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新宿連絡会チラシ第十集(2006年1月1日より)

2006年1月1日新宿連絡会チラシ
2006年1月2日新宿連絡会チラシ
2006年1月3日新宿連絡会チラシ
2006年1月8日新宿連絡会チラシ
2006年1月15日新宿連絡会チラシ
2006年1月22日新宿連絡会チラシ
2006年1月29日新宿連絡会チラシ
2006年2月5日新宿連絡会チラシ
2006年2月12日新宿連絡会チラシ
2006年2月19日新宿連絡会チラシ
2006年2月26日新宿連絡会チラシ
2006年3月5日新宿連絡会チラシ
2006年3月12日新宿連絡会チラシ
2006年3月19日新宿連絡会チラシ
2006年3月26日新宿連絡会チラシ
2006年4月2日新宿連絡会チラシ
2006年4月9日新宿連絡会チラシ
2006年4月16日新宿連絡会チラシ
2006年4月23日新宿連絡会チラシ
2006年4月30日新宿連絡会チラシ
2006年5月1日新宿連絡会チラシ
2006年5月7日新宿連絡会チラシ
2006年5月14日新宿連絡会チラシ
2006年5月21日新宿連絡会チラシ
2006年5月28日新宿連絡会チラシ
2006年6月4日新宿連絡会チラシ
2006年6月11日新宿連絡会チラシ
2006年6月18日新宿連絡会チラシ
2006年6月25日新宿連絡会チラシ

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明けましておめでとう

 仲間たち。
 新年明けましておめでとう!  今年もまた連絡会活動への支援、そして協力を宜しくお願いします!
 05ー06年新宿越年も無事仲間の力を発揮しながら年を越す事ができた。今年は20年ぶりの寒冬で東京もかなりの冷え込みをみせているが、今のところ死者もなくどうにかこうにか推移していると云えるだろう。ただし、医療テントでは既に4件の救急搬送があり、3名の仲間が入院をした。年末年始は病院の対応も十分でなく、入院が決まるまで何時間も待たなければならない状況なので、調子の悪い仲間は油断をせずに早め早めに中央公園の医療テントまで来てもらいたい。一人で来られない仲間は、回りの仲間に伝言を伝えてもらえばこちらから出向く事も出来る。4日の朝まで24時間体制を取っているので遠慮せずに申し出てもらいたい。
 連日のパトロールでも昨年に比べ人数は減ってはいるが、相変わらず地方から出てきたばかりの仲間や独りぼっちの高齢の仲間が目につくようになっている。新宿の街は貧しい仲間のシェルターでもある。俺らも連日のパトロールを続けているので、仲間も知らない顔や、野宿が初めてと云う仲間を見かけたら一声かけ生きるための情報を是非提供してもらいたい。
 炊き出しも山谷での飯炊きに連日10数名の仲間が行って、同じように路上で越冬せざるを得ない山谷や隅田川、上野の仲間と交流を深め、共同の作業を担っている。地域を超えた仲間のつながりを深めていこう。
 また、全国の方々からの物資カンパを使っての中央公園でのおかず作りも多くの仲間と共に和気あいあいと行っている。中央公園の拠点を維持し、そして多くの人々との繋がりの中に俺たちの越年がある。こう云う共同の力こそが俺たちの唯一の生きるための武器である。一人じゃできない事も力を合わせれば大きな事も出来る。この事をもう一度新年に確認しあいたい。
 今年はどんな年になるのか?一人ひとりにとって良き年になるよう俺たちは願ってやまない。今年こそ自分の意志と生き方をしっかりと持ち、絶望の泥沼にはまり込まず、とっても低い階段でも良い、一歩一歩、たとえ蛇行しようとも前へ前へ、上へ上へと、進み、そして登っていこう。  連絡会も大きな課題を抱えている。駅周辺で寝ている仲間、小公園で寝ている仲間などに、昨年まで前進させた路上から脱却できる施策(三千円アパート提供事業等)を新宿各地にそして全都に広げて行く課題である。そのために国、東京都、新宿区との交渉を更に強め、仲間への対策を仲間が本当に使いやすく、路上から脱却しやすいものに拡充させて行きたい。
 二〇〇六年、やり直しができる社会を貧しき仲間の力を合わせ、必ずや実現させていこう!

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路上の初夢
明日の昼は中央公園で餅つき大会などがあります。
夜は医療相談会もあります。

 仲間たち。
 年明けの気候は一段と厳しくなっている。路上はかなり底冷えするし、北風が吹きすさぶとじっとしているのも辛い。各地で大雪の報があるよう日本列島は寒波にすっぽりと包まれたままである。寒さが厳しい時は十分に体力を温存していないと日一日とダメージを受ける事になる。とりわけ高齢の仲間や持病のある仲間は最善の注意が必要である。明日は中央公園ポケットパークで医療相談会が実施される。ボランティアのお医者さんが多く来てくれるので、調子を崩している仲間、福祉を取りたい仲間は気軽に相談に来てもらいたい。4日には新宿福祉が仕事始めである。医療相談会で「紹介状」を書いてもらえば、福祉での面倒な手続きが省略され大きな病院を紹介してもらえる。病気は自分の判断だけで決めてかかるのは危険である。「ちょっとおかしいな」と思ったら専門家に見てもらうのがてっとり早い対処方である。新宿福祉は長年に亘って仲間の対応をしてもらっている。俺たちの対応には慣れている福祉事務所なので安心して相談に行くようにしよう。また新宿区が紹介している病院は医療センターや東京医大など比較的大きめの病院である。これまた安心してもらいたい。
 もちろん、個別の局面ではなかなか自分の云いたい事が伝わらなかったりもしたりもする。福祉を初めて利用する仲間は俺たちと一緒に行った方が無難かも知れない。4日には福祉行動と言って連絡会が福祉窓口で仲間の申請を応援する行動を取る。連絡会の福祉行動はこれまた長年に亘って行って来た行動なので信用してもらいたい。  新宿福祉での生活保護の受給要件は、概ね65歳以上の仲間、仕事が出来ない程重いな仲間、女性の仲間などである。仕事が出来る程度の仲間は生活保護ではなく、自立支援センターにつながる緊急一時保護センターへの入所を勧められる。これは通称「自立支援事業」と呼ばれている仕組みで、こちらの入所受け付けも福祉事務所がやっている。  新宿区では「大田寮」「千代田寮」の二つの緊急一時保護センターを利用している。緊急センターで一月から二ヶ月身体を休め、技能講習や相談を受け、心身ともリフレッシュしてから自立支援センター中央寮に入るシステムである。自立センターは仕事探しのための専門的な機関で、就職に結びつくプログラムをしっかりと持っている。もちろん自分で自分の希望の仕事を探す事が中心であるが、それに伴う様々な支援をしてもらえるし、仕事が決まったらアパートを確保するまで通勤寮としても使える。アパート確保に必要な金銭は半額までは負担してくれるので、概ね4ヶ月位のスパンで路上から脱却できる仕組みである。こう書くとすばらしい仕組みのように聞こえるかも知れないが、課題ももちろん有しているので、全ての仲間が上手く行く訳でもない。
 年明けは自立センターにつながる「大田寮」の受け付けが6日にある。枠は10名と少ないので抽選に当った仲間が利用する事となる。本格的な仕事を探している仲間は是非ともチャレンジしてもらいたい。  越年の取り組みもあと二日。これからの生活を真剣に考え、共に生き抜いていこう。

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また日常の冬
新宿越年への協力どうもありがとう! 今年一年、仕事に、生活に頑張っていこう!

 仲間たち。
 皆の協力で始まった第12次新宿越年闘争も早いもので今日で終了する。今年は6日間の短い期間であったが、例年通り旧知の仲間や年末年始仕事がない仲間などが協力しあい、連日の行動を無事終了する事が出来た。仲間達、本当にどうもありがとう。そして一人ひとり仕事に、生活に、頑張ってこの大変な時代を乗り越えていこう。
 明日は役所の仕事始めでもある。またいつもの日常に新宿の街も戻って行く。役所が開けばどうにかると云う訳ではないが、多少のサービスは受けられるようになる。
 まず、調子の悪い仲間、この越年期に医療テントで「紹介状」をもらった仲間は一緒に福祉事務所に申請に行き、通院や入院の手続き、生活保護の申請をやるようにしょう。早め早めの対応で身体を守って行きたい。もちろん福祉事務所は月~金で窓口は開いているが、初めての仲間は何かと戸惑ったり、自分の思いをうまく伝えられなかったりする。役所嫌いと云う仲間も多いだろう。そんな時は、俺たちの福祉行動に一緒に参加すれば何かとアドバイスをもらえたり、中に入って話しをしてもらえたりする。また、通院をしても、生活保護を受給してもいろいろとトラブルはつきものである。そんな時、気軽に相談できる機会が福祉行動である。通常は毎週月曜日に実施しているが、明日は越年明けなので医療相談を受けた仲間と一緒に行くので気軽に来てもらいたい。福祉事務所の中に俺たちのメンバーがいるので一声かけてもらいたい。
 生活保護を受ける程ではない仲間には、今、新宿区で厳冬期の無料宿泊事業が実施されている。大田寮と云う大きな施設が大田区の大田市場近くにあり、そこへ2週間、無料で宿泊が出来る。昔と違い雑魚部屋ではなく、二段ベットのしっかりした所なので、ちょっと身体を休めたいと思う仲間は是非利用してもらいたい。医務室もあるし、洗濯も風呂も使えるのでリフレッシュするには丁度良い施設である。入所条件は新宿区内で野宿している者ならこの冬、必ず一回は利用できる事となっている。但し、一回の入所枠が40名と決まっているので希望者がそれを超えた場合は抽選となる。毎週受付はやっているので、たとえ外れても諦めずに何度もチャレンジしていこう。年明けは5日の木曜日に抽選会がある。
 また、仕事につきたい仲間は、仕事探し専門の施設である自立支援センターにつながる大田寮(通常枠)の抽選会も6日金曜日にあるのでこちらもチャレンジしてもらいたい。新宿区は大田寮以外に千代田寮も使っている。千代田寮に入る場合は福祉事務所で随時面談をして入所日を決めると云う格好を取っているので、大田寮の抽選に外れた仲間も、諦めないで福祉事務所で相談をしてみよう。
 越年期に作り出した仲間の大きなつながりをこれからも大事にしながら今年一年精一杯生き抜いていこう!

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異常寒波到来
新宿区で厳冬期大田寮無料宿泊事業毎週木曜日に抽選会を実施中!
今度の日曜日は戸山、中央公園で医療相談会があります。

 仲間たち。
 記録的な寒波がまた日本列島を被ってしまっている。東北や日本海側は大雪で死者も出る程である。東京地方は幸いにして積雪がないが、朝晩は極度の冷え込みを見せている。気象庁によれば今月一杯はこんな調子になるとの事で相当の注意が必要である。
 そんな中、新宿越年の取り組みは無事に終了したが、明けて7日の早朝に新宿西口で一人の仲間が亡くなったとの報を受けた。詳細は今確認中であるが凍死のようである。せっかく皆の力で年を越した矢先なだけに残念でならない。
 異常気象故に今後どうなるか判らない。寒さ対策は十分に行っていこう。お酒などでちょっと身体を暖めた位で横になるとそれだけで危険である。熱を奪われないようダンボールや新聞紙をいつもより厚めに敷く、出来るだけ風の当らない場所を選ぶ、ダンボール等でしっかりと被いを作るなどの工夫を徹底しよう。とりわけ持病のある仲間や高齢の仲間は注意を払おう。
  新宿区では厳冬期の大田寮2週間無料宿泊受付を毎週木曜日に実施している。年明け5日は40名枠のところ68名の仲間が並んだ。例年よりは比較的少ないので入り易くなっている。今年度は毎回40名の枠と例年よりも枠が拡大している。まだ利用していない仲間は身体のリフレッシュをしてもらいたい。
  また、連絡会では医療相談会を今週の日曜日15日に、午前10時より戸山公園、夜6時より中央公園で実施する。 調子の悪い仲間、福祉を取りたい仲間は気軽に相談に来てもらいたい。年明けの福祉行動は十数名の仲間が福祉事務所で相談し、病気の重い仲間は宿泊所などを紹介されている。病気の仲間はこの寒さの中にいたらますます病気が悪化してしまう。新宿区内で野宿している仲間なら、住民票がなくても保険証がなくても新宿福祉はしっかりと対応をしてくれる。まずはボランティアのお医者さんに診てもらい、そして福祉の手続きをしっかりと取り、この冬、ちゃんと療養できる環境を勝ち取っていこう。
 仕事を探している仲間が入る通常枠の大田寮には6日の抽選会で10名枠のところ35名の仲間が殺到した。前年に比べればこちらの方は倍率が高くなっている。しっかりと就労自立への希望を持っている仲間が多い事の証であろう。
 新宿区は千代田寮にも枠を持っているが、その先の自立支援センター中央寮がまたぞろ「フン詰まり状態」になっており、枠を有効に活用できていないようである。 例年にない緊迫した事態であることから、新宿区に生保だろうが厳冬期だろうが自立だろうが今ある宿泊枠をすべて全開させ一人でも多くの仲間が路上からの「避難」を人道的に徹底させるよう訴えていきたい。
  備えあれば憂い無しと昔から言われている。今年の冬はいつもの冬と思わず、特別な冬と考えた方が良さそうである。自衛に自衛を重ね、そして利用できるものは何でも利用し、一糸乱れずこの冬を乗り越えていこう。

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あと少しの厳冬越え
記録的寒さ故、新宿区の厳冬期大田寮の入所枠が増えました。
既に前回から無抽選ですので、まだの仲間は利用していこう!
 

 仲間たち。
 雪国での死者が80名を超えたと報じられている。気象庁ではここ1週間では平年より高目、2週目には平年並かそれ以下と予報している。また、雨模様の日も多くなるとも云われている。大寒波の峠は過ぎたようであるが、冬場の気温の高低は、とりわけ血圧などに疾患のある仲間にとっては天敵でもある。更に、冬の雨は仲間が眠れる場所を少なくし、暖も取りにくい。引き続き気象の変化に注目しながらの緊迫した生活が必要となる。
 連絡会では新宿福祉に今冬の異常気象に対応した人道的な援助を緊急要請し、その結果、厳冬期大田寮の枠を40名から50名に増やす事が出来た。枠が増える事で前回並んだ43名の仲間は全員無抽選で大田寮に入寮する事が出来た。微々たるものではあるが、この冬、まだ一度も大田寮に入寮した事のない仲間は当座の避難先として大田寮を利用していこう。悪い事にインフルエンザも流行り始めた。とりわけ「ちょっと調子が悪い」「風邪気味」の仲間などは静養場所としても利用価値がある。厳冬期大田寮受付は毎週木曜日に新宿区役所第2分庁舎で実施している。時間は朝の9時半までに来てくれれば大丈夫だ。簡単な面接をするだけで何もうるさい事は云われずにその日の内にバスで移動し入所できる。これから入所希望の仲間はほぼ無抽選となるので荷物などは全部用意してから受付に並んだ方が良いだろう。
 残念ながら、この冬1度でも大田寮に入寮した仲間は4月以降でないと利用できない仕組みは相変わらずである。そんな仲間でも、病気になった時、調子が悪い仲間、高齢の仲間で生活保護を受給したい仲間等は当然ながら福祉の制度は利用できる。こちらは福祉事務所の中の受付で緑のカードに名前と生年月日を書いて提出しておけば、順番に呼びだして相談をしてくれる。こちらも簡単とは云え、順番に手続きをしていく必要がある。窓口の職員も必要な事項は必ず訊くので面倒と思う仲間もいるかと思うが、背に腹はかえられないし、正直に話せば何も問題はない。もし、一人だと不安に思う仲間は、毎週月曜日に福祉事務所には俺たちのスタッフが待機しているので気軽に相談をして欲しい。俺たちは仲間にとって良い方向に行くよう様々な支援をしている。
 仕事を探している仲間にとって問題なのは緊急一時保護センター千代田寮に空きがあるのかないのか、いつ頃になったら入り易くなるのかの情報がまったく判らない事だろう。窓口の職員さえ判らないのだから由々しき事である。福祉事務所は自発的に訪れ相談をする仲間の意志をまずは尊重し、選択のための正確な情報提供をすべきではないかと思う。大田寮と違い、「随時入所」と云う透明性が判然としない入所方法を続けているのだから、それ相応の説明が必要ではないかと考える。
 来年度から巡回相談センターなるものが出来るとの事でそれはそれでおおいに結構な事ではあるが、その前に福祉事務所に来る利用者に対して適切な対応しているかどうかと云う点を点検する必要があろう。緊迫性や重大な相談事があるからこそ、仲間は福祉事務所に相談に行くのである。仲間のこの主体的な行動こそ尊重しないで何を尊重すると云うのであろうか。
 制度の不透明さはそのままストレートに「不信感」につながり、おかしな「誤解」にもつなり、またおかしな「噂」も広がる。東京都が地域生活移行支援事業を実施するに当り、当該の人々に何度も「説明会」を行ったような真摯な態度を踏襲するよう今後も行政にお願いしていきたいと思う。  厳しいが、希望を捨てずに生き抜いていこう!  

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都の雪
厳冬期大田寮2週間無料宿泊事業は規模を増やして実施中。
まだ利用していない仲間は毎週木曜新宿福祉へ!  

 仲間たち。
 ほぼ一年ぶりとなる東京の積雪となった。ここ1週間の予報でも最高気温は10度を下回り、相も変わらぬ厳しい寒さが予想される。今月末頃から冬型の気圧配置が緩むとの長期予報もあるのでこの寒さもあと少しの辛抱かも知れない。
 今年の記録的寒さに対して新宿区では厳冬期大田寮の宿泊枠を拡大して対応をしている。前回受付時も枠を超える52名もの仲間が並んだが人道的措置として無抽選となり全員が無事宿泊出来る事となった。厳冬期大田寮への宿泊は既に新宿からは200名以上の仲間が利用しており一人一回の制限はあるものの、まだまだ枠は確保されている。初めての仲間は例年よりも非常に入り易くなっているので、この寒さを凌ぐために早めに利用していこう。健康診断等もあるし、寮からの通院も可能である。身体に自信のない仲間、ちょっと風邪気味でと云う仲間などにも療養施設としての利用価値はある。
 ただし、病気がちの仲間や高齢の仲間は、厳冬期大田寮は2週間の短期宿泊でしかないので、堂々と生活保護の申請をしていこう。福祉事務所とは本来生活保護の申請や受給のためにある事務所である。その本来業務をしっかりやってこそ、いわゆる法外援護(カンパン支給など)と云うものが生きてくるのである。
 ひと頃に比べて福祉が厳しくなっていくだろうと一般的には云われている。国の福祉改革は「受給しやすく自立しやすい」生活保護制度への転換を謳っているが、「新規受給は難しく、受給者も仕事しないと即廃止」になってしまったら改革の意味がない。どこの区もそうであるが、俺たちを保護した場合、福祉はどうしても「よそ者」を保護していると云う感覚になりがちである。そのため宿泊所など中間施設に留め続け、居宅まで結びつけようと云う努力が怠りがちになる。そして何か事があれば「廃止」をチラつかせるのが常套手段となっている。また、新規受給に関しても何かと制限をつけて極力少なくしているのが現状である。
 何でもかんでも生活保護が対応してくれると思うのはもちろん間違いである。しかし、重篤な病気の仲間、高齢が理由で仕事がない仲間、心身に障害を持っている仲間など俺たちの世界の中でも「弱い立場」の仲間をしっかりと受け止められない生活保護制度では「何のための福祉であるか」との批判も湧き上がろう。
 生活保護を獲得していく、生活保護制度を活用して地域社会に復帰していくのは俺たちの当然の権利である。弱気にならずにその事へのしっかりとした自覚を持ちながら福祉申請をしていこう。一人じゃ不安と云う仲間、ちょっと窓口とトラブったと云う仲間などは、毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所内に待機しているので気軽に相談をしてもらいたい。調子が悪い仲間はまずは病院を紹介してもらう所から始まる。必要な手続きはいろいろとあるが、そう難しいものでもない。一つひとつ物事を進めながら、次のステップへと進んでいこう。
 他方、自立支援事業の方が相も変わらず全体を規定する位の力にさえなっていないのが現状の最大の課題である。とりわけ千代田寮→中央寮、大田寮→中央寮と云う自立支援センターへの流れが停滞しており、枠があるものの有効に使えず入口が狭められている状態が続いている。まるで更生施設の現状と同じ傾向に陥り続けており、路上からしても見えにくい施策になりつつある。
 通常の緊急一時保護センター大田寮受付は来月頭にあるが厳冬期中なので枠は10名、他方、千代田寮はいつ空いているのか、どれくらい待てば入れるのかさえ判らない状況である。しかし、それでもしぶとく窓口への相談を続けるしか打開の道はない。
 厳しいが、今が踏ん張りどころである。

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立春前  
 厳冬期大田寮2週間無料宿泊事業はここのところ 無抽選で実施中!
まだの仲間は毎週木曜日新宿福祉へ!
 

 仲間たち。
 突然の春の陽気と、猫の目のように毎日の天気が変っていく。これまでの厳冬も一休みで、今週は平年並に戻るとの予報だが、それでも寒暖の変動が大きくなりそうなので健康管理には十分注意をしておいた方が良いだろう。とりわけ血圧が高目の仲間にとって寒暖の差は命取りともなる。血圧を抑える薬を持っていない仲間は早めに医者に行き処方をしてもらう事を勧める。
 ぶり返しはあるだろうが、どうやら厳冬のピークは過ぎたようである。これからは立春らしい天気も珍しくなくなるだろう。春を心待ちしながらあと少しの冬をどうにかこうにかやり過ごして行きたい。
 最近、パトロールでも福祉行動でも、高齢の仲間と出会う機会が意外と増えている。いろいろと事情があるのだとは思うが、高齢の仲間だとこの冬の厳しさはかなりのダメージである。一度福祉へ行ってこれまでの事、そしてこれからの事を相談をしてみよう。福祉では65歳以上の仲間は仕事を探そうにも探しきれないので条件さえ合えば生活保護の手続きはしっかりとしてくれている身体がボロボロになる前にしっかりと対応をしていこう。
 病気の仲間、高齢の仲間で福祉を取りたい仲間などで、一人じゃ「ちょっと」と思っている仲間は毎週月曜日に俺たちが必ず福祉事務所に詰めている。いろいろとアドバイスが出来るので、気軽に相談をしてもらいたい。生活保護はちゃんと法律に基づいて実施されているので理不尽な事はそうは言わないが、時には双方の思い違いとか、こちらの考えがうまく伝わらないなんて事でトラブルになったりもする。生活保護を取った後も決して安泰であるとは限らないのでそんな場合も福祉との関係が悪化する前に相談に来てもらいたい。
 また、この冬一度も厳冬期大田寮を利用した事がない仲間は、現在、新宿区では毎週木曜日に2週間枠の抽選会をやっている。前回も28名と定員割れで無抽選であった。希望者はほぼ一回りした感があるので、初めての仲間はこれから自分の都合で入寮が可能である。
 仕事を探している仲間、ちゃんとした仕事に就こうとしている仲間なら自立につながる大田寮(通常枠)を狙った方がいまの時期は良いだろう。厳冬期利用をすると通常利用は4月以降でないと利用できないからである。通常を優先的に考え、駄目だったら厳冬期で凌ぐと云うのが賢明な選択の仕方であろう。通常枠の大田寮抽選会は2月6日にあるので、こちらも狙ってみよう。他方で、千代田寮の方がほとんど動いていない。それでもポチポチと空きがあるかも知れないので、真剣に仕事を探している仲間は、毎日でも良いから福祉の窓口で相談をしてみよう。
 さて、大きく報道されているよう、大阪でテントの仲間の住民票設定を役所が断ったのは違法であると云う、画期的な判決が出た。まだ判例が確定している訳ではないものの、俺たちの権利獲得に向かっていく社会の大きな流れの一つであると考えられる。もちろん住民票が設定できたからと云って、そこでの居住権が認められるとは限らない。それはまた別の法律論の争いになる。野宿の不安定さはテントであろうがなかろうがその意味では変らない。重要なのは行政サービスを受けられる対象か否かと云う点にあり、これまで末端行政は「住民票がないからよそ者」と云う扱いをしていたが、この判決はそう云う差別的な姿勢は改め、同等(もしくはそれ以上の)の住民サービスを行政に行うよう示唆したものと考えられる。
 東京では地域生活移行支援事業と云う野宿生活から低家賃アパート生活、そして元の地域生活へ移行できる施策が全国に先駆けて実施されている。住居のない仲間には住居を、仕事のない仲間には仕事をと、至極全うな施策である。野宿を予防するにはこういう全うな施策が全国に張り巡らされなければならない。東京でも更なるこの事業の発展を作りだす必要があるだろう。

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春は必ず
今度の日曜日は戸山、中央公園で医療相談会があります。
大田寮厳冬期宿泊受付は毎週木曜日実施中!  

 仲間たち。
 春の陽気が一転、真冬並の寒さに戻ったりと早くも季節の変わり目的な陽気になっている。今年の春の訪れは早いのかと思ったりもするが、冷静に考えてみればまだ2月初頭である。油断は禁物と云うところだろう。
 悪性のインフルエンザも流行っていると云う。最近の奴は耐性が強く、なかなか治りにくいようである。インフルエンザは風邪と違って、急な発熱などがあるので、そんな場合はすぐに医者に行く事が重要だ。野宿している俺たちが金も保険証もなく医者にかかる場合は一端福祉事務所で手続きをしなければならないのだが、面倒臭がらずに手続きさえ踏めば無料で医者にかかる事は出来る。そうやってこれまで多くの仲間は自分の身体を守って来た。一人で福祉に行くのがためらわれる場合は、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に相談をして欲しい。
 ちょっと身体を休めたい仲間には厳冬期の2週間無料宿泊事業と云うのを現在、新宿区では毎週木曜日受付をしている。一人一回のみの利用となるので、これまで多くの仲間が利用して来たから、現在は間違いなく無抽選状態である。前回も定員40名を大きく割れ23名の仲間が利用をした。まだ利用していない仲間はせっかくのチャンスなので利用してもらいたい。
 仕事探しの施設=自立支援センターと直結している緊急一時保護センターの受付もあるにはあるが、こちらも厳冬期大田寮を利用した仲間は今は入れないし、枠も10名と制限されている。それでも、この冬、まだこれらの施設を利用した事のない仲間は天秤をかけても良いかも知れない。  さて、先日、大阪市が公園のテントを代執行法に基づき強制撤去する事件が発生した。同様の事が東京でも、と危機感を持っている仲間も多いだろう。また、そんな噂が早くも駆け巡っている。しかし、東京の場合はこのような悲劇を起さないよう俺らも最大限の努力をして来たし、現在そのような動きは見当たらない。変な噂を意図的に流す連中がいるので気をつけていこう。公園から追い出されて路頭に迷うのではなく、低家賃アパートに移行し生活を建て直そうとするスキーム(枠組)をこの間東京都との交渉の末作り出し、新宿区で400名近く、代々木公園でも270名前後の仲間がこの事業に参加している。また、故あり残らざるを得なかった仲間への排除圧力もこの間打ち破って来た。10年前の「新宿の悲劇」を繰りかえさない事に全力を注いで来た結果が現在の東京の現状である。そして、この力関係を維持するためにも、路上からの脱却施策の要求をしっかりと持ち、現状に甘んじる事なく突き進んで行くことが肝要な点である。
 先日、代々木公園の仲間から「仕事」を餌にし「住民票」や「免許証」を騙し取られる事件があったと報告があった。俺たちを騙そうとする連中が今うようよしている。「旨い話しには裏がある」。自らの防衛をしっかりとしていこう!

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あと少しの春
インフルエンザが流行っているので注意を!
大田寮厳冬期宿泊受付はまだまだ毎週木曜日実施中!

 仲間たち。
 2月もそろそろ半ば。春らしくなったり、真冬に戻ったりと、猫の目天気は相変わらずであるが、節分も過ぎ桜の蕾も少しはふっくらとし始めたようでもある。あとほんの少しの辛抱である。
 ここに来てインフルエンザが猛威を振るっているようである。インフルエンザは普通の風邪と違って38度以上の発熱や、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現われる怖い感染症である。感染症なのでなかなか予防は大変ではあるが、手洗いやうがいなど、出来る限りの予防はしておいた方が良いだろう。普通の風邪なら薬を飲んでしばらくすれば治るが、インフルエンザはそうもいかない。風邪の症状が長引き、悪寒などし始めたら早速医者に行くように心がけてもらいたい。とりわけ高齢の仲間や内蔵疾患のある仲間などは合併症などになったりすると命も危ないので特段の注意が必要である。
 俺たちが医者にかかる場合は、花園神社の裏にある新宿福祉事務所で手続きをすれば福祉の制度を使って無料で治療が可能である。放っておいても病気は良くならないケースが多いので、身体に異変を感じたらすぐに福祉に行って、病院に通院する習慣をつけておこう。手続きはそんなに難しいものではなく、窓口で緑のカードに名前と生年月日を書いて出しておけば、順番に呼んでくれる。呼ばれたら「どこそこの調子が悪いので病院を紹介してもらいたい」旨を相談員さんに言い、簡単な質問に正直に答えれば、すぐに病院を紹介してもらえる。そして作ってもらった書類を持って病院に行けば診察してもらえると云う仕組みである。大概の病院の外来は午前中なので、出来れば朝一番に相談に行った方が良いだろう。また、身体が汚れている場合は病院に行く前にシャワーも浴びさせてもらえるし、着替えももらえる。
 いくら世の中が冷たかろうと、病気の仲間を路上に放ったらかしにする程新宿区の福祉制度は冷たくはない。病気が重くなってから相談に行けば、本人も苦しいだろうし、また高額な医療費もかかり新宿区の懐も辛い。病気の早期発見、早期治療は双方に取って好ましい姿である。長く人生をやっているとどこかしらおかしくなるものであるから、手遅れにならない前に治療をするよう心がけよう。
 さて、厳冬期大田寮はもう希望する仲間のほとんどが使ったようなので、この前の受付も40名枠のところ17名枠とまったくの無抽選状態であった。他方で自立につながる通常枠の大田寮は10名枠のところ17名が参加し、抽選となった。行政の支援を受け仕事を本格的に探そうとする仲間は相変わらず多い事の現われだろう。
 厳冬期を使った仲間は、残念ながら3月16日を過ぎないと通常枠の緊急一時保護センターを利用できない事となっている。出来るだけ多くの仲間に冬場の宿泊枠を利用してもらおうとかつて、都区で決めた決め事であるが、最近の23区の利用状況を見る限り、それもそろそろ見直しの頃のようである。
 緊急一時保護センターは知っての通り、現在都内で5ヶ所稼働をしている。しかし、それが有効に活用されているかと云えば、たとえば、自立支援センターが空きがない事を理由にして入所制限が行われ、稼働率は非常に低いものにしかなっていない。この点、改善が必要だと長年に亘って俺たちは提言をしているにもかかわらず、何ひとつ改善されていないのが現状である。来年度からその仕組みが変るとの事であるが、悪い状態に新しい事業を付け加えたとしても更に混乱するだけであると、指摘しているのであるが、これまた何ひとつ整理しようともしない。
 行政支援を使って元の生活に戻って行こうとする仲間はまだまだ大勢存在する。来年度から何がどうのように変り、俺たちがどのように利用したら良いのか?そろそろ行政に語らせなければならないだろう。
 春の取り組みも準備しながら、越冬後段、最後の踏ん張りを見せていこう。

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春は見えたか?
大田寮厳冬期宿泊受付はあと残り3回、毎週木曜日実施中!
病気の仲間は毎週月曜日の福祉行動へ!
 

 仲間たち。
 開花が遅れていた梅の花もちらりほらりと咲き始めている。春も刻一刻と近づいている。気候は相変わらず不安定であるが、これからは日一日と春が実感できるであろう。
 インフルエンザで寝込んでしまう仲間も増えている。急な発熱、急な悪寒などに襲われたら、動ける内に医者にかかるようにしていこう。動けなくなったら救急車を呼んでとにもかくにも医者での治療を心がけてもらいたい。インフルエンザに限らず重い病気は、野宿状態のままでは回復しない。治療と療養が必要となる。入院にまで至らなくとも役所を通せば、重い病気の仲間には簡易宿泊所(ドヤ)などを療養場所として紹介してくれる。生活費などはもちろん福祉で全額出してもらえる。福祉と云うと65歳以上の高齢者の保護だけをしているかのように思われがちだが、若い仲間でも病気で仕事が出来ない場合などの対応はしっかりとしてもらえている。その他、飯場に行く時の交通費の貸付や、シャワーの利用などのサービスもあるので、何かと覚えておくと便利な時もある。せっかくのサービスなのでどんどん利用していきたいものだ。
 福祉事務所の使い方が判らない仲間には、毎週月曜日に必ず俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に聞いてもらいたい。判らないことは何も恥ずかしい事でもなんでもない。最初は誰でも戸惑うものである。だから変な噂を信じるよりも、直接自分で行動して自分で聞くのがなによりもの情報である。
 福祉事務所で行っている厳冬期大田寮の無料宿泊の受付も残すところあと3回だけである。最終回は1週間の宿泊になってしまうので、2週間宿泊は実質2回となる。前回は23名と、全くの無抽選状態である。まだこの冬一回も入った事のない仲間は身体を休めるために利用しておこう。  この冬大田寮を利用した仲間は3月17日以降でないと通常枠までは利用できなくなるが、通常枠については毎月必ず実施されているので、また次のチャンスを狙っていこう。大田寮、千代田寮から次のステップである自立支援センターのリピーター条件(現在は自立後にリストラにあった仲間などに限定)緩和問題などは引き続きの大きな課題であるが、それも含めて対策の改善交渉を、今後本格的にしていきたいと考えている。
 自立支援事業の改編については、来年度から事業内容が変更される見通しである。従来の自立支援センター利用はそのままであるが、新たに地域生活移行支援事業(低家賃住宅確保策)がそこに加わるとされている。そのための予算は東京都においては既に確定している。ところがその具体的な内容についてはまだまだ俺たちの耳には入ってこない。
 一昨年から開始されている「地域生活移行支援事業」は新宿の戸山、中央、隅田、上野、代々木の各公園で実施され千名規模の3千円アパートへの移行がほぼ完了しようとしている。そりゃ確かににアパートに移行しただけで俺たちの全ての問題が解決する筈はないものの、路上で暮らさざるを得ない状態からの脱却は確実に進んでいる。少なくともこれだけの規模の仲間がこの寒い冬場から避難できた事は間違いなく大きな事である。
 この事業をどう発展させるのか?この課題が来年度の自立支援事業改編の最大の鍵ではあるが、「屋根が先か?仕事が先か?」の不毛な議論、もっと云えば国都区の誰が金を出すのかの下世話な痴話喧嘩の中、一向にその概要が明らかになっていない。
 他府県と違い、旧来の自立支援事業、そして地域生活移行支援事業と云う二つものシステムがありながらも、その合理的な改編の方針に手を余しているようでは、まさに宝の持ち腐れである。
 誰も好き好んで福祉などかかりたくはない。自分の力で仕事をしたいのである。自分の力を試したいのである。自立支援とはそのための仕組みじゃなかったのか?失敗したって、何度でもやり直せるようにすれば良いだけである。俺らの背中をちょっと押してくれるだけの支援で十分なのである。羽ばたける者をあえて路上の枠に閉じこめている最大の原因は、自立支援の何たるかを知らずにあえて難しくしようとしている行政の側にのみある。

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穏やかな時へ
大田寮厳冬期宿泊受付はあと残り2回、毎週木曜日実施中!
「相談」したら本当に何とかなる役所へこちらから改編を

 仲間たち。
 いつの間にかすっかりと春めいて来た。梅の花もそろそろ満開。桜も蕾をつけ始めている。このままで行けば今年は春が早そうである。冬とのたたかいも確実に終盤を迎えつつある。穏やかな日々を満喫しながら春本番を心待ちに待とう。
 もちろん、朝晩の冷え込みはきつくなる日もある。油断は大敵である。急に暖かくなったり、冷え込んだりと季節の変わり目時は、体調がおかしくなったりもする。とりわけ血圧が高いとか持病をもっている仲間は要注意だ。無理をしないことが必要なのだが、厳しい生活の中そうとばかりもいかない。体調がおかしくなったら、まずは身体を休め、それでも良くならなければ早期に医者に行くようにしよう。冬場が終っても新宿福祉事務所では病気の仲間や高齢の仲間の生活保護の申請、病院への無料通院の手続きはキチンとやってくれる。新宿区は比較的大きめの病院を紹介してくれるのでその点でも安心だ。持病のある仲間は自分の病状にあった薬だけでも最低限、定期的に通院しもらっておこう。
 新宿区福祉事務所は花園神社裏の第二分庁舎の1階にある。毎週月曜日なら俺たちの仲間が必ずいるので気軽に相談をしてもらいたい。
 厳冬期の2週間無料宿泊大田寮の受付は残り2回となった。前回も33名と無抽選で並んだ仲間は全員入っている。この冬まだ一度も利用した事のない仲間は身体を休めるためだけでも利用していこう。通常の大田寮、(自立支援センターに直結している)の受付も3月6日にあるが、厳冬期2週間を利用した仲間は利用できない(他の区からも)。厳冬期を利用した仲間は3月17日から解禁なので、随時入所の千代田寮あたりを狙っていこう。また、来年度、大田寮を利用するのか?抽選方式を継続するのかはまだ新宿区では結論を出していない。仲間にとって大きな問題なだけに新しい情報が入り次第、このチラシに書いて行くので注目をしておいてもらいたい。
 通常の緊急一時保護センターは年間を通して実施している。1ヶ月施設で身体を休め、通院をしながら病気を安定させ、また技能講習など就職活動の準備と心構えをしっかりとさせ、自立支援センターに移り、2ヶ月間の(ハローワークでの)仕事探しを本格的に行うプログラムになっている。仕事が見つかれば残り2ヶ月間、そこから通い、お金をため、アパートで就労自立できるような住宅確保策も、もちろん備えている。これから常雇いの仕事を自力で探そうと云う仲間にはピッタシの施策である。これまで多くの仲間が利用し、約半数の仲間が就労自立にまで至っている。それ相応の実績のあがっている施策なので、これから利用する仲間は安心して利用してもらいたい。
 他方で、新宿区は「新宿区ホームレス自立支援等に関する推進計画」を先日発表した。中味を見るとそうたいした事はないものの、4月から「拠点事業」なるものを福祉事務所の隣の小学校跡地に設置し、そこでカンパンの配給やシャワーサービスを行うとされている。これまでのカンパン配布場所が変るなど利用方法が若干変るようなので、こちらも注意をしていきたい。新宿区としては相談事業を強化して行きたいなる方針のようではあるが、相談をしたとしても具体的な方向性が見えなければ単なるお茶飲み話しにしかならないし、これ以上役所から根掘り葉堀り聞かれたくない仲間も多いだろう。病気の仲間なら治療機関の紹介と療養施設の確保、仕事探しを希望する仲間なら、仕事のための具体的な情報提供や紹介、または自立支援センター等の宿泊所枠の確保、高齢や女性の仲間なら保護施設の確保などの具体案こそが必要である。その強化の方がよほど緊急性が高いのであるが、その点についてだけは新宿区は非常に歯切れが悪い。新宿区であまり独自色をあまり出すと「呼び寄せ効果」になるとまたトンチンカンな事を考えているのであろう。
 また、都区共同事業がどうなっているのかと云えば、現在、来年度の自立支援事業改編に向けて「あ~でもない、こ~でもない」議論をまだやっている始末である。とりあえず4月から緊急一時保護センターに巡回相談員を配置しようとの事であるが仕事がないのに人だけ配置して事を濁そうと云うのではお話になりはしない。こちらも「相談」オンリーであり、具体的な路上脱却策が見えていない。
 役所に相談をすれば何かが解決できるのであれば、とっくのとうに俺らの問題は解決できている。旧態依然とした議論はやめて、どれだけの生活保護枠と自立支援枠をこの新宿区内に確保できるのか、そしてそれぞれの事業の内容をめぐっての具体論を進めてもらいたいものである。
 今年の春の交渉課題はそんな所になりそうである。

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啓蟄の空
今度の日曜日は戸山、中央公園で医療相談会!
大田寮厳冬期宿泊受付はラスト1回 9 日です
。  

 仲間たち。
 どうもここに来て春が地団駄踏んでいるようでもある。冷たい雨が降ったり、急に底冷えをしたりと最後の最後に油断をしていると結構大変だったりもする。
 しかし、気持ちの上では大分楽になった仲間も多い事だろう。峠は間違いなく越している。後は黙っていても季節が俺たちの苦痛を少しは和らげてくれる。
 寒暖の差が激しいとまた風邪をぶり返したなんて云う仲間も多い事だろう。薬は炊き出しやパトロールの時に配っているが、そんな薬じゃ治らんよ、と云う仲間は念のために医者に診てもらう事も必要かも知れない。来週の日曜日には定例の医療相談会が戸山公園、中央公園で実施される。屋外の相談なのでこれまで寒い思いをした仲間も大勢いたとは思うが、ちょっとは相談するにもこれからは楽にはなるだろう。内科や歯科などそれぞれ専門分野のお医者さんが来てくれるので安心して足を運んでもらいたい。もちろん屋外なので問診が中心となるが、本格的な診療が必要な仲間には「紹介状」を書いてもらえる。それを持って福祉に行けば無料で病院に行く手だてをしっかりと指示してくれる。
 厳冬期の大田寮無料宿泊事業は9日の日が最終回となる。前回は14名ともうほとんどの仲間が利用したみたいであるが、まだ利用していない仲間はラストチャンスなので1週間とは云え、身体を休めに行ってもらいたいものである。
 さて、毎年行っている2月の概数調査では新宿区はかなり仲間の数は減ったようである。昼間の黙視調査なので正確さはほとんどないものの、炊き出しの数や夜間パトロール時の数などを調べてみれば、区内五百名前後の仲間がこの新宿の地で生活をしていると思われる。それでも一時期千名を越した事を考えれば半減したと云えるだろう。
 建築、流通、飲食とも景気も多少は良くはなっているようである。若くてバリバリ働ける仲間は結構現場に行っているようだ。とは云いながら50歳を超えると失業率も有効求人倍率もがぐいっと上がるのは景気回復の途上にある東京でさえ何も変ってはいない。そうでなくとも体力が落ちるのに、長期に亘る野宿生活で一層体力がなくなると、「何でも良いから仕事」と云う訳にもなかなかいかない。一定の体力気力を回復して行く期間と、技能的な訓練期間がどうしても必要となる。しかし、そう云うシステムが東京には緊急一時保護センターとしてあるにもかかわらず、なかなか有効に機能していないもったいない状態にある。まず入所率が6割7割と云う状態が慢性化しており、福祉事務所が積極的に利用していない。本来福祉対象である者をドヤや宿泊所の確保を怠る中で福祉施設代用施設化する傾向がある。再利用が制限されるなど利用希望者のニーズに応えられていない。利用期間を一律化している事により個別の細かな状態をフォローできるシステムになっていない。
 これからの時代は数字だけをあげつらって「仕事がこれだけあるのに就けない方が問題である」と云う「自己責任論」に基づく偏見が更に吹きすさぶ事だろう。しかし自立のシステムがこれだけ問題を えている事を棚に上げずにそう云う議論が進むのはとても危険な事である。そして、だからこそ、自立支援システムの改善が火急の課題であると云える。
 中高年齢者でも仕事して食える社会、仕事からリタイアした仲間は地域でしっかりと生活できる福祉をこの春、しっかりと求めていきたい。  

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なかなか咲かぬ春
厳冬期対策は無事に終了!来期も実情に合わせた対策を継続させよう!
方策なき「相談事業」で来年度事業をごまかさせるな!  

 仲間たち。
 季節の変わり目、急に寒くなったりとするので体調管理が難しい頃でもある。春の訪れと共に花粉症とやらが巷では流行をしている。風邪だと思っていたら花粉症なんて事もあったりもするので、身体の異変には気をつけておいた方が良いだろう。
 調子の悪い仲間は毎週月曜日に福祉事務所に俺たちの仲間が詰めているので気軽に相談に来てもらいたい。
 さて、長い冬も終り、行政の厳冬期対策も無事終了した。今期は記録的な厳冬であったため、枠の前倒しを行ってもらい、厳しい時期により多くの仲間が入寮できるようにした事もあり、2月以降は毎週無抽選状態で、計画的に利用し易い厳冬対策になったと思う。新宿での総利用者数は400名近くに上り、前期とほぼ変らない人数になっている。2年前より昔は毎回のように抽選があり、いくら枠を確保しても「足りない」「足りない」と頭を悩ましていたが、仲間の数も落ち着きを見せ、この状態が続く限り、冬場、総枠500名前後があれば、ほぼ新宿の仲間の対応は十分であると言えるであろう。
 しかし、次の冬の頃には大田寮は閉鎖されている。代わりの施設があるのかと云えば、おそらく確保は困難必死であろう。役所と云うのは場当たり的な対応しかしない癖があるので、どうせまた今年の秋口になる頃にバタバタして根をあげるのであろから、今の内に言っておこう。新宿連絡会は今期と同等規模の宿泊枠を次の冬も断固として要求する。  厳冬期対策が正式に終了する17日以降は通常の形の「自立支援策」として緊急一時保護センターが使われる事となる。千代田寮は「随時入所(福祉事務所で相談)」となっているので、施設を利用して自立をしたいと思う仲間は駄目で元々、しつこく相談をしてみよう。千代田寮入寮基準はまったくルールがよく判らなく、窓口で「千代田寮に入りたいのだけれども?」「枠は空いてないよ」と云う会話のみで追い返される仲間が非常に多い。「いつ頃空くのか?」の声を集中しない事には、利用したい仲間が永遠に入れない施設になってしまいそうである。
 景気がちょっとは回復した事により「自立支援策」を利用して仕事を探そうと云う気になる仲間も増えている。そう云う意欲を最大限支援するのが「自立支援策」であり、その「窓口」なのではなかろうか?
 しかも、4月以降、大田寮の利用については未だ明確な答えを新宿区は持っていない。これまでは厳冬期が終ると来年度の方針をすぐさま仲間に示すのが通例なのであるが、やるのかやらないのかもハッキリしないとは、まさに前代未聞の事態である。
 あまり、仲間の怒りを買わないよう早急に対応を明確にしてもらいたいものである。新宿福祉のこれまでの対策姿勢は細々した問題点はあったにせよ、全体として俺たちは評価し、協力できるところは全面的に協力してきた。その関係を壊すような事でもあれば、それこそ由々しき問題である。 恐らく新宿福祉が今現在、一番頭を悩ましている「巡回相談」にしても「拠点相談」にしても、実は仲間は何一つ期待などしていない。施策(生活保護にしても、自立支援策にしても、法外援護にしても)をいつ利用できるのか?どうしたら利用できるのか?この事のみを仲間は知りたがっているのである。来年度から始まるとされている新規の23区を対象にした三千円のアパート事業にしても、いつから始まり、どうしたら利用できるのか?その事のみを知りたがっているのである。
 何度でも言うが「相談」をするだけで路上の問題が解決するのであれば、とっくのとうにこの問題は解決出来ている。具体的な提示がなければ「お茶飲み話し」にしかならない。俺たちは役所にそんな事を期待などしていない。早急なる自立のための具体案を示させていこう!

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さっさと咲け
必死で冬を超えた俺たちに待っていたのは混迷だけ。
どうなっているの?新宿区と東京都!
 

 仲間たち。
 春の嵐や花冷えと、季節の変わり目らしくおちつかない気候が続いている。それでも早咲きの桜はちらほらと咲き始めた。うっとりするような日和がこれから続くことだろう。
 冬の疲れをゆっくりと取り、一年通して頑張れるだけの力をこれからじょじょにつけていこう。気候が緩むせいか、この季節、発病したり、病気が重篤化する仲間も例年多くなる。身体の緩め方の問題だと思うが、いずれにせよ無理をせず、じょじょに生活のリズムを春型にもっていきたいものである。
 新宿福祉の厳冬期対応宿泊事業は既に終了したが、福祉事務所では病気の仲間や高齢の仲間への生活保護の相談、申請は常時行っている。保険証がない、薬を買うお金がない仲間は、福祉で簡単な手続きをしさえすれば、生活保護の制度で無料で病院に通院できる。住所が新宿区になくても大丈夫である。皆が使っている制度なので、気軽に利用していこう。新宿区は医療センターや東京医大など比較的大きな病院を紹介してくれるので、その点でも安心だ。もちろん、病気が重い仲間は入院や施設での療養などの手続きもしてくれる。一人で不安な仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。「かつて福祉を受けていたのだけれども…」と云う仲間も大丈夫だ。これまでの「失敗」は「失敗」でちゃんと反省し、これからの事をしっかりと考えていこう。
 生活保護制度はたとえ失敗したとしても、二度三度と受けられる。正確に云えば、法的には何の制約もない。国も「受給しやすく自立しやすい」制度に変えて行こうとしているので、高齢で仕事が就けない、突発的な病気の場合など、どんどん利用していこう。新宿区は4月から相談を強化するとか云っている。これは生活保護申請をしっかりと受け付けると云う意味に解釈をしておこう。なので「生活保護の相談をしたのだけれども受け付けてもらえなかった」と、云う仲間がいたら毎週月曜日、俺たちにしっかりと報告をしてもらいたい。
 一方、自立支援事業の自立支援センターは一度「失敗」すると原則として再利用が不可能な仕組みになっている。自立支援センターは開設後5年を経緯し、利用者は入所累計で約六千名となっている。しかし、その内約半分は就労自立に失敗しており、中には路上に戻って来ている仲間も多い。先日発表された東京都の概数調査では都内約四千二百名であり、数字こそ出ていないものの、これまでの数字だけを見渡せば自立支援センターを利用したことのある仲間はその中でも大きな層を占めている事は間違いない。
 自立支援センターを再利用できない仲間を路上に放置しておきながら自立支援事業を続けると云う矛盾した構図の中に現在の都区施策は存在する。
 4月から都区は巡回相談センターを都内五ケ所に設置し、巡回による自立支援施策への誘導を実施しようとしている。しかし、自立支援事業の本体部分の制度的変更なしに自立支援事業施策への誘導を無理やりやるとすれば「恥の上塗り」か「施策の強要」にしかならないだろう。しかも巡回相談員は役人ではなく、緊急一時保護センター受託団体の社会福祉法人の職員と来ているから尚更タチが悪い。同じ団体の職員ならば自分の施設に都合の良い人しか入れないだろうし、路上での選別が強まる事が予想される。
 他方、地域生活移行支援事業はどうなっているかと云えば、来年度も継続なのは確かであるが、先の都議会で担当局長は「隅田川を中心にやりたい」なる発言をしており、相変わらずテントばかりに目を奪われ駅周辺で寝ている仲間などは眼中にないようである。
 こんな状態の中、肝心の新宿区も「推進計画」を作ったは良いがまったくの無方針状態で、来年度以降の自立支援施策の入所方法すら宙ぶらりんである。先週1週間でも千代田寮に入所した仲間はたったの1名。しかも病気の仲間と来ている。自立支援施設とは名ばかりで生活保護施設の代わりに使っているのである。  冬を必死で乗り越えた俺たちに待っていたのは、こんな行政の体たらくである。先の見通しをしっかりと立てさせる春の要求行動を俺たちは準備している。ふがいない行政に大きな圧力を加えていこう。
 

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春なのに
低家賃アパートも巡回相談も何ら明らかにされずについに4月に突入。
新年度事業について行政は説明責任を果たせ!

 仲間たち。
 花冷えの春となってはいるが、桜もそろそろ満開。人々が浮かれ街に出る花見のシーズンとなった。初春の気まぐれな天気には困りもんだが、身体をいたわりながら新しい春を満喫しよう。
 気候の変わり目は体調を崩す時期でもある。冬場の緊張が一気に溶けるこの時期は病気がちの仲間にとっては要注意だ。また、アルコール問題を抱えている仲間も宴会だらけの公園の中誘惑が多いので、これまた気をつけてもらいたい。
 命あっての春である。冬場、大きな事故もなくようやく乗り切ったのだから引き続き静かな緊張感だけは維持していこう。
 病気の仲間は毎週月曜日の福祉行動へ。連絡会の医療スタッフが福祉事務所に詰めているので安心して病院にかかるようにしよう。
 また、概ね65歳以上の仲間や、女性の仲間、また障害を持っている仲間は、体調が悪くなくとも、福祉の制度を簡単に使える。さすがの福祉も、高齢の仲間や女性の仲間は、優先的に生活保護を適用してくれる。中には何度も「トンコ」を繰りかえすような仲間もいるが、反省すべきは反省しながら、これまた粘り強く当っていこう。
 最近また新しい仲間が増えたようだが、中には高齢で困っている仲間も結構いる。毎週のパトロールでも「あそこにこんな仲間がいるよ」などの情報も是非伝えてもらいたい。俺たちで出来ることなら何でもするので、仲間のネットワークを大事にしながら仲間の命を守るために協力しあっていこう。
 さて、役所は来週から新年度となる。18年度にどのような施策の強化につながるのか?おさらいをしてみれば、お役所仕事は予算がからむので当然ながら俺たちは昨年から「地域生活移行支援事業の拡大」と「自立支援事業の抜本的な改編」を求め、東京都などと交渉を続けて来た。その回答は要約するなれば「新年度からも地域生活移行支援事業を継続する」「それに伴い自立支援事業も巡回相談センターを加えるなどして改編に努める」との事であった。ここまでは良い。多くの仲間が要求している地域生活以降支援事業(月三千円家賃の低家賃住宅提供事業)は予算付けも含め十八年度も継続となった。「自立支援事業」も今のままでは駄目だとの認識が共有された。
 しかし、「アパートはいつ、どこで、何戸?」「巡回相談って何をやるの?」「自立支援事業の何が変るの?」と云う具体論になると、何と未だ決っていないと云う体たらくである。東京都然り、特人厚然り、新宿区然り。「総論賛成、各論ぐちゃぐちゃ」のいつもの泥仕合である。
 新規の地域生活移行支援事業は各区のブロック別に実施するとの計画のようである。新宿区で云えば第1ブロック(新宿区、千代田区、港区、中央区)である。 先日のあてにならない概数調査でも、この面積が狭い4区に八百十七名もの仲間がいる。新宿、新橋、銀座、東京、各ターミナル駅には相当数の流動層の仲間がおり、貧民層の歴史も経緯も根が深い地域である。このブロックにたった2名の人員(1名が常勤、もう1名は非常勤)が配置されるのが巡回相談センターと云うものであるらしい。名前はすごいが、実態はこんなものであり、この人達にいったい何が出来ると云うのであろうか。しかも、再三に亘り訴えている自立支援センターの再入所問題は緩和されずにそのままである。歴史がある新宿区では自立支援センターで一度「失敗」した仲間が多い。戦後最悪と云われた失業率の時に「失敗」した事のは本人のせいだろうか?景気回復の兆しがある今、もう一度同じ事業に参画すれば違う結果が生まれると思わないのであろうか?低家賃アパートの確保も重点地域と云われる隅田川の方に取られてしまえば、このブロックでは自立センターで「失敗」した仲間を路上に放置しながら、少ない枠の自立支援事業を行うだけの展望しか残っていないではないか。
 矛盾だらけの新年度に行政の説明責任をしっかり取らせる春の行動を対峙していこう。

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花みて涙
今度の日曜日は戸山、中央公園で医療相談会があります。
病気の仲間は福祉をしっかりと取っていこう。  

 仲間たち。
 丁度桜も満開、都内の公園ではどこも花見客でごったがえしている。連絡会の花見の会も先日、中央公園で多くの仲間の参加で楽しむ事が出来た。手伝ってくれた仲間、本当にお疲れさまでした。
 でも、昼間は暖かい日差しが心地良いが、まだ夜更けは冷たい風が吹き抜けたりもする。野宿するのに心地良い季節などはなく、それぞれの気候に合わせてやっていかなければならないのが辛いところでもある。季節の変わり目は風邪を引き易く、また血圧が安定しない仲間などは厳しい事もある。引き続き健康管理はしっかりとやっていきたい。
 もちろん、辛い、辛いとばかりも言っていられない。これから自分の人生をどうするのかを真剣に考えていかない事には、俺たちには先が見えて来ない。現状のままで良い、野宿のままで良いと考えている仲間はほとんどいないと思う。これから仕事を探したり、福祉を獲得したりとそれぞれの道を考えていかない事には、現状のままではお先真っ暗である。しっかりとこれからの季節、先を見据えて頑張っていきたいものである。  今度の日曜日は朝十時より戸山公園、夜7時より中央公園ポケットパークでボランティアの医者による医療相談会がある。ここのところの気候の変動で身体を悪くしている仲間も多いと思うので気軽に来てもらいたい。もちろん簡単な薬は沢山用意しておくのでちょっとした病気や怪我でもあまり無理をせずに薬をもらいに来てもらいたい。福祉を通して病院での検査や処方せんが必要な仲間にはその場で「紹介状」を書いてくれるので、福祉を利用したい仲間も是非使ってもらいたい。
 新宿福祉は相変わらず新年度の方針を打ち立てる事なく、とりわけ自立支援事業を利用したい仲間に混乱を押し付けている。千代田寮は随時入所との事で窓口に行くも「今日は空いていない」「また今度来てね」と云う不明瞭な対応に終止し、いつ、どうすれば入れるのか?と云う具体的な情報を提供もしてくれない。「運」のみで入れるか入れないかの差が出てくると云うひどい状況である。
 東京都も新年度から巡回相談センターが始まると意気込んでいたものの、結局のところ緊急一時保護センターの職員を増員したに留まり、巡回相談センターが各ブロックで「何をやるのか」すら具体的に示せないままでいる。
 また、地域生活以降支援事業の18年度の継続にしても、今年度はどこでやるのか?いつまで待てば良いのか?昨年度と同様の仕組みなのか?それとも違う仕組みなのかも示せないでいる。
 路上生活者対策の転換点にある今日、ダイナミックな施策が求められていると云うのに、どこもこんな状態である。  けれども、俺たちは諦める事は出来ない。生活保護など旧来の事業をしっかりと利用し、他方、「屋根と仕事」に結びつく具体的な施策を更に要求していく。
 5月1日のメーデーから俺たちの声をしっかりと行政に突きつけていく行動を開始していこう!

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吹雪の春
自立の意思ある仲間は新年度、どうしたら自立支援施設に入れるの?
混迷きわめる新宿区に申し入れを行います。
 

 仲間たち。
 東京の桜はあらかた散り始めていると云うのに、気候が今ひとつ安定せず花冷えが続いたりと春がどうも落ち着いていないようである。
 今年の花粉は例年よりも少なめのようではあるが、花粉症に苦しむ仲間もいて、また、こんな気候なので風邪がぶり返したり、直り難くかったりもする。まあ、その位の病気ならまだ良い方で、内臓疾患など大きな病気にかかったりするのが季節の変わり目の不安定な時期でもある。保健に入っていれば無料の定期検診などが受けられるが、多くの仲間がそう云う訳にもいかない。「おかしいな」と思ったら、すぐに医者に行くようにするのが俺たちの健康を守るには最大の予防である。
 新宿福祉では、簡単な相談をすれば病気の仲間は生活保護の制度を使って無料で病院に通わせてくれている。生活保護と云うと難しそうに聞こえるかも知れないが、病気で病院に通うのはいたって簡単である。早い仲間は面談は5分とかからない。「何の相談ですか?」「○○の調子が悪いので病院に行きたいのだけれども」と言えば、「ちょっとお話を聞かせてくださいね」「新宿にはいつ頃来ましたか?」「仕事は週にどれくらい行けてますか?」等の簡単な経歴の質問があり、正直に答えておけば「それじゃ、書類を出しますので、ここの病院に何時までに行って下さいね」と病院を指示してくれる。身体が汚れている仲間は病院に行く前にシャワーを浴びさせてもらえるし、下着も新しいものがもらえる。至れり尽くせりであるが、これも国民の最低限の健康を守るために法律に基づいて実施されている制度であるから、安心して利用をしていこう。野宿していようがいまいが、命を失ってしまったらお終いである。健康を守るいろんな制度をしっかりと頭の中にいれて、いざと云う時にはおおいに利用していこう。
 福祉の窓口の職員が「苦手」と云う仲間もいるかも知れない。中には話が噛み合わないなんて事もある。お互い人間だからそう云う事もあるが、そんな時は、毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、話の中に入る事もできる。その他、福祉の使い方がわからないなんて仲間も、俺たちのスタッフに声をかけてもらいたい。新宿福祉との「おつきあい」を10数年やっている連絡会スタッフなので知識も豊富だし、微にいり細にいりのアドバイスが出来る。
 さて、病気の仲間はそんな感じで対応してもらえているのであるが、他方で「仕事を探したい」「アパートに入って元の生活を戻したい」と願う仲間も新宿にはまだまだ沢山いる。法律を出すまでもないが、「ホームレス自立支援法」と云う与党も野党も全員が賛成した法律の中では「自立の意思のあるホームレスを支援するのは行政の義務である」と明確に謳われている。支援する仕組みがないのなら作れば良いのであるが、東京においては「自立支援事業」と云う仕組みがあるにもかかわらず、多くの自立の意思のある仲間を「放置」し「排除」しているのが新宿区のやり方である。とりわけ4月以降、これまでの前例を突如覆し、当事者には何の説明もなく「いつ(自立支援施設に)入れるのか?」「どうすれば入れるのか?」と云う基本情報を隠し続けている。「毎月適当な人数を入れておけば良い」と考えているのかいないのか定かではないが、そう云う疑惑を持たれても不思議ではない由々しき状況である。「運」のみで入れる「千代田寮」に期待して窓口に行っても、窓口相談員すら「よく分からない」と答えている始末である。そろそろ連絡会としても我慢の限界である。申し入れをしっかりと行い、早急なる改善を勝ち取っていきたい。
 東京都と特人厚もまた同じような状況である。4月から「巡回相談センター」なる俺たちにとってみれば訳の分からぬ機関を設け、「巡回相談事業」を行うと「実施要綱」と「実施細目」を策定したが、それをよく読んでみても、まったく何のための「事業」なのかさっぱりと分からない。「巡回相談」と云う名の「刈り込み事業」なのか、単なる「情報提供事業」なのか、それとも生活保護の「掘り起こし事業」なのか、何ひとつはっきりとしていない。皮肉っぽく云えば国が補助金をくれるからと形だけ作った「天下り事業」のようでもある。
 何度でも云うが「手段」なくして「相談」だけをしたところ何ひとつうまく行かないのである。  もはや路上生活者対策は「混迷局面」に突入した。と断言せざるを得ない。もう一度、俺たちのためになる対策を!屋根と仕事につながる対策を!の声をまとめていこう。5月1日、新宿メーデー行動から各行政機関をしらみつぶしに変えて行きたい。

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戻る寒
新宿区はなんと大田寮を放棄。
千代田寮たったの29名枠で自立支援事業をまわして行くと云う縮小案を決定。
千代田抽選会は4/27日に決定。

 仲間たち。
 寒い春となった。おかげで桜の花は長持ちしたものの、4月半ばなのに寒暖差が信じられない位の幅を見せ、どうもいつもの春とは違うようである。こう気温差が毎日変わると、とりわけ血圧が安定しない仲間などはけっこうな打撃となってしまう。そうでなくとも風邪など引きやすくなるなど健康維持には特段の気を使ってしまう。
 毎回このチラシで伝達しているが、新宿区は「推進計画」を発表し、区内で病気がちな仲間、高齢の仲間、女性の仲間などは積極的に対応しましょうと方針を打ち出し、生活保護の相談事業を強化しているところである。そりゃあ病気がちな仲間を路上に放置していたら国際都市の名がすたってしまう。先日も新聞にでかでかと載っていたが格差社会のこの国で貧しさを強いられている圧倒的多くの国民にとって高い医療費は死活問題である。そうでなくとも俺たちは保険証もないし、高い医療費を賄うお金も資産もない。そんな路上で苦しむ人々を放ったらかしに出来るか、と云う事で新宿区は積極的に福祉の制度を活用してくれている。もちろんあんまり大盤振る舞いは出来ないようであるが、それでも最低限、無料で医者に通う事はこの制度でしてくれている。
 当たり前と云えば当たり前であるが、そんな当たり前な事もしない区が多い中で当たり前の事をしてくれる新宿区の福祉制度を利用しない手はないだろう。病気がちな仲間、高齢の仲間、女性の仲間など福祉の制度が必要な仲間は、積極的に福祉事務所を使うようにしていこう。
 一人じゃ不安と云う仲間は毎週月曜日に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので気軽に何でも相談をしてもらいたい。年度が替わった事もあり窓口の職員さんもまだ慣れていない人もいるようである。ちょっとした行き違いとかもあるようなので、そんな時は俺たちが中に入って話をまとめるなんて事も可能である。昔、福祉を取って失敗しちゃった、なんて仲間も相談をしてもらいたい。自立と違って生活保護は再入所は駄目なんて云う冷たい条項はない。何度でも自分のために利用していこう。
 先日、10日、その福祉事務所と代表団による交渉を行い申入書を提出して来た。4月以降の自立支援事業利用に関して何ら情報を提供しない事に対する行動であったが、新宿区の回答は「4月以降大田寮は原則利用しない」「4月から7月までの間、千代田寮の抽選会を毎回15名の定員で実施する」「4月の抽選会は27日に大田寮と同様の方法で実施する」「千代田寮枠の残りの14名については引き続き随時入所で対応する」との事であった。
 「実質的な枠の縮小ではないか?」の問いには「数だけ見ればそうだが、実質はそうではない」を連発するものの明瞭な回答はなし。「キャパの小さい千代田寮だけで対応できるのか?」の問いには「特人厚でそう決められている」となんら主体性のないご回答。「随時入所(窓口相談入所)では何を基準に選定するのか?」の問いには「自立の意思の確認」。「皆、自立したいと思っている、ならば実質先着順か?」の問いには「そうだ」。「千代田寮抽選で外れた仲間が窓口に行っても良いのか?」の問いには「そうなってもやむを得ない」。
 と、話があまり噛み合ない交渉であった。
 ようやく新年度のスケジュール案等を発表したまでは良いが、総じて云えばこと自立支援事業関連に関しては「あまり積極的にやらない」がどうやら新年度の方針のようである。ご存知の通り千代田寮は定員62名のちっぽけな施設である。それを第1ブロック新宿、千代田、中央、港区で仲良く使えと云うのが特人厚様の指示である。おまけにその先の自立センター中央寮は定員52名(4ヶ月の入所期間で考えれば年間156名)でいつも一杯。小学生が考えても分かるこんなお粗末な仕組みでどうやって「より多くの路上生活者の自立」を実現すると云うのか?しかも東京都と特人厚様が新年度から導入した「巡回相談センター」も未だ何を相談する「センター」なのかさえ分かっていない。新規の地域生活移行支援事業もどこをどうやるのかもこれまた決まっていない。そんな状況の中、新宿区が「あまり積極的にやりたくない」気持ちは分からんでもないが、多くの仲間を抱えている新宿区がそんな調子じゃ結局泣きを見るのは俺たちの方だ。  メーデー前、続いて俺たちは「ブロック別事業推進協議会」への申し入れを行い、「事業運営協議会」そして、東京都、特人厚本体への交渉へと登り詰めて行きたい。とにかく今、自立支援施策がごちゃごちゃしている。「いいかげんにせい!」と云う声を5月1日のメーデー行動から各所であげていこう!

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新緑に夢を
いよいよメーデーの季節。今年もはりきって都庁に俺らの声を届けよう!
5月1日(月)午前11時中央公園ポケットパーク集合!

 仲間たち。
 やっとこさ春らしい陽気に包まれて来た。新緑の芽がまぶしい季節の到来である。梅雨時までは心も身体も休まる一年でとびきりの短い春である。日々の心労はもちろんあるが、気持ちだけはのんびりと過ごして行きたいものである。
 とは云いながらも朝晩はまだまだ冷たい。快適な路上の夜なんてものはまずはないだけに、引き続き健康管理や寝場所の確保などはしっかりとやっていこう。これから連休なども始まり、それに合わせて役所も閉まってしまう。病気がちの仲間で病院に通いたいと云う仲間は早め早めに福祉事務所に相談に行く事にしよう。
 毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、何か分からない事があったら気軽に声をかけてもらいたい。春になっても仲間の健康を守る活動は引き続き力を入れてやっている。「一人じゃちょっと不安」と云う仲間も多い事だろう。そんな時は困った時はお互い様で、助け合いながらやっていきたい。
 さて、4月初旬の抽選会が、新宿区のごたごたで流れてしまって、緊急一時保護センターにいつ入れるのか?いつ抽選会が行われるのか?とやきもきしていた仲間も多い事だろう。大田寮は使わない事になったが、代わりに千代田寮(四谷駅と市ヶ谷駅の間にある)を使っての抽選会が27日にある。抽選枠は15名である。新宿区内で野宿していて仕事を探したいと思っている仲間なら年齢とか関係なく誰でも入れる施設である。通常の大田寮など緊急センターをかつて利用した仲間は、退所日から半年以上過ぎていれば再入所は可能である(厳冬期の大田寮を使った仲間は半年経っていなくても入れる)。景気もちょっとは回復したが、日雇市場は相変わらず不安定なままである。ここらで比較的安定した仕事を見つけて元の生活に戻ろうとチャンスを伺っていた仲間も多いだろう。流石に50代を過ぎると警備とか清掃の仕事ぐらいしかないものの、低い給与でかろうじて生活をしている仲間も大勢いる。「やっぱ、働かなくちゃ」と思っている仲間は、千代田寮はそう云う仲間を支援する仕組みのある施設なので利用していこう。新宿はことに競争が激しいので抽選に外れても諦めずに「随時入所枠」を狙っていこう。「随時入所枠」とは、福祉事務所の窓口で相談をして、枠が空いていたら入れると云う特別サービスである。しかしなかなか枠は空いていないので「今日は無理よ」「また来てね」とけんもほろろに追い返される仲間も多いが、他方で毎日のように福祉に行き「いつ入れるんだ」「いつ空きがでるんだ」と毎日のように粘り、とうとう入所できたなんて云う仲間もいる。
 利用希望者がとてつもなく多いにもかかわらず枠を縮小(大田寮がガラガラな状態にもかかわらず利用しない)すると云うとんでもない方針を出した新宿区であるが、諦めずに枠の拡大を仲間も、そして俺たちも粘り強く求めていきたい。
 その新宿区の区長さんが、先日中央公園を視察した時、たまたまとある炊き出しと遭遇し「あ、あれはなんなの!」と激怒した「事件」が起ったようであるが、炊き出しの実態も知らない区長さんに路上生活者対策云々を言われたくないものである。その一方で最近の広報には「ホームレスの自立支援と地域の生活環境の改善を目指して」なんて記事を出して、いかにも新宿区が立派な事をやっていくかのようにPRしていやがる。限られた人だけの「自立支援」をとぼとぼやっているだけでこの問題が解決できると思ったら大間違いである。連絡会は一向に自立支援策を拡大できない現状を打破するため「第一ブロック事業推進協議会」(幹事区・新宿区)と「第一ブロックセンター長」(千代田寮施設長)に対して「申入書」を提出し、正式な話し合いを求めている。
 また、5月1日のメーデー行動では自立支援策の大本営たる東京都福祉保健局との代表団による交渉も予定している。三千円のアパート事業は今年一体どうするのか?具体的にどの地区でどれくらいの枠でどのように始めるのか?についての議論を徹底して行って行きたい。
 5月1日(月)、午前11時に中央公園ポケットパーク(いつもの炊き出しの場所)に集まり、皆で会場の柏木公園に移動し、第12回目となる野宿の仲間のメーデー行動を共にたたかおう!

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明日は仲間のメーデー
3000円のアパート提供事業は今年はどうなる?
明日のメーデーで決着させよう!明日、午前11時中央公園ポケットパーク集合!
 

 仲間たち。
 新緑がまぶしい季節になった。春本場から初夏にかけて気温もぐんぐん上がっていくだろう。もちろんまだまだ朝晩は冷たいので健康管理は怠ることはできない。調子の悪い仲間は早め早めに医者にかかるようにしていこう。
 今週は連休となるので、福祉も月曜か火曜しか空いていない。俺たちの場合、無料で病院に行く時はどうしても福祉事務所の窓口を通さなければならないので、役所の空いている時にしっかりと相談をしておこう。明日はメーデーだが、福祉行動も午前中だけ行うので調子の悪い仲間、病院にかかりたい仲間、高齢で福祉を取りたい仲間は気軽に相談に来てもらいたい。
 暖かくなると虫さされなど皮膚関連の病気も流行りだしたりもする。パトロールの時とかは「ムヒ」などを用意しているが、皮膚の状態は個人差があったりもするのでこう云う市販の薬で効かない場合もある。役所から皮膚科にも通えるのでひどくならない内に通院した方が良いだろう。また、気温差が相変わらずなので風邪などもこの間しょっちゅう流行っているようだ。風邪も肺炎や結核などに結びついたりするので、こちらも長引くようなら一度医者に看てもらった方が安心だろう。
 身体を十分にいたわりながら、新緑の季節をどうにかこうにか生き抜いて行きたい。
 さて、待ちに待った先日の「千代田寮」の抽選会には15名の枠のところを54名もの仲間が並び、倍率は3.6倍と相成ってしまった。倍率だけなら昨年度同時期の「大田寮」抽選会(3.55倍)とほぼ同じである。「大田」「千代田」の同時利用をやっていた昨年の秋口、2倍以下にようやく引き下げていた倍率を再び悪化(元の状態に)させたのはまぎれもない事実である。新宿区の説明とは相反して入所のし難さに関してはほとんど変わっていない結果となっている。随時入所があるとは云え、こちらも週に数名しか入れず、ケチ臭く「千代田」39名枠を死守しようとする新宿区の思惑は、実態として現実離れしていることは明らかである。「ホームレスの人々のニーズに沿った現実的な対応策を用意することが重要です」(新宿区の「推進計画」)が聞いて呆れると云うものである。
 その新宿福祉であるが、連休明けの毎週木曜日に「巡回相談員」なるものを区内の公園等に巡回させる計画があると云う。木曜日と云えば、区内の公園に公園土木が「定期巡回」をする日でもある。住民からの苦情を盾にして土木の巡回でテント等を撤去し、同時に福祉の巡回で本人の意思を無視し「千代田寮」に収容しよう、なんて云う図式も思い浮かべられる。福祉の意志はともかく、こういう連携プレーなんてのはかつていくらでもあったので注意が必要であろう。とりわけ区立公園でテントを張っている仲間は十分に気をつけてもらいたい。
 入りたいと思う仲間を制限し、まだ入りたくないと思う仲間をかどわかそうとするなど、不穏な動きを見せる新宿区であるが、これも18年度の対策方針をしっかりと打ち立てようとしない東京都が悪いとも云える。
 俺たちは昨年の春から18年度以降も「地域生活移行支援事業」(3000円のアパート提供事業)を継続するよう要望をし続け、利用対象者も目に見えるテント層の仲間だけの対策ではなく、駅やその周辺で段ボールを敷きながら寝る流動層の仲間も含めた23区の広域対策として行うよう強く要請し続けて来た。その成果もあり18年度以降も「地域生活移行支援事業」を継続するとの決定がなされ、予算上厳しい中でも年間400ー500戸に相当する予算もしっかりと計上させて来た。これが昨年から今年の頭にかけての経緯である。
 さて、予算もついたから18年度しっかりと打ち合わせして事業を早急に開始しようと云うのが、当たり前の行政だと俺らは思うのであるが、そこからが東京都と特別区のだらしない所。内部の議論がなんやかんやと紛糾。とうに4月が過ぎていこうと云うのに、未だいつ、どこで、どのようにやるのかすら決定していない状況である。期待をこれだけ持たせておいて「なめとんのか!」と云いたくなる程の体たらくである。
 明日のメーデー行動は、まさにこの事の解決が一番の課題である。既に24日付けで東京都に「要望書」を提出している。それへの回答を代表交渉団がどれだけ引き出せるのか?そしてどれだけ多くの仲間が集まり、大きな圧力を東京都に感じさせられるのか?この事に尽きるメーデーと云っても過言ではない。  明日、5月1日(月)、午前11時に新宿中央公園ポケットパーク(いつもの炊き出しの場所)に集まり、野宿の仲間のメーデー行動を成功させよう!

祝 第12回野宿者メーデー
なめるな!東京都!現状維持で満足するか!
全都の仲間の力で路上生活者対策事業をもっともっと拡大させるぞ!

 仲間たち。
 第12回新宿メーデー(全都メーデー)への参加ご苦労さまです!全都の仲間の力で本日は東京都に大きな圧力をかけて行きたいと思います。  「格差社会」なる言葉が最近政治の世界では流行っています。「一億総中流」の時代は過ぎ去り、金持ちはとてつもなく金持ちになり、貧乏人はとてつもなく貧しくなる時代を象徴する言葉として使われているようです。
 「格差社会」が小泉構造改革路線のせいか否かは、難しい問題なので俺たちには良くは分かりませんが、野宿を強いられる仲間がこの十数年途絶えた事はなく、また、野宿を強いられた仲間がなかなか野宿から脱却できない状態もまたこの十数年ほとんど変わりなく続いている事はまちがいありません。謂われなき排除、謂われなき差別、襲撃も繰り返され続けています。貧しさの果て、路上で倒れる仲間を私たちは嫌というほど見せつけられて来ました。
 俺たちは特別な人間なのか?否、そんな事はありません。この国を支え、貧しくとも必死に地域で生き抜いて来た何の変哲もない一労働者です。野宿しながらも日雇仕事、パート仕事、雑業仕事をし続けている仲間は今も大勢います。唯、人並みの安定収入が得られず、住処を奪われてしまい、都市にさすらわざるを得なくなっただけです。
 金がすべてのこの世だから、俺らのような一文無しは無視していれば良いのでしょうか?まるでのら犬のように足蹴にしておけばどこかへ逃げ去るとでも思っているのでしょうか?金がすべてのこの世だから、金持ちは楼閣のてっぺんから貧しい人々を見下していればよいのでしょうか?  ありのままの競争が社会にありのままに反映された時、社会は不安を感じるものです。楼閣のてっぺんには限られた人々しか登れないと云う事に今になってようやく気づき政治の世界でも「格差社会」の是正議論が開始されたのでしょう。
 俺たちはこの好機に、声を高らかに訴えたい。野宿者の再起を奪い、その状態を固定している今の社会がまともな社会なのですか?と。これこそ是正されなければならない「格差」なのではないのですか?と。
 「やり直しのできる社会を!」をスローガンとして「屋根と仕事」を求める俺らのたたかいも12年と云う長い月日を要しています。生活保護からの閉め出しを許さない取り組みから、要求行動として東京区部に「自立支援システム」を作らせ、国に「ホームレス自立支援法」を制定させ、また「地域生活移行支援事業」(3000円のアパート提供事業)を開始させると云う大きな成果を仲間のたたかいは生み出してきました。また、各地の排除や差別襲撃にくさびを打つたたかいも継続してたたかわれています。これらは野宿と云う現状を打破するための仲間のたたかいです。時には妥協し、時には突っ走り、時には立ち止まりながら俺らは声を挙げ続けてきました。
 俺たちはどんな政治勢力にも左右されず、ありのままの姿で、「仲間のため」「仲間のため」と現状打破のたたかいを必死にたたかってきました。野宿だからと云ってやり直しのできない社会はおかしいと思ったからです。野宿だからと云って排斥される社会はおかしいと思ったからです。
 このありのままの声を本日、東京都にぶつけていきましょう!今より良い生活を目指して頑張ればどうにかなる施策を求めて行こう!継続を約束しながら、今年度の「地域生活移行支援事業」の計画を一切明らかにしない東京都に「なめるな!」の声を叩きつけよう!

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憂いの五月
メーデー行動全都350名結集で大成功!参加してくれた仲間ありがとう!
今度の日曜日は医療相談会が戸山、中央公園であります。

 仲間たち。
 まずはメーデー行動への多くの仲間の参加、ありがとう!おかげさまで昨年よりも多い全都の仲間350名の結集で一日の行動を成功裏に終える事ができた。真夏日に近い天候だったけれども最後まで全員が一致団結した行動を取る事ができ、俺たちに対する社会の見方もちょっとは変った事だろう。
 俺たちは決して独りぼっちじゃない。仲間が意見や立場の違いを超え一致団結すればこのような大きなたたかいもできる。「ホームレスは減った」と嘯いている東京都に「何も変りはしていない」「お前らが見ていないだけだ」と俺たちはこうしてハッキリと言う事が出来る。そしてだからこそ「屋根と仕事」につながる施策がもっともっと必要だ、それがない「排除」は全く誤っていると主張する事が出来る。
 このメーデーで培った団結と云う力を、これから一人ひとりの生きる力にしていこう。
 さて、東京都との団体交渉であるが、最も仲間が注目し、この日にしっかり回答してもらう予定であった3000円アパート提供事業=「地域生活移行支援事業」の「実施時期」「場所」「実施方法」について、あろうことか東京都はまったくの「ゼロ回答」で俺たちの交渉団に対応して来た。「実施時期は?」の問いには「都区と協議中である」。「メドは?」の問いにも「都区と協議中である」。「実施場所は?」の問いにも「都区と協議中である」。
 まったく不誠実な態度である。
 しかも「実施の前には必ず説明会を行う事」の要望に対しては「説明会って何ですか?」と言い放つ始末。
 アホか、こいつらは。
 更に、「この問題は国に行って下さい」「この問題は住宅局に行って下さい」「この問題は特人厚に行って下さい」とたらい回し。
 「路上生活者対策の連絡調整」の意味すら分かっておらない様子。
 おまけに「こういう形の要望と交渉では、こういう形の回答しか出来ません」と来たもんだ。
 まるで答える義務などないと言わんばかりの態度。では、どういう形の要望と交渉で具体的な回答が出来るのだ!お前らの大好きな賄賂でも持って来いとでも言うのか!  野宿者の問題を放置し続け、オリンピック誘致で一儲けしようとしている東京都らしい「ご回答」であった。  東京都が公式の場で、かつてない程硬直した官僚答弁を繰り返し、今まで築いて来た関係性を壊そうというのであれば、こちらにもこちらの考えがある。東京都よ、この程度の交渉で済むと思うなよ。
 期待に胸を膨らませていた仲間たち。しばし時間の猶予を頂きたい。東京都のこの腐りきった根性を叩き直し「地域生活移行支援事業」を奴らの思い通りにはさせはしない。時間がかかろうとも、再び、俺らの手で勝ち取り、実施させる「事業」に変えて行く。
 連休も終わり、仕事に、生活にとまた日常の暮しがこの街でも始まる。今年の仕事の出始めがどんなものなのかまだ判らないが、精一杯、自分の仕事を掴まえるために頑張って欲しい。なかなか見つからない仲間は、18日に千代田寮の抽選会(15名枠)もあるのでチャレンジしてみよう。
 病気がちの仲間はとにもかくにも早めに治療をした方が良い。今度の日曜日に、戸山公園や中央公園でボランティアの医師による医療相談会もある。「紹介状」を書いてもらえるので、それを持って福祉事務所に行けば簡単な手続きで医者に通う事ができる。毎週月曜日には福祉事務所に俺たちの仲間がいるので気軽に相談をしてもらいたい。

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光差さぬ初夏
10日の特別区厚生部長会でも「新・地域生活移行支援事業」の実施場所については結論先延ばし。
他方で施策内容問題に不穏な動きが。

 仲間たち。
 なかなかすっきりと晴れぬ、もはや梅雨入りかと思わせるような天気が続いている。爽快な短い春もあっと云う間に過ぎ去り、気温の高い日では蒸し暑くもなって来ている。じめじめして来ると皮膚関連の病気になったり、結核に感染したりとこれまた仲間の健康には打撃となる。衛生面での注意も必要にもなる。しめったダンボールや衣類をいつまでも取っておけばカビが生えたり、虫がついたりもする。目に見えぬ影響がじわりじわりと襲って来るのがこれからの季節なので、何かと気をつけていきたいものである。
 調子の悪い仲間は新宿福祉へ早めに行き最低限、通院をさせてもらうようにしていこう。一人では不安な仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間がついているので何かと相談もできる。連絡会ではこの間の福祉行動記録を現在まとめているところであるが、生活保護になったからと云って、まったく十分な環境におかれる訳ではない事も明らかになっている。「緊泊」と云う形で、現物支給の宿泊所に長期間泊めおかれ、アパートでの保護(居宅保護)への道は、幾多の試練を経なければ辿り着かない「狭き門」と化している。所謂「ドヤ保護」を多用していた時代はとうに過ぎ、住環境が悪い「宿泊所」運用で生活保護者を振り分ける構造になって来ている。大阪などでは近年、福祉事務所が敷金礼金を払い、直接アパートでの生活保護を認める流れになっているが、東京においてはこの流れに逆行し、「プチ収容主義」的な回帰が明らかに認められる。
 もちろん、生活保護を受給する事は条件があるとは云え、俺たちの当たり前の権利である。「病気を治療しながら社会復帰したい」「年金もない(もしくは少ない)ので、福祉で生活を維持し、ボランティアや短い仕事をし、地域の中で老後を生きていきたい」との思いを支援するのは、これは明らかに福祉の仕事である。しかし、「福祉をもらったら一生安泰」には現実はなっていない。よほどしっかりと自分の人生計画などを持たない事には、今の東京の福祉制度の中では「社会復帰」はおぼつかないものとなってしまう。「極度に困った時は社会に支えてもらい、困難が一定緩和した時は社会に恩返しをする」。そういう発想が今後一層必要になるだろう。そうでないと「俺たちの福祉」と云うものは日々遠ざかるような気がする。  福祉行動で生活保護を取った仲間も、そこだけに満足せず「おかしな事」とたたかえるよう、頑張っていこう。そういう仲間を俺たちはとことん支えていきたい。
 他方、緊急一時保護センター千代田寮の抽選受付は、18日(木)新宿福祉で実施される。枠は15名と少ないが、多くの仲間にとって「自立」していくための「チャンス」である。「いいか、悪いか」「合うか、合わないか」は使ってみなければ分からない。雇用情勢も多少は良くはなっているようなので、仕事を軸に「社会復帰」を願っている仲間はどんどん使っていこう。この抽選受付以外でも新宿区は「随時受付」を毎日行っている。抽選に外れても、福祉の窓口に行って交渉をしてみよう。窓口に嫌われる程、粘っていかない限り「狭き門」は突破できない。
 さて、肝心の「新・地域生活移行支援事業」の方であるが、実施場所等を決める予定の10日の特別区厚生部長会でも結論は出ず、未だ「協議中」の状況が続いているようである。しかし、議論は「特定地域」を決定する方向に流れており、全体のパイを23区で平等に分割すると云う話にはなっていないようである。この「特定地域」方式では、結局は「第6、第7番目の公園」を指定するだけで本来の意味の23区対策にはなっておらず、不平等極まりないと云う主張を会議で新宿区はしているようだが、俺たちもまったくそう思う。新宿区とはこの間いろいろ意見の違いがあったが、この点に関しては俺たちは新宿区の主張を徹底して応援していきたい。
 しかも、東京都内部では「新・地域生活移行支援事業」の内容を変質させようと云う動きもあるようで、「2年間限定(更新なし)」「臨時就労も減少」させ、「仕事に就かせる尻叩きのためのプログラムだけを強化」させようとする議論も浮上していると云う。とにかく情報を隠そうとする先日の交渉態度を見ても「あらぬ事」を考えている節があるのである。
 この点についてはとにかく情報を開示させる事が重要である。各方面での交渉を強化していくつもりである。いらだつ気持ちを今いち落ち着かせ、都との再交渉行動に臨んでいこう。

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無情な五月晴れ
東京都が地域生活移行支援事業から逃亡か?
アパート更新問題で利用者を特別区に押し付けるとんでもない基準を発表。

 仲間たち。
 梅雨入りを思わせる陽気から、急に初夏の陽気と、めまぐるしい天気となっている。こんな天気なので風邪をぶりかえしている仲間も多いようだ。気候の変動は体調管理にも影響するので、何かと気をつかっていきたいものである。
 11日の朝、都庁下で50代後半の仲間が亡くなっているところを発見された。「かなやさん」と呼ばれていた仲間で、中央公園で昼間休み夜になると都庁下で寝ていた古い仲間である。死因は分からないが前日かなり酒を飲んでいたようで、そんな事も影響したのかも知れない。無念追悼…。ご冥福を祈りたい。

 連絡会では毎週月曜日、福祉行動を行い、仲間の病院への通院や高齢の仲間、女性の仲間の生活保護の申請のサポートをしている。福祉を利用して病院に行く仲間などは気軽に声をかけてもらいたい。福祉から病院に行くにはいたって簡単。緑のカードに名前と生年月日を書いて呼ばれるまで待っていれば受け付けをしてくれる。病状を言えば、それに見合った指定の病院を紹介してくれる。住民票が新宿区にあろうがなかろうが、保険証があろうがなかろうが関係ない。生活保護法と云う法律に基づき、費用は行政が負担してくれる。仲間の健康を守るために使える施策はどんどん利用していきたい。
 さて、前回の千代田寮抽選会は相変わらず多くの54名の仲間が並び、「泊まる場所をどうにかしてもらいたい」「仕事を探したい」と云う仲間のニーズの高さを伺わせた。ところが千代田寮は何と入所枠が一杯、そこで新宿区は大田寮を再利用することを急遽決定し、千代田寮に10名、大田寮に5名が入る事となった。仲間のニーズに即した機敏な対応は評価したいが、だったら入所枠を減らさず最初から千代田、大田の同時利用にしておけば良かったのにと思うのであるが…。
 新宿区と云えば、環境土木部土木課が新宿中央公園での「炊き出し」に対して何かとちょっかいを出しているとの事である。連絡会はまだ呼び出されていないが、他の炊き出し団体の責任者は呼び出しがあったらしく、要は「公園の中での炊き出しは止めてもらいたい」と云う事らしい。連絡会にそのような要請があったとしても対案(区があたたかい飯を責任をもって提供するなど)がなければ断固拒否するつもりであるが、気の弱い団体は応じてしまうかもしれない。しかし、仲間にとって飯が食えなくなるのは一大事なので、是非仲間の力で「通行人に迷惑をかけない」「ルールを守る」「食器類は各人でちゃんと片付ける」などを徹底してもらいたい。「炊き出し」はあくまで応急的なもので「当たり前」のものではない。そこんとこを自覚しながら主催者を応援し、仲間の「炊き出し」を守っていこう。
 さてさて、東京都がまたやらかしてくれたとのニュースが先週、関係者の間では飛び交った。何をやらかしたのかと云えば、新宿中央公園や戸山公園など地域生活移行支援事業を利用している仲間の「アパート更新問題」の方向性がとある会議で東京都が私案と云う形で発表したのであるが、それがとんでもない内容で、「手取り13万以上の者は契約終了」「生活保護の者も契約終了し、生活保護に完全移行」「それ以下の者は1年間だけの更新、しかも家賃を上げる」と云う内容であった。この私案をたたき台に今月中に細部を決定するのだと云う。
 「地域生活移行支援事業」の事実上の「終息宣言」とも云えるこの内容は、事業の要である「低家賃住宅制度」を早々に引き上げ、収入水準の低い仲間を生活保護に意識的に移行させ(つまりは区に押しつけ)、都の負担を軽くしよう(事業から逃げよう)と云うだけの内容である。手取り13万以上の仲間だって仕事が安定しており、かつ社会保険にしっかり加入していれば話は別だが、そうでない圧倒的多数の仲間はたとえ自力で安いアパートを探しても、「仕事がなくなった」「病気になった」などで早々に生活保護制度に助けを求める事だろう。手取り13万で暮らした事もない都庁の役人らしい「貧乏人いじめ」の発想である。
 こんな話を真面目にしているようでは、新規の「地域生活移行支援事業」にも影響を及ぼしかねない。だったら大阪市のように最初から「生活保護」でアパートに移行させた方が良かったのじゃないか?と事業の根本を問われても仕方がないからだ。「最初は旨い事を言って区の合意を取り、最後には区に押し付け、都は逃げる」これが欺瞞に満ちた「都区共同事業」の姿のようである。
 地域生活移行支援事業からの逃亡を許さず、東京都を徹底して攻めていこう。


梅雨へ一直線
「新・地域生活移行支援事業」実施場所は現在、東京都と特人厚で非公開談合中。
透明性のある選定をしろ!  

仲間たち。
 曇りばかりの5月であったが、気候に右往左往している間に早いもので梅雨の月へと暦は変って行く。湿気もかなり多くなりじめじめした季節がこれからしばらく続く。雨模様の日が増えて行くので、その点での注意もしていこう。
 皮膚関連の病気や結核感染、胃腸関連の病気が増える時期でもある。これらは主要には衛生面の問題から発生したりもする。じめじめするとダンボールや荷物などに感染源が寄生したりする。天気の良い日にから干しをする、古い食料は早めに処分する、役所のシャワーサービスなどを利用して下着なども出来るだけ清潔に保って行くなどが必要だ。病気を予防する事も広い意味で福祉の仕事だ。堅い頭の役所を変えていくにも、とにかく利用していく事である。
 もちろん、病気の治療や検査で病院に行きたい仲間は、役所から紹介状をもらって指定病院に行くようにしよう。皮膚関連の病気など薬を塗っておけば治ると高をくくっている仲間も多いと思うが、俺たちが渡している市販の薬ではなかなか治らない場合も多い。皮膚は個人差があるので自分にあった薬でないと虫刺され程度でも全身発疹状態なんて事もある。役所では皮膚科への通院も認めているのでこちらも無理せず利用していこう。
 ここ数ヶ月の内に新宿に流れついて来た仲間も多いようだが、新宿では福祉で簡単な手続きさえすれば病気の仲間が病院に通う事は出来る。保険証がなくても、住所がどこにあろうが、お金がなくとも、借金があろうが、生活保護という制度を利用すれば無料で医者にかかれる訳だ。市販の薬を自分で買い、飲み続けるのは大変だ。それで治ればいいが、専門的に診てもらわなければならない場合などもある。もちろん、福祉では、病気が重ければ入院、施設に泊まりながらの通院も面倒を見てくれる。気軽に福祉事務所へ行き、カードに自分の名前を書き相談をしてみよう。それでも心配な仲間は、俺たちが毎週月曜日に必ず福祉事務所に詰めている。福祉事務所で「連絡会の人いますか?」と聞いてくれればすぐ分かる。難しいケースを持っている仲間や、自分の事があまり良くしゃべれない仲間は、俺たちを中に入れて担当の人と話して行くと案外うまく行くものだ。病気だと人に言えない場合も多い。けれど病気になるのは別に自分が悪い訳じゃない。それでなくとも野宿生活は辛く厳しい事が多いのだから、身体の事ぐらいは無理をせず、専門的な治療を受けるようにしていこう。
 重い病気の仲間などはこのように福祉の制度を上手に使っていけばどうにかなるケースもあるが、身体はそれなりに大丈夫、仕事を探してなんとかしたいと云う仲間には役所は相変わらず冷たい。緊急一時保護センターや自立支援センターはあるものの、限られた仲間しか入れず、しかも一度自立に失敗すると二度と入れないと云う氷のような冷たい仕組みになっている。それでいて「自立支援だ!」と情けないかけ声を出しているのが東京の役所の現状である。
 生活保護でもなく、自立センターでもない新しい施策として2年前に登場した「地域生活移行支援事業」も都内千二百名が低家賃のアパートに入ったまでは良いが、低家賃住宅から脱却して一般アパート等へと進む、いわゆる「第4ステップ」(最終)段階に至って、これまた混迷を続けている。「更新」をしたくない東京都があれやこれやと画策し、利用者に大いなる不安を押し付けている。
 今年度の追加分である「新・地域生活移行支援事業」にしても、その実施場所を各福祉事務所がエントリー(立候補)し、それを特人厚でとりまとめているとの事であるが、一見民主的と思われるような手続きの裏では、観光地活性のため隅田川沿いをどうしてもやりたい東京都の談合的圧力があるようである。噂では今年度実施分約400戸の半分は隅田川に取られてしまうとの事で、残りをどうするのかの議論になりそうだと云う事である。残りを他のブロックに割いても50戸前後にしかならず、とってもちっぽけなものになりそうである。これでは見せかけの23区対策でしかない。しかも東京は「同じ名前の別の施策」にしようとしており、実施過程に至っても内容問題での混迷は必死である。
 俺たちは、この事業に関しては、今、アパート生活している仲間の利害を優先に置くことが大事であると考える。「2年後問題」にしっかりとした回答を都区が出さない限り新規での発展はなにもないと考える。施策の混迷を打開する方策を施策利用者を支えながら紡ぎ出していこう。


地固まるか梅雨
今度の日曜日は戸山、中央公園で無料医療相談会が実施されます。
梅雨入り間近。健康管理を徹底しよう。

 仲間たち。
 梅雨前線が北上を続け、例年通りなら来週にも関東地方も梅雨入りすると思われる。そうでなくてもジメジメした気候が続き、不快指数も高まっている。何かと辛い野宿の暮しもこれからの季節は一段と辛くなる。そんな訳なのでとりわけ衛生面、健康面には十分気をつけた方が良いだろう。
 今度の日曜日には戸山公園、中央公園にて定例の医療相談会が実施される。戸山公園午前10時より、中央公園は炊き出しの時間に実施する。ボランティアの医師が大勢来てくれるので、この機会を利用して自身の健康管理に役立ててもらいたい。血圧測定はもちろん、問診での医師の専門的な意見も訊ける。本格的に治療が必要な仲間には「紹介状」を作ってもらえるので、それを持って福祉にいけば指定の病院にまで行かせてもらえる。虫による皮膚関連の病気もそうだが、これからは結核なども流行り出す季節でもある。「ちょっとおかしいな」と思ったら、そのまま我慢しないで相談をしに来てもらいたい。
 病気じゃなく仕事を探している仲間は、今月は新宿区の緊急一時保護センターの抽選会は15日にあるので、まだ利用していない仲間はチャレンジしてみよう。それまで待てないよ、と云う仲間も多いと思うが、「随時入所」と云う枠もあるので、これまた福祉事務所で相談をしてみよう。新宿区では一向に当らないと不満を持っている仲間も多いと思う。緊急一時保護センターは23区対策で実施されているので、他の区から入るなんて云う事も可能である。毎週受付をしている区もあるので情報をいろいろと取り、積極的に動きながら活路を見いだしていこう。
 さて、多くの仲間が注目している「新・地域生活移行支援事業」であるが、未だ実施場所は公表されていない。都と特人厚の「政治談合」により隅田川は確定であろうが、ここに来て渋谷区、新宿区の候補地も激しい追い上げをしていると云う噂もある。渋谷区は宮下公園、新宿区は戸山、中央両公園の再実施を求めている。どう「談合」と思われないようにするかと云う観点から西と東でバランスを取る可能性もあり、まだ可能性は捨てきれない。しかし、問題なのは都区の連中は(福祉サイドでさえ)未だ公園のテントにしか目が向いていないと云う点である。駅周辺で寝ている仲間は非常に不満を感じているかも知れない。それでも前回実施時はかなりの数の流動層の仲間が事業参加を勝ち取っているが、今回はそれが可能かどうか、まだ予断は許されない。いずれにせよ、今月中に実施場所の決定、実施予定計画が出ると思われる。事業内容も含めておおいに注目をしていきたい。  他方で事業を利用している仲間の「更新問題」について未だ基準が決まらないと云う異常事態ともなっている。内部混乱のまま冬を迎えるなんてことがないようしっかりと行政の尻叩きをしていこう。


あじさい きらり
「新・地域生活移行支援事業」新宿区案予選突破ならず。
どうする新宿区?対策先進区の威信をかけ共に立ち上がらん!

 仲間たち。
 関東地方も「梅雨入りした模様」宣言が先日発表された。これから一と月あまり雨の多いジメジメした陽気が続く事だろう。それでも街の紫陽花はあでやかに光っている。それぞれの季節を楽しむ心の余裕も持ちながらしっとりとした時間を過ごしていこう。
 梅雨ともなると衛生面での注意が特段に必要になってくる。区役所のシャワーサービスも今年から強化(通院用と一般用と二台利用できるようになっている)されたようなので、定期的に利用していこう。その時に下着類などももらっておくと衛生面でも有効だ。地下広場や街頭で寝ている仲間などは虱などの被害にも遭いやすい。そんな場合は着ているもの一式を取り換えるように心がけよう。
 また、公園で寝ている仲間は毛虫の被害も注意しよう。今年は椿の樹に生息する「チャドグガ」と云う毒針毛を持った毛虫が大量に発生しているとの事である。この毛虫に触れると全身皮膚炎になって高熱にうなされるなんて云う事になったりするので、とりわけ注意が必要だ。もし刺されたらすぐに水で洗い流す事、それでも皮膚炎が発生したら全身に回る前に医者に行くのが安心だ。市販の軟膏(パトロールの時や医療相談の時には持って来ますが)でも治らない場合があるし、また皮膚炎は個人差が大きいので、出来れば専門医に診てもらった方が良いだろう。
 その他、初夏特有の病気が流行ったりもするので、「調子が悪い」場合は、福祉事務所を通して医者に通うようにしていこう。「一人じゃ不安」と云う仲間は毎週月曜日なら俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、気軽に声をかけてもらいたい。
 体調はそんなに悪くないが、仕事をしたい。と云う仲間も多いだろう。そんな仲間には緊急一時保護センター千代田寮もしくは大田寮の入寮受付抽選会が15日(木)に同じく新宿福祉で実施される。15名の枠しかないが、緊急一時保護センターと云うところで身体を休めたり、技能講習を受けたりして就職の準備を整えた後、仕事探しの専門施設=自立支援センターに行く事が出来る。年齢制限などはなく「仕事のやる気」のある仲間ならどんなに若い仲間だろうが入れる仕組みになっている。ここでは就職活動に関する支援の他、仕事が決まった後のアパートの斡旋などの支援もあるので上手に使っていきさえすれば可能性は誰にでもある施設である。チャンスだと思ってチャレンジしてみよう。
 但し、一回でも自立支援センターを使った仲間は、再入寮するにはかなり厳しい条件がつけられている。となると、そう云う仲間はほとんど役所の支援策を利用できなくなってしまう。就職活動に「失敗」などつきものなのに、一回の「失敗」だけで烙印を押し、野宿を強いるやり方が今の東京都支援策の内実である。そうではない施策を!と要求して作らせた「地域生活移行支援事業」にしたところで、「2年経ったらもう知らないよ」と云う姿勢である。予算がない事を理由にしているが、片やオリンピック誘致とはしゃいでいる姿に真実味など見えやしない。
 今年度から始まるとされていた「新・地域生活移行支援事業」も場所選定問題は難航し、仕方がないから中野区だとかの小さな公園のテントを狙った「ピンポイント実施」を東京都は先行させようとしているようだ。その選定過程で新宿区案(戸山、中央の再実施案)はあっさりと却下された模様で、どうやら様相は「区立小公園テントの適正化」で実績をあげ、その後、宮下公園、隅田川など集中地点で重点実施する方向のようである。「この事業に乗るためには今からでも遅くない。各区の小公園にテントを張った方が良い」とでも東京都は奨励するつもりだろうか?まったく本末転倒な発想である。事業に期待し参画したいと思っている仲間の事をまったく無視した、まさしく密室談合の成れの果てである。こういう案が正式に決まるようなら、俺たちはまっさきに反転攻勢して行く。

夏至の夜長
今年度の「新・地域生活移行支援事業」は新宿区には来ません。
力及ばず、申し訳ない!  

 仲間たち。
 梅雨本番、じめじめした陽気でめいっている仲間も多いと思う。が、梅雨が明ければ本格的な夏。
 東京の夏は近年ヒートアイランド現象と云うようだが、ビルと人混みのせいで格段と蒸し暑く、不快指数が高まる。夏は暑いのが当たり前だが、湿気と云うのがとにもかくにも曲者である。季節との格闘はこの国ならではではあるが、言うまでもなく解決策がある訳ではないので、自分の身体を守るには知恵と工夫を編み出しながらとにかく自衛である。
 そうでなくとも病気になりがちな路上は、これからも健康管理の面はしっかりとやって行きたい。救急車で病院に行く仲間も増えている。緊急な場合はおたおたせずに119番。自分で呼んでも構わないし、誰かに呼んでもらっても良い。場所をしっかりと伝えるために公衆電話(無料ボタンもあるので)でかけた方が確実だ。
 もちろん救急車で病院に運ばれた場合、入院が必要な場合以外は痛みを和らげる等の応急措置のみである。通院治療をしたい場合は、新宿の場合なら花園神社の裏手にある福祉事務所で手続きをしなければならない。この手続きは誰にでも出来る簡単なもので、住民票があろうがなかろうが、新宿区内で野宿している仲間なら誰でも受付をしてもらえる。役所がどうも苦手と云う仲間は、毎週月曜日、連絡会のメンバーが福祉事務所に詰めているので気軽に声をかけてもらいたい。
 新宿区役所の場所は、とりわけ健康問題など何かあった時に相談できる場所なので、今元気な仲間も覚えておいた方が何かと便利だ。その他、カンパンの支給やら、シャワーの利用、就職のための交通費の貸付、自立支援施設入所の抽選会など俺たちに係わる行政サービスを実施する場所は、ほとんとが区役所である。それぞれ利用の仕方などをできるだけ覚えておきたいものである。
  さて、先日の緊急一時保護センター抽選受付会には15名枠のところ36名の仲間が集まった。随時入所枠があるからか、それともなかなか入れない状況に諦めてしまったのか、例年よりは抽選参加希望者が少なく、倍率も2.4倍と一時期よりは入り易くはなって来た。夏場は季節柄希望者が少なくなる傾向となるので、これからの季節はチャンスかも知れない。
 ところが、今回の抽選会の15名は7名が千代田寮、8名が大田寮に振り分けられたように、我々が予想していた通り、千代田寮ー中央寮のラインが「糞詰まり」になり、結局、当初使わないと名言していた大田寮を使わざるを得なくなっている。大田寮が開設されている内はまだいいが、秋口には閉鎖されるので、深刻な施設不足が今後おおいに予想されよう。さすれば、また入所希望者を締め出す事しかならず「どうなってんだ都区の対策は!」の声が充満する事になるだろう。
 ちぐはぐな都区の対策姿勢は、18年度の「新・地域生活移行支援事業」の実施場所選定でも見事に発揮されてくれた。6月8日の路上生活者対策事業運営協議会、および特別区厚生部長会にて「選定結果」が報告され、了承を得たとの事だが、未だ公には公表されず、都区は沈黙を保ったままである。この選定過程も我々が批判して来た通り「密室談合」で当事者不在のまま勝手に決められたものである。中央公園、戸山公園など17ヶ所の候補地が挙げられ、選定の結果11ヶ所に絞られたとの事であるが、最初から689ものテントがある隅田川テラスをどうするのかしか連中の頭の中にはなく、まったくの出来レースである。「選定過程」の中で中央公園、戸山公園は既に実施しているから駄目、国の河川敷については国の管轄で国が金を出さないから駄目、山谷地域内の公園は山谷地域だから駄目、と云う訳の判らぬ理屈で希望者の大勢いる場所をあえて落し、区の努力で簡単に解決できるような昼間テントすらない小公園(2名とか7名レベルの)を選び数を揃え23区対策の対面を保ち、今年は宮下公園、来年は年度をまたいで隅田川テラスを重点的にやろうと云うものでしかない。
 新宿区での再実施はこの決定で当面お預けとなった訳であるが、積極的に事業を利用したいと思わない、ないしは情報すら正確に伝わっていない地域でどうやって「新・事業」を成功させようとしているのか、これからが見物である。「新・事業」のアパートは2年限定、しかも臨時就労はほとんどなし。生保の「都費負担」も「都区折半負担」に変更になるかも知れない。と、なれば限定された仲間しか利用できない施策になってしまう可能性は高い。「同じ名前の違う事業」である事を説明せず、「3000円のアパート」の宣伝のみで実施したとしたら、それこそ「地域生活移行支援事業」は「自立支援事業」と同様の混迷した施策に成り下がる事であろう。
 しかし、どうしようもないのが我が新宿区を含む第1ブロックである。このまま行けば中央区側の隅田川テラス以外は対象地域はなく、今年度、来年度は冷や飯を食っていろと云う事にしかならない。そうならないためには実施場所重点地域方式を変更させていくしかないであろう。利用したいと思う仲間が利用できる施策に変更しない限り活路はない。  

期待外れてもどんまい
無料結核検診の日程が確定。
新宿中央公園は7月12日、 戸山公園は8月8日、それぞれ午後からです。

 仲間たち!
 梅雨も半ば、梅雨の合間の陽射しはもう真夏並だ。からっとした夏日ならまだしも、東京ならではの蒸し暑い日は、いらいらしたり、また身体の調子も悪くなるなど不快指数は一気に高まる。
 何はともあれ身体が資本の俺たちだ。今以上調子を悪くしないようにしていきたい。じめじめしていると衛生面での注意は尚更必要でもある。テントの仲間などは布団や毛布や中張のダンボールなどは晴れた日によく干そう。黴のたくさんついた小屋の中に入れば、黴の菌を毎日吸っているようなもので健康には良くない。テントでない仲間も、雨の日が続くとダンボール集めも大変なのでどうしてもどこかへ保管しがちだが、ダンボールもあまり長く使っていると虫の巣になるので出来ればちょくちょく換えた方が良い。それでなくとも荷物を隠しておけば三建の清掃の時などは処分されたりするので身の回りのものは整理しておく事も必要だ。
 食品類もカンパンの封を切ってカバンの中に入れぱなしにしておけば黴がはえる。生もの類なら尚更だ。食中毒にはこれからの季節は一段と注意をしよう。急性の食中毒は死亡率が高いので、急に腹が痛いとかの場合は即救急車を呼ぶ必要がある。もちろん、食べる前に匂いをかぐなど安全を確認してから食べる習慣をつければその危険性も低くなる。
 またこの季節は、どことなく身体がだるいなど、はっきりとした病気ではない症状というのに襲われる仲間も多い。栄養失調であったり、熱中症であったり、はたまた肝硬変の症状、脳梗塞の前兆であったりもするので、そんな兆候も見逃さずに、おかしいなと思ったら医者に行く事を勧める。何でもなければそれに越した事がないのだし、新宿区では福祉の制度を利用して医者には行かせてくれるので、自分の健康管理のために利用していこう。
 病気の仲間が医者に行きたいという相談は福祉事務所で月~金(午前)に受付してくれている。何か分からないとか、役所はちょっと苦手、一度「失敗」していて行くのがためらうという仲間は俺たちは月曜日には必ず福祉事務所に詰めているので相談をして欲しい。福祉は何でもかんでもやってくれる所じゃないが、少なくとも病気の仲間を医者に紹介する事はやってくれる。もちろん住所が新宿区になくても、保険証がなくても、国の制度を利用して無料でしてくれるので安心だ。
 蒸し暑さが体力を消耗させると、結核なども流行り出すのが夏場の傾向でもある。今年一度も結核検診をしていない仲間は、来月12日に新宿福祉、新宿保健所が合同で行なう「無料結核検診」に行ってみよう。中央公園のナイヤガラの滝広場でテントを張って行なうので気軽に参加できる。戸山公園でも8月8日に予定されているので、高田馬場駅周辺の仲間はそちらも利用していこう。
 暖かくなったので屋根のあるところにはかなりの仲間が寝ているが、たとえば西口地下広場は午前5時起床とか、それぞれのルールがある。一人が破ると大勢の仲間の迷惑になったりもする。俺たちに対する視線は決して暖かいものばかりではない。あわよくば追いだしてやろうなんて云う連中は役所の中でも民間の中でもゴマンと居る。そんな連中の思うつぼにならないように、寝る時間、起きる時間、起きた後のゴミ片付などはしっかりとやっていこう。
 さて、前回のチラシに書いたよう、残念ながら新宿区では「新・地域生活移行支援事業」(三千円のアパート)は実施されない事が確定した。その代わり、宮下公園で百名分前後がおそらく今年中に実施される。また、新しい情報によれば中野駅近くにある紅葉山公園では35名分の実施が確定したようだ。どうしても利用したい仲間は今の内に荷物を移動するなり、それらの公園で「生活している」形を整えておこう。利用対象者はテントの仲間だけではない。対象公園に「起居している者」と云う曖昧な基準でしかない。それが証拠に、昼間テントが張られていない場所も実施場所として挙げられている。つまりは実施場所さえ事前に知っておけばどうにかなるとも云える。都区は今回の事業を23区対策にしたくないようなので、こちらの方から23区対策にしてしまおう。