住宅・保健・医療・公共施設の管理等各分野に渡っており、新宿区政にとっても深刻な問題と思われる。
<質問2>区内の路上生活者問題を解決していくため、新宿区はどのような施策を講ずればよいと考えますか?
[回答]
路上生活者問題は大都市問題の一つであり、新宿区単独の施策では解決が困難であると考える。
就労・住宅・保健・医療等、総合的な施策が必要である。
この度、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」ができ、国・都・区の役割もそれぞれ明らかになった。
区としても、公園の設置目的に適った管理など、役割を積極的に果たしていくべきと考える。
<質問3>
路上生活者に至りそうな人々を路上生活させないための予防策を、どのように講ずればよいと考えますか?
[回答]
日雇労働者など生活基盤の不安定な人々や、病気・けが・アルコール・社会不適応などの個人的問題を持つ人が、産業や就業構造の変化に対応出来ず、不況による失業を契機として、ホームレスに至るケースが多いと聞いている。
基本的には雇用状況の改善が何より望まれるが、個人的な要因などに対応するため、相談窓口の充実が重要と考える。
<質問4>
緊急地域雇用創出基金など国等の制度を利用し、路上生活者および路上生活に至りそうな人々への雇用創出策を実施しますか?
[回答]
(2)今後の検討課題とする。
<質問5>
高齢者、病弱者、女性、障害者など保護を必要とする路上生活者に対し優先的に生活保護を適用している現在の区福祉事務所の対応をどのように評価しますか?
[回答]
(2)基本的に評価するが、課題がある。
(見解)
生活保護は、基本的に生活保護法に基づき、保護基準に従って適用されていると考える。
従って、ホームレス対策は生活保護とは別にホームレス施策が必要なのではないかと思う。
本葉カツ子氏からの回答
<質問1>路上生活者問題にどのような見解をお持ちですか?
[回答]
新宿区がこの間おこなった「新宿区路上生活者実態調査報告」にもあるように、家賃、宿泊代など住宅費が払えずに路上生活へ出てきた人が8割、失業を契機に寮や飯場などを出された人が3割となっています。長い不況の中で失業し、「生活破壊」「生活困窮」というなかで物理的にも社会的にも「居場所」を失っているのです。路上生活者問題には、経済政策、家庭問題、教育など社会の様々な問題が含まれていると思います。
同時に、路上生活者の方々も私たちと同じ人間ですし、私のまわりでも「明日はわが身」との声がたいへん多いのが現状です。私は、どのような分野でも「人の力を生かす」ことが大切だと思っていますが、路上生活者の存在は日本社会全体の大きな損失であり、人間を大切にしない社会の象徴でもあると考えています。
<質問2>区内の路上生活者問題を解決していくため、新宿区はどのような施策を講ずればよいと考えますか?
[回答]
第一に、新宿区として路上生活者にも憲法第25条で保障された生存権がある——この立場をしっかりとすえることです。そして、国の経済政策全般にその根本問題がある以上、国や東京都に対して、その対策の抜本的強化をつよく要求することが大事です。
その上で、区としては、一つは民間団体との連携や支援を強めることではないでしょうか。「ホームレス自立支援特別措置法」でも民間団体への財政支援が規定されたと聞いていますが、区としてNPОなど民間団体への財政面での支援策を含め、区と協力していけるような支援策を講ずるべきです。
二つ目は、大阪市がおこなっているように、住宅提供の機能を中心にした「一時避難所」型の緊急一時保護センターを地域住民の理解と合意をもとに設置して自立への支援を図ることです。また、公設宿泊所についても増設すべきだと思います。
歯科の治療や眼鏡の必要な人が多いこと、医療面での緊急な対応を必要とする場合がしばしばあるので、具体的な対応策を検討する必要があると思います。
最後に、この問題に区が積極的に対応するためにも、専門職員の増員と庁内の横断的な連携が必要だと思います。
<質問3>
路上生活者に至りそうな人々を路上生活させないための予防策を、どのように講ずればよいと考えますか?
[回答]
実態調査でも現在困っていることで最も多いのが「仕事」、ついで「住居」、「疾病」となっています。要は、収入、住居、健康等の生活の基本的要素が圧倒的に不足していることにあります。結局、失業など個人の力では解決できないうちに、路上生活を余儀なくされることになります。したがって、就労指導などの名目で生活保護を受給させないような官僚的対応はやめ、生活保護行政を拡大し、いったんは生活保護を受給し、住居の確保、病気の治療、仕事の確保などに安心して取り組めるようにしてこそ、路上生活を避けることができると考えています。
<質問4>
緊急地域雇用創出基金など国等の制度を利用し、路上生活者および路上生活に至りそうな人々への雇用創出策を実施しますか?
[回答]
(1)実施する方向に努める
<質問5>
高齢者、病弱者、女性、障害者など保護を必要とする路上生活者に対し優先的に生活保護を適用している現在の区福祉事務所の対応をどのように評価しますか?
[回答]
(2)基本的に評価するが、課題がある。
(見解)
もちろん、高齢者などに優先的に生活保護を適用するのは必要です。しかし、路上生活者については長くその状態が続けが続くほど、自立が困難になります。したがって、仕事の確保など就労支援や病気の治療、住居確保など早期に対策を打つ必要があります。施策を強化・拡大して、だれにでもいち早く対応できるようにすべきです。
うるしばら順一氏からの回答
<質問1>路上生活者問題にどのような見解をお持ちですか?
[回答]
ホームレスになる方々の事情は様々です。従って、相談事業を充実し、ニーズを握んで適切な対処を行うようにすべきです。
<質問2>区内の路上生活者問題を解決していくため、新宿区はどのような施策を講ずればよいと考えますか?
[回答]
基本的には生活援助の中心である生活保護法を活用すべきと考えます。
これを補完する形で、就労支援、住宅提供等の事業を行うべきと考えます。
<質問3>
路上生活者に至りそうな人々を路上生活させないための予防策を、どのように講ずればよいと考えますか?
[回答]
相談事業の充実、就労援助、病気の治療策等を総合的に行う必要があります。
<質問4>
緊急地域雇用創出基金など国等の制度を利用し、路上生活者および路上生活に至りそうな人々への雇用創出策を実施しますか?
[回答]
(2)今後の検討課題とする。
(コメント)
内容を十分承知していない。
<質問5>
高齢者、病弱者、女性、障害者など保護を必要とする路上生活者に対し優先的に生活保護を適用している現在の区福祉事務所の対応をどのように評価しますか?
[回答]
(1)評価している。
(見解)
保護の緊急性から必要と考えます。